JP3924492B2 - Waterway construction method and waterway components in pipes - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新設の下水管や老朽化した既設の下水管等の管路内における水路の構成工法に係り、特に、少流量時の汚水等の円滑な流下を確保するため、又は老朽化により所定の勾配がとれず、場合によっては逆勾配となった管路内に、所定の勾配を有する新規の水路を低コストで効率よく形成することができる水路構成工法に関する。さらに、管径が小さく人が入ることができない管路に新設水路を効率よく構成することができる水路構成部材と、これを用いる水路構成工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の水路構成工法としては、特許第2704976号公報に記載された水路構成工法がある。この工法は、管路内底面に管路方向に下地コンクリートを打設する工程、樋状体の軸に沿った開口端面及び軸方向端面にそれぞれ半径方向へ延出する突縁が一体的に形成され、軸方向端面の突縁には締結部材用挿通孔が設けられ、樋状体の両側部にアンカー部材取付部を設けた水路構成部材を下地コンクリート上に配列して相互を締結部材を介して連結する工程、水路構成部材のアンカー部材取付部にアンカー部材を取付けて管路に固定する工程、水路構成部材と管路内面との間にセメントモルタルを打設する工程とからなるものである。
【0003】
また、前記の工法における下地コンクリートの打設を省略し、管路内に水路構成部材を配列し相互に連結し、水路構成部材と管路内面との間にスペーサを挿入して水路構成部材の勾配及び姿勢を調整し、管路内に水路構成部材を固定するものである。そして、管路内への設置及び接続が容易な樋状の水路構成部材を提供し、施工も容易に行えモルタル打設後も界面剥離の生じることのない水路工法を提供するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記構造の水路構成工法は、管路が既設管路で供用中であって、下水道管に汚水等が流れている場合、この汚水等を堰き止め、新規の水路を構成する区間に沿って水替え用の配管を設置し、汚水等を新たに設置した水替え配管に流してから新規の水路を構成する必要があった。このため、区間ごとに水替え配管を設置する工程が必要となり、工程が増えるため作業が煩雑となり、工期が長くなると共に、コストが上昇するという問題点があった。
【0005】
また、水路構成部材の多数のアンカー部材取付部に多数のアンカー部材を取付けて管路に水路構成部材を固定し、また所望の勾配にするためスペーサを使用して既成管路と水路構成部材との間隔を設定している。そして、アンカー部材やスペーサは、モルタル打設後は全てモルタル内に埋もれてしまうため、これらの部材を再度使用することができず、水路構成のたびに多数の部材が必要となっていた。さらに、下地コンクリートを打設するための管内の水抜き工程や、下地コンクリートを打設する工程が必要であり、工程が多いため多大な工期を必要としており、水路構成のコストが増大する問題点があった。
【0006】
そして、前記構造の水路構成工法は、水路構成部材のアンカー部材取付部にアンカー部材を取付けて管路に固定するため、管路内に人が入って作業することが必要であった。このため、人が入れない管径の小さい管路では新規の水路構成ができないという問題点があった。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、水替え配管を設置する工程が不要であり、勾配を付けた水路構成部材を利用することにより、供用中の下水道管に流れる汚水等の水替えが別途に水替え配管等を設置することなく行えるため、コストを大幅に削減できると共に、工程を大幅に短縮できる水路構成工法を提供するものである。
【0008】
また、下地コンクリートを打設する工程が不要であり、工期を短縮することができ、水路構成部材の支持が容易に行えると共に、支持部材を何度でも使用することができるため、水路構成費用を低減できる管路内における水路構成工法を提供することにある。さらに、水路の勾配を支持部材により精度よく調整でき、新規の水路を汚水等が安定して流れる管路内における水路構成工法を提供することにある。そして、人が入れないような管径の小さい管路でも任意の勾配を付けて水路構成が行え、管路内の底面に新規の水路を構成することができ、しかも工程が簡単で水路形成が容易に行える水路構成部材と、この水路構成部材を用いた水路構成工法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る管路内における水路構成工法は、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を連結する工程と、連結された水路構成部材に所望の勾配を付ける工程と、勾配を付けた既に補修の済んだ上流側の水路に間隔を開けて新規の水路を構成し、該間隔に水路構成部材を挿入して上流側の水路と新規の水路とを連結し、該上流側の水路と新規の水路からなる水路を介して汚水を流す水替えの工程と、水路構成部材を管路に固定する工程とを備える。
【0010】
水路構成部材は半割管や、インバート部の上部を補強したもの、インバート部の上端に傾斜部を有するもの、傾斜部の端部に補助傾斜部を連続したもの等、適宜のものを使用できる。これらの水路構成部材を管路に挿入する場合、管路内壁面に固定された支持部材でレール状の支持体を支持し、この支持体に沿わせて挿入することができ、また管路に沿ってガイドワイヤを張設し、このガイドワイヤに沿わせて挿入してもよい。
【0011】
この構成によれば、インバート部を形成した水路構成部材を連結して管路内に挿入して勾配を付け、連結して勾配が付けられた水路構成部材を管路に固定するため、工程を大幅に簡略化でき、工事期間の大幅な短縮と、コストの大幅な低減が可能となる。また、勾配の付けられた水路構成部材に供用中の汚水等を流す工程を備えているため、別個の水替え用の配管を必要とせず、施工作業を容易にすることができる。
【0012】
また、本発明に係る他の水路構成工法は、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部と該インバート部外方に延出する支持フランジ部とを形成した水路構成部材を前記支持部材により前記支持フランジ部で宙吊りに支持する工程と、支持部材により支持された水路構成部材の鉛直方向の位置を調整して水路構成部材に勾配を付ける工程と、水路構成部材を勾配を付けた状態で管路内に固定する工程と、支持部材を取外す工程とを備えることを特徴とする。水路構成部材は、断面が半円形のもの、角樋状のもの、略U字状のもの、略V字状のもの等、上方に開口する適宜の樋状のものを採用できる。
【0013】
この構成によれば、宙吊りにされた水路構成部材に、支持部材を調整して勾配を付け、このあと勾配を付けた状態でコンクリート又はモルタル等で固定し、水路構成部材を支持していた支持部材を取り外すため、工程を簡略化することができ、支持部材は再度使用することができる。このため、水路構成のコストを大幅に低減することができる。
【0014】
新規の水路を構成する管路が既設管路である場合、水路構成部材を勾配を付けた状態で管路に固定する工程の前工程として、水路構成部材に汚水等を流す水替えの工程を備えることが好ましい。この構成によれば、勾配を付けて宙吊りにした水路に供用中の汚水等を流すことができるため、多大な費用が発生する水替え作業が容易に行え、水替え用の別途の配管等は不要となる。
【0015】
また、本発明に係る管路内における水路構成工法の好ましい具体的な態様としては、支持部材は、管路に略水平状態に固定される水平部材と、水平部材より垂下される垂直部材とを備え管路の長手方向に沿って所定間隔で設置され、垂直部材は可動部を設けた吊下げ軸で構成され、この吊下げ軸を移動させて水路構成部材の鉛直方向の位置を調整することを特徴としている。可動部としては外周にねじ部を形成した吊下げ軸が好適である。この構成によれば、水路構成部材を支持する支持部材を水平部材と垂直部材で構成し、外周にねじ部等の可動部を設けた垂直部材で水路構成部材の鉛直方向の位置を調整できるため、水路の勾配を連続的に精度よく設定することができる。
【0016】
さらに、本発明に係る管路内における水路構成工法の好ましい具体的な他の態様としては、水路構成部材は、支持部材により管路に沿って宙吊りに支持された支持体に固定されて支持されることを特徴としており、支持体としては管路方向に連続した部材が好ましい。この構成によれば、支持部材により予め管路に沿って宙吊りに支持された、例えば2本のレール状の支持体に水路構成部材は固定されるため、水路構成部材の支持が容易に行え、勾配も連続的に精度よく設定できる。また、この支持体を利用して、管路への水路構成部材の搬入を容易に行うことができる。
【0017】
本発明に係る管路内における水路構成工法の他の態様としては、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を支持部材により支持された状態で連結する工程と、連結された水路構成部材に所望の勾配を付ける工程と、水路構成部材を勾配を付けた状態で管路に固定する工程とを備え、水路構成部材は、管路と水路構成部材との間に水路構成部材の移動を阻止できる程度の高さまでコンクリート又はモルタルを注入して仮固定され、支持部材を取り外したあと、水路構成部材の上部までコンクリート又はモルタルを注入して本固定されることを特徴としている。水路構成部材の移動を阻止できる程度の高さとは、支持部材を外したとき、水路構成部材が移動せず所望の勾配が保てる水路構成部材の全高の半分程度の高さで仮固定される高さであり、次にコンクリート又はモルタルを注入するとき、水路構成部材が移動しない状態とする。これにより、支持部材を外した水路構成部材の上端部までコンクリート等を傾斜状態に打設でき、水路構成部材の周囲部分から中心のインバート部の水路に水を安定して誘導できる。
【0018】
本発明に係る水路構成部材は、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成するものであって、汚水等が流れる水路を構成するインバート部の長手方向の両端部に外側に向けて直角に延出する接合フランジ部を有し、前記インバート部の上方の開口端部より僅かに下方に、外側に向けて延出する支持フランジ部が開口端部に沿って連続的に、接合フランジ部に達するように形成され、開口端部及び支持フランジ部を補強することを特徴とする。補強としては、開口端部と支持フランジ部を連結する断面が略L字状の金属製のアングル材を補強材として内蔵することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、開口端部及び支持フランジ部を補強されているため、例えば人が踏みつけた場合でも水路構成部材は破損することが少なく、コンクリート等で固定したあと、水路構成部材とコンクリート等との隙間に汚水が浸入して水路構成部材に浮力が作用しても変形することがない。また、開口端部の上端から僅かに下方に支持フランジ部が延出し、上端と支持フランジ部と間に所定の距離が取れるため、この距離に相当するコンクリート等の厚さを確保でき、ひび割れを防止することができる。この水路構成部材は、前記した水路構成工法に限らず、従来からの水路構成する工法にも適用できるものである。
【0020】
本発明に係る管路内における水路構成工法の他の態様は、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材に、垂直高さを調整したスペーサを固定して連結する工程と、連結された水路構成部材を管路の底面に対接させて固定する工程とを備えることを特徴とする。前記水路構成部材にスペーサを固定して連結する工程は、管路内にガイドワイヤ等のガイド手段を通して張設し、このガイド手段に水路構成部材を宙吊りにして行い、そのあと水路構成部材を管路に固定することが好ましい。管路は少なくとも2つのマンホール間を互いに連通するものが好ましく、マンホールから多数の水路構成部材を搬入して管路内に挿入して連結し、水路を構成する。
【0021】
このように構成された本発明の管路内における水路構成工法は、管路内において水路構成部材にスペーサを固定して連結し、スペーサの垂直高さを調整して所望の勾配を付けるため、管路内に水路構成部材を連結して容易に勾配をつけて固定することができる。また、前記の水路構成部材にスペーサを固定して連結する工程において、管路内にガイドワイヤ等のガイド手段を通して張設し、ガイドワイヤに沿わせて水路構成部材を宙吊りにして順次連結し、水路構成部材を管路に固定してガイドワイヤを取外すと、人が入れないような小さい管径の管路であっても、新規の水路を構成することができる。しかも、工程が簡略であるため、短い工期で、低コストで施工することができる。なお、この水路構成工法は、人が入れるような管径の大きい管路にも適用できることは勿論である。
【0022】
前記の水路構成工法の他の態様としては、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、マンホール内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材と、垂直高さを調整できるスペーサとを搬入する工程と、マンホール内で前記スペーサを固定した前記水路構成部材を相互に連結し、前記スペーサで垂直高さを調整しながら順次前記管路内に挿入する工程と、スペーサを管路の底面に対接させて水路構成部材を管路に固定する工程とを備えることを特徴としている。
さらに他の態様としては、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材に、垂直高さを調整したスペーサを固定して連結する工程と、連結された前記スペーサを前記管路の底面に対接させて前記水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備え、前記水路構成部材にスペーサを固定して連結する工程は、前記管路内にガイド手段を通して張設し、該ガイド手段に前記水路構成部材を宙吊りにして行い、そのあと前記水路構成部材を前記管路に固定することを特徴とする。
さらに他の態様としては、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、上流側マンホールと下流側マンホールとの間に、その端部が上流側マンホール及び下流側マンホールとで支持されたガイド手段を張設し、一方のマンホール内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を順次搬入し、前記水路構成部材を前記ガイド手段に沿わせて該水路構成部材を宙吊り状態で順次連結しながら前記管路内に挿入し、前記水路構成部材を前記管路に固定してから前記ガイド手段を取り外すことを特徴としている。
【0023】
水路構成部材の接合フランジ部にスペーサを挟んで固定し、スペーサの垂直高さを例えば徐々に短くなるように調整して管路底面に対接させると、水路構成部材に所望の勾配を付けることができる。水路構成部材の連結手段を少量のコンクリートで先ず固定し、次いで水路構成部材と管路との間にコンクリートを充填して固定すると、水路構成部材が移動することなく所定の位置に固定することができる。管路が既設で供用中の場合、勾配が付いて連結された水路構成部材に水替えできるため、水替え用の別個の管路が不要となり、コストを低減できる。
【0024】
本発明に係る他の水路構成部材は、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する水路構成部材であって、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れる樋状のインバート部を形成し、インバート部の長手方向の両端部に外側に向けて直角に延出する接合フランジ部を有し、インバート部の上端から外側に向けて上昇して連続する傾斜部を形成し、傾斜部の下面または接合フランジ部に水路構成部材を支持するガイド手段のためのガイド部を形成することを特徴とする。これにより、水路構成部材は軽量でねじれにくい形状とすることができる。インバート部は断面が半円形状のもの、角樋状のもの、略U字状のもの、略V字状のもの等、適宜の形状のものを採用できる。また、ガイド部は、例えばガイドワイヤ等のガイド手段が挿入されるガイド孔や、ガイド溝、スリット等で構成されることが好適である。
【0025】
また、本発明に係る他の水路構成部材の好ましい具体的な態様としては、前記傾斜部の端部に連続する可撓性を有する補助傾斜板部を、さらに備えることを特徴としている。補助傾斜板部は、可撓性を有し自由に湾曲できるゴム板状のもの、あるいは任意に切断できる薄板状のものであり、傾斜部に接着等で連結されたり、傾斜部の端部に形成した溝部に嵌合して連結されたり、ビス等で固定されて連結されることが好ましい。
【0026】
さらに、水路構成部材は傾斜部の下面に長手方向に沿ってガイド部を形成しているので、ねじれにくい形状となっており、管路内での施工が容易となる。また、ガイド部を形成することにより、剛性を高くすることができると共に見かけの比重を小さくでき、搬送や管路内への搬入が容易となり、軽量のため供用中の管路では汚水等に浮かせて管路内に挿入することができる。ガイド部を断面積の大きいガイド孔とし、水路構成部材を管路内に固定後、ガイド孔の上面を除去すると、水路の断面積を大きくできるため、管路内の断面欠損を最小とすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る管路内における水路構成工法の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。先ず、管路内に新規の水路を構成するための水路構成部材について説明する。図1は、本実施形態に係る水路構成部材を示し、(a)は平面図、(b)は一部を破断した正面図、(c)は一部を破断した側面図、図2(a)は図1の要部拡大断面図、図2(b),(c)はそれぞれ補強材の他の例の断面図である。図1,2において、水路構成部材1は、基本的には円筒を軸方向に沿って半割にしたような形状をしており、例えば断面半円形のインバート部2の直径が50cm程度で長さが2m程度の樋形状をしている。水路構成部材1の長手方向の両端部には、外側に向けて直角に延出する接合フランジ部3,3が形成され、所定の間隔で複数の連結孔4が穿設されている。
【0028】
水路構成部材1は樋形状で上方が開口しているが、図2(a)に示すように、上方の開口端部より僅かに下方に、好ましくは30mm程度下方に長手方向に沿って水平方向に延出する支持フランジ部5,5が形成され、支持フランジ部5,5には所定の間隔で複数の支持孔6が穿設されると共に切欠き6aが形成されている。水路構成部材1はガラス繊維等で補強した強化プラスチック(FRP)で形成されており、上端部1a,1aと支持フランジ部5,5とを連結するように、断面が略L字状の金属製のアングル材7が内蔵され開口端部側が補強されている。また、長手方向の途中の2個所には、インバート部2の外周に厚肉の補強部8が形成されている。
【0029】
なお、水路構成部材は繊維強化プラスチックから形成されるものに限らず、金属板材を板金加工して形成したものや、金属鋳物で形成したもの、通常の合成樹脂から形成したもの等、適宜のものを採用することができる。また、図2(b)に示すように、断面が略T字状の金属製の押出し材7Aを内蔵し、垂直の上端部1aと水平の支持フランジ部5とを連結するように補強してもよい。さらに、図2(c)に示すように、金属メッシュ材7Bを上端部1aと支持フランジ部5とに連続するようにインサートしてもよい。
【0030】
前記した水路構成部材1を長手方向に所定数だけ連結して水路を構成することができる。すなわち、水路構成部材1,1の接合フランジ部3,3を対接して連結孔4をボルトナットあるいは長ボルトと2つのナット等の締結手段9(図4)で締結することにより長手方向に必要な長さだけ連結して、管路内に水路を構成することができる。このようにして形成した新規の水路は、勾配が変化した管路内に、任意の勾配を設定した水路を形成することができる。
【0031】
つぎに、前記の水路構成部材1を管路内に宙吊り状態に支持する支持部材10について、図3〜5を参照して説明する。図3は管路内の低い位置に固定された支持部材を示す断面図、図4は図3の一部を側面図としたA−A線断面図、図5は管路内の高い位置に固定された支持部材を示す断面図である。支持部材10は管路P内に水平状態に固定される水平部材として、断面が略コ字状のチャンネル材から形成される水平梁材11と、この水平梁材から垂下される垂直部材として長ボルトから形成される2本の吊下げ軸15,15とを備えている。吊下げ軸15,15は水平梁材の中心から均等の距離に設けられ、外周には鉛直方向の可動部としてねじ部が形成されている。
【0032】
水平梁材11は水平方向の両端部にエンドプレート11aが溶接され、このエンドプレートに連結されたねじジャッキ12により管路P内に略水平状態に固定される。すなわち、ねじジャッキ12はベース板12aと、ベース板に垂設されたねじ軸12bと、ねじ軸に螺合するクランプ12cとを備え、エンドプレート11aの貫通孔にねじジャッキ12のねじ軸12bが挿入され、クランプ12cがエンドプレート11aに当接する構成であり、クランプ12cを回転させてベース板12aを管路Pの壁面に圧接させることにより、水平梁材11は水平状態に固定される。なお、ベース板12aの四隅には、4本の調整ボルトがねじ込まれ、ベース板が壁面に4点で均等に当たるように構成している。
【0033】
水平梁材11と吊下げ軸15との連結は、水平梁材の上下のフランジ部に設けた貫通孔に吊下げ軸15を挿入し、ダブルナット16,17で固定する構成となっている。実際には、吊下げ軸15の勾配に対応する上下移動範囲を大きくすると共に、吊下げ軸15を安定して連結するため、水平梁材11の上辺又は下辺に短尺の梁材13を連結し、必要に応じて複数個連結して調整している。すなわち、図3に示すように管路Pの勾配の下方に対応する位置に水路構成部材1を固定するときは、水平梁材11の下部に梁材13を2個連結して水路構成部材1を下方に設置し、図5に示すように管路Pの勾配の上方の位置に対応する位置に水路構成部材1を支持するときは、水平梁材11の上部に1つの梁材13を連結して水路構成部材1を上方に設置する。また、図5のように、ねじジャッキのベース板12aと壁面との間に、例えば金属板材14を介在させることにより、水平梁材11をさらに上方に固定できる。
【0034】
吊下げ軸15,15の下端に直接、水路構成部材1の支持フランジ部5を支持させるようにしてもよいが、本実施形態では吊下げ軸に管路の長手方向に沿う支持体20を支持し、この支持体に水路構成部材1を固定するようにしている。すなわち、吊下げ軸15,15の下端に短尺のチャンネル材で形成した連結片18を溶接等により固定し、この連結片に断面が略C字状のチャンネル材から構成した支持体20をボルト締めし、支持体20に水路構成部材1を蝶ねじ21で固定するように構成している。支持体20は、後述する図7に示すように、2m程度の長さのチャンネル材22を連結プレート23で連結して構成される。
【0035】
前記の如く構成された水路構成部材1、支持部材10及び支持体20を用いた本実施形態の管路内における水路構成工法について、図6〜8を参照して以下に説明する。図6は水路構成工法の各工程を示す管路の概略縦断面図、図7は水路構成部材を連結して勾配を付けて支持した状態の一部破断平面図、図8は図7の一部破断側面図である。管路Pは、本実施の形態では内径が1650の鉄筋コンクリート製のヒューム管が使用され、管路Pは汚水と雨水が流れる合流管である。管路Pは地中Gに埋設されてから長期間が経過して老朽化しており、不等沈下等により所定の勾配が得られていない状態となっており、雨水が流れる場合は汚水も同時に流れるが、汚水のみのときは流れにくく滞留しやすい状態で新規の水路が必要となっている。なお、管路は断面が円環の管路に限られず、断面が馬蹄形や矩形の管路でもよい。
【0036】
前記した水路構成部材1を管路P内に設置して新規の水路を形成するときは、先ず1〜2m程度の長さの各部材をマンホールから下水道管に搬入する。そして、図6(a)のように管路の軸方向に直角に、管路Pの内壁に略水平方向に突っ張って支持部材10を支持固定させる。支持部材10は管路Pに沿って例えば3m間隔で設置する。すなわち、水平梁材11を管路の上下中央部で略水平状態に位置させ、両端のねじジャッキ12のクランプ12cを調整してねじ軸12bを延出し、ベース板12aを管路Pの壁面に圧接させる。壁面の凹凸が激しく、円柱面の状態が悪い場合は、ベース板12aの四隅の調整ボルトを出入させて壁面の凹凸に合わせることができる。このように、管路Pの壁面に孔を開けることなく水平梁材11を壁面に固定することができ、管路Pを傷めることがない。
【0037】
このように管路Pの壁面に固定された水平梁材11に、図6(b)のように吊下げ軸15,15をダブルナット16,17で連結する。管路内の高い位置に固定される水平梁材11は、上部に短尺の梁材13が位置するように、また勾配の下の位置に固定される水平梁材11は短尺の梁材13が下にくるように梁材13をボルト締めする。なお、図6(a)に2点鎖線で示すように、水平梁材をねじジャッキ12のねじ軸12bを中心として回転させ、梁材13を上下のどちらかに向けて固定してもよい。そして、水平梁材11及び梁材13のフランジ部分の貫通孔に吊下げ軸15を貫通させ、上下端のフランジ部をダブルナット16,17で締めることにより吊下げ軸15,15を固定する。
【0038】
吊下げ軸15,15と水路構成部材1との固定は、図6(c)のように、長手方向に連結した支持体20を介して行う。支持体20はマンホールに挿入しやすい長さである2m程度の長さの断面が略コ字状のチャンネル材22を、複数個連結プレート23を介してボルトナットで連結し、例えばマンホール間の距離に合わせている。支持体20は水路構成部材1の開口端部に合わせて2本を平行に設置し、2本のレール状とする。そして、2本の支持体20は、相互に一定の間隔を有するように幅止め用のアングル24(図3参照)で連結されている。水路構成部材1は、支持フランジ部5がこれらの支持体20に蝶ねじ21(図3参照)で固定されて宙吊りに支持され、順次接合フランジ部3,3の連結孔4を締結手段9でボルト締めして連結する。管路Pが既設で汚水等が流下中であっても、水路構成部材1を宙吊りに支持することができる。このように、この工程では、管路P内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部2を形成した水路構成部材1を連結している。
【0039】
つぎに、このように宙吊りに支持された水路構成部材1に勾配を付ける工程に移る。この工程では、支持部材10の垂直部材である吊下げ軸15と水平梁材11との固定位置を変えることにより吊下げ軸15の鉛直方向の位置を調整する。この調整は吊下げ軸15に螺合するダブルナット16,17を調整して行う。水平梁材11と短尺の梁材13とにより鉛直方向に離れた状態の2つのダブルナット16,17で吊下げ軸15の調整を行うため調整が連続的に精度よく行え、固定後は調整状態が安定し水平梁材11の長手方向に沿って吊下げ軸15が移動するような横ぶれを防止することができる。
【0040】
前記のように、管路P内に水路構成部材1を連結して所定の勾配を付けたあと、水替え(図示せず)を行う。水替えは、今まで流れていた汚水等を堰き止め、水路構成部材1で構成された新規の水路に流れを変えて、管路Pの底面の汚水を除去する。なお、水替えを行うときに、既に補修の済んだ上流側の水路構成部材を僅かに短尺のもの、例えば1.85m程度としておき、隣接する水路との間に15cm程度の間隔を開けておき、この間隔部分に15cm程度の短い別の水路構成部材を挿入して、既存の水路と新規の水路とを連結して水替えを行うようにすると、水替え作業が効率よく行える。また、水替えは水路構成部材1に勾配をつける前に行い、水替え後に勾配をつけるように工程を変更してもよい。そして、既設の管路の場合は水替えの工程が必要であるが、新規の管路や供用中でない管路の場合は、この水替えの工程は不要となる。
【0041】
このようにして水替えが済んだあと、管路Pの所定の位置に水路構成部材をセットし直し、水路構成部材1の勾配を付けた状態を維持して、図6(d)のように水路構成部材1をコンクリートC1で固定する。管路Pの底面に沿ってコンクリートを搬送チューブで圧送し、水路構成部材1と管路Pの底面との間をコンクリートC1で充填する。この充填高さは、水路構成部材1の垂直高さの半分程度の高さ、又は多少高低した高さで設定するが、少なくとも接合フランジ部3を連結する下方のボルト等の締結手段9が埋まる高さでなくてはならず、この状態で水路構成部材1を仮固定する。図示の例では、下方の4つのボルトがコンクリートC1で埋設され、水路構成部材1は移動することが阻止される。
【0042】
このようにして、水路構成部材1を仮固定したあと、図6(e)のように水路構成部材1を支持していた各種の部材を取り外す。すなわち、水路構成部材1と支持体20とを固定している蝶ねじ21を外すことにより、両者を容易に分離することができる。支持体20との固定を解除しても、連結された水路構成部材1はコンクリートC1で管路Pに仮固定されているため、移動することはない。そして、支持体20の連結プレート23を外して元の2m程度の長さのチャンネル材22に分割する。さらに、水平梁材11の両端のねじジャッキ12を緩め支持部材10を管路Pの壁面から取り外す。水平梁材11と吊下げ軸15とから構成される支持部材10及び支持体20は、分割して次の工程へ移動され、再度使用することができる。
【0043】
このあと、すなわち、支持部材10を取り外したあと、図6(f)のように仮固定された水路構成部材1の上部までコンクリートC2を注入して固定する。前記の仮固定では、水路構成部材1は途中までコンクリートC1で固定されており、この上にさらに水路構成部材1の上端までコンクリートC2を注入し、コンクリートC2の上端面を中央のインバート部2に向かう傾斜面Caとする。水路構成部材1の開口の上端部1aはアングル材7で補強され、水平状の支持フランジ部5から上方に突条が突出しており、この突条の上端までコンクリートC2の傾斜面Caが形成される。
【0044】
コンクリートC2は水平状の支持フランジ部5を囲んで固着され、上端部1aと支持フランジ部5は補強されているため、コンクリートC2と水路構成部材1との間の剥離が起こりにくく、傾斜面Caからインバート部2で形成された水路への汚水等の誘導が安定して行える。また、コンクリートC2と水路構成部材1の上部は、支持フランジ部5より上の厚さで接合するため、コンクリートC2にひび割れが発生することを防止できる。さらに、コンクリートC1,C2と水路構成部材1とは、長ボルトと2つのナット等の締結手段9で結合されるため結合強度が大きく、両者の剥離や分離を防止することができる。
【0045】
前記したように、老朽化して勾配が一定でない管路P内に、水路構成部材1を連結して任意の勾配の新規の水路をインバート部2により構成したので、汚水等は新規の水路内を安定して流れるため、汚水が滞留することがなくなり、臭気等が発生することを回避できる。特に、汚水と雨水が流れる合流管の場合、晴天で流量が少ない時でも汚水を円滑に流下させることができる。合流管の場合、晴天が続くと流量が少なくなり、汚水中の汚濁物質が堆積して臭気の発生原因となり、堆積した汚濁物質が雨天時に流出して公共水域を汚染するが、このような不具合を防止することができる。
【0046】
また、周辺に雨が降り、雨水が管路内に流入すると、雨量が少ない場合はインバート部2の水路を流れるが、雨量が多くなるとインバート部2を流れると共に、その両側の傾斜面Caを流れる。雨量が少なくなると、傾斜面Caに沿って流れる汚水等はインバート部2に円滑に流れ、滞留することがないため管路から臭気が発生することはない。
【0047】
前記の工程において、図6(c)に示す水路構成部材1を支持体20に固定する工程は、図9に示すようにしてもよい。図9において、水路構成部材1の両端部の上部に吊下げ部材25を4個、蝶ねじ21で別途固定する。吊下げ部材25は断面が略コ字状のチャンネル材を10cm程度の長さに切断し、下方のコーナー部を面取りして水路構成部材1の上端部1aと支持フランジ部5のコーナーに対接するように構成している。
【0048】
この吊下げ部材25を用いることで、支持体20の下方のフランジに吊下げ部材25の上方のフランジを引掛けることができ、この状態で水路構成部材1を支持体20に沿ってスライドさせて管路P内に搬入させることができる。このようにして、管路Pへの水路構成部材1の搬入はマンホールから容易に行うことができる。なお、吊下げ部材にコロ状の回転体を取付けて、搬入を軽い押圧力で行うようにしてもよい。また、管路Pに汚水D等が流れている状態でも、水路構成部材1の搬入は容易に行える。
【0049】
管路Pが図10の平面図に示すように湾曲している場合は、水路構成部材1を連結するときに、中間に図11に示す曲がりコマ30を挿入して湾曲状態に合わせるようにする。曲がりコマ30は水路構成部材1と同一の断面形状をしており、水路構成部材1と連結する左右の接合フランジ部31,31が傾斜状態に連続しており、接合フランジ部間の距離が左右の壁面で異なっている。接合フランジ部31には所定の間隔で複数の連結孔32が穿設されている。この曲がりコマ30を中間に挟んで水路構成部材1を連結することにより、湾曲した管路Pに合わせて新規の水路を構成することができる。
【0050】
つぎに、本発明に係る他の水路構成部材、及びこの水路構成部材を用いる水路構成工法の他の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。先ず、管路内に新規の水路を構成するための水路構成部材について説明する。図12は、本実施形態に係る水路構成部材を示し、(a)は一部を破断した平面図、(b)は(a)の一部を破断した正面図、図13(a)は図12の水路構成部材の側面図、(b)は図12のA−A線断面図である。
【0051】
図12,13において、水路構成部材41は、円筒を軸方向に沿って半割にしたような形状の断面半円形のインバート部42と、このインバート部の上端から外側に向けて上昇して連続する傾斜部43,43と、インバート部42の長手方向の両端部に外側に向けて、また傾斜部の長手方向の両端部に下側に向けて、直角方向に延出する接合フランジ部44,44とを備えている。インバート部42は直径が50cm程度の半円部と、その上部の平行部42aとを備えており、長手方向の長さがマンホールから挿入できる2m程度の樋形状をしており、汚水が流れると共に少量の雨水が流れる部分である。
【0052】
インバート部42の外周には、長手方向の2個所に厚肉の補強部42bが形成されている。水路構成部材41の両端部の接合フランジ部44,44には、所定の間隔で複数個の連結孔45が穿設されている。傾斜部43,43の勾配は、外周部から中央部に向けて15%程度の傾斜が好ましく、大雨の時はこの部分も汚水や雨水が流れる。水路構成部材41は、マンホールから挿入できる程度の長さであれば1〜2mの適宜の長さでよい。なお、インバート部42は断面が半円形状の丸樋状をしているが、角樋状、略U状、略V状等適宜の形状を用いてもよい。
【0053】
水路構成部材41はガラス繊維等で補強した強化プラスチック(FRP)等で形成され、傾斜部43,43の下面にインバート部42の長手方向に沿うガイド部として、例えば6個のガイド孔46を形成してある。ガイド孔46は各傾斜部43の下方に3本ずつ並べて配置され、内径が20〜50mm程度のパイプ状物で形成され、両端の接合フランジ部44,44に開口している。従って、複数の水路構成部材41を接合フランジ部44,44の連結孔45にボルトナット等を通して連結すると、ガイド孔46は相互に連通するように構成され、このガイド孔46に例えばガイドワイヤを挿通してマンホールから管路内に水路構成部材41を挿入することができる。本例では、外側の2つのガイド孔46Aは水平方向に形成したスリットにより側方に開口している。水路構成部材41は、長手方向に沿ってガイド孔46,46Aが形成されているため、ねじれにくい形状となっており、軽量に形成されている。
【0054】
水路構成部材41は前記のように接合フランジ部44,44を対接させて連結することができるが、図14に示すようなスペーサ47を挟んで、6本の長ボルト48aと12個のナット48bで構成される連結手段48により連結することもできる。スペーサ47は5〜10mm程度の厚さの合成樹脂板材から形成され、接合フランジ部44,44と略同一形状の本体部から2本の脚部47aが突出形成されている。そして、2本の脚部には複数の折線47bが形成され、この折線部分で切断することにより脚部の垂直高さを調整することができる。スペーサ47の脚部は、下水管等の管路Pの底面に接触するため、連結された水路構成部材41に所望の勾配を付けることができる。スペーサ47は合成樹脂板材以外の金属板材等から形成するようにしてもよい。スペーサ47にはガイド孔46と同じ位置に6個の貫通孔47cが形成され、連結孔45と同じ位置に6個の小径の貫通孔47dが形成されている。
【0055】
なお、スペーサ47と接合フランジ部44,44との対接面に、漏水を防止するパッキング(図示せず)を挿入して連結することが好ましい。また、管路Pと水路構成部材41との間隔を保つスペーサ47は、接合フランジ部44,44同士をパッキングを介して対接させ、一方の接合フランジ部44の対接面と反対側の面に連結手段48により共締めして固定してもよい。
【0056】
つぎに、前記の水路構成部材41を地中Gに埋設された下水道管等の管路P内に挿入するガイド手段としてガイドワイヤWを支持するワイヤ支持部材50について、図15を参照して説明する。ワイヤ支持部材50は管路P内に水平状態に固定される断面が略コ字状のチャンネル材から形成される水平梁材51aと、この水平梁材の中央部から上方に向けて溶接等により固定された垂直部材51bから構成された略逆T字状をしたフレーム材51を備えている。
【0057】
フレーム材51は水平梁材51aの両端部、及び垂直部材51bの上端部にエンドプレート51cが溶接され、このエンドプレートに連結された3個のねじジャッキ52により管路P内に固定される。すなわち、ねじジャッキ52はベース板52aと、ベース板に垂設されたねじ軸52bと、ねじ軸に螺合するクランプ52cとを備え、エンドプレート51cの貫通孔にねじジャッキ52のねじ軸52bが挿入され、クランプ52cがエンドプレート51cに当接する構成であり、クランプ52cを回転させてベース板52aを管路Pの壁面に圧接させることにより、フレーム材51は管路壁面に固定される。なお、ベース板52aの四隅には、4本の調整ボルトがねじ込まれ、ベース板52aが壁面に4点で均等に当接するように構成している。
【0058】
そして、この水平梁材51aから垂下される垂直部材として長ボルトから形成される2本の吊下げ軸53,53とを備えている。吊下げ軸53,53は水平梁材51aの中心から均等の距離に設けられ、外周には鉛直方向の可動部としてねじ部が形成されている。吊下げ軸53,53の下端には、ガイドワイヤWを支持する支持梁材54が水平状態に連結されている。吊下げ軸53,53を調整することにより、支持梁材54の上下位置を調整できる。支持梁材54の両端部にはガイドワイヤWの端部が固定されている。ガイドワイヤWは図示していないフック等で支持梁材54に連結され、チェーンブロックやターンバックル等の張力付与手段(図示せず)により略水平状態に張設される。
【0059】
前記の如く構成された本実施形態の水路構成部材41をマンホールH1,H2から管路Pに挿入し、連結して管路P内に水路を形成する工法について、図16〜18を参照して以下に説明する。
【0060】
先ず、図16(a)に示すように、2つのマンホールH1,H2間を互いに連通するように地中Gに埋設された管路P内に、複数の水路構成部材41を挿入するときのガイドとなるガイドワイヤWを通すためのワイヤ支持部材50,50をマンホールH1,H2から管路P内にそれぞれ固定する。すなわち、図15に示すように、フレーム材51の左右の端部と上方の端部のねじジャッキ52を操作してねじ軸52bを外方に繰り出すことにより、ねじ軸が管路Pの壁面に当接して固定される。フレーム材51からはガイドワイヤWを支持する支持梁材54が吊下げ軸53,53により上下動可能に支持されており、吊下げ軸を調整することにより支持梁材54の上下位置及び水平状態を調整する。
【0061】
つぎに、固定されたワイヤ支持部材50,50にガイドワイヤWを張設する工程に移る。管路P内に固定されたワイヤ支持部材50,50の支持梁材54間に2本のガイドワイヤW,Wを通して、チェーンブロックやターンバックル等の張力付与手段(図示せず)を使用してガイドワイヤW,Wに張力を与える。ガイドワイヤWとして例えばワイヤを撚り合わせた金属製のワイヤロープを使用する場合は、直径が10〜20mm程度のステンレス鋼のワイヤロープや鉄棒等を使用することができ、他にナイロンロープや麻ロープ等、適宜の直径のロープ等を使用してもよい。ワイヤ支持部材50は、管路Pの内壁に逆T字状のフレーム材51が3点で支持されるため、ガイドワイヤW,Wに張力を付与してもフレーム材51が旋回や移動することなく、ガイドワイヤW,Wを強固に支持することができる。
【0062】
前記のようにしてガイドワイヤW,Wを張設した後、図16(b)に示すように、ガイドワイヤW,Wに沿わせて水路構成部材41を管路P内に挿入する工程に移る。この例では、一方側のマンホールH1から水路構成部材41を搬入し、側方に開口するスリットを形成したガイド孔46A,46Aを使用し、ガイドワイヤW,Wをスリットに通してガイド孔46A,46Aに挿入し、1番目の水路構成部材41を宙吊りの状態とする。
【0063】
1番目の水路構成部材41を管路P内に押し込み、2番目の水路構成部材41を同様にしてガイドワイヤW,Wに支持させ、2番目の水路構成部材と1番目の水路構成部材とを接合フランジ部44,44で連結する。この連結は、接合フランジ部44,44間にスペーサ47を挟んでボルトナット等の連結手段48で連結する。連結手段48としては、図14示のように1本の長ボルト48aに対して、2個のナット48bを螺合させることが好ましいが通常のボルトナットでもよい。水路構成部材41を管路P内に挿入するとき、スペーサ47が管路Pの底面に接触しないようにガイドワイヤW,Wの位置を高めに設定すると、挿入が容易となる。なお、ガイド孔46AからガイドワイヤWが脱落するのを防止するため、スリットに楔を打ち込むことや、スリットの開口を塞ぐようにピンを差し込むと好適である。
【0064】
水路構成部材41を管路P内に挿入する工程として、図17(a)に示すように、下流側のマンホールH2に仕切り材S1を固定して汚水D1を堰き止め、この汚水D1に水路構成部材41を浮かせて管路P内に挿入するようにしてもよい。水路構成部材41はFRP等の樹脂で形成され、見かけの比重が小さく汚水に浮くため、管路P内への挿入が容易に行える。
【0065】
このようにして、複数の水路構成部材41…を順次連結して管路P内に挿入し、他方側のマンホールH2に到達するまで繰り返す。水路構成部材41は軽量で、ねじれにくい形状であるため、管路P内への挿入が容易に行える。管路Pが供用中の既設管路の場合は、1番目の水路構成部材の先端には高さ調整のスペーサと共に先端キャップ(図示せず)を取付けて水路構成部材41のインバート部42に汚水が入り込むのを防止すると作業が容易となる。
【0066】
なお、スリットを形成していないガイド孔46,46を用いるときは、ガイドワイヤW,Wの一端を外して1番目の水路構成部材41のガイド孔46,46に通し、2番目の水路構成部材41のガイド孔46,46にガイドワイヤW,Wを通して水路構成部材41の接合フランジ部44,44間にスペーサ47を挟んでボルトナット等の連結手段48で同様に連結し、先端側の水路構成部材から順次管路P内に挿入してゆく。
【0067】
スペーサ47は連結された水路構成部材41が所定の勾配となるように脚部47aの高さを調整して2つの接合フランジ部44,44の間に挟まれる。既設の管路Pが不等沈下により勾配が一定でない場合は、予め計測した管路の凹凸に合わせてスペーサ47の脚部47aの高さを折線47bにより切断して垂直高さを設定しておくと、全ての水路構成部材41が管路Pに挿入されたときに所定の勾配となり好ましい。このように、スペーサ47の脚部47aの高さを調整するだけで、連結された水路構成部材41に所定の勾配を、極めて容易に付けることができる。なお、この折線47bは、円弧に限らず直線でもよい。
【0068】
このようにして、水路構成部材41を順次ガイドワイヤW,Wに通して連結し、ガイドワイヤW,Wにガイド孔46A,46Aを沿わせて管路P内に挿入していく。図17(b)、図18(a)は管路P内に、所定の個数の水路構成部材41が、所望の勾配が付けられて挿入された状態を示している。水路構成部材41…は、管路P内に挿入されるとき、ガイドワイヤW,Wにガイドされて保持されているため、作業中に大雨等で雨水の流量が急激に増量し、作業を中断しても水路構成部材41が流されることはない。水路構成部材41…に所望の勾配を付ける脚部47aの垂直高さの調整は、折線47bを折ることに限らず、グラインダ等で研削して所定の高さとするようにしてもよい。また、脚部の下端にアジャスト用のねじを組み込み、調整してもよい。
【0069】
このあと、図17(b)に示す水替えの工程に移る。上流側のマンホールH1の底面に仕切り板S2を固定して流下中の汚水を堰き止め、汚水D2が溜められる。図17(a)の工程の場合は、下流側のマンホールH2の仕切り板S1を外すと、堰き止められた汚水D1は管路Pに沿って下流側に排水され、スペーサ47は管路Pの底面と接触して連結された水路構成部材41は所定の勾配となる。
【0070】
仕切り板S2により溜められた汚水D2内にポンプ58を設置し、ポンプから排水管58aを連結し勾配が付けられた水路構成部材41…の上部に位置させる。ポンプ58を作動させると汚水D2は吸い上げられ、排水管58aから水路構成部材41…上に排出され、勾配により下流側(図の右側)に流れる。このように連結された水路構成部材41…を使用して水替えをするので、別の水替え用の配管を設置する必要がなく、工程を大幅に簡略化できると共に、工期を大幅に短縮できる。
【0071】
この水替えの工程により、汚水等は連結された水路構成部材41…のインバート部42を流れるため、管路Pの底面は汚水等が流れなくなり、この底面を清掃することも可能となり、次のコンクリート又はモルタルによる水路構成部材41…の固定が容易となる。なお、新規の管路に水路を構成する場合は、水替えの工程は実施しない。
【0072】
つぎに、管路P内に挿入して勾配を付けた複数の水路構成部材41…を管路Pの底面にコンクリートC1又はモルタルで固定する工程に移る。管路Pの一方のマンホールH1側からコンクリートの圧送管をマンホールH2側まで挿入し、コンクリートC1を注入しながら圧送管を徐々に引き抜くと、コンクリートC1は清掃した管路Pの底面と水路構成部材41…との間に注入される。コンクリートC1を一度に多量に注入すると、連結された水路構成部材41…がコンクリートC1の勢いで移動してしまうので、接合フランジ部44,44の連結手段48を埋設固定する程度の少量とする。これにより、注入時の勢いで水路構成部材41…の移動や浮き上がりは防止され、水路構成部材41…は図18(b)に示すように、所望の勾配が付いた状態で管路Pの底面に少量のコンクリートC1で固定される。
【0073】
なお、コンクリートC1を注入するとき、ガイド孔の1つを内径が50mm以上で下方にスリットが開口する孔(図示せず)として形成し、この孔に外径が50mm未満のコンクリート圧送管を挿入し、コンクリートを流しながら圧送管を引き抜くと、注入されたコンクリートはスリットから下方に流れ出し、水路構成部材41…と管路底面との間に確実に注入され、水路構成部材41…が圧送管の移動で変位することを防止できる。
【0074】
コンクリートC1の注入後、所定時間経過して固定された水路構成部材41…を支持しているガイドワイヤW,Wを取外す工程に移る。前記の工程で連結固定された水路構成部材41…は、コンクリートC1により接合フランジ部44,44の連結手段48が固定されているため、ガイドワイヤW,Wを取外しても水路構成部材41…は所定の位置から移動することはない。ガイドワイヤW,Wやワイヤ支持部材50は取り外し後、次の工程で再度使用することができる。
【0075】
この状態でコンクリート又はモルタルを再度注入し、図18(c)に示すように、水路構成部材41の傾斜部43,43の下方の空間をコンクリートC2で充填して固定する。この工程により水路構成部材41…は管路Pに確実に固定される。そして、水路構成部材41…の傾斜部43,43と管路壁面との間は、コンクリートC2で充填され、コンクリートC2の上面は平坦になり、管路P内にインバート部42に相当する新規の水路が所望の勾配をもって形成される。
【0076】
このようにして、例えば老朽化して勾配が変化してしまった状態の既設の管路P内に、新規の水路を構成することができ、汚水はインバート部42で形成される新規の水路部分を漏水も無く、また窪みによって滞留することも無く所定の勾配によって流下し、流量が増したときにはインバート部42で形成される水路部分と傾斜部43,43とを使用して流下することができる。さらに、滞留による臭気の発生も防止することができる。
【0077】
このように老朽化した管路Pに新規の水路を構成することにより管路Pは補強され、さらに長期間使用することができる。そして、汚水等が安定して排水できるため、オイルボール等が発生することを回避でき、公共水域の保全が達成される。また管路P内に水路構成部材41…を連結して新規の水路を構成したとき、ガイド孔46は水路に沿って連通しているため、この孔を利用して光ファイバーや、他のケーブル等を挿通することができる。
【0078】
なお、コンクリートC1を注入して所定時間経過して水路構成部材41…が固定されたあと、ガイドワイヤW,Wを取外す前にコンクリートC2を充填して固定を行い、そのあとにガイドワイヤW,Wを外すように工程を前後させてもよい。また、前記の工程では、マンホールH1,H2間の区間の水路構成について述べたが、同様の工程により次の隣接する区間の水路構成を行い、所定の区間の水路構成を順次行って老朽化した管路P内に新規の水路を構成するものである。最初の区間に連結された水路構成部材41…と、次の区間に連結された水路構成部材41…とは別の水路構成部材で連結するか、或いはマンホールに相当する部分にコンクリートやモルタルでインバート部を形成して連結する。
【0079】
さらに、前記の工程では、水路構成部材41を管路P内に挿入する際のガイドとなるガイドワイヤWを張設するワイヤ支持部材50を用いる例を示したが、このような部材を使用せずに、図19に示すようにガイドワイヤW,Wを張設するようにしてもよい。すなわち、図19において、マンホールH1,H2の上部に架台K1,K2を設置し、一方の架台K1はガイドワイヤを巻き取るウィンチ55が固定され、両方の架台はマンホール内に挿入する2本の垂直軸56を支持している。垂直軸56は下端に滑車57やプーリが固定されている。なお、この例で、マンホールH1,H2の間に別のマンホールH3がある場合は、中間のマンホールH3を通過してガイドワイヤWを張設することができる。
【0080】
この例で、ガイドワイヤWを張設する場合は、一方の架台K1のウィンチ55を巻き戻してガイドワイヤWを伸ばし、マンホールH1を下降させ滑車57,57を用いて管路Pを経由してマンホールH2を上昇させ、ガイドワイヤWの一端を架台K2に固定する。そして、ウィンチ55を巻き取るとガイドワイヤWに所定の張力が付与され、管路P内に張設される。
【0081】
なお、複数のマンホールが比較的接近して埋設されている場合は、複数のマンホールを連続するように、水路を構成することができる。例えば3つ或いは4つのマンホール間を連続して水路を構成する場合、両端の2つのマンホールからガイドワイヤを挿入し、中間のマンホールを通過するようにガイドワイヤWを張設し、ガイドワイヤWに沿わせて3つ或いは4つのマンホール間を連続する管路P内に水路構成部材41…を挿入することができる。
【0082】
また、コンクリートC1を注入するとき、図20に示すように押付け治具59を使用して、水路構成部材41と管路Pとの間に挿入し、水路構成部材がコンクリートの圧力で浮き上がるのを防止すると好ましい。押付け治具59は管路Pの上部壁面に当接する上部当て板59aと、この上部当て板に揺動可能に連結される2つの略A字状のアーム59bと、このアームの脚に固定される4つの下部当て板59cとを備えており、これらを必要な長さだけ連結して構成され、支持ワイヤSWに沿って管路P内に挿入される。
【0083】
この例では、水路構成部材41は破断した管路Pの底面とスペーサ47A,47Bで間隔が保たれて勾配が付けられている。管路Pが途中で破断しているときでも、管路Pをモルタル等で補修したあと押付け治具59のアーム59bを揺動させて、4つの下部当て板59cを水路構成部材41の傾斜部又はフランジ部分に当接させ、上部当て板59aを管路Pの上部壁面に当接させることにより水路構成部材41を下方に押付けることができ、コンクリートやモルタルの注入時に水路構成部材41が浮き上がり、移動することを防止できる。さらに、図示していないが、押付け治具59の代わりに、水路構成部材と管路の上面との間にエアバックを挿入し、これに空気を注入して膨らませることにより水路構成部材の浮き上がりを防止することもできる。
【0084】
本発明に係る水路構成部材の他の実施形態を図21に基づき詳細に説明する。図21は本発明に係る水路構成部材の他の実施形態を示し、(a)は要部断面図、(b),(c)はそれぞれ小径、大径の管路に固定した状態の概略断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、水路構成部材は、傾斜部の端部に連続する補助傾斜板部を、さらに備えるものである。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0085】
図21において、水路構成部材41のインバート部42の上端に連続する傾斜部43,43の端部には、可撓性を有するゴム製の補助傾斜板部43A,43Aが連続している。すなわち、補助傾斜板部43A,43Aは、内側の端部に係合溝が形成され、この係合溝で傾斜部43,43に嵌合固定されている。補助傾斜板部43A,43Aは必要に応じて鋏等で任意の幅に切断することができ、所定の幅に切断して管路の内壁面と傾斜部とを任意の曲率で、或いは直線的に連結することができ、補助傾斜板部43Aと管路Pの内壁面とは弾接することが好ましい。
【0086】
前記と同様の水路構成工法によって、管路P内に所望の勾配をもって水路構成部材41…を連結したときに、上流側の水路構成部材41は傾斜部43,43と管路内壁面との間隔が大きくなり、下流側は傾斜部43,43と管路内壁面との間隔が小さくなるが、この実施形態においては、補助傾斜板部43A,43Aが湾曲して間隔部分を連結するため、水路構成部材41の下方にコンクリートC2を容易に充填することができ、傾斜部43,43と管路Pの内壁面との間に段差ができないため汚水等が滞留することがなくなり、汚水等は円滑に流下することができ、臭気等を発生することはない。
【0087】
また、図21(b)のように小径の管路P1の場合、補助傾斜板部43A,43Aは湾曲して内壁面に弾接し、図21(c)のように大径の管路P2の場合、補助傾斜板部43A,43Aは直線的に内壁面に弾接する。さらに大径の管路の場合、幅がさらに大きい補助傾斜板部を連結することも可能である。補助傾斜板部は、係合溝に嵌合させて連結することに限らず、接着剤で固定してもよく、ビス止め等で連結するようにしてもよい。
【0088】
つぎに、水路構成部材のさらに他の実施形態を、図22を参照して説明する。この実施形態に示す水路構成部材60は、前記した実施形態と比較して、ガイドワイヤWでガイドして支持されるガイド部が断面積の大きいガイド孔65より形成されることを特徴としている。すなわち、ガイド孔65はインバート部61の下方と傾斜部62の外方とを連結する三角柱状をしており、断面積が大きく形成され、剛性が高くねじれにくい形状であり、汚水等に浮かせた状態で浮力が大きく作用する形状をしている。そして、インバート部と傾斜部の外側に接合フランジ部63が形成され、6個の連結孔64が開いている。
【0089】
この水路構成部材60を管路P内にガイドワイヤWに沿わせて挿入し、コンクリートC1,C2等で固定したあと、ガイド孔65を構成するインバート部61と傾斜部62の壁面を除去することにより、汚水等の流れる水路部分の断面積を大きくすることができ、管路P内に水路を構成したときの水路の断面欠損を最小とすることができ、流量を大きくすることができる。
【0090】
また、ガイド孔65の断面積が大きく、汚水等を堰き止めて水路構成部材60を浮かして管路P内に挿入するとき、浮力が大きく作用するため挿入が容易に行える。この水路構成部材60の場合、インバート部61と傾斜部62の壁面を除去しなくても、水路構成部材60,60を連結するマンホールのインバート部の幅をガイド孔の幅と同じに大きくすることにより、汚水や雨水をガイド孔65に流すことができ、断面欠損を少なくできる。
【0091】
なお、前記した実施の形態では、ガイドワイヤで案内されるガイド部として、片側に3個のガイド孔の例を示したが、図23(a)に示すような3対のガイド溝46aを有する水路構成部材41Aや、図23(b)に示すような1対のスリット46bを有する水路構成部材41B等でもよく、また個数は3個に限らず、1個でも、さらに多数でもよい。前記のガイド溝やスリットの場合、ガイドワイヤを開口部から挿入できるため、水路構成部材を管路に挿入するときにガイドワイヤの一端を外さずにガイドすることができる。ガイド溝やスリットの入口の幅をガイドワイヤの径より僅かに小さく設定すると、嵌合されたときに安易に外れることがなく好ましい。
【0092】
また、図24に示す水路構成部材は、(a)に示す通常型の水路構成部材70と、(b)に示す浅型の水路構成部材75がある。水路構成部材70のインバート部71は半円状をしており、インバート部71の上端から傾斜部72が連続しており、傾斜部72の下方にガイド部73が形成されている。水路構成部材75のインバート部76は開口幅が大きく曲率半径の大きい円弧で形成され、インバート部76の上端から傾斜部77が連続しており、その下面にガイド部78が形成されている。浅型の水路構成部材75は、管路Pの低い位置に固定できるため、適正勾配を保ちつつ管路Pの断面欠損を少なくできる。
【0093】
前記した実施の形態では、支持部材10に宙吊り状態に支持される支持体20として、断面が略コ字状の支持体の例を示したが、断面が略L字状のアングル材や、断面が矩形状の支持体を用いてもよいのは勿論である。また、2本の支持体を連結する幅止めも、アングル24に限られるものでなく、適宜の断面形状を有するものを使用してもよい。
【0094】
管路内に水路構成部材を固定する工程において、途中までコンクリートC1を注入する仮固定と、上部までコンクリートC2を注入する本固定に分けて固定する例を示したが、支持部材による水路構成部材の支持を、例えば水路構成部材の内側にする等の変更を行い、1度で上部までコンクリートを注入するようにしてもよい。また、仮固定を接着剤等で行い、本固定を充填剤やコンクリートで行うようにしてもよい。
【0095】
さらに、2本のレール状の支持体20に、水路構成部材1を固定する手段として蝶ねじ21を示したが、これに限られるものでなく、例えばビス止めやボルト止め等や、他の固定手段を使用してもよい。支持部材と管路の壁面との固定はねじジャッキで圧接する例を示したが、例えばラックピニオン等の機構やバネを用いた弾接機構等を用いて壁面を押圧して固定するように構成してもよい。また、吊下げ軸の可動部として、外周ねじ部とダブルナットによって鉛直方向の位置を調整する例を示したが、ウォームギヤ等の他の機構を用いて調整するようにしてもよい。
【0096】
また、水路構成部材は合成樹脂製に限られるものでなく、金属板材を屈成して形成したもの等、適宜のものを採用できる。ガイドワイヤWを支持するワイヤ支持部材50は前記した構成に限られず、ガイドワイヤを張った状態に支持できるものであれば、どのような構成でもよい。さらに、本発明は、老朽化した既設の管路内に水路を構成するものに限らず、新規の管路内に水路を構成するものにも適用できることは勿論である。
【0097】
管路内にガイド手段を張設する工程で、ワイヤ支持部材を使用する例や、架台に垂直軸を支持して垂直軸の下端の滑車を用いてガイドワイヤを張設する例を示したが、これらの部材や架台を用いずにマンホール内に木材を組み合わせて仮枠を現場施工で構成し、この仮枠を使用してガイドワイヤ等を張設するように構成してもよく、ガイド手段を張設する構成は問わない。
【0098】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の管路内における水路構成工法は、工程を大幅に簡略化でき、工事期間の大幅な短縮と、コストの大幅な低減が可能となる。また、管路が供用中であり、汚水等が流下している状態でも、勾配を付けて連結した水路構成部材に水替えすることができるため、水替え配管を別途に設置する必要がなく、工程を大幅に簡略化でき、工期を大幅に短縮できる。
【0099】
また、本発明の他の水路構成工法は、下地コンクリートを打設する工程を省略でき、工期を短縮することができ、水路構成部材の支持が容易に行えると共に、支持部材を何度でも使用することができるため、コストを低減できる。さらに、勾配を容易に設定でき、しかも精度よく連続的に設定できるため、汚水等を円滑に流下させることができ、滞留や臭気の発生を防止できる。
【0100】
本発明の水路構成部材は、開口端部及び支持フランジ部を補強されているため破損することが少なく、施工が容易となる。また、水路構成部材をコンクリート等で固定したとき、上端と支持フランジ部と間に所望のコンクリート厚が取れるため、コンクリート等のひび割れを防止できると共に、水路構成部材の耐久性を向上させることができる。
【0101】
本発明の他の水路構成工法は、水路構成部材に垂直高さを調整したスペーサを固定して連結するため、水路構成部材の所望の勾配を容易に付けることができる。また、少なくとも2つのマンホール間にガイドワイヤ等のガイド手段を張設し、このガイド手段に沿わせて水路構成部材を順次連結して管路内に挿入するため、人が入れないような管径の小さい管路でも管路内に新規の水路を構成することができる。さらに、工程が簡略化できるため、短期間で、しかも低コストで管路内に水路を構成することができる。
【0102】
水路構成部材を連結するとき、接合フランジ部に高さを調整できるスペーサを固定し管路の底面に対接させると、連結された水路構成部材に任意の勾配を付けることができる。水路構成部材の管路への固定は、先ず少量のコンクリート等で水路構成部材の連結手段を固定したあと、水路構成部材と管路との間をコンクリート等で充填するように2段階とすると、水路構成部材が移動することなく安定して固定でき、水路構成部材の下方へのコンクリート等の充填により水路構成部材が浮き上がることなく確実に行える。連結された水路構成部材に水替えすると、別の水替え用の配管等が不要となり工程を簡略化でき、部材を節減できると共にコストを低減できる。
【0103】
本発明の他の水路構成部材は、インバート部に連続する傾斜部を備えており、傾斜部の下面にガイド部を備えているため、軽量でねじれにくい形状とすることができる。また、マンホール間に張設したガイドワイヤに沿わせて管路内に挿入でき、接合フランジ部を連結して管路内に新規の水路を容易に構成することができる。さらに、傾斜部の端部に補助傾斜板部を連続させると、水路構成部材の下方にコンクリートやモルタルを容易に充填でき、水路構成部材と管路との間に段差ができず汚水等が滞留することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水路構成工法に用いる水路構成部材を示し、(a)は平面図、(b)は一部を破断した正面図、(c)は(b)の一部を破断した側面図。
【図2】(a)は図1の要部拡大断面図、(b),(c)はそれぞれ補強材の他の例の断面図。
【図3】管路内の低い位置に固定された支持部材を示す断面図。
【図4】図3の一部を側面図としたA−A線断面図。
【図5】管路内の高い位置に固定された支持部材を示す断面図。
【図6】水路構成工法の各工程を示す管路の概略縦断面図。
【図7】水路構成部材を連結して勾配を付けて支持した状態の一部破断平面図。
【図8】図7の一部破断側面図。
【図9】図6(c)の工程の他の例を示す断面図。
【図10】湾曲している管路の平面図。
【図11】(a)は図10の管路に使用する曲がりコマの平面図、(b)は(a)の概略斜視図。
【図12】本発明に係る水路構成部材の他の実施形態を示し、(a)は一部を破断した平面図、(b)は一部を破断した正面図。
【図13】(a)は図12の水路構成部材の側面図、(b)は図12のA−A線断面図。
【図14】(a)は水路構成部材に挟むスペーサの正面図、(b)は(a)のスペーサを挟んで連結した水路構成部材の要部の連結状態図。
【図15】ガイドワイヤを支持する支持部材を管路に固定した状態の管路断面図。
【図16】他の水路構成工法の各工程を示し、(a)はガイドワイヤを張設した状態、(b)は水路構成部材を挿入する状態のマンホールと管路の概略断面図。
【図17】図16の工程に続く各工程を示し、(a)は水路構成部材を挿入する他の状態、(b)は水替えの工程を示すマンホールと管路の概略断面図。
【図18】他の水路構成工法の各工程を示す管路の概略断面図。
【図19】ガイドワイヤを張接する他の工程の例を示す管路の概略断面図。
【図20】コンクリートで水路構成部材を固定する前工程の他の例を示し、(a)は水路構成部材の押付け治具の概略斜視図、(b)は管路の概略断面図。
【図21】本発明に係る水路構成部材のさらに他の実施形態を示し、(a)は要部断面図、(b),(c)はそれぞれ小径、大径の管路に固定した状態の概略断面図。
【図22】本発明に係る水路構成部材のさらに他の実施形態を示し、(a)は要部断面図、(b)は管路に固定した状態の概略断面図。
【図23】(a)、(b)はそれぞれ水路構成部材のガイド部の他の例を示す断面図。
【図24】(a)、(b)はそれぞれ水路構成部材の他の例を示す管路の断面図。
【符号の説明】
1 水路構成部材、 2 インバート部、
3 接合フランジ部、 5 支持フランジ部、
7 アングル材(補強材)、
10 支持部材、
11 水平梁材(水平部材)、
15 吊下げ軸(垂直部材)、
20 支持体、 21 蝶ねじ、
25 吊下げ部材、
41,41A,41B 水路構成部材、
42,61 インバート部、
43,62 傾斜部、
43A 補助傾斜板部、
44,63 接合フランジ部、
45,64 連結孔、
46,46A,65 ガイド孔(ガイド部)、
46a ガイド溝(ガイド部)、
46b スリット(ガイド部)、
47 スペーサ、 47a 脚部、
48 連結手段、 50 ワイヤ支持部材、
70,75 水路構成部材、
71,76 インバート部、
72,77 傾斜部、
73,78 ガイド部、
P 管路、
W ガイドワイヤ(ガイド手段)、
H1,H2 マンホール、
C1 コンクリート、 C2 コンクリート
Ca 傾斜面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a construction method of a water channel in a pipeline such as a newly installed sewage pipe or an aging existing sewage pipe, and in particular, to ensure a smooth flow of sewage at a small flow rate or due to aging. The present invention relates to a waterway construction method capable of efficiently forming a new waterway having a predetermined gradient in a pipe line that has a predetermined gradient and sometimes has a reverse gradient. Furthermore, the present invention relates to a waterway component that can efficiently construct a new waterway in a pipe that has a small diameter and cannot be entered by a person, and a waterway configuration method that uses the waterway component.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this kind of waterway construction method, there is a waterway construction method described in Japanese Patent No. 2704976. In this method, the concrete is placed in the pipe bottom surface in the pipe direction, and the opening end face along the axis of the rod-like body and the protruding edge extending in the radial direction are integrally formed on the axial end face. A fastening member insertion hole is provided at the protruding edge of the axial end surface, and a waterway component member provided with anchor member attachment portions on both sides of the bowl-like body is arranged on the ground concrete and the mutual is interposed through the fastening member. And a step of attaching the anchor member to the anchor member mounting portion of the water channel constituent member and fixing the anchor member to the pipe line, and a step of placing cement mortar between the water channel constituent member and the pipe inner surface. .
[0003]
Further, the placement of the ground concrete in the above-mentioned construction method is omitted, and the waterway constituent members are arranged and connected to each other in the pipe, and a spacer is inserted between the waterway constituent member and the inner surface of the pipe. The gradient and posture are adjusted, and the water channel constituent member is fixed in the pipe. The present invention also provides a canal-shaped waterway constituent member that can be easily installed and connected in a pipeline, and provides a waterway method that can be easily constructed and that does not cause interface peeling even after mortar placement.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the waterway construction method of the above structure is in line with a section where a new waterway is constructed by blocking the sewage and the like when the pipe is in service with an existing pipe and sewage is flowing into the sewer pipe. Therefore, it was necessary to construct a new water channel after installing a water replacement pipe and flowing sewage into the newly installed water replacement pipe. For this reason, the process which installs water replacement piping for every area is needed, and since the process increased, work became complicated, and there existed a problem that work cost became long and cost increased.
[0005]
In addition, a large number of anchor members are attached to a large number of anchor member mounting portions of the water channel constituent member to fix the water channel constituent member to the pipe line, and a spacer is used to make a desired gradient, and the existing pipe line and the water channel constituent member are The interval is set. And since anchor members and spacers are all buried in the mortar after the mortar is placed, these members cannot be used again, and a large number of members are required for each water channel configuration. In addition, it requires a draining process in the pipe for placing the ground concrete and a process for placing the ground concrete, which requires many construction periods and increases the cost of the waterway configuration. was there.
[0006]
And since the waterway construction method of the said structure attaches an anchor member to the anchor member attaching part of a waterway constituent member, and fixes it to a pipe line, it was necessary for a person to enter and work in a pipe line. For this reason, there was a problem that a new water channel configuration could not be made with a small-diameter pipe that cannot be entered by a person.
[0007]
The present invention has been made in view of such a problem, and the purpose thereof is that a step of installing a water replacement pipe is unnecessary, and by utilizing a water channel component member having a slope, It is possible to change the water flow of sewage flowing into the sewer pipes in service without installing a separate water replacement pipe, etc., thus providing a waterway construction method that can drastically reduce costs and greatly shorten the process. .
[0008]
In addition, the process of placing the ground concrete is unnecessary, the construction period can be shortened, the water channel component can be easily supported, and the support member can be used any number of times. The object is to provide a waterway construction method in a pipeline that can be reduced. It is another object of the present invention to provide a method for constructing a water channel in a pipeline in which the gradient of the water channel can be accurately adjusted by a support member, and sewage or the like flows stably through the new water channel. And even if the pipe diameter is small enough to prevent people from entering it, it is possible to configure the water channel with an arbitrary gradient, and it is possible to configure a new water channel on the bottom of the pipe, and the process is simple and the water channel is formed. An object of the present invention is to provide a waterway constituent member which can be easily performed and a waterway constituent method using this waterway constituent member.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the waterway construction method in the pipeline according to the present invention is a construction method for constructing a new waterway in the pipeline buried in the ground, and is open upward in the pipeline. A step of connecting a water channel component formed with a bowl-shaped invert portion through which sewage can flow along the longitudinal direction, a step of applying a desired gradient to the connected water channel component, and a gradientAn upstream water channel that has already been repaired is spaced to form a new water channel, a water channel component is inserted into the space to connect the upstream water channel and the new water channel, and the upstream water channel and Run sewage through a new channelA step of water replacement and a step of fixing the water channel constituent member to the pipe.
[0010]
As the water channel component member, an appropriate one can be used, such as a half pipe, one in which the upper part of the invert part is reinforced, one having an inclined part at the upper end of the invert part, one in which an auxiliary inclined part is continued at the end of the inclined part . When inserting these waterway constituent members into the pipeline, the rail-like support is supported by a support member fixed to the inner wall surface of the pipeline, and can be inserted along the support, and can also be inserted into the pipeline. A guide wire may be stretched along the guide wire and inserted along the guide wire.
[0011]
According to this configuration, the water channel constituent member forming the invert part is connected and inserted into the pipe to give a gradient, and the connected water pipe constituent member having the gradient is fixed to the pipe. It can be greatly simplified, and the construction period can be greatly shortened and the cost can be greatly reduced. Moreover, since the process of flowing the sewage etc. which are in service to the waterway structural member with which the gradient was attached is provided, piping for a separate water change is not required and construction work can be made easy.
[0012]
In addition, another waterway construction method according to the present invention is a construction method for constructing a new waterway in a pipe buried in the ground, and is opened upward in the pipe and sewage etc. along the longitudinal direction. Inverted part that can flowAnd a support flange portion extending outward from the invert portionThe waterway component that formedSaidDepending on the support memberIn the support flangeThe process of supporting in suspension, the process of adjusting the vertical position of the water channel component supported by the support member to give a gradient to the water channel component, and fixing the water channel component in the pipeline with the gradient And a step of removing the support member. As the water channel constituent member, an appropriate bowl-shaped member that opens upward, such as a semicircular section, a square bowl-shaped section, a substantially U-shaped section, or a substantially V-shaped section, can be adopted.
[0013]
According to this configuration, the support member is adjusted to be suspended by hanging the support member by adjusting the support member, and then fixed with concrete or mortar or the like in a state where the slope is provided, and the support that supported the canal component Since the member is removed, the process can be simplified and the support member can be used again. For this reason, the cost of a water channel structure can be reduced significantly.
[0014]
When the pipelines that make up the new channel are existing pipelines, as a pre-process of the step of fixing the channel components to the pipeline with a gradient, a water changing step of flowing sewage etc. through the channel components It is preferable to provide. According to this configuration, since the sewage in service can be made to flow in a suspended water channel with a gradient, it is possible to easily carry out water change work that requires a great amount of cost. It becomes unnecessary.
[0015]
Moreover, as a preferable specific aspect of the waterway construction method in the pipe according to the present invention, the support member includes a horizontal member fixed to the pipe in a substantially horizontal state and a vertical member suspended from the horizontal member. The vertical member is composed of a suspension shaft provided with a movable part, and the vertical position of the waterway component member is adjusted by moving the suspension shaft. It is characterized by. As the movable part, a hanging shaft having a screw part formed on the outer periphery is suitable. According to this configuration, since the support member that supports the water channel component member is configured by a horizontal member and a vertical member, and the vertical member in which a movable portion such as a screw portion is provided on the outer periphery, the vertical position of the water channel component member can be adjusted. The gradient of the water channel can be set continuously and accurately.
[0016]
Furthermore, as another preferable specific aspect of the waterway construction method in the pipe according to the present invention, the waterway construction member is fixed and supported by a support body supported suspended in the air along the pipe by the support member. The support is preferably a member continuous in the pipe direction. According to this configuration, since the water channel component member is fixed to, for example, two rail-shaped supports that are suspended in advance along the pipeline by the support member, the water channel component member can be easily supported, The gradient can be set continuously and accurately. Moreover, it is possible to easily carry in the water channel constituent member to the pipe using this support.
[0017]
Waterway construction method in a pipeline according to the present inventionOtherAs an aspect,This is a method of constructing a new water channel in a conduit buried in the ground, and a channel configuration in which a bowl-shaped invert portion that opens upward and allows sewage and the like to flow along the longitudinal direction is formed in the conduit. A step of connecting the members while being supported by the support member, a step of adding a desired gradient to the connected water channel components, and a step of fixing the water channel components to the pipelines with a gradient.The waterway component is between the pipe and the waterway component.To prevent movement of waterway componentsConcrete or mortar is injected and temporarily fixed to a height of 10 mm, and after the support member is removed, concrete or mortar is injected and fixed to the upper part of the waterway constituent member.To prevent movement of waterway componentsThe height of the water channel is temporarily fixed at a height that is about half of the total height of the water channel component that can maintain the desired gradient without moving the water channel component when the support member is removed.Is the heightThen, when concrete or mortar is poured next, the water channel component is not moved. Accordingly, concrete or the like can be placed in an inclined state up to the upper end portion of the water channel component member from which the support member is removed, and water can be stably guided from the peripheral portion of the water channel component member to the water channel of the central invert portion.
[0018]
The waterway constituent member according to the present invention constitutes a new waterway in a conduit buried in the ground, and is an invert part constituting a waterway through which dirty water flows.The invert part has a joining flange part extending at right angles toward the outside at both ends in the longitudinal direction,Slightly below the opening end aboveOutwardExtending support flangeTo reach the connecting flange continuously along the open endIt is formed and is characterized by reinforcing the opening end portion and the support flange portion. As reinforcement, it is preferable to incorporate a metal angle member having a substantially L-shaped cross section connecting the opening end portion and the support flange portion as a reinforcement member.
[0019]
According to this configuration, since the opening end portion and the support flange portion are reinforced, for example, even when a person steps on the water channel constituent member, the water channel constituent member is less likely to be damaged. Even if sewage enters the gap between the two and the buoyancy acts on the waterway constituting member, it will not be deformed. In addition, the support flange extends slightly downward from the upper end of the opening end, and a predetermined distance is secured between the upper end and the support flange, so that the thickness of the concrete or the like corresponding to this distance can be secured, and cracks can be generated. Can be prevented. This waterway constituent member is applicable not only to the above-mentioned waterway construction method but also to a conventional construction method for waterways.
[0020]
Another aspect of the waterway construction method in the pipeline according to the present invention is a construction method for constructing a new waterway in the pipeline buried in the ground, and the sewage and the like are open upward and along the longitudinal direction. A step of fixing and connecting a spacer whose vertical height is adjusted to a waterway component member in which a flowable bowl-shaped invert part is formed, and a step of fixing the connected waterway component member in contact with the bottom surface of the pipe WithIt is characterized by that.The step of fixing and connecting the spacer to the water channel component member is carried out by extending the pipe channel member through guide means such as a guide wire, the water channel component member is suspended in the guide means, and then the water channel component member is piped. It is preferable to fix to the road.It is preferable that the pipes communicate with each other between at least two manholes. A large number of waterway constituent members are carried from the manholes, inserted into the pipes, and connected to form a waterway.
[0021]
The waterway construction method in the pipeline of the present invention configured as described above isIn the pipeline, the spacer is fixed and connected to the waterway component, and the vertical height of the spacer is adjusted to give the desired gradient, so the waterway component is connected and fixed easily in the pipeline. can do. Moreover, in the step of fixing and connecting a spacer to the waterway constituent member,Guide means such as a guide wire in the pipelinethroughStretched and guidewireAlongLet the waterway componentsHanging in the airSequentiallyConnect, Fix the waterway component to the pipe and fix the guide wireWhen removedEven if it is a small diameter pipe line that cannot be entered by a person, a new water channel can be constructed. And since a process is simple, it can construct with a short construction period and low cost. Needless to say, this waterway construction method can be applied to a pipe having a large pipe diameter that can be inserted by a person.
[0022]
Another aspect of the above waterway construction method is a construction method for constructing a new waterway in a pipe line buried in the ground, and the manhole is opened upward and sewage flows along the longitudinal direction. In the manhole, the process of carrying in the waterway component that formed the ridge-like invert part and the spacer capable of adjusting the vertical height,The waterway constituent members to which the spacer is fixed are connected to each other, and the vertical height is adjusted by the spacer.The step of sequentially inserting into the conduit while the spacer is brought into contact with the bottom surface of the conduitOn the pipelineAnd a fixing step.
Still another aspect is a method of constructing a new water channel in a pipeline buried in the ground, and a bowl-shaped invert portion is formed that opens upward and allows sewage and the like to flow along the longitudinal direction. A step of fixing and connecting a spacer whose vertical height is adjusted to the water channel component, and a step of fixing the water channel component to the pipeline by bringing the connected spacer into contact with the bottom surface of the pipeline; The step of fixing and connecting a spacer to the water channel component member is carried out by extending the guide channel through the guide means, and the water channel component member is suspended in the guide means, and then the water channel component member Is fixed to the pipe line.
Yet another embodiment is a method of constructing a new water channel in a conduit buried in the ground, the end of which is located between the upstream manhole and the downstream manhole. A guide means supported by a manhole is stretched, and in one manhole, a waterway component member formed in a bowl-like invert portion that opens upward and allows sewage or the like to flow along the longitudinal direction is sequentially carried in, Inserting the water channel constituent member into the pipe while sequentially connecting the water channel constituent member along the guide means in a suspended state, fixing the water channel constituent member to the pipe, and then removing the guide means It is characterized by.
[0023]
Spacer on the joint flange of the waterway componentSandwichIf it fixes and adjusts the vertical height of a spacer so that it may become short gradually, for example, a desired gradient can be given to a channel constituent member. The connecting means of the waterway constituent member is first fixed with a small amount of concrete, and then when the concrete is filled between the waterway constituent member and the pipe and fixed, the waterway constituent member can be fixed at a predetermined position without moving. it can. When the pipeline is already in use and is in service, the water can be changed to a waterway constituent member connected with a gradient, so that a separate pipeline for changing the water becomes unnecessary, and the cost can be reduced.
[0024]
Another waterway constituent member according to the present invention is a waterway constituent member that forms a new waterway in a pipe buried in the ground, and is a bowl-shaped member that opens upward and allows sewage and the like to flow along the longitudinal direction. Invert part is formed, invert partInverted portions having joint flange portions extending at right angles toward the outside at both ends in the longitudinal directionThe lower surface of the inclined portion forms a continuous inclined portion that rises outward from the upper end of theOr joint flangeInFor guide means for supporting the channel componentA guide portion is formed. Thereby, a water channel component can be made into the shape which is lightweight and is hard to twist. The invert portion may have an appropriate shape such as a semicircular cross section, a square hook shape, a substantially U shape, or a substantially V shape. In addition, the guide portion is preferably configured by a guide hole into which guide means such as a guide wire is inserted, a guide groove, a slit, or the like.
[0025]
Moreover, as a preferable specific aspect of the other water channel component according to the present invention, it is continuous with the end of the inclined portion.FlexibleAn auxiliary inclined plate portion is further provided. The auxiliary inclined plate is flexible and can be bent freely, or a thin plate that can be cut arbitrarily.AndIt is preferable that the inclined portion is connected by bonding or the like, is fitted and connected to a groove formed at the end of the inclined portion, or is fixed and connected by a screw or the like.
[0026]
Furthermore, since the water channel component member forms the guide portion along the longitudinal direction on the lower surface of the inclined portion, it has a shape that is difficult to twist, and the construction in the pipeline is easy. In addition, by forming the guide section, the rigidity can be increased and the apparent specific gravity can be reduced, making it easy to transport and carry into the pipeline. Can be inserted into the pipeline. If the guide section is a guide hole with a large cross-sectional area, and the water channel component is fixed in the pipe, and the upper surface of the guide hole is removed, the cross-sectional area of the water channel can be increased. Can do.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a waterway construction method in a pipeline according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. First, a water channel component for configuring a new water channel in the pipe will be described. 1A and 1B show a waterway component according to the present embodiment, wherein FIG. 1A is a plan view, FIG. 1B is a front view with a part broken away, FIG. ) Is an enlarged sectional view of a main part of FIG. 1, and FIGS. 2B and 2C are sectional views of other examples of the reinforcing material. 1 and 2, the
[0028]
As shown in FIG. 2 (a), the
[0029]
In addition, the channel member is not limited to one formed from fiber reinforced plastic, but may be any appropriate one such as one formed by processing a metal plate material, one formed from a metal casting, one formed from a normal synthetic resin, etc. Can be adopted. Further, as shown in FIG. 2 (b), a
[0030]
A predetermined number of the above-described waterway
[0031]
Next, the
[0032]
An
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
The channel construction method in the pipe of this embodiment using the
[0036]
When the above-described
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
Next, it moves to the process of giving a gradient to the
[0040]
As described above, the water
[0041]
After the water is changed in this way, the water channel constituent member is reset at a predetermined position of the pipe P, and the state where the water
[0042]
Thus, after temporarily fixing the
[0043]
After that, that is, after the
[0044]
Since the concrete C2 is fixed so as to surround the horizontal
[0045]
As described above, since the water
[0046]
Further, when it rains in the vicinity and rainwater flows into the pipeline, it flows through the water channel of the
[0047]
In the above step, the step of fixing the
[0048]
By using the
[0049]
When the pipe P is curved as shown in the plan view of FIG. 10, when connecting the
[0050]
Next, another embodiment of the waterway constituent member according to the present invention and another embodiment of the waterway constituent method using this waterway constituent member will be described in detail with reference to the drawings. First, a water channel component for configuring a new water channel in the pipe will be described. FIG. 12 shows a water channel component according to the present embodiment, (a) is a plan view with a part broken away, (b) is a front view with part (a) broken, and FIG. 13 (a) is a figure. 12 is a side view of the water channel constituent member, and FIG. 12B is a cross-sectional view taken along line AA of FIG.
[0051]
12 and 13, the water
[0052]
On the outer periphery of the
[0053]
The water
[0054]
As described above, the water
[0055]
In addition, it is preferable to insert and connect the packing (not shown) which prevents a water leak to the contact surface of the
[0056]
Next, a
[0057]
An
[0058]
And the two
[0059]
With reference to FIGS. 16 to 18, a method of inserting the
[0060]
First, as shown in FIG. 16A, a guide for inserting a plurality of waterway
[0061]
Next, the process proceeds to a step of stretching the guide wire W between the fixed
[0062]
After the guide wires W and W are stretched as described above, the process proceeds to the step of inserting the water
[0063]
The first water
[0064]
As shown in FIG. 17 (a), as a step of inserting the
[0065]
In this way, a plurality of waterway
[0066]
When using the guide holes 46 and 46 in which no slit is formed, one end of the guide wires W and W is removed and passed through the guide holes 46 and 46 of the first water
[0067]
The
[0068]
In this way, the water
[0069]
Thereafter, the process proceeds to the water changing step shown in FIG. The partition plate S2 is fixed to the bottom surface of the upstream manhole H1, and the sewage flowing down is dammed to collect the sewage D2. In the case of the process of FIG. 17A, when the partition plate S1 of the manhole H2 on the downstream side is removed, the sewage D1 that has been dammed is drained downstream along the pipe P, and the
[0070]
A
[0071]
Since the sewage flows through the
[0072]
Next, the process moves to a step of fixing a plurality of water
[0073]
In addition, when injecting concrete C1, one of the guide holes is formed as a hole (not shown) having an inner diameter of 50 mm or more and a slit opened downward, and a concrete pressure feeding pipe having an outer diameter of less than 50 mm is inserted into this hole. Then, when the pressure feeding pipe is pulled out while flowing the concrete, the injected concrete flows downward from the slit and is surely injected between the water
[0074]
After the concrete C1 is injected, the process proceeds to a step of removing the guide wires W, W supporting the water
[0075]
In this state, concrete or mortar is poured again, and as shown in FIG. 18 (c), the space below the
[0076]
In this way, for example, a new water channel can be formed in the existing pipeline P in a state where the gradient has changed due to aging, and the new water channel portion formed by the
[0077]
By constructing a new water channel in the thus-aged pipeline P, the pipeline P is reinforced and can be used for a long time. And since dirty water etc. can be drained stably, it can avoid that an oil ball etc. generate | occur | produce and the maintenance of a public water area is achieved. In addition, when a new water channel is formed by connecting the
[0078]
It should be noted that after the concrete C1 is injected and the water
[0079]
Furthermore, in the above-described process, the example in which the
[0080]
In this example, when the guide wire W is stretched, the
[0081]
In addition, when several manholes are embed | buried comparatively close, a water channel can be comprised so that several manholes may be continued. For example, when a water channel is continuously formed between three or four manholes, a guide wire is inserted from two manholes at both ends, and a guide wire W is stretched so as to pass through an intermediate manhole. It is possible to insert the water
[0082]
Further, when injecting the concrete C1, as shown in FIG. 20, the pressing
[0083]
In this example, the water
[0084]
Another embodiment of the waterway constituting member according to the present invention will be described in detail with reference to FIG. FIG. 21 shows another embodiment of the waterway constituent member according to the present invention, wherein (a) is a cross-sectional view of the main part, and (b) and (c) are schematic cross-sections in a state of being fixed to a small-diameter and large-diameter pipe, respectively. FIG. In this embodiment, in contrast to the above-described embodiment, the water channel constituent member further includes an auxiliary inclined plate portion continuous with the end portion of the inclined portion. Other substantially equivalent configurations are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
[0085]
In FIG. 21, flexible auxiliary
[0086]
When the water
[0087]
In the case of the small-diameter pipe P1 as shown in FIG. 21 (b), the auxiliary
[0088]
Next, still another embodiment of the waterway constituting member will be described with reference to FIG. The
[0089]
After inserting this water
[0090]
Further, the
[0091]
In the above-described embodiment, the example of three guide holes on one side is shown as the guide portion guided by the guide wire, but there are three pairs of
[0092]
Further, the water channel constituting member shown in FIG. 24 includes a normal water
[0093]
In the above-described embodiment, an example of a support body having a substantially U-shaped cross section as the
[0094]
In the step of fixing the water channel constituent member in the pipe line, an example of fixing by temporarily fixing concrete C1 to the middle and main fixing injecting concrete C2 to the upper part is shown. The support may be changed, for example, to the inside of the waterway constituent member, and the concrete may be poured into the upper portion at a time. Alternatively, temporary fixing may be performed with an adhesive or the like, and main fixing may be performed with a filler or concrete.
[0095]
Furthermore, although the
[0096]
In addition, the water channel constituent member is not limited to a synthetic resin, and an appropriate member such as one formed by bending a metal plate material can be adopted. The
[0097]
In the process of stretching the guide means in the pipeline, an example in which a wire support member is used, and an example in which a guide wire is stretched using a pulley at the lower end of the vertical axis while supporting the vertical axis on the gantry are shown. The temporary frame may be constructed in the field by combining wood in the manhole without using these members and mounts, and a guide wire or the like may be stretched using this temporary frame. There is no limitation on the configuration for stretching.
[0098]
【The invention's effect】
As can be understood from the above description, the waterway construction method in the pipeline of the present invention is:The process can be greatly simplified, and the construction period can be greatly shortened and the cost can be significantly reduced. Also,Even when the pipeline is in service and sewage is flowing down, it is possible to change the water to the connected water channel components with a gradient, so there is no need to install a separate water replacement pipe, and the process It can be greatly simplified and the construction period can be greatly shortened.
[0099]
In addition, the other waterway construction method of the present invention can omit the step of placing the ground concrete, can shorten the work period, can easily support the waterway construction member, and use the support member any number of times. Therefore, cost can be reduced. Furthermore, since the gradient can be set easily and can be set continuously with high accuracy, sewage and the like can be smoothly flowed down, and generation of stagnation and odor can be prevented.
[0100]
Since the water channel component of the present invention is reinforced at the opening end portion and the support flange portion, it is less likely to be damaged, and the construction is facilitated. In addition, when the water channel component is fixed with concrete or the like, a desired concrete thickness can be obtained between the upper end and the support flange portion, so that cracking of the concrete or the like can be prevented and the durability of the water channel component can be improved. .
[0101]
Other waterway construction method of the present invention,Since the spacer whose vertical height is adjusted is fixedly connected to the water channel component member, a desired gradient of the water channel component member can be easily given. Also,A guide means such as a guide wire is stretched between at least two manholes, and the waterway constituent members are sequentially connected along the guide means and inserted into the pipe. Even in the pipeline, a new water channel can be formed in the pipeline.furtherSince the process can be simplified, the water channel can be formed in the pipe line in a short period of time and at a low cost.
[0102]
When connecting the waterway constituent members, fixing the spacer capable of adjusting the height to the joint flange portion and bringing it into contact with the bottom surface of the pipe line can give an arbitrary gradient to the connected waterway constituent members. The fixing of the water channel constituent member to the pipe is first made by fixing the connecting means of the water channel constituent member with a small amount of concrete and the like and then filling the space between the water channel constituent member and the pipe with concrete etc. The water channel constituent member can be stably fixed without moving, and the water channel constituent member can be reliably fixed without being lifted by filling concrete or the like below the water channel constituent member. When the water is changed to the connected waterway constituent member, another pipe for water change or the like becomes unnecessary, the process can be simplified, the member can be saved and the cost can be reduced.
[0103]
Since the other waterway constituent member of the present invention includes an inclined portion continuous with the invert portion, and includes a guide portion on the lower surface of the inclined portion,It can be made light and difficult to twist. Also,It can be inserted into the pipeline along the guide wire stretched between the manholes, and a new water channel can be easily constructed in the pipeline by connecting the joint flange portions.furtherWhen the auxiliary inclined plate portion is made continuous with the end portion of the inclined portion, concrete or mortar can be easily filled below the water channel constituent member, and there is no step between the water channel constituent member and the pipe, and sewage etc. is retained. Can be prevented.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 shows a channel configuration member used in a channel configuration method according to the present invention, wherein (a) is a plan view, (b) is a front view partly broken, and (c) is partly broken (b). Side view.
2A is an enlarged cross-sectional view of a main part of FIG. 1, and FIGS. 2B and 2C are cross-sectional views of other examples of a reinforcing material, respectively.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a support member fixed at a low position in a pipeline.
4 is a cross-sectional view taken along line AA in which a part of FIG. 3 is a side view.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a support member fixed at a high position in a pipeline.
FIG. 6 is a schematic longitudinal sectional view of a pipe showing each step of the waterway construction method.
FIG. 7 is a partially broken plan view of a state in which waterway constituent members are connected and supported with a gradient.
8 is a partially cutaway side view of FIG.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing another example of the process of FIG.
FIG. 10 is a plan view of a curved pipe line.
11A is a plan view of a bending piece used in the conduit of FIG. 10, and FIG. 11B is a schematic perspective view of FIG.
12A and 12B show another embodiment of the waterway component according to the present invention, in which FIG. 12A is a plan view with a part broken away, and FIG. 12B is a front view with a part cut away.
13A is a side view of the water channel component of FIG. 12, and FIG. 13B is a cross-sectional view taken along line AA of FIG.
14A is a front view of a spacer sandwiched between waterway constituent members, and FIG. 14B is a connection state diagram of a main part of the waterway constituent members connected with the spacer of FIG.
FIG. 15 is a cross-sectional view of a pipe line in a state where a support member that supports a guide wire is fixed to the pipe line.
FIGS. 16A and 16B show respective steps of another water channel construction method, in which FIG. 16A is a state in which a guide wire is stretched, and FIG.
FIG. 17 shows each step subsequent to the step of FIG. 16, (a) is another state in which the water channel constituting member is inserted, and (b) is a schematic sectional view of the manhole and the pipe line showing the water changing step.
FIG. 18 is a schematic cross-sectional view of a pipe showing each step of another waterway construction method.
FIG. 19 is a schematic cross-sectional view of a pipe line showing an example of another process for tensioning a guide wire.
20A and 20B show another example of a pre-process for fixing a water channel constituent member with concrete, FIG. 20A is a schematic perspective view of a pressing jig for the water channel constituent member, and FIG. 20B is a schematic cross-sectional view of a pipe channel.
FIG. 21 shows still another embodiment of a waterway component according to the present invention, in which (a) is a cross-sectional view of an essential part, and (b) and (c) are respectively fixed to a small-diameter and a large-diameter pipe. FIG.
22A and 22B show still another embodiment of a water channel component according to the present invention, in which FIG. 22A is a cross-sectional view of the main part, and FIG.
FIGS. 23A and 23B are cross-sectional views showing other examples of guide portions of waterway constituent members, respectively.
FIGS. 24A and 24B are cross-sectional views of pipes showing other examples of waterway constituent members, respectively.
[Explanation of symbols]
1 waterway component, 2 invert section,
3 joint flange, 5 support flange,
7 Angle material (reinforcing material),
10 support member,
11 Horizontal beam material (horizontal member),
15 Suspension shaft (vertical member),
20 support body, 21 thumbscrew,
25 suspension members,
41, 41A, 41B waterway components,
42,61 Invert section,
43, 62 inclined part,
43A Auxiliary inclined plate part,
44, 63 Joint flange,
45, 64 connecting holes,
46, 46A, 65 guide hole (guide part),
46a Guide groove (guide part),
46b Slit (guide part),
47 spacers, 47a legs,
48 connection means, 50 wire support member,
70,75 waterway components,
71,76 Invert section,
72,77 inclined part,
73, 78 guide part,
P pipeline,
W guide wire (guide means),
H1, H2 manhole,
C1 concrete, C2 concrete
Ca inclined surface
Claims (14)
前記管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を連結する工程と、
連結された前記水路構成部材に所望の勾配を付ける工程と、
勾配を付けた既に補修の済んだ上流側の水路に間隔を開けて新規の水路を構成し、該間隔に水路構成部材を挿入して前記上流側の水路と前記新規の水路とを連結し、該上流側の水路と新規の水路からなる水路を介して汚水を流す水替えの工程と、
前記水路構成部材を前記管路に固定する工程と、を備える管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
In the pipe, connecting a waterway component that forms a bowl-shaped invert portion that opens upward and allows sewage or the like to flow along the longitudinal direction;
Applying a desired gradient to the connected waterway component;
A new water channel is formed by opening a gap in the already repaired upstream water channel, and the upstream water channel and the new water channel are connected to each other by inserting a water channel component into the gap, A process of changing water in which sewage flows through a waterway comprising the upstream waterway and a new waterway;
Fixing the water channel constituent member to the pipe, and a water channel construction method in the pipe.
前記管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部と該インバート部外方に延出する支持フランジ部とを形成した水路構成部材を支持部材により前記支持フランジ部で宙吊りに支持する工程と、
前記支持部材により支持された前記水路構成部材の鉛直方向の位置を調整して該水路構成部材に勾配を付ける工程と、
前記水路構成部材を勾配を付けた状態で前記管路に固定する工程と、
前記支持部材を取外す工程と、を備える管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
In the pipe, a waterway constituent member formed with a flange-shaped invert portion that opens upward and allows sewage or the like to flow along the longitudinal direction and a support flange portion that extends outward from the invert portion is formed by the support member. A process of supporting the suspension flange in a suspended manner,
Adjusting the vertical position of the water channel component supported by the support member to give a gradient to the water channel component;
Fixing the water channel constituent member to the pipe line with a gradient;
A process for removing the support member, and a waterway construction method in a pipe.
前記管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を支持部材により宙吊りに支持する工程と、
前記支持部材により支持された前記水路構成部材の鉛直方向の位置を調整して該水路構成部材に勾配を付ける工程と、
勾配を付けた既に補修の済んだ上流側の水路に間隔を開けて新規の水路を構成し、該間隔に水路構成部材を挿入して前記上流側の水路と前記新規の水路とを連結し、該上流側の水路と新規の水路からなる水路を介して供用中の汚水を流す水替えの工程と、
前記水路構成部材を勾配を付けた状態で前記管路に固定する工程と、
前記支持部材を取外す工程と、を備える管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
A step of supporting the water channel component member formed in the pipe line and forming a bowl-shaped invert portion that can be opened upward and sewage can flow along the longitudinal direction by a support member;
Adjusting the vertical position of the water channel component supported by the support member to give a gradient to the water channel component;
A new water channel is formed by opening a gap in the already repaired upstream water channel, and the upstream water channel and the new water channel are connected to each other by inserting a water channel component into the gap, A process of changing water that causes the sewage in service to flow through a waterway comprising the upstream waterway and a new waterway;
Fixing the water channel constituent member to the pipe line with a gradient;
A process for removing the support member, and a waterway construction method in a pipe.
前記水路構成部材毎に該左右2本の吊下げ軸を各々移動させて前記水路構成部材の鉛直方向の位置を調整し、
水路構成部材全体として所定の勾配を付けることを特徴とする請求項2又は3に記載の管路内における水路構成工法。The support member supports the water channel constituent member on the left and right sides of the invert part by two left and right suspension shafts having movable parts installed at predetermined intervals along the longitudinal direction of the pipe line,
Adjusting the vertical position of the waterway component by moving the two left and right suspension shafts for each waterway component;
The waterway constituent construction method in a pipe line according to claim 2 or 3, wherein a predetermined gradient is given to the whole waterway constituent member.
前記管路内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を支持部材により支持された状態で連結する工程と、連結された前記水路構成部材に所望の勾配を付ける工程と、前記水路構成部材を勾配を付けた状態で前記管路に固定する工程とを備え、
前記水路構成部材は、前記管路と該水路構成部材との間に前記水路構成部材の移動を阻止できる程度の高さまでコンクリート又はモルタルを注入して仮固定され、前記支持部材を取外したあと、前記水路構成部材の上部までコンクリート又はモルタルを注入して本固定されることを特徴とする管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
A step of connecting a waterway component member, which is open upward and has a bowl-shaped invert portion in which sewage and the like can flow along the longitudinal direction, supported by a support member; and the connected waterway Providing the component with a desired gradient, and fixing the water channel component with the gradient in the pipeline,
The water channel component member is temporarily fixed by injecting concrete or mortar to a height that can prevent movement of the water channel component member between the pipe channel and the water channel component member, and after removing the support member, A method for constructing a water channel in a pipe, characterized in that concrete or mortar is injected and fixed to the upper part of the water channel component.
上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材間に、垂直高さを調整したスペーサを挟んで固定して連結する工程と、連結された前記スペーサを前記管路の底面に対接させて前記水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備えることを特徴とする管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
A step of fixing and connecting a spacer having a vertical height between the waterway constituent members that are open upward and that form a bowl-shaped invert portion through which sewage and the like can flow along the longitudinal direction, and the connected And a step of fixing a water channel constituent member to the pipe by bringing a spacer into contact with the bottom surface of the pipe.
マンホール内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材と、垂直高さを調整できるスペーサとを搬入する工程と、
マンホール内で前記水路構成部材を前記スペーサを挟んで固定して連結し、前記スペーサで垂直高さを調整しながら順次前記管路内に挿入する工程と、
前記スペーサを前記管路の底面に対接させて前記水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備えることを特徴とする管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
Into the manhole, a step of carrying in a water channel component member formed with a bowl-shaped invert portion that opens upward and allows sewage or the like to flow along the longitudinal direction, and a spacer that can adjust the vertical height,
Fixing and connecting the water channel constituent member in a manhole with the spacer interposed therebetween, and sequentially inserting the water channel constituent member into the pipe line while adjusting the vertical height with the spacer;
And a step of fixing the water channel constituent member to the pipe line by bringing the spacer into contact with the bottom surface of the pipe line.
上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材に、垂直高さを調整したスペーサを固定して連結する工程と、連結された前記スペーサを前記管路の底面に対接させて前記水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備え、
前記水路構成部材にスペーサを固定して連結する工程は、前記管路内にガイド手段を通して張設し、該ガイド手段に前記水路構成部材を宙吊りにして行い、そのあと前記水路構成部材を前記管路に固定することを特徴とする管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
A step of fixing and connecting a spacer having an adjusted vertical height to a waterway constituent member formed with a bowl-shaped invert portion that opens upward and through which sewage and the like can flow along the longitudinal direction; and A process of fixing the water channel constituent member to the pipeline in contact with the bottom surface of the pipeline,
The step of fixing and connecting a spacer to the water channel constituent member is performed by extending a guide means in the pipe, and hanging the water channel constituent member in the guide means, and then the water channel constituent member is connected to the pipe. A waterway construction method in a pipeline characterized by being fixed to a channel.
上流側マンホールと下流側マンホールとの間に、その端部が上流側マンホール及び下流側マンホールとで支持されたガイド手段を張設し、一方のマンホール内に、上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れうる樋状のインバート部を形成した水路構成部材を順次搬入し、前記水路構成部材を前記ガイド手段に沿わせて該水路構成部材を宙吊り状態で順次連結しながら前記管路内に挿入し、前記水路構成部材を前記管路に固定してから前記ガイド手段を取り外すことを特徴とする管路内における水路構成工法。A method of constructing a new waterway in a pipeline buried underground,
Between the upstream manhole and the downstream manhole, a guide means whose end is supported by the upstream manhole and the downstream manhole is stretched and opened upward in one manhole along the longitudinal direction. Sequentially carry in the waterway constituent member formed with a bowl-shaped invert portion through which sewage and the like can flow, align the waterway constituent member along the guide means, and sequentially connect the waterway constituent member in a suspended state into the pipeline. A water channel construction method in a pipe, wherein the guide means is removed after inserting and fixing the water channel constituting member to the pipe.
勾配を付けた、または連結された前記水路構成部材に供用中の汚水を流す水替えの工程を備えることを特徴とする請求項2,6〜10のいずれかに記載の管路内における水路構成工法。As a pre-process of the process of fixing the water channel constituent member to the pipeline,
The water channel configuration in a pipe line according to any one of claims 2, 6 to 10, further comprising a step of water replacement for flowing sewage in service to the water channel component member provided with a gradient or connected thereto. Construction method.
汚水等が流れる水路を構成するインバート部の長手方向の両端部に外側に向けて直角に延出する接合フランジ部を有し、前記インバート部の上方の開口端部より僅かに下方に、外側に向けて延出する支持フランジ部が開口端部に沿って連続的に、前記接合フランジ部に達するように形成され、前記開口端部及び前記支持フランジ部を補強することを特徴とする水路構成部材。A waterway component that constitutes a new waterway in a pipeline buried in the ground,
There are joint flange portions extending at right angles toward the outside at both ends in the longitudinal direction of the invert portion constituting the water channel through which the sewage flows, and slightly outward and slightly outward from the opening end portion above the invert portion. A waterway constituent member characterized in that a support flange portion extending toward the joint flange portion is continuously formed along the opening end portion to reinforce the opening end portion and the support flange portion. .
上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れる樋状のインバート部を形成し、
該インバート部の長手方向の両端部に外側に向けて直角に延出する接合フランジ部を有し、
前記インバート部の上端から外側に向けて上昇して連続する傾斜部を形成し、
該傾斜部の下面または前記接合フランジ部に前記水路構成部材を支持する管路内に張設されたガイド手段に支持させるためのガイド部を形成することを特徴とする水路構成部材。A waterway component that constitutes a new waterway in a pipeline buried in the ground,
Form a bowl-shaped invert part that opens upward and flows sewage along the longitudinal direction,
A joint flange portion extending at a right angle toward the outside at both ends in the longitudinal direction of the invert portion;
Forming an inclined part that rises outward from the upper end of the invert part and continues,
A water channel constituent member, characterized in that a guide portion is formed on a lower surface of the inclined portion or the joint flange portion to be supported by guide means extending in a pipe line that supports the water channel constituent member.
上方に開口し長手方向に沿って汚水等が流れる樋状のインバート部を形成し、
該インバート部の長手方向の両端部に外側に向けて直角に延出する接合フランジ部を有し、
前記インバート部の上端から外側に向けて上昇して連続する傾斜部を形成し、
該傾斜部の下面または前記接合フランジ部に前記水路構成部材を支持するガイド手段に支持させるためのガイド部を形成し、
前記水路構成部材は、前記傾斜部の端部に連続する可撓性を有する補助傾斜板部を、さらに備えることを特徴とする水路構成部材。A waterway component that constitutes a new waterway in a pipeline buried in the ground,
Form a bowl-shaped invert part that opens upward and flows sewage along the longitudinal direction,
A joint flange portion extending at a right angle toward the outside at both ends in the longitudinal direction of the invert portion;
Forming an inclined part that rises outward from the upper end of the invert part and continues,
Forming a guide portion to be supported by guide means for supporting the water channel constituent member on the lower surface of the inclined portion or the joining flange portion;
The water channel component member further includes an auxiliary inclined plate portion having flexibility that is continuous with an end portion of the inclined portion.
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