JP3923460B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、漏洩電波を抑圧することのできる無線送受信機用のアンテナ装置に関する。特に、送受信に鋭い指向性の要求されるレーダ用のアンテナ装置に関する。
アンテナ装置から放射された送信波は一般に、一番放射電力の強いメインロープと、その脇に出るサイドロープと、アンテナからアンテナ装置の筐体へと伝搬する漏洩電波がある。この漏洩電波はアンテナにとって不要輻射となるものである。不要輻射の放射電力が強いと、レーダであれば対象反射物以外からの反射の原因となる。また、漏洩電波へ放射電力が割かれて、メインロープの放射電力の割合を減少させることにもなる。
レーダや無線通信の分野では、放射電力を集中させるために、指向性の鋭いアンテナ装置が要求されている。漏洩電波を不要な方向へ放射することを防止するために、筐体の表面に電波吸収体を貼り付けることによって、漏洩電波を吸収する方法もある。図1に、アンテナ装置に電波吸収体を貼り付けた例を示す。図1(1)はアンテナ装置の正面図であり、図1(2)は図1(1)におけるD−D’線での断面図である。
図1において、21はアンテナ、22は基板、23は筐体、51は漏洩電波、60は従来のアンテナ装置、61は電波吸収体である。基板22上に設けられたアンテナ21は、筐体23によって支持されている。アンテナ21が送信アンテナの場合、アンテナ21の面に垂直な方向にメインロープが広がり、同時に筐体23の表面に沿って漏洩電波51が放射される。
図2にアンテナの面に対して水平方向から見た放射パターンを示す。図2において、51は漏洩電波、52はメインロープのパターン、53はサイドロープのパターン、60は従来のアンテナ装置である。図2に示すように、アンテナ装置60のアンテナ面に垂直方向にメインロープ52が広がり、その脇にサイドロープ53が広がる。漏洩電波51はアンテナ面にほぼ水平方向に放射される。メインロープ52に対して漏洩電波51の割合が大きくなると、例えばレーダ用のアンテナであれば、対象物以外を測定してしまうこととなる。
そこで、漏洩電波を吸収するために、図1に示すように、電波吸収体61をアンテナ21の周囲の筐体23上に貼り付ける。アンテナ21からの漏洩電波51が、アンテナ21の面方向に放射されると電波吸収体60で吸収され、アンテナ装置60の外部に放射される割合が抑圧されることになる。しかし、この方法では、電波吸収体61を貼り付けることによりアンテナ装置60の寸法が大きくなる。また、電波吸収体として使用するフェライトの透磁率は温度によって変化するため、それに伴い吸収率も変化してしまう。
また、指向性を鋭くするアンテナ装置として、このサイドロープ等の不要輻射のレベルの低減を図った平面アンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この平面アンテナ装置は、複数のスロットを設けた放射回路板と給電回路板に設けた対応する複数の給電プローブとの位置関係を適当に設定することにより、不要輻射のレベルを低減するものである。
このような構成では、アンテナとその周辺を積層構造とするため、製造に当たって微細な組み立て加工を必要とする。つまり、放射回路板に複数のスロットを穴あけ加工し、当該放射回路板と給電回路板とを精密に位置合わせする必要があった。
さらに、アンテナ装置からの不要輻射はアンテナ本体からばかりでなく、アンテナを取り付けている基板、又はアンテナを囲んでいる基板や筐体表面等を伝わって放射される。このような構成では、基板や筐体表面を伝わって放射される漏洩電波に対しては、低減効果はない。
特開平6−61735号公報
従来のアンテナ装置では、アンテナを取り付けている基板、又はアンテナを囲んでいる筐体の表面を伝わって放射される漏洩電波を十分に抑圧することができなかった。そこで、本発明では、レーダや無線通信に使用されるアンテナ装置において漏洩電波の放射を抑圧することを目的とする。
このような目的を達成するために、本願発明は、基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、該アンテナの周囲に漏洩電波防止構造を備えるアンテナ装置である。漏洩電波防止構造を備えることによって、漏洩電波を抑圧することができる。このように漏洩電波を抑圧することができる本願発明は、より具体的には、以下の漏洩電波防止構造を備えるアンテナ装置である
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凸条であって、該凸条の幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである(但し、nは正整数)。
なお、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凸条であって、該凸条の高さが前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λであるとしてもよい(但し、nは正整数)。
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凹条であって、該凹条の幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである(但し、nは正整数)。
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凹条であって、該凹条の深さが前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである(但し、nは正整数)。
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条であって、該凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである(但し、nは正整数)。
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条であって、該凹凸条の凸条と凹条との高低差が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである(但し、nは正整数)。
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条であって、該凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して(n−3/4)λを含む範囲で対数周期の分布をしている(但し、nは正整数)。
本願発明は、前記漏洩電波防止構造が、前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条であって、該凹凸条の凸条と凹条との高低差が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して(n−3/4)λを含む範囲で対数周期の分布をしている(但し、nは正整数)。
本願発明には、前記アンテナが送信用のアンテナであることも含まれる。
本願発明には、前記アンテナが受信用のアンテナであることも含まれる。
本発明のアンテナ装置は、送信用アンテナにおいては、アンテナを取り付けている基板、又はアンテナを囲んでいる筐体の表面を伝わって放射される漏洩電波を抑圧し、さらに、メインロープやサイドロープに送信電力を集中させることができる。受信用アンテナにおいては、アンテナを取り付けている基板、又はアンテナを囲んでいる筐体の表面を伝わって入射される不要な電波を抑圧することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態は、基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、当該アンテナの周囲に漏洩電波防止構造を備えるアンテナ装置である。具体的には、漏洩電波防止構造が、当該アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凸条であって、当該凸条の幅又は高さが当該アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λ
に設定されたアンテナ装置である。
アンテナ装置の構成を図3に示す。図3(1)はアンテナ装置の正面図であり、図3(2)は図3(1)におけるA−A’線での断面図である。図3(1)、図3(2)において、10は本発明のアンテナ装置、21はアンテナ、22は基板、23は筐体、31は凸条、51は漏洩電波である。アンテナ21は平面状のアンテナであって、基板22上に形成されている。基板22は周囲を筐体23で保護されている。筐体23は基板22の背面まで保護するように覆う構造であってもよく、又、その材料は導電体でも誘電体でもよい。漏洩電波51は、アンテナ21から基板22の表面を経て、筐体23の表面を伝搬していく。
本実施の形態では、凸条31は筐体23の表面に形成されているが、筐体23の表面に限定されず、アンテナ21の周囲に配置されていればよい。図3の凸条31はアンテナ21の周囲を囲むように連続しているが、凸条の長手方向に連続している必要はなく、アンテナ21を囲むように配置されていればよい。凸条31のアンテナ21を囲む形状は、図3のように方形に限らず、円形でもよい。凸条31の材料は導電体でなければならない。例えば金属であることが好ましい。筐体23の材料を金属とした場合には、同じ材料でもよい。又は、誘電体の表面に導電性のメッキ、膜、塗料等の被覆を施したものでもよい。被覆の厚さは、アンテナ21で使用する電波に対して、スキンデプス以上にすることが好ましい。また、図3では、1本の凸条としているが、複数の凸条としてもよい。この場合に、複数の凸条の導電体が電気的に接続されている必要はない。
ここで、スキンデプスδ(m)は下記の式で与えられる。
δ=(1/2π)(ρ/f)1/2 (1)
(1)式において、ρは抵抗(Ωm)、fはアンテナ21で使用する電波の中心周波数(Hz)である。
図4に凸条の断面の例を示す。図4は図3(2)における凸条部分の拡大図である。図4において、31は凸条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図4に示すように、凸条31の幅を、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に設定する。このような幅に設定すると、凸条31を横切る漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナ21で使用する電波の波長に対して凸条31の幅方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凸条31の幅は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に限らず、略(n−3/4)λであればよい。但し、nは正整数である。図4では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。凸条31の高さは、アンテナで使用する電波の周波数に対して、(1)式で表されるスキンデプス以上であれば、任意でよい。複数の凸条を形成する場合は、それぞれの幅が異なっていてもよい。
図5に凸条の断面の他の例を示す。図5において、31は凸条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図5に示すように、凸条31の高さを、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に設定する。このような高さに設定すると、凸条31の高さ方向の漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナ21で使用する電波の波長に対して凸条31の高さ方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凸条31の高さは、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に限らず、略(n−3/4)λであればよい。但し、nは正整数である。図5では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。また、凸条31の高さだけでなく、同時に幅も略(n−3/4)λに設定すると、一層遮断特性が向上する。複数の凸条を形成する場合は、それぞれの高さが異なっていてもよい。
アンテナの周囲に図4、又は図5に示すような凸条を導電体で形成すると、アンテナが受信用アンテナであれば、受信用アンテナの正面に対して横方向からの不要電波を抑圧させることができる。アンテナが送信用アンテナであれば、不要輻射を抑圧することができ、さらに、不要輻射を抑圧することによってメインロープやサイドロープへの送信電力を増加させることができる。
図3のアンテナ装置では、基板上に1つのアンテナだけを有しているが、基板上に送信用アンテナと受信用アンテナの2つのアンテナを有するアンテナ装置でもよい。2つのアンテナを有する場合、2つのアンテナの周囲に導電体で形成された共通の凸条を備えてもよいし、各アンテナの周囲に導電体で形成された凸条をそれぞれ備えてもよい。各アンテナの周囲に導電体で形成された凸条をそれぞれ備えると、送信用アンテナと受信用アンテナの間でアイソレーションの確保に効果がある。
( 実施の形態2 )
本実施の形態は、基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、当該アンテナの周囲に漏洩電波防止構造を備えるアンテナ装置である。具体的には、漏洩電波防止構造が、当該アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凹条であって、当該凹条の幅又は深さが当該アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λに設定されたアンテナ装置である。
アンテナ装置の構成を図6に示す。図6(1)はアンテナ装置の正面図であり、図6(2)は図6(1)におけるB−B’線での断面図である。図6(1)、図6(2)において、10は本発明のアンテナ装置、21はアンテナ、22は基板、23は筐体、33は凹条、51は漏洩電波である。アンテナ21は平面状のアンテナであって、基板22上に形成されている。基板22は周囲を筐体23で保護されている。筐体23は基板22の背面まで保護するように覆う構造であってもよく、又、その材料は導電体でも誘電体でもよい。漏洩電波51は、アンテナ21から基板22の表面を経て、筐体23の表面を伝搬していく。
本実施の形態では、凹条33は筐体23の表面に形成されているが、筐体23の表面に限定されず、アンテナ21の周囲に配置されていればよい。図6の凹条33はアンテナ21の周囲を囲むように連続しているが、凹条の長手方向に連続している必要はなく、アンテナ21を囲むように配置されていればよい。凹条33のアンテナ21を囲む形状は、図6のように方形に限らず、円形でもよい。凹条33の材料は導電体でなければならない。例えば金属であることが好ましい。筐体23の材料を金属とした場合には、同じ材料でもよい。又は、誘電体の表面に導電体でメッキ等の被覆を施したものでもよい。但し、被覆の厚さは、アンテナ21で使用する電波に対して、(1)式で表されるスキンデプス以上にすることが好ましい。また、図6では、1本の凹条としているが、複数の凹条としてもよい。この場合に、複数の凹条の導電体が電気的に接続されている必要はない。
図7に凹条の断面の例を示す。図7は図6(2)における凹条部分の拡大図である。図7において、33は凹条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図7に示すように、凹条33の幅は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に設定する。このような幅に設定すると、凹条33を横切る漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナ21で使用する電波の波長に対して凹条33の幅方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凹条33の幅は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に限らず、略(n−3/4)λであればよい。但し、nは正整数である。図7では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。複数の凹条を形成する場合はそれぞれの幅が異なっていてもよい。
図8に凹条の断面の他の例を示す。図8において、33は凹条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図8に示すように、凹条33の深さを、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に設定する。このような深さに設定すると、凹条33の深さ方向の漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナ21で使用する電波の波長に対して凹条33の深さ方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凹条33の深さは、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に限らず、略(n−3/4)λであればよい。但し、nは正整数である。図8では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。また、凹条33の深さだけでなく、同時に幅も略(n−3/4)λに設定すると、一層遮断特性が向上する。複数の凹条を形成する場合は、それぞれの深さが異なっていてもよい。
アンテナの周囲に図7、又は図8に示すような凹条を導電体で形成すると、アンテナが受信用アンテナであれば、受信用アンテナの正面に対して横方向からの不要電波を抑圧することができる。アンテナが送信用アンテナであれば、不要輻射を抑圧することができ、さらに、不要輻射を抑圧することによってメインロープやサイドロープへの送信電力を増加させることができる。
図6のアンテナ装置では、基板上に1つのアンテナだけを有しているが、基板上に送信用アンテナと受信用アンテナの2つのアンテナを有するアンテナ装置でもよい。2つのアンテナを有する場合、2つのアンテナの周囲に導電体で形成された共通の凹条を備えてもよいし、各アンテナの周囲に導電体で形成された凹条をそれぞれ備えてもよい。各アンテナの周囲に導電体で形成された凹条をそれぞれ備えると、送信用アンテナと受信用アンテナの間でアイソレーションの確保に効果がある。
(実施の形態3)
本実施の形態は、基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、当該アンテナの周囲に漏洩電波防止構造を備えるアンテナ装置である。具体的には、漏洩電波防止構造が、当該アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条であって、当該凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅又は凸条と凹条との高低差が当該アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λに設定されたアンテナ装置である。
アンテナ装置の構成を図9に示す。図9(1)はアンテナ装置の正面図であり、図9(2)は図9(1)におけるC−C’線での断面図である。図9(1)、図9(2)において、10は本発明のアンテナ装置、21はアンテナ、22は基板、23は筐体、35は凹凸条、51は漏洩電波である。アンテナ21は平面状のアンテナであって、基板22上に形成されている。基板22は周囲を筐体23で保護されている。筐体23は基板22の背面まで保護するように覆う構造であってもよく、又、その材料は導電体でも誘電体でもよい。漏洩電波51は、アンテナ21から基板22の表面を経て、筐体23の表面を伝搬していく。
本実施の形態では、凹凸条35は筐体23の表面に形成されているが、筐体23の表面に限定されず、アンテナ21の周囲に配置されていればよい。図9の凹凸条35はアンテナ21の周囲を囲むように連続しているが、凹凸条の長手方向に連続している必要はなく、アンテナ21を囲むように配置されていればよい。凹凸条35のアンテナ21を囲む形状は、図9のように方形に限らず、円形でもよい。凹凸条35の材料は導電体でなければならない。例えば金属であることが好ましい。筐体23の材料を金属とした場合には、同じ材料でもよい。又は、誘電体の表面に導電体でメッキ等の被覆を施したものでもよい。但し、被覆の厚さは、アンテナ21で使用する電波に対して、(1)式で表されるスキンデプス以上にすることが好ましい。また、図9では、3組の凹凸条としているが、複数組の凹凸条であれば、3組に限定されるものではない。
図10に凹凸条の断面の例を示す。図10は図9(2)における凹凸条部分の拡大図である。図10において、35は凹凸条、36は凹凸条35の凹条、37は凹凸条35の凸条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図10に示すように、凹凸条35の凹条及び凸条の幅を、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に設定する。このような幅に設定すると、凹凸条35を横切る漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナ21で使用する電波の波長に対して凹凸条35の幅方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凹凸条35の幅は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に限らず、略(n−3/4)λであればよい。但し、nは正整数である。図10では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。また、凸条の幅と凹条の幅は異なっていてもよい。いずれか、一方の幅が略(n−3/4)λでもよい。凹条と凸条との高低差は、アンテナで使用する電波の周波数に対して、(1)式で表されるスキンデプス以上であれば、任意でよい。
図11に凹凸条の断面の他の例を示す。図11において、35は凹凸条、36は凹凸条35の凹条、37は凹凸条35の凸条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図11に示すように、凹凸条35の凹条36と凸条37との高低差を、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に設定する。このような高低差に設定すると、凹凸条35の高さ方向の漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナ21で使用する電波の波長に対して凹凸条35の高さ方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凹凸条35の高低差は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長に限らず、略(n−3/4)λであればよい。但し、nは正整数である。図11では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。また、凹凸条の高低差だけでなく、同時に凹条又は凸条の幅も略(n−3/4)λに設定すると、一層遮断特性が向上する。
アンテナの周囲に図10、又は図11に示すような凹凸条を導電体で形成すると、アンテナが受信用アンテナであれば、受信用アンテナの正面に対して横方向からの不要電波を一層減衰させることができる。アンテナが送信用アンテナであれば、不要輻射を一層抑圧することができ、さらに、不要輻射を抑圧することによってメインロープやサイドロープへの送信電力を一層増加させることができる。
図9のアンテナ装置では、基板上に1つのアンテナだけを有しているが、基板上に送信用アンテナと受信用アンテナの2つのアンテナを有するアンテナ装置でもよい。2つのアンテナを有する場合、2つのアンテナの周囲に導電体で形成された共通の凹凸条を備えてもよいし、各アンテナの周囲に導電体で形成された凹凸条をそれぞれ備えてもよい。各アンテナの周囲に導電体で形成された凹凸条をそれぞれ備えると、送信用アンテナと受信用アンテナの間でアイソレーションの確保に効果がある。
(実施の形態4)
本実施の形態は、基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、当該アンテナの周囲に漏洩電波防止構造を備えるアンテナ装置である。具体的には、漏洩電波防止構造が、当該アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条であって、当該凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅又は凸条と凹条との高低差が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して(n−3/4)λを含む範囲で対数周期の分布をしているアンテナ装置である。
本実施の形態のアンテナ装置の構成は実施の形態3と同様である。異なるのは、凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅又は凸条と凹条との高低差が対数周期の分布をしている点である。
図12に凹凸条の断面の例を示す。図12は図9(2)における凹凸条部分の拡大図である。図12において、38は凹凸条、36は凹凸条38の凹条、37は凹凸条38の凸条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図12に示すように、凹凸条38の凹条及び凸条の幅を、アンテナ21で使用する電波の中心波長に対して4分の1波長を中心に隣接する凹条及び凸条の幅がS倍だけ変化するように設定する。このような分布の幅に設定すると、凹凸条35を横切る漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナで使用する電波がパルス変調されている場合は、その電波の中心周波数を中心に広帯域なサイドバンドが生じる。従って、漏洩電波も中心周波数ばかりでなく、サイドバンド成分も遮断すると遮断特性を向上させることができる。このようなスペクトルを有する漏洩電波に対して、凹凸条38の幅方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凹凸条38の幅は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長を中心として対数周期の分布をする幅に限らず、略(n−3/4)λを中心として対数周期の分布をするものであればよい。但し、nは正整数である。ここでは、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。また、凸条の幅と凹条の幅は異なっていてもよい。いずれか、一方の幅が略(n−3/4)λを中心に対数周期の分布をするものでもよい。また、凹凸条38の幅は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長を中心としなくても、アンテナ21で使用する電波の中心波長の4分の1波長が含まれるように対数周期の分布をするものであればよい。凹条と凸条の高低差は、アンテナで使用する電波の周波数に対して、(1)式で表されるスキンデプス以上であれば、任意でよい。
図13に凹凸条の断面の他の例を示す。図13において、38は凹凸条、36は凹凸状8の凹条、37は凹凸条38の凸条、λはアンテナで使用する電波の中心波長である。図13に示すように、凹凸条38の凹条36と凸条37との高低差を、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長を中心に隣接する凹条と凸条との高低差がT倍だけ変化するように設定する。このような分布の高低差に設定すると、凹凸条38の高さ方向の漏洩電波に対して、遮断特性を発揮する。即ち、アンテナで使用する電波がパルス変調されている場合は、その電波の中心周波数を中心に広帯域なサイドバンドが生じる。従って、漏洩電波も中心周波数ばかりでなく、サイドバンド成分も遮断すると遮断特性を向上させることができる。このようなスペクトルを有する漏洩電波に対して、凹凸条38の高さ方向での反射によって位相の反転した電波となるため、進行する漏洩電波と反射する漏洩電波が打ち消しあうことになり、漏洩電波を遮断する。
凹凸条38の高低差は、アンテナ21で使用する電波の中心波長の略4分の1波長を中心として対数周期で分布する高低差に限らず、略(n−3/4)λを中心として対数周期の分布をするものであればよい。但し、nは正整数である。図13では、n=1の例を示したが、nは正整数であれば漏洩電波を遮断する特性を発揮する。また、凹凸条の高低差だけでなく、同時に凹条又は凸条の幅も略(n−3/4)λを中心に対数周期で分布するように設定すると、一層遮断特性が向上する。
アンテナの周囲に図12、又は図13に示すような複数の凹凸条を導電体で形成すると、アンテナが受信用アンテナであれば、受信用アンテナの正面に対して横方向からの広帯域な周波数範囲で不要電波を減衰させることができる。アンテナが送信用アンテナであれば、広帯域な周波数範囲で不要輻射を抑圧することができ、さらに、不要輻射を抑圧することによってメインロープやサイドロープへの送信電力を増加させることができる。
本発明のアンテナ装置は、レーダ用のみならず、無線通信用のアンテナに適用することができる。
図1(1)は従来のアンテナ装置の正面図である。図1(2)は図1(1)におけるD−D’線での断面図である。 アンテナの面に対して水平方向から見た放射パターンを示す図である。 図3(1)は本発明のアンテナ装置の正面図である。図3(2)は図3(1)におけるA−A’線での断面図である。 図3(2)における凸条部分の拡大図である。 図3(2)における凸条部分の拡大図である。 図6(1)は 本発明のアンテナ装置の正面図である。図6(2)は図6(1)におけるB−B’線での断面図である。 図6(2)における凹条部分の拡大図である。 図6(2)における凹条部分の拡大図である。 図9(1)は 本発明のアンテナ装置の正面図である。図9(2)は図9(1)におけるC−C’線での断面図である。 図9(2)における凹凸条部分の拡大図である。 図9(2)における凹凸条部分の拡大図である。 図9(2)における凹凸条部分の拡大図である 図9(2)における凹凸条部分の拡大図である
符号の説明
10 本発明のアンテナ装置
21 アンテナ
22 基板
23 筐体
31 凸条
33 凹条
35 凹凸条
51 漏洩電波
52 メインロープのパターン
53 サイドロープのパターン
60 従来のアンテナ装置
61 電波吸収体

Claims (9)

  1. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凸条で該凸条の幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  2. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凹条で該凹条の幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  3. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された少なくとも1の凹条で該凹条の深さが前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  4. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条で該凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  5. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条で該凹凸条の凸条と凹条との高低差が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して略(n−3/4)λである漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  6. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条で該凹凸条の凸条又は凹条のいずれかの幅が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して(n−3/4)λを含む範囲で対数周期の分布をしている漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  7. 基板上に平面状のアンテナを有するアンテナ装置であって、
    前記アンテナの周囲に導電体で形成された複数の凹凸条で該凹凸条の凸条と凹条との高低差が前記アンテナで使用する電波の中心波長λに対して(n−3/4)λを含む範囲で対数周期の分布をしている漏洩電波防止構造を備えることを特徴とするアンテナ装置(但し、nは正整数)。
  8. 前記アンテナが送信用のアンテナであることを特徴とする請求項1からに記載のいずれかのアンテナ装置。
  9. 前記アンテナが受信用のアンテナであることを特徴とする請求項1からに記載のいずれかのアンテナ装置。
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