JP3924743B2 - 型締装置及び該型締装置に用いる型厚調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機等の型締装置及び該型締装置に用いる型厚調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
型締装置の従来技術として、例えば、特開平6−238732号公報には、両端が相互に間隔を有して配置された連結板と固定盤とに固着され、外周面の一部にハーフナットが結合可能なねじ又は溝が形成されたタイバーに案内され、固定金型を支持する固定盤に取付けた型開閉シリンダにより可動金型を支持すると共に型締シリンダを取付けた可動盤を固定金型に対して型開閉方向に移動可能であって、金型の型閉完了後、型締シリンダにより型締力を付与して金型を型締する型締装置が開示されている。上記型締装置は型締する金型に応じて型厚調整する型厚調整装置を具備しており、型締装置を載置するベッド上にタイバーと平行に設けられ、外周面にねじ或いは溝が設けられたガイドバーと、型締シリンダに固着され、ガイドバーが摺動可能に嵌合する貫通孔を有するブラケットと、ガイドバーのねじ又は溝に型開閉方向に位置調整可能に螺合或いは嵌合され、型閉完了位置で上記ブラケットが突き当たるストッパと、上記ハーフナットに設けられ、タイバーに設けられたねじ或いは溝の位置を検出する検出手段とを含んで構成されている。
【0003】
そして、上記型締装置の型厚調整装置では、型開閉シリンダにより可動盤を型締シリンダと共に型閉方向に移動させ、型締シリンダのブラケットをストッパに当接させることにより可動盤を型閉完了位置に位置決めする。型閉完了後、型締シリンダを伸長させて型締シリンダを型開方向に移動させると共に上記検出手段を作動させる。そして、検出手段の検出信号に基づいてハーフナットとタイバーのねじとが結合可能に相対位置が位置決めされると双方が結合され、ハーフナットとタイバーのねじとが結合された後、さらに型締シリンダを伸長させることにより、金型に型締力が付与される。
【0004】
しかしながら、上記従来の型締装置は、可動盤を型閉完了位置に位置決めするために、型開閉シリンダにより比較的重量が大きい可動盤を型締シリンダと共に型閉方向に移動させるので、型開閉シリンダを小型化することができないといった問題や、可動盤を高い精度で且つ微細に位置決めすることができないといった問題がある。また、型締シリンダのブラケットをストッパに突き当てて可動盤を型閉完了位置に位置決めするために、金型の型厚に応じてストッパの位置を調整する必要がある。さらに、型締シリンダのブラケットがストッパに突き当たる際の衝撃を緩和するために、型開閉速度を高めることができないといった問題がある。
【0005】
そこで、上記問題を解決するための他の従来技術として、固定盤と対向して配置されたステーホルダと、一端部が固定盤に型開閉方向に移動可能に支持され、他端部が上記ステーホルダに固定されたステーと、可動盤に設けられたハーフナットをステーの結合歯に対して所定位置に解除可能に結合する結合手段と、該結合手段がハーフナットと結合歯とを結合していない状態で、固定盤に対して可動盤を比較的速やかに移動させる型開閉手段と、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合させた状態で、金型を型締させるようにステーを型閉方向に押圧する型締手段と、型開閉手段により所定位置に移動された可動盤に対してステーが結合手段により結合し得るようにステーの位置を型開閉方向に位置決め調整する結合調整手段とを備えた型締装置が知られている。
【0006】
この型締装置では、上記結合調整手段が、一端がマシンベッドに立設された支柱に回転可能に支持され、サーボモータで回転駆動されるボールねじ軸と、ステーホルダに設けられ、上記ボールねじ軸に螺合されるボールナットと、を備え、サーボモータを制御してステーホルダを固定盤に対して型開閉方向に位置決めする。これにより、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合させた状態で型締手段により強力型開することで型開方向に移動したステーを、結合手段が型閉完了位置に位置めされた可動盤に設けられたハーフナットと結合歯とを結合可能な位置に位置決めするように構成されている。この型締装置では、金型交換後の型厚調整が容易で、且つ高精度であると共に、強力型開により型開方向に移動したステーを、結合手段が型閉完了位置に位置めされた可動盤に設けられたハーフナットと結合歯とを結合可能な位置に、繰り返し正確に位置決め調整することができるが、結合調整手段の駆動源にサーボモータを用いるので、装置が高価となる問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、保持する金型の型厚の変化に応じて、結合手段のハーフナットとステーの結合歯の所定位置とを互いに結合可能なように互いの位置関係を調整する結合調整手段を、高い精度を維持して安価に構成することができる型締装置を提供することにある。
また、第2の目的は、保持する金型の型厚の変化に応じて、結合手段のハーフナットとステーの結合歯の所定位置とを互いに結合可能なように互いの位置関係を調整する結合調整手段を、高い精度を維持して安価に構成することができる型締装置に用いる型厚調整方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の型締装置は、固定側金型が装着される固定盤と、該固定盤に対向させて設けられ、可動側金型が装着される可動盤と、一端が固定盤に対して型開閉方向へ摺動可能に支持され、可動盤を型開閉方向へ案内する複数本のステーと、マシンベッド上に敷設されたガイドレールによって型開閉方向へ移動可能に支持され、各ステーの他端が固定されるステーホルダと、可動盤に設けられたハーフナットとステーに設けられた結合歯とを解除可能に結合させる結合手段と、該結合手段がハーフナットと結合歯との結合を解除した状態で、可動盤を型開閉方向の任意の位置に位置決め可能な型開閉手段と、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合させた状態で、ステーを型閉方向に押圧して金型を型締すると共にステーを型開方向に押圧して金型を強力型開する型締手段と、マシンベッドとステーホルダとを型開閉方向へ相対移動可能に接続し、可動盤が型閉完了位置に位置決めされた状態で、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合可能なようにステーを位置決めする結合調整手段と、を具備し、結合調整手段が、型開閉方向にストローク可能でストロークエンドでステーを位置決めする流体シリンダを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、結合調整手段は、ステーホルダとマシンベッドとのいずれか一方に設けられ軸線がステーと平行な第1の軸と、第1の軸が型開閉方向に相対移動可能に挿通されるスライド部材と、第1の軸とスライド部材との相対移動を解除可能に阻止する阻止手段と、ステーホルダとマシンベッドとの他方に設けられた流体シリンダのピストンロッドに連結されると共にスライド部材の他側に型開閉方向に相対移動可能に挿通され、両端にスライド部材に対する相対移動を制限するストッパが設けられた第2の軸と、を含んでなることを特徴とする。
【0010】
上記第1の目的を達成するために、本発明のうち請求項3に記載の型締装置は、固定側金型が装着される固定盤と、該固定盤に対向させて設けられ、可動側金型が装着される可動盤と、該可動盤に対向させて設けられ、型開閉方向に移動可能なシリンダプレートと、一側がシリンダプレートに型開閉方向に摺動可能に支持され、他端が固定盤に固定されるステーと、シリンダプレートに設けられたハーフナットとステーに設けられた複数の結合歯とを解除可能に結合させる結合手段と、該結合手段がハーフナットと結合歯との結合を解除した状態で、可動盤を型開閉方向の任意の位置に位置決め可能な型開閉手段と、シリンダプレートに設けられ、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合した状態で、可動盤を型閉方向に押圧して金型を型締すると共に可動盤を型開方向に引寄せて金型を強力型開する型締ラムと、可動盤が型閉完了位置に位置決めされた状態で、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合可能なようにシリンダプレートと可動盤との相対距離を調整する結合調整手段と、を具備し、結合調整手段が、型開閉方向にストローク可能でストロークエンドでシリンダプレートと可動盤との相対距離を調整する流体シリンダを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、結合調整手段は、シリンダプレートと可動盤とのいずれか一方に設けられ型開閉方向にストローク可能なディスタンスシリンダと、該ディスタンスシリンダのピストンロッドと連結される流体シリンダと、該流体シリンダが固定され型開閉方向に移動可能なシリンダベースと、シリンダプレートと可動盤とのいずれか他方に設けられシリンダベースの型開閉方向への動作を解除可能に阻止する阻止手段と、を含んでなることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、ディスタンスシリンダは、そのストロークが、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合可能な状態でのハーフナットと結合歯との歯面間隔に等しいことを特徴とする。
【0013】
上記第2の目的を達成するために、本発明のうち請求項6に記載の発明は、固定側金型が装着される固定盤と、可動側金型が装着されてステーによって型開閉方向へ案内される可動盤と、を備えて、サーボモータからなる型開閉手段を駆動して可動盤を型閉方向へ移動させて、該可動盤を型閉完了位置に位置決めして初期状態とし、この初期状態で、可動盤に設けられるハーフナットをステーに設けられた正規結合歯に結合させた後、型締手段を駆動して型締する型締装置に用いる型厚調整方法であって、金型交換後、型開閉手段を駆動して可動盤を型閉方向へ移動させて、可動盤を型閉完了位置で停止させて型厚設定を行い、型厚設定時の可動盤の位置データとステーの位置データとに基づいて、ハーフナットに対する結合歯の相対位置を算出し、ステーの現位置が結合位置に対して型閉側に位置する場合のみ、型締手段を駆動してステーを型開方向へ移動させて、該ステーを結合位置に対して型開側に位置させて、次に、型開閉手段を駆動して、可動盤を、ハーフナットがステーの現位置での正規結合歯よりも1ピッチ分だけ型開側に位置する結合歯と結合可能 な位置に位置決めし、該結合歯とハーフナットとを結合させた後、型開閉手段を駆動して、ステーを、ハーフナットとステーの正規結合歯とが結合可能であって、且つ型締手段の型開側のストロークが、強力型開間隔と、ハーフナットと結合歯との結合時の歯面間隔と、ストローク余裕代とを足し算したストロークよりも大きくなる位置に位置決めし、この状態で型開閉手段を駆動して、可動盤を型開方向へ移動させてハーフナットと結合歯との面圧を開放し、次に、ハーフナットと結合歯との結合を解除した後、型開閉手段を駆動して可動盤を型閉完了位置に位置決めさせて、ハーフナットと正規結合歯とが結合可能な初期状態に復帰させることを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1に記載の発明では、結合調整手段は、流体シリンダを駆動することにより、結合手段が型閉完了位置に位置した可動盤のハーフナットと結合歯とを結合可能なように、強力型開で型開方向に移動したステーを型開閉方向に位置決めするので、従来の型締装置と比較して、強力型開で型開方向に移動したステーを型開閉方向に位置決めするためのサーボモータが不要となり、装置の製造コストを大幅に低減させることが可能となる。また、結合調整手段は、流体シリンダのストロークエンドでステーを位置決めするので、ステーを繰り返し正確に位置決めすることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明では、結合調整手段は、型厚が変更された場合であっても、第1の軸とスライド部材とを金型の型厚に応じて相対移動させることにより、結合手段が型閉完了位置に位置する可動盤のハーフナットと結合歯とを結合可能なように、ステーを流体シリンダのストロークエンドで位置決めすることができる。また、第2の軸とスライド部材とを相対移動させることにより、型締時及び強力型開時に生じるステーと流体シリンダとの相対移動を吸収することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明では、結合調整手段は、流体シリンダを駆動することにより、結合手段が型閉完了位置に位置した可動盤のハーフナットと結合歯とを結合可能なように、強力型開で互いに離反する方向に移動したシリンダプレートと可動盤との相対距離を調整するので、従来の型締装置と比較して、強力型開でシリンダプレートと可動盤との相対距離を調整するためのサーボモータが不要となり、装置の製造コストを大幅に低減させることが可能となる。また、結合調整手段は、シリンダプレートと可動盤との相対距離を流体シリンダのストロークエンドで調整するので、シリンダプレートと可動盤との相対距離を正確に調整することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明では、結合調整手段は、型厚が変更された場合であっても、金型の型厚に応じてシリンダベースを型開閉方向へ移動させることにより、結合手段が型閉完了位置に位置する可動盤のハーフナットと結合歯とを結合可能なように、シリンダプレートと可動盤との相対距離を流体シリンダのストロークエンドで調整することができる。また、ディスタンスシリンダでシリンダプレートと可動盤とを相対移動させることにより、強力型開時に互いに近接するように相対移動するシリンダプレートと可動盤との相対移動距離と、結合調整手段により互いに離反するように相対移動するシリンダプレートと可動盤との相対移動距離と、の差を吸収することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、ディスタンスシリンダのストロークが、結合手段がハーフナットと結合歯とを結合可能な時のハーフナットと結合歯との歯面間隔に等しいので、ステーホルダとシリンダベース、又はシリンダプレートと可動盤との強力型開時における相対移動距離と、ステーホルダとシリンダベース、又はシリンダプレートと可動盤との結合調整手段駆動時における相対移動距離と、の差をディスタンスシリンダをストロークさせて吸収することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明では、金型交換後、可動盤を型閉完了位置に位置決めして型厚設 定を行い、型厚設定時の可動盤の位置データとステーの位置データとに基づいて、ハーフナットに対する結合歯の相対位置を算出する。そして、ステーの現位置が結合位置に対して型閉側に位置する場合のみ、型締手段を駆動してステーを型開方向へ移動させて、該ステーを結合位置に対して型開側に位置させておく。次に、可動盤を、ハーフナットがステーの現位置での正規結合歯よりも1ピッチ分だけ型開側に位置する結合歯と結合可能な位置に位置決めし、該結合歯とハーフナットとを結合させる。結合歯とハーフナットとの結合後、ステーを、ハーフナットとステーの正規結合歯とが結合可能であって、且つ型締手段の型開側のストロークが、強力型開間隔と、ハーフナットと結合歯との結合時の歯面間隔と、ストローク余裕代とを足し算したストロークよりも大きくなる位置に位置決めさせる。この状態で、可動盤を型開方向へ移動させてハーフナットと結合歯との面圧を開放し、ハーフナットと結合歯との結合を解除した後、可動盤を型閉完了位置に位置決めさせる。これにより、ハーフナットと正規結合歯とが結合可能な初期状態に復帰して型厚調整が完了する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態の型締装置1を図1乃至図16に基づいて説明する。図1に示す本型締装置1は、固定側金型2が装着される固定盤3と、該固定盤3に対向させて設けられ、可動側金型4が装着される可動盤5と、を備えている。上記可動盤5は、マシンベッド6上に敷設されたガイドレール(図示せず)により支持され、これにより型開閉方向(図1における左右方向)に移動可能となっている。また、本型締装置1には、上記可動盤5に対向させて配したステーホルダ7が設けられ、該ステーホルダ7は、上記ガイドレールにより支持されて型開閉方向に移動可能となっている。また、本型締装置1は、型開閉方向に延出し、一端が上記ステーホルダ7に固定され、他端が固定盤3に型開閉方向に摺動可能に支持された4本のステー8を備えており、該ステー8の所定位置には、環状溝を所定間隔(ピッチP)で配して形成した結合歯9が設けられている。そして、可動側金型4が装着される可動盤5は、上記4本のステー8にガイドされて固定盤3に対して型開閉方向に移動可能に設けられている。なお、本発明の第1の実施の形態では、ステーホルダ7に4本のステー8が固定されているが、全てのステー8が同一のステーホルダ7に固定されていなくてもよい。
【0021】
また、本型締装置1は、上記結合歯9と、可動盤5に設けられたハーフナット10と、該ハーフナット10を結合歯9に対して進退させる油圧シリンダ11と、を含んでなる結合手段12を備えている。該結合手段12は、ハーフナット10と結合歯9との相対位置が所定の位置関係にある際に、油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10を結合歯9に向けて移動させ、ハーフナット10と結合歯9とを結合させることにより、可動盤5とステー8を結合させる構造になっている。なお、上記したハーフナット10と結合歯9との相対位置が所定の位置関係にあるとは、ハーフナット10と結合歯9との相対位置が、結合手段がハーフナット10と結合歯9とを結合可能な位置関係にあることをいう。また、結合可能な位置関係にあるハーフナット10と結合歯9とを結合させた場合には、図2に示すように、ハーフナット10の歯面と、該歯面と対向する結合歯9の歯面と、の間に所定の歯面間隔(図1及び図2に示すD1)が形成されるように構成されている。なお、本発明の第1の実施の形態では、ハーフナット10を、図示のようにステー8の一側に設けて構成したが、ハーフナット10を、ステー8を挟んで両側に設けてもよい。また、ハーフナット10は、ブロック形状や斜面を有する歯面形状でもよく、さらに、結合歯9についてもブロック形状や斜面を有する歯面形状であってもよい。
【0022】
また、本型締装置1は、上記結合手段12がハーフナット10と結合歯9との結合を解除した状態で、可動盤5を型開閉方向に比較的早い速度で移動させることができると共に可動盤5を型開閉方向の任意の位置に位置決め可能な型開閉手段(図示せず)を備えている。該型開閉手段は、ステー8と平行に設けられたボールねじ軸と、可動盤5に設けられ、上記ボールねじ軸に螺合されたボールナットと、固定盤3に設けられ、上記ボールねじ軸を回転駆動するサーボモータと、を備えている。そして、本型締装置1では、上記サーボモータの回転を制御することにより、可動盤5を型開閉方向の任意の位置に正確に位置決めすることができる構造になっている。なお、上記ボールねじ軸は、一端がサーボモータの出力軸とカップリング(図示せず)を介して連結され、他端がステーホルダ7に摺動可能に支持されている。
【0023】
また、本型締装置1は、上記結合手段12が可動盤5とステー8とを結合させた状態で、ステー8を型開閉方向に押圧可能な増圧シリンダ13(型締手段)を備えている。該増圧シリンダ13は、固定盤3に設けられたシリンダケース13aと、該シリンダケース13aに嵌合され、ステー8と一体で型開閉方向に移動可能なピストン13bと、を備えている。そして、増圧シリンダ13のロッドに相当する部分がステー8を構成し、ピストン13bの型開側(図1における左側)のシリンダ室に圧油を供給してステー8を型閉方向(図1における右方向)に押圧することにより、型閉された金型2,4を型締する構造になっている。また、ピストン13bの図1における型閉側(図1における右側)のシリンダ室に圧油を供給してステー8を型開方向(図1における左方向)に押圧することにより、成形完了後の金型2,4を強力型開するように構成されている。
【0024】
また、本型締装置1は、可動盤5が型閉完了位置に位置決めされた状態で、結合手段12がハーフナット10と結合歯9とを結合可能なように、ステー8を型開閉方向に位置決めする結合調整手段14を具備している。該結合調整手段14は、図1に示すように、マシンベッド6に設置され、ピストンロッド15aが型開閉方向にストローク可能な油圧シリンダ15(流体シリンダ)と、該油圧シリンダ15のピストンロッド15aに連結された軸部材16(第2の軸)と、ステー8と平行に配置され、一端がステーホルダ7に回転可能に支持されたボールねじ軸17(第1の軸)と、一側にボールねじ軸17に螺合されたボールナット(図示せず)が設けられ、他側に軸部材16が型開閉方向に摺動移動可能に嵌挿されたスライド部材18と、を含んで構成されている。なお、スライド部材18にはステーホルダ7に立設したガイドシャフト19が嵌挿され、該ガイドシャフト19によりスライド部材18が型開閉方向に案内されている。
【0025】
また、結合調整手段14は、上記ボールねじ軸17の回転動作を解除可能に阻止して当該ボールねじ軸17とスライド部材18との相対移動を阻止するブレーキ20(阻止手段)を備えている。また、上記軸部材16は両端にストッパ16a,16bを備えており、これらストッパ16a,16bをスライド部材18の各端面に当接させることにより軸部材16とスライド部材18との相対移動が制限されている。なお、本型締装置1では、軸部材16とスライド部材18との相対移動距離(図1に示すD2)が、結合手段12がハーフナット10と結合歯9とを結合可能な状態でのハーフナット10と結合歯9との歯面間隔(図1及び図2に示すD1、以下、単に歯面間隔と称す)に余裕代を加えた距離に設定されている。なお、本発明の第1の実施の形態では、ステーホルダ7に第1の軸17とガイドシャフト19とが立設されているが、マシンベッド6の側に第1の軸17とガイドシャフト19とを設け、ステーホルダ7に油圧シリンダ15を設けて構成してもよい。
【0026】
また、本型締装置1は、制御装置(図示せず)に接続され、固定盤3を基準とするステーホルダ7の型開閉方向の位置によりステーの位置を検出するステー位置検出装置21を具備している。該ステー位置検出装置21は、本実施の形態ではポテンションメータから構成されるが、当然これに限定されるものではない。そして、金型交換等の後に型厚調整する場合には、結合手段12が可動盤5とステー8との結合を解除した状態で型開閉手段のサーボモータ(以下、単にサーボモータと称す)を駆動して、可動盤5を型閉完了位置に位置決めすることで型厚設定がなされる。そして、上記制御装置により、型開閉手段のサーボモータの回転数から検出した可動盤5の位置データと、上記ステー位置検出装置21の検出結果(ステー8の位置データ)とから、可動盤5が型閉完了位置に位置した時のハーフナット10に結合歯9が結合可能となるようなステー8の位置が演算処理され、該演算処理の結果に基づいてステー8が型開閉方向に位置決めされる。なお、型厚調整の手順については後で詳述する。
【0027】
次に、本発明の第1の実施の形態の型締装置1の動作を説明する。まず、本型締装置1の成形時の動作を説明する。図1に示す本型締装置1の初期状態では、可動盤5は型閉完了位置に位置決めされ、ステー8は型閉完了位置に位置するハーフナット10と該ハーフナットに対応する選択された結合歯9(以下、正規結合歯9aと称す)とが結合可能な位置に位置決めされている。また、増圧シリンダ13(型締手段)は、ピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1(強力型開時に可動側金型4が固定側金型2から離隔される間隔、以下、強力型開間隔と称す)+D1(歯面間隔)+F(ストローク余裕代)以上の位置で保持されている。なお、本実施の形態では、ハーフナット10と結合歯9とが結合される際に、増圧シリンダ13のピストン13bの位置が型開側のストロークエンドの位置から最短の位置にある場合について説明する。そして、強力型開の際の増圧シリンダ13のストロークは、強力型開間隔S1に両側の歯面間隔D1を加えたS1+2D1となっている。また、本実施の形態では、環状溝の間隔P=10mm、歯面間隔D1=1mm、強力型開間隔S1=40mm、強力型開時の増圧シリンダ13のストロークS2=42mm、ストローク余裕代F=5mmであるが、無論この数値に限定されるものではない。さらに、結合手段12の油圧シリンダ11はハーフナット10と結合歯9aとの結合を解除する側に圧油が供給され、流体シリンダとしての油圧シリンダ15はピストンロッド15aを突出させる側に圧油が供給されてストロークエンドにある。また、ブレーキ20(阻止手段)がロックされてボールねじ軸17とスライド部材18との相対移動が阻止されていると共に、スライド部材18の型開方向の端面(図1における左側の端面)が軸部材16のストッパ16aに当接され、図1における右側には間隔D2が設けられている。
【0028】
上記初期状態から結合手段12の油圧シリンダ11を駆動して、図2に示すように、ハーフナット10と正規結合歯9とを結合させる。この状態で金型2,4のキャビティ(図示せず)内に溶融可塑化した樹脂等の所定の成形材料を射出導入すると共に、増圧シリンダ13に型締側へ圧油を供給して金型2,4に型締圧を付与する。これにより、図3に示すように、ステー8は型閉側にD1だけ移動し、増圧シリンダ13のピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+F+2D1(=S2+F)の位置に位置することとなる。また、スライド部材18が軸部材16に対して型閉方向にD1だけ移動し、スライド部材18の型開方向の端面と軸部材16のストッパ16aとはD1の間隔をなすように設定されている。次に、増圧状態で金型2,4のキャビティ(図示せず)内に溶融可塑化した樹脂等の所定の成形材料を射出導入し、射出完了後、増圧シリンダ13を圧抜きする。
【0029】
次に、油圧シリンダ15をドレンして増圧シリンダ13に強力型開側へ圧油を供給する。これにより、図4に示すように、ステー8が型開側にS1+2D1だけ移動し、固定側金型2と可動側金型4との互いの締結面はS1の間隔をなすと共に、増圧シリンダ13のピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にFの位置に位置することとなる。また、スライド部材18が型開方向へS1+2D1移動し、これに伴い軸部材16は型開方向へS1+2D1−D1だけ移動する。これにより、スライド部材18の型開側の端面と軸部材16のストッパ16aとの間隔D1は解消され、スライド部材18の型閉側の端面と軸部材16のストッパ16bとの間にD1の間隔が増加する。この軸部材16の移動分は、流体シリンダとしての油圧シリンダ15のピストンロッド15a及びピストン15bが型開方向へ移動することで吸収される。これにより、ピストンロッド15bを突出させる側のストロークエンドからのピストン15bの距離はS1+D1となり、ステー8を初期状態に復帰させる距離と等しくなる。次に、図5に示すように、サーボモータを駆動して可動盤5を型開方向へD1だけディスタンスする。そして、ハーフナット10と結合歯9との歯面間の面圧を解放し、結合手段12の油圧シリンダ11にハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側へ圧油を供給して、ハーフナット10と結合歯9との結合を解除する。
【0030】
次に、図6に示すように、サーボモータを駆動して型開すると共に油圧シリンダ15にピストンロッド15aを突出させる側へ圧油を供給し、ステー8及び増圧シリンダ13のピストン13bを型閉方向へS1+D1だけ移動させる。これにより、油圧シリンダ15がピストンロッド15aを突出させる側にストロークエンドとなると共に、増圧シリンダ13のピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+D1+Fの位置に位置することとなる。そして、金型2,4から製品を取出し後、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉完了位置に位置決めすることにより、型締装置1を初期状態に復帰させることができ、型締及び強力型開時におけるハーフナット10に対するステー8の位置ずれを解消することができる。
【0031】
次に、金型交換した際に行われる型厚調整の動作を説明する。型厚調整する場合には、金型交換後、まずサーボモータを駆動して可動盤5を型閉方向に移動させ、可動盤5を型閉完了位置で停止させて型厚設定を行う。なお、この時、油圧シリンダ15(流体シリンダ)は、ピストンロッド15aを突出させる側に圧油が供給され、当該ピストンロッド15aがストロークエンドに位置する。また、スライド部材18は、型開側の端面が軸部材16の型開側のストッパ16aに当接されると共に、ブレーキ20がロックされてボールねじ軸17に対する型開閉方向への移動が阻止された状態にある。さらに、増圧シリンダ13のピストン13bは、当該増圧シリンダ13の型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+2D1+Fの位置にある。
【0032】
そして、ロータリエンコーダ等を含む制御装置(図示せず)により、型開閉手段のサーボモータの回転数から導出された可動盤5の位置データとステー位置検出装置21で検出されたステー8の位置データとに基づいて、ハーフナット10(可動盤5)に対する結合歯9(ステー8)の相対位置が算出される。ここで、結合歯9が型閉完了位置に位置された可動盤5のハーフナット10に結合可能であるようなステー8の位置(以下、結合位置と称す)が、現位置に対して型開方向であるか型閉方向であるかによりその後の動作が異り、各々の場合の型厚調整の動作を個々に説明する。
【0033】
(1)ステー8の現位置が結合位置に対して型開方向に位置する場合の型厚調整の動作
図7に示すように、ステー8の現位置が結合位置に対して型開方向に位置する場合には、型厚設定後、サーボモータを駆動して、図8に示すように、ハーフナット10が現位置のステー8の正規結合歯9aよりも結合歯9の1ピッチ分だけ型開側に位置する結合歯9bと結合可能なように、可動盤5を位置決めする。次に、ブレーキ20をロックしたままの状態で、油圧シリンダ15にピストンロッド15aを型開方向へ退避させる側へ圧油を供給し、図9に示すように、軸部材16を型開方向にD2だけ移動させて軸部材16の型閉方向のストッパ16bとスライド部材18の型閉方向の端面とを当接させると共にこの状態で圧油の供給を停止し保持する。
【0034】
次に、結合手段12の油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9とを結合させると共に、ブレーキ20をアンロックしてスライド部材18とボールねじ軸17との相対移動を可能にする。そして、サーボモータを駆動して、可動盤5を型閉方向へ向けて移動させ、型閉完了位置から型開方向へP−D1の位置に位置決めする。この際、増圧シリンダ13はドレンされたフリーの状態にあり、これにより、図10に示すように、増圧シリンダ13は、ピストン13bが、ハーフナット10の移動と共に型閉方向に金型変更に伴う分だけ移動し、可動盤5の型閉完了位置において、ピストン13bが、ハーフナット10とステー8の結合歯9とが結合可能であってストロークエンドの位置から型閉方向へS1+D1+Fよりも大きいストロークの位置に位置決めされる。そして、油圧シリンダ15にピストンロッド15aをストロークエンドまで突出させる圧油を供給し、図11に示すように、軸部材16の型開側のストッパ16aをスライド部材18の型開側の端面に当接させる。このように軸部材16を移動させるのは、ステー8を型閉方向へ移動させて位置決めするに際し、正確な位置決めを行うためである。
【0035】
この状態でブレーキ20をロックしてスライド部材18とボールねじ軸17との相対移動を阻止した後、サーボモータを駆動して可動盤5を型開方向へD1だけ移動させる。これにより、ハーフナット10と結合歯9との対向する歯面間にD1の間隔が形成されて当該歯面間に作用する面圧が解放される。そして、図12に示すように、油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9との結合を解除し、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉完了位置に位置決めする。これにより、ハーフナット10が正規の結合歯9と結合可能な初期状態となり、型厚調整が完了する。
【0036】
(2)ステー8の現位置が結合位置に対して型閉方向に位置する場合の型厚調整の動作
図13に示すように、ステー8の現位置が結合位置に対して型閉方向に位置する場合には、型厚設定後、増圧シリンダ13を駆動して、ステー8を正規結合歯9aが型閉完了位置に位置する可動盤5のハーフナット10に結合可能な位置から型開方向の位置に位置決めすると共に、サーボモータを駆動して、可動盤5を、移動したステー8が成形に用いる結合歯9aよりも1ピッチ型開側の結合歯9bにハーフナット10が結合可能となる位置に位置決めする。次に、ブレーキ20をロックしたままの状態で、油圧シリンダ15にピストンロッド15aを退避させる側へ圧油を供給し、軸部材16を型開方向へD2だけ移動させ、軸部材16の型閉方向のストッパ16bとスライド部材18の型閉側の端面とを当接させると共にこの状態で圧油の供給を停止し保持する。
【0037】
次に、結合手段12の油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9とを結合させると共に、ブレーキ20をアンロックしてスライド部材18とボールねじ軸17との相対移動を可能にする。そして、サーボモータを駆動して、図14に示すように、可動盤5を型閉方向に向けて移動させ、型閉完了位置から型開方向へP−D1の位置に位置決めする。この際、増圧シリンダ13はドレンされたフリーの状態にあり、増圧シリンダ13のピストン13bはハーフナット10の移動と共に金型変更に伴う分だけ移動し、可動盤5の型閉完了位置においてハーフナット10とステー8の結合歯9とが結合可能な位置に移動される。そして、油圧シリンダ15にピストンロッド15aをストロークエンドまで突出させる圧油を供給して軸部材16の型開側のストッパ16aをスライド部材18の型開側の端面に当接させる。この状態でブレーキ20をロックしてスライド部材18とボールねじ軸17との相対移動を阻止した後、サーボモータを駆動して可動盤5を型開方向へD1だけ移動させる。これにより、図15に示すように、ハーフナット10と結合歯9との対向する歯面間にD1の間隔が形成され、当該歯面間に作用する面圧が解放される。そして、結合手段12の油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9との結合を解除し、図16に示すように、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉完了位置に位置決めする。これにより、ハーフナット10が正規結合歯9と結合可能な初期状態となり、型厚調整が完了する。
【0038】
第1の実施の形態の型締装置1では以下の効果を奏する。
本型締装置1は、強力型開により型開方向へ移動したステー8を、結合歯9(正規結合歯)の結合位置に位置決めする油圧シリンダ15(流体シリンダ)を具備するので、従来の型締装置と比較して、ステー8を結合位置に位置決めするためのサーボモータが不要となり、製造コストを大幅に削減することができる。
また、ステー8を油圧シリンダ15(流体シリンダ)のストロークエンドで結合可能位置に位置決めするので、ステー8を高い精度で位置決めすることが可能となる。さらに、軸部材16(第2の軸)とスライド部材18とが、少なくとも、歯面間隔D1に等しい距離、相対移動可能であるので、型締時及び強力型開時にステー8と油圧シリンダ15(流体シリンダ)との間に生じる相対移動を吸収することができる。また、本型締装置1は、成形中にブレーキ20をロック及びアンロックしないので、ブレーキ20への負担が軽減され、ブレーキ20の寿命を延ばすことができる。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態の型締装置31を図17乃至図27に基づいて説明する。なお、上記第1の実施の形態の型締装置1と同一又は相当部分は、同じ名称及び符号を付与し、重複する説明を省く。図17に示す本型締装置31は、可動盤5が型閉完了位置に位置決めされた状態で、結合手段12がハーフナット10と結合歯9とを結合可能なように、ステー8を型開閉方向に位置決めする結合調整手段14を具備している。該結合調整手段14は、マシンベッド6に対して型開閉方向へ移動可能に設けられたスライドベース32と、該スライドベース32に設置され、ピストンロッド15aが型開閉方向にストローク可能な油圧シリンダ15(流体シリンダ)と、ステーホルダ7に設けられ、ピストンロッド33aが上記油圧シリンダ15のピストンロッド15aに連結されたディスタンスシリンダ33と、を具備している。
【0040】
また、図17に示すように、上記結合調整手段14は、ステー8と平行に配置され、両端が回転可能に支持されたボールねじ軸17を具備し、該ボールねじ軸17には、スライドベース32に設けられたボールナット(図示せず)が螺合されている。また、結合調整手段14は、上記ボールねじ軸17の回転動作を解除可能に阻止する阻止するブレーキ20(阻止手段)を備えており、該ブレーキ20をロックしてボールねじ軸17の回転動作を阻止することにより上記スライドベース32の型開閉方向への移動を阻止する構造になっている。また、上記ディスタンスシリンダ33は、型開閉方向にストローク可能であって、そのストロークが、ハーフナット10と結合歯9とが互いに結合可能な状態でのハーフナット10と結合歯9との歯面間隔D1と等しい距離に設定されている。ここで、本型締装置31のステー位置検出装置21は、ステー位置0の位置が、増圧シリンダ13のピストン13bが型開側のストロークエンドから型閉側へS1(強力型開間隔)+D1(歯面間隔)+F(ストローク余裕代)以上の位置に設定されている。
なお、本発明の第2の実施の形態は、上記に限定されるものではなく、以下のように構成してもよい。
図36に示すように、ステーホルダ7にブレーキ20を具備したボールねじ軸17を設け、油圧シリンダ15をマシンベッド6に設けてもよい。この場合、ボールねじ軸17にディスタンスシリンダ33が固定されたスライド部材を移動及び固定可能に設け、ディスタンスシリンダ33のピストンロッド33aとマシンベッド6に設置した油圧シリンダ15のピストンロッド15aとを連結する。
また、ステーホルダ7にブレーキ20を具備したボールねじ軸17を設けたものにおいて、ディスタンスシリンダ33をマシンベッド6に設けてもよい。この場合、ボールねじ軸17に油圧シリンダ15が設けられたスライド部材を移動及び固定可能に設け、油圧シリンダ15のピストンロッド15aとマシンベッド6に設置したディスタンスシリンダ33のピストンロッド33aとを連結する。
また、ステーホルダ7にディスタンスシリンダ33を固定し、ブレーキ20を具備したボールねじ軸17をマシンベッド6に設置してもよい。この場合、ディスタンスシリンダ33のピストンロッド33aと油圧シリンダ15のピストンロッド15aとを連結し、油圧シリンダ15をシリンダベース32に固定し、さらに該シリンダベース32を、マシンベッド6に設置したボールねじ軸17に移動及び固定可能に設ける。
【0041】
次に、本発明の第2の実施の形態の型締装置31の動作を説明する。なお、本実施の形態においても、上記した第1の実施の形態と同様に、増圧シリンダ13のピストン13bの位置が型開側のストロークエンドから最短の位置にある場合について説明する。まず、本型締装置31の成形時の動作を説明する。図17に示す本型締装置31の初期状態では、可動盤5は型閉完了位置に位置決めされ、ステー8は型閉完了位置に位置するハーフナット10と正規結合歯9とが結合可能な位置に位置決めされている。また、増圧シリンダ13(型締手段)は、ピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+D1+Fの初期状態の位置で保持されている。さらに、結合手段12の油圧シリンダ11はハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側に圧油が供給され、流体シリンダとしての油圧シリンダ15はピストンロッド15aを突出させる側に圧油が供給されてストロークエンドにある。また、ブレーキ20(阻止手段)がロックされてボールねじ軸17とスライドベース32との相対移動が阻止され、ディスタンスシリンダ33はピストンロッド33aを型閉方向へ退避させる側に圧油が供給されている。
【0042】
上記初期状態から結合手段12の油圧シリンダ11を駆動して、図18に示すように、ハーフナット10と正規結合歯9とを結合させる。次に、ブレーキ20をアンロックし、増圧シリンダ13に型締側へ圧油を供給して金型2,4に型締圧を付与する。これにより、図19に示すように、ステー8は型閉側にD1だけ移動し、増圧シリンダ13のピストン13bが、型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+2D1+Fの位置に位置され、この時、スライドベース32が型閉方向にD1だけ移動して歯面間隔D1の移動分を吸収する。
【0043】
この状態で金型2,4のキャビティ(図示せず)内に溶融可塑化した樹脂等の所定の成形材料を射出導入し、射出完了後、増圧シリンダ13を圧抜きすると同時に、図20に示すように、ディスタンスシリンダ33にピストンロッド33aを型開方向へ突出させる側へ圧油を供給する。その際、油圧シリンダ15のピストン15bは型閉方向へ押圧されていることから、油圧シリンダ15とスライドベース32とが型開方向へD1だけ移動され、歯面間隔D1の移動分を吸収する。次に、ブレーキ20をロックし、油圧シリンダ15(流体シリンダ)の型開側をドレンした後、増圧シリンダ13に強力型開側へ圧油を供給し、ディスタンスシリンダ33にピストンロッド33aを型閉方向へ退避させる側へ圧油を供給する。これにより、図21に示すように、ステー8が型開側にS1+2D1だけ移動し、固定側金型2と可動側金型4との互いの締結面はS1の間隔をなすと共に、増圧シリンダ13のピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にFの位置に位置することとなる。また、油圧シリンダ15は、ブレーキ20がロックされており、且つディスタンスシリンダ33が型閉方向のストロークエンドあることから、型開方向へ退縮し、ピストン15bがピストンロッド15aを突出させる側のストロークエンドから型開方向にS1+D1の位置に位置することとなり、ステー8を初期状態に復帰させる距離と等しくなる。
【0044】
次に、サーボモータを駆動して可動盤5を型開方向へD1だけディスタンスしてハーフナット10と結合歯9との歯面間の面圧を解放し、結合手段12の油圧シリンダ11にハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側へ圧油を供給し、ハーフナット10と結合歯9との結合を解除する。そして、サーボモータを駆動して型開すると共に油圧シリンダ15にピストンロッド15aを突出させる側へ圧油を供給し、ステー8及び増圧シリンダ13のピストン13bを型閉方向へS1+D1だけ移動させる。これにより、油圧シリンダ15がピストンロッド15aを突出させる側にストロークエンドとなると共に、増圧シリンダ13のピストン13bが型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+D1+Fの位置、即ち初期状態におけるピストン13bの位置に位置することとなる。そして、金型2,4から製品を取出し後、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉完了位置に位置決めすることにより、型締装置31が初期状態に復帰して、型締時及び強力型開時におけるハーフナット10に対するステー8の位置ずれが発生しないようにすることができる。
【0045】
次に、金型交換した際に行われる型厚調整の動作を説明する。型厚調整する場合には、金型交換後、まずサーボモータを駆動して可動盤5を型閉方向に移動させ、図23に示すように、可動盤5を型閉完了位置で停止させて型厚設定を行う。なお、この時、油圧シリンダ15(流体シリンダ)は、ピストンロッド15aを突出させる側に圧油が供給され、当該ピストンロッド15aがストロークエンドに位置する。また、スライドベース32はブレーキ20がロックされ、ボールねじ軸17に対する型開閉方向への移動が阻止された状態にある。さらに、ディスタンスシリンダ33にはピストンロッド33aを型閉方向へ退避させる側の圧油が供給され、また結合手段12の油圧シリンダにはハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側の圧油が供給されている。
【0046】
型厚設定後、ブレーキ20をアンロックし、増圧シリンダ13にステー8を型開方向へ移動させる圧油を供給してステー8をステー位置検出装置21の0+Fの位置に位置決めする。これにより、図24に示すように、増圧シリンダ13のピストン13bが、型開側のストロークエンドから型閉方向へS1+D1+F以上の位置に位置することとなる。そして、制御装置(図示せず)により、型厚設定値とステー位置検出装置21で検出されたステー8の位置データとに基づいてサーボモータを駆動し、図25に示すように、ハーフナット10が現位置のステー8の正規結合歯9aよりも結合歯9の1ピッチ分だけ型開側に位置する結合歯9bと結合可能なように、可動盤5を位置決めする。
【0047】
次に、ブレーキ20をアンロックしたままの状態で、油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9とを結合させた後、サーボモータを駆動して、図26に示すように、可動盤5を型閉方向へ移動させ、型閉完了位置から型開方向へP−D1の位置に位置決めする。この際、増圧シリンダ13はドレンされた状態にあり、ピストン13bがハーフナット10の移動に追従して金型変更に伴う分だけ移動し、可動盤5の型閉完了位置において、ハーフナット10とステー8の結合歯9とが結合可能な位置に移動される。そして、ステー8の位置決め後、サーボモータを駆動して可動盤5を型開方向へD1だけ移動させる。これにより、図27に示すように、ハーフナット10と結合歯9との対向する歯面間にD1の間隔が形成されて当該歯面間に作用する面圧が解放される。そして、油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9との結合を解除すると共にブレーキ20をロックする。これにより、ハーフナット10が正規結合歯9aと結合可能な初期状態となり、型厚調整が完了する。
【0048】
第2の実施の形態では以下の効果を奏する。
本型締装置31は、強力型開により型開方向へ移動したステー8を、結合歯9(正規結合歯)の結合位置に位置決めする油圧シリンダ15(流体シリンダ)を具備するので、従来の型締装置と比較して、ステー8を結合位置に位置決めするためのサーボモータが不要となり、製造コストを大幅に削減することができる。
また、ステー8を油圧シリンダ15(流体シリンダ)のストロークエンドで結合可能位置に位置決めするので、ステー8を高い精度で位置決めすることが可能となる。さらに、ディスタンスシリンダ33のストロークS2と、歯面間隔D1とを等しくしたので、型締時に型閉方向へ歯面間隔D1だけ移動した油圧シリンダ15(流体シリンダ)を、ディスタンスシリンダ33を駆動して型開方向へS2だけ移動させることにより、初期状態の位置に復帰させることができる。
【0049】
次に、本発明の第3の実施の形態の型締装置41を図28乃至図35に基づいて説明する。なお、上記第1の実施の形態の型締装置1及び上記第2の実施の形態の型締装置31と同一又は相当部分は、同じ名称及び符号を付与し、重複する説明を省く。図28に示す本型締装置41には、上記可動盤5に対向させて配したシリンダプレート42が設けられており、該シリンダプレート42は、上記ガイドレールにより支持されて型開閉方向に移動可能となっている。また、本型締装置41は、型開閉方向に延出し、一端が固定盤3に固定され、他端が上記シリンダプレート42に型開閉方向に摺動可能に支持されたステー8を備えており、該ステー8の所定位置には、環状溝を所定間隔(ピッチP)で配して形成した結合歯9が設けられている。
【0050】
また、本型締装置41は、結合歯9と、シリンダプレート42に設けられたハーフナット10と、該ハーフナット10を結合歯9に対して進退させる油圧シリンダ11と、を含んでなる結合手段12を備えている。本型締装置1は、上記結合手段12がハーフナット10と結合歯9との結合を解除した状態で、可動盤5を型開閉方向に比較的早い速度で移動させることができると共に可動盤5を型開閉方向の任意の位置に位置決め可能な型開閉手段(図示せず)を備えている。該型開閉手段は、ステー8と平行に配置されたボールねじ軸と、可動盤5に設けられ、上記ボールねじ軸に螺合されたボールナットと、固定盤3に設けられ、上記ボールねじ軸を回転駆動するサーボモータと、を備えている。そして、上記サーボモータの回転を制御することにより、可動盤5を型開閉方向の任意の位置に正確に位置決めすることができる構造になっている。なお、上記ボールねじ軸は、一端がサーボモータの出力軸とカップリング(図示せず)を介して連結され、他端がシリンダプレート42に摺動可能に支持されている。
【0051】
また、本型締装置41は、端面が可動盤5に固定され、上記結合手段12が可動盤5とステー8とを結合させた状態で、可動盤5を型閉方向に押圧可能であると共に金型2,4を強力型開可能な型締ラム43を備えている。また、本型締装置41は、可動盤5が型閉完了位置に位置決めされた状態で、結合手段12がハーフナット10と結合歯9とを結合可能なように、ステー8に対してシリンダプレート42を型開閉方向に位置決めする結合調整手段14を具備している。該結合調整手段14は、図28に示すように、可動盤5に対して型開閉方向へ移動可能に設けられたスライドベース32と、該スライドベース32に設置され、ピストンロッド15aが型開閉方向にストローク可能な油圧シリンダ15(流体シリンダ)と、シリンダプレート42に設けられ、ピストンロッド33aが上記油圧シリンダ15のピストンロッド15aに連結されたディスタンスシリンダ33と、を具備している。
【0052】
また、結合調整手段14は、可動盤5上にステー8と平行に配置され、両端が回転可能に支持されたボールねじ軸17を具備し、該ボールねじ軸17には、スライドベース32に設けられたボールナット(図示せず)が螺合されている。また、結合調整手段14は、上記ボールねじ軸17の回転動作を解除可能に阻止する阻止するブレーキ20(阻止手段)を備えており、該ブレーキ20をロックしてボールねじ軸17の回転動作を阻止することにより可動盤5に対するスライドベース32の型開閉方向への移動を阻止する構造になっている。また、上記ディスタンスシリンダ33は、型開閉方向にストローク可能であって、そのストロークが、ハーフナット10と結合歯9とが互いに結合可能な状態でのハーフナット10と結合歯9との歯面間隔D1と等しい距離に設定されている。
【0053】
また、本型締装置41は、制御装置(図示せず)に接続され、シリンダプレート42の型開閉方向の位置を検出するシリンダプレート位置検出装置44を具備している。そして、型厚調整する場合には、結合手段12が可動盤5とステー8との結合を解除した状態で型開閉手段のサーボモータを駆動して、可動盤5を型閉完了位置に位置決めすることで型厚設定がなされる。そして、サーボモータの回転数から検出した可動盤5の位置データと上記シリンダプレート位置検出装置44の検出結果(シリンダプレート42の位置データ)とから、上記制御装置により、可動盤5が型閉完了位置に位置する状態でハーフナット10と結合歯9とが結合可能となるシリンダプレート42と可動盤5との相対距離が演算処理され、該演算処理結果に基づいて、シリンダプレート42と可動盤5との相対距離が調整される構造になっている。ここで、本型締装置41のシリンダプレート位置検出装置44は、可動盤5に対するシリンダプレート42の位置を検出する。
なお、本発明の第3の実施の形態は、上記に限定されるものではなく、以下のように構成してもよい。
シリンダプレート42にブレーキ20を具備したボールねじ軸17を設け、油圧シリンダ15を可動盤5に設けてもよい。この場合、ボールねじ軸17にディスタンスシリンダ33が固定されたスライド部材を移動及び固定可能に設け、ディスタンスシリンダ33のピストンロッド33aとマシンベッド6に設置した油圧シリンダ15のピストンロッド15aとを連結する。
また、シリンダプレート42にブレーキを具備したボールねじ軸17を設けたものにおいて、ディスタンスシリンダ33を可動盤5に設けてもよい。この場合、ボールねじ軸17に油圧シリンダ15が設けられたスライド部材を移動及び固定可能に設け、油圧シリンダ15のピストンロッド15aと可動盤5に固定されたディスタンスシリンダ33のピストンロッド33aとを連結する。
また、シリンダプレート42にディスタンスシリンダ33を固定し、ブレーキ20を具備したボールねじ軸17を可動盤5に設けてもよい。この場合、ディスタンスシリンダ33のピストンロッド33aと油圧シリンダ15のピストンロッド15aとを連結し、油圧シリンダ15をシリンダベース32に固定すると共に該シリンダベース32を可動盤5に設けられたボールねじ軸17に移動及び固定可能に設ける。
【0054】
次に、本発明の第3の実施の形態の型締装置41の動作を説明する。なお、本実施の形態においても、上記した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、増圧シリンダ13のピストン13bの位置が型開側のストロークエンドから最短の位置にある場合について説明する。まず、本型締装置41の成形時の動作を説明する。図28に示す本型締装置41の初期状態では、可動盤5は型閉完了位置に位置決めされ、シリンダプレート42はハーフナット10がステー8の正規結合歯9aに結合可能な位置に位置決めされている。また、型締ラム43は、型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+D1+Fの位置にある。さらに、結合手段12の油圧シリンダ11はハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側に圧油が供給され、流体シリンダとしての油圧シリンダ15はピストンロッド15aを突出させる側に圧油が供給されてストロークエンドにある。また、ブレーキ20(阻止手段)がロックされてボールねじ軸17とスライドベース32との相対移動が阻止され、ディスタンスシリンダ33はピストンロッド33aを退避させる側に圧油が供給されている。
【0055】
上記初期状態から結合手段12の油圧シリンダ11を駆動して、図29に示すように、ハーフナット10と正規結合歯9aとを結合させる。次に、ブレーキ20をアンロックし、型締ラム43で可動盤5を押圧して金型2,4に型締圧を付与する。これにより、シリンダプレート42が型開側にD1だけ移動して、図30に示すように、型締ラム43が型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+2D1+Fの位置に位置することとなる。また、スライドベース32がボールねじ軸17に対して型閉方向にD1だけ移動され、シリンダプレート42の歯面間隔D1の移動分を吸収する。
【0056】
この状態で金型2,4のキャビティ(図示せず)内に溶融可塑化した樹脂等の所定の成形材料を射出導入する。そして、射出完了後、型締ラム43の型締圧を圧抜きすると同時に、図31に示すように、ディスタンスシリンダ33にピストンロッド33aを型閉方向へ突出させる側へ圧油を供給する。この際、油圧シリンダ15のピストン15bが型開方向へ押圧され、またブレーキ20がアンロックされていることから、油圧シリンダ15とシリンダベース32とは型閉方向へD1だけ移動する。次に、ブレーキ20をロックし、サーボモータをフリーの状態にすると共に油圧シリンダ15をドレンした後、型締ラム43を駆動して金型2,4を強力型開させると共にディスタンスシリンダ33にピストンロッド33aを退避させる側へ圧油を供給し、歯面間隔D1の移動分を吸収する。これにより、図32に示すように、型締ラム43が型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にFの位置に位置すると共に、油圧シリンダ15(流体シリンダ)がピストン15bを型開側のストロークエンドの位置から型閉側へS1+D1の位置に位置され、ステー8を初期状態に復帰させる距離と等しくなる。また金型2,4の互いの締結面がS1の間隔をなすこととなる。
【0057】
次に、サーボモータを駆動して可動盤5とシリンダプレート42とを型開方向へD1だけディスタンスしてハーフナット10と結合歯9との歯面間の面圧を解放し、結合手段12の油圧シリンダ11にハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側へ圧油を供給してハーフナット10と結合歯9との結合を解除する。そして、サーボモータを駆動して型開すると共に油圧シリンダ15にピストンロッド15aを突出させる側へ圧油を供給し、可動盤5に対してシリンダプレート42を型開方向へS1+D1だけ移動させる。これにより、図34に示すように、油圧シリンダ15がピストンロッド15aを突出させる側にストロークエンドとなると共に、型締ラム43が型開側のストロークエンドの位置から型閉方向にS1+D1+Fの位置、即ち当該型締ラム43の初期状態における位置に位置することとなる。そして、金型2,4から製品を取出し後、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉完了位置に位置決めすることにより、型締装置41が初期状態に復帰して、型締時及び強力型開時における、ハーフナット10に対するステー8の位置ずれを解消することができる。
【0058】
次に、金型交換した際に行われる型厚調整の動作を説明する。型厚調整する場合には、金型交換後、まずサーボモータを駆動して可動盤5とシリンダプレート42とを型閉方向に移動させ、図35に示すように、可動盤5を型閉完了位置で停止させて型厚設定を行う。なお、この時、油圧シリンダ15(流体シリンダ)は、ピストンロッド15aを突出させる側に圧油が供給され、当該ピストンロッド15aがストロークエンドに位置する。また、スライドベース32はブレーキ20がロックされ、可動盤5に対する型開閉方向への移動が阻止された状態にある。さらに、ディスタンスシリンダ33にはピストンロッド33aを型閉方向へ退避させる側の圧油が供給され、また結合手段12の油圧シリンダ11にはハーフナット10と結合歯9との結合を解除する側の圧油が供給されている。
【0059】
型厚設定後、ブレーキ20をアンロックし、型締ラム43を駆動してシリンダプレート42を型開方向へ移動させ、型締ラム43の強力型開時のストロークが確保される位置へ型締ラム43を位置決めする。次に、ステー8の位置に基づいて型開閉手段としてのサーボモータを駆動させ、シリンダプレート42を、ハーフナット10がステー8の正規結合歯9aよりも1ピッチ分だけ型開方向に位置する結合歯9bに結合可能となる位置に位置決めし、油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9とを結合させる。この状態で、型厚設定値と、シリンダプレート位置検出装置44で検出されたシリンダプレート42の位置データと、に基づいてサーボモータを制御し、可動盤5とシリンダプレート42との相対距離(図28に示すD3)を、可動盤5が型閉完了位置に位置する際にハーフナット10と正規結合歯9aとが結合可能となるように調整する。そして、調整後、ブレーキ20をロックし、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉方向へD1だけ移動させる。これにより、ハーフナット10と結合歯9との対向する歯面間にD1の間隔が形成されて当該歯面間に作用する面圧が解放され、油圧シリンダ11を駆動してハーフナット10と結合歯9との結合を解除する。そして、サーボモータを駆動して可動盤5を型閉完了位置に位置決めすることで、ステー8の正規結合歯9aが、型厚が変更されたハーフナット10と結合可能な初期状態となり、型厚調整が完了する。
【0060】
第3の実施の形態では以下の効果を奏する。
本型締装置41は、強力型開により互いに近接するように相対移動した可動盤5とシリンダプレート42との相対距離を初期状態に復帰させる油圧シリンダ15(流体シリンダ)を具備するので、従来の型締装置と比較して、可動盤5とシリンダプレート42との相対距離を調整するためのサーボモータが不要となり、製造コストを大幅に削減することができる。
また、可動盤5とシリンダプレート42との相対距離を油圧シリンダ15(流体シリンダ)のストロークエンドで調整するので、可動盤5とシリンダプレート42との相対距離を高い精度で調整することが可能となる。さらに、ディスタンスシリンダ33のストロークD1と、歯面間隔D1とを等しくしたので、型締時に型開方向へ歯面間隔D1だけ移動した油圧シリンダ15(流体シリンダ)等を、ディスタンスシリンダ33を駆動して型閉方向へD1だけ移動させることにより、歯面間隔D1によるステー8の移動を吸収させることができる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、保持する金型の型厚の変化に応じて、結合手段のハーフナットとステーの結合歯の所定位置とを互いに結合可能なように互いの位置関係を調整する結合調整手段を、高い精度を維持して安価に構成することが可能な型締装置及び該型締装置に用いる型厚調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の型締装置の説明図で、特に、初期状態を示す図である。
【図2】 図1において、ハーフナットと結合歯とが結合された状態を拡大して示した図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の型締装置の説明図で、特に、金型が型締手段により型締された状態を示す図である。
【図4】 図3の状態から、強力型開がなされた状態を示す図である。
【図5】 図4の状態から、可動盤を所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図6】 強力型開により移動したステーを、流体シリンダを駆動して初期状態の位置に戻した状態を示す図である。
【図7】 型厚設定して可動盤を型閉完了位置に位置決めした際に、ステーの現位置が結合位置に対して型開方向に位置する状態を示す図である。
【図8】 図7の状態から、可動盤を所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図9】 図8の状態から、流体シリンダを駆動してピストンロッドと軸部材とを型開方向へ移動させた状態を示す図である。
【図10】 図9の状態から、ハーフナットと結合歯とを結合し、結合した状態で可動盤を移動させ、ステーを所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図11】 図10の状態から、流体シリンダをストロークエンドまで駆動させた状態を示す図である。
【図12】 図11の状態から、可動盤を型閉完了位置に移動させた状態を示す図である。
【図13】 型厚調整時に、型厚設定して可動盤を型閉完了位置に位置決めし、ステーの現位置が結合位置に対して型閉方向に位置した場合を示す図である。
【図14】 図13の状態から、ハーフナットと結合歯とを結合し、結合した状態で可動盤を移動させ、ステーを位置決めさせた状態を示す図である。
【図15】 図14の状態から、可動盤を型開方向へ所定量ディスタンスさせた状態を示す図である。
【図16】 図15の状態から、可動盤を型閉完了位置に移動させた状態を示す図である。
【図17】 本発明の第2の実施の形態の型締装置の説明図で、特に、初期状態を示す図である。
【図18】 図17の状態から、ハーフナットと結合歯とを結合させた状態を示す図である。
【図19】 図18の状態から、増圧シリンダを駆動してステーを所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図20】 図19の状態から、強力型開を開始し、ブレーキをアンロックすると共にディスタンスシリンダを作動させた状態を示す図である。
【図21】 図20の状態から、強力型開が完了した状態を示す図である。
【図22】 図21の状態から、ハーフナットと結合歯との結合を解除した状態を示す図である。
【図23】 型厚調整時に、型厚設定がなされた直後の状態を示す図である。
【図24】 図23の状態から、増圧シリンダを駆動してステーを所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図25】 図24の状態から、可動盤を所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図26】 図25の状態から、ハーフナットと結合歯とを結合した後、可動盤を移動させ、ステーを所定位置に位置決めさせた状態を示す図である。
【図27】 図26の状態から、可動盤をディスタンスさせた状態を示す図である。
【図28】 本発明の第3の実施の形態の型締装置の説明図で、特に、初期状態を示す図である。
【図29】 図28の状態から、ハーフナットと結合歯とを結合させた状態を示す図である。
【図30】 図29の状態から、型締ラムにより金型が型締された状態を示す図である。
【図31】 図30の状態から、圧抜き後、ディスタンスシリンダを駆動させた状態を示す図である。
【図32】 図31の状態から、型締ラムを駆動して金型を強力型開した状態を示す図である。
【図33】 図32の状態から、ハーフナットと結合歯との結合を解除した状態を示す図である。
【図34】 図33の状態から、流体シリンダを駆動してシリンダプレートと可動盤との相対距離を初期状態時の距離に復帰させる状態を示す図である。
【図35】 型厚調整時に、型厚設定がなされた直後の状態を示す図である。
【図36】 本発明の第2の実施の形態の型締装置の変形例である。
【符号の説明】
1 型締装置(第1の実施の形態)、2 固定側金型、3 固定盤、4 可動側金型、5 可動盤、7 ステーホルダ、8 ステー、9 結合歯、10 ハーフナット、12 結合手段、13 増圧シリンダ(型締手段)、14 結合調整手段、15 油圧シリンダ(流体シリンダ)、16 軸部材(第2の軸)、17 ボールねじ軸(第1の軸)、18 スライド部材、20 ブレーキ(阻止手段)、31 型締装置(第2の実施の形態)、32 スライドベース、33 ディスタンスシリンダ、41 型締装置(第3の実施の形態)、42 シリンダプレート、43 型締ラム
Claims (6)
- 固定側金型が装着される固定盤と、該固定盤に対向させて設けられ、可動側金型が装着される可動盤と、一端が前記固定盤に対して型開閉方向へ摺動可能に支持され、前記可動盤を型開閉方向へ案内する複数本のステーと、マシンベッド上に敷設されたガイドレールによって型開閉方向へ移動可能に支持され、各ステーの他端が固定されるステーホルダと、前記可動盤に設けられたハーフナットと前記ステーに設けられた結合歯とを解除可能に結合させる結合手段と、該結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯との結合を解除した状態で、前記可動盤を型開閉方向の任意の位置に位置決め可能な型開閉手段と、前記結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯とを結合させた状態で、前記ステーを型閉方向に押圧して金型を型締すると共に前記ステーを型開方向に押圧して金型を強力型開する型締手段と、前記マシンベッドと前記ステーホルダとを型開閉方向へ相対移動可能に接続し、前記可動盤が型閉完了位置に位置決めされた状態で、前記結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯とを結合可能なように前記ステーを位置決めする結合調整手段と、を具備し、前記結合調整手段が、型開閉方向にストローク可能でストロークエンドで前記ステーを位置決めする流体シリンダを備えることを特徴とする型締装置。
- 前記結合調整手段は、前記ステーホルダとマシンベッドとのいずれか一方に設けられ軸線が前記ステーと平行な第1の軸と、前記第1の軸が型開閉方向に相対移動可能に挿通されるスライド部材と、前記第1の軸と前記スライド部材との相対移動を解除可能に阻止する阻止手段と、前記ステーホルダと前記マシンベッドとの他方に設けられた前記流体シリンダのピストンロッドに連結されると共に前記スライド部材の他側に型開閉方向に相対移動可能に挿通され、両端に前記スライド部材に対する相対移動を制限するストッパが設けられた第2の軸と、を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
- 固定側金型が装着される固定盤と、該固定盤に対向させて設けられ、可動側金型が装着される可動盤と、該可動盤に対向させて設けられ、型開閉方向に移動可能なシリンダプレートと、一側が前記シリンダプレートに型開閉方向に摺動可能に支持され、他端が前記固定盤に固定されるステーと、前記シリンダプレートに設けられたハーフナットと前記ステーに設けられた複数の結合歯とを解除可能に結合させる結合手段と、該結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯との結合を解除した状態で、前記可動盤を型開閉方向の任意の位置に位置決め可能な型開閉手段と、前記シリンダプレートに設けられ、前記結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯とを結合した状態で、前記可動盤を型閉方向に押圧して金型を型締すると共に前記可動盤を型開方向に引寄せて金型を強力型開する型締ラムと、前記可動盤が型閉完了位置に位置決めされた状態で、前記結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯とを結合可能なように前記シリンダプレートと前記可動盤との相対距離を調整する結合調整手段と、を具備し、前記結合調整手段が、型開閉方向にストローク可能でストロークエンドで前記シリンダプレートと前記可動盤との相対距離を調整する流体シリンダを備えることを特徴とする型締装置。
- 前記結合調整手段は、前記シリンダプレートと前記可動盤とのいずれか一方に設けられ型開閉方向にストローク可能なディスタンスシリンダと、該ディスタンスシリンダのピストンロッドと連結される前記流体シリンダと、該流体シリンダが固定され型開閉方向に移動可能なシリンダベースと、前記シリンダプレートと前記可動盤とのいずれか他方に設けられ前記シリンダベースの型開閉方向への動作を解除可能に阻止する阻止手段と、を含んでなることを特徴とする請求項3に記載の型締装置。
- 前記ディスタンスシリンダは、そのストロークが、前記結合手段が前記ハーフナットと前記結合歯とを結合可能な状態での前記ハーフナットと前記結合歯との歯面間隔に等しいことを特徴とする請求項4に記載の型締装置。
- 固定側金型が装着される固定盤と、可動側金型が装着されてステーによって型開閉方向 へ案内される可動盤と、を備えて、サーボモータからなる型開閉手段を駆動して前記可動盤を型閉方向へ移動させて、該可動盤を型閉完了位置に位置決めして初期状態とし、この初期状態で、前記可動盤に設けられるハーフナットを前記ステーに設けられた正規結合歯に結合させた後、型締手段を駆動して型締する型締装置に用いる型厚調整方法であって、
金型交換後、前記型開閉手段を駆動して前記可動盤を型閉方向へ移動させて、前記可動盤を型閉完了位置で停止させて型厚設定を行い、型厚設定時の前記可動盤の位置データとステーの位置データとに基づいて、前記ハーフナットに対する前記結合歯の相対位置を算出し、前記ステーの現位置が結合位置に対して型閉側に位置する場合のみ、型締手段を駆動して前記ステーを型開方向へ移動させて、該ステーを前記結合位置に対して型開側に位置させて、次に、前記型開閉手段を駆動して、前記可動盤を、前記ハーフナットが前記ステーの現位置での正規結合歯よりも1ピッチ分だけ型開側に位置する前記結合歯と結合可能な位置に位置決めし、該結合歯と前記ハーフナットとを結合させた後、前記型開閉手段を駆動して、前記ステーを、前記ハーフナットと前記ステーの前記正規結合歯とが結合可能であって、且つ前記型締手段の型開側のストロークが、強力型開間隔と、前記ハーフナットと前記結合歯との結合時の歯面間隔と、ストローク余裕代とを足し算したストロークよりも大きくなる位置に位置決めし、この状態で前記型開閉手段を駆動して、前記可動盤を型開方向へ移動させて前記ハーフナットと前記結合歯との面圧を開放し、次に、前記ハーフナットと前記結合歯との結合を解除した後、前記型開閉手段を駆動して前記可動盤を型閉完了位置に位置決めさせて、前記ハーフナットと前記正規結合歯とが結合可能な前記初期状態に復帰させることを特徴とする型厚調整方法。
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