JP3923841B2 - 医療装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば患者の血液を体外循環させつつ浄化する血液浄化装置又は患者の体内に薬剤を投与するための輸液装置などの医療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、透析治療においては、血液回路の先端に取り付けられた穿刺針を患者の体内に穿刺するとともに、当該血液回路に患者の血液を体外循環させつつ、途中に接続されたダイアライザにて浄化している。かかるダイアライザは、透析装置と接続されており、該透析装置により透析液が供給されるとともに、血液中の老廃物を含んだ透析液を排出し得るよう構成されている。
【0003】
即ち、ダイアライザには、患者の血液が流通する血液流路(両端が動脈側血液回路及び静脈側血液回路に接続されている)と透析液が流通する透析液流路(両端が透析装置の透析液導入ライン及び透析液排出ラインに接続されている)とが形成されており、これら流路は中空糸膜を介して区画されているため、血液流路中を流れる血液中の老廃物が透析液流路中の透析液に透過し、血液を浄化するとともに、清浄化された血液を患者の体内に戻すことが可能とされている。
【0004】
医師等の操作者が透析治療を開始又は終了するための、又は透析治療条件を設定又は変更するための操作入力部が配設されるとともに、該操作入力部による入力信号に基づき所定の動作(装置の起動、停止及び各種設定に基づく制御を含む)を行う動作部が主に装置内部に配設されている。このうち操作入力部として、液晶表示パネルに表示されるタッチ操作型スイッチや、機構的に入力操作可能な操作スイッチ及び操作ダイヤル等が挙げられる。
【0005】
ところで、透析装置は、一般的に1つの治療室に複数台併設されていることが多く、それら透析装置を少数の医師や看護士等が一括して管理又は運用しているのが実情である。かかる実情に鑑み、一般的な透析装置には、上記動作部の状態(透析治療完了時や装置の異常時など)に応じて点灯又は点滅する外部表示灯が上方に立設されており、周囲にいる医師等に特定の透析装置の状態を報知し得るよう構成されている。
【0006】
上記外部表示灯は、動作部等を内在する透析装置本体よりも上方に延設したポールの先端に設けられ、所定色で発光する複数のLEDで構成されており、該LEDが発光することにより遠方からでも視認することができるよう構成されている。かかるLEDは、動作部の状態に応じてオンオフ制御されており、オンされると所定色のものが発光して特定の状態を報知していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の医療装置においては、外部表示灯の発光がオンオフ制御のみで行われているため、以下の如き問題があった。即ち、外部表示灯は、昼間でも容易に視認し得るよう、明るく発光すべく輝度を比較的高めに設定する必要があるが、夜間や天候が悪い日など周囲が暗いときには、その透析装置によって治療を受けている患者や周囲で治療を受けている患者に対して必要以上の明るさで照らしてしまうことがあり、それら患者にとって眩しく感じた場合、不快感を及ぼす虞がある。
【0008】
一方、かかる不具合を緩和すべく、外部表示灯の発光時の輝度を低めに設定すると、昼間など周囲が明るいときには、視認性が悪化してしまい、医師等が報知を見逃してしまう虞がある。このような場合、患者への処置が遅れてしまい、安全面での問題があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、視認性を向上しつつ必要以上な発光を抑制して当該必要以上の発光による患者の不快感を軽減することができるとともに、安全性を向上させることができる外部表示灯を備えた医療装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、治療のための所定の動作を行う動作部と、上方に延設されたポールの先端に形成され、前記動作部の動作状況に基づき点灯又は点滅し、当該動作状況を周囲に報知するための外部表示灯とを具備した医療装置において、周囲の明るさを検出する明るさセンサと、操作者が入力操作するための操作入力部と、該操作入力部近傍に操作者がいることを検出する人体検出手段とを備え、前記外部表示灯は、前記明るさセンサによる検出に基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されつつ、前記人体検出手段により操作者を検出した時点で減光されることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、前記外部表示灯が、設定した時刻に基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されたことを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、前記操作入力部による入力操作で点灯又は点滅時の発光量を設定可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記外部表示灯が、動作部の異常が検出された時又は治療の完了時に点灯又は点滅することを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、前記人体検出手段が、赤外線を照射する発光手段と、その反射を受光する受光手段とを有し、受光手段で反射を受光することにより、操作者が前記操作入力部近傍にいることを検出することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る医療装置は、患者の血液を血液回路により体外循環させつつ、当該血液回路に接続されたダイアライザ(血液浄化器)に透析液を供給するとともに、ダイアライザから排出された血液中の老廃物を含んだ透析液を回収するための透析装置から成り、図1に示すように、透析装置本体1と、操作入力部12と、外部表示灯16とから主に構成されている。
【0018】
透析装置本体1は、ダイアライザと接続される2つのポート(透析液をダイアライザに供給するための供給ポート1a、及びダイアライザから排出された透析液を導入する導入ポート1b)が前面に形成されており、これら供給ポート1a及び導入ポート1bは、図2に示すように、血液回路3に接続されたダイアライザ2の透析液導入ポート2a及び透析液排出ポート2bとそれぞれ接続される。
【0019】
透析装置本体1の内部には、清浄水の供給源に接続されるポートAと供給ポート1aとを結ぶ供給ラインL1、及び透析後の透析液を排出するポートBと導入ポート1bとを結ぶ排出ラインL2が配設されており、これら供給ラインL1と排出ラインL2とに跨って往復動ポンプ4が配設されている。かかる往復動ポンプ4には、内部のポンプ室を2つに画成しつつ往復動するプランジャ4aが配設されており、該プランジャ4aにより供給ラインL1と連通するポンプ室4b、及び4cが形成されている。
【0020】
尚、供給ラインL1には、加温器5、脱気ポンプ6、脱気用チャンバ7、循環ラインL3及びエア排出ラインL4から成る脱気機構が形成されており、ポートAから供給された清浄水中に含まれるエアを抜くことが可能とされているとともに、透析液の原液を収容したタンクTと連結したタンク用ラインL5、L6、該タンク用ラインL5、L6に接続された吸入ポンプ8、9及びミキシング用チャンバ10、11から成る混合機構が形成されており、所定濃度の透析液を作製可能とされている。また、図示はしないが、往復動ポンプ4の排出ラインL2側には、除水ポンプなどが配設されている。
【0021】
ここで、本発明の動作部とは、上記透析装置本体1に形成された種々機器をいい、後述する操作入力部12からの入力信号に基づき、患者の身体に作用する何らかの動作を行うものである。即ち、ポンプの吐出量の制御、電磁弁の開閉等は主に操作入力部12からの入力に基づいて行われ、医師などの操作者によって設定された適宜の治療条件で、患者の身体に対し作用するので、ここでいう動作部に基づく動作ということになる。
【0022】
更に、透析装置本体1の上面には、血液回路3に薬剤を投与するためのシリンジポンプ13や当該血液回路3のドリップチャンバ(不図示)に接続されて血液回路圧を検出する検出ラインの接続ポートP1〜P3などが形成されている。また、透析装置本体1から側方にアーム14が形成されており、かかるアーム14から上方にポール15が延設されている。該ポール15の先端には、動作部の動作状況に応じて発光するLEDから成る外部表示灯16が形成されている。
【0023】
外部表示灯16は、動作部の状況に応じて所定色のLEDが発光して、周囲の医師等医療従事者に透析装置の動作状況(透析治療中、透析終了、又は異常の発生等)を報知するものであり、この報知により医療従事者の手間を省くことができる。かかる外部表示灯16は、後述するように、その発光量(輝度)が制御可能とされており、CPU19及び調光回路22(図3参照)からの信号に基づき発光するよう構成されている。
【0024】
操作入力部12は、透析装置本体1における動作部に指示を与えるべく医師や看護士等の操作者が入力操作するためのもので、動作部の動作状況などを表示する液晶表示パネル12a(表示部)、及びその筐体12bから主に構成されている。液晶表示パネル12aにはバックライト(不図示)が配設されており、後述する人体検出手段18が操作者を検出すると、点灯又は輝度を上げて所定の表示を見易くすることができる。
【0025】
液晶表示パネル12aには、図4で示すように、透析残り時間や除水速度等動作部の各種動作状況(設定状況を含む)が表示されるとともに、画面中の所定範囲内(例えば画面右側に表示された「警報Rset」「治療開始」「HP早送」「持続HP」「透析終了」なる文字が記載された矩形範囲内や、画面中央に表示された「治療モード」「SNモード」「除水プロファイル」「電導度プロファイル」なる文字が記載された矩形範囲内など)を指でタッチすると操作できるタッチ操作型スイッチが表示される。
【0026】
また、上記タッチ操作型スイッチから成る操作入力部の他、表示パネル12aの筐体12b下部に、操作ダイヤル12ba、機構的に入力操作可能な複数の操作ボタン12bb〜12beが形成されており、かかる操作ダイヤル12baや操作ボタン12bb〜12beによっても所定の動作部の動作を指示することができる。尚、これらを一括して操作入力部と呼ぶこととする。
【0027】
更に、筐体12bの内部には、動作部の動作状況などに応じて警告音などの所定の音を出力する音出力手段としてのスピーカ17が配設されている。該スピーカ17は、その音量が制御可能とされており、後述するCPU19(図3参照)からの信号に基づき音を出力するよう構成されている。尚、当該スピーカ17の出力部と対向する筐体12bには、複数の孔が設けられており、音が効率よく外部に出力され得るようになっている。
【0028】
また更に、筐体12bの下部には、操作者が操作入力部12の近傍にいることを検出する人体検出手段18が配設されている。かかる人体検出手段18は、図5で示すように、赤外線を前方に照射する発光手段18aと、その反射波を受光する受光手段18bとを具備した反射型赤外線センサから成り、受光手段18bで反射を受光した場合、操作者が操作入力部12の前方近傍にいることを検出するものである。
【0029】
即ち、操作入力部12の前方近傍に操作者がいると、発光手段18aから操作入力部12の前方に向けて照射された赤外線が、当該操作者に当り反射され、その反射を受光手段18bで受光し得るので、操作者がいることを検出することができる一方、操作入力部12の前方近傍に操作者がいないと、発光手段18aから照射された赤外線は反射せず、受光手段18bによる受光がないので、操作者がいないと認識することができる。
【0030】
このように、赤外線の受発光による検出を行っているので、操作者の検出を常に正確に行うことができる。また、赤外線は、操作入力部12の前方にのみ照射され得るように構成されているため、例えば側方で透析治療を受けている患者には反応せず、操作者のみを検出することができ、誤検出を抑制することができる。尚、かかる構成の人体検出手段に代えて、操作入力部12近傍に操作者がいることを検出し得る他の手段(人体が発する熱を感知するセンサや操作入力部12近傍を撮像した画像から操作者を検出する画像認識手段等)を用いてもよい。
【0031】
一方、透析装置本体1内には、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)19が配設されており、該CPU19は、操作入力部12、明るさセンサ20、スピーカ17及び人体検出手段18と入出力回路21を介して電気的に接続されるとともに、調光回路22を介して外部表示灯16とも電気的に接続されている。
【0032】
ここで、明るさセンサ20は、個々の透析装置におけるいずれかの位置に配設され、その透析装置の周囲の明るさを検出するものであって、検出した明るさを電気信号にて入出力回路21に送信するためのものである。入出力回路21に入力された検出信号はCPU19に送信され、そこで所定の演算処理が施された後、その結果を調光回路22に送ることとなる。
【0033】
調光回路22においては、予め設定してある調光データがセットされており、かかる調光データとCPU19による演算処理結果に基づき、外部表示灯16の発光量を制御するよう構成されている。即ち、個々の透析装置における周囲の明るさに基づいて外部表示灯16の点灯又は点滅時の発光量を制御することができるのである。
【0034】
また、人体検出手段18が操作者を検出すると、入出力回路21を介してCPU19に検出信号が送信され、当該CPU19による操作者の認識を行うとともに、外部表示灯16が点灯又は点滅している状態において、CPU19に対して人体検出手段18からの操作者の検出信号が送信された時点で、当該外部表示灯16の点灯又は点滅を減光するようになっている。即ち、外部表示灯16が点灯又は点滅しており、且つ、人体検出手段18による操作者の検出があった場合、CPU19は外部表示灯16を減光させるべく調光回路22に指示信号を付与し、その輝度を低減させるのである。
【0035】
このような構成により、外部表示灯16が周囲の明るさに基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されつつ、人体検出手段18により操作者を検出した時点で減光されるので、外部表示灯16の発光による視認性向上を図りつつ、その外部表示灯16の周囲で透析治療を受けている患者に対し、必要以上に明るく照らすことがなく、それら患者の不快感を軽減することができる。
【0036】
具体的には、昼間では透析装置の周囲が明るいので、視認性を高めるべく外部表示灯16の点灯又は点滅時の発光量を大きくし、夜間では透析装置の周囲が暗いので、必要以上の発光を抑制すべく外部表示灯16の点灯又は点滅時の発光量を小さくすることができる。また、同じ時間帯であっても、治療室の窓際と奥側とでは、透析装置の周囲の明るさが異なるため、窓際においては外部表示灯16の点灯又は点滅時の発光量(輝度)を大きくし、奥側では発光量(輝度)を大きくして、視認性の向上と患者への負担の抑制とを図ることができる。
【0037】
上記構成によれば、外部表示灯16が周囲の明るさに基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されているので、透析装置の外部表示灯16における視認性を向上しつつ必要以上な発光を抑制して当該必要以上の発光による患者の不快感を軽減することができる。また、視認性を向上させることができるので、医師等が外部表示灯16による報知を見逃すことが抑制され、安全性を向上させることができる。
【0038】
更に、同一の治療室内に透析装置が多数併設されている場合、透析装置のうち、医師等の医療従事者が操作入力部12の前にいる状態(即ち、その透析装置に対して何らかの処置又は監視がなされているとみなされる状態)であるものを遠方からでも認識させることができ、他の医師等がその医療装置に急行しなくてもよいことが分かるので、治療時の手間を省くことができる。また、人体検出手段18が操作者を検出すると外部表示灯16が自動的に減光されるので、上記効果に加え、当該外部表示灯16のランニングコストを低減させることができる。
【0039】
加えて、上記の如く構成された外部表示灯16に対し、操作入力部12による入力操作で点灯又は点滅時の発光量を設定することができるよう構成されている。従って、明るさセンサ20の検出値に基づき制御された外部表示灯16の発光量を、医師等の医療従事者が予め適宜に設定できるので、その発光量を所望のものとすることができる。
【0040】
ここで、本実施形態においては、明るさセンサ20により透析装置における周囲の明るさを直接検出しているが、時計機能を備えるとともに設定した時刻に基づき外部表示灯16の点灯又は点滅時の発光量を制御するようにしてもよい。この場合、所定時刻における通常の周囲の明るさを想定し、所望の時間における外部表示灯16の点灯又は点滅においては特定の発光量で行うように設定することとなるので、明るさセンサで検出するものに比べ、精度の面では劣るものの、簡易且つ汎用的な構成にて外部表示灯16の発光量を周囲の明るさに応じて制御させることができる。
【0041】
尚、人体検出手段18が操作者を検出すると、CPU19に検出信号を送信し、当該CPU19による操作者の認識を行うとともに、その検出信号が送信されている状態において、操作入力部12からの入力信号があった場合、当該入力信号に基づいた動作部の動作を許可する一方、検出信号の送信がない状態において、操作入力部12からの入力信号があった場合、操作者による入力ではないとみなし、当該入力信号に基づいた動作部の動作を許可せず、無効とするようにしてもよい。
【0042】
この場合、人体検出手段18で操作者を検出しているときのみ動作部が操作入力部12による入力に基づいた動作を行うので、操作入力部12近傍に操作者がいない状態での故障に基づく動作部の動作を回避でき、操作入力部12における操作性と患者に対する安全性の両立を図ることができる。具体的には、例えば操作入力部12の故障により、薬液注入ポンプの早送りスイッチがオンしたままとなるような不具合が、操作入力部12近傍に人がいない状態で発生した場合、薬液の過注入を引き起こす虞があるのに対し、本実施形態によれば、人が操作入力部12近傍にいない時の入力操作を許可しないので、上記誤動作を防止することができる。
【0043】
また、別途の操作手段(例えば筐体12bに設けられた機構的スイッチ等)を操作することにより、CPU19による上記制御が解除可能とされている。これにより、操作者の意思により、人体検出手段18で操作者を検出しているときのみ動作部が操作入力部12による入力に基づいた動作を行わせるのか、或いは人体検出手段18による操作者の検出に関わらず操作入力部12の入力に基づき動作部を動作させるのかを選択することができ、透析装置における操作性を更に向上させることができる。
【0044】
更に、人体検出手段18が操作者を検出してCPU19に検出信号が送信されると、既述の如く、液晶表示パネル12aのバックライトを点灯又は輝度を上げるよう制御されている。かかる点灯により、液晶表示パネル12aの表示を見易くすることができるとともに、前述したタッチ操作型スイッチによる入力操作を可能とする。従って、表示手段と操作入力部とを兼ねた液晶表示パネル12aによる表示及び入力操作が、人体検出手段18で操作者を検出したときのみ行われるので、操作性と安全性の両立を図ることができるとともに、表示手段による消費電力を抑制することができ、医療装置のランニングコストを低減させることができる。
【0045】
また、透析治療中において、液晶表示パネル12aに表示されたデータを医師等が定期的に確認することが行われているのが実情であり、従来においては、確認の度にバックライトを点灯又は輝度を上げる操作を行う必要があったのに対し、上記構成によれば、医師等の操作者が操作入力部12の前に近づくだけでバックライトを発光又はその発光量を増大させることができ、作業の省力化を図ることができる。
【0046】
また更に、CPU19に検出信号が送信されると、スピーカ17による出力音をオフするよう制御されている。これにより、透析装置に何らかの異常が生じた場合や透析治療が完了した場合に、スピーカ17から音を出力するよう構成されているものにおいては、医師等が操作入力部12の前に近づくだけで出力音を停止させることができるので、従来の別途のマニュアル操作により出力音を停止させるものに比べて、作業の省力化を図ることができる。尚、出力音の制御は、CPU19に検出信号が送信された際に停止するものに限らず、出力音を低減するものとしてもよい。この場合、音の出力による周囲の環境悪化を最小限に抑えることができる。
【0047】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば他の形態の透析装置に適用することができる。即ち、本実施形態のものは、透析装置本体1で透析液の濃厚液から所定濃度の透析液を作製しつつダイアライザに供給するものであるが、当該所定濃度の透析液を別途の装置で作製しておき、かかる透析液をダイアライザに供給又は排出する透析装置に本発明を適用することができる。また、実施形態の如く血液透析(HD)に適用される医療装置の他、血液濾過(HF)や血液透析濾過(HDF)、更には血漿分離といった、患者の血液を体外循環させつつ浄化する血液浄化装置全般に本発明を適用することができる。
【0048】
更に、血液浄化装置の他、外部表示灯を有する輸液装置に本発明を適用することができる。かかる輸液装置は、患者の体内に薬剤を投与するためのもので、上記実施形態と同様、動作部の動作状況に基づき点灯し、当該動作状況を周囲に報知するための外部表示灯が、周囲の明るさに基づき点灯時の発光量が制御されることにより、視認性の向上と患者の負担の抑制とを図ることができる。
【0049】
勿論、上記血液浄化装置や輸液装置の他、患者の身体に悪影響を及ぼすような医療装置全般に本発明を適用することができる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、外部表示灯が周囲の明るさに基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されているので、医療装置の外部表示灯における視認性を向上しつつ必要以上な発光を抑制して当該必要以上の発光による患者の不快感を軽減することができる。また、視認性を向上させることができるので、医師等が外部表示灯による報知を見逃すことが抑制され、安全性を向上させることができる。
【0051】
また、請求項1の発明によれば、外部表示灯が周囲の明るさに基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されつつ、人体検出手段により操作者を検出した時点で減光されるので、視認性向上を図りつつ患者の不快感を軽減することができるとともに、多数併設された医療装置のうち、医師等の医療従事者が操作入力部の前にいる状態であるものを遠方からでも認識させることができ、他の医師等がその医療装置に急行しなくてもよいことが分かるので、手間を省くことができる。更に、人体検出手段が操作者を検出すると外部表示灯が減光されるので、上記効果に加え、当該外部表示灯のランニングコストを低減させることができる。
【0052】
また更に、請求項1の発明によれば、外部表示灯が明るさセンサによる検出に基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されているので、同一治療室内において明るい場所と暗い場所とがある場合、その場所に応じた発光量の制御が可能であり、更に効果的に、視認性向上を図りつつ患者の不快感を軽減することができる。
【0053】
請求項2の発明によれば、外部表示灯が設定した時刻に基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されているので、簡易且つ汎用的な構成にて、外部表示灯の発光量を周囲の明るさに応じて制御させることができる。
【0054】
請求項3の発明によれば、操作入力部による入力操作で点灯又は点滅時の発光量を設定可能であるので、周囲の明るさに基づき点灯又は点滅時の発光量が制御される際、その発光量を所望のものとすることができる。
【0055】
請求項4の発明によれば、外部表示灯が、動作部の異常が検出された時又は治療の完了時に点灯又は点滅するので、従来と同様のときに点灯又は点滅することとなり、操作者などに違和感を与えることなく、視認性向上を図りつつ患者の不快感を軽減することができる。
【0056】
請求項5の発明によれば、発光手段から照射された赤外線の反射を、受光手段で反射を受光することにより、操作者が操作入力部近傍にいることを検出するので、人体検出手段による操作者の検出を常に正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る透析装置を示す正面図
【図2】本発明の実施形態に係る透析装置における透析装置本体内部の構成を示す模式図
【図3】本発明の実施形態に係る透析装置におけるCPU及びそれと電気的に接続された周辺機器を示すブロック図
【図4】本発明の実施形態に係る透析装置における操作入力部を示す拡大模式図
【図5】本発明の実施形態に係る透析装置における人体検出手段の動作を説明するための模式図
【符号の説明】
1…透析装置本体
2…ダイアライザ(血液浄化器)
3…血液回路
4…往復動ポンプ
5…加温器
6…脱気ポンプ
7…脱気用チャンバ
8、9…吸入ポンプ
10、11…ミキシング用チャンバ
12…操作入力部
12a…液晶表示パネル
12b…筐体
13…シリンジポンプ
14…アーム
15…ポール
16…外部表示灯
17…スピーカ
18…人体検出手段
18a…発光手段
18b…受光手段
19…CPU
20…明るさセンサ
21…入出力回路
22…調光回路
Claims (5)
- 治療のための所定の動作を行う動作部と、
上方に延設されたポールの先端に形成され、前記動作部の動作状況に基づき点灯又は点滅し、当該動作状況を周囲に報知するための外部表示灯と、
を具備した医療装置において、
周囲の明るさを検出する明るさセンサと、
操作者が入力操作するための操作入力部と、
該操作入力部近傍に操作者がいることを検出する人体検出手段と、
を備え、
前記外部表示灯は、前記明るさセンサによる検出に基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されつつ、前記人体検出手段により操作者を検出した時点で減光されることを特徴とする医療装置。 - 前記外部表示灯は、設定した時刻に基づき点灯又は点滅時の発光量が制御されたことを特徴とする請求項1記載の医療装置。
- 前記外部表示灯は、前記操作入力部による入力操作で点灯又は点滅時の発光量を設定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の医療装置。
- 前記外部表示灯は、動作部の異常が検出された時又は治療の完了時に点灯又は点滅することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の医療装置。
- 前記人体検出手段は、赤外線を照射する発光手段と、その反射を受光する受光手段とを有し、受光手段で反射を受光することにより、操作者が前記操作入力部近傍にいることを検出することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の医療装置。
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