JP3922856B2 - 刈取用作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭菜園、果樹園、牧場等での雑草や牧草の細断・粉砕・刈取に使用されるフレールモア等の刈取用作業機に関し、詳しくはフレール爪の取付軸をセンタードライブ方式で構成した刈取用作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種、フレールモアは、回転軸に取付けられたフレール爪をアップカット方式で回転させて雑草や牧草の細断・粉砕・刈取を行うものであるが、このような刈取用作業機又は動力砕土装置として、従来、特公昭36−6461号公報に記載された技術が公知である。そして、この従来例の動力砕土装置によれば、伝動ケースの下端に直線状の回転軸を架設し、その回転軸の左右に載頭円錐状のドラムを自在継手にて連結すると共に、この載頭円錐状のドラムの外周部に同じ長さの砕土爪を取り付け、このドラムの母線が常に前記回転軸に並行するように配置することで、前記砕土爪を回転させると耕盤が整然と揃うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術は、いわゆるセンタードライブ方式の構造であり、境界線の根元ギリギリまで細断が可能であると共に、軽量である等の利点を有するが、これをそのままフレールモアに適用した場合には、砕土爪の取付ドラムが載頭円錐状をなしているため、製造コストが高く、また、フレール爪は一般的に略々2400〜3000rpmの高速にて回転するものであるため、このような高速回転には耐えられない構造であった。
【0004】
更に、図17に示すように、従来のフレールモアはサイドドライブタイプのものが多く、重量が重くかつコストも高い上に、爪配列も円周方向に120度の角度ごとに3等分で平行配置されていたので、作業時の振動・衝撃が大きい等の課題があった。
【0005】
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、伝動ケースの左右に延設した爪取付ドラムにフレール爪を傾斜配置し、該伝動ケース下方の雑草を長期にわたり処理可能とすると共に、高速回転にも対応可能な爪取付け構造を備えた刈取用作業機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、伝動ケース(12)の下部に左右に延設して配置され、該伝動ケース(12)内の伝動装置(55,56,57)により回転駆動される回転軸(25)と、
複数個のフレール爪(20)を取付けた左右の回転ドラム(21,21)と、これら回転ドラム(21)を前記回転軸(25)に対し左右方向が下方となるように傾斜して回転自在に支持する支持手段(60,61)と、
前記回転ドラム(21)を前記回転軸(25)と一体的に回転可能に連動する継手手段(63,64)と、を備え、
前記左右の回転ドラム(21,21)の対向する最内側の内端フレール爪(20’,20’)を、これらフレール爪(20’,20’)の先端の回転軌跡が前記伝動ケース(12)の下方にて交差するように、かつ前記右側及び左側の回転ドラム(21,21)に取付けられた前記フレール爪(20’,20’)の円周方向に隣接するフレール爪間隔に比して円周方向に近接配置したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記左右の内端フレール爪(20’,20’)の先端の回転軌跡の交差量を前記内端フレール爪(20’)と他のフレール爪(20)の先端の回転軌跡の交差量及び他のフレール爪(20)同士の先端の回転軌跡の交差量に比して小さく設定し
前記右側及び左側の回転ドラムに取付けられたフレール爪の円周方向の位相のずれを、前記左右の内端フレール爪(20’,20’)同士の円周方向の間隔に比して大きく設定した。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記回転ドラム(21)の軸方向に沿い、略々等間隔で複数列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に等分に分割した角度位置に前記フレール爪(20)を夫々取付けたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記各フレール爪(20)を、前記回転ドラム(21)の軸方向に沿い、略々等間隔で6列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に6等分に分割した位置に取付けたことを特徴とする。
【0010】
[作用]
以上の発明特定事項に基づき、本発明によれば、伝動ケース(12)内の伝動装置(56,57)によって回転駆動される回転軸(25)が、該伝動ケース(12)の下部に左右に延設して配置されていて、この回転軸(25)の外周側には、支持手段(60,61)を介して前記回転軸(25)に対し左右方向が下方となるように傾斜配置された左右の回転ドラム(21,21)が回転自在に支持されている。また、この回転ドラム(21,21)には、複数個のフレール爪(20)が取付けられていて、この回転ドラム(21)は、継手手段(63,64)により前記回転軸(25)と一体的に連動可能に支持されている。
【0011】
そして、前記回転ドラム(21)に取付けられた複数個のフレール爪(20)のうち、左右の回転ドラム(21,21)の対向する最内側の内端フレール爪(20’,20’)を、これら内端フレール爪(20’,20’)の先端の回転軌跡が前記伝動ケース(12)の下方にて交差するように、かつ円周方向に可及的に接近して配置したので、これら内端フレール爪(20’,20’)が近接した状態で略々同時に雑草に作用し、例えば、伝動ケース(12)の下方の雑草が一方の内端フレール爪(20’)に最初に当接して該雑草が左右いずれか一方に逃げたとしても、この雑草は他方に近接配置された内端フレール爪(20’)によって直ちに刈取られる。
【0012】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、本発明の発明特定事項を何等限定するものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1及び図2は、本発明に係る刈取用作業機としてのフレールモア10の外観図及び側面図を示すもので、該フレールモア10は、機体フレームを構成するミッションケース12と、エンジン13、燃料タンク14、走行車輪15、ハンドル16及び走行変速用の主変速レバー11を備え、前記ハンドル16には走行クラッチレバー(デッドマンクラッチレバー)17と作業クラッチレバー18が設けられている。前記ミッションケース12は、プレスにより形成された合せケースからなり、その後方に前記エンジン13が固定され、また斜め後方に向けて延びるように前記ハンドル16が取付けられている。
【0015】
更に、該ミッションケース12の基端側と先端側の下方には、夫々前記走行車輪15と雑草類を細断処理する草刈部19が装着されている。この草刈部19は、外周部にフレール爪20を取付けた回転ドラム21を有し、この回転ドラム21の上方部位はカバー22にて覆われており、また、この草刈部19の前部左右には、ターンバックル26により刈高さを任意に調節可能な遊動輪23が設けられている。
【0016】
また、図2に示すように、前記エンジン13の出力プーリ30(31)から前記ミッションケース12の入力軸に固定されたプーリ33(34)に亘って、主クラッチを構成するテンションプーリ37a(38a)にて緊張・弛緩自在にベルト35(36)が巻き掛けられており、これらのベルト及びプーリはケース24にて覆われている。
【0017】
図3は、エンジン13の動力により、走行車輪15及び刈取用の回転ドラム21を駆動するための動力伝達経路を示す図であり、図4は、ミッションケース12内の走行用及び作業用の歯車変速装置の概略を示す図である。
【0018】
本実施の形態におけるフレールモア10は、エンジン13から走行車輌に動力を伝達する走行用の動力伝達経路と、該エンジン13から作業用の回転軸25に動力を伝達する動力伝達経路とを備えている。以下、これらについて説明する。
【0019】
まず走行系の動力伝達経路を説明すると、前記エンジン13の出力軸13aには、溝付きプーリ30が付設され、ミッションケース12の主軸32には溝付きプーリ33が付設されていて、これら溝付きプーリ30,33間にはVベルト35が巻回されている。また、このVベルト35とテンションプーリ37aにより、動力伝達が断接されるテンションクラッチ37が形成されている。
【0020】
そして、溝付きプーリ33によりミッションケース12の主軸32に入力された動力は、該主軸32に摺動自在に設けられたスライド歯車39により、歯車40に選択的に噛合され、スライド歯車39→歯車40→歯車41(軸27に遊転支持)→歯車42(軸27に遊転支持)→歯車43(軸28に遊転支持)→歯車44(軸28に遊転支持)→歯車45(軸29に遊転支持)→スプロケット46(軸29に遊転支持)→チエン47→スプロケット48→車軸49へと伝達され、走行車輪15が駆動される。
【0021】
また、スライド歯車39の選択噛合により、スライド歯車39→歯車42→歯車43→・・・→スプロケット48→車軸49へと伝達され、あるいは、スライド歯車39→歯車50(軸28に遊転支持)→歯車44→歯車45→・・・→スプロケット48→車軸49へと伝達され、走行系の車速の切換え及び正逆転が可能となっている。
【0022】
次に、作業系の動力伝達経路を説明すると、前記エンジン13の出力軸13aには、溝付きプーリ31が付設され、ミッションケース12の主軸32には溝付きプーリ34が遊転支持されていて、これら溝付きプーリ31,34間にはVベルト36が巻回されている。また、このVベルト36とテンションプーリ38aにより、動力伝達が断接されるテンションクラッチ38が形成されている。
【0023】
そして、溝付きプーリ34に入力された動力は、ミッションケース12の主軸32に遊転支持された歯車51→歯車52(軸27に遊転支持)→歯車53(軸27に遊転支持)→歯車54(軸28に遊転支持)→スプロケット55(軸28に遊転支持)→チエン56→スプロケット57→回転軸25→回転ドラム21へと伝達され、フレール爪20の回転により雑草の刈取作業等が可能とされている。また、前記回転軸25に動力を伝達するチエン56は、ミッションケース12の下部のセンターケース12aに収納されている。
【0024】
なお、走行系の伝達動力は、走行クラッチレバー17の操作によりテンションクラッチ37を介して断接操作され、また、作業系の伝達動力は、作業クラッチレバー18の操作によりテンションクラッチ38を介して断接操作されるようになっていて、しかも、これら走行クラッチレバー17と作業クラッチレバー18とは夫々独立して操作が可能とされている。
【0025】
本実施の形態において、図3及び図4で明らかなように、走行系の歯車変速装置(スライド歯車39,歯車40,・・・)とチェーン伝動装置(スプロケット46,48,チエン47)、及び作業系の歯車変速装置(歯車51,52・・・)とチェーン伝動装置(スプロケット55,57,チエン56)は、夫々まとめて1個のミッションケース12内に収納されている。
【0026】
次に、草刈部19の詳細について説明する。
【0027】
図5に示すように、ミッションケース12は左右の合せケースからなり、その下部のセンターケース12aの左右側に、ボルト59,59により軸ホルダー60,60が夫々一体的に固定されている。これら軸ホルダー60の内側には、軸受61を介して前記回転軸25がセンターケース12aを中心としてその左右側に回転可能に延設されている。この回転軸25には、中央にスプロケット57が固定され、左右端部には夫々駆動片63がスプライン結合されている。
【0028】
すなわち、前記回転軸25の左右端部には夫々スプライン(雄)25aが形成され、前記駆動片63には、これに噛合するスプライン(雌)63aが形成されている。そして、前記駆動片63は、回転軸25の端部に挿入された後、スペーサ77を介してボルト78により固定されている。また、前記駆動片63には、図6に示すように、略々180度隔てて2個の溝63bが形成されている。
【0029】
一方、前記軸ホルダー60の外周部には、軸受62を介して中空円筒状の回転ドラム21が、前記回転軸25に対し左右方向が下方となるように角度θだけ傾斜して回転自在に支持されている。そして、前記軸ホルダー60と軸受62とで、本発明における回転ドラム21の支持手段が構成されている。なお、前記回転ドラム21の左右の開口端部は、シールキャップ79にて閉止されている。
【0030】
前記回転ドラム21の軸方向の中途部の内周側には、補強リング66が嵌入されていて、該補強リング66は回転ドラム21を補強しつつ軸受62のアウタレースに当接されている。この補強リング66及び回転ドラム21には、図7に示すように、共通の貫通孔67が形成されていて、この貫通孔67にピン64が嵌入されている。このピン64は、図8に示すように、回転ドラム21の外周部から軸中心に向かって突出されていて、前記駆動片63の溝63aに係合されている。これら駆動片63とピン64とで本発明の継手手段が構成されている。そして、チエン56とスプロケット57により回転軸25に伝達された駆動力は、前記駆動片63に形成された溝63aとピン64の係合により回転ドラム21に伝達され、回転軸25と回転ドラム21とが一体的に連動される。
【0031】
及び図9に示すように、前記回転ドラム21の外周部には、フレール爪20を取付けるための爪ホルダ65が、該回転ドラム21の軸方向に沿い、略々等間隔で6列に区分する各列ごとに1個づつ、かつ円周方向に6等分した位置に夫々取付けられている。これらの各爪ホルダ65は、回転ドラム21の中心軸から法線方向に向けて放射状に取付けられている。なお、各爪ホルダ65を、回転ドラム21の円周方向に6等分した各位置に取付けているのは、回転ドラム21の回転時の動バランスを保つためである。
【0032】
前記爪ホルダ65へのフレール爪20の取付けは、図10(a)(b)に示すように、背中合わせに密接した2本のフレール爪20を対として装着することで行われる。そして、断面U字状の爪ホルダ65の開口側65aから挿入し、かつフレール爪20と爪ホルダ65に貫通可能に形成された取付孔20a,65bにピン68を挿入し、平座金69と割りピン70で止めて行われる。このとき、取付後のフレール爪20は、爪ホルダ65の開口側65aから角度α=90度以上の範囲で回動自在に保持される(図10(b)参照)。
【0033】
また、回転ドラム21への爪ホルダ65の取付けは、回転ドラム21の回転に伴いフレール爪20が矢印方向に回転して、該フレール爪20に異物が当接して干渉を生じた場合においても、フレール爪20が反対側に逃げられる方向に開口側65aを取付ける。なお、フレール爪20の回転方向は、いわゆるアップカット刈りにより雑草を下からすくうように刈取る。
【0034】
また、これらのフレール爪20は、回転により地表面と接触又は近接する位置において、各フレール爪20の先端が前記回転軸25と略々平行となるように、爪ホルダ65の長さが設定されている。本実施の形態では、前記爪ホルダ65の長さは、後述する巻込み防止カバー71に取付けられた爪ホルダ65’を除き、回転ドラム21の軸方向の内側から外側に行くに従い順次に短く設定されている。これにより、前記フレール爪20の長さを略々一定とすると共に、これら各フレール爪20が地表面と接触又は近接する位置にて各フレール爪20の先端が前記回転軸25と略々平行となるようにして、地表面の雑草を略々均平に処理できるようにしている。
【0035】
ところで、一般にフレールモア10は、フレール爪20を2400〜3000rpm程度の高速で回転させ、このときの遠心力にてフレール爪20を回転ドラム21の軸中心に対し放射状に延伸させて作業を行う。このため、回転ドラム21の回転時の動バランスを確保し、振動を防止することが必要となる。
【0036】
そこで、図3及び図11に示すように、左右の回転ドラム21の最内側の外周部に、外観が皿状をなし、開口側がミッションケース12側を向いて、草類の巻込みを防止する巻込み防止カバー71が取付けられていると共に、この巻込み防止カバー71の所定位置に、前述した爪ホルダ65’が1個取付けられ、更に回転ドラム21の中心軸に対し前記爪ホルダ65’の略々反対側にウェイトホルダ73が取付けられている。このウェイトホルダ73に、回転ドラム21の回転時のアンバランスを補正するバランスウェイト72が取付けられている。すなわち、バランスウェイト72は、図11(a)(b)に示すように、矩形状の金属板等からなり2個の取付孔(図示せず)が形成されていて、ホルダ73に形成された2個の取付孔73aを介して、ボルト74、ワッシャ75、ナット76によりホルダ73に固定される。
【0037】
また、前記爪ホルダ65’には、内端フレール爪20’が取付けられていて、この内端フレール爪20’は、前述した図5に示すように、センターケース12aの下方にて交差するように、しかも回転ドラム21の円周方向に可及的に接近して配置されている。
【0038】
すなわち、前記回転ドラム21は、回転軸25に対し左右側が下方となるように傾斜支持されているため、前記左右の内端フレール爪20’,20’は、その先端部同士がセンターケース12aの下方にて交差するように配置されることになる。また、図12に示されるフレール爪20の配列展開図で明らかなように、前記左右の内端フレール爪20’,20’は、回転ドラム21の円周方向に干渉しない範囲で可及的に接近して配置されている。
【0039】
このように、内端フレール爪20’,20’を円周方向に可及的に接近して配置することで、これら内端フレール爪20’,20’は略々同時的にセンターケース12aの下方の残草に作用するので、例えば一方の内端フレール爪20’が最初に残草に当接することにより該残草が若干他方に逃げたとしても、隣接する他方の内端フレール爪20’により該残草が直ちに刈取られるので、内端フレール爪20’が摩耗して爪同士の交差量が少なくなったとしても、残草防止の効果が長期にわたって維持される等の利点を有する。
【0040】
更に、本実施の形態においては、前記左右の内端フレール爪20’,20’の先端の回転軌跡の交差量を小さく設定すると共に、内端フレール爪20’と他のフレール爪20の先端の回転軌跡の交差量及び他のフレール爪20同士の先端の回転軌跡の交差量を大きく設定し、かつ円周方向の位相のずれを大きく設定している。
【0041】
前述した図5に示すように、前記左右の内端フレール爪20’,20’の先端の回転軌跡の交差量は小さく設定されており、また、内端フレール爪20’と他のフレール爪20の先端の回転軌跡の交差量及び他のフレール爪20同士の先端の回転軌跡の交差量は大きく設定されている。
【0042】
本実施の形態においては、図12〜図16に示すように、センターケース12aを中心とする左右側の夫々の回転ドラム21の軸方向に沿い、略々等間隔で6列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に略々角度60度に分割された位置にフレール爪20が夫々取付けられている。
【0043】
例えば、図12〜図14において、左側の回転ドラム21におけるフレール爪20の展開配列をみると、軸方向に沿う最内側の1列目でかつ円周方向の角度0°の位置(▲1▼)に内端フレール爪20’が取付けられ、軸方向5列目でかつ円周方向の角度60°の位置(▲2▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向2列目でかつ円周方向の角度120°の位置(▲3▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向4列目でかつ円周方向の角度180°の位置(▲4▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向6列目でかつ円周方向の角度240°の位置(▲5▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向3列目でかつ円周方向の角度300°の位置(▲6▼)にフレール爪20が取付けられている。
【0044】
同様に、図12,図15,図16において、右側の回転ドラム21におけるフレール爪20の展開配列をみると、軸方向に沿う最内側の1列目でかつ円周方向の角度0°の位置(▲1▼)に内端フレール爪20’が取付けられ、軸方向3列目でかつ円周方向の角度60°の位置(▲2▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向5列目でかつ円周方向の角度120°の位置(▲3▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向2列目でかつ円周方向の角度180°の位置(▲4▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向6列目でかつ円周方向の角度240°の位置(▲5▼)にフレール爪20が取付けられ、軸方向4列目でかつ円周方向の角度300°の位置(▲6▼)にフレール爪20が取付けられている。
【0045】
すなわち、円周方向の角度0°の位置(▲1▼)に内端フレール爪20’が近接して略々同時に作用するようにし、その後、略々60°ごとに左右のフレール爪20を1組づつ作用するようにしている。
【0046】
そして、内端フレール爪20’を除く他の5組のフレール爪20は、高速回転時の回転バランスを考慮して、隣接するフレール爪20同士は円周方向に離間して配置されているが、該隣接するフレール爪20同士の交差量は大きく設定されている。これにより、例えば隣接する一方のフレール爪20が雑草に当接して該雑草が側方に大きく曲がったとしても、円周方向に離間して配置された他方のフレール爪20が作用することにより、雑草は残さず刈取られることになる。
【0047】
なお、図12におけるフレール爪20とバランスウェイト72等の配列は、回転バランス、刈取り時の衝撃、各爪ホルダ65の質量等を考慮して行われた実験結果に基づき、最適と判断されたものであるが、フレール爪20の長さや各爪ホルダ65の質量等が相違すれば、配列状態も上記と異なったものとなることも予想される。
【0048】
なお、本実施の形態においては、回転ドラム21にフレール爪20を取付け、高速回転させて雑草類の刈取り・粉砕等を行う場合について説明したが、例えば、前記回転ドラム21に、前記フレール爪20に換えてL型の耕耘爪を装着し、かつ回転ドラム21の回転速度を通常の耕耘・培土作業である300rpm程度にして使用すれば、ネギ作物等の培土作業機としても応用することができる。
【0049】
次いで、本実施の形態におけるフレールモア10の作用について説明する。
【0050】
エンジン13の出力軸13aの回転は、溝付きプーリ30,33間に巻き掛けられたVベルト35を介してミッションケース12の主軸32に伝達され、更に走行系の歯車変速装置39,40,・・・により変速される過程で、主変速レバー11の操作により、前進複数段及び後進段に切換えられた所定回転が走行車輌に伝達され、フレールモア10は所定速度で移動する。
【0051】
一方、エンジン13の出力軸13aの回転は、溝付きプーリ31,34間に巻き掛けられたVベルト36を介してミッションケース12側に伝達され、作業系の歯車変速装置51,52,・・・により増速されてスプロケット55,57間に装着されたチエン56により回転軸25に伝達されて、継手手段(63,64)を介し回転ドラム21が略々2400〜3000rpmの高速で一定方向に回転する。これにより、回転ドラム21に取付けられたフレール爪20が回転し、アップカット形式で雑草が刈取られる。
【0052】
このとき、左右の回転ドラム21,21の最内側の内端フレール爪20’,20’は、これら内端フレール爪20’,20’の先端の回転軌跡がミッションケース12の下方にて交差するように、しかも円周方向に可及的に接近して配置されているので、ミッションケース12の下方の雑草は残らず処理されると共に、内端フレール爪20’が摩耗してきても長期的に残草処理の効果を維持することができる。なお、他の5組のフレール爪20は、高速回転時の動バランスを考慮して隣接するフレール爪20同士は円周方向に離間しているが、これらはミッションケース12の下方で大きく交差しているので、雑草を残さず刈取ることが可能となっている。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、フレール爪を取付けた左右の回転ドラムを、回転軸に対し左右方向が下方となるように傾斜して一体的に回転自在に支持すると共に、該左右の回転ドラムの対向する最内側の内端フレール爪を、該内端フレール爪の先端の回転軌跡が伝動ケースの下方にて交差するように、かつ円周方向に可及的に接近配置したことで、略々同時的に作用する内端フレール爪により伝動ケース下方の残草を全て処理することができる。また、内端フレール爪が次第に摩耗してきたとしても、長期的に残草処理の効果を維持することができる。
【0054】
請求項2記載の発明によれば、左右の内端フレール爪の先端の回転軌跡の交差量を小さく設定し、該内端フレール爪と他のフレール爪の先端の回転軌跡の交差量、及び他のフレール爪同士の先端の回転軌跡の交差量を大きく設定し、かつ円周方向の位相のずれを大きく設定したので、内端フレール爪以外の隣接するフレール爪同士を円周方向に離間させることで回転時の動バランスを保持できると共に、これら内端フレール爪以外のフレール爪を伝動ケースの下方で大きく交差させることで雑草を残さず刈取ることができる。
【0055】
請求項3記載の発明によれば、回転ドラムの軸方向に沿い、略々等間隔で複数列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に等分に分割した角度位置にフレール爪を夫々取付けたので、各フレール爪の打ち込みタイミングを変えて左右の動バランスを保持することができる。
【0056】
請求項4記載の発明によれば、各フレール爪を、回転ドラムの軸方向に沿い、略々等間隔で6列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に6等分に分割した位置に取付けたことで、動バランスを良好に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたフレールモアの外観斜視図である。
【図2】同上の側面図である。
【図3】走行系及び作業系の動力伝達経路を示す図である。
【図4】ミッションケースの断側面図である。
【図5】回転ドラムとフレール爪の取付け状態を示す正面図である。
【図6】駆動片の正面図である。
【図7】図5のA−A断面図である。
【図8】回転軸と回転ドラムとを一体的に連動可能に連結する状態を示す図である。
【図9】図5のB方向矢視図である。
【図10】(a)はフレール爪の取付け状態の分解斜視図であり、(b)はフレール爪の取付け状態の側面図である。
【図11】(a)は内端フレール爪とバランスウェイトの取付け状態の側面図であり、(b)はバランスウェイトの取付け状態の分解斜視図である。
【図12】本実施の形態におけるフレール爪の配列の展開状態を示す図である。
【図13】図12における左側の回転ドラムへのフレール爪の取付け状態を示す断正面図である。
【図14】図13の右側面図である。
【図15】図12における右側の回転ドラムへのフレール爪の取付け状態を示す断正面図である。
【図16】図15の右側面図である。
【図17】従来のサイドドライブタイプのフレールモアに用いられたフレール爪の配列の展開状態を示す図である。
【符号の説明】
10 フレールモア
12 ミッションケース
12a センターケース
13 エンジン
15 走行車輪
20 フレール爪
20’ 内端フレール爪
21 回転ドラム
25 回転軸
37 テンションクラッチ
38 テンションクラッチ
47 チエン
46,48 スプロケット
56 チエン
55,57 スプロケット
60 軸ホルダ
61 軸受
63 駆動片
64 ピン
65 爪ホルダ
65’ 爪ホルダ
71 巻込み防止カバー
72 バランスウエイト

Claims (4)

  1. 伝動ケースの下部に左右に延設して配置され、該伝動ケース内の伝動装置により回転駆動される回転軸と、
    複数個のフレール爪を取付けた左右の回転ドラムと、
    これら回転ドラムを前記回転軸に対し左右方向が下方となるように傾斜して回転自在に支持する支持手段と、
    前記回転ドラムを前記回転軸と一体的に回転可能に連動する継手手段と、を備え、
    前記左右の回転ドラムの対向する最内側の内端フレール爪を、これらフレール爪の先端の回転軌跡が前記伝動ケースの下方にて交差するように、かつ前記右側及び左側の回転ドラムに取付けられた前記フレール爪の円周方向に隣接するフレール爪間隔に比して円周方向に近接配置した、
    ことを特徴とする刈取用作業機。
  2. 前記左右の内端フレール爪の先端の回転軌跡の交差量を、前記内端フレール爪と他のフレール爪の先端の回転軌跡の交差量及び他のフレール爪同士の先端の回転軌跡の交差量に比して小さく設定し
    前記右側及び左側の回転ドラムに取付けられたフレール爪の円周方向の位相のずれを、前記左右の内端フレール爪同士の円周方向の間隔に比して大きく設定した、
    ことを特徴とする請求項1記載の刈取用作業機。
  3. 前記回転ドラムの軸方向に沿い、略々等間隔で複数列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に等分に分割した角度位置に前記フレール爪を夫々取付けた、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の刈取用作業機。
  4. 前記各フレール爪を、前記回転ドラムの軸方向に沿い、略々等間隔で6列に区分する各列毎に1個づつ、かつ円周方向に6等分に分割した位置に取付けた、
    ことを特徴とする請求項3記載の刈取用作業機。
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