JPH09319391A - 音声合成方法 - Google Patents

音声合成方法

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JPH09319391A
JPH09319391A JP8250150A JP25015096A JPH09319391A JP H09319391 A JPH09319391 A JP H09319391A JP 8250150 A JP8250150 A JP 8250150A JP 25015096 A JP25015096 A JP 25015096A JP H09319391 A JPH09319391 A JP H09319391A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テキスト音声合成による合成音声の音質を効果
的に向上させることができる音声合成方法を提供する。 【解決手段】代表音声素片生成部11において音素環境
102がラベル付けされたトレーニング音声素片101
のピッチ・継続時間長に従って入力音声素片103のピ
ッチ・継続時間長を変更して複数の合成音声素片を生成
し、合成音声素片とトレーニング音声素片101との間
の距離尺度に基づいて入力音声素片103から代表音声
素片104を選択して代表音声素片記憶部12に記憶
し、さらに距離尺度に基づいて代表音声素片にそれぞれ
対応する複数の音素環境クラスタ105を生成して音素
環境クラスタ記憶部13に記憶し、代表音声素片記憶部
12から入力音素の音素環境を含む音素環境クラスタに
対応する代表音声素片を読み出して音声合成部15で接
続することにより、合成音声信号113を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テキスト音声合成
のための音声合成方法に係り、特に音韻記号列、ピッチ
および音韻継続時間長などの情報から音声信号を生成す
る音声合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】任意の文章から人工的に音声信号を作り
出すことをテキスト音声合成という。テキスト音声合成
は、一般的に言語処理部、音韻処理部および音声合成部
の3つの段階によって行われる。入力されたテキスト
は、まず言語処理部において形態素解析や構文解析など
が行われ、次に音韻処理部においてアクセントやイント
ネーシヨンの処理が行われて、音韻記号列・ピッチ・音
韻継続時間長などの情報が出力される。最後に、音声信
号合成部で音韻記号列・ピッチ・音韻継続時間長などの
情報から音声信号を合成する。そこで、テキスト音声合
成に用いる音声合成方法は、任意の音韻記号列を任意の
韻律で音声合成することが可能な方法でなければならな
い。
【0003】このような任意の音韻記号列を音声合成す
る音声合成装置の原理は、母音をV、子音をCで表す
と、CV、CVC、VCVといった基本となる小さな単
位の特徴パラメータ(これを代表音声素片という)を記
憶し、これらを選択的に読み出した後、ピッチや継続時
間長を制御して接続することにより、音声を合成すると
いうものである。従って、記憶されている代表音声素片
が合成音声の品質を大きく左右することになる。
【0004】従来、これらの代表音声素片の作成はもっ
ぱら人手に頼っており、音声信号の中から試行錯誤的に
切り出してくる場合がほとんどであるため、膨大な労力
を要していた。このような代表音声素片作成の作業を自
動化し、音声合成に使用するのに適した代表音声素片を
容易に生成する方法として、例えば音素環境クラスタリ
ング(COC)と呼ばれる技術が特開昭64−7830
0「音声合成方法」に開示されている。
【0005】COCの原理は、音素名や音素環境のラベ
ルを多数の音声素片に付与し、そのラベルが付与された
音声素片を音声素片間の距離尺度に基づいて音素環境に
関する複数のクラスタに分類し、その各クラスタのセン
トロイドを代表音声素片とするものである。ここで、音
素環境とは当該音声素片にとっての環境となる要因全て
の組合せであり、その要因としては当該音声素片の音素
名、先行音素、後続音素、後々続音素、ピッチ周期、パ
ワー、ストレスの有無、アクセント核からの位置、息継
ぎからの時間、発声速度、感情などが考えられる。実音
声中の各音素は音素環境によって音韻が変化しているた
め、音素環境に関する複数のクラスタ毎に代表音声素片
を記憶しておくことにより、音素環境の影響を考慮した
自然な音声を合成することが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上に述べたように、テ
キスト音声合成のための音声合成では、代表音声素片の
ピッチや継続時間長を指定された値に変更して合成する
必要がある。このようなピッチや継続時間長の変更によ
り、代表音声素片を切り出してきた音声信号の音質と比
較して合成音声の音質がある程度劣化することになる。
【0007】これに対して、上記のCOCによるクラス
タリングでは、音声素片間の距離尺度に基づいてクラス
タリングを行っているにすぎないため、合成の際のピッ
チや継続時間の変更の効果が全く考慮されていないとい
う問題がある。すなわち、COCによるクラスタリング
および各クラスタの代表音声素片は、実際にピッチや継
続時間長を変更して合成された合成音声のレベルでは、
必ずしも適当なものになっているという保証はない。
【0008】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたものであり、テキスト音声合成による合成音声
の音質を効果的に向上させることができる音声合成方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明はピッチや継続時間長の変更の影響を考慮し
て、合成音声のレベルで自然音声に対する歪みが小さく
なるような代表音声素片を生成し、その代表音声素片を
用いて音声を合成することにより、自然音声に近い合成
音声を生成するようにしたものである。
【0010】すなわち、本発明に係る音声合成方法は、
複数の第1の音声素片のピッチおよび継続時間長の少な
くとも一方に従って複数の第2の音声素片のピッチおよ
び継続時間長の少なくとも一方を変更することにより複
数の合成音声素片を生成し、これらの合成音声素片と第
1の音声素片との間の距離尺度に基づいて第2の音声素
片から複数の代表音声素片を選択して記憶し、これらの
代表音声素片から所定の代表音声素片を選択して接続す
ることによって音声を合成することを特徴とする。
【0011】ここで、第1および第2の音声素片は、C
V,VCV,CVCといった音声合成単位で音声信号中
から切り出される素片であり、切り出された波形もしく
はその波形から何らかの方法で抽出されたパラメータ系
列などを表すものとする。これらのうち、第1の音声素
片は合成音声の歪みを評価するために用いられ、また第
2の音声素片は代表音声素片の候補として用いられる。
合成音声素片は、第2の音声素片に対して少なくともピ
ッチまたは継続時間長を変更して生成される合成音声波
形またはパラメータ系列などを表す。
【0012】合成音声素片と第1の音声素片との間の距
離尺度によって、合成音声の歪みが表わされる。従っ
て、この距離尺度つまり歪みがより小さくなる音声素片
を第2の音声素片から選択して代表音声素片として記憶
しておき、これらの代表音声素片から所定の代表音声素
片を選択して接続すれば、自然音声に近い高品質の合成
音声が生成される。
【0013】本発明の第1の態様では、音素環境がラベ
ル付けされた複数の第1の音声素片のピッチおよび継続
時間長の少なくとも一方に従って複数の第2の音声素片
のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方を変更して
複数の合成音声素片を生成し、これらの合成音声素片と
第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて第2の音声
素片から複数の代表音声素片を選択して記憶し、前記距
離尺度に基づいて代表音声素片にそれぞれ対応する複数
の音素環境クラスタを生成し、複数の代表音声素片から
入力音素の音素環境を含む音素環境クラスタに対応する
代表音声素片を選択して接続することによって音声を合
成する。
【0014】ここで、音素環境とは前述した通り音声素
片にとっての環境となる要因、例えば当該音声素片の音
素名、先行音素、後続音素、後々続音素、ピッチ周期、
パワー、ストレスの有無、アクセント核からの位置、息
継ぎからの時間、発声速度、感情といった要素の組み合
わせであり、音素環境クラスタとは言い換えれば音素環
境の集合であり、例えば「当該素片の音韻が/ka/、
先行音韻が/i/または/u/、ピッチ周波数が200
Ηz以下」というようなものを意味する。
【0015】第1の態様のように、距離尺度つまり合成
音声の歪みに基づいて代表音声素片にそれぞれ対応する
複数の音素環境クラスタを生成し、入力音素の音素環境
を含む音素環境クラスタに対応する代表音声素片を選択
して接続するようにすれば、例えば同一音素名の音声素
片が複数の音素環境に存在する場合でも、実際の入力音
素の音素環境が含まれる音素環境クラスタに対応する代
表音声素片のみが選択されることにより、より自然な合
成音声が得られる。
【0016】本発明の第2の態様では、音素環境がラベ
ル付けされた複数の第1の音声素片のピッチおよび継続
時間長の少なくとも一方に従って複数の第2の音声素片
のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方を変更して
複数の合成音声素片を生成し、これらの合成音声素片と
第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて複数の音素
環境クラスタを生成し、前記距離尺度に基づいて第2の
音声素片から各音素環境クラスタにそれぞれ対応する複
数の代表音声素片を選択して記憶し、これらの代表音声
素片から所定の代表音声素片を選択して接続することに
よって音声を合成する。この第2の態様は、音声素片が
一つの音素環境にのみ存在する場合に有効である。
【0017】本発明の第3の態様では、音素環境がラベ
ル付けされた複数の第1の音声素片のピッチおよび継続
時間長の少なくとも一方に従って複数の第2の音声素片
のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方を変更して
複数の合成音声素片を生成し、これらの合成音声素片と
第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて複数の音素
環境クラスタを生成し、第1の音声素片と合成音声素片
との間の距離尺度に基づいて第2の音声素片から各音素
環境クラスタにそれぞれ対応する複数の代表音声素片を
選択して記憶し、これらの代表音声素片から入力音素の
音素環境を含む音素環境クラスタに対応する代表音声素
片を選択して接続することによって音声を合成する。
【0018】この第3の態様によっても、第1の態様と
同様に、例えば同一音素名の音声素片が複数の音素環境
に存在する場合、実際の入力音素の音素環境が含まれる
音素環境クラスタに対応する代表音声素片のみが選択さ
れることにより、より自然な合成音声が得られる。
【0019】また、本発明に係る他の音声合成方法は、
複数の第1の音声素片のピッチおよび継続時間長の少な
くとも一方に従って複数の第2の音声素片のピッチおよ
び継続時間長の少なくとも一方を変更することにより複
数の合成音声素片を生成し、さらにこれらの合成音声素
片についてスペクトル整形を行い、このスペクトル整形
を行った後の各合成音声素片と第1の音声素片との間の
距離尺度に基づいて第2の音声素片から複数の代表音声
素片を選択して記憶し、これらの代表音声素片から所定
の代表音声素片を選択して接続することによって音声を
合成し、この合成した音声のスペクトル整形を行って最
終的な合成音声を生成することを特徴とする。
【0020】この場合、先に示した第1、第2および第
3の態様においても、複数の合成音声素片を生成した
後、スペクトル整形を行うようにする。ここで、スペク
トル整形は「めりはり」のある明瞭な音声を合成するた
めの処理であり、例えばホルマント強調やピッチ強調を
行う適応ポストフィルタによるフィルタリングによって
実現される。
【0021】このように代表音声素片の接続によって合
成される音声に対してスペクトル整形を行うと共に、合
成音声素片に対しても同様のスペクトル整形を行うこと
によって、スペクトル整形後の最終的な合成音声のレベ
ルで、自然音声に対する歪が小さくなるような代表音声
素片を生成できるため、「めりはり」に優れたより明瞭
な合成音声が得られる。
【0022】本発明においては、代表音声素片として、
音源信号と該音源信号を入力として合成音声信号を生成
する合成フィルタの係数の組の情報を記憶するようにし
てもよい。この場合、音源信号と合成フィルタの係数を
量子化し、これら量子化した音源信号と合成フィルタの
係数の組の情報を記憶するようにすれば、代表音声素片
として記憶する音源信号と合成フィルタの係数の数を減
少させることができるため、合成単位の学習に要する計
算時間が短縮され、かつ実際の音声合成時に必要なメモ
リ量が低減される。
【0023】さらに、代表音声素片の情報として記憶す
る音源信号および合成フィルタの係数のうちの少なくと
も一方の数を音声合成単位の総数や、音素環境クラスタ
の総数より少なくすることも可能であり、このようにし
ても良好な合成音声を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る音声合成方法を実現する音声合成装置の構成を示す
ブロック図である。この音声合成装置は、大きく分けて
合成単位学習系1と規則合成系2からなる。実際にテキ
スト音声合成を行う場合に動作するのは規則合成系2で
あり、合成単位学習系1は事前に学習を行って代表音声
素片を生成するものである。
【0025】まず、合成単位学習系1について説明す
る。合成単位学習系1は、代表音声素片とこれに付随す
る音素環境クラスタを生成する代表音声素片生成部11
と代表音声素片記憶部12および音素環境クラスタ記憶
部13により構成される。代表音声素片生成部11に
は、第1の音声素片であるトレーニング音声素片101
とこれにラベル付けされた音素環境102および第2の
音声素片である入力音声素片103が入力される。
【0026】代表音声素片生成部11では、トレーニン
グ音声素片101にラベル付けされた音素環境102に
含まれるピッチ周期および継続時間長の情報に従って、
入力音声素片103のピッチ周期および継続時間長を変
更することで複数の合成音声素片が内部的に生成され、
さらにこれらの合成音声素片とトレーニング音声素片1
01との距離尺度に従って、代表音声素片104と音素
環境クラスタ105が生成される。音素環境クラスタ1
05は、トレーニング音声素片101を後述するように
音素環境に関するクラスタに分類して生成される。
【0027】代表音声素片104は代表音声素片記憶部
12に記憶され、音素環境クラスタ105は代表音声素
片104と対応付けられて音素環境クラスタ記憶部13
に記憶される。代表音声素片生成部11の処理について
は、後に詳細に説明する。
【0028】次に、規則合成系2について説明する。規
則合成系2は、代表音声素片記憶部12と音素環境クラ
スタ記憶部13と素片選択部14および音声合成部15
により構成され、代表音声素片記憶部12と音素環境ク
ラスタ記憶部13を合成単位学習系1と共有している。
【0029】素片選択部14には、入力音素の情報とし
て、例えばテキスト音声合成のために入力テキストの形
態素解析・構文解析後さらにアクセントやイントネーシ
ョン処理を行って得られた韻律情報111と音韻記号列
112が入力される。韻律情報111には、ピッチパタ
ーンおよび音韻継続時間長が含まれている。素片選択部
14では、これらの韻律情報111と音韻記号列112
から入力音素の音素環境を内部的に生成する。
【0030】そして、素片選択部14は音素環境クラス
タ記憶部13より読み出された音素環境クラスタ106
を参照して、入力音素の音素環境がどの音素環境クラス
タに属するかを探索し、探索した音素環境クラスタに対
応する代表音声素片選択情報107を代表音声素片記憶
部12へ出力する。
【0031】音声合成部15は、代表音声素片選択情報
107に従って代表音声素片記憶部12より選択的に読
み出された代表音声素片108に対して、韻律情報11
1に従ってピッチ周期および音韻継続時間長を変更する
とともに、素片の接続を行って合成音声信号113を出
力する。ここで、ピッチおよび継続時間長を変更して素
片を接続し音声を合成する方法としては、例えば残差駆
動LSP方法や波形編集方法など公知の技術を用いるこ
とができる。
【0032】次に、本発明の特徴をなす代表音声素片生
成部11の処理手順について具体的に説明する。図2の
フローチャートは、代表音声素片生成部11の第1の処
理手順を示している。
【0033】この第1の実施形態による代表音声素片生
成処理では、まず準備段階として連続発声された多数の
音声データに対して音韻毎にラベリングを行い、CV,
VCV,CVCなどの合成単位に従って、トレーニング
音声素片Ti (i=1,2,3,…,NT )を切り出
す。また、各卜レーニング音声素片Ti に対応する音素
環境Pi (i=1,2,3,…,NT )も抽出してお
く。ただし、NT はトレーニング音声素片の個数を表
す。音素環境Pi は、少なくともトレーニング音声素片
i の音韻とそのピッチおよび継続時間長の情報を含む
ものとし、その他に必要に応じて前後の音素などの情報
を含むものとする。
【0034】次に、上述したトレーニング音声素片Ti
の作成と同様の方法により、多数の入力音声素片Sj
(i=1,2,3,…,NS )を作成する。ただし、N
S は入力音声素片の個数を表す。ここで、入力音声素片
j としてはトレーニング音声素片Ti と同じものを使
用してもよいし(すなわちTi =Si )、トレーニング
音声素片Ti とは異なる音声素片を作成してもよい。い
ずれにしても、豊富な音韻環境を有する多数のトレーニ
ング音声素片および入力音声素片が用意されていること
が望ましい。
【0035】このような準備段階を経た後、まず音声合
成ステップS21で、音素環境Piに含まれるピッチお
よび継続時間長に等しくなるように、入力音声素片Sj
のピッチおよび継続時間長を変更して音声を合成するこ
とにより、合成音声素片Gijを生成する。ここでのピッ
チおよび継続時間長の変更は、音声合成部15における
ピッチおよび継続時間長の変更と同様の方法で行われる
ものとする。全ての音素環境Pi (i=1,2,3,
…,NT )に従って入力音声素片Si (j=1,2,
3,…,NS )を用いて音声の合成を行うことにより、
T ×NS 個の合成音声素片Gij(i=1,2,3,
…,NT 、j=1,2,3,…,NS )を生成する。
【0036】次に、歪み評価ステップS22では、合成
音声素片Gijの歪みeijの評価を行う。この歪みeij
評価は、合成音声素片Gijとトレーニング音声素片Ti
との間の距離尺度を求めることにより行う。距離尺度に
は、何らかのスペクトル距離を用いることができる。例
えば、合成音声素片Gijおよびトレーニング音声素片T
i について、FFT(高速フーリエ変換)などを用いて
パワースペクトルを求めて各パワースペクトル間の距離
を評価する方法や、あるいは線形予測分析を行ってLP
CまたはLSPパラメータなどを求めて各パラメータ間
の距離を評価する方法などがある。その他にも、短時間
フーリエ変換やウェーブレット変換などの変換係数を用
いて評価する方法も用いることができる。また、各素片
のパワーを正規化した上で歪みの評価を行う方法でもよ
い。
【0037】次に、代表音声素片生成ステップS23で
は、ステップS22で得られた歪みeijに基づいて、入
力音声素片Sj の中から指定された代表音声素片数Νの
代表音声素片Dk (k=1,2,3,…,N)を選択す
る。
【0038】代表音声素片選択法の一例を説明する。入
力音声素片Sj の中から選択されたN個の音声素片の集
合U={uk |uk =Sj (k=1,2,3,…,
N)}に対して、歪みの総和を表す評価関数ED1(U)
を次式(1)のように定義する。
【0039】
【数1】
【0040】ただし、min(eij1 ,eij2 ,e
ij3 ,…,eijN )はeij1 ,eij2 ,eij3 ,…,e
ijN の中の最小値を表す関数である。集合Uの組合せは
S !/{N!(NS −N)!}通りあり、これらの音
声素片の集合Uの中から評価関数ED1(U)を最小にす
るUを探索し、その要素uk を代表音声素片Dk とす
る。
【0041】最後に、音素環境クラスタ生成ステップS
24では、音素環境Pi 、歪みeijおよび代表音声素片
k より、音素環境に関する複数のクラスタ(音素環境
クラスタ)Ck (k=1,2,3,…,Ν)を生成す
る。音素環境クラスタCk は、例えば次式(2)で表さ
れるクラスタリングの評価関数EC1を最小化するクラス
タを探索することによって得られる。
【0042】
【数2】
【0043】こうしてステップS23およびS24で生
成された代表音声素片Dk および音素環境クラスタCk
は、図1の代表音声素片記憶部12および音素環境クラ
スタ記憶部13にそれぞれ記憶される。
【0044】次に、図3のフローチャートを参照して代
表音声素片生成部11の第2の処理手順について説明す
る。この第2の処理手順による代表音声素片生成処理で
は、まず初期音素環境クラスタ生成ステップS30にお
いて、何らかの先見的な知識に基づいて予め音素環境の
クラスタリングを行い、初期音素環境クラスタを生成す
る。音素環境のクラスタリングには、例えば音韻による
クラスタリングを行うことができる。
【0045】そして、入力音声素片Sj およびトレーニ
ング音声素片Ti のうち音韻が一致する音声素片のみを
それぞれ用いて、図2のステップS21,S22,S2
3,S24と同様の合成音声素片生成ステップS31、
歪み評価ステップS32、代表音声素片生成ステップS
33、音素環境クラスタ生成ステップS34の処理を順
次行い、全ての初期音素環境クラスタについて同様の操
作を繰り返すことにより、全ての代表音声素片およびそ
れに対応する音素環境クラスタの生成を行う。こうして
生成された代表音声素片および音素環境クラスタは、図
1の代表音声素片記憶部12および音素環境クラスタ記
憶部13にそれぞれ記憶される。
【0046】ただし、各初期音素環境クラスタ当たりの
代表音声素片数が1であれば、初期音素環境クラスタが
代表音声素片の音素環境クラスタとなるため、音素環境
クラスタ生成ステップS34は不要となり、初期音素環
境クラスタを音素環境クラスタ記憶部13に記憶すれば
よい。
【0047】次に、図4のフローチャートを参照して代
表音声素片生成部11の第3の処理手順を説明する。こ
の第3の処理手順による代表音声素片生成処理では、図
2に示した第1の処理手順と同様に音声合成ステップS
41および歪み評価ステップS42を順次経た後、次の
音素環境クラスタ生成ステップS43において、音素環
境Pi および歪みeijに基づいて音素環境に関するクラ
スタCk (k=1,2,3,…,Ν)を生成する。音素
環境クラスタCk は、例えば次式(3)(4)で表わさ
れるクラスタリングの評価関数EC2を最小化するクラス
タを探索することによって得られる。
【0048】
【数3】
【0049】次に、代表音声素片生成ステップS44に
おいて、歪みeijに基づいて音素環境クラスタCk のそ
れぞれに対応する代表音声素片Dk を入力音声素片Sj
より選択する。この代表音声素片Dk は、入力音声素片
j から例えば次式(5)で表される歪み評価関数ED2
(j) を最小化する音声素片を探索することによって得ら
れる。
【0050】
【数4】
【0051】なお、この第3の処理手順による代表音声
素片生成処理を変形し、第2の処理手順と同様に、何ら
かの先見的な知識に基づいて予め生成した初期音素環境
クラスタ毎に代表音声素片の生成および音素環境クラス
タの生成を行うことも可能である。
【0052】(第2の実施形態)次に、図5〜図9を用
いて本発明の第2の実施形態について説明する。図5
は、第2の実施形態に係る音声合成方法を実現する音声
合成装置の構成を示すブロック図である。図1と相対応
する部分に同一の参照符号を付して相違点を中心に説明
すると、本実施形態では音声合成部15の後段に適応ポ
ストフィルタ16が追加されている点が第1の実施形態
と異なり、これに加えて代表音声素片生成部11におけ
る複数の合成音声素片の生成法も先の実施形態と異なっ
ている。
【0053】すなわち、代表音声素片生成部11では第
1の実施形態と同様に、トレーニング音声素片101に
ラベル付けされた音素環境102に含まれるピッチ周期
および継続時間長の情報に従って、入力音声素片103
のピッチ周期および継続時間長を変更することで複数の
合成音声素片を内部的に生成した後、これらの合成音声
素片に対して適応ポストフィルタによるフィルタリング
を施してスペクトル整形を行う。そして、この適応ポス
トフィルタによりスペクトル整形を行った後の各合成音
声素片とトレーニング音声素片101との距離尺度に従
って、代表音声素片104と音素環境クラスタ105が
生成される。音素環境クラスタ105は、先の実施形態
と同様にトレーニング音声素片101を音素環境に関す
るクラスタに分類して生成される。
【0054】なお、この代表音声素片生成部11におい
て音素環境102に含まれるピッチ周期および継続時間
長の情報に従って入力音声素片103のピッチ周期およ
び継続時間長を変更して生成される複数の合成音声素片
に対してフィルタリングを施してスペクトル整形を行う
適応ポストフィルタは、音声合成部15の後段に配置さ
れる適応ポストフィルタ16と同様の構成でよい。
【0055】一方、音声合成部15では第1の実施形態
と同様に代表音声素片選択情報107に従って代表音声
素片記憶部12より選択的に読み出された代表音声素片
108に対し、韻律情報111に従ってピッチ周期およ
び音韻継続時間長を変更するとともに、素片の接続を行
って合成音声信号113を生成するが、本実施形態では
この合成音声信号113がさらに適応ポストフィルタ1
6に入力され、ここで音質向上のためのスペクトル整形
が行われた後、最終的な合成音声信号114が取り出さ
れる。
【0056】図6に、適応ポストフィルタ16の一構成
例を示す。この適応ポストフィルタ16は、ホルマント
強調フィルタ21とピッチ強調フィルタ22を縦続配置
して構成される。
【0057】ホルマント強調フィルタ21は、代表音声
素片選択情報107に従って代表音声素片記憶部12か
ら選択的に読み出された代表音声素片108をLPC分
析して得られるLPC係数に基づいて決定されるフィル
タ係数に従って、音声合成部15から入力される合成音
声信号113をフィルタリングすることにより、スペク
トルの山の部分を強調する処理を行う。一方、ピッチ強
調フィルタ22は、韻律情報111に含まれるピッチ周
期に基づいて決定されるパラメータに従って、ホルマン
ト強調フィルタ21の出力をフィルタリングすることに
より、音声信号のピッチを強調する処理を行う。なお、
ホルマント強調フィルタ21とピッチ強調フィルタ22
の配置順序は逆であってもよい。
【0058】このような適応ポストフィルタ16の適用
によりスペクトルが整形され、「めりはり」のある明瞭
な音声を再生可能な合成音声信号114が得られる。適
応ポストフィルタ16としては図6に示した構成のもの
に限られず、音声符号化や音声合成の分野で用いられる
公知の技術に基づく種々の構成を採用することが可能で
ある。
【0059】このように本実施形態では、規則合成系2
において音声合成部15の後段に適応ポストフィルタ1
6が配置される点を考慮して、合成単位学習系1におい
ても代表音声素片生成部11で音素環境102に含まれ
るピッチ周期および継続時間長の情報に従って入力音声
素片103のピッチ周期および継続時間長を変更して生
成される複数の合成音声素片に対し、同様に適応ポスト
フィルタによるフィルタリングを行っている。従って、
適応ポストフィルタ16を通した後の最終的な合成音声
信号114と同様のレベルで、自然音声に対する歪みが
小さくなるような代表音声素片を代表音声素片生成部1
1において生成できるため、さらに自然音声に近い合成
音声を生成することが可能となる。
【0060】次に、図5における代表音声素片生成部1
1の処理手順について具体的に説明する。図7、図8お
よび図9のフローチャートは、図5における代表音声素
片生成部11の第1、第2および第3の処理手順を示し
ている。図7、図8および図9では、先に説明した図
2、図3および図4に示した処理手順における音声合成
ステップS21、S31およびS41の後に、ポストフ
ィルタリングステップS25、S36およびS45が追
加されている。
【0061】ポストフィルタリングステップS25、S
36およびS45では、前述した適応ポストフィルタに
よるフィルタリングを行う。すなわち、音声合成ステッ
プS21、S31およびS41で生成された合成音声素
片Gijに対し、入力音声素片Si をLPC分析して得ら
れるLPC係数に基づいて決定されるフィルタ係数に従
ってフィルタリングを行うことにより、スペクトルの山
の部分を強調するホルマント強調を行う。また、このホ
ルマント強調後の合成音声素片に対し、さらにトレーニ
ング音声素片Ti のピッチ周期に基づいて決定されるパ
ラメータに従ってフィルタリングを行うことにより、ピ
ッチ強調を行う。
【0062】このようにして、ポストフィルタリングス
テップS25、S36およびS45において、スペクト
ル整形を行う。このポストフィルタリングステップS2
5、S36およびS45は、前述したように規則合成系
2において音声合成部15の後段に設けられる適応ポス
トフィルタ16により合成音声信号113のスペクトル
整形を行って音質の向上を図るポストフィルタリングを
行うことを前提に、合成単位の学習を可能とする処理で
あり、この処理を適応ポストフィルタ16による処理と
組み合わせることによって、最終的に「めりはり」のあ
る明瞭な合成音声信号114が生成される。
【0063】(第3の実施形態)次に、図10〜図12
を用いて本発明の第3の実施形態を説明する。図10
は、第2の実施形態に係る音声合成装置における合成単
位学習系の構成を示すブロック図である。
【0064】本実施形態における合成単位学習系30
は、LPC分析・逆フィルタ部31、音源信号記憶部3
2、LPC係数記憶部33、音源信号生成部34、合成
フィルタ35、歪み計算部36および最小歪探索部17
0からなる。この合成単位学習部30には、トレーニン
グ音声素片101と、これにラベル付けされた音素環境
102および入力音声素片103が入力される。入力音
声素片103は、LPC分析・逆フィルタ部31に入力
され、LPC分析が行われてLPC係数201と予測残
差信号202が出力される。LPC係数201はLPC
係数記憶部33に記憶され、また予測残差信号202は
音源信号記憶部32に記憶される。
【0065】音源信号記憶部32に記憶された予測残差
信号は、最小歪み探索部37からの指令に従って一つず
つ読み出され、音源信号生成部34においてトレーニン
グ音声素片101の音素環境102に含まれるピッチパ
ターンおよび音韻継続時間長の情報に従って、そのピッ
チ周期および継続時間長が変更されることにより、音源
信号が生成される。このようにして生成された音源信号
は、最小歪探索部37からの指令に従ってLPC係数記
憶部33から読み出されたLPC係数をフィルタ係数と
する合成フィルタ35に入力され、合成音声素片が作成
される。
【0066】次に、歪計算部36においてトレーニング
音声素片101に対する合成音声素片の誤差つまり歪み
が計算され、この歪みが最小歪探索部37において評価
される。最小歪探索部37は、LPC係数記憶部33と
音源信号記憶部32にそれぞれ記憶されているLPC係
数と予測残差信号の全ての組み合わせを出力するように
指令を出して、それらの組み合わせに対応して合成フィ
ルタ35で合成音声素片を生成させる。そして、最小の
歪みを与えるLPC係数と予測残差信号の組み合わせを
見い出し、それを記憶する。
【0067】次に、この合成単位学習系30の動作を図
11のフローチャートを用いて説明する。まず、準備段
階として連続発声された多数の音声データに音韻毎にラ
ベリングを行い、CV,VCV,CVCなどの合成単位
に従って、トレーニング音声素片Ti (i=1,2,
3,…,NT )を切り出す。また、各トレーニング音声
素片Ti に対応する音素環境Pi (i=1,2,3,
…,NT )を抽出しておく。ただし、NT はトレーニン
グ音声素片Ti の個数を表す。音素環境は、少なくとも
当該トレーニング音声素片の音韻とそのピッチパターン
および継続時間長を含むものとし、その他に必要に応じ
て前後の音素などを含むものとする。
【0068】次に、トレーニング音声素片を作成したの
と同様の方法により、多数の入力音声素片Si (i=
1,2,3,…,NS )を作成する。ただし、NS は入
力音声素片Si の個数を表す。ここで、入力音声素片S
i とトレーニング音声素片Tiの合成単位は一致させる
ものとする。例えば、あるCV音節“ka”の代表音声
素片を作成する場合、多数の音声データから切り出され
た音節“ka”から入力音声素片Si とトレーニング音
声素片Ti を設定する。なお、入力音声素片はトレーニ
ング音声素片と同じものを使用してもよいし(すなわ
ち、Ti =Si )、異なる音声素片を作成してもよい。
いずれにしても、豊富な音韻環境を有する多数のレ−ニ
ング音声素片と入力音声素片が用意されていることが望
ましい。
【0069】このような準備段階の後、LPC分析ステ
ップS51で入力音声素片Si (i=1,2,3,…,
S )のLPC分析を行い、LPC係数ai (i=1,
2,3,…,NS )を求めると共に、その係数に基づい
た逆フィルタリングを行い、予測残差信号ei (i=
1,2,3,…,NS )を求める。ただし、aはpをL
PC分析の次数とすると、p個の要素を持つぺクトルで
ある。
【0070】次に、求められた予測残差信号を音源信号
として、LPC係数とともにステップS52で保存す
る。次のLPC係数・音源信号組み合わせステップS5
3では、保存されたLPC係数と音源信号の組み合わせ
を一組(ai ,ej )作成する。
【0071】この一組の組み合わせに対して、次の音声
合成ステップS54でPk のピッチパターンおよび継続
時間長に等しくなるようにej のピッチおよび継続時間
長を変更して音源信号を生成した後、LPC係数ai
持つ合成フィルタでフィルタリング演算を行い、合成音
声素片Gk (i,j)を生成する。
【0072】このように、全てのPk (k=1,2,
3,…,NT )に従って音声合成を行うことにより、N
T 個の合成音声素片Gk (i,j),(k=1,2,
3,…,NT )を生成する。
【0073】次の歪み評価ステップS55では、合成音
声素片Gk (i,j)とトレーニング音声素片Tk との
間の歪みEk (i,j)とPk に関する歪みの総和Eを
次式(6)(7)により求める。
【0074】
【数5】
【0075】ここでDは歪み関数であり、何らかのスペ
クトル距離を用いることができる。例えば、FFTなど
を用いてパワースペクトルを求めて、その間の距離を求
める方法や、あるいは線形予測分析を行ってLPCまた
はLSPパラメータなどを求めて、パラメータ間の距離
を評価する方法などがある。その他にも、短時間フーリ
エ変換やウェーブレット変換などの変換係数を用いて評
価する方法が考えられる。また、各素片のパワーを正規
化した上で、歪みの評価を行うことも考えられる。
【0076】ステップS53〜S55の処理をLPC係
数と音源信号の全ての組み合わせ(ai ,ej ),
(i,j=1,2,3,…,NS )について行い、歪み
評価ステップS55でE(i,j)の最小値を与える
i,jの組を探索する。
【0077】次の代表音声素片生成ステップS57で
は、E(i,j)の最小値を与えるi,jの組、また
は、対応する(ai,ej)、または、(ai,ej)
から生成される波形を代表音声素片として保存する。た
だし、この代表音声素片生成ステップは、代表音声素片
を各合成単位毎に一組生成する場合の処理であり、N組
生成したい場合は、次のようにする。まず、NS *NS
個の(ai,ej)の組の中からN組選択した集合を式
(8)と置き、歪みの総和を表す評価関数を式(9)の
ように定義する。
【0078】
【数6】
【0079】ただし、min( )は最小値を表す関数
である。集合Uの組合せは、NS *NSN 通りあり、
これらの集合Uの中から評価関数ED(U)を最小にす
るUを探索し、その要素(ai ,ejk を代表音声素
片とする。
【0080】次に、本実施形態における規則合成系につ
いて図12を用いて説明する。本実施形態における規則
合成系40は、組み合せ記憶部41、音源信号記憶部4
2、LPC係数記憶部43、音源信号生成部44および
合成フィルタ45からなる。規則合成部40には、入力
されたテキストの言語処理とそれに続く音韻処理の結果
得られる韻律情報111と音韻記号列112が入力され
る。組み合せ記憶部41、音源信号記憶部42およびL
PC係数記憶部43には、図10の合成単位学習部30
で求められたLPC係数と音源信号の組み合わせ情報
(i,j)と、音源信号ej ,LPC係数ai が予め記
憶されている。
【0081】組み合せ記憶部41は、音韻記号列112
を入力し、これに対応する合成単位(例えばCV音節)
を与えるLPC係数と音源信号の組合せ情報を出力す
る。音源信号記憶部42に記憶された音源信号は、組み
合せ記憶部41からの指令に従って読み出され、音源信
号生成部44において入力された韻律情報111に含ま
れるピッチパターンおよび音韻継続時間長の情報に従っ
て、そのピッチ周期および継続時間長が変更されると共
に音源信号の接続が行われる。
【0082】こうして生成された音源信号は、組み合せ
記憶部41の指令に従ってLPC係数記憶部43から読
み出された係数をフィルタ係数とする合成フィルタ45
に入力され、フィルタ係数の補間とフィルタリング演算
が行われることにより、合成音声信号113が作成され
る。
【0083】(第4の実施形態)次に、図13および図
14を用いて本発明の第4の実施形態を説明する。図1
3は本実施形態における合成単位学習系の概略構成を示
す図であり、第3の実施形態の図10に示した合成単位
学習系30にクラスタリング部38を付加した構成とな
っている。本実施形態では、クラスタリング部38にお
いて何らかの先見的な知識に基づいて予め音素環境のク
ラスタリングを行い、各クラスタに対して代表音声素片
を生成する点が第3の実施形態と異なる。クラスタリン
グとしては、例えば当該素片のピッチによるクラスタリ
ングが考えられる。この場合、トレーニング音声素片1
01をピッチに基づいてクラスタリングし、各クラスタ
のトレーニング音声素片に対して第3の実施形態で述べ
た代表音声素片の生成を行う。
【0084】図14は、本実施形態における規則合成系
の概略構成を示す図であり、第3の実施形態の図12に
示した規則合成系40にクラスタリング部48を付加し
た構成となっている。韻律情報111をトレーニング音
声素片と同様にピッチクラスタリングし、合成単位学習
系30で求められた各クラスタの代表音声素片に対応す
る音源信号及びLPC係数を用いて音声を合成する。
【0085】(第5の実施形態)次に、図15〜図17
を用いて本発明の第5の実施形態を説明する。図15
は、本実施形態における合成単位学習系を示すブロック
図であり、クラスタをトレーニング音声素片との歪み尺
度に基づいて自動的に生成する場合の構成例を示してい
る。本実施形態は、図10に示した合成単位学習系30
に音素環境クラスタ生成部51とクラスタ記憶部52が
追加された構成となっている。
【0086】本実施形態における合成単位学習系の第1
の処理手順を図16に示すフローチャートを用いて説明
する。この処理手順は第3の実施形態の処理手順を示し
た図11に新たに音素環境クラスタ生成ステップS58
でが追加されている。このステップS58では、音素環
境Pk と歪みEk (i,j)および代表音声素片Dm
り、音素環境に関するクラスタCm (m=1,2,3,
…,N)を生成する。音素環境クラスタCm は、例えば
次式(10)で表されるクラスタリングの評価関数Ecm
を最小化するクラスタを探索することによって得られ
る。
【0087】
【数7】
【0088】図17は、図15の合成単位学習系の第2
の処理手順を示すフローチャートである。この処理で
は、初期音素環境クラスタ生成ステップS50で何らか
の先見的な知識に基づいて予め音素環境のクラスタリン
グを行い、初期音素環境クラスタを生成する。コラスタ
リングとしては、例えば当該素片の音韻によるクラスタ
リングが考えられる。この場合、当該素片の音韻が一致
する音声素片およびトレーニング音声素片だけを用いて
第3の実施形態で述べた代表音声素片の生成および音素
環境クラスタの生成を行い、全ての初期音素環境クラス
タについて同様の操作を繰り返すことによって、全ての
代表音声素片および対応する音素環境クラスタの生成を
行う。
【0089】ただし、各初期クラスタ当たりの代表音声
素片数が1であれば、初期音素環境クラスタが代表音声
素片の音素環境クラスタとなるため、音素環境クラスタ
生成ステップS58は不要となり、初期音素環境クラス
タを図15のクラスタ記憶部52に記憶すればよい。
【0090】本実施形態における規則合成系は、図14
に示した第4の実施形態における規則合計系40と同様
に構成される。この場合、クラスタリング部48は図1
5のクラスタ記憶部52に蓄積された情報に基づいて処
理を行う。
【0091】(第6の実施形態)図18に、本発明の第
6の実施形態における合成単位学習系の構成を示す。本
実施形態における合成単位学習系は、図10に示した合
成単位学習系30にバッファ61,62および量子化テ
ーブル作成部63,64が追加された構成となってい
る。
【0092】本実施形態において、入力音声素片103
はLPC分析・逆フィルタ部31に入力され、ここでL
PC分析により生成されたLPC係数201と予測残差
信号202が一旦バッファ61,62にそれぞれ蓄えら
れた後、量子化テーブル作成部63,64でそれぞれ量
子化され、量子化されたLPC係数と予測残差信号がL
PC係数記憶部33および音源信号記憶部34にそれぞ
れ記憶される。
【0093】図19は、図18の合成単位学習系の処理
手順を示すフローチャートであり、図11のフローチャ
ートに示した処理手順と異なるところは、LPC分析ス
テップS51の後に量子化ステップS60が追加された
ことである。この量子化ステップS60では、LPC分
析ステップS51で求められたLPC係数ai (i=
1,2,3,…,NS )と予測残差信号ei (1=1,
2,3,…,NS )を一旦バッファに蓄積した後、LB
Gアルゴリズムなどの公知の技術を用いて量子化テーブ
ルを作成し、LPC係数と予測残差信号を量子化する。
このとき、量子化テーブルのサイズ、すなわち量子化の
代表ベクトルの数はNS 未満とする。そして、量子化さ
れたLPC係数と予測残差信号が次のステップS52で
保存される。その後の処理は、図11の場合と同一であ
る。
【0094】(第7の実施形態)図20は、本発明の第
7の実施形態における合成単位学習系を示すブロック図
であり、クラスタをトレーニング音声素片との歪み尺度
に基づいて自動的に生成する場合の構成例を示してい
る。クラスタの生成は、第5の実施形態と同様に行うこ
とができる。すなわち、本実施形態における合成単位学
習系は、図15に示した第5の実施形態と図18に示し
た第6の実施形態とを組み合わせた構成となっている。
【0095】(第8の実施形態)図21は、本発明の第
8の実施形態における合成単位学習系であり、LPC分
析部31aと逆フィルタ31bを分離して、バッファ6
1および量子化テーブル作成部63を経て量子化された
LPC係数を用いて逆フイルタリングを行って予測残差
信号を計算する場合の構成例を示している。このように
することにより、LPC係数の量子化歪みによる合成音
声の音質劣化を低減する代表音声素片を生成することが
可能になる。
【0096】(第9の実施形態)図22は、本発明の第
9の実施形態における合成単位学習系であり、第8の実
施形態と同様に、量子化されたLPC係数を用いて逆フ
イルタリングし、予測残差信号を計算する場合の他の構
成例を示している。ただし、本実施形態では逆フィルタ
31bで逆フィルタリングされた予測残差信号がバッフ
ァ62および量子化テーブル64を経て量子化された
後、音源信号記憶部32に入力される点が第8の実施形
態と異なっている。
【0097】第6〜第9の実施形態において、量子化テ
ーブル作成部63,64で作成される量子化テーブルの
サイズ、すなわち量子化の代表スぺクトルの数は、クラ
スタ数または合成単位の総数(例えば、CV,VC音節
の総数)より少なく選ぶことができる。このようにLP
C係数と予測残差信号を量子化することによって、代表
音声素片として記憶されるLPC係数と音源信号の数を
減少させることができるため、合成単位の学習に要する
計算時間を短縮することができると共に、規則合成系で
用いるメモリ量を低減することができる。
【0098】しかも、LPC係数と音源信号の組み合せ
(ai ,ej )で音声合成を行うので、LPC係数と音
源信号数のどちらかの代表音声素片数がクラスタ数や合
成単位の総数(例えば、CV,VC音節の総数)より少
ない場合でも、良好な合成音声を得ることができる。
【0099】また、第6〜第9の実施形態において、ト
レーニング音声素片と合成音声素片との歪み尺度として
合成素片間の接続歪みを考慮することにより、より滑ら
かな合成音を得ることもできる。
【0100】さらに、合成単位の学習および規則合成に
おいて、第2の実施形態で説明したと同様の適応ポスト
フィルタを合成フィルタと合わせて用いることもでき、
これにより合成音声のスペクトルが整形され、「めりは
り」のある明瞭な合成音声を得ることができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音声合成
方法によれば、入力音声素片に対してピッチおよび継続
時間長の少なくとも一方の変更を行って生成される合成
音声のレベルで自然音声に対する歪みを評価し、それに
基づいて入力音声素片から選択した音声素片を代表音声
素片とするため、音声合成装置の特性をも考慮した代表
音声素片の生成が可能であり、この代表音声素片を接続
して音声合成を行うことによって、自然音声に近い高品
質の合成音声を生成することができる。
【0102】また、本発明ではさらに代表音声素片の接
続によって合成される音声に対してスペクトル整形を行
うと共に、合成音声素片に対しても同様のスペクトル整
形を行うことにより、スペクトル整形後の最終的な合成
音声信号のレベルで、自然音声に対する歪が小さくなる
ような代表音声素片を生成できるため、「めりはり」の
あるより明瞭な合成音声を生成することができる。
【0103】また、各代表音声素片を音素環境に基づく
素片選択規則に従って選択して接続することにより、合
成音声は滑らかで自然性の高いものとなる。さらに、代
表音声素片として音源信号(例えば予測残差信号)音源
信号を入力として合成音声信号を生成する合成フィルタ
の係数(例えばLPC係数)の組の情報を記憶する場
合、これらを量子化することによって、代表音声素片と
して記憶する音源信号と合成フィルタの係数の数を減少
させることができるため、合成単位の学習に要する計算
時間を短縮することができると共に、規則合成系で用い
るメモリ量を低減することができる。
【0104】しかも、代表音声素片の情報として記憶す
る音源信号および合成フィルタの係数のうちの少なくと
も一方の数を音声合成単位の総数(例えば、CV,VC
音節の総数)や音素環境クラスタ数より少ない場合で
も、良好な合成音声を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る音声合成装置の
構成を示すブロック図
【図2】図1中の代表音声素片生成部での第1の処理手
順を示すフローチャート
【図3】図1の中の代表音声素片生成部での第2の処理
手順を示すフローチャート
【図4】図1中の代表音声素片生成部での第3の処理手
順を示すフローチャート
【図5】本発明の第2の実施形態に係る音声合成装置の
構成を示すブロック図
【図6】図5中の適応ポストフィルタの構成例を示すブ
ロック図
【図7】図5中の代表音声素片生成部での第1の処理手
順を示すフローチャート
【図8】図5の中の代表音声素片生成部での第2の処理
手順を示すフローチャート
【図9】図5中の代表音声素片生成部での第3の処理手
順を示すフローチャート
【図10】本発明の第3の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【図11】図10の合成単位学習系の処理手順を示すフ
ローチャート
【図12】本発明の第3の実施形態に係る音声合成装置
における規則合成系の構成を示すブロック図
【図13】本発明の第4の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【図14】本発明の第4の実施形態に係る音声合成装置
における規則合成系の構成を示すブロック図
【図15】本発明の第5の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【図16】図15の合成単位学習系の第1の処理手順を
示すフローチャート
【図17】図15の合成単位学習系の第2の処理手順を
示すフローチャート
【図18】本発明の第6の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【図19】図18の合成単位学習系の処理手順を示すフ
ローチャート
【図20】本発明の第7の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【図21】本発明の第8の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【図22】本発明の第9の実施形態に係る音声合成装置
における合成単位学習系の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1…合成単位学習系 2…規則合成系 11…代表音声素片生成部 12…音素環境クラスタ記憶部 13…代表音声素片記憶部 14…素片選択部 15…音声合成部 16…適応ポストフィルタ 21…ホルマント強調フィルタ 22…ピッチ強調フィルタ 101…トレーニング音声素片(第1の音声素片) 102…トレーニング音声素片にラベル付けされた音素
環境 103…入力音声素片(第2の音声素片) 104…代表音声素片 105…音素環境クラスタ 106…音素環境クラスタ 107…代表音声素片選択情報 108…代表音声素片 111…韻律情報 112…音韻記号列 113…合成音声信号 114…合成音声信号 30…合成単位学習系 31…LPC分析・逆フィルタ 31a…LPC分析部 31b…逆フィルタ 32…音源信号記憶部 33…LPC係数記憶部 34…音源信号生成部 35…合成フィルタ 36…歪計算部 37…最小歪探索部 38…クラスタリング部 40…規則合成系 41…組み合わせ記憶部 42…音源信号記憶部 43…LPC係数記憶部 44…音源信号生成部 45…合成フィルタ 48…クラスタリング部 51…音素環境クラスタ生成部 52…クラスタ記憶部 61,62…バッファ 63,64…量子化テーブル作成部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の第1の音声素片のピッチおよび継続
    時間長の少なくとも一方に従って複数の第2の音声素片
    のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方を変更する
    ことにより複数の合成音声素片を生成し、 これらの合成音声素片と前記第1の音声素片との間の距
    離尺度に基づいて前記第2の音声素片から複数の代表音
    声素片を選択して記憶し、 これらの代表音声素片から所定の代表音声素片を選択し
    て接続することによって音声を合成することを特徴とす
    る音声合成方法。
  2. 【請求項2】音素環境がラベル付けされた複数の第1の
    音声素片のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方に
    従って複数の第2の音声素片のピッチおよび継続時間長
    の少なくとも一方を変更して複数の合成音声素片を生成
    し、 これらの合成音声素片と前記第1の音声素片との間の距
    離尺度に基づいて前記第2の音声素片から複数の代表音
    声素片を選択して記憶し、 前記距離尺度に基づいて前記代表音声素片にそれぞれ対
    応する複数の音素環境クラスタを生成し、 前記代表音声素片から入力音素の音素環境を含む音素環
    境クラスタに対応する代表音声素片を選択して接続する
    ことによって音声を合成することを特徴とする音声合成
    方法。
  3. 【請求項3】音素環境がラベル付けされた複数の第1の
    音声素片のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方に
    従って複数の第2の音声素片のピッチおよび継続時間長
    の少なくとも一方を変更して複数の合成音声素片を生成
    し、 これらの合成音声素片と前記第1の音声素片との間の距
    離尺度に基づいて複数の音素環境クラスタを生成し、 前記距離尺度に基づいて前記第2の音声素片から各音素
    環境クラスタにそれぞれ対応する複数の代表音声素片を
    選択して記憶し、 これらの代表音声素片から所定の代表音声素片を選択し
    て接続することによって音声を合成することを特徴とす
    る音声合成方法。
  4. 【請求項4】音素環境がラベル付けされた複数の第1の
    音声素片のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方に
    従って複数の第2の音声素片のピッチおよび継続時間長
    の少なくとも一方を変更して複数の合成音声素片を生成
    し、 これらの合成音声素片と前記第1の音声素片との間の距
    離尺度に基づいて複数の音素環境クラスタを生成し、 前記距離尺度に基づいて前記第2の音声素片から各音素
    環境クラスタにそれぞれ対応する複数の代表音声素片を
    選択して記憶し、 これらの代表音声素片から入力音素の音素環境を含む音
    素環境クラスタに対応する代表音声素片を選択して接続
    することによって音声を合成することを特徴とする音声
    合成方法。
  5. 【請求項5】複数の第1の音声素片のピッチおよび継続
    時間長の少なくとも一方に従って複数の第2の音声素片
    のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方を変更する
    ことにより複数の合成音声素片を生成し、 これらの合成音声素片についてスペクトル整形を行い、 このスペクトル整形を行った後の各合成音声素片と前記
    第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて前記第2の
    音声素片から複数の代表音声素片を選択して記憶し、 これらの代表音声素片から所定の代表音声素片を選択し
    て接続することによって音声を合成し、 この合成した音声のスペクトル整形を行って最終的な合
    成音声を生成することを特徴とする音声合成方法。
  6. 【請求項6】音素環境がラベル付けされた複数の第1の
    音声素片のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方に
    従って複数の第2の音声素片のピッチおよび継続時間長
    の少なくとも一方を変更して複数の合成音声素片を生成
    し、 これらの合成音声素片についてスペクトル整形を行い、 このスペクトル整形を行った後の各合成音声素片と前記
    第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて前記第2の
    音声素片から複数の代表音声素片を選択して記憶し、 前記距離尺度に基づいて前記代表音声素片にそれぞれ対
    応する複数の音素環境クラスタを生成し、 前記代表音声素片から入力音素の音素環境を含む音素環
    境クラスタに対応する代表音声素片を選択して接続する
    ことによって音声を合成し、 この合成した音声のスペクトル整形を行って最終的な合
    成音声を生成することを特徴とする音声合成方法。
  7. 【請求項7】音素環境がラベル付けされた複数の第1の
    音声素片のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方に
    従って複数の第2の音声素片のピッチおよび継続時間長
    の少なくとも一方を変更して複数の合成音声素片を生成
    し、 これらの合成音声素片についてスペクトル整形を行い、 このスペクトル整形を行った後の各合成音声素片と前記
    第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて複数の音素
    環境クラスタを生成し、 前記距離尺度に基づいて前記第2の音声素片から各音素
    環境クラスタにそれぞれ対応する複数の代表音声素片を
    選択して記憶し、 これらの代表音声素片から所定の代表音声素片を選択し
    て接続することによって音声を合成し、 この合成した音声のスペクトル整形を行って最終的な合
    成音声を生成することを特徴とする音声合成方法。
  8. 【請求項8】音素環境がラベル付けされた複数の第1の
    音声素片のピッチおよび継続時間長の少なくとも一方に
    従って複数の第2の音声素片のピッチおよび継続時間長
    の少なくとも一方を変更して複数の合成音声素片を生成
    し、 これらの合成音声素片についてスペクトル整形を行い、 このスペクトル整形を行った後の各合成音声素片と前記
    第1の音声素片との間の距離尺度に基づいて複数の音素
    環境クラスタを生成し、 前記距離尺度に基づいて前記第2の音声素片から各音素
    環境クラスタにそれぞれ対応する複数の代表音声素片を
    選択して記憶し、 これらの代表音声素片から入力音素の音素環境を含む音
    素環境クラスタに対応する代表音声素片を選択して接続
    することによって音声を合成し、 この合成した音声のスペクトル整形を行って最終的な合
    成音声を生成することを特徴とする音声合成方法。
  9. 【請求項9】前記代表音声素片として、音源信号と該音
    源信号を入力として合成音声信号を生成する合成フィル
    タの係数の組の情報を記憶することを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載の音声合成方法。
  10. 【請求項10】前記音源信号と前記合成フィルタの係数
    を量子化し、これら量子化した音源信号と合成フィルタ
    の係数の組の情報を前記代表音声素片として記憶するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の音声合成方法。
  11. 【請求項11】前記代表音声素片として、音源信号と該
    音源信号を入力として合成音声信号を生成する合成フィ
    ルタの係数の組の情報を記憶し、 かつ該代表音声素片の情報として記憶する音源信号およ
    び合成フィルタの係数のうちの少なくとも一方の数が音
    声合成単位の総数より少ないことを特徴とする請求項1
    〜8のいずれか1項に記載の音声合成方法。
  12. 【請求項12】前記代表音声素片として、音源信号と該
    音源信号を入力として合成音声信号を生成する合成フィ
    ルタの係数の組の情報を記憶し、 かつ該代表音声素片の情報として記憶する音源信号およ
    び合成フィルタの係数のうちの少なくとも一方の数が前
    記音素環境クラスタの総数より少ないことを特徴とする
    請求項2、3、6、7、8、9のいずれか1項に記載の
    音声合成方法。
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