JP3928413B2 - 画像表示装置の駆動方法及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置の駆動方法及び画像表示装置に関する。更に詳しくは、単位表示パネルを配置して形成される画像表示装置の駆動方法及び画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像表示装置としては様々のものが知られており、それらの薄型化、画質の向上及び製造プロセスには目覚しい進歩が見られる。例えば、液晶ディスプレイや発光ダイオードディスプレイの如きマトリクス駆動される画像表示装置では、アクティブマトリクス方式やパッシブマトリクス方式により駆動される。アクティブマトリクス方式では、画像表示装置の垂直水平方向に駆動電極が配設され、これら駆動電極に選択的に駆動信号が供給される。また、各画素には、スイッチング素子と付加容量からなる電荷保持回路が設けられている。
また、パッシブマトリクス方式では、画像表示装置の垂直水平方向に駆動電極が配設され、これら駆動電極に選択的に駆動信号が供給される。このとき、垂直水平方向の駆動電極に共に駆動信号が供給された画素が駆動される。従って、パッシブマトリクス方式は、アクティブマトリクス方式に比べて簡単な構造で各画素を駆動することができる。
【0003】
上記パッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式による画像表示装置の駆動方法を用いて、大画面の画像表示装置においても、画面全体のフレーム毎に一括して供給される駆動信号により駆動電極が順次走査され、各画素が時分割駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CRTのように蛍光体に電子線を当て、0.1秒程度発光を保持できるような画像表示装置であれば問題ないが、LEDディスプレイの場合、入力された駆動信号に対する発光ダイオードの即応性が高いため、発光を保持することにより画像表示装置の輝度を高めることが非常に難しいものとなっており、アクティブマトリクス方式のように各画素に電荷保持回路を設けた場合においても、十分な輝度が得られていない。例えば、水平方向のアドレス信号線が525本で毎秒30フレーム(1秒間に30回画面を書き換える)のインターレース方式で、水平走査周波数が15.75MHz、垂直走査周波数が60HzのNTSC(National Television Standard Committee)の規格に基づくアドレス信号はインターレス方式でも1/30秒程度の垂直走査をしており、水平方向の画素数が256個でそれぞれの画素が3色のサブ画素により構成される場合の1サブ画素の点灯時間を算出すると、1フレーム当り1/(256×30×3)=1/23040secしか1サブ画素当たりで発光しない。特に、発光ダイオードは、入力信号に対する即応性が高いため、パッシブマトリクス方式の駆動方法で線順次若しくは点順次で発光ダイオードを点灯させた場合、各発光ダイオードの発光時間が短く、画像表示装置全体の輝度の低下を招く。特に、大画面の画像表示装置では、輝度の低下が大きくなる。
【0005】
また、LCDディスプレイの場合は、発光を保持することもできるが、画素の高速切り替えを行う場合には、液晶の即応性を犠牲にすることになる。従って、液晶の即応性が下がると、荷電してから液晶の配向の切り替えまでの時間がかかり、結局、画像を切り替える際の高速応答性を損なうことになる。
【0006】
従って、画像表示装置全体のフレーム毎に一括して供給される駆動信号により駆動電極が順次走査される画像表示装置の駆動方法では、高画質を実現することが困難となる。特に、大画面の画像表装置ほど駆動電極に接続される画素数が増大することにより、これら画素が駆動される時間が短くなり、各画素を十分な時間駆動することが難しくなる。従って、LEDディスプレイの輝度の不足やLCDディスプレイの輝度むらが生じることとなり、画像表示装置全体の画質の低下に繋がる。
【0007】
よって、本発明は上述の問題に鑑み、複数のマトリクス駆動される単位表示パネルからなる画像表示装置において、単位表示パネルを構成する画素の制御性を高め高画質の画像表示を行うことができる画像表示装置の駆動方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像表示装置の駆動方法は、マトリクス駆動される単位表示パネルが複数配置されてなる全体画面を備える画像表示装置の駆動方法であって、画像表示装置の全体画面の画像データを含む駆動信号それぞれの単位表示パネルに対応して分割され、前記分割された駆動信号の周波数が入力された前記駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性に応じて変調され、前記分割された駆動信号の各々が前記それぞれの単位表示パネルに互いに同期しながら供給され、前記それぞれの単位表示パネルが同時に駆動されることを特徴とする。画像表示装置を複数の単位表示パネルにより形成し、これら単位表示パネルを同期させながら駆動することにより画像表示装置全体で画像表示を行うことができる。特に、LEDディスプレイでは、各画素を構成する発光ダイオードの発光時間を長くすることができる。
【0009】
また、本発明の画像表示装置は、マトリクス駆動される単位表示パネルが複数配置されてなる全体画面を備える画像表示装置であって、一の信号供給手段と各単位表示パネルが個別に接続され、前記信号供給手段が、前記全体画面の画像データを含む駆動信号をそれぞれの単位表示パネルに対応して分割し、かつ、前記分割された駆動信号の周波数を入力された前記駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性に応じて変調し、前記分割された駆動信号を前記それぞれの単位表示パネルに互いに同期させて供給し、前記分割された駆動信号により前記それぞれの単位表示パネルを同時に駆動させることを特徴とする。各単位表示パネルには、信号供給手段から個別に駆動信号が供給される。また、信号供給手段に単位表示パネル毎に設けられた信号変調手段により駆動信号を変調されることにより、画素の構成に応じて適切な周波数の駆動信号が供給される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、単位表示パネルを配置して形成される画像表示装置であれば如何なる画像表示装置にも適用であり、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)を用いた画像表示装置、FED、PDPなどの画像表示装置に用いることができる。特に、本発明はマトリクス駆動されるLED画像表示装置、LCD画像表示装置について好適である。
【0011】
先ず、本発明の画像表示装置の駆動方法について、図1を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の画像表示装置の駆動方法のブロックダイアグラムである。先ず、画像表示装置の全体画面の画像データを含む駆動信号が駆動回路1から信号供給手段2に供給される。信号供給手段2は、信号処理手段3と信号変調手段4から構成され、画面全体のフレーム毎の画像データを含む駆動信号が、信号処理手段3に供給される。ここで、本発明の画像表示装置は単位表示パネル5を配置して形成されており、信号処理手段3に供給された駆動信号は、これら単位表示パネル5毎の駆動信号に分割され、信号処理手段3に蓄積される。単位表示パネル5毎に分割された駆動信号は、それぞれ信号変調手段4に供給された後、各単位表示パネル5に供給され、各単位表示パネル5が同時に駆動されることにより、画像表示装置全体で画像が表示される。
【0012】
信号処理手段3は、画像表示装置を駆動する駆動信号を順次蓄積するフレームバッファーであり、例えば、データの読み込みと書き込みが可能なメモリーセルを複数搭載したメモリーアレイを用いることができる。フレームバッファーは、駆動信号を蓄積する機能とこれら駆動信号をその供給先である単位表示パネル5毎に分割する機能を備えている。
【0013】
信号変調手段4は、フレームバッファーで単位表示パネル5毎に分割された駆動信号を各単位表示パネル5に供給する機能を有する信号発生器であり、単位表示パネル5毎に設けられる。ここで、信号発生器は、フレームバッファーから供給される駆動信号の周波数を当該駆動信号の供給先である単位表示パネル5の構成に合わせて変調する機能を有する。例えば、画像表示装置が、駆動信号に対して即応性の高い発光ダイオードを用いたLEDディスプレイの場合には、駆動信号を高周波側に変調し、LEDディスプレイの輝度を高めることができる。また、LCDディスプレイの場合には、駆動信号を低周波側に変調することにより、画素を構成する液晶が追従することができる駆動信号を各単位表示パネル5に供給する。更に、信号発生器を同期させながら駆動信号を各単位表示パネル5に供給することにより、画像表示装置全体で調和のとれた画像を表示することができる。
【0014】
更に、図2を参照しながら本発明の画像表示装置の駆動方法及び画像表示装置について詳細に説明する。図2は、本発明の画像表示装置の構成を示すブロック図であり、本発明の画像表示装置の駆動方法は、各単位表示パネルがパッシブマトリクス方式で駆動される画像表示装置に特に好適であり、駆動信号であるデータ信号とアドレス信号がそれぞれデータ信号駆動回路とアドレス信号駆動回路から供給される。
【0015】
先ず、データ信号駆動回路22から入力されるデータ信号が一旦フレームバッファー24に蓄積された後、蓄積されたデータ信号が各単位表示パネル21に送信されるデータ信号にフレームバッファー24で分割され、再度フレームバッファー24に収納される。続いて、単位表示パネル21毎に分割されたデータ信号が、各単位表示パネル21に対応して個別に接続される信号発生器26から各単位表示パネル21に送信される。また、同様にアドレス信号駆動回路23からフレームバッファー25に入力されたアドレス信号も一旦フレームバッファー25に蓄積された後、蓄積されたアドレス信号が各単位表示パネル21に送信されるアドレス信号にフレームバッファー25で分割され、再度フレームバッファー25に収納される。続いて、単位表示パネル21毎に分割されたアドレス信号が、各単位表示パネル21に対応して個別に接続される信号発生器27から各単位表示パネル21に送信される。このとき、データ信号、アドレス信号は、信号発生器26、27により当該画像表示装置の画素の構成に適切な周波数の信号に変換され、単位表示パネル21に送信される。
【0016】
本発明の画像表示装置は、単位表示パネル21が配線用基板上にマトリクス状に配置され、配線用基板のx方向にn枚、y方向にm枚全体でm×n=mn枚配置されている。尚、各単位表示パネル21を識別するために各単位表示パネル21をPm,n(m、nは自然数)と表記する。つまり、mnが大きいほど配置される単位表示パネル21数が増加し、画像表示装置のサイズが大きくなる。更に、信号供給手段28にデータ信号駆動回路22、信号供給手段29にアドレス信号駆動回路23がそれぞれ接続される。データ信号駆動回路22は、信号供給手段28を構成する信号処理手段であるフレームバッファー24と信号変調手段である信号発生器26を介して各単位表示パネル21のデータ信号線に接続される。また、アドレス信号駆動回路23は、信号処理手段であるフレームバッファー25と信号変調手段である信号発生器27を介して各単位表示パネル21のアドレス信号線に接続される。
【0017】
データ信号駆動回路22は、データ信号を入力する駆動回路であり、電圧を供給するアドレス信号駆動回路23と合わせて、パッシブマトリクス方式で単位表示パネル21を駆動させるための駆動回路である。これら、駆動回路によりマトリクス状に配置された単位表示パネル21に対し駆動信号を送信し、各単位表示パネル21が駆動される。
【0018】
フレームバッファー24、25にはそれぞれ信号発生器26、27が接続されており、フレームバッファー24には信号発生器26として、SX11、・・・、SXm1、・・・、SX1m、・・・SX1nがそれぞれ独立に接続されている。また、フレームバッファー25には信号発生器27としてSY11、・・・、SY1n、・・・、SYm1、・・・、SYmnが接続されている。これら信号発生器26,27はそれぞれ個別に単位表示パネル21に接続され、具体的に接続される組み合わせを示すと、(P11,SX11,SY11)、・・・、(Pm1,SXm1,SYm1)、・・・、(P1n,SX1m,SY1m)、・・・、(Pmn,SXmn,SYmn)のように単位表示パネル21に対応する信号発生器26,27が個別に単位表示パネル21毎に接続される。通常のパッシブマトリクス方式のように、データ信号線とアドレス信号線がマトリクス状に配設された配線用基板上に単位表示パネルが配置され、垂直水平方向に隣接する単位表示パネルで共通のデータ信号線とアドレス信号線により、画像表示装置全体の駆動信号が一括して送信される場合と異なり、単位表示パネルを互いに電気的に接続することなく、対応する信号発生器26,27と単位表示パネルが個別に電気的に接続されることになる。また、フレームバッファー24、25は、データの読み込みと書き込みが可能なメモリーセルを複数搭載したメモリーアレイであり、例えば、DRAM、SRAM等を用いることができる。
【0019】
各単位表示パネル21には、垂直水平方向にデータ信号線とアドレス信号線がマトリクス上に配設されおり、これら信号線に接続された各画素がデータ信号とアドレス信号により専線順次若しくは点順次により駆動される。
【0020】
続いて、本発明の画像表示装置及び画像表示装置について、具体的に説明する。図3は、パッシブマトリクス方式で駆動されるLEDディスプレイを構成する単位表示パネルの平面構造を示す構造図であり、図3(a)は発光面(表面)の構造図であり、図3(b)は裏面の構造図である。
【0021】
発光ダイオードはユニット基板32上に配置され、単位表示パネル31の発光面(表面)の垂直水平方向にデータ信号線33a、アドレス信号線34aが図示しない絶縁層を介してマトリクス状に配設されている。また、発光ダイオード(図示せず)は、データ信号線33aとアドレス信号線34aの交差部にそのp側電極とn側電極をそれぞれデータ信号線33aとアドレス信号線34aに接続されるように配置される。
【0022】
更に、単位表示パネル31の発光面(表面)と反対側の裏面には、データ信号線33aと接続される接続端子33b、アドレス信号線34aと接続される接続端子34bが配設されている。接続端子33bと接続端子34bは、それぞれユニット基板32のx方向とy方向の端部に、配置先である配線用基板に設けられた配線に合わせて形成されている。ユニット基板32は、例えばガラス基板や、合成樹脂又は絶縁層で被覆された金属基板、或いはシリコン基板等の半導体製造には汎用な基板であり、データ信号線やアドレス信号線が求められる精度で形成可能な基板であればどのような基板であっても良い。
【0023】
図4は単位表示パネルの断面構造図である。配線45aは、単位表示パネル31の表面に形成されるデータ信号線33a若しくはアドレス信号線34aであり、接続端子45bは、単位表示パネル31の裏面に形成される接続端子33b若しくは34bである。これら配線45aと接続端子45bは、導電路であるコンタクトホール46を介して電気的に接続される。コンタクトホール46は、ユニット基板32を貫通するように設けられ、導電性材料を充填して配線45aと接続端子45bの電気的な接続を図るものであり、導電性材料としては、例えば、導電性を有する液状ペーストを用いることができる。配線45a及び接続端子45bは、導電性の優れた金属材料層や半導体材料層と金属材料層を組み合わせる等により形成され、フォトリソグラフィーなどの手法を用いることにより所望の配線幅、配線間隔になるよう形成される。また、接続端子45bは、蒸着法やスパッタリングにより形成することもできる。コンタクトホール46は、配線45a、接続端子45bを形成する前に予めコンタクトホールを形成しておき、当該コンタクトホール内に導電ペーストを充填することにより形成される。
【0024】
図5は、単位表示パネル31の発光面(表面)の要部のレイアウトを示す図であり、図5では垂直水平方向に2画素分ずつの要部を示している。単位表示パネル31では、ユニット基板32の主面上に水平方向に延在された複数本のアドレス信号線ADD0、ADD1が形成され、さらに図示しない層間絶縁膜を介して垂直方向に延在されたデータ信号線DLR0〜DLB1が形成されており、各発光ダイオードはパッシブマトリクス方式で駆動される。ここで、単位表示パネル31では、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードの3色のダイオードにより1画素が構成されることから、以下の説明では、それぞれの色に発光する発光ダイオード毎に接続されるデータ信号線33aをDLR0〜DLB1と分けて表記する。また、アドレス信号線34aも画素毎に分けてADD0、ADD1と表記する。これらアドレス信号線ADD0、ADD1及びデータ信号線DLR0〜DLB1の交差部の近傍にはそれぞれ発光ダイオードが配置される。アドレス信号線ADD0、ADD1は、水平方向に延在されており、各画素当り1本のアドレス信号線が通過する。従って、単位表示パネル31に形成され水平方向に隣接する画素同士では共通のアドレス信号線が選択的に用いられる。また、データ信号線DIR0〜DLB1は、アドレス信号線と同様に、導電性の優れた金属材料や半導体材料と金属材料の組み合わせ等により形成される。これらデータ信号線DLR0〜DLB1は垂直方向に延長されおり、各画素当り発光ダイオードの数に応じて3本の信号線が使用される。例えば、図中左上の画素の発光ダイオードは、赤色発光ダイオードDR00、緑色発光ダイオードDG00及び青色発光ダイオードDB00からなり、データ信号線DLR0〜DLB0も発光色毎に設けられている。垂直方向に隣接する画素の同じ発光色のダイオードの間では共通のデータ信号線DLR0〜DLB1が利用される。
【0025】
単位表示パネル31には、発光ダイオードがマトリクス状に配列して形成され、所要の画像信号(映像信号即ち動画用信号を含む。以下同様。)に応じた発光が行われる。発光ダイオードは、例えば、青色及び緑色の発光ダイオード用としてサファイア基板上に成長された窒化ガリウム系のダブルへテロ構造多層結晶を用いることができ、赤色の発光ダイオード用として砒化ガリウム基板上に成長された砒化アルミニウムガリウム又は燐化インジウムアルミニウムガリウム系のダブルへテロ構造多層結晶を用いることができる。発光ダイオードは互いに波長を異ならせた3つの発光素子の組からなる画素を構成するが、異なる波長は赤、緑、青に限らず、他の色の組であっても良い。
【0026】
各画素内において、水平方向に赤色の発光ダイオードDR00、DR01、DR10、DR11、次いで緑色の発光ダイオードDG00、DG01、DG10、DG11、次いで青色の発光ダイオードDB00、DB01、DB10、DB11が並んでいる。例えば、図中左上の画素では、赤色発光ダイオードDR00、緑色発光ダイオードDG00、及び青色発光ダイオードDB00の順に発光ダイオードが配列されており、これら3つの発光ダイオードが1つの画素の組を構成する。
【0027】
ここで、各発光ダイオードは、例えばそれぞれ略正方形の形状を有し、非パッケージ状態のまま或いは微小パッケージ状態のまま実装されるチップ構造を有している。図5のレイアウト図では、発光ダイオードの詳細な層構造については図示しないが、それぞれ発光ダイオードの平面形状は略正方形であり、その略正方形の発光ダイオードチップを実装することにより発光ダイオードのマトリクス状の配列が構成されている。各発光ダイオードの位置は、アドレス信号線ADD0、ADD1とデータ信号線DLR0〜DLB1の交差位置に対応した位置になっており、各発光ダイオードはアドレス信号線に接続した電極パッド51を介して電気的にアドレス信号線に接続され、同様に、データ信号線に接続した電極パッド52を介して電気的にデータ信号線に接続される。電極パッド51は垂直方向に延在する小さい帯状領域であり、電極パッド52は水平方向に延在する小さい帯状領域である。各発光ダイオードはこれら電極パッド51、52を介して電気的にアドレス信号線及びデータ信号線に接続され駆動される。
【0028】
微小サイズのまま実装される各発光ダイオードは、素子形成基板上に形成され、その後チップ毎に分離されて非パッケージ状態又は微小パッケージ状態を以って実装されるものである。ここで、非パッケージ状態とは、樹脂形成などのダイオードチップの外側を覆うような処理を施していない状態を指す。また、微小パッケージ状態とは薄い肉厚の樹脂などに被覆された状態であるが、通常のパッケージサイズよりも小さいサイズ(例えば1mm以下程度のもの)に収まっている状態を指す。本実施形態の画像表示装置に用いられる発光ダイオードはパッケージがない分又はパッケージが微小な分だけ微細なサイズでユニット基板2上に実装される。
【0029】
図6に緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードに適用な素子の一例としての発光素子の構造を示す。図6の(a)が断面図であり、図6の(b)が平面図である。この発光素子はGaN系の発光ダイオードであり、例えばサファイア基板上に結晶成長される素子である。このようなGaN系の発光ダイオードでは、基板を透過するレーザ照射によってレーザアブレーションが生じ、GaNの窒素が気化する現象にともなってサファイア基板とGaN系の成長層の間の界面で膜剥がれが生じ、素子分離を容易なものにできる特徴を有している。
【0030】
まず、その構造については、GaN系半導体層からなる下地成長層61上に選択成長された六角錐形状のGaN層62が形成されている。なお、下地成長層61上には図示しない絶縁膜が存在し、六角錐形状のGaN層62はその絶縁膜を開口した部分にMOCVD法などによって形成される。このGaN層62は、成長時に使用されるサファイア基板の主面をC面とした場合にS面(1−101面)で覆われたピラミッド型の成長層であり、シリコンをドープさせた領域である。このGaN層62の傾斜したS面の部分はダブルへテロ構造のクラッドとして機能する。GaN層62の傾斜したS面を覆うように活性層であるInGaN層63が形成されており、その外側にマグネシウムドープのGaN層64が形成される。このマグネシウムドープのGaN層64もクラッドとして機能する。
【0031】
このような発光ダイオードには、p電極65とn電極66が形成される。p電極65はマグネシウムドープのGaN層64上に形成されるNi/Pt/AuまたはNi(Pd)/Pt/Auなどの金属材料を蒸着して形成される。n電極66は前述の図示しない絶縁膜を開口した部分でTi/Al/Pt/Auなどの金属材料を蒸着して形成される。なお、下地成長層61の裏面側からn電極取り出しを行う場合は、n電極66の形成は下地成長層61の表面側には不要となる。
【0032】
このような構造のGaN系の発光ダイオードは、青色発光も可能な素子であって、特にレーザアブレーションよって比較的簡単にサファイア基板から剥離することができ、レーザビームを選択的に照射することで選択的な剥離が実現される。なお、GaN系の発光ダイオードとしては、平板上や帯状に活性層が形成される構造であっても良く、上端部にC面が形成された角錐台構造のものであっても良い。また、他の窒化物系発光素子や化合物半導体素子などであっても良い。
【0033】
続いて、図7、図8を参照しながら上述の発光素子を樹脂で被覆して形成された状態でユニット基板に実装される樹脂形成チップについて説明する。図7に示すように、樹脂形成チップ74は略平板上でその主たる面が略正方形状とされる。この樹脂形成チップ74の形状は樹脂73を固めて形成された形状であり、具体的には各発光素子72を含むように未硬化の樹脂を全面に塗布し、これを硬化した後で縁の部分をダイシング等で切断することで得られる形状である。
【0034】
略平板状の樹脂73の表面側と裏面側にはそれぞれ電極パッド76,77が形成される。これら電極パッド76,77の形成は全面に電極パッド76,77の材料となる金属層や多結晶シリコン層などの導電層を形成し、フォトリソグラフィー技術により所要の電極形状にパターンニングすることで形成される。これら電極パッド76,77は発光素子72のp電極とn電極にそれぞれ接続するように形成される。
【0035】
ここで電極パッド76,77は樹脂形成チップ74の表面側と裏面側にそれぞれ形成されているが、一方の面に両方の電極パッドを形成することも可能である。また、図8に示すように、電極パッド76,77の位置が平板上ずれているのは、最終的な配線形成時に上側からコンタクトをとっても重ならないようにするためである。電極パッド76,77の形状も正方形に限定されず他の形状としても良い。
【0036】
このような樹脂形成チップを構成することで、発光素子72の周りが樹脂73で被覆され平坦化されることにより精度良く電極パッド76,77を形成できるとともに発光素子72に比べて広い領域に電極パッド76,77を延在でき、実装時の取り扱いが容易になる。また、比較的大き目のサイズの電極パッド76,77を利用した配線を行うことで、配線不良が未然に防止される。
【0037】
上述のように構成される単位表示パネル31を、配線用基板にマトリクス状に配置して本例の画像表示装置が形成される。各単位表示パネル31は発光素子を駆動させる駆動回路に接続された信号供給手段とそれぞれ個別に接続され、駆動される。従って、配線用基板にマトリクス状に配設されるデータ信号線、アドレス信号線を、各単位表示パネル間で共通のデータ信号線、アドレス信号線として利用することなく発光素子を駆動することができる。よって、隣接して配置される単位表示パネル31間を互いに接続するための煩雑な配線及び接続端子を単位表示パネル毎に形成する必要がない。更に、これら単位表示パネル31を互いに接続するために配線用基板に煩雑な配線を形成する必要もない。このとき、信号供給手段と各単位表示パネル31を電気的に接続する配線は、例えば、多層構造の配線用基板から配線を取り出し、各単位表示パネルの裏面に取り出された接続端子と電気的接続を行えば良い。また、発光素子からの発せられる光を遮らないように光透過性を有する材料を用いて配線用基板上に配線を形成しておくこともできる。
【0038】
図9は、パッシブマトリクス方式で駆動される単位表示パネルの回路図である。発光ダイオード87を駆動させるためのデータ信号線88とアドレス信号線89は、それぞれ信号供給手段84、86に接続される。これら信号供給手段84、86はそれぞれデータ信号駆動回路83、アドレス駆動回路85に接続され、発光ダイオード87を駆動させる。更に、信号供給手段84、86はそれぞれ信号処理手段であるフレームバッファーと信号変調手段である信号発生器を備えており、データ信号駆動回路83、アドレス駆動回路85からそれぞれ信号供給手段84、86に送信される駆動信号を高周波側に変調し、各単位表示パネルに送信する。このとき、信号供給手段84、86を構成する信号発生器は、単位表示パネル毎に設けられており、これら信号発生器を同期させることにより、データ信号線88とアドレス信号線89にそれぞれ接続される発光ダイオード87が、駆動信号に応じてマトリクス駆動され、LEDディスプレイ全体で画像が表示される。
【0039】
更に、データ信号やアドレス信号などの駆動信号を一度フレームバッファーに蓄積した後、高い周波数の信号に変調する際に、例えば、垂直方向の走査周波数を1GHzに変換し、水平方向の画素数を50個とすると、アドレス信号の周波数が高いことにより、各画素はデータ信号が送信されれば発光可能な待機状態にあることになり、水平方向について、各画素は1画素当たり1/50秒、つまり1サブ画素当り1/150秒に近い発光時間を実現することもできる。この発光時間は、画像表示装置の垂直水平方向で共通のデータ信号線、アドレス信号線を用いる通常のパッシブマトリクス方式の駆動方法で同数の画素を駆動する場合と比較して、1サブ画素当りで、約150倍の発光時間となる。従って、大画面化、画素密度の増加に伴い1画素当りの発光時間が短くなることによる画像表示装置全体の輝度の低下を防止することが可能となる。更に、画像表示装置全体で、データ信号線とアドレス信号線がx方向、y方向に配設され、各画素がそれぞれx方向、y方向について共通のデータ信号線、アドレス信号線に接続される場合に比べて、単位表示パネル毎に個別にデータ信号線、アドレス信号線が接続され、各単位表示パネル内でパッシブマトリクス方式の如き駆動方法で発光ダイオードが点灯されるとともに、単位表示パネル毎に送信される信号を信号発生器間で同期させることにより画像表示装置全体として画像表示を行うことが可能となる。
【0040】
よって、画像を表示させるための駆動信号が単位表示パネル毎に送信されるため、画像表示装置全体をパッシブマトリクス方式で駆動させる場合より画素を構成する発光ダイオードの発光時間を長く保持することが可能となり、画像表示装置全体の輝度を高めることができる。従って、見かけ上独立したパネルを複数個張り合わせて1つの画像表示装置を形成することができ、パッシブマトリクス方式で駆動される画像表示装置において、輝度が低いという欠点を補うことが可能となる。更に、アクティブマトリクス方式による発光素子の駆動方法のように、電荷を保持する電荷保持回路を必要としないため、製造プロセス上も有利であり、部品点数を増やすことなく高画質を実現することもできる。
【0041】
続いて、単位表示パネルを配置して構成され、アクティブマトリクス方式で駆動される画像表示装置について説明する。発光素子は信号供給手段と単位表示パネルが個別に接続され、これら単位表示パネルを同期させながらアクティブマトリクス方式により駆動され、画像表示が行われる。
【0042】
図10に単位表示パネルの要部のレイアウト図の一例を示す。図10のレイアウト図では、本例の画像表示装置の内の1画素分(V1×H1)の構造が示されている。ユニット基板91上に水平方向に延在されるアドレス信号線ADDと2本の電源線PW1、PW2が所要の間隔で形成されている。これらアドレス信号線ADDと2本の電源線PW1、PW2は、導電性の優れた金属材料層や半導体材料層と金属材料層の組み合わせ等によって形成され、その線幅は後述する発光ダイオードや電流保持回路のチップのサイズに比較して広い幅とされる。また、同じ画素内には垂直方向に発光ダイオード毎のデータ信号線DLR、DLG、DLBが所要の間隔で形成されており、これらデータ信号線DLR、DLG、DLBもアドレス信号線ADDと同様の構造、寸法で形成されている。更に、これらアドレス信号線、電源線、及びデータ信号線はそれぞれ単位表示パネルの裏面に取り出され、裏面に形成される接続端子と接続される。
【0043】
発光ダイオードDR、DG、DBはマトリクス状に配置され、所要の画像信号に応じた発光を行う。各画素において、赤色発光ダイオードDR、緑色発光ダイオードDG、及び青色発光ダイオードDBの順にダイオードが配列されており、これら3つの発光ダイオードが1つの画素を構成する。各発光ダイオードDR、DG、DBはそれぞれ略正方形の微小なサイズを以って実装されたチップ構造を有していることは前述の実施形態と同様である。各発光ダイオードDR、DG、DBは電源線PW1と電源線PW2の間の領域に実装される。
【0044】
また、各発光ダイオードDR、DG、DBに電気的に接続され各発光ダイオードDR、DG、DBを流れる電流を保持するための電流保持回路PTが発光ダイオード毎に形成されている。この電流保持回路PTは、トランジスタと付加容量からなる回路であり、特に、電流保持回路PTは個別のチップ状に形成され微小なサイズを以ってユニット基板91に実装されたものである。各発光ダイオードDR、DG、DBと電流保持回路PTを形成した電流保持回路チップは略同一のチップサイズを有しており、略同一のチップサイズとすることにより、同じ実装工程での実装が可能となり、製造工程を容易に実現することができる。これら各電流保持回路PTは電源線PW1とアドレス信号線ADDの間の領域に形成される。
【0045】
各発光ダイオードDR、DG、DBと電流保持回路PTの間及び各信号線DLR、DLG、DLBやアドレス信号線ADD、電源線PW1、PW2の間には、配線の必要から配線部92〜96が形成される。配線部92は垂直方向を長手方向とする帯状小領域であり、発光ダイオードと電源線PW2を接続する。配線部93は垂直方向を長手方向とする帯状領域であり、発光ダイオードDR、DG、DBとその発光ダイオードDR、DG、DBを駆動する電流を保持するための電流保持回路PTの間をそれぞれ接続する。これら各配線部92〜96は各発光ダイオードDR、DG、DBを微小なサイズを以って配線用基板に実装する場合に、後述するような接合用導電材を載置することができるものであり、電流保持回路PTのチップを同様に微小なサイズを以って配線用基板に実装する場合にも接合用導電材を載置することができるものである。
【0046】
図11は、図10に示す単位表示パネルの回路図である。図中、ダイオード101が発光ダイオードであり、画像信号に応じて所定の色の発光を行う。尚、ダイオード101は赤、緑、青の3色であり、水平方向で並ぶ3つのダイオード101が1つの画素を構成しているが、図11の回路図中は説明を簡素化するために色を区別せずに示している。このダイオード101に接続されたトランジスタ102、103と付加容量104が電流保持回路を構成する。電源線PW1と電源線PW2の間でダイオード101と直列にトランジスタ102が接続され、トランジスタ102がオン状態の場合に限り、ダイオード101は発光する。電源線PW1と電源線PW2の一方は接地電圧を供給し他方は電源電圧を供給する。このトランジスタ102のゲートには付加容量104の一方の端子とスイッチングトランジスタとして機能するトランジスタ103のソース・ドレイン領域の一方が接続する。トランジスタ103の他方のソース・ドレイン領域は画像信号が供給されるデータ信号線DLに接続され、当該トランジスタ103のゲートは水平方向に延在するアドレス信号線ADDに接続される。
【0047】
アドレス信号線ADDはシフトレジスタ回路106によって選択的にレベルが切り替えられる構造となっており、例えば複数のアドレス信号線の一本だけが高レベルにシフトして、その水平アドレスが選択されたことになる。シフトレジスタ回路106は、アドレス信号を送信する信号供給手段108に接続されており、信号供給手段108は信号処理手段130と信号変調手段131により構成される。信号処理手段130は、例えば、フレームバッファーなどのメモリーアレイであり、信号処理手段130に入力されるアドレス信号を単位表示パネル毎に分割して蓄積する機能を有する。また、信号変調手段131は、フレームバッファーから単位表示パネル毎に送信されるアドレス信号を変調し、単位表示パネルに送信する信号発生器である。信号変調手段131は単位表示パネルとそれぞれ個別に接続され、変調前のアドレス信号に比べて高周波側にアドレス信号を変調することにより、発光ダイオードの如き入力信号に対して即応性の高い素子に対しては、その発光を保持することが可能となる。このとき、駆動信号であるアドレス信号は各信号発生器で同期させながら各単位表示パネルに送信される。
【0048】
データ信号線DLは画像(映像)信号を各発光ダイオード101に伝えるための配線であり、各発光ダイオード101の一つに対して一本のデータ信号線DLが対応する。アドレス信号線ADDはシフトレジスタ回路106により選択的にレベルシフトされるが、データ信号線DLはシフトレジスタ・トランスファゲート回路105により走査され、選択されたデータ信号線DLにはシフトレジスタ・トランスファゲート回路105を介してデータ信号(画像信号)は供給される。シフトレジスタ・トランスファゲート回路105は、信号供給手段107に接続されており、信号供給手段107は信号処理手段132と信号変調手段133により構成される。信号処理手段132は、例えば、フレームバッファーなどのメモリーアレイであり、信号処理手段132に入力されるデータ信号を単位表示パネル毎に分割して蓄積する機能を有する。また、信号変調手段133は、フレームバッファーから単位表示パネル毎に送信されるデータ信号を変調し、対応する単位表示パネルに送信する信号発生器であり、変調前のデータ信号に比べて高周波側にデータ信号を変調することにより、発光ダイオードの如き即応性の高い素子に対しては、その発光を保持することが可能となる。このとき、駆動信号であるデータ信号は信号発生器で同期させながら各単位表示パネルに送信される。
【0049】
トランジスタ102のゲートに接続され且つトランジスタ103の一方のソース・ドレイン領域に接続する付加容量104は、トランジスタ102のゲートの電位をトランジスタ103がオフ状態となった際に維持する機能を有する。このように、トランジスタ103がオフとなった場合でも、ゲート電圧を維持できるために、発光ダイオード101を駆動し続けることが可能である。更に、各単位表示パネルに入力される駆動信号が高周波側に変調されることと併せて、発光素子の発光時間を延ばすことが可能となる。
【0050】
ここで、簡単に動作について説明する。水平のアドレス信号線ADDに信号供給手段108に接続されたシフトレジスタ回路106から電圧を印加してアドレスを選択すると、その選択されたラインのスイッチングトランジスタ103がオン状態となる。その時に、垂直方向に延在されているデータ信号線DLにデータ信号(画像信号)を電圧として加えると、その電圧がスイッチングトランジスタ103を介してトランジスタ102のゲートに到達するが、同時に付加容量104にもそのゲート電圧が蓄電され、その付加容量104がトランジスタ102のゲート電圧を維持するように動作する。水平方向のアドレス信号線ADDの選択動作が停止した後、即ち、選択にかかるアドレス信号線の電位が再び低レベルに遷移して、トランジスタ103がオフ状態となった場合でも、付加容量104はゲート電圧を維持し続け、原理的には次のアドレス選択が生ずるまで、付加容量104は選択時のゲート電圧を保持し続けることが可能である。この付加容量104がゲート電圧を維持している間は、トランジスタ102はその維持された電圧に応じた動作を行い、発光ダイオード101に駆動電流を流し続けることも可能である。このように発光ダイオード101の発光している時間を長く保つことで、個々の発光ダイオードの駆動電流を低くしても画像全体の輝度を高くすることができる。更に、信号変調手段131、133から送信されるデータ信号及びアドレス信号などの駆動信号を同期させながら各単位表示パネルを駆動することにより、輝度の高い画像表示を行うことが可能となる。アドレス信号線とデータ信号線を共用して各画素を駆動するLEDディスプレイに比べて、上述のように単位表示パネル毎に個別に送信されるアドレス信号とデータ信号を同期させながら各単位表示パネルを駆動することにより、画像表示装置の輝度を高めることができることを本願発明者は確認している。
【0051】
次に、液晶が封止された単位表示パネルを配置して形成されるLCDディスプレイについて説明する。図12にLCDディスプレイの回路図を示す。また、図12は、単位表示パネル1枚の回路図を示しており、LCDディスプレイはこれら単位表示パネルをマトリクス状に配置して形成されるものである。
【0052】
図中の単位表示パネルは、赤色、緑色及び青色の3色のカラーフィルターを備え、これら3色のカラーフィルターの何れか一つを備えるサブ画素毎にスイッチング素子を設けることにより、アクティブマトリクス方式で駆動される。従って、これらサブ画素を一組として一画素が形成され、バックライトから発せられた光が液晶により偏光され、カラーフィルターを透過することによりフルカラーの画像表示が行われる。
【0053】
液晶が封止される単位表示パネルには、液晶の配向を制御するためのデータ信号線115とアドレス信号線114がマトリクス状に形成されている。データ信号線115は信号供給手段116を介してデータ信号駆動回路117からデータ信号が送信される。また、アドレス信号線114は信号供給手段118を介してアドレス信号駆動回路119からアドレス信号が送信される。信号供給手段116、118は、それぞれ信号処理手段であるフレームバッファーと、信号変調手段である信号発生器から構成されている。ここで、信号発生器は単位表示パネル毎に設けられており、これら信号発生器と単位表示パネルはそれぞれ個別に接続されている。データ信号とアドレス信号は、信号供給手段116、118をそれぞれ構成するフレームバッファーで単位表示パネル毎に分割された後、蓄積され、各信号発生器に送信される。信号発生器では、データ信号とアドレス信号を液晶の配向制御が十分可能な程度の低周波数の信号に変調され、各単位表示パネルに送信される。
【0054】
また、スイッチング素子である薄膜トラジスタ(TFT)113のゲートにはアドレス信号線114が接続され、データ信号線115にはドレインが接続される。また、TFT113のソースには、付加容量112と液晶111が並列に接続される。従って、変調後に各単位表示パネルに送信された駆動信号であるアドレス信号とデータ信号は、それぞれアドレス信号線114、データ信号線115に入力され、各画素を駆動することになる。このとき、各単位表示パネルは、個別にアクティブマトリクス方式により駆動されるとともに、各単位表示パネルに対応する信号発生器を同期させることにより、画像表示装置全体で画像表示を行うことが可能となる。また、信号発生器において、駆動信号が低周波数側に変調された後、各単位表示パネルに送信されることにより、画素を構成する液晶が配向を切り替えるのに十分追従することができ、液晶の配向切り替えが追従できないことに起因する輝度むらを抑制することも可能となる。
【0055】
【発明の効果】
本発明の画像表示装置の駆動方法及び画像表示装置によれば、画像表示装置を形成する単位表示パネルに個別に駆動信号を供給することにより、マトリクス駆動される画素の制御性を高めることができる。特に、パッシブマトリクス方式により駆動される場合には、アクティブマトリクス方式のように各画素に電荷保持回路を設けることなく、簡単な回路で高画質を実現することができる。
【0056】
従って、発光ダイオードを配置して形成されるLEDディスプレイの場合、画像表示装置を単位表示パネルで形成しない場合と比べて発光ダイオードの発光時間を長くすることができ、画像表示装置全体の輝度を高めることが可能になる。更に、単位表示パネルに送信する駆動信号の周波数を高周波側に変調することにより、発光ダイオードの高速応答性を利用して、輝度むらの補正や高輝度化が可能となる。
【0057】
一方、LCDディスプレイのように液晶の応答性が低い画像表示装置では、駆動信号の周波数を低周波側に変調し、輝度むらを補正することが可能になる。よって、LEDディスプレイやLCDディスプレイの如きマトリクス駆動される画像表示装置では、各単位表示パネルが独立して信号供給手段に接続し、これら単位表示パネルを同期させながら駆動することにより、高画質の画像表示装置を提供することができる。
【0058】
また、単位表示パネルを配置して画像表示装置を形成した際の問題点である各単位表示パネル間の接続についても、単位表示パネルを駆動する信号供給手段と個別に単位表示パネルを接続することにより、煩雑な配線を配線用基板や単位表示パネルに形成することが不要となる。従って、高精度のアライメントを行うことなく、駆動回路と単位表示パネルの電気的接続を行うことができる。また、単位表示パネルのうちの1つに不良が発生した場合には、当該単位表示パネルを交換することもでき、画像表示装置の修理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の駆動方法を示すブロックダイアグラムである。
【図2】本発明の画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の画像表示装置の単位表示パネルの平面構造を示した図であり、(a)は発光面(表面)の構造図、(b)は裏面の構造図である。
【図4】本発明の画像表示装置の単位表示パネルの断面構造を示した図である。
【図5】本発明の画像表示装置の単位表示パネルの要部レイアウト図である。
【図6】本発明の画像表示装置に用いられる発光ダイオードの一例であって、(a)は断面構造図、(b)は平面構造図である。
【図7】本発明の画像表示装置に用いられる樹脂形成チップの斜視図である。
【図8】本発明の画像表示装置に用いられる樹脂形成チップの平面図である。
【図9】本発明のパッシブマトリクス方式で駆動されるLEDディスプレイにおける単位表示パネルの回路図である。
【図10】本発明のアクティブマトリクス方式で駆動されるLEDディスプレイにおける単位表示パネルの要部レイアウト図である。
【図11】本発明のアクティブマトリクス方式で駆動されるLEDディスプレイにおける単位表示パネルの回路図である。
【図12】本発明のLCDディスプレイの単位表示パネルの回路図である。
【符号の説明】
1 駆動回路
2、28、29、84、107、108116、118 信号供給手段
3、130、132 信号処理手段
4、131、133 信号変調手段
5、21、31 単位表示パネル
22、83、117 データ信号駆動回路
23、85、119 アドレス信号駆動回路
24、25 フレームバッファー
26,27 信号発生器
32、91 ユニット基板
33a、88、115 データ信号線
33b、34b、45b 接続端子
34a、89、114 アドレス信号線
45a 配線
46 コンタクトホール
51、52、76,77 電極パッド
61 下地成長層
72 発光素子
73 樹脂
74 樹脂形成チップ
87 発光ダイオード
92、93 配線部
101 発光ダイオード
102、103 トランジスタ
104、112 付加容量
105 シフトレジスタ・トランスファゲート回路
106 シフトレジスタ回路
111 液晶

Claims (21)

  1. マトリクス駆動される単位表示パネルが複数配置されてなる全体画面を備える画像表示装置の駆動方法であって、
    画像表示装置の全体画面の画像データを含む駆動信号それぞれの単位表示パネルに対応して分割され、
    前記分割された駆動信号の周波数が、入力された前記駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性に応じて変調され、
    前記分割された駆動信号の各々が前記それぞれの単位表示パネルに互いに同期しながら供給され
    前記それぞれの単位表示パネルが同時に駆動される
    ことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  2. 信号供給手段によって、駆動回路から供給される前記駆動信号蓄積されるとともに前記単位表示パネル毎に前記駆動信号分割される
    ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置の駆動方法。
  3. マトリクス駆動される単位表示パネルが複数配置されてなる全体画面を備える画像表示装置であって、
    一の信号供給手段と各単位表示パネルが個別に接続され、
    前記信号供給手段が、前記全体画面の画像データを含む駆動信号をそれぞれの単位表示パネルに対応して分割し、かつ、前記分割された駆動信号の周波数を入力された前記駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性に応じて変調し、前記分割された駆動信号を前記それぞれの単位表示パネルに互いに同期させて供給し、前記分割された駆動信号により前記それぞれの単位表示パネルを同時に駆動させる
    ことを特徴とする画像表示装置。
  4. 前記信号供給手段は、駆動回路から供給される前記駆動信号を蓄積すると共に前記単位表示パネル毎に前記駆動信号を分割する信号処理手段を有する
    ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  5. 前記信号供給手段は、前記分割された駆動信号の周波数を入力された前記駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性に応じて変調する信号変調手段を、前記単位表示パネル毎に備える
    ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  6. 前記単位表示パネル毎に設けられた各信号変調手段は、互いに同期しながら駆動する
    ことを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
  7. 前記単位表示パネルには、前記駆動信号を伝達して画素を駆動させるためのデータ信号線及びアドレス信号線水平方向及び垂直方向に形成されている
    ことを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
  8. 前記信号処理手段はフレームバッファーである
    ことを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
  9. 前記単位表示パネルは、パッシブマトリクス方式若しくはアクティブマトリクス方式で駆動される
    ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  10. 前記駆動信号は、データ信号又はアドレス信号である
    ことを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
  11. 前記配線は、前記単位表示パネルの裏面に取り出された状態で前記信号供給手段と接続される
    ことを特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
  12. 前記単位表示パネルは、発光素子を配置して形成される
    ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  13. 前記発光素子は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項12記載の画像表示装置。
  14. 前記分割された駆動信号の周波数は、前記入力された駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性が高い場合、前記信号変調手段によって前記入力された駆動信号の周波数よりも高周波側に変調される
    ことを特徴とする請求項13記載の画像表示装置。
  15. 前記単位表示パネルは、液晶パネルである
    ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  16. 前記分割された駆動信号の周波数は、前記入力された駆動信号に対する前記単位表示パネルの画素の即応性が低い場合、前記信号変調手段によって前記入力された駆動信号の周波数よりも低周波側に変調される
    ことを特徴とする請求項15記載の画像表示装置。
  17. 前記単位表示パネルの裏面には、前記信号供給手段と接続される接続端子が形成される
    ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  18. 前記接続端子は、前記単位表示パネルを貫通するように形成される導電路を介して前記配線に接続される
    ことを特徴とする請求項17記載の画像表示装置。
  19. 前記導電路はコンタクトホールである
    ことを特徴とする請求項18記載の画像表示装置。
  20. 前記コンタクトホールには導電性材料が充填される
    ことを特徴とする請求項19記載の画像表示装置。
  21. 前記接続端子は、蒸着法若しくはスパッタリングにより形成される
    ことを特徴とする請求項17記載の画像表示装置。
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