JP3921140B2 - ステアリングホイール - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は自動車の運転席に装備されているステアリングホイールの一例を示すもので、この種のステアリングホイール1は、運転者が把持して操舵するためのリング部2と、該リング部2の中心に配置されてステアリングシャフトと連結されるボス部3と、該ボス部3と前記リング部2との間を連結するスポーク部4とを備えて構成されており、前記ボス部3の芯金5には、ステアリングシャフトの上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔6が穿設されている。
【0003】
即ち、図4に示す如く、ステアリングシャフト7の上端部に上向きに徐々に縮径するテーパ面8が形成されていると共に、芯金5の嵌合孔6の下側部分にも上向きに徐々に縮径するテーパ面9が形成されていて、ステアリングシャフト7の上端部を芯金5の嵌合孔6の下方から差し込むことにより両者が楔作用により強固に嵌合するようになっている。
【0004】
更に、嵌合孔6の上方に突出したステアリングシャフト7最上端には雄ネジ部10が設けられており、この雄ネジ部10に対し前記芯金5の上面でナット11を締結することで最終的にステアリングホイール1が固定されるようにしてある。
【0005】
そして、このように固定したステアリングホイール1を取り外す場合には、ナット11を取り外した後に図4のネジ式のプーラ12を利用してステアリングホイール1をステアリングシャフト7から引き抜くようにしている。
【0006】
即ち、図4のネジ式のプーラ12は、横方向に延びる本体フレーム13の中央部にプーラネジ14を縦方向に貫通螺着させた構造としてあり、前記本体フレーム13の両端部には、前記プーラネジ14と平行に縦方向に延びる固定ネジ15が回動自在に貫通されている。他方、ステアリングホイール1の芯金5の嵌合孔6を挟んだ対称位置には、前記プーラ12の固定ネジ15の下端部を螺合し得るよう一対のネジ孔16が穿設されている。
【0007】
而して、これらの各ネジ孔16に対し前記プーラ12の各固定ネジ15の下端部を捩じ込んで螺着させた後、前記プーラネジ14をステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に圧接させた状態で更に締め込むと、ステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に反力をとることで相対的に本体フレーム13と各固定ネジ15が引き上げられ、この結果、ステアリングシャフト7の上端部からステアリングホイール1の芯金5が引き抜かれることになる。
【0008】
尚、ステアリングホイール1の引き抜き作業にネジ式のプーラ12を採用しているのは、ステアリングホイール1の真下にウインカースイッチやワイパースイッチ等のコンビネーションスイッチが収められるケーシングが配置されている関係でステアリングホイール1の真下に作業スペースが採れないため、該ステアリングホイール1の下方まで貫通しない固定手段によりプーラ12を芯金5に固定する必要があるからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなネジ式のプーラ12を利用してステアリングホイール1をステアリングシャフト7から引き抜く方式では、ステアリングホイール1の芯金5にプーラ12を固定するためのネジ孔16を機械工作により二次加工しなければならず、これによりステアリングホイール1の製造コストが高騰するという問題があった。
【0010】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、プーラを固定するためのネジ孔の二次加工を不要としてステアリングホイールの製造コストの低減化を図ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングシャフトの上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔を芯金に備えたステアリングホイールであって、前記芯金の嵌合孔を挟んだ対称位置にプーラの掛止爪を収容し得るよう一対のプーラ孔を穿設し、該各プーラ孔内の嵌合孔側に前記プーラの掛止爪を掛止させるための段差部を形成し且つ該段差部の下面に嵌合孔側へ上り勾配を成す傾斜面を付したことを特徴とするものである。
【0012】
而して、このようにステアリングホイールを構成すれば、ステアリングシャフトからステアリングホイールを取り外すにあたり、爪掛止式のプーラを採用して該プーラの掛止爪を芯金の各プーラ孔に挿入し、該各プーラ孔内の段差部に前記プーラの掛止爪を掛止させて固定した上で、この爪掛止式のプーラを利用してステアリングホイールをステアリングシャフトから引き抜くことが可能となる。
【0013】
即ち、作業スペースの採れないステアリングホイールの下方までプーラの掛止爪を張り出させることなく、芯金の各プーラ孔内でプーラの掛止爪を掛止させて該プーラの固定を図ることが可能となるので、従来において採用が困難であった爪掛止式のプーラが支障なく採用できることになり、この結果、従来のネジ式のプーラを採用していた場合の如きネジ孔の二次加工が不要となる。
【0014】
尚、段差部を有するプーラ孔を芯金に形成するに際しては、この芯金をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することが可能であり、機械工作による二次加工を行わなくて済む。
【0015】
また、プーラの掛止爪を芯金の各プーラ孔に挿入して段差部に掛止させるにあたり、この段差部の下面に嵌合孔側へ上り勾配を成す傾斜面が付されているので、作業中にプーラの掛止爪に引き抜き方向への力が作用した時に、該掛止爪を嵌合孔側へ引き込む方向に分力が発生し、掛止爪がプーラ孔内の段差部から外れ難くなって良好な掛止状態が維持されることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図3及び図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0018】
この図1及び図2に示されているステアリングホイール17は、先の図3及び図4の従来構造の場合と同様に、ステアリングシャフト7の上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔6を芯金5に備えたものとなっているが、その引き抜き作業に関し、従来のネジ式のプーラに替えて、爪掛止式のプーラ18を採用するようにしている。
【0019】
即ち、ここで使用される爪掛止式のプーラ18は、横方向に延びる本体フレーム19の中央部にプーラネジ20を縦方向に向け貫通螺着すると共に、その下端に掛止爪21を有する固定アーム22の上端を前記本体フレーム19の両端部にピン連結することで前記各固定アーム22を前記本体フレーム19の長手方向に揺動し得るようにしたものであり、この機構自体については従来より周知の技術となっているものである。
【0020】
そして、このような爪掛止式のプーラ18を採用するにあたり、本形態例のステアリングホイール17では、従来のネジ式のプーラを固定するためのネジ孔に替えて、芯金5の嵌合孔6を挟んだ対称位置にプーラ18の掛止爪21を収容し得るよう一対のプーラ孔23を穿設し、該各プーラ孔23内の嵌合孔6側に前記プーラ18の掛止爪21を掛止させるための段差部24を形成し、該段差部24の下面に嵌合孔6側へ角度θ(図2参照)の上り勾配を成す傾斜面25を付してある。
【0021】
尚、プーラ18側の掛止爪21の上面にも、前記各プーラ孔23における段差部24の傾斜面25に対応した角度θ(図2参照)の上り勾配を成す傾斜面26が形成されていることが好ましい。
【0022】
而して、このようにステアリングホイール17を構成すれば、ステアリングシャフト7からステアリングホイール17を取り外すにあたり、爪掛止式のプーラ18を採用して該プーラ18の掛止爪21を芯金5の各プーラ孔23に挿入し、該各プーラ孔23内の段差部24に前記プーラ18の掛止爪21を掛止させて固定した上で、プーラネジ20をステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に圧接させた状態で更に締め込むと、ステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に反力をとることで相対的に本体フレーム19と各固定ネジが引き上げられ、ステアリングシャフト7の上端部からステアリングホイール17の芯金5が引き抜かれることになる。
【0023】
即ち、作業スペースの採れないステアリングホイール17の下方までプーラ18の掛止爪21を張り出させることなく、芯金5の各プーラ孔23内でプーラ18の掛止爪21を掛止させて該プーラ18の固定を図ることが可能となるので、従来において採用が困難であった爪掛止式のプーラ18が支障なく採用できることになり、この結果、従来のネジ式のプーラを採用していた場合の如きネジ孔の二次加工が不要となる。
【0024】
尚、段差部24を有するプーラ孔23を芯金5に形成するに際しては、この芯金5をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することが可能であり、機械工作による二次加工を行わなくて済むことになる。
【0025】
また、プーラ18の掛止爪21を芯金5の各プーラ孔23に挿入して段差部24に掛止させるにあたり、この段差部24の下面に嵌合孔6側へ上り勾配を成す傾斜面25が付されているので、作業中にプーラ18の掛止爪21に引き抜き方向への力が作用した時に、該掛止爪21を嵌合孔6側へ引き込む方向に分力が発生し、掛止爪21がプーラ孔23内の段差部24から外れ難くなって良好な掛止状態が維持されることになる。
【0026】
従って、上記形態例によれば、プーラを固定するためのネジ孔の二次加工を不要とし、芯金5をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することができるので、ステアリングホイール17の製造コストの大幅な低減化を図ることができ、しかも、爪掛止式のプーラ18による引き抜き作業に替えても、その作業中における掛止爪21の良好な掛止状態を維持することができてプーラ18を確実に固定することができる。
【0027】
尚、本発明のステアリングホイールは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】
上記した本発明のステアリングホイールによれば、プーラを固定するためのネジ孔の二次加工を不要とし、芯金をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することができるので、ステアリングホイールの製造コストの大幅な低減化を図ることができ、しかも、爪掛止式のプーラによる引き抜き作業に替えても、その作業中における掛止爪の良好な掛止状態を維持することができてプーラを確実に固定することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1のII部の拡大図である。
【図3】従来例を示す平面図である。
【図4】図3のステアリングホイールの引き抜き作業を説明する断面図である。
【符号の説明】
5 芯金
6 嵌合孔
7 ステアリングシャフト
17 ステアリングホイール
18 プーラ
21 掛止爪
23 プーラ孔
24 段差部
25 傾斜面
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は自動車の運転席に装備されているステアリングホイールの一例を示すもので、この種のステアリングホイール1は、運転者が把持して操舵するためのリング部2と、該リング部2の中心に配置されてステアリングシャフトと連結されるボス部3と、該ボス部3と前記リング部2との間を連結するスポーク部4とを備えて構成されており、前記ボス部3の芯金5には、ステアリングシャフトの上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔6が穿設されている。
【0003】
即ち、図4に示す如く、ステアリングシャフト7の上端部に上向きに徐々に縮径するテーパ面8が形成されていると共に、芯金5の嵌合孔6の下側部分にも上向きに徐々に縮径するテーパ面9が形成されていて、ステアリングシャフト7の上端部を芯金5の嵌合孔6の下方から差し込むことにより両者が楔作用により強固に嵌合するようになっている。
【0004】
更に、嵌合孔6の上方に突出したステアリングシャフト7最上端には雄ネジ部10が設けられており、この雄ネジ部10に対し前記芯金5の上面でナット11を締結することで最終的にステアリングホイール1が固定されるようにしてある。
【0005】
そして、このように固定したステアリングホイール1を取り外す場合には、ナット11を取り外した後に図4のネジ式のプーラ12を利用してステアリングホイール1をステアリングシャフト7から引き抜くようにしている。
【0006】
即ち、図4のネジ式のプーラ12は、横方向に延びる本体フレーム13の中央部にプーラネジ14を縦方向に貫通螺着させた構造としてあり、前記本体フレーム13の両端部には、前記プーラネジ14と平行に縦方向に延びる固定ネジ15が回動自在に貫通されている。他方、ステアリングホイール1の芯金5の嵌合孔6を挟んだ対称位置には、前記プーラ12の固定ネジ15の下端部を螺合し得るよう一対のネジ孔16が穿設されている。
【0007】
而して、これらの各ネジ孔16に対し前記プーラ12の各固定ネジ15の下端部を捩じ込んで螺着させた後、前記プーラネジ14をステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に圧接させた状態で更に締め込むと、ステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に反力をとることで相対的に本体フレーム13と各固定ネジ15が引き上げられ、この結果、ステアリングシャフト7の上端部からステアリングホイール1の芯金5が引き抜かれることになる。
【0008】
尚、ステアリングホイール1の引き抜き作業にネジ式のプーラ12を採用しているのは、ステアリングホイール1の真下にウインカースイッチやワイパースイッチ等のコンビネーションスイッチが収められるケーシングが配置されている関係でステアリングホイール1の真下に作業スペースが採れないため、該ステアリングホイール1の下方まで貫通しない固定手段によりプーラ12を芯金5に固定する必要があるからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなネジ式のプーラ12を利用してステアリングホイール1をステアリングシャフト7から引き抜く方式では、ステアリングホイール1の芯金5にプーラ12を固定するためのネジ孔16を機械工作により二次加工しなければならず、これによりステアリングホイール1の製造コストが高騰するという問題があった。
【0010】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、プーラを固定するためのネジ孔の二次加工を不要としてステアリングホイールの製造コストの低減化を図ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングシャフトの上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔を芯金に備えたステアリングホイールであって、前記芯金の嵌合孔を挟んだ対称位置にプーラの掛止爪を収容し得るよう一対のプーラ孔を穿設し、該各プーラ孔内の嵌合孔側に前記プーラの掛止爪を掛止させるための段差部を形成し且つ該段差部の下面に嵌合孔側へ上り勾配を成す傾斜面を付したことを特徴とするものである。
【0012】
而して、このようにステアリングホイールを構成すれば、ステアリングシャフトからステアリングホイールを取り外すにあたり、爪掛止式のプーラを採用して該プーラの掛止爪を芯金の各プーラ孔に挿入し、該各プーラ孔内の段差部に前記プーラの掛止爪を掛止させて固定した上で、この爪掛止式のプーラを利用してステアリングホイールをステアリングシャフトから引き抜くことが可能となる。
【0013】
即ち、作業スペースの採れないステアリングホイールの下方までプーラの掛止爪を張り出させることなく、芯金の各プーラ孔内でプーラの掛止爪を掛止させて該プーラの固定を図ることが可能となるので、従来において採用が困難であった爪掛止式のプーラが支障なく採用できることになり、この結果、従来のネジ式のプーラを採用していた場合の如きネジ孔の二次加工が不要となる。
【0014】
尚、段差部を有するプーラ孔を芯金に形成するに際しては、この芯金をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することが可能であり、機械工作による二次加工を行わなくて済む。
【0015】
また、プーラの掛止爪を芯金の各プーラ孔に挿入して段差部に掛止させるにあたり、この段差部の下面に嵌合孔側へ上り勾配を成す傾斜面が付されているので、作業中にプーラの掛止爪に引き抜き方向への力が作用した時に、該掛止爪を嵌合孔側へ引き込む方向に分力が発生し、掛止爪がプーラ孔内の段差部から外れ難くなって良好な掛止状態が維持されることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図3及び図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0018】
この図1及び図2に示されているステアリングホイール17は、先の図3及び図4の従来構造の場合と同様に、ステアリングシャフト7の上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔6を芯金5に備えたものとなっているが、その引き抜き作業に関し、従来のネジ式のプーラに替えて、爪掛止式のプーラ18を採用するようにしている。
【0019】
即ち、ここで使用される爪掛止式のプーラ18は、横方向に延びる本体フレーム19の中央部にプーラネジ20を縦方向に向け貫通螺着すると共に、その下端に掛止爪21を有する固定アーム22の上端を前記本体フレーム19の両端部にピン連結することで前記各固定アーム22を前記本体フレーム19の長手方向に揺動し得るようにしたものであり、この機構自体については従来より周知の技術となっているものである。
【0020】
そして、このような爪掛止式のプーラ18を採用するにあたり、本形態例のステアリングホイール17では、従来のネジ式のプーラを固定するためのネジ孔に替えて、芯金5の嵌合孔6を挟んだ対称位置にプーラ18の掛止爪21を収容し得るよう一対のプーラ孔23を穿設し、該各プーラ孔23内の嵌合孔6側に前記プーラ18の掛止爪21を掛止させるための段差部24を形成し、該段差部24の下面に嵌合孔6側へ角度θ(図2参照)の上り勾配を成す傾斜面25を付してある。
【0021】
尚、プーラ18側の掛止爪21の上面にも、前記各プーラ孔23における段差部24の傾斜面25に対応した角度θ(図2参照)の上り勾配を成す傾斜面26が形成されていることが好ましい。
【0022】
而して、このようにステアリングホイール17を構成すれば、ステアリングシャフト7からステアリングホイール17を取り外すにあたり、爪掛止式のプーラ18を採用して該プーラ18の掛止爪21を芯金5の各プーラ孔23に挿入し、該各プーラ孔23内の段差部24に前記プーラ18の掛止爪21を掛止させて固定した上で、プーラネジ20をステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に圧接させた状態で更に締め込むと、ステアリングシャフト7最上端の雄ネジ部10に反力をとることで相対的に本体フレーム19と各固定ネジが引き上げられ、ステアリングシャフト7の上端部からステアリングホイール17の芯金5が引き抜かれることになる。
【0023】
即ち、作業スペースの採れないステアリングホイール17の下方までプーラ18の掛止爪21を張り出させることなく、芯金5の各プーラ孔23内でプーラ18の掛止爪21を掛止させて該プーラ18の固定を図ることが可能となるので、従来において採用が困難であった爪掛止式のプーラ18が支障なく採用できることになり、この結果、従来のネジ式のプーラを採用していた場合の如きネジ孔の二次加工が不要となる。
【0024】
尚、段差部24を有するプーラ孔23を芯金5に形成するに際しては、この芯金5をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することが可能であり、機械工作による二次加工を行わなくて済むことになる。
【0025】
また、プーラ18の掛止爪21を芯金5の各プーラ孔23に挿入して段差部24に掛止させるにあたり、この段差部24の下面に嵌合孔6側へ上り勾配を成す傾斜面25が付されているので、作業中にプーラ18の掛止爪21に引き抜き方向への力が作用した時に、該掛止爪21を嵌合孔6側へ引き込む方向に分力が発生し、掛止爪21がプーラ孔23内の段差部24から外れ難くなって良好な掛止状態が維持されることになる。
【0026】
従って、上記形態例によれば、プーラを固定するためのネジ孔の二次加工を不要とし、芯金5をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することができるので、ステアリングホイール17の製造コストの大幅な低減化を図ることができ、しかも、爪掛止式のプーラ18による引き抜き作業に替えても、その作業中における掛止爪21の良好な掛止状態を維持することができてプーラ18を確実に固定することができる。
【0027】
尚、本発明のステアリングホイールは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】
上記した本発明のステアリングホイールによれば、プーラを固定するためのネジ孔の二次加工を不要とし、芯金をアルミダイキャスト等による鋳造部品として一体成形することができるので、ステアリングホイールの製造コストの大幅な低減化を図ることができ、しかも、爪掛止式のプーラによる引き抜き作業に替えても、その作業中における掛止爪の良好な掛止状態を維持することができてプーラを確実に固定することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1のII部の拡大図である。
【図3】従来例を示す平面図である。
【図4】図3のステアリングホイールの引き抜き作業を説明する断面図である。
【符号の説明】
5 芯金
6 嵌合孔
7 ステアリングシャフト
17 ステアリングホイール
18 プーラ
21 掛止爪
23 プーラ孔
24 段差部
25 傾斜面
Claims (1)
- ステアリングシャフトの上端部を下方から楔嵌合させるための嵌合孔を芯金に備えたステアリングホイールであって、前記芯金の嵌合孔を挟んだ対称位置にプーラの掛止爪を収容し得るよう一対のプーラ孔を穿設し、該各プーラ孔内の嵌合孔側に前記プーラの掛止爪を掛止させるための段差部を形成し且つ該段差部の下面に嵌合孔側へ上り勾配を成す傾斜面を付したことを特徴とするステアリングホイール。
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