JP3924487B2 - 電気化学式バイオセンサー - Google Patents
電気化学式バイオセンサー Download PDFInfo
- Publication number
- JP3924487B2 JP3924487B2 JP2002094084A JP2002094084A JP3924487B2 JP 3924487 B2 JP3924487 B2 JP 3924487B2 JP 2002094084 A JP2002094084 A JP 2002094084A JP 2002094084 A JP2002094084 A JP 2002094084A JP 3924487 B2 JP3924487 B2 JP 3924487B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction layer
- enzyme
- layer
- electrochemical
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気化学式バイオセンサーに関し、特に、電気化学的に活性な物質を介して間接的に試液中に存在する測定対象物質の量を測定し得る電気化学式バイオセンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
アルブミン等のたんぱく質は通常、腎臓で再吸収され尿にはわずかな量しか排泄されないが、腎不全や腎機能障害になると、腎臓でアルブミンを吸収できなくなるため尿中に排泄されるアルブミンの量が増加する。このため、腎疾患の診断のために尿中のアルブミンを測定することは重要である。特に、糖尿病では腎障害を併発する可能性があるため尿中に排泄されているアルブミンの量の測定は重要である。
上記したアルブミン測定方法としては、アルブミン抗体が固定された膜に、尿を滴下し、尿中に含まれるアルブミンと膜に固定されたアルブミン抗体との相互作用を、光の強度変化として検出できる物質とさらにカップリングさせることで検出する光学的測定方法が一般的に用いられている。
しかし、上記した光学的測定方法は、測定システムが煩雑で費用が多くかかるという問題点があり、より簡便で、より低費用な測定方法の開発が市場では求められている。
簡便で、より低費用な測定方法としては、物質の化学反応を電気信号として取り出す電気化学的測定方法が挙げられるが、アルブミンは、電気的に活性な物質ではないので、アルブミンそのものを、この電気化学的測定方法を用いて測定することはできないという問題がある。
上記した問題は、アルブミンに限らず、電気化学的に活性でない物質に共通する問題である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
出願人は、上記した電気化学的に活性でない物質の測定に関する問題点を解決すべく、鋭意研究した結果、測定すべき物質の抗体に基質との反応により電気化学的に活性な物質を生成する酵素を結合させた酵素結合抗体を含む酵素結合抗体層と、前記酵素結合抗体と結合する物質が、少なくとも試液内の測定すべき物質と競合反応するに充分な量、固定された競合反応層と、前記酵素との反応により電気化学的に活性な物質を生成する基質を含有する電気化学反応層と、電極とを設け、前記酵素結合抗体層から測定すべき物質を含有する試液を導入し、酵素結合抗体層に導入された試液が、競合反応層を通過して電気化学反応層に導入され、電気化学反応層での電気化学的な反応を前記電極を介して測定することができるように構成することにより電気化学的に活性でない物質を、電気的に活性な物質を用いて間接的に電気化学的に測定する方法を発明し、その発明を特許出願した(特願2002−93526)。
出願人は、上記した方法の研究をさらに進め、競合反応層において、酵素結合抗体層で試液中に溶け出した酵素結合抗体を完全に除去すること、さらに、酵素結合抗体の除去が終了した試液を電気化学反応層に導くことが測定精度の向上につながることに着目し、反応時間を充分にとれ、かつ、試液を縦方向ではなく、横方向に流すことができるようにラテラルフローメンブレンを競合反応層として用いて、図7に示す構成を持った電気化学式バイオセンサーを開発するに至った。
図7において、符号1は酵素結合抗体層を、符号2は競合反応層を、符号3は電気化学反応層を、さらに符号4は電極を示している。酵素結合抗体層1には、アルブミン抗体に酵素としてのβ−ガラクトシダーゼを結合させた酵素結合抗体が含まれており、競合反応層2にはアルブミンが固定されており、電気化学反応層3には基質としてのパラアミノフェニルガラクトピラノシドが含まれている。
酵素結合抗体層1は競合反応層2の上流端に設けられ、電気化学反応層3は競合反応層2の下流端に設けられており、競合反応層2の材料としてラテラルフローメンブレンを採用した。
上記した構成により、酵素結合抗体層1から流入した試液は競合反応層2内で電気化学反応層3に向けて展開された後、電気化学反応層3に入り込むので、競合反応層2における反応時間を充分にとれ、かつ、酵素結合抗体の除去が終了した試液を電気化学反応層3に送ることができるようになる。
しかし、出願人は上記した構成を持つ電気化学式バイオセンサーを用いて、さらなる実験を繰り返した結果、試液が必ずしも競合反応層2内で均一に展開していかないことを発見した。即ち、競合反応層2内で展開していく試液は図8に示すように、必ずしも均一には展開されず偏って展開してく可能性がある。このように、競合反応層2内での試液の展開が偏ると、電気化学反応層3に均一に試液が入らないので、測定結果にバラツキがでるという問題が生じる。
出願人は、上記した問題点を解決し、反応時間が充分にとれ、かつ、余剰酵素結合抗体を除去した試液を均一に電気化学反応層に送り込むことができる電気化学式バイオセンサーを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る電気化学式バイオセンサーは、測定すべき物質の抗体に基質との反応により電気化学的に活性な物質を生成する酵素を結合させた酵素結合抗体を含む酵素結合抗体層と、前記酵素結合抗体と結合する物質が、少なくとも試液内の測定すべき物質と競合するに充分な量、固定された競合反応層と、前記酵素との反応により電気化学的に活性な物質を生成する基質を含有する電気化学反応層と、基板上に形成された電極とを備え、前記電気化学反応層の上側に前記競合反応層が位置し、前記競合反応層の上側に前記酵素結合体層が位置するように各層を配置し、試液が前記酵素結合体層、前記競合反応層及び前記電気化学反応層の順に流れるようにした電気化学式バイオセンサーであって、前記電極上に前記電気化学反応層を直接接触するように配置し、前記競合反応層をラテラルフローメンブレンで形成し、該競合反応層における試液流れ方向の上流部分に前記酵素結合抗体層を直接接触するように配置し、競合反応層を、該競合反応層と前記電気化学反応層との間に微細な隙間を開けて電気化学反応層を覆うように電気化学反応層の上方を通過させ、その試液流れ方向下流端を電極が形成されている基板に固定し、競合反応層の先端から基板上に漏れ出した試液が毛細管現象で電気化学反応層の上方にある隙間に導かれるように構成したしたことを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に図1〜図5に示した一実施例を参照しながら本発明に係る電気化学式バイオセンサーの実施の形態について説明していく。
図1は電気化学的バイオセンサーの概略上面図、図2は図1に示した電気化学的バイオセンサーの一部断面概略斜視図、図3は図1のA−A断面図、図4は図1のB−B断面図を各々示している。
図中符号10は絶縁性プラスチックフィルムからなる基板を示しており、この基板10上には、導電性ペーストインク材料をスクリーン印刷してなる作用極11及び測定極12が設けられている。
上記した二つの電極11及び12は電極部分及び端子部分を除いて絶縁性レジスト膜13で被覆されている。
【0006】
上記したように構成された電極11及び12の上には、酵素結合抗体層14、競合反応層15及び電気化学反応層16が図2〜図4に示すように設けられる。
酵素結合抗体層14には、測定すべき物質の抗体に基質との反応により電気化学的に活性な物質を生成する酵素を結合させた物質が含まれている。ここで、基質との反応により電気化学的に活性な物質を生成する酵素とは、例えば、基質がパラアミノフェニルガラクトピラノシドPAPGの場合には、β−ガラクトシダーゼ(β−Gal)であり、また、例えば、基質がグルコースの場合には、グルコースオキシダーゼであり得る。また、本明細書では、この測定すべき物質の抗体に酵素を結合した物質のことを酵素結合抗体と称する。
この酵素結合抗体層14に含まれる酵素結合抗体の量は、測定すべき物質に応じて適宜変更され得るが、競合反応層での試液の展開中に測定すべき物質と競合反応する量より多くしておく必要がある。例えば、尿中の微量アルブミンを測定する場合には、2.5μgの酵素結合抗体体が酵素結合抗体層14に含まれ得る。
競合反応層15には、酵素結合抗体層14に含まれた酵素結合抗体と結合し得る物質が固定されている。この物質は、測定対象物質と同じ物質であり得るが、これに限定されることなく、酵素結合抗体層14に含まれている酵素結合抗体と結合し得る物質であれば任意の物質でよい。
この競合反応層15に固定される物質の量は、測定すべき物質の量と、酵素結合抗体層14に含まれる酵素結合抗体の量とに応じて、少なくとも、酵素結合抗体層14において試液内に溶け込んだが、試液中の測定対象物質とは結合しなかった余剰な酵素結合抗体の全てと結合するのに充分な量に設定される。
電気化学反応層16には、酵素結合層14に含まれた酵素結合抗体における酵素と反応して電気化学的に活性な物質を生成する基質が含まれている。具体的には、例えば、酵素がβ−ガラクトシダーゼ(β−Gal)の場合には基質はパラアミノフェニルガラクトピラノシドPAPGであり、酵素がグルコースオキシダーゼの場合には基質はグルコースになる。
この電気化学反応層16に含まれている基質の量は、第一層と同様、電気化学反応層16に導入される測定すべき物質の量より多くしておく必要がある。
【0007】
次に、上記した各層14〜16のレイアウトについて説明する。
電気化学反応層16は電極11及び12の上に設けられ、電極部分と直接接触するように構成されている。
競合反応層15は、ラテラルフローメンブレンから成り、基板10の後方(図1における左側)から基板10の前方(図1における右側)に向かって伸び、電気化学反応層16の上を微細な隙間17をあけて電気化学反応層16を覆うように通過して、電気化学反応層16より前方で、基板10上に形成されているレジスト膜13に接触するように湾曲され、その先端が前記レジスト膜13に固定される。前記競合反応層15は、その露出している上面部分が液密にコーティングされている。また、競合反応層15とレジスト膜13の結合部分は、外側(電極の端子側)には液が漏れないが、内側(電極部分側)には液が漏れ出るようにコーティングされている。
酵素結合抗体層14は、競合反応層15の上流部分に、競合反応層15と直接接触するように設けられる。
尚、図中、符号18はスペーサを示している。
【0008】
次に、上記したように構成された電気化学式バイオセンサーの作用について説明する。
始めに、図5を参照しながら、試液の流れについてのみ説明していく。図5は図2の一部断面斜視図に試液の流れを矢印で示した説明図である。
酵素結合抗体層14に導入された試液は、競合反応層15に流入する。競合反応層15はセンサーの前後方向に試液が流れるように配置されたラテラルフローメンブレンで形成されているので、競合反応層15に流入した試液は、競合反応層15の先端に向かって流れる。
競合反応層15の先端に到達した試液は、競合反応層15の先端から内側に漏れ出し、毛細管現象により、電極リードを形成することで基板10上に生じさせた段部に沿って電極11及び12の電極部分に向かって流れ、さらに、競合反応層15と電気化学反応層16との間に形成された微細な間隙17に引き込まれ、電気化学反応層16の上面から均一に、電気化学反応層16に入り込むようになる。
上記したように構成することにより、ラテラルフローメンブレンを使用しているにもかかわらず試液が電気化学反応層16により均一に流入するようになる。
【0009】
次に、電気化学式バイオセンサーの化学的作用について説明する。
尚、以下の説明では、一例として、測定対象物質をアルブミンAlb、抗体をアルブミン抗体Ab、酵素をβ−ガラクトシダーゼ(β−Gal)、基質をパラアミノフェニルガラクトピラノシドPAPGとして説明していく。
酵素結合抗体層14から試液として尿を導入すると、酵素結合抗体層14において、尿中にアルブミン抗体とβ−ガラクトシダーゼとを結合させた酵素結合抗体Ab+Galが溶け出す。
尿中に溶け出した酵素結合抗体Ab+Galは、尿中のアルブミンAlbと結合して、β−ガラクトシダーゼが結合したアルブミン−抗体複合体(以下、酵素結合型アルブミン−抗体結合体と称する。)となり競合反応層15に入る。
競合反応層15に入った尿には、酵素結合型アルブミン−抗体結合体と、アルブミンAlbと結合できなかった余剰な酵素結合抗体Ab+Galが含まれている。競合反応層15には、酵素結合抗体Ab+Galと結合する物質としてアルブミンAlbが予め固定されているので、酵素結合抗体Ab+Galは、競合反応層15に固定されたアルブミンAlbと競合反応し、電気化学反応層16には到達しない。
従って、競合反応層15で酵素結合抗体Ab+Galは尿中から取り除かれ、測定すべきアルブミンから生成された酵素結合型アルブミン−抗体結合体だけが競合反応層15の先端から漏れ出して毛細管現象により電気化学反応層16の上部の隙間に導かれることになる。
電気化学反応層16には、β−ガラクトシダーゼ(β−Gal)の基質であるパラアミノフェニルガラクトピラノシドPAPGが含まれているので、尿中に含まれている酵素結合型アルブミン−抗体結合体のβ−ガラクトシダーゼ(β−Gal)とパラアミノフェニルガラクトピラノシドPAPGとの酵素反応によりパラアミノフェノールPAPが生成される。
ここで生成されるパラアミノフェノールPAPは電気化学的に活性な物質なので、それが生成された量を電気信号として取り出すことができる。
従って電極11及び12で電気化学反応層16で生成されたパラアミノフェノールPAPの量を電気信号として取り出し、不図示の測定装置に出力することが可能になる。
そして、この電気化学反応層で生成されるパラアミノフェノールPAPの量は、尿中に含まれているアルブミンAlbの量と比例関係を持つので、測定装置で、パラアミノフェノールPAPの量から尿中に含まれているアルブミンAlbの量を算出することが可能になる。
【0010】
上記したように構成された電気化学式バイオセンサーを用いて実際に試液中に含まれるアルブミンの量を測定した結果を図6に示す。
この実験では、
酵素結合抗体層14に、アルブミン抗体とβ−ガラクトシダーゼ(β−Gal)とを結合させた酵素結合抗体Ab+Galを2.5μg含ませ、
競合反応層15に、アルブミンAlbを20μg/cm2固定し、
電気化学反応層16に、パラアミノフェニルガラクトピラノシドPAPGを22μg含ませ、
予め1〜1000mg/Lのアルブミンを含ませた試液を酵素結合抗体層14から導入して電極での出力電流量を測定した。
図6に示すように、出力電流量のバラツキが極めて小さく、この結果から、上記したように構成された電気化学式バイオセンサーを用いれば、安定したアルブミン含有量の測定が可能であることが分かる。
【0011】
尚、上記した実施例では、電気化学式バイオセンサーを、酵素結合抗体層、競合反応層及び電気化学反応層の三つの層から形成しているが、必要に応じて、第一層を構成する酵素結合抗体層の上部に、試液中に含まれる電気化学的に酸化されやすい物質を、予め酸化して除去することができる物質を積層してもよい。これにより、試液中に含まれていて電気的に酸化され易いので測定に影響を及ぼす可能性があるアスコルビン酸、尿酸、アセトアミノフェン等の物質を予め除去しておくことが可能になる。
この電気化学的に酸化されやすい物質を、予め酸化して除去することができる物質としては、例えば、二酸化鉛や二酸化すず等がある。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電気化学式バイオセンサーは、測定すべき物質の抗体に基質との反応により電気化学的に活性な物質を生成する酵素を結合させた酵素結合抗体を含む酵素結合抗体層と、前記酵素結合抗体と結合する物質が、少なくとも試液内の測定すべき物質と競合するに充分な量、固定された競合反応層と、前記酵素との反応により電気化学的に活性な物質を生成する基質を含有する電気化学反応層と、基板上に形成された電極とを備え、前記電気化学反応層の上側に前記競合反応層が位置し、前記競合反応層の上側に前記酵素結合体層が位置するように各層を配置し、試液が前記酵素結合体層、前記競合反応層及び前記電気化学反応層の順に流れるようにした電気化学式バイオセンサーであって、前記電極上に前記電気化学反応層を直接接触するように配置し、前記競合反応層をラテラルフローメンブレンで形成し、該競合反応層における試液流れ方向の上流部分に前記酵素結合抗体層を直接接触するように配置し、競合反応層を、該競合反応層と前記電気化学反応層との間に微細な隙間を開けて電気化学反応層を覆うように電気化学反応層の上方を通過させ、その試液流れ方向下流端を電極が形成されている基板に固定し、競合反応層の先端から基板上に漏れ出した試液が毛細管現象で電気化学反応層の上方にある隙間に導かれるように構成されているので、酵素結合抗体層において試液中に溶け出した余剰酵素結合抗体が電気化学反応層に展開しないために競合反応により除去するための反応時間が充分にとれ、かつ、余剰酵素を除去した試液を均一に電気化学反応層に送り込むことができるようになるという効果を奏し、結果として、測定精度をより高くすることができるようになる。
また、競合反応層にラテラルフローメンブレンを用いて試液が横方向に展開するように構成しているので、単に、各層を積層して試液が縦方向に流れるようにセンサーを構成した場合に比べて、センサー全体の厚みを薄くすることができ、また、試液を導入し易くなるという効果を奏し、さらに、センサー自体の製造が容易になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気化学式バイオセンサーの実施例の概略上面図である。
【図2】 図1に示した電気化学的バイオセンサーの一部断面概略斜視図である。
【図3】 図1のA−A断面図である。
【図4】 図1のB−B断面図である。
【図5】 図2の一部断面斜視図に試液の流れを矢印で示した説明図である。
【図6】 本発明に係る電気化学式バイオセンサーを用いて実際に試液中のアルブミン量を測定した実験結果を示すグラフである。
【図7】 本願発明に至るまでの過程において発明者等が開発した電気化学的バイオセンサーの概略長手方向断面図である。
【図8】 (a)及び(b)は、ラテラルフローメンブレンで構成された競合反応層内で試液が展開していくパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 酵素結合抗体層
2 競合反応層
3 電気化学反応層
4 電極
10 基板
11 作用極
12 測定極
13 レジスト膜
14 酵素結合抗体層
15 競合反応層
16 電気化学反応層
17 隙間
18 スペーサ
Claims (4)
- 測定すべき物質の抗体に基質との反応により電気化学的に活性な物質を生成する酵素を結合させた酵素結合抗体を含む酵素結合抗体層と、
前記酵素結合抗体と結合する物質が、少なくとも試液内の測定すべき物質と競合するに充分な量、固定された競合反応層と、
前記酵素との反応により電気化学的に活性な物質を生成する基質を含有する電気化学反応層と、
基板上に形成された電極とを備え、
前記電気化学反応層の上側に前記競合反応層が位置し、前記競合反応層の上側に前記酵素結合体層が位置するように各層を配置し、試液が前記酵素結合体層、前記競合反応層及び前記電気化学反応層の順に流れるようにした電気化学式バイオセンサーであって、
前記電極上に前記電気化学反応層を直接接触するように配置し、
前記競合反応層をラテラルフローメンブレンで形成し、
該競合反応層における試液流れ方向の上流部分に前記酵素結合抗体層を直接接触するように配置し、
競合反応層を、該競合反応層と前記電気化学反応層との間に微細な隙間を開けて電気化学反応層を覆うように電気化学反応層の上方を通過させ、その試液流れ方向下流端を電極が形成されている基板に固定し、
競合反応層の先端から基板上に漏れ出した試液が毛細管現象で電気化学反応層の上方にある隙間に導かれるように構成した
ことを特徴とする電気化学式バイオセンサー。 - 前記酵素がβ−ガラクトシダーゼであり、
前記基質がパラアミノフェニルガラクトピラノシドである
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学式バイオセンサー。 - 前記酵素がグルコースオキシダーゼであり、
前記基質がグルコースである
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学式バイオセンサー。 - 前記測定すべき物質が尿中に含まれたアルブミンであり、
前記抗体がアルブミン抗体であり、
酵素と基質との反応を介して間接的に尿中のアルブミン量を測定することができるようにした
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電気化学式バイオセンサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002094084A JP3924487B2 (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 電気化学式バイオセンサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002094084A JP3924487B2 (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 電気化学式バイオセンサー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003294680A JP2003294680A (ja) | 2003-10-15 |
JP3924487B2 true JP3924487B2 (ja) | 2007-06-06 |
Family
ID=29238241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002094084A Expired - Fee Related JP3924487B2 (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 電気化学式バイオセンサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3924487B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7723099B2 (en) | 2003-09-10 | 2010-05-25 | Abbott Point Of Care Inc. | Immunoassay device with immuno-reference electrode |
EP2083269B1 (en) | 2006-09-27 | 2013-09-04 | National University Corporation Tokyo University of Agriculture and Technology | Method of assaying target substance in sample, aptamer molecule and method of constructing the same |
GB2450351B (en) * | 2007-06-20 | 2012-01-18 | Cozart Bioscience Ltd | Monitoring an Immunoassay |
JP5150884B2 (ja) * | 2008-03-04 | 2013-02-27 | ニプロ株式会社 | コルチゾール分析用キット、およびそのための装置 |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002094084A patent/JP3924487B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003294680A (ja) | 2003-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2005245694B2 (en) | Electrochemical assay device and related methods | |
JP3821685B2 (ja) | バイオセンサ | |
EP2403645B1 (en) | Microfluidic, electrochemical devices | |
KR100340174B1 (ko) | 전기화학적 바이오센서 테스트 스트립, 그 제조방법 및 전기화학적 바이오센서 | |
US6447657B1 (en) | Biosensor | |
JP4879459B2 (ja) | 液体サンプルの分析のための電気化学式バイオセンサストリップ | |
US6726818B2 (en) | Biosensors with porous chromatographic membranes | |
CN101529237B (zh) | 血样的血细胞比容值的测定方法、血样中的分析物的浓度的测定方法、传感器芯片以及传感器单元 | |
US20070240986A1 (en) | Microfluidic Device with Minimized Ohmic Resistance | |
JP3548919B2 (ja) | バイオセンサ | |
JP2005513500A (ja) | マイクロバンド電極 | |
JPWO2004074827A1 (ja) | バイオセンサ用測定装置及びこれを用いた測定方法 | |
JPS62116252A (ja) | 電気化学分析の方法及び装置 | |
JPH09509485A (ja) | 診断用フローセルデバイス | |
WO2002054054A1 (fr) | Biocapteur | |
JP2002181758A (ja) | バイオセンサおよびそれに用いる電極セット、ならびにバイオセンサを形成するための方法 | |
JPWO2008044530A1 (ja) | 多項目成分分析センサおよび多項目成分の測定方法 | |
KR20100008260A (ko) | 바이오센서를 이용한 단백질 측정 장치 | |
JPS63128252A (ja) | バイオセンサ | |
Miglione et al. | Sustainable copper electrochemical stripping onto a paper-based substrate for clinical application | |
JP3924487B2 (ja) | 電気化学式バイオセンサー | |
JP4341032B2 (ja) | 固体成分濃縮手段を備えた測定用具 | |
JPS6355025B2 (ja) | ||
JP4009480B2 (ja) | 電気化学式バイオセンサー | |
JP4129367B2 (ja) | 電気化学式バイオセンサー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050209 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070105 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070131 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3924487 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140302 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |