JP3921416B2 - 音声合成装置及び音声明瞭化方法 - Google Patents

音声合成装置及び音声明瞭化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テキストを音声に変換する音声規則合成システムに用いられ、特に高齢者、聴覚障害者に対する場合、あるいは騒音下で使用する場合に明瞭に音声伝達を行う音声合成装置及び音声明瞭化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テキストを音声に変換する音声規則合成技術は、文字で伝送されてきた情報を人間にとってわかりやすい形式で伝達する一つの手段として知られている。特に端末が携帯用の小型端末である場合には、テキストを音声に変換することが効果的である。
【0003】
従来の音声合成装置は、入力されたテキストを構文解析して読み情報、韻律情報を生成し、生成された読み情報に従って合成単位である音声素片を素片データベースより選択し、韻律情報に従って接続して合成音声を生成する。
【0004】
音声素片はあらかじめ録音された音声の波形からCV、VCV、CVCなどの単位で切り出して作成される。ここで、Cは子音を、Vは母音を、各々あらわす。いずれの単位で切り出された素片を用いるものであっても、音声素片を次々と接続していくことにより合成音を生成する。
【0005】
ところが、このような音声合成装置は、合成音は限られた音声素片を用いていることや、合成時の接続処理や変形処理によって欠落している情報が多く、騒音によるマスキングや聴覚障害の影響を受けやすい。このため、騒音下での使用や聴覚に障害がある人が、このような音声合成装置を使用すると、合成された音声が聞き取りにくいという問題が指摘されている。
【0006】
これに対して、特開平10−83193号公報において、使用者の聴覚特性に合わせて、音声合成に使用する合成単位に特定の帯域の強調処理を施す、あるいは振幅のダイナミックレンジを圧縮する処理を施す等の処理に関する技術が提案されている。
【0007】
ここで、音声明瞭化技術においては、素片を作成しようとする音声毎、また、素片の音韻毎、場合によっては素片毎に強調帯域を設定しなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の音声明瞭化技術においては、使用者や環境あるいは素片用の音声に合わせた適切な強調帯域を自動的に設定する方法が開示されていない。このため、強調帯域と強調度合いの設定を人手で行わなければならず、多大な労力を必要とするという問題がある。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、適切な強調帯域を自動的に設定することができ、合成音声の明瞭度の向上を図ることができる音声合成装置及び音声明瞭化方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の音声合成装置は、音声波形から特定の音声素片を分離する分離手段と、前記分離手段にて分離された前記音声素片のスペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算し、前記音声素片のスペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出するフィルタ係数計算手段と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成し、前記音声素片に対してフィルタ処理を行うフィルタ手段と、前記フィルタ手段にて処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する素片接続手段と、を具備する構成を採る。
【0012】
この構成により、特定の音声素片毎にスペクトル特性を求めて素片毎に最適な強調フィルタを自動的に設定することができるため、各音声素片の特徴に応じて的確にスペクトルを強調することが可能であり、録音音声に対して一定の強調フィルタ処理を施す場合に明瞭度を大幅に向上させることができる。
【0013】
本発明の音声合成装置は、音声波形から特定の音声素片を分離する分離手段と、分離した前記音声素片を複数の音韻カテゴリに分類し、音韻カテゴリを選び出す音韻カテゴリ判定手段と、前記音韻カテゴリごとにその音韻カテゴリに分類された音声素片の平均スペクトルを計算する平均スペクトル計算手段と、前記平均スペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算し、前記平均スペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出するフィルタ係数計算手段と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成し、前記フィルタの伝達関数の算出に用いた前記音韻カテゴリに属する音声素片に対してフィルタ処理を行うフィルタ手段と、前記フィルタ手段にて処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する素片接続手段と、を具備する構成を採る。
【0014】
この構成により、通常の発話だけでなく、揺れのある発話や曖昧な発話についても、その音韻らしい特徴を持った素片に修正することが可能となる。
【0015】
本発明の音声合成装置におけるフィルタ係数計算手段は、音声素片のスペクトルの低域成分を除去して近似曲線を計算する構成を採る。
【0016】
この構成により、音声波形データに含まれるバイアス成分などが現れていることが多い低域のスペクトルを除去することができ、スペクトル分布の特徴(凹凸)を正しく抽出することができる。
【0017】
本発明の音声合成装置におけるフィルタ係数計算手段は、所定の定数を乗算してスペクトル特性の振幅を一様に拡大する構成を採る。
【0018】
この構成により、スペクトル強調の度合いを強化することができ、雑音下でも聞き取りやすい音声を提供することができる。
【0019】
本発明の音声合成装置におけるフィルタ係数計算手段は、使用者の聴力曲線と健聴者の聴力曲線の差である補償曲線をスペクトル特性に加算して新たなスペクトル特性とする構成を採る。
【0020】
この構成により、聴覚特性において個人差が大きい高齢者や難聴者に対しても、各々に聞き取りやすい合成音声を提供することができる。
【0026】
本発明の音声明瞭化方法は、あらかじめ録音された音声波形である音声素片の接続によって任意の音声を合成する音声合成システムに用いられ、音声波形から分離した特定の音声素片のスペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算する工程と、前記音声素片のスペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出する工程と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成する工程と、前記特定の音声素片に対してフィルタ処理を行う工程と、フィルタ処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する工程とを有する方法をとる。
【0027】
この方法により、特定の音声素片毎にスペクトル特性を求めて素片毎に最適な強調フィルタを自動的に設定することができるため、各音声素片の特徴に応じて的確にスペクトルを強調することが可能であり、録音音声に対して一定の強調フィルタ処理を施す場合に明瞭度を大幅に向上させることができる。
【0028】
本発明の音声明瞭化方法は、あらかじめ録音された音声波形である音声素片の接続によって任意の音声を合成する音声合成システムに用いられ、前記音声素片を複数の音韻カテゴリに分類し、音韻カテゴリを選び出す工程と、前記音韻カテゴリごとにその音韻カテゴリに分類された音声素片の平均スペクトルを計算する工程と、前記平均スペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算する工程と、前記平均スペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出する工程と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成する工程と、前記フィルタの伝達関数の算出に用いた前記音韻カテゴリに属する音声素片に対してフィルタ処理を行う工程と、フィルタ処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する工程とを有する方法をとる。
【0029】
この方法により、通常の発話だけでなく、揺れのある発話や曖昧な発話についても、その音韻らしい特徴を持った素片に修正することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本願発明者は、音声波形に含まれる特定の音声素片(例えば、子音素片、無声子音素片等)のスペクトルの特徴を強調することにより、合成音声の明瞭度が大幅に向上することに着目して本発明をするに至った。
【0031】
すなわち、本発明の骨子は、音声波形から特定の音声素片を分離し、分離した音声素片のスペクトルの特徴を強調するフィルタ処理を行った後に他の素片と接続することである。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る音声合成装置を示すブロック図である。図1に示す音声合成装置は、録音音声記憶部101と、分離部102と、スペクトル抽出部103と、フィルタ係数計算部104と、フィルタ105と、音声素片記憶部106と、素片接続部107とから主に構成されている。
【0033】
録音音声記憶部101に録音されている音声波形は、素片と呼ばれる合成単位の集まりに置きかえることができ、素片には母音、有声子音、無声子音が存在する。
【0034】
分離部102は、録音音声記憶部101に録音されている音声波形を素片に置きかえ、母音、有声子音、無声子音に分離する。分離された無声子音はスペクトル抽出部103へ出力され、母音及び有声子音は音声素片記憶部106へ出力される。
【0035】
スペクトル抽出部103は、分離部102から出力された無声子音素片から音韻全体あるいは音韻の一部に対して時間平均したスペクトル分布を求める。スペクトル分布は、フィルタ係数計算部104及びフィルタ105に出力される。
【0036】
フィルタ係数計算部104は、スペクトル抽出部103で求められたスペクトル分布をn次関数で近似し、この近似曲線とスペクトル分布との差分を求めることにより、無声子音素片の特徴を表すスペクトル特性を算出する。スペクトル特性は、フィルタ105に出力される。
【0037】
フィルタ105は、フィルタ係数計算部104で求められたスペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成し、スペクトル抽出部103より出力されたスペクトル分布に対してフィルタ処理を施す。これにより、無声子音素片のスペクトルの特徴が強調される。スペクトルの特徴が強調された無声子音素片は、音声素片記憶部106に出力される。
【0038】
音声素片記憶部106は、フィルタ105によりスペクトルの特徴が強調された無声子音素片を記憶する。また、母音及び有声子音についてはそのまま記憶する。
【0039】
素片接続部107は、音声素片記憶部106に記憶されている音声素片を接続することにより任意の音声を合成し、合成音声として出力する。
【0040】
次に、本実施の形態のフィルタ生成方法について図2を用いて具体的に説明する。なお、ここではフィルタ係数計算部104で用いるn次関数として最小二乗直線を用いることとする。
【0041】
スペクトル抽出部103からフィルタ係数計算部104に出力された無声子音素片のスペクトル分布が、図2の(201)であるとする。フィルタ係数計算部104は、(202)に示すように最小二乗直線を求め、スペクトル分布と最小二乗直線との差分(203)を求め、フィルタ105に出力する。
【0042】
フィルタ105は、この差分を伝達関数とするフィルタを構成し、もとのスペクトル分布にフィルタ処理を施す。これにより、特徴が強調された無声子音素片のスペクトル分布(204)が得られる。
【0043】
ここでスペクトル分布の最小二乗直線を求める際、以下の点を考慮している。低域のスペクトルは音声波形データに含まれるバイアス成分などが現れていることが多いため、図3の(301)に示すように最小二乗直線の傾斜に大きく影響を与える。この直線とスペクトル分布の差分(302)を求めても、スペクトル分布の特徴(凹凸)を正しく抽出することができない。そこで、図3の(303)に示すようにスペクトル分布の低域成分を無視して最小二乗直線を求める。そして、この直線とスペクトル分布の差分(304)を求めることにより、スペクトル分布の凹凸の特徴を抽出することが可能となる。
【0044】
このように、無声子音素片毎にスペクトル特性を求めて強調フィルタの伝達関数として用いることにより、各無声子音素片の特徴に応じて的確にスペクトルを強調することが可能であり、録音音声に対して一定の強調フィルタ処理を施す場合に明瞭度を大幅に向上させることができる。
【0045】
さらに、上記のようにして求めた伝達関数を用途に応じて変形して用いることで、より多様なスペクトル強調が可能となる。例えば、所定の定数を乗算して伝達関数の振幅を一様に拡大することにより、スペクトル強調の度合いを強化することができ、雑音下でも聞き取りやすい音声を提供することができる。
【0046】
また、図4の(401)に示すような聴力の損失を示す使用者に対して、使用者の聴力を補う補償曲線(402)を求め、これを素片のスペクトル特性と合わせることで、スペクトル分布(403)に示すように使用者の聴覚特性を補うように変形された伝達関数を生成することができ、聴覚特性において個人差が大きい高齢者や難聴者に対しても、各々に聞き取りやすい合成音声を提供することができる。
【0047】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る音声合成装置を示すブロック図である。なお、図5の音声合成装置において、図1と共通する構成部分には図1と同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
図5の音声合成装置は、図1に対して音韻カテゴリ判定部501と平均スペクトル計算部502を追加する構成を採る。また、図5の音声合成装置では、フィルタ係数計算部104、フィルタ105及び平均スペクトル計算部502が音韻カテゴリの個数分用意される。以下、音韻カテゴリの個数をmとし、音韻カテゴリk(1≦k≦m)に対応させて、フィルタ係数計算部104−k、フィルタ105−k及び平均スペクトル計算部502−kであらわす。
【0049】
スペクトル抽出部103は、分離部102より出力された無声子音素片から、音韻全体あるいは音韻の一部に対して時間平均したスペクトル分布を求める。スペクトル分布は、音韻カテゴリ判定部501及びフィルタ105に出力される。
【0050】
音韻カテゴリ判定部501は、スペクトル抽出部103から出力されたスペクトル分布が、予め決定しておいた音韻カテゴリm個のいずれに属するかを判定する。各音韻カテゴリkに対応するスペクトル分布は、平均スペクトル計算部502−k及びフィルタ105−kへ出力される。
【0051】
平均スペクトル計算部502−kは、これまでに入力されたスペクトル分布の平均、すなわち、音韻カテゴリ判定部501でカテゴリkと判定された複数のスペクトル分布の平均を求める。平均スペクトルは、フィルタ係数計算部104−kへ出力される。
【0052】
フィルタ係数計算部104−kは、平均スペクトル計算部502−kで求められた平均スペクトルをn次関数で近似し、この近似曲線とスペクトル分布との差分を求めることにより、無声子音素片の特徴を表すスペクトル特性を算出する。
【0053】
フィルタ105−kは、フィルタ係数計算部104−kで求めたスペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成し、音韻カテゴリ判定部501より出力されたスペクトル分布に対してフィルタ処理を施すことにより、スペクトル分布の特徴を強調する。
【0054】
音声素片記憶部106は、フィルタ105−1〜mにより強調された無声子音素片を記憶する。また、母音及び有声子音についてはそのまま記憶する。
【0055】
素片接続部107は、音声素片記憶部106に記憶されている音声素片を接続することにより任意の音声を合成し、合成音声として出力する。
【0056】
次に、本実施の形態のフィルタ生成方法について図6を用いて具体的に説明する。なお、ここでもフィルタ係数計算部104で用いるn次関数として最小二乗直線を用いることとし、最小二乗直線を求める際にはスペクトル分布の低域成分を無視するものとする。
【0057】
図6において、スペクトル分布(601)は、音韻カテゴリ判定部501から各平均スペクトル計算部502−1〜mに出力された無声子音素片のスペクトル分布であるとする。
【0058】
平均スペクトル計算部502−1〜mは、それぞれ、これらのスペクトル分布の平均(602)を求め、対応するフィルタ係数計算部104−1〜mに出力する。
【0059】
フィルタ係数計算部104−1〜mは、それぞれ、最小二乗直線を求め(603)、平均スペクトルと最小二乗直線との差分(604)を求め、対応するフィルタ105−1〜mに出力する。
【0060】
フィルタ105−1〜mは、この差分を伝達関数とするフィルタを構成し、もとのスペクトル分布にフィルタ処理を施す。これにより、特徴が強調された無声子音素片のスペクトル分布(605)が得られる。
【0061】
本実施の形態は、実施の形態1と比較して以下の点で異なる。
【0062】
すなわち、実施の形態1では、処理対象となる無声子音素片のスペクトル特性そのものを強調フィルタの伝達関数として用いており、通常の無声子音のスペクトル分布に対して非常に有効な処理である。
【0063】
これに対し、本実施の形態は、無声子音素片が属する音韻カテゴリの平均スペクトルの特性を強調フィルタとして用いていることを特徴とする。平均スペクトルは、同一カテゴリ内の複数のスペクトルの平均を求めたものである。録音音声記憶部には多種多様な音声が記憶されており、それらの中には揺れのある発話や曖昧な発話による音声も含まれているため、スペクトルの平均をとることにより、その音韻カテゴリのおおまかな特徴を表すことができる。従って、この平均スペクトルを用いて無声子音を強調することで、通常の発話だけでなく、揺れのある発話や曖昧な発話についても、その音韻らしい特徴を持った素片に修正することが可能となる。
【0064】
なお、上記の各実施の形態において、音声波形から無声子音素片を分離してスペクトルの特徴を強調するフィルタ処理を行う場合について説明したが、本発明はこれに限られず、無声子音素片以外の他の素片(例えば子音素片)を分離してスペクトルの特徴を強調してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、音声波形から特定の音声素片を分離し、分離した音声素片のスペクトルの特徴を強調するフィルタ処理を行った後に他の素片と接続することにより、合成音声の明瞭度の向上を図るように適切な強調帯域を自動的に設定することができ、素片作成の労力を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る音声合成装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1によるフィルタ生成方法の具体例を示す図
【図3】本発明の実施の形態1によるスペクトル抽出方法の具体例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1によるフィルタ生成方法の具体例を示す図
【図5】本発明の実施の形態2に係る音声合成装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態2によるフィルタ生成方法の具体例を示す図
【符号の説明】
101 録音音声記憶部
102 分離部
103 スペクトル抽出部
104 フィルタ係数計算部
105 フィルタ
106 音声素片記憶部
107 素片接続部
501 音韻カテゴリ判定部
502 平均スペクトル計算部

Claims (7)

  1. 音声波形から特定の音声素片を分離する分離手段と、前記分離手段にて分離された前記音声素片のスペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算し、前記音声素片のスペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出するフィルタ係数計算手段と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成し、前記音声素片に対してフィルタ処理を行うフィルタ手段と、前記フィルタ手段にて処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する素片接続手段と、を具備することを特徴とする音声合成装置。
  2. 音声波形から特定の音声素片を分離する分離手段と、分離した前記音声素片を複数の音韻カテゴリに分類し、音韻カテゴリを選び出す音韻カテゴリ判定手段と、前記音韻カテゴリごとにその音韻カテゴリに分類された音声素片の平均スペクトルを計算する平均スペクトル計算手段と、前記平均スペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算し、前記平均スペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出するフィルタ係数計算手段と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成し、前記フィルタの伝達関数の算出に用いた前記音韻カテゴリに属する音声素片に対してフィルタ処理を行うフィルタ手段と、前記フィルタ手段にて処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する素片接続手段と、を具備することを特徴とする音声合成装置。
  3. フィルタ係数計算手段は、音声素片のスペクトルの低域成分を除去して近似曲線を計算することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の音声合成装置。
  4. フィルタ係数計算手段は、所定の定数を乗算してスペクトル特性の振幅を一様に拡大することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の音声合成装置。
  5. フィルタ係数計算手段は、使用者の聴力曲線と健聴者の聴力曲線の差である補償曲線をスペクトル特性に加算して新たなスペクトル特性とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の音声合成装置。
  6. あらかじめ録音された音声波形である音声素片の接続によって任意の音声を合成する音声合成システムに用いられ、音声波形から分離した特定の音声素片のスペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算する工程と、前記音声素片のスペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出する工程と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成する工程と、前記特定の音声素片に対してフィルタ処理を行う工程と、フィルタ処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する工程とを有することを特徴とする音声明瞭化方法。
  7. あらかじめ録音された音声波形である音声素片の接続によって任意の音声を合成する音声合成システムに用いられ、前記音声素片を複数の音韻カテゴリに分類し、音韻カテゴリを選び出す工程と、前記音韻カテゴリごとにその音韻カテゴリに分類された音声素片の平均スペクトルを計算する工程と、前記平均スペクトルをn次関数で近似することにより近似曲線を計算する工程と、前記平均スペクトルから前記近似曲線を差し引いて得られたスペクトル特性を算出する工程と、前記スペクトル特性を伝達関数とするフィルタを構成する工程と、前記フィルタの伝達関数の算出に用いた前記音韻カテゴリに属する音声素片に対してフィルタ処理を行う工程と、フィルタ処理された音声素片を他の音声素片と接続して音声を合成する工程とを有することを特徴とする音声明瞭化方法。
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