JP3918541B2 - 造粒シミュレーションのためのプログラム、方法及び装置並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

造粒シミュレーションのためのプログラム、方法及び装置並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、細粒鉱石の粉末やその他の原料粉末をディスクペレタイザやドラムミキサによって所定の粒径のペレットを製造する造粒過程をシミュレーションするためのプログラム、方法及び装置並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原料のペレットを製造するためには、その原料を粉砕し、造粒し、焼成して成品ペレットを得る。この成品ペレットの原料は、細粒鉄鉱石や廃棄物等であり、それぞれ製鉄目的や廃棄物再利用目的等に適合するよう所定の粒度を備えていなければならない。
【0003】
鉄鉱石を例に取ると、たとえばオーストラリアの粗粒のピソライト系鉱石もあれば、微紛かつ難造粒性のマラマンバ系鉱石もあり、最近はマラマンバ系鉱石への資源転換移行が始まっている。また、粉コークスの燃焼性改善によって焼結プロセスの限界時の律速段階は粉コークス燃焼速度よりむしろ焼結ベッド通気性によって決定されるようになってきている。
【0004】
これに伴って、塊成鉱プロセスでの造粒プロセスの造粒の重要性が認識され、従来の造粒モデルが不十分であることも認識されるようになっている。すなわち、物理化学現象を重視した従来の理論モデルよりも鉱石特性、造粒システム特性等の操業上重要な特性を解析することができる造粒モデルの構築が望まれている。それ故、この新しい造粒モデルは、造粒プロセスの操業解析や操業評価に堪える汎用のモデルであることが望まれる。
【0005】
特に、マラマンバ鉱石は微紛の比率が他の原料に比較して高く、難造粒性であるので、造粒性の悪化によって焼結ベッド通気性悪化を招く。このため、これを解決するための新しい造粒システムと造粒性評価モデルを構築する必要がある。このように、実機造粒プラントを想定した新造粒モデル開発が重要になってくる。
【0006】
ここで、従来の主要な造粒モデルについて要約しておく。
H.Rumpf:Agglomeration, AIME Inssci.Publishers (1962)379 によると、微粒子の造粒は、粒子間の接触点と架橋、液体界面力と毛管力、粒子間吸引力に依存し、造粒物強度は最大引っ張り力あるいはせん断力に依存する。この研究によって、粉体の造粒メカニズムが初めて明らかにされたが、その内容は強度評価が主体である。
【0007】
また、N. Ouchiyama, et. Al: 4th Int. Symp. on Agglo.635 (1985)によると、一定粒径粒子が転動過程で外力と摩擦力により粒子同士で合体緻密化する現象を数学的に取り扱っている。この研究は、基礎分野の研究であるが、工学的、技術的な価値は少ない。
【0008】
また、鈴木、藤本、佐藤:鉄と鋼、73(1987)、1932 によると、ディスクペレタイザーとドラムミキサー内での粉鉱石の擬似粒子化は、装置内での転動距離で決まることを実験と物質収支式で解析し、造粒効率はドラムミキサーよりディスクペレタイザーのほうが高いことが示されている。この研究は、装置設計を主体とした研究のため鉱石特性を考慮した造粒特性にまでは言及されていない。
【0009】
また、J D Lister, et al:5th Int. Symp. On Agglo. 33 (1989)によると、焼結原料の造粒を核粒子の周りに付着粒子が被覆して粒径拡大が図られることをポピュレーションバランスモデルで解析し、粒径拡大には微粉粒子の粒径が重要であることが示され、あわせて、擬似粒子の通気性も評価されている。この研究は、基礎研究であるが、原料の特性を考慮したモデルを提供しており、その成果は工学的にも有用である。ただし、造粒メカニズムを粗粒鉱石表面に微粒鉱石が被覆するメカニズムを採択している。このため、原料が微紛のみで構成されているペレタイジングプロセスに適用するには問題を抱えている。
【0010】
また、加納、葛西、多孔質メソモザイク組織焼結への展開(鉄鋼協会)(2001)23 によると、ドラム内の粒子転動挙動を運動エネルギーと衝突エネルギーを考慮し離散要素法を用いて解析し、造粒現象は小型ドラムの結果がそのまま大型ドラムに適応できない可能性があることを指摘している。この研究は、従来モデルと異なる手法を用いているが、粒度分布、鉱石特性を考慮したモデル化には至っていない。
【0011】
このように、従来の造粒モデルは未だ不十分であり、鉱石粒度分布、鉱石の有する物理化学的特性等を総合的に考慮した工学的に有用な造粒モデルが必要とされている。
従来の造粒モデルが実用性に欠けていた理由は、高炉プロセス、焼結プロセス、石炭乾留プロセス等において生じる現象を、確定的現象として捕らえ、微分方程式化して、初期条件・境界条件のもとで解を得ようとしていたことにある。
【0012】
一方、鉄鉱石や石炭の破砕、焼結鉱還元紛化の分野においては、確率密度関数や累積分布関数を用いて現象の確率モデル化を行い、初期条件・境界条件のもとに、乱数により現象を発生させて確率密度関数で現象を処理する試みもなされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、実用面から確率論的造粒モデルに取り入れるべき因子について検討する。
原料特性は、粒度分布たとえば被覆粒子と核粒子の割合、物理化学的性質たとえば濡れ性や表面形状、バインダーたとえば生石灰やベントナイト等の量、鉱種(赤鉄鉱、磁鉄鉱、褐鉄鉱等)等によって定められる。
また、造粒機パラメータは、ディスクペレタイザーやドラムミキサーの径/深さ比、径/長さ比、回転数、水分添加量、水分添加方法等によって定められる。
また、成品特性は擬似粒子粒度分布、擬似粒子強度、擬似粒子密度等によって定められる。
そして、確率論的造粒モデルは、造粒機パラメータの下で、原料特性から成品特性を導くことができるものでなければならない。
【0014】
更に、確率論的造粒モデルにおける造粒プロセスにおいては、たとえば1日当り1万から2万トンの大量の造粒を念頭において処理する大型ペレタイザー内では、微粉粒子、脆弱擬似粒子、微粒擬似粒子等の数ミリ径の粒子が数千万個乃至数億個の集合となって運動し、合体・造粒、衝撃・崩壊、合体・付着、未像粒等の各過程が同時に確率的に生起していることを反映する必要がある。
【0015】
そこで、本発明は、従来の研究のように原料を1個の粒子として取り扱わず、粒度分布を有する粒子群として取り扱い、現実の原料条件に近い条件で造粒解析を行うことを課題としている。
【0016】
すなわち、本発明は、原料の粒度分布が与えられた場合に、確率過程に基づいて、造粒された擬似粒子すなわち成品の粒度分布をシミュレーションすることができる造粒プログラムを提供することを課題としている。
また、本発明は、造粒プログラムによって造粒をシミュレーションする方法及び装置を提供することを課題としている。
また、本発明は、造粒プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現するコンピュータとして機能させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、造粒条件を入力する入力手段と、入力した前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する演算手段と、演算した前記造粒演算子を格納する第2記憶手段と、前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を格納する第3記憶手段と、前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して出力する出力手段として機能させ、前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、前記擬似粒子は、所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る造粒シミュレーション方法は、コンピュータによって、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現する造粒シミュレーション方法であって、造粒条件を前記コンピュータの入力手段に入力する第1ステップと、入力した前記造粒条件を前記コンピュータの第1記憶手段に格納する第2ステップと、前記コンピュータの演算手段を使用して前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する第3ステップと、演算した前記造粒演算子を前記コンピュータの第2記憶手段に格納する第4ステップと、前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を前記コンピュータの第3記憶手段に格納する第5ステップと、前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して前記コンピュータの出力手段に出力する第6ステップとを含み、前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、前記擬似粒子は所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明に係るコンピュータは、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現するコンピュータであって、造粒条件を入力する入力手段と、入力した前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する演算手段と、演算した前記造粒演算子を格納する第2記憶手段と、前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を格納する第3記憶手段と、前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して出力する出力手段とを備え、前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、前記擬似粒子は所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明に係る記録媒体は、コンピュータを、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現するコンピュータとして機能させるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、造粒条件を入力する入力手段と、入力した前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する演算手段と、演算した前記造粒演算子を格納する第2記憶手段と、前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を格納する第3記憶手段と、前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して出力する出力手段として機能させ、前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、前記擬似粒子は所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の造粒シミュレーション方法を説明するための概念図である。
本発明の造粒シミュレーション方法においては、原料の粒度分布ベクトルFは第i番目の篩目ごとの重量割合fi(wt%)として定める。たとえば、第1の篩目は0mm以上0.125mm未満の径の原料を選別し、第2の篩目は0.125mm以上1.00mm未満の径の原料を選別し、第3の篩目は1.00mm以上3.00mm未満の径の原料を選別する。篩目の数をn個、i番目の篩目で選別された原料の比率がfkとすると、“k”について1からnまでのfkの総和は1である。
【0022】
また、本発明において造粒確率πは篩目の番数によらず一定とする。ここにπはゼロ以上で1以下の数であり、fi wt%の原料は造粒機で造粒されてπfi wt%の擬似粒子となる。この造粒擬似粒子はそれぞれの径に応じて各篩目に属するようになる。また、未造粒分は(1−π)fi wt%となる。この未造粒分は、造粒過程の進行に伴って減少していく。
【0023】
又、本発明の造粒シミュレーション方法においては、仮想的に単位造粒操作を定義する。この単位造粒操作は、ある時間単位ごと又はペレタイザのある回転(1回転もありうる)ごとについて原料が造粒される過程であり、この単位造粒操作を繰り返すことによって、造粒が完了するものと仮定する。この単位造粒操作によって、fi wt%の原料のうちπだけ造粒されて、πfi wt%の造粒擬似粒子が生成される。
【0024】
次に、図2を参照して、このような単位造粒操作を篩目ごとに検討する。簡単のために、原料はすべて第1の篩目中のみに存在するものとする。
まず、このような第1の篩目に単位造粒操作を施すと、f1 wt%の原料は、πf1 wt%の造粒擬似粒子と(1−π)f1の未造粒粒子に分かれる。ここで、πf1 wt%の造粒擬似粒子は粒子径に応じて第1番目から第n番目の篩目のいずれかによって選別される。
【0025】
第1番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπf1q11 wt%、第2番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπq21 wt%、第3番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπq31 wt%、. . .、第n番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπqn1 wt%とする。πf1q11 wt%は造粒されはしたが、粒子径成長が不十分で、第1番目の篩目にとどまる原料の重量百分率である。πf1q11も含めて、πf1q11からπf1qn1までの総和は、最初の定義によってπf1である。従って、“k”について1からnまでのqk1の総和は1となる。
【0026】
次に、図3を参照して、第2番目の篩目で選別されたf2 wt%の原料への単位造粒操作について説明する。簡単のために、原料は第2の篩目中にのみ存在するものとする。
f2 wt%の原料は、πf2 wt%の造粒擬似粒子と(1−π)f2 wt%未造粒粒子に分かれる。ここで、πf2 wt%の造粒擬似粒子は、1番目から第n番目の篩目のいずれかによって選別される。第1番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπf1q12 wt%、第2番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπq22 wt%、第3番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπq32 wt%、. . .、第n番目の篩目によって選抜される造粒擬似粒子をπqn2 wt%とする。
【0027】
ここで、πq22 wt%は、造粒されはしたが、第2番目の篩目にとどまる原料の重量百分率である。πf1q22も含めて、πf1q12からπf2qn2までの総和は、定義によってπf2である。従って、“k”について1からnまでのqk2の総和も常に1となり、物質収支が成立する。
ここに、係数πq12は、単位造粒操作において、第2篩目粒子が第1篩目粒子に変化すること、すなわち擬似粒子の崩壊を表している。
以上、第1節目粒子、第2節目粒子への単位造粒操作について説明したが、他の節目についても同様である。
【0028】
次に、図4を参照して、原料粒度分布ベクトルF(f1、f2、f3、. ..、fn)が確率過程を経て成品粒度分布又は擬似粒子粒度分布ベクトルG(g1、g2、g3、. . .、gn)となるプロセスを定式化する。そのため、qijをマトリクス要素とするn行n列のマトリクスを造粒マトリクスBとする。ここに、”n”は、篩目の総数であり、たとえば篩目の個数は10個等とする。
また、qijは、j番目の篩目の擬似粒子が造粒操作によってi番目の篩目に移行することを表し、0≦qij≦1 である。
第1番の篩目の単位造粒操作後に第1番目の篩目に残留する原料g1 wt%は
g1 = f1(1−π) + f1πq11
ここに、右辺第1項は未造粒成分、右辺第2項は造粒されたが第1番目の篩目にとどまる成分である。
【0029】
次に、第2番の篩目の単位造粒操作後に第2番目の篩目に残留する原料g2 wt%は
Figure 0003918541
ここに、右辺第1項は未造粒成分、右辺第2項は造粒によって径が大きくなった結果第1の篩目から第2の篩目に移行した造粒成分、右辺第3項は造粒されたが第2番目の篩目にとどまる成分である。
【0030】
以下、同様にして、第k番の篩目の単位造粒操作後に第k番目の篩目に入る原料gk wt%は
Figure 0003918541
ここに、右辺第1項は未造粒成分、右辺第2項以下(最後の項を除く)は造粒によって径が大きくなった結果第i番目の篩目(iは1以上)から第k番目の篩目に移行した造粒成分、最後の項は造粒されたk番目の篩目の擬似粒子が第k番目の篩目にとどまる成分である。
【0031】
図5に示すように、gkの式をマトリクス表示すると、
G = ((1−π)E + πB)F
ここに、Gはgkを成分とするn列の縦ベクトルであり成品粒度分布ベクトル、Fはfkを成分とするn列のベクトルであり原料粒度分布ベクトル、Eはn行n列の単位マトリクスである。
【0032】
以上のマトリクス表示式で単位造粒操作を表すことができるため、N回の単位造粒操作後の成品粒度分布ベクトルGは、
= ((1−π)E + πB)
Nは、単位造粒操作の繰り返し回数であるが、単位造粒操作をある時間単位当りで定義すれば、この式は任意時間後の擬似粒子粒度分布をあらわす式となる。
【0033】
ここで、造粒マトリクスBと単位造粒操作の繰り返し回数Nとの関係について説明する。
既に説明したように、(n+1)回目の造粒確率は、n回目の造粒確率によって決定されている。このような造粒過程は、マルコフ連鎖であり、((1−π)E + πB)は、ひとつの確率行列に収束する。従って、本発明の造粒シミュレーションは、他の造粒条件が同一であれば、Nが無限大の時に鉱石の造粒特性に応じた同一の造粒結果に収束するという性質を持つ。
ここに、収束の速度はπが大きいほど大きくなる。しかし、現実には、造粒システム内の滞留時間は限界があり、単位造粒操作を無限回繰り返すことはできない。従って、本発明の造粒方法は、与えられた造粒マトリクスBの下で、ある有限なNtmについて、((1−π)E + πB)の進展をシミュレートしていくものである。
【0034】
次に、図6を参照して、造粒マトリクスBによって造粒前後の物質収支を説明する。この造粒マトリクスBには、ペレタイザーに加える水、生石灰、ベントナイト等は直接含まれていないが、これらの因子によって難造粒性となるか易造粒性となるか等を考慮して、造粒マトリクスBのマトリクス要素qijに反映させることができる。
従って、造粒前後で鉱石や廃棄物等の原料それ自身の総量は保存されるから、既に説明したように、“k”について1からnまでのqk1の総和は1となり、“k”について1からnまでのqk2の総和は1となり、同様にして、“k”について1からnまでのqknの総和は1となる。
【0035】
確率的造粒過程を表す演算子P = ((1−π)E + πB)を用いれば、πqijによって、鉱石微紛部比率、粒子間の結合容易性、吸水性、表面物理化学特性値を、造粒結果に反映することができる。
また、係数(1−π)によって、ディスクペレタイザーの径/深さ比、ドラムミキサの径/長さ比、原料供給量、加湿量等の設備に依存する非造粒性も反映することができる。たとえば、ディスクペレタイザーの径/深さを変化させれば、それだけ造粒速度が変化するため、経験則に照らして、又は簡単には比例則を適応するなどして、πを変化させればよい。
また、図7に示すように、造粒マトリクスBを用いて、純粋な造粒プロセス及び純粋な崩壊プロセスを評価することも可能となる。
【0036】
すなわち、造粒マトリクスBの対角要素より上側をすべてゼロとした下三角行列は原料の全量が造粒されるプロセスをあらわす。一方、造粒マトリクスBの対角要素より下側をすべてゼロとした上三角行列は原料の全量が崩壊されるプロセスを表す。従って、この下三角行列及び上三角行列によって、鉱石特性や粒径に応じたマトリクス要素qijを容易に設定することができ、最終的な造粒マトリクスBが容易に得られる。
【0037】
更に本発明は、多種類の原料を混合する場合も適用することができる。造粒確率がπ1であり造粒マトリクスがB1である原料1と、造粒確率がπ2であり造粒マトリクスがB2である原料2とを混合した混合原料を造粒するものとする。異種粒子同士は、混合のみによっては合体しないとすれば、線形近似により、前記混合原料の前記造粒確率πは、k1 + k2 = 1となる実数k1及びk2を選ぶと、(k1・π1+k2・π2)であり、前記混合原料の前記造粒マトリクスBは、k1・B1 + k2・B2である。
【0038】
図8は、本発明の造粒シミュレーション方法を実行するためのプログラムを説明するためのフローチャートである。
このフローチャートを参照すると、まず、S1において、造粒操作回数nmx、篩目数n、原料粒度分布ベクトルF、造粒確率π、造粒マトリクスBを、キーボード等の入力手段によって入力し造粒条件メモリ(記憶手段)に格納する。
次に、S2において、Ntmを“1”とおいて、造粒操作を開始する。
次に、S3において、造粒演算子P= ((1−π)E + πB)を演算し、その結果Pを造粒演算子メモリに格納し、更に、成品粒度分布G =P・Fを演算し、その結果Gを成品粒度分布メモリに格納する。
次に、S4において、Ntmを“1”だけ増加させて、2回目の造粒操作に進む。
次に、S5において、造粒確率メモリから計算結果Pを読み出して、造粒演算子PNtm = ((1−π)E + πB))Ntm を計算し、計算結果PNtmを造粒演算子メモリに格納する。ついで、成品粒度分布GNtm = PNtm ・Fを計算し、計算結果GNtm を成品粒度分布メモリに格納する。
次に、S6において、成品粒度分布中に所定の微紛が残留しているか否かを、判定する。そのため、成品粒度分布メモリから計算結果GNtm を読み出し、たとえば、1mm径以下の微紛が存在するか否かが判定される。この例においては、第1番目乃至第3番目の篩目のGNtm の行列要素がゼロであれば、所定の微紛は存在しないと判定される。
次に、S7において、所定の微紛は存在しないとの判定に基づいて造粒操作を完了する。すなわち、擬似粒子への付着粒子が消費され尽くした時点で造粒を完了する。
次に、S8において、各造粒操作Ntmごとに成品粒度分布GNtm をディスプレイに表示し、印刷を行う。各造粒操作は、たとえば、篩目番号をX軸、造粒回をY軸、擬似粒子の重量百分率をZ軸に指定して、3次元のヒストグラムやグラフ等として表示され印刷される。また、造粒結果を数値として得たい場合には、表によって表示され印刷される。その際、S1において入力されたパラメータの一部又は全部が表示され印刷される。これによって、すべての処理を終了する。
一方、S6において、所定の微紛は存在すると判定された場合には、S66に進む。
S66においては、Ntmは造粒操作回数nmxに等しいか否かが判定され、等しいと判定されれば、S8に進んで、所定の表示、印刷を行い、すべての処理を終了する。一方、Ntmは造粒操作回数nmx未満であると判定されれば、S4に進んで、Ntmを“1”だけ増加させて、更に成品粒度分布GNtm の計算に進む。
【0039】
図9は、図8に示したフローチャートを変形したものである。S1乃至S3は、図8と同様である。
次に、S6において、成品粒度分布中に所定の微紛が残留しているか否かを、微紛存在判定手段によって判定する。そのため、成品粒度分布メモリから計算結果G を読み出し、たとえば、1mm径以下の微紛が存在するか否かが判定される。この例においては、第1番目乃至第3番目の篩目のGNtm の要素がゼロであれば、所定の微紛は存在しないと判定される。
次に、S7において、所定の微紛は存在しないとの判定に基づいて造粒操作を完了する。すなわち、擬似粒子への付着粒子が消費され尽くした時点で造粒を完了する。
次に、S8において、各造粒操作Ntmごとに成品粒度分布GNtm をディスプレイに表示し、印刷を行う。その際、S1において入力されたパラメータの一部又は全部を表示、印刷する。これによって、すべての処理を終了する。
一方、S6において、所定の微紛は存在すると判定された場合には、S66に進む。
S66においては、Ntmは造粒操作回数nmxに等しいか否かが判定され、等しいと判定されれば、S8に進んで、所定の表示、印刷を行い、すべての処理を終了する。一方、Ntmは造粒操作回数nmx未満であると判定されれば、S4に進んでNtmを“1”だけ増加させて、次にS5に進んで更に成品粒度分布GNtm の計算に進む。その後、S6に進んで所定の微紛が存在するか否かを判定する。
【0040】
図10は、本発明の造粒シミュレーション方法を実行するためのコンピュータのブロック図である。このコンピュータは、CPU1と、入力手段2と、出力手段3、記録媒体読取手段4、メモリ5を含む。
【0041】
ここに、CPU1は、コンピュータ各部を制御し、造粒シミュレーションプログラムに基づいて造粒演算子PNtm = ((1−π)E + πB))Ntm及び成品粒度分布GNtm等を演算する。また、特に、CPU1は、造粒の途中において、所定の微紛が存在するか否かを判定する。具体的には、CPU1は、成品粒度分布メモリから成品粒度分布GNtmを読み出し、ひとつ又は2つ以上の特定の篩目中の粒度分布がゼロであるか否かを判定する。この判定は、たとえば、第1乃至第3の篩目に属する成品がそれぞれg1、g2、g3 wt%であるとき、(g1 + g2 + g3) <10−x であるかどうか計算した結果に基づいた判定であり、判定に要する時間は“x”に依存する。そのため、造粒シミュレーションプログラムによって、所定時間が経過したら、判定処理を中止し“x”を変更して、造粒シミュレーションをやり直すようにしてもよい。
【0042】
また、入力手段2は、キーボード等であり、造粒条件(造粒操作回数nmx、篩目数n、原料粒度分布ベクトルF、造粒確率π、造粒マトリクスB)を入力する。
また、出力手段3は、造粒シミュレーション結果を表示し印刷するためのディスプレイ、プリンターである。
また、記録媒体読取手段4は、造粒シミュレーションプロラムを記録したCD−ROM等の記録媒体を読み取るCD−ROMプレーヤー等である。
また、メモリ5は、特に原料粒度分布メモリ51、造粒演算子メモリ52、擬似粒子粒度分布メモリ53、プログラムメモリ54を含む。ここに、メモリ5は、造粒条件、造粒確率及び成品粒度分布を格納するメモリ及び造粒シミュレーションプログラムメモリ等を総称したものである。造粒条件、造粒演算子PNtm及び成品粒度分布GNtmをひとつのメモリの3つの領域にそれぞれ格納してもよい。また、造粒条件を磁気ディスク等の補助記憶装置に格納し、造粒演算子PNtm及び成品粒度分布GNtmを半導体メモリたとえばDRAM等の主記憶装置に格納してもよい。更には、造粒条件、造粒演算子PNtm及び成品粒度分布GNtmを別個の記憶装置に格納してもよい。本発明のコンピュータでは、造粒条件メモリ、造粒確率PNtmメモリ及び成品粒度分布GNtmメモリ等のための記憶装置が単一であるか否かは問わない。
【0043】
【実施例】
[シミュレーション1:全量造粒]
どんな粒度分布の原料でも、造粒マトリクスBを下三角行列のB(造粒)とすれば原料の全量が速やかに造粒される。
図11に示す例では、7回目の造粒操作で原料のほぼ100wt%が第10の篩目(20.7mm以上)に入っていることがわかる。
【0044】
[シミュレーション2:造粒と崩壊のバランス]
どんな粒度分布の原料でも、造粒マトリクスBの要素qijを一定値とすると得られる擬似粒子の分布は平坦化される。
図12に示す例では、10行10列の造粒マトリクスの要素qijをすべて0.1とした。これによって、擬似粒子を造粒する過程と擬似粒子が崩壊する過程がバランスし、ほぼ3回目の造粒操作で擬似粒子の粒度分布は平坦化されていることがわかる。
【0045】
[シミュレーション3:全量崩壊]
どんな粒度分布の原料でも、造粒マトリクスBを上三角行列のB(崩壊)とすれば原料の全量が速やかに崩壊する。
図13に示す例では、7回目の造粒操作で原料のほぼ100wt%が第1の篩目(0.125mm未満)に入っていることがわかる。
【0046】
[シミュレーション4:造粒マトリクスBと造粒性の関係]
ヘマタイト、ピソライト等の造粒性に優れた易造粒性鉱石とマグネタイト、マラマンバ、砂鉄等の造粒性の悪い難造粒性鉱石とを比較する。
表1は原料の初期の粒度分布ベクトルFであり、いずれの鉱石についても同じであるとした。
【0047】
【表1】
Figure 0003918541
【0048】
又、造粒確率πは、いずれの鉱石についても同じであり、0.6であるとした。しかし、造粒マトリクスBは、易造粒性鉱石と難造粒性鉱石とでは異なるものとした。
【0049】
表2は易造粒性鉱石の造粒マトリクスBである。
【0050】
【表2】
Figure 0003918541
【0051】
特に、q11のみが0.15であり、q12乃至q110はすべてゼロとした。
更に、q24乃至q210、q37乃至q310、q48乃至q410、q59乃至q610もすべてゼロとした。
【0052】
一方、表3は難造粒性鉱石の造粒マトリクスBである。
【0053】
【表3】
Figure 0003918541
【0054】
特に、q11が0.15であり、q12乃至q15はすべて0.05であり、q16乃至q110はすべてゼロとした。又、q28乃至q210もすべてゼロとした。このように、難造粒性鉱石の行列要素がゼロである個数は、易造粒性鉱石の場合より少なくした。
【0055】
このような、造粒条件の下で、単位造粒操作の回数Nを9までとして、成品粒度分布を計算した結果を表4、表5に示す。
表4は易造粒性鉱石の成品粒度分布である。
【0056】
【表4】
Figure 0003918541
【0057】
表4を参照すると、Nが4であるとき、0.125mm未満の径の微紛は0.06wt%に減少し、Nが5であるとき、0.125mm以下の微紛は消滅している。また、Nが9のときの0.125mm以上1.00mm未満の径の微紛は0.51wt%であり、造粒が進展していることがわかる。
このように、易造粒性原料を使用すれば、微紛鉱石の造粒による消費が速く、擬似粒子粒径が5乃至7mmに収束していることをシミュレートすることができる。
【0058】
一方、表5は難造粒性鉱石の成品粒度分布である。
【0059】
【表5】
Figure 0003918541
【0060】
表5を参照すると、Nが5であるとき、0.125mm以下の微紛は2.36wt%に減少しているが、これ以降0.125mm以下の微紛は2.36 wt%のままである。また、Nが9のときの0.125mm以上1.00mm未満の径の微紛は6wt%であり、造粒がそれほど進展していないことがわかる。
このように、難造粒性原料を使用すれば、微紛鉱石の造粒による消費が遅れ、造粒操作を繰り返しても擬似粒子の分布は狭まらないことをシミュレートすることができる。
【0061】
図14は、シミュレーション4の結果を示すグラフである。
易造粒性鉱石では、1mm程度以下の微紛が急激に消費され、5〜10mmの粒径が増加しているのに対して、難造粒性鉱石では、1mm程度以下の微紛の消費が遅れ、3〜10mmの粒径の収率が向上せず、造粒回数を重ねても改善は見られないことが見て取れる。
このようなシミュレーション結果は実際のペレタイザーによる造粒現象とよく一致する。
【0062】
[シミュレーション5:造粒確率πと擬似粒子(成品)粒度分布ベクトルG]
図15は、同一の粒度分布ベクトルFを持つ原料に対して、造粒確率πを変化させて、造粒をシミュレートした結果のグラフである。
約7mmの粒径の比率は、πが0.6のときは4回の造粒操作でほぼ一定になり、πが0.4のときは5回の造粒操作でほぼ一定になり、πが0.2のときは6回の造粒操作でほぼ一定になる。このように、πが大きいほど造粒速度は大きくなる。
また、微紛部のピークは、πが0.6のときは2回の造粒操作でほぼ崩れ去り、πが0.4のときは2回の造粒操作でほぼ崩れ去り、πが0.2のときは4回の造粒操作でほぼ崩れ去る。このように、πが大きいほど微紛部の消費は促進される。
【0063】
[シミュレーション6:有限回数の造粒操作]
図16には、第1の篩目の粒子が0.5wt%以下となる条件の下にシミュレーションを停止した例を示す。初期には第1の篩の粒子は約20wt%であったが、7回の造粒操作で、その値は0.5wt%以下となり、シミュレーションは停止された。5回目以降は、第6番目の篩目(6.80mm〜10.3m)をピークとする分布のピークが持ち上がっていくのがわかる。又、7回目の造粒操作では、第1の篩目(0.125mm未満)乃至第3の篩目(1.00mm〜3.00mm)までの微紛が顕著に消費されていることもわかる。このシミュレーションは実機での造粒結果とよく一致する。
従って、異なるロットの原料や異なるペレタイザーを使用する場合でも、シミュレーション結果に基づいて実機での造粒条件を容易に設定することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、造粒現象を造隆粒機(ディスクペレタイザーあるいはドラムミキサー)の特性と鉱石や廃棄物等の原料の特性とに分離し、それぞれを造粒モデルに組み込むことで現実に近い造粒現象を表すことが可能となった。具体的には、鉄鉱石の造粒について、実機造粒試験結果とシミュレーション結果とを比較すると、微紛原料の消費、粗大擬似粒子の成長の抑制、中間粒度擬似粒子の増加等のシミュレーション結果が実機造粒試験結果をよく説明することがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の造粒シミュレーション方法を説明するための概念図
【図2】第1の篩目による単位造粒操作の概念図
【図3】第2の篩目による単位造粒操作の概念図
【図4】本発明の造粒シミュレーション方法を定式化するための数式
【図5】本発明の造粒シミュレーション方法を現すマトリクス表現
【図6】造粒マトリクスBと物質収支の関係を示す数式
【図7】造粒マトリクスBと原料の全量造粒及び全量崩壊の関係を示す数式
【図8】本発明の造粒シミュレーション方法を実行するためのフローチャート
【図9】本発明の造粒シミュレーション方法を実行するための別のフローチャート
【図10】本発明の造粒シミュレーション方法を実行するコンピュータのブロック図
【図11】全量造粒のシミュレーション結果を示す3次元グラフ
【図12】造粒と崩壊のバランスのシミュレーション結果を示す3次元グラフ
【図13】全量崩壊のシミュレーション結果を示す3次元グラフ
【図14】造粒の難易を比較するシミュレーション結果の3次元グラフ
【図15】造粒確率に依存する擬似粒子(成品)粒度分布のシミュレーション結果の3次元グラフ
【図16】微紛消費のシミュレーション結果の3次元ヒストグラム
【符号の簡単な説明】
1 CPU
2 入力手段
3 出力手段
4 記録媒体読取手段
5 メモリ
51 原料粒度分布メモリ
52 造粒演算子メモリ
53 擬似粒子粒度分布メモリ
54 プログラムメモリ
F 原料粒度分布ベクトル
fk Fの成分でk番目の篩目に入る原料の重量百分率
B n行n列造粒マトリクス、nは篩目の総数
qij Bの行列要素 (j番目の篩目の擬似粒子が造粒操作によってi番目の篩目に移行することを表す)
π 造粒確率
πqij 造粒によってj番目の篩目からi番目の篩目に移行する擬似粒子の重量分率
B(造粒) 原料全量が造粒される下三角行列型の造粒マトリクス
B(崩壊) 原料全量が崩壊する上三角行列型の造粒マトリクス
単位造粒操作を表す造粒演算子((1−π)E + πB)
E 単位行列
((1−π)E + πB)(単位造粒操作のN回繰り返し)
G 擬似粒子(成品)粒度分布ベクトル
gk Gの成分でありk番目の篩目に入る成品の重量百分率

Claims (8)

  1. コンピュータを、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現するコンピュータとして機能させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、
    造粒条件を入力する入力手段と、
    入力した前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、
    前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する演算手段と、
    演算した前記造粒演算子を格納する第2記憶手段と、
    前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を格納する第3記憶手段と、
    前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して出力する出力手段として機能させ、
    前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、
    前記擬似粒子は、所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、
    前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、
    前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、
    前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とするコンピュータプログラム。
  2. コンピュータによって、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現する造粒シミュレーション方法であって、
    造粒条件を前記コンピュータの入力手段に入力する第1ステップと、
    入力した前記造粒条件を前記コンピュータの第1記憶手段に格納する第2ステップと、
    前記コンピュータの演算手段を使用して前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する第3ステップと、
    演算した前記造粒演算子を前記コンピュータの第2記憶手段に格納する第4ステップと、
    前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を前記コンピュータの第3記憶手段に格納する第5ステップと、
    前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して前記コンピュータの出力手段に出力する第6ステップとを含み、
    前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、
    前記擬似粒子は所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、
    前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、
    前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、
    前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とする造粒シミュレーション方法。
  3. 原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現するコンピュータであって、
    造粒条件を入力する入力手段と、
    入力した前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、
    前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する演算手段と、
    演算した前記造粒演算子を格納する第2記憶手段と、
    前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を格納する第3記憶手段と、
    前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して出力する出力手段とを備え、
    前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、
    前記擬似粒子は所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、
    前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、
    前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、
    前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とするコンピュータ。
  4. コンピュータを、原料を造粒する現象のモデルによってその現象を再現するコンピュータとして機能させるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、
    造粒条件を入力する入力手段と、
    入力した前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、
    前記造粒条件に基づいて造粒演算子を演算する演算手段と、
    演算した前記造粒演算子を格納する第2記憶手段と、
    前記第1記憶手段から前記造粒条件を読み出すとともに前記第2記憶手段から前記造粒演算子を読み出して造粒によって生じる擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布を前記演算手段を使用して演算し演算した前記擬似粒子粒度分布を格納する第3記憶手段と、
    前記第3記憶手段から前記擬似粒子粒度分布を読み出して出力する出力手段として機能させ、
    前記造粒条件は、複数の篩目ごとの前記原料の初期粒度分布である原料粒度分布ベクトルF、前記原料が造粒される確率である造粒確率π、及び造粒によってi番目の篩目からj番目の篩目に移行する擬似粒子が存在することを表す係数qij(i=jの場合も含み、0≦qij≦1)をマトリクス要素とする造粒マトリクスBを含み、
    前記擬似粒子は所定の単位造粒操作を繰り返すことによって造粒され、
    前記単位造粒操作は造粒演算子Pによって表現され、前記Pは、単位マトリクスEを用いて、((1−π)E + πB)で表現され、
    前記篩目ごとの前記擬似粒子の粒度分布である擬似粒子粒度分布ベクトルGは、1回の前記単位造粒操作について、前記PとFの積であるP・Fで表現され、
    前記単位造粒操作をN回繰り返すときの前記擬似粒子粒度分布ベクトルGは前記PとFによってP・Fで表現されることを特徴とする記録媒体。
  5. 造粒操作回数nmx、篩目数n、原料粒度分布ベクトルF、造粒確率π及び造粒マトリクスBを含む造粒条件を入力手段によって入力し第1記憶手段に格納する第1手順と、
    造粒演算子P = ((1−π)E + πB)Ntmを演算しその結果Pを第2記憶手段に格納し更に擬似粒子粒度分布ベクトルG = P・Fを演算しその結果Gを第3記憶手段に格納する第2手順と、
    前記第3記憶手段から前記Gを読み出し所定の微紛が存在するか否かを判定する第3手順と、
    前記所定の微紛は存在しないとの判定に基づいて造粒操作を完了しその造粒結果を出力手段に出力する第4手順と、
    前記所定の微紛は存在するとの判定に基づいて前記Ntmが造粒操作回数nmxに等しいか否かを判定し等しいと判定されれば造粒操作を完了しその造粒結果を前記出力手段に出力する一方、前記Ntmが造粒操作回数nmx未満であると判定されれば前記Ntmを1だけ増加させて更に造粒演算子P = ((1−π)E + πB)Ntm+1を演算しその結果Pを前記第2記憶手段に格納し更にG = P・Fを演算し、その結果Gを前記第3記憶手段に格納する第5手順とを含むことを特徴とする請求項1記載のコンピュータプログラム。
  6. 請求項記載のコンピュータプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。
  7. 造粒操作回数nmx、篩目数n、原料粒度分布ベクトルF、造粒確率π及び造粒マトリクスBを含む造粒条件を入力手段によって入力し第1記憶手段に格納する第1ステップと、
    造粒演算子P = ((1−π)E + πB)Ntmを演算しその結果Pを第2記憶手段に格納し更に擬似粒子粒度分布ベクトルG = P・Fを演算しその結果Gを第3記憶手段に格納する第2ステップと、
    前記第3記憶手段から前記Gを読み出し所定の微紛が存在するか否かを判定する第3ステップと、
    前記所定の微紛は存在しないとの判定に基づいて造粒操作を完了しその造粒結果を出力手段に出力する第4ステップと、
    前記所定の微紛は存在するとの判定に基づいて前記Ntmが造粒操作回数nmxに等しいか否かを判定し等しいと判定されれば造粒操作を完了しその造粒結果を前記出力手段に出力する一方、前記Ntmが造粒操作回数nmx未満であると判定されれば前記Ntmを1だけ増加させて更に造粒演算子P = ((1−π)E + πB)Ntm+1を演算しその結果Pを前記第2記憶手段に格納し更にG = P・Fを演算し、その結果Gを前記第3記憶手段に格納する第5ステップとを含むことを特徴とする請求項記載の造粒シミュレーション方法。
  8. 造粒操作回数nmx、篩目数n、原料粒度分布ベクトルF、造粒確率π及び造粒マトリクスBを含む造粒条件を入力する入力手段と、
    前記造粒条件を格納する第1記憶手段と、
    造粒演算子P = ((1−π)E + πB)Ntmを演算する演算手段と、
    その結果Pを格納する第2記憶手段と、
    擬似粒子粒度分布ベクトルG = P・Fを前記演算手段を使用して演算しその結果Gを格納する第3記憶手段と、
    前記第3記憶手段から前記Gを読み出し所定の微紛が存在するか否かを前記演算手段を使用して判定し、前記所定の微紛は存在しないとの判定に基づいて造粒操作を完了しその造粒結果を出力する出力手段とを備え、
    前記所定の微紛は存在するとの判定に基づいて前記Ntmが造粒操作回数nmxに等しいか否かを前記演算手段を使用して判定し等しいと判定されれば造粒操作を完了しその造粒結果を前記出力手段に出力する一方、前記Ntmが造粒操作回数nmx未満であると判定されれば前記Ntmを1だけ増加させて更に造粒演算子P = ((1−π)E + πB)Ntm+1を演算しその結果Pを前記第2記憶手段に格納し更にG = P・Fを演算し、その結果Gを前記第3記憶手段に格納することを特徴とする請求項記載のコンピュータ。
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