JP3919409B2 - プラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリング - Google Patents

プラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリング Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路等の製造工程に用いられる、半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングに関する。特に、ドライエッチング装置、CVD装置などに好適であるプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造技術には、ドライエッチング技術、CVD技術などが数多く応用されている。これらの技術は、ガスをプラズマ分解あるいは熱分解してウエハの加工やウエハへの成膜を行うものである。このため、各種応用の方法に関係なく、反応生成物の一部が、チャンバー内に残留、付着し、蓄積していくことが避けられない。この付着物の量が多くなると、付着物に起因するパーティクルがチャンバー内に増加し、プラズマ等の反応系にパーティクルが投入されて、再分解されることで、所望の加工特性や成膜物性が得られなくなる。また、付着物が剥離することで、加工や成膜時に外観上あきらかな不良を招くこともある。
【0003】
このような問題に対処するために、処理装置は常に一定の頻度でメカニカルクリーニングを行う必要がある。しかし、メカニカルクリーニングは、大気開放するためのチャンバーの温度調整の必要や、再立ち上げ時に十分に大気成分の除去を実施する必要があるなど、作業に時間を要し、装置稼働率を大きく低下させる。そのためメカニカルクリーニングの頻度をさげる方法が考案されている。
【0004】
例えば、各種反応性ガスによるドライクリーニングにより、付着物を揮発させて、除去することによってパーティクルの低減がはかられる。あるいは、付着物の剥離をなるべく抑えるために、特開平10−163180号公報や米国特許第5474649号公報に開示の技術のようにチャンバー内の構成材に対し、フロスト処理(ビードブラストとも呼ばれる)を用いて粗面加工することで、付着物の付着力を高める方法がある。上記米国特許第5474649号公報には、ビードブラストの他に、エングレービング、エッチングまたはモールディングで構成部材にパターンを形成する方法も開示されている。
【0005】
また、ドライエッチング技術、CVD技術に応用される処理装置は、チャンバー自体を含めたチャンバー内の構成部品の材料として母材に表面処理を施し、コーティング層を形成したものを用いる場合が多い。ところが、このような表面処理材を用いた処理装置を繰り返し使用すると、表面処理材の材質劣化により、コーティング部分が脱落する場合がある。この場合も、上述した付着物の剥離と同様の問題が生じる。
【0006】
このような問題に対処する方法として、材質が劣化した材料自体を交換する方法が提案され、この方法を実施する処理装置として、処理装置内部にその内壁面を二層構造とし、劣化が生じる部分を着脱可能に配設した処理装置などが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
反応生成物の付着物に起因するパーティクルの対策として、上述したドライクリーニングにより付着物起因のパーティクルの低減をはかる方法の場合には、プラズマによるガス励起を用いる場合が多い。この場合、プラズマが照射できる領域ではクリーニング効果が大きいものの、プラズマが照射できない領域では付着物を完全には除去できないという問題があった。特に、狭ギャップの平行平板構造など、プラズマをチャンバー内の一部に閉じ込めるタイプの処理装置にはほとんど有効でない。また、プラズマ以外の方法でガス励起や、反応を行う従来方法でも、チャンバー内の全体にクリーニング効果を有効に及ぼすことはできなかった。
【0008】
チャンバー内の構成材に対しフロスト処理を行い、付着物の付着力を高める方法に関しては、付着物が比較的薄い場合や、付着物の内部応力が比較的小さい場合などには有効である。しかし、付着物の厚みが数10μmあるいは数100μm以上となる場合では、フロスト処理で得られる程度の付着力では、付着物剥離を抑制することは困難になるといった問題があった。
【0009】
また、構成部品の材料のコーティング部分が脱落する問題については、たとえ内壁面を二層構造として、劣化部分を着脱可能にしても、一定周期での交換作業は必須であるため、大気開放の頻度を減らすことはできない。従って、装置稼働率を向上させることができないという問題があった。さらに例えば、表面処理材上の付着物をブラッシング等によりクリーニングする必要がある場合は、コーティング部分の消耗を一層早め、これにより装置のランニングコストが増加することが避けられなかった。
【0010】
本発明は、上記の問題点を鑑み、反応生成物の付着層や装置表面のコーティングが剥がれるのを抑制し、チャンバー内のパーティクルを低下させ、製品、例えば半導体装置などの歩留りを維持したまま、あるいは向上させつつ、装置の稼働率を向上させることのできる、主として半導体装置製造のためのプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のような処理装置を提案する。
すなわち、本発明は、処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面に、垂直な段差によって区切られた凹部あるいは凸部に分割された複数の凹部領域または凸部領域からなる段差加工部を有し、前記段差加工部は、前記内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有することを特徴とするプラズマ処理装置を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、上記目的を達成するために、処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面に、前記内縁に沿って放射状に形成された複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とするプラズマ処理装置を提供するものである。
本発明においては、前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、30μm〜1500μmであるのが好ましい。
【0013】
ここで、本発明においては、前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、30μm〜1500μmであるのが好ましい。
また、本発明においては、前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、50μm以上であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、1000μm以下であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、300μm以下であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記凹部領域または前記凸部領域の幅が、0.5mm以上5mm未満であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記フォーカスリングの段差加工部が、前記複数の凸部領域間に、前記内縁に対して垂直に配置される複数の溝を有するのが好ましい。
【0014】
また、本発明は、上記目的を達成するために、処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とするプラズマ処理装置を提供するものである。
また、本発明は、上記目的を達成するために、処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面の所定表面領域のみに、垂直な側壁を有し、前記内縁に対して垂直に配置される、外縁までは貫通しない複数の溝を備えた段差加工部を有することを特徴とするプラズマ処理装置を提供するものである。
【0015】
また、本発明においては、前記プラズマ処理装置は、前記電極と対向する第2の電極を有する平行平板型のプラズマ処理装置であり、該第2の電極の周囲を覆う第2のフォーカスリングを有し、前記フォーカスリングの段差加工部は、前記フォーカスリングと前記第2のフォーカスリングとの間にギャップを構成し、かつ、前記段差は、該ギャップの15%以下の高さを有するのが好ましい。
また、本発明においては、前記フォーカスリングの表面と、前記電極に装着された半導体基板の表面または前記電極の表面とが、同一平面上にあるのが好ましい。
【0016】
また、本発明は、上記目的を達成するために、半導体装置を製造するために、前記電極に被処理半導体基板を装着して処理するプラズマ処理装置の、前記被処理半導体基板を囲うフォーカスリングであって、前記処理によって付着物が堆積する内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とする、半導体製造装置のフォーカスリングを提供するものである。
また、本発明は、上記目的を達成するために、半導体装置を製造するために、前記電極に被処理半導体基板を装着して処理する処理槽内において、前記装着した被処理半導体基板を囲い、かつプラズマを生成する平行平板電極の間に前記プラズマを集中させるフォーカスリングあって、前記処理によって付着物が堆積する内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とする、半導体製造装置のフォーカスリングを提供するものである。
【0017】
本発明では、半導体装置を製造するための処理を行う処理装置において、処理槽内の構成部品の、反応生成物の付着箇所に、段差によって分割された複数の小領域からなる表面、例えば、段差によって区切られた凹部あるいは凸部に分割された部分を設けている。
これにより、処理装置の処理槽内の反応生成物の付着膜が厚くなっても、付着層の剥離を抑制することが可能である。従って、装置の稼働率を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係るプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングを添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、以下に詳細に説明する。
図1は、本発明に係るプラズマ処理装置を適用したドライエッチング処理を行うプラズマ処理装置の一実施形態の概略構成を示す線図的断面図である。
【0019】
同図に示すようにプラズマ処理装置10は、高周波(RF)プラズマによってシリコン酸化膜などの酸化膜をエッチングする、半導体装置製造用のドライエッチング装置であって、狭ギャップの平行平板構造を有する。被処理物(半導体ウエハ)を装着する処理槽(チャンバー)12内にはさまざまな構成部品が設けられている。チャンバー12の上部中央には、エッチングガスを導入可能なガス導入口13が接続された上部電極14が設置される。チャンバー12の下部中央には、ドライエッチングされるウエハ26を固着する静電チャック17を備えた下部電極16が設置される。
上部電極14の周囲にはこれを覆うように上部石英治具18が、下部電極16の周囲にはこれを覆うように下部石英治具20が配置される。さらにチャンバー12の外に、上部電極14および下部電極16の両方に高周波電力(RFパワー)を印加するRFパワースプリッター22と、RFパワースプリッター22に接続されるRF電源24とが設置される。これらによってチャンバー12内にRFプラズマが生成され、ドライエッチングが行なわれる。
ここで、図示例のプラズマ処理装置10においては、上部石英治具18および下部石英治具20の少なくとも一方には、本発明の特徴とする段差によって分割された複数の小領域からなる表面、例えば、実質的に垂直な段差によって区切られた凹部あるいは凸部に分割された部分(図2参照)を上下部電極14、16の近傍に備えている。
【0020】
ここで、プラズマ処理装置10のチャンバー12は、所定の、例えば、10−6Torr程度の真空度まで真空引きすることができる。なお、下部電極16上へのウエハ26の固着方式は特に制限的ではなく、どのような方式でもよく、例えばメカニカルクランプ方式などを用いることもできる。メカニカルクランプ方式を用いるプラズマ処理装置については後述する。
図示例のプラズマ処理装置10のRF印加方式は、RFパワースプリッター22によって上下部電極14および16の両方にRFパワーを印加するスプリット方式を採用しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、このスプリット方式を含め、アノードカップリング方式や、カソードカップリング方式を択一的に選択することができる。
【0021】
上部電極14および下部電極16の周囲は、それぞれ上部および下部石英治具18および20により覆われている。これらの石英治具18、20は、平行平板電極間にプラズマを集中させる、いわゆるフォーカスリングの機能を有している。上部および下部石英治具18および20の部分は、メカニカルクリーニングの際に着脱可能となっている。この上部および下部石英治具18および20の上部および下部電極の近傍の部分に反応生成物の付着物が堆積する。特に、下部電極16の近傍にあたる下部石英治具20の内側(内縁)から幅約12mmの領域には、付着物の堆積が顕著である。従って、この部分は特に、段差加工部を設ける価値が高い。
【0022】
このため、本発明においては、上部および下部石英治具18および20の反応生成物の付着物が堆積する部分に段差によって分割された複数の小領域からなる表面、すなわち実質的に垂直な段差により区切られた凹部あるいは凸部に分割された表面(以下、総称して段差加工部という)を有する。特に、下部電極16の近傍にあたる下部石英治具20の部分において、付着物の堆積が顕著であるので、下部石英治具20の下部電極16の近傍には、段差加工部を設けるのがよい。また、静電チャックを用いた処理装置では、ウエハ近傍に位置する治具に堆積した付着物が剥離すると、剥離した付着物が静電チャックに引き寄せられる。この結果、ウエハの固定を行えないと言う問題が発生する。この意味で、静電チャックを使用する処理装置においては、段差加工部を設けることが特に効果的である。
【0023】
ここで、下部石英治具20に形成される段差加工部の一例の上面図を図2(a)に、図2(a)のα部の部分拡大図を図2(b)に、図2(b)のd−d’線切断部分断面図を図2(c)に示す。
図2(a)、(b)および(c)に示す下部石英治具20の表面に形成される段差加工部30は、円環状の下部石英治具20の内縁に沿って全体に放射状に、すなわち内縁に対して略垂直に、所定ピッチで形成される所定幅、所定長および所定深さ(段差)の、図示例では2mmピッチで形成される1mm幅×12mm長×0.3mm(300μm)深さ(段差)の長方形溝(凹部)30aである。これらの長方形溝30aの底面および長方形溝30a間の表面(凸部表面)は、それぞれ実質的に平坦である。
なお、図示しないが、上部電極14の周囲に設置する上部石英治具18に対しても同様に、段差加工部として上部石英治具18の表面の内縁部全体に1mm幅×12mm長×300μm深さ(段差)の長方形溝が2mmピッチで放射状に配置されている。
【0024】
ここで、本発明の作用効果を明らかにするために、図1に示すプラズマ処理装置10を用いて実験を行った。なお、上部電極14および下部電極16の周囲をそれぞれ覆う上部石英治具18および下部石英治具20により平行平板電極間にプラズマが集中し、上部および下部石英治具18および20の部分に反応生成物の付着物が堆積することになるが、特に、下部電極16の近傍にあたる下部石英治具20の部分において、反応生成物の付着物の堆積が顕著であるため、図3(a)に示すように下部石英治具20の下部電極16の近傍にあたる表面領域28のみに、図3(a)のα部の部分拡大図である図3(b)〜(e)に示すような種々のパターンを施した。
【0025】
図3(b)および図3(b)のa−a’線切断部分断面図である図3(f)に示すパターンAは、機械加工による形成直後の下部石英治具20であり、その表面領域28は表面加工を施していない表面未処理領域のままである。この場合の下部石英治具20の表面粗度は、中心線平均あらさ(Ra)で1.57μm、十点平均あらさ(Rz)で9.25μm、最大高さ(Rmax)で10.5μmである。
また、図3(c)および図3(c)のb−b’線切断部分断面図である図3(g)に示すパターンBは、その表面領域28にフロスト処理28bを施した下部石英治具20であり、仕上げ加工部28aの表面粗度は、中心線平均あらさ(Ra)で3.92μm、十点平均あらさ(Rz)で23.0μm、最大高さ(Rmax)で27.5μmとしたものである。フロスト処理加工28bは、下部石英治具20の表面の内縁部分15mm幅の範囲内に施した。
【0026】
また、図3(d)および図3(d)のc−c’線切断部分断面図である図3(h)に示すパターンCは、下部石英治具20の表面領域28に溝パターンを機械加工したもので、本発明の段差加工部30として形成された略同心円状溝30c(オリエンテーションフラットの部分は円状ではないが、本発明ではこの部分も含め略円状とする)である。この略同心円状溝30cは、下部石英治具20の表面領域28に下部石英治具20の表面の内縁より2mm離して、同心円状に配置された幅3mmおよび深さ(段差)50μmの溝パターンである。
また、図3(e)および図3(e)のd−d’線切断部分断面図である図3(i)に示すパターンDは、下部石英治具20の表面領域28に溝パターンを機械加工したもので、本発明の段差加工部30として放射状に形成された長方形溝(凹部)30dである。この放射状に形成された長方形溝30dは、下部石英治具20の表面の内縁部に、図2(a)〜(c)に示す長方形溝30aと深さ(段差)を除いて同じ溝パターンを持つ2mmピッチで放射状に形成された1mm幅×12mm長、深さ(段差)50μmの長方形溝パターンである。
パターンCおよびDの溝パターンの形成は、具体的には、ダイアモンド治具を用いた機械研削で行った。研削された溝の底の表面は、加工前の石英治具表面と同程度の粗度を有している。
【0027】
以上の下部石英治具20を図1に示すプラズマ処理装置10内に装着して反応性プラズマを発生させ、ウエハ26のドライエッチング処理を実施した。本実験では、反応性プラズマをドライエッチング加工に用いた。ウエハ26の構成は、図4に示すとおり、Si基板32上に二酸化シリコン膜34が1.0μm成膜されており、さらに、その上にフォトレジスト36によるマスクパターンを1.2μmの厚みで形成した。マスクには0.30μm径レベルのホール形状38を開口したものを用いた。ドライエッチングのガスとしてはCF4 、CHF3 のエッチャントガスおよびArの混合ガスを用いた。用いたプラズマの生成条件を表1に示す。
【0028】
Figure 0003919409
【0029】
その結果を表2に示す。表2は、多数のウエハを連続してドライエッチングした場合に、付着物の剥離がどの程度進行したかを示したものである。ここで放電時間は、おのおののウエハの処理に要したプラズマ放電時間を積算した時間である。パターンAの場合、25時間程度の放電で、全ての領域で付着物が剥離した。パターンBでは20時間で剥離領域は10%であり、35時間ですべての領域の付着物が剥離した。
【0030】
Figure 0003919409
【0031】
このようにパターンAと比較すればパターンBのフロスト処理による微小凹凸でも、付着物と下地材料との間の付着力が向上することがわかる。しかし、パーティクルの発生は、付着物の剥離が発生した時点から始まることを考慮すると、装置稼働率の大幅な向上は望めない。
【0032】
一方、本発明の特徴とする段差加工部30(30c,30d)を持つパターンCおよびパターンDは共に、放電時間40時間でも反応生成物の剥離は全くなかった。このことよりパターンCおよびパターンDは、パターンBで得られたフロスト処理による微小凹凸による付着力の向上よりも、はるかに効果的に付着物の剥離を抑えられることがわかった。
【0033】
表3は、20時間放電において、反応生成物の付着力を、引き剥がし法により計測した比較である。その結果、パターンAは3×105 dyne/cm2 以下、パターンBは3〜7×105 dyne/cm2 、パターンCは20〜30×105 dyne/cm2 、パターンDは30×105 dyne/cm2 以上の付着力を示すことがわかった。この結果から、パターンCおよびDでは従来技術と比較し大きな付着力を維持できていることがわかった。特に、パターンDと未処理領域とを比較すれば付着力は、少なくとも10倍程度向上した。
【0034】
Figure 0003919409
【0035】
ところで、付着物が剥離するメカニズムに関しては、付着物の内部応力が大きくなった場合に、下地基板との付着力を上回り、それに抗することができずに、剥離するということが良く知られている。しかし、上記の実験結果より、さらに以下のような知見を見出すことが可能である。
【0036】
その知見の一つは、付着物の剥がれやすさが付着物の内部応力に応じて制限される変位の絶体量に関係するということである。付着物の内部応力に応じて発生する変位量は、付着物を1次元的に捉えた場合下記式で表すことができる。
(付着物の変位量)=(付着物の内部応力×付着物の長さ)/(付着物のヤング率)
すなわち、付着物の内部応力が大きいほど、付着物のサイズが大きいほど、付着物は剥がれやすくなる。さらに、この付着物のサイズを制限するのに、適当な段差を設けてやることが有効であることも本実験結果は示している。パターンDがパターンCより付着力が大きいのは、パターンDの付着物のサイズが段差によってより小さく分割されている効果であると考えられる。
前述のように、石英治具表面の電極近傍の部分にリング状に付着物が堆積する。この付着物を小さく分割するためには、放射状のパターンDの方が、同心円状のパターンCよりも効果的である。
【0037】
パターンAの場合において20時間放電後の付着物堆積の状況を目視で観察すると、下部石英治具20の内側(内縁)から幅約12mmの帯状の領域に付着物の堆積が顕著であった。そして、放射状に亀裂が生成され、剥離が起きていた。このように放射状の亀裂が生成されるのは、プラズマのON−OFFに伴う温度変化によって熱膨張、熱収縮が発生し、付着膜の内部で周方向の応力が発生したためであると理解できる。
このように、少なくとも放電時間20時間の時点においては、周方向の応力が剥離の主たる原因であるため、上記の式における(付着物の長さ)は周方向の長さと考えることができる。パターンDは、帯状の付着膜を周方向で小領域に分割するため、この(付着物の長さ)が小さくなり、(付着物の変位量)が制限され、剥離が効果的に防止できたと理解できる。
【0038】
このような分割の効果を裏付けるデータを図5および図6に示す。図5は、放電時間と付着物の膜厚との関係を示したものである。例えば20時間の放電によって約300μmの付着物が堆積し、その後も、放電時間に比例して堆積膜厚は増大していく。このように、数100μmレベルの厚みを持つ付着層には大きな内部応力が生じることになる。従って、ある膜厚以上になると、付着力が付着物の内部応力に抗しきれず、付着物が剥離する。しかし、図6に示すとおり、付着物の剥離は、付着物の厚みとともに、付着表面積にも依存する。
【0039】
すなわち、分割した小領域の面積を小さくするほど、より厚い付着物の剥離を防止することができる。具体的には、面積400mm2 、39.5mm2 、0.02mm2 において、それぞれ、約300μm、600μm、1200μmの膜厚の付着物の剥離を防止する効果が確認できた。ここで、小領域を分割する段差の高さは50μmである。図6の結果は、付着物の応力が大きいほど剥離が起きやすくなる従来からの知見に加え、段差で分割した小領域によって付着物のサイズを制限することで剥離を抑止することができるという、本発明で得られた新たな知見が正しいことを示すものに他ならない。
小領域の面積は、それぞれの装置において堆積する付着物の剥離を、サイズの制限によって防止する効果を得るために適切な範囲で、加工の容易性等の要件も加味して決定する。例えば、堆積する付着物の膜厚が300μm程度ならば約400mm2 以下、600μm程度ならば約40mm2 以下にする。下限値は、図6において実験的に確認した0.02mm2 に制限されるわけではない。例えば1×10-3mm2 程度にすることも可能である。しかし、加工の容易性を考慮すれば、通常は0.5mm2 程度以上にすることが好ましい。
【0040】
なお、付着膜の厚さは放電時間20時間において約300μmであり、その後も時間にほぼ比例して増大する。パターンCおよびDの段差の高さである50μmは、この付着膜の厚さに対してはるかに小さい。このような小さな段差で高い剥離防止効果が得られることから、付着膜が剥離するか否かは、石英治具との界面付近のある厚さの部分の変位量に依存することが理解できる。この「ある厚さ」は、付着物の組成その他によって変化すると考えられるが、表1のエッチング条件においては50μm程度以下であり、50μmの段差でその厚さの付着膜を分割することが可能であったと理解できる。
また、段差の高さは50μmと小さくても、溝の幅、すなわち、段差によって分割された凸部小領域間の距離は大きい。例えばパターンDでは1mmであり、放電時間20時間における堆積膜厚の約3.3倍であり、40時間における堆積膜厚の約1.7倍である。放電時間50時間まで放電時間に比例して堆積膜厚が増大すると仮定した膜厚に対しても、約1.3倍である。しかも図5に示した膜厚は、堆積膜厚が最も大きい下部石英治具の内縁部分での値であり、内縁から離れるに従って膜厚は減少する。さらに、プラズマによって生成された付着物の堆積は必ずしもコンフォーマル(等方向)には進行せず、段差の側壁においては薄くなることが一般的である。従って、凸部小領域と凹部小領域を分割する段差は、少なくとも段差加工部の大部分においては、長時間の放電の後にも消失しないと考えられる。すなわち、長時間の放電の後であっても堆積物は段差を有する基板上に堆積され、段差によって効果的に分割される。そして、段差によって分割されることにより、剥離が防止される。
【0041】
また一方で、付着表面の凹凸が付着物の付着力を向上させる釘打ち効果が知られているが、微小凹凸のパターンBにおいて、段差によって分割したパターンCおよびパターンDより剥がれが生じやすいことは、この釘打ち効果には、段差の高さに対する依存性があることを示している。
【0042】
これを裏付けるデータを図7に示す。図7は、分割小領域の面積が12mm2 であるパターンDにおける段差の高さと、20時間プラズマ放電を行った場合の付着物の付着力との関係を示したものである。図7によると、付着物の膜厚が厚いほど、すなわち付着物の応力が大きいほど、付着物の剥離は起こりやすくなる。しかし、それに応じて段差を大きくすると、付着物の剥離は起こりにくくなる。この実験結果では、付着力が3〜7×105 dyne/cm2 以下で付着物の剥がれが生じ易くなったが、これを確実に防止できる15×105 dyne/cm2 以上が得られる段差は、30μmであった。さらに50μmの段差においては、30×105 dyne/cm2 を超える付着力が得られた。
【0043】
30μmの段差は、膜厚300μmの付着物に対しては微小であると考えられる。しかしこのような小さな段差でも、ある程度の釘打ち効果が得られていることが理解できる。また、300μmの膜厚は、12mm2 の寸法のパターンに比較するとはるかに小さい。従って、釘打ち効果が得られるために凹凸が高い密度で存在することは必須ではなく、特定高さ以上の段差が、特定面積内に一つ以上あればよいことが理解できる。このように段差が、付着物の膜をピン留めするような効果(以下、「ピン留め効果」と呼ぶ)を奏するものと理解できる。
【0044】
パターンBのフロスト処理では顕著な剥離防止効果が得られなかった現象は次のように理解することができる。まず、フロスト処理を行った石英治具の表面には微小な凹凸が形成されているのみであり、最大高さ(Rmax)でも27.5μmにすぎない。このように凹凸の高さが小さいため、付着膜を分割する効果においても、釘打ちする効果においても小さい。また、その凹部と凸部とは傾斜部によって連続的に接続されており、明確な段差によって分割された小領域は形成されていない。このため、付着膜を分割し、変位量を制限する効果が小さい。たとえ、高さをさらに大きくすることができたとしても、隣りあう凸部の間の間隔が小さいため、隣り合う凸部に堆積した付着物同士がつながってしまい、付着膜を効果的に分割することができない。言い換えれば、フロスト処理では、付着膜を分割するために必要な、明確な段差によって区切られた、一定の広さを有する凹部が形成されない。
これに対して、パターンCおよびDを形成した石英治具の表面は、50μmの高さを有する明確な段差によって複数の小領域に分割されている。まず、この段差が付着物の膜をピン留めする効果が得られる。また、溝の底部に形成される凹部小領域は1mmの幅を有している。このため、溝を挟んで隣り合う凸部小領域に付着した膜同士や、凸部小領域に付着した膜と凹部小領域に付着した膜とが効果的に分割される。
【0045】
従って、本発明においては、凹凸を形成する段差は、堆積付着物の剥離を防止するに十分な高さを有するのが好ましい。具体的には、図7に示されたように、30μm以上、もしくはさらに好ましくは50μm以上にする。これらの段差は、放電時間20時間での付着物膜厚である約300μmに比較するとそれぞれ約10%および17%である。なお、この段差が高くなるほど付着力は大きくなるので、更に大きくすることも好ましい。例えば、後から説明するように、300μmの段差では、50時間の放電においても剥離に伴うパーティクル数の増大は見られなかった。この場合、段差の高さは膜厚の約40%である。当然のことながら、処理装置の種類及び運転条件によって付着物の堆積速度は異なる。また、必要な装置稼働率を得るために要求される連続処理時間、もしくは、ウエハ毎の処理時間を積算した時間も、装置毎に異なる。このような、要求される連続処理時間の間に堆積される膜厚にあわせて、剥離を防止するために必要な段差を設定する。
なお、剥離防止の観点では段差は大きくする方が好ましい。しかし、段差の高さが堆積膜厚と同程度以上になれば、それ以上大きくしても顕著な効果は得られない。また、治具の強度低下や、加工困難性の増大を考慮しても、必要以上に段差を大きくすることは好ましくない。さらに、段差が大きすぎると、処理装置の特性に悪影響を与える可能性もある。例えばガスを使用する処理装置では、段差によってガスの流れが乱され、その結果、処理特性に悪影響を与える。従って、段差の高さは、ガスの流れを乱さない範囲にすることが好ましい。
【0046】
なお、本実験では、図1に示すような平行平板型のプラズマ処理装置10を用いたが、このようなプラズマ処理装置の場合、上部電極14と下部電極16の間にプラズマが効率的に閉じ込められる構造である。このような構造の場合、反応生成物は、プラズマが終端する領域近傍に大量に再堆積し、付着層となる。従って、段差加工部を、ウエハ26の近傍に位置する表面位置、あるいは電極14、16の近傍等の、反応生成物が顕著に付着する位置の装置表面に配置することで、堆積物の付着層の剥離防止に対してより有効に作用し、より大きな効果を挙げることができる。
【0047】
さらに、段差によって形成される凹凸のパターン形状についての作用効果を説明する。本実験では、平行平板型のプラズマ処理装置を用いた。このようなプラズマ処理装置の場合、処理槽内にプラズマを中心とした温度勾配が生じる。あるいは、処理槽内に熱源や冷却部がある場合、それらの影響が合成された温度勾配が生じる。従って、付着物の内部応力には、このような温度勾配に沿う方向の成分が生じる。また、付着物は、温度勾配により膜厚が変化する場合が多く、膜厚差に起因した応力成分も生じる。このような場合、上述したパターンCのように、凹部あるいは凸部を、温度勾配により生ずる等温度曲線に沿って配置することがより有効である。
【0048】
また枚葉式のプラズマ処理装置では、プラズマのオン、オフなどによって、周期的な熱変動が生じる場合が多い。この場合、付着物の内部応力は熱変動振幅が最大となる領域で大きくなる。この場合は、温度勾配により生じる等温度曲線に沿う内部応力が発生する。従って、パターンDのように、凹部あるいは凸部を、等温度曲線に対し、その法線方向に沿って、すなわち、温度勾配に沿って配置することがより有効となる。
【0049】
例えば、低誘電率絶縁物のエッチングにおいては、ウエハを装着する下部電極の温度を室温にしてはるかに低い温度、例えば−50℃程度に冷却する、いわゆる低温エッチングが行われる。このような場合には大きな温度勾配が発生する。また、一般的には低温になるほど付着物の堆積速度が大きくなるので、付着物の膜厚も大きくなる。この結果、付着物の剥離が起きやすくなる。このような場合に対して、本発明の段差加工部を設けて付着物の剥離を防止すると、特に、凹凸のパターンを温度勾配に従って配置することは有効である。
また、例えば金属やシリコン等の、熱伝導率の高い材料を使用した部品の場合、プラズマのオン、オフ等によって発生する温度変動の幅および速度が大きくなる。このため、付着物の剥離が起きやすくなる。このような場合に対して、本発明の段差加工部を設けて付着物の剥離を防止すること、特に、パターンを温度勾配に従って配置することは有効である。
【0050】
さらに、本発明は、プラズマ処理装置などの処理槽内の構成部品表面の付着物の剥離防止に適用できるのみではなく、同じ原理で、装置槽内の構成部品表面のコーティングが剥がれるのを防止するのにも有効である。特に、チャンバー自体を含めた、チャンバー内の構成部品の材料としてアルミアルマイトが使用される場合があるが、アルマイトは130℃以上になると、アルミニウム母材との熱膨張係数の差より、急速に剥離しやすくなる特性を持つ。このため、従来装置、特に枚葉式の処理装置では、連続処理による加熱効果でこのような部品の表面が高温化し、アルマイトが剥離しやすくなる。従って、この場合にも、アルミアルマイトの表面を本発明のように段差によって小領域に分割することで、アルミニウム母材とアルマイトの付着力を維持し、剥離を防止することが有効である。
【0051】
【実施例】
以下、本発明のプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングを実施例に基づいてより具体的に説明する。
(実施例1)
本発明のプラズマ処理装置をドライエッチング装置として用いられるプラズマ処理装置に適用した実施例1およびその変形例について説明する。
図1に示すプラズマ処理装置10をドライエッチング装置として用い、図2(a),(b),(c)に示す下部石英治具20を用いて、図4に示す構造の半導体基板(ウエハ26)の二酸化シリコン膜34のドライエッチング加工を実施した。
上述したように下部石英治具20の表面の内縁部の段差加工部30として、1mm幅×12mm長、深さ(段差)300μmの長方形溝30aをピッチ2mmで放射状に配置した(パターンD:図3(e)および(i)参照)。また、上部電極14周囲に設置する上部石英治具18に対しても同様に上部石英治具18の表面の内縁部の段差加工部30として、1mm幅×12mm長、深さ(段差)300μmの長方形溝30aをピッチ2mmで放射状に配置した。
【0052】
パターンは、表3においてもっとも効果が確認されたDを選んだ。長さは、表2においてパターンA、すなわちフラットな石英治具(20,18)の場合に顕著な(50%の)剥離が見られた放電時間20時間において、堆積が観察された幅である12mmを選んだ。すなわち、幅12mmの付着膜全体を周方向に分割できる長さにした。また段差の高さは、表3に示されたように50μmでも効果が確認されたが、余裕を見て300μmとした。この高さは、上記の20時間の放電時間における付着物の堆積膜厚に相当する高さである。
実際に加工された溝30dの形状は、図8に示したような断面形状を有している。断面全体は概略長方形形状を有している。側壁は、石英治具20,(18)の表面に対して完全に垂直ではない。また、明確には図示はしないがわずかに凹凸を有しており、下端部は丸みを有している。しかし、下端部を除いた平均傾斜角は約80°以上と大きく、実質的に垂直であると言える。
なお、比較例として、図3(b)および(f)に示すような機械加工したままのフラットな上下部石英治具18および20を用いた二酸化シリコン膜34のドライエッチング加工も同様に行った。
【0053】
チャンバー12を10-6Torr程度の真空度まで真空引きし、ウエハ26を静電チャック17を用いて下部電極14上に固着した。
チャンバー12の上部のガス導入口13からチャンバー12内に導入されるドライエッチングガスとしてはCF4 、CHF3 のエッチャントガスおよびArの混合ガスを用いた。本プラズマ処理装置10のRF印加方式は、上下部電極にRFを印加するスプリット方式を採用した。プラズマの生成条件は、上記表1に示したものを用いた。
上述したように、本プラズマ処理装置10では、上部電極14および下部電極16の周囲は、上下部石英治具18および20により覆われており、これにより平行平板電極間にプラズマが集中する構成となっているため、この上下部石英治具18および20の電極近傍部分に反応生成物の付着物が堆積することになる。
【0054】
表4に、機械加工したままのフラットな上下部石英治具18および20を用いた場合と、上下部石英治具18および20に放射状の規則的な凹凸パターン(長方形溝30a)を持つ段差加工部30を設置した場合とのドライエッチング性能を比較した結果を示す。二酸化シリコン膜34のエッチングレートおよびエッチング均一性において、両者に違いはなかった。また、この時のポリシリコンのエッチングレートに関しても差異はないため、半導体集積回路等の二酸化シリコンドライエッチング工程でしばしば重要視される(二酸化シリコンエッチレート)/(ポリシリコンエッチレート)で定義される下地選択比に関しても違いはなかった。また、マスクとの加工変換差やエッチング形状のテーパ角などにも違いはなかった。特に、エッチング形状に関しては直径0.30μm、深さ1.0μmレベルの微細形状加工に違いのないことを確認した。これにより、ドライエッチングの基本性能に対し、上下部石英治具18および20に図3(e)および(i)に示すような長方形溝30aからなる放射状凹凸パターンを持つ段差加工部30を設けても、なんら悪影響を及ぼさないことが確認できた。
図1の装置の上下の石英治具18、20の間のギャップは約2mmである。このギャップに対して、石英治具に設けた300μmの段差は約15%に相当する。このような段差が、ガスの流れを乱したり、さらに、プラズマ特性やエッチング特性を変化させたりしないことが確認できた。
【0055】
Figure 0003919409
【0056】
ただし、段差加工部の段差を更に大きくした場合には、エッチング特性、特に均一性に対して悪影響を与える。図9は、図1に示すエッチング装置において、図3(e)および(i)に示す段差加工部(パターンD)を持つ下部石英治具を用いた場合の、段差加工部の段差と二酸化シリコンエッチングレート均一性との関係を示すグラフである。図9から分かるように、段差900μmの場合に4.9%に均一性が悪化し、1200μm(1.2mm)以上では5%を越えた。これは、段差加工部によってガスの流れが乱され、プラズマおよびエッチングの特性に変化が発生したものと理解できる。従って段差の高さは1.5mm程度以下、好ましくは1mm程度以下にする。
図1の装置は狭ギャップ型のエッチング装置であり、上下の石英治具18、20の間の間隔は約2mmと、小さくなっている。このギャップに対して、上記の1mmの段差は約50%に相当する。このような狭いギャップを形成する構成部品に適用したために、段差加工の高さに、上記のような制限が見いだされた。他の装置および他の部品においても、ガスの流れを乱すことがない範囲に段差加工の高さを抑えることが好ましい。しかし、段差の高さの具体的な上限値は、それぞれの装置、部品毎に異なる。
【0057】
図10は、本実施例1におけるプラズマ放電時間とチャンバー12内に発生するパーティクル数、すなわち、チャンバー12内で処理したウエハ上に付着するパーティクルの個数との関係を示したグラフである。図10から、上下部石英治具18および20に長方形溝30aによる放射状の凹凸パターンを設置した場合、プラズマ放電時間50時間でも0.25μm径以上のパーティクル数は30個以内に収まることがわかる。比較のため、機械加工したままのフラットな上下部石英治具18および20を用いた場合を同時に示した。この場合には、プラズマ放電時間が20時間を超えると0.25μm径以上のパーティクルが増大した。
【0058】
また、半導体集積回路の製品歩留まりについても、従来レベルであり、上下部石英治具18および20の段差加工部30の放射状凹凸パターンが、なんら悪影響を及ぼさないことを確認した。しかも、プラズマ放電時間40時間近傍においても、歩留まりの低下は見られなかった。さらに、メカニカルクリーニングに従来の洗浄方法を用いても、上下部石英治具18および20の段差加工部30の凹凸パターン段差が大きいため、摩耗により凹凸パターンが消失するといった問題も発生しない。
以上から明らかなように、本発明の特徴とする段差加工部30を適用することにより、本発明が適用されたプラズマ処理装置10の連続操業時間が従来と比較して2倍以上向上できた。これにより、メカニカルクリーニングの頻度が低下し、装置稼働率が向上できた。
【0059】
このように放射状の溝パターンを形成した石英治具は、実際の半導体装置生産において、既に約1年間にわたって連続的に使用されている。その間、溝パターンに起因するトラブルの発生もなく、高い稼働率を連続して記録している。さらに、図10に示した50時間を越え、70時間までの連続操業の実績を得ている。実際には、70時間の連続操業後においてもパーティクル数の増大は見られておらず、さらに長時間の連続操業も可能と考えられる。また、溝の幅を1mmに保ったままで溝のピッチを4mmまで広げても、70時間の連続操業において付着物剥離の問題が発生しないことが確認できている。ただし、ピッチを6mm間まで広げた場合には付着物の亀裂発生が観察された。さらに、下部石英治具20に比較して付着物の堆積膜厚が約1/2でしかない上部石英治具18については、溝の深さを200μmに減少しても、付着物剥離が発生しないことが確認できている。
【0060】
70時間連続操業によって付着物が堆積した石英治具(18,20)は、洗浄処理で堆積膜を除去することによって繰り返し使用することが可能である。付着膜の除去は、石英治具にダメージを与えることなく行うことができる。すなわち、溝間の凸部に付着した堆積膜は有機溶剤に浸すことによってはがれる。そして、溝内の堆積膜はブラッシングによって除去できる。溝内の部分と溝間の部分とが分離して除去されることから、放電時間70時間の間に付着した堆積膜が、下部石英治具20に設けた幅1mm、深さ300μmの溝によって分割されていることがわかる。溝パターンの形成、および70時間の連続操業による石英治具の寿命短縮も無い。
70時間の連続操業後には、下部石英治具20への付着物堆積が肉眼で確認できる範囲は、20時間後に比較してさらに外側に広ることが観察されている。従って、放射状の溝の長さをさらに長くして、この時点においても付着膜を周方向に完全に分割することが、連続操業時間をさらに延長するために有効である。
【0061】
なお、長時間の連続操業によって形成される付着膜には、直径方向の大きな膜厚分布が存在する。このような膜厚分布によって直径方向の内部応力が発生する。この内部応力による剥離を防止するためには、パターンDのような放射状の溝に加えて、パターンCのような同心円状の溝を形成し、直径方向にも付着膜を分割することが考えられる。この場合、パターンCもしくはDのような一次元的なパターンによって、付着膜を一次元的に分割するのみではなく、パターンCとDとを組み合わせたような二次元的なパターンによって付着膜を二次元的に分割することになる。しかし、二次元的な溝パターン形成は、パターン形成のコスト増大につながる。また石英治具の強度低下の問題を発生する可能性もある。さらに、付着物が堆積した治具の洗浄においても、凹部に付着した堆積物の除去の困難性が高まる。化学的作用のみによって堆積物を除去することができる高いエッチング作用を有する洗浄液を使用すれば、除去は可能であろう。しかし、治具にダメージを与え、治具寿命の短縮を招く。
このような要件を総合的に考慮すると、本実施例で対象としたエッチング装置の石英治具20,18においては、放射状の一次元的なパターンのみを設けることが好ましいと判断できる。
【0062】
小領域を分割するための段差(段差加工部30)は、図8の例に示されたように、実質的に垂直であることが、堆積膜を効果的に分割するために好ましい。具体的には、側壁の傾斜の平均角度が約75°以上、さらに好ましくは約80°以上にする。ただし、完全に垂直である必要はない。また、効果的に分割するために必要な傾斜角度は、付着物の組成や堆積機構等によっても変化する。従って、段差の角度が十分に大きく、堆積膜を効果的に分割できる範囲で、それぞれの装置および部品、並びに操業条件に応じて、適切な段差形状を定めればよい。また、傾斜角度そのもののみではなく、分割する小領域と段差部との間に明確な屈曲点が存在し、明確な段差によって小領域が分割された状態にすることも重要である。
【0063】
本実施例において、溝の幅は1mmとした。この幅をある範囲で変更することは可能である。ただし、必要な付着物剥離防止効果を得るためには溝幅を大きくしすぎることは好ましくない。本実施例のエッチング装置の下部石英治具20の場合には、上記のように、溝幅1mmで溝ピッチ6mm、すなわち溝間の凸部の幅5mmにおいて付着膜に亀裂が発生したことを考慮すると、溝の幅も5mm未満にすることが好ましい。逆に溝幅が小さすぎると、既に述べたように、隣り合う凸部小領域に付着した膜同士がつながり、付着膜を効果的に分割することができない。本実施例においては、下部石英治具20に設けた幅1mmの溝が、放電時間70時間の間に形成される堆積膜を分割するに十分であることが確認された。前記のように、この幅は40時間の放電時間において測定された堆積膜厚に比較して大きい。堆積膜を分割するために必要な溝幅の最小値は、装置およびその操業条件によって異なる。しかし一般的には、必要な稼働率を得るために必要なクリーニング間の放電時間の間に形成される堆積膜の膜厚よりも大きいか、もしくは少なくとも同程度以上であることが好ましい。一方、加工の容易性を考慮すると、機械研削加工で溝を形成する場合には溝幅を0.5mm程度以上にすることが好ましい。
【0064】
以上のように、堆積膜を分割する作用によって剥離を防止するためには、要求される稼働率を得るために定めた累積処理時間の間に形成される堆積膜を分割するために適した段差が形成されるような溝を設けることが必要である。すなわち堆積膜が効果的に分割されるように、溝の深さ(段差の高さ)を十分に大きく、溝の側壁の角度(段差の角度)を十分に大きく、溝の幅(段差によって分割された隣り合う凸部小領域間の距離)を十分に大きくかつ大きすぎない範囲に、溝のピッチ(凸部小領域の幅)を大きすぎないよう、することが必要である。堆積膜は必ずしも完全に分断される必要はないが、付着物の長さを制限してその変位量を制限し、剥離を防止する効果を持つように分割することが必要である。
【0065】
本発明でいう段差加工部30の段差によって分割された小領域とは、必ずしも面により周囲を分断された領域に限定するものではない。肝要なのは、上述したように、装置運転によって堆積物が付着する、すなわち付着物の付着力を維持したい箇所の、付着表面積を段差により小領域に分割することにある。そのため、段差加工部30を複数の小領域に分割する段差があれば、好ましくはその段差が堆積物の剥離を防止するに十分な高さを有していれば、具体的には、例えば30μm以上ある部分を含んでいれば、本発明の段差加工部は、特に制限的ではなく、さまざまな変形が可能である。例えば、図11(a)および(b)に示す下部石英治具20の段差加工部30のように小領域が、矩形状傾斜溝30eによってスローブ状に分割されているもの、あるいは図12(a)および(b)に示す下部石英治具20の段差加工部30のように小領域が、V字形状傾斜溝30fによりスローブ状に分割されているもの等をも含む。
【0066】
本実施例の装置のように、チャンバー12の構成が簡易で対称性のよい形式の場合、図2(a),(b),(c)および図3(e),(i)のような放射状に配置された、長方形溝30a、30dによる段差、あるいは図3(d),(h)のような同心円状に配置された、同心円状溝30cによる段差など、対称性のよい、繰り返しパターンを用いる場合が,特に有効である。
このように、段差加工部30の複数の分割小領域は、規則性のあるパターンで配置されるのが好ましいが、本発明はこれに限定されない。
【0067】
段差加工部30の複数の分割小領域は、それぞれ実質的に平坦であるのが好ましい。しかし、完全に平坦である必要はない。実際、前述のように、機械加工した表面はある程度の表面粗度を有する。この表面粗度が、段差に比較してはるかに小さければ、段差によって分割された小領域のそれぞれは実質的に平坦であると言える。さらに、従来のフロスト処理を併用して、小領域の一部もしくは全てを粗面化した場合でも、その粗面化の程度が大きくなく、小領域を分割する段差に比較して顕著に小さい範囲であれば、やはり、小領域のそれぞれは実質的に平坦であると言える。段差部と小領域との境界領域が丸みを帯びた形状になっていたとしても、その境界領域が小領域のそれぞれに占める割合が十分に小さければ、やはり、小領域のそれぞれは実質的に平坦であると言える。また、それぞれの小領域が全体として曲面になることも許容される。装置構成部品の曲面の表面に段差加工部を形成すれば、必然的に、曲面の小領域が形成される。また、機械研削加工に使用する治具の形状によって、溝の底面、すなわち凹部小領域が曲面になる場合がある。そのような場合であっても、曲率半径が大きく、それぞれの小領域の中での高さの変化が、小領域を分割する段差の高さに比較して十分に小さい範囲であれば、やはり、小領域のそれぞれは実質的に平坦であると言える。
【0068】
なお、本実施例では、静電チャックによりウエハ26を下部電極16に固着する方式のプラズマ処理装置10を用いたが、図13に示すプラズマ処理装置40のようにメカニカルクランプ方式のものにも同様の適用が可能である。
図13に示すプラズマ処理装置40は、図1に示すプラズマ処理装置10とウエハ26の下部電極16への固着方式および上下部電極14および16の周囲を覆う治具の構成を除いて基本的に同様な構成を有しているので、同一の構成要素には同一の番号を付し、その説明は省略する。
【0069】
プラズマ処理装置40は、狭ギャップの平行平板構造のドライエッチング装置であって、チャンバー12と、ガス導入口13を持つ上部電極14と、下部電極16と、上部電極14の周囲にこれを覆うように配置されるアルミアルマイト治具42と、このアルミアルマイト治具42に対向してその下側に下部電極16の周囲にこれを覆うように配置され、下部電極16上に載置されたウエハ26の外周部を上方から機械的にクランプするアルミアルマイトクランプ(メカニカルクランプ)44と、RFパワースプリッター22と、RF電源24とを有する。
ここで、図示例のプラズマ処理装置40においては、アルミアルマイト治具42およびアルミアルマイトクランプ44の少なくとも一方は、本発明の特徴とする段差によって分割された複数の小領域からなる表面、例えば、段差によって区切られた凹部あるいは凸部に分割された部分(図2および図3参照)を上下部電極14、16の近傍に備えている。
【0070】
このように、メカニカルクランプに本発明の段差加工部分を設けた場合にも、異常放電等を起こす原因にはならず、処理性能に悪影響を与えないことを確認した。すなわち、図示例のプラズマ処理装置40のように、アルミアルマイトのメカニカルクランプ44を用い、このメカニカルクランプ44の部分に、例えば、上述したように、図2(a)〜(c),図3(e)および(i)に示すパターンDのような長方形溝30aや30dからなる放射状凹凸パターンや図3(d)および(h)に示すパターンCのような同心円状溝30cからなる同心円状凹凸パターンを施して段差加工部30を設けたことによる処理性能の悪化は見られなかった。その上、付着物の剥離が抑えられ、装置の連続稼働時間をのばすことができた。
【0071】
以上、本発明をドライエッチング装置として用いられるプラズマ処理装置に適用した実施例を示したが、勿論、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、この他にもさまざまな処理装置に適用可能である。例えばCVD装置など、チャンバー内の構成部品の表面に反応生成物を含んだ付着物が形成される装置に好適に適用可能である。特に、本発明は、半導体集積回路、さらには極めて微細化された半導体集積回路のような半導体装置の製造工程に用いられる処理装置に適用するのがより有効である。
【0072】
(実施例2)
本発明の処理装置をドライエッチング装置として用いられるプラズマ処理装置に適用した別の実施例2およびその変形例について以下に説明する。
図14は、実施例2のプラズマ処理装置50の概略構成を示す線図的断面図である。図14に示すプラズマ処理装置50は、図13に示すプラズマ処理装置40と上部電極52の構成および上部電極52へのRFパワーの印加方式がアノードカップリング方式である点を除いて基本的に同様な構成を有しているので、同一の構成要素には同一の番号を付し、その説明は省略する。
【0073】
図14に示すプラズマ処理装置50は、同様に、狭ギャップの平行平板構造のドライエッチング装置であって、チャンバー12と、チャンバー12の上部中央に配設され、エッチングガスを導入可能なガス導入口53と導入されたエッチングガスをチャンバー12内に吹き出す複数のガス吹き出し穴55とが配置されたアルミアルマイト製上部電極52と、下部電極16と、上部電極14の周囲にこれを覆うように配置されるアルミアルマイト治具42と、このアルミアルマイト治具42に対向してその下側に下部電極16の周囲にこれを覆うように配置され、下部電極16上に載置されたウエハ26の外周部を上方から機械的にクランプするアルミアルマイトクランプ(メカニカルクランプ)44と、上部電極52にRFパワーを印加(供給)するRF電源24とを有する。
【0074】
ここで、図示例のプラズマ処理装置50においては、チャンバー12は10-6Torr程度の真空度まで真空引きでき、その内部には下部電極16が支持され、この下部電極16と上方にて対向する上部電極52とで平行平板電極を構成している。ウエハ26は、アルミアルマイト製クランプ44を用いて下部電極16上に固着される。
この上部電極52にはエッチングガスを導入可能な、ガス導入口が配置され、チャンバー内にエッチングガスを導入可能である。
本プラズマ処理装置50のRF印加方式は、上部電極52にRFパワーを印加するアノードカップリング方式が採用されているが、これも含め、カソードカップリング方式やスプリット方式を択一的に選択できる。
上部電極52および下部電極16の周囲は、アルミアルマイト製治具42やアルミアルマイト製クランプ44により覆われている。本実施例では、上部電極52自体もアルミアルマイトにより構成されている。
【0075】
ここでアルミアルマイト製の上部電極52を、一定の表面形状を有するよう加工処理して、本発明の特徴とする段差加工部30を形成した。この時、上部電極52は、アルミニウム母材に段差加工を施した後に、アルマイト処理を20μm程度形成した。アルミニウム母材の表面形状は、図15に示すように、ウエハ26に対向する上部電極52の表面に幅1mm、深さ100μmの長方形溝30gをガス吹き出し穴55に重ならない範囲において2mmピッチで碁盤目状に配置した。ガス吹き出し穴55の穴径は0.5mmである。
【0076】
本実施例によって、本発明のプラズマ処理装置50を用いてポリシリコン膜35のドライエッチング加工を実施した。
なお、比較例として、碁盤目状の長方形溝を形成していないフラットな上部電極を用いてポリシリコン膜35のドライエッチング加工も同様に行った。
本実施例で用いたウエハ26の構造を図16に示す。本実施例で用いたウエハ26は、Si基板32上に膜厚10nmの二酸化シリコン膜34を形成し、その上に膜厚0.25μmのポリシリコン膜35を形成し、さらにフォトレジスト36による高さ1μmのマスクパターンを形成したものである。マスクには0.35μmレベルのライン・アンド・スペース形状を形成したものを用いた。ドライエッチングのガスとしては塩素ガスおよび酸素の混合ガスを用いた。プラズマの生成条件を表5に示す。
【0077】
Figure 0003919409
【0078】
表6に、フラットな従来の上部電極を用いた場合と、長方形溝30gからなる碁盤目状の凹凸パターンを持つ段差加工部30を設置した上部電極52を用いた場合とのドライエッチング性能を比較した結果を示す。ポリシリコン膜35のエッチングレートおよびエッチング均一性において両者に違いはなかった。また、この時の二酸化シリコンのエッチングレートに関しても差異はないため、半導体集積回路等のポリシリコンドライエッチング工程でしばしば重要視される(ポリシリコンエッチレート)/(二酸化シリコンエッチレート)で定義される下地選択比に関しても違いはない。また、マスクとの加工変換差にも違いはない。これにより、ドライエッチングの基本性能に対し、上部電極52に長方形溝30gによる碁盤目状の凹凸パターンを施しても、なんら悪影響を及ぼさないことが確認できた。上部電極52等の構成部品は、一般的には、不連続な形状部分での電界集中、異常放電を避けるため、比較的平滑な平面により形成されるが、100μmレベルの段差を構築しても、放電に影響はなく、処理性能にも支障ないことが示された。
【0079】
Figure 0003919409
【0080】
図17は、図14に示すプラズマ処理装置50おいて、本発明を適用した長方形溝30gによる碁盤目状の凹凸パターンを持つ段差加工部30を設置した上部電極52と従来の上部電極とを用いた場合のプラズマ放電時間とウエハ26上へのアルマイトの脱落個数との関係を示したグラフである。上部電極52に長方形溝30gによる碁盤目状の凹凸パターンを設置した本発明の場合、放電時間200時間でも0.30μm径以上のアルマイトの脱落数は30個以内に収まる。一方、比較のため、フラットな従来の上部電極を用いた場合を同時に示したが、この場合には、放電時間が100時間を超えるとアルマイトの脱落数が増大した。つまり、放電時間100時間は、従来の上部電極の使用限界時間であることを示していることがわかる。
【0081】
また、半導体集積回路の製品歩留まりについても、従来レベルであり、上部電極52の長方形溝30gによる碁盤目状の凹凸パターンがなんら悪影響を及ぼさないことを確認した。プラズマ放電時間200時間近傍においても、製品歩留まりの低下は見られなかった。
以上より、本発明の適用により、プラズマ処理装置の連続操業が従来と比較して2倍程度向上でき、装置の稼働率が向上し、またランニングコストも低減できた。
【0082】
以上、本発明の処理装置をドライエッチング装置に適用する種々の実施例を挙げ、半導体集積回路等の半導体装置を製造するためのウエハをドライエッチング処理する際に発生する、反応生成物の付着物や、構成部品表面のコーティングなどの剥離を防止する効果について説明した。しかし本発明はこれに限定されず、処理装置の処理槽内の構成部品の少なくとも一部が、段差によって分割された複数の小領域からなる表面、例えば、段差によって区切られた凹部あるいは凸部に分割された部分、すなわち本発明でいう段差加工部を備えていれば、どのような構成の処理装置にも、どのような処理を行う処理装置にも、また公知のどのような処理装置にも、適用可能なことはもちろんである。
【0083】
実施例では石英製治具に段差加工部を設けた例を示したが、例えば、セラミック製の治具に同様の加工部を設けることも有効である。また、実施例で示したフォーカスリングやクランプのみではなく、さまざまな構成部品に本発明を適用することができる。例えば、ECR型エッチング装置やICP型エッチング装置のベルジャ等に本発明の段差加工部を設けることも有効である。さらに、CVD装置やスパッタ装置等にも好適に適用することができる。
また実施例では、ドライクリーニングを効果的に行うことが困難な狭ギャップ型の装置に本発明を適用した場合を示した。しかし、ドライクリーニングを行う装置においても、本発明の段差加工部を設ければ、ドライクリーニングの頻度は低減し、さらに稼働率を向上させることができる。
【0084】
本発明に係るプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングについて、種々の実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は以上の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってよいのはもちろんである。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、反応生成物の付着層や装置表面のコーティングが剥がれるのを抑制し、チャンバー内のパーティクルを低下させ、従来の性能、製品歩留まりを維持したまま、装置稼働率が向上し、ランニングコストも低減できる等の優れた効果を奏する。
従って、本発明のプラズマ処理装置および半導体製造装置のフォーカスリングは、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る処理装置を適用したドライエッチング処理を行うためのプラズマ処理装置の一実施の形態の構成を説明する線図的断面図である。
【図2】 (a),(b)および(c)は、それぞれ図1に示すプラズマ処理装置に用いられる下部石英治具の一実施の形態の上面図、そのα部の詳細を示す部分拡大図およびそのd−d’線切断部分断面図である。
【図3】 (a)は、図1に示すプラズマ処理装置に用いられる下部石英治具およびその中央に配置されるウエハの一実施の形態の上面図であり、(b)、(c)、(d)および(e)は、それぞれ(a)に示す下部石英治具のα部の詳細を示す部分拡大図であり、(f)、(g)、(h)および(i)は、それぞれ(b)のa−a’線、(c)のb−b’線、(d)のc−c’線および(e)のd−d’線切断部分断面図である。
【図4】 図1に示すプラズマ処理装置でドライエッチング処理されるウエハの構造の一例を示す部分断面図である。
【図5】 図1に示すプラズマ処理装置でドライエッチング処理した際の、放電時間と装置運転中に堆積する付着物の膜厚との関係を示すグラフである。
【図6】 図1に示すプラズマ処理装置における、付着物の膜厚と、本発明の分割小領域の面積と、剥離の有無との関係を示すグラフである。
【図7】 図1に示すプラズマ処理装置において、図3(e)および(i)に示す段差加工部(パターンD)を持つ下部石英治具を用いた場合の、段差加工部の段差の高さと付着物の付着力との関係を示すグラフである。
【図8】 図1に示すプラズマ処理装置において、下部石英治具に形成した溝の断面形状を示す概略図である。
【図9】 図1に示すプラズマ処理装置において、図3(e)および(i)に示す段差加工部(パターンD)を持つ下部石英治具を用いた場合の、段差加工部の段差の高さと二酸化シリコンエッチング均一性との関係を示すグラフである。
【図10】 図1に示すプラズマ処理装置において、本発明を適用した段差加工部(パターンD)を持つ下部石英治具と従来の下部石英治具を用いた場合の、放電時間とチャンバー内のパーティクル数との関係を示すグラフである。
【図11】 (a)は、図1に示すプラズマ処理装置に用いられる下部石英治具の別の実施形態の正面図であり、(b)は、(a)のe−e’線切断部分断面図である。
【図12】 (a)は、図1に示すプラズマ処理装置に用いられる下部石英治具の別の実施形態の正面図であり、(b)は、(a)のf−f’線切断部分断面図である。
【図13】 本発明に係る処理装置を適用したドライエッチング処理を行うプラズマ処理装置の別の実施の形態の構成を説明する線図的断面図である。
【図14】 本発明に係る処理装置を適用したドライエッチング処理を行うプラズマ処理装置の別の実施の形態の構成を説明する線図的断面図である。
【図15】 (a)は、図14に示すプラズマ処理装置に用いられるアルミアルマイト製上部電極の一実施形態の正面図であり、(b)は、(a)のg−g’線切断部分断面図である。
【図16】 図14に示すプラズマ処理装置でドライエッチング処理されるウエハの構造の一例を示す部分断面図である。
【図17】 図14に示すプラズマ処理装置おいて、本発明を適用した段差加工部(長方形溝による碁盤目状の凹凸パターン)を持つ上部電極と従来の上部電極とを用いた場合のプラズマ放電時間とウエハ上へのアルマイトの脱落個数との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
10,40,50 プラズマ処理装置
12 チャンバー
13,53 ガス導入口
14 上部電極
16 下部電極
17 静電チャック
18 上部石英治具
20 下部石英治具
22 RFパワースプリッター
24 RF電源
26 ウエハ
28 表面領域
28b フロスト処理(部)
30 段差加工部
30a,30d,30g 長方形溝
30c 同心円状溝
30e 矩形状傾斜溝
30f V字形状傾斜溝
32 Si基板
34 二酸化シリコン膜
35 ポリシリコン膜
36 フォトレジスト膜
38 ホール形状
39 ライン・アンド・スペース形状
42 アルミアルマイト治具
44 アルミアルマイト製クランプ
52 アルミアルマイト製上部電極
55 ガス吹き出し穴

Claims (13)

  1. 処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、
    該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面に、垂直な段差によって区切られた凹部あるいは凸部に分割された複数の凹部領域または凸部領域からなる段差加工部を有し、
    前記段差加工部は、前記内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、30μm〜1500μmであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、50μm以上であることを特徴とする請求項に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、1000μm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記凹部領域から前記凸部領域までの段差が、300μm以下であることを特徴とする請求項のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記凹部領域または前記凸部領域の幅が、0.5mm以上5mm未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記フォーカスリングの段差加工部が、前記複数の凸部領域間に、前記内縁に対して垂直に配置される複数の溝を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、
    該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  9. 処理槽内の電極に装着された半導体基板に半導体装置を製造するための処理を行うプラズマ処理装置であって、
    該処理槽内の、前記電極に装着された半導体基板を囲う内縁を有するフォーカスリングの、前記処理によって付着物が堆積する前記内縁の表面の所定表面領域のみに、垂直な側壁を有し、前記内縁に対して垂直に配置される、外縁までは貫通しない複数の溝を備えた段差加工部を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  10. 前記プラズマ処理装置は、前記電極と対向する第2の電極を有する平行平板型のプラズマ処理装置であり、該第2の電極の周囲を覆う第2のフォーカスリングを有し、前記フォーカスリングの段差加工部は、前記フォーカスリングと前記第2のフォーカスリングとの間にギャップを構成し、かつ、前記段差は、該ギャップの15%以下の高さを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記フォーカスリングの表面と、前記電極に装着された半導体基板の表面または前記電極の表面とが、同一平面上にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  12. 半導体装置を製造するために、前記電極に被処理半導体基板を装着して処理するプラズマ処理装置の、前記被処理半導体基板を囲うフォーカスリングであって、
    前記処理によって付着物が堆積する内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とする、半導体製造装置のフォーカスリング。
  13. 半導体装置を製造するために、前記電極に被処理半導体基板を装着して処理する処理槽内において、前記装着した被処理半導体基板を囲い、かつプラズマを生成する平行平板電極の間に前記プラズマを集中させるフォーカスリングあって、
    前記処理によって付着物が堆積する内縁の表面の所定表面領域のみに、前記内縁に沿って放射状に形成された、外縁までは貫通しない複数の溝を有する段差加工部を有することを特徴とする、半導体製造装置のフォーカスリング。
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