JP3917830B2 - レート制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信網に収容される各コネクションの最低帯域の保証を行う装置に関する。本発明は、固定長パケットであるセルを扱うATM(Asynchronous Transfer Mode)通信網に利用する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットやLANの急速な普及から、IPトラヒック等のデータ系トラヒックが指数関数的に増加している。これにともないネットワーク上で輻輳発生頻度が増加しており、ユーザに対するサービス品質の低下が問題となっている。例えば、従来のインターネットでは転送品質を保証しないベストエフォートサービスが主流であったが、ベストエフォートサービスのみでは十分なスループットが得られないケースが増えており、ISP(Internet Service Provider)間や企業間を高速回線で接続する場合に回線毎に最低帯域や遅延品質を保証するようなサービスの要求が今後ますます増加すると考えられる。
【0003】
ユーザ毎に契約している最低帯域を保証するサービスとしてはGFR(GuaranteedFrame Rate)サービスがある。非輻輳時には各ユーザは互いに利用可能帯域(残余帯域)を共有して利用できる。
【0004】
GFRサービスを実現する方式に関しては数多くの提案がなされているが、その一つにWRR(WeightedRound Robin)方式がある。図14はWRR方式の概略を表す図である。WRR方式はコネクション毎にキューを持ち、コネクション毎に重みが付けられており、重みに応じた読出制御を各キューに対して行うことでコネクション間に帯域を分配する。
【0005】
WRRに、帯域を共有する全てのコネクションを収容することによって、収容コネクションの重みに応じて帯域を分配することができる。WRR方式により、最低帯域を保証しつつ、余剰帯域をある規則にしたがってコネクション間に公平に分配することが可能である。
【0006】
しかし、WRR方式のハードウェアの複雑さは収容するコネクション数に比例し、高速化のボトルネックとなる。また、コネクション毎にキューを持つ必要があるため、バッファ部のハード量も問題となる。つまり、WRR方式は高速になり、収容されるコネクション数が増加すると、経済的にGFRサービスを実現することが困難である。したがって、簡易なハードウェア構成でGFRサービスを実現する方式が求められている。
【0007】
簡易なハードウェア構成でGFRサービスを実現する方式として、FIFO−Tagging方式が知られている。この方式では、バッファはコネクション毎に持つ必要はなく、回線毎に一つあればよい。FIFO−Tagging方式ではコネクション毎に網の入り口で網への入力レートを観測し、計測されたレートがMCR(Minimum Cell Rate)以下であれば、そのコネクションのセルはそのまま通過し、MCRを超えていればセルのヘッダ部にTagが付けられる。ここで、MCRとは網がコネクションに対して転送を保証する帯域のことである。
【0008】
FIFOバッファには閾値が設けられており、キュー長が閾値を超えているか否か常に観測している。仮にキュー長が設定された閾値を超えている場合には、ヘッダ部にTagが付けられているセルはFIFOバッファに入る前に廃棄され、FIFOバッファにはTagが付いていないセル、つまり網への入力レートがMCR以下のコネクションのセルのみ通過する。
【0009】
FIFO−Tagging方式では、FIFOバッファの出力速度を収容するコネクションのMCRの合計以上にすることで、輻輳時におけるMCRの保証が可能である。また、非輻輳時、各コネクションのMCRの和を超えた部分の帯域、余剰帯域がある場合には、その帯域は複数コネクションでシェアされる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方式では複数コネクションでバッファを共用するので、各コネクションのMCRの和を超えた部分の帯域、余剰帯域に関しては、FIFOバッファへの入力レートに比例するかたちで各コネクション間に分配されるため、「公平性」という面で問題があった。FIFO−Tagging方式では余剰帯域が生じた場合にその帯域をどのようにコネクション間で分配するかという規定がないため、極端な場合では余剰帯域を一つのコネクションが占有してしまうという不公平な状況が生じるという問題があった。
【0011】
本発明は、このような背景に行われたものであって、通信網内に設置することにより、通信網に収容されている各コネクションに対し、輻輳時においても契約している最低帯域を保証しつつ、通常時(非輻輳時)には、余剰帯域をコネクション間で公平に分配し、より効率的な網資源の利用を可能にすることができ、また、高速回線においても経済的に実現可能なレート制御装置を提供することを目的とする。さらに、セル交換スイッチ等のノード内に設置することにより、簡単なハードウェア構成を実現し、効率の良いノード内の輻輳回避を実現することができるレート制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、到着するセルの属するコネクション1〜kを識別し、コネクションi(iは1〜kのいずれか)毎にセルの到着レートRiを検出し、その検出結果にしたがってセルの許可到着レートACRiを設定する手段と、この許可到着レートACRiに基づき到着セルの受付可否判定を行う受付判定手段とを備えたレート制御装置である。
【0013】
ここで、本発明の特徴とするところは、コネクション番号があらかじめ複数のグループに分類され、複数の前記グループのいずれかを順次選択する手段を備え、前記受付判定手段は、前記選択する手段により選択されたグループのコネクション識別番号に相当するコネクションについて所定周期毎に各周期毎に計算された許可到着レートACRiに基づき到着セルの受付可否判定を行う手段を備えたところにある。これにより、全てのコネクションが同時に輻輳制御されたり、解除されたりせず、安定化した制御を行うことができる。
【0014】
これによれば、通信網内に設置することにより、通信網に収容されている各コネクションに対し、輻輳時においても契約している最低帯域を保証しつつ、通常時(非輻輳時)には、余剰帯域をコネクション間で公平に分配し、より効率的な網資源の利用を可能にすることができ、また、高速回線においても経済的に実現可能なレート制御装置を実現することができる。さらに、セル交換スイッチ等のノード内に設置することにより、簡単なハードウェア構成を実現し、効率の良いノード内の輻輳回避を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のレート制御装置としての許可到着レート計算部および受付判定部を適用する多重化装置を図1を参照して説明する。図1は本発明実施例の多重化装置のブロック構成図である。
【0016】
多重化装置は、図1に示すように、到着する固定長パケットであるセルの属するコネクション1〜kを識別するコネクション識別部1と、当該セルの受付可否を判定する受付判定部5と、この受付判定部5の判定結果にしたがってセルを一時蓄積するFIFO型のバッファ6と、コネクションi毎にセルの到着レートRiを検出するレート検出部8と、コネクションi毎にあらかじめ定められた重みWiの値を保持するコネクション情報格納部2とを備え、セルの到着レートRiにはあらかじめ閾値となる最大レートが設定され、当該最大レートを超えるとほぼゼロになる前記セルの到着レートRiの総和ΣRiの連続関数をβ(ΣRi)とし、バッファ部11のバッファ6に1以上のセルが蓄積されているコネクションiの前記重みの和をWactとし、許可到着レート計算部4は、許可到着レートACRiを
ACRi=β(ΣRi)・Wi/Wact
として計算し、受付判定部5は、コネクションi毎のセルの到着レートRiが当該許可到着レートACRi以下のコネクションに属するセルについてはこれを受付許可と判定する。
【0017】
本実施例では、複数コネクションが混在して一つのバッファ6に蓄積されている状況下における実際のバッファ6のキュー長に対してキュー長監視部7および仮想キュー管理部3によりコネクションi毎にバッファ6のキュー長Xiを検出したものを仮想キュー長という。
【0018】
図13は本発明を適用して最低帯域保証サービスの提供を行うネットワークの構成図である。発側ユーザは着側ユーザへとネットワークを通してセルを送出する。ネットワークはユーザに対して契約している最低帯域までの転送レートの保証を行う。ネットワークの各リンクには複数ユーザが収容されており、余剰帯域に関しては料金や最低保証帯域などに基づいて決められる重みにしたがってユーザ間に分配される。
【0019】
このように、本発明のレート制御装置を備えた多重化装置は、図13に示すように、ネットワークに設けることにより、帯域制御装置(UPC:Usage Parameter Control)として用いることができる。また、セル交換スイッチ内に設けることにより、当該スイッチ内のバッファの輻輳の回避にも利用できる。
【0020】
まず、発側ユーザがネットワークにセルを送出すると、ネットワークの入側エッジに位置するレート観測装置でユーザのネットワークへのセル送出レートが計測される。セルの送出レートが最低保証帯域を超えていれば、セルのヘッダにTagが付けられ、最低保証帯域以下で送出されるセルに関してはそのままネットワークへと送出される。Tagが付けられていないセルをネットワーク内で廃棄することなく着側ユーザまで転送することで最低帯域の保証を行う。本発明の多重化装置は中継ノード内に位置し、複数ユーザで共用しているリンク帯域を各ユーザに重みにしたがって分配するという処理を行う。
【0021】
本発明の多重化装置は、図1に示すように、コネクション識別部1、帯域制御部10、バッファ部11から構成されている。コネクション識別部1では到着したセルのヘッダからコネクションを識別する。帯域制御部10では、そのコネクション情報をもとに帯域制御に関する処理を行う。バッファ部11は単純なFIFO型のバッファ6でリンクに収容されている全ユーザ間で共用されている。
【0022】
バッファ6にはキュー長監視部7が接続されており、バッファ6のキュー長とセル入出力時に入出力セルに関する情報を前段の仮想キュー管理部3に伝達する。ここで、入出力セルに関する情報とは、バッファ6に入力またはバッファ6から出力されるセルのセル長およびそのセルが属しているコネクションの識別番号を含む。なお、セル長は一定であるので、セル長の情報は含まず、単に、バッファ6に対するセルの入出力情報を含むこともできる。
【0023】
入力回線側からセルが到着すると、コネクション識別部1でセルのコネクション識別が行われ、後段の帯域制御部10に送られ、バッファ6に入力するか否かの判定を行い、廃棄と判定されたセルはその場で廃棄され、廃棄と判定されなかったセルは後段のバッファ部11へと入力されFIFO規範にしたがって出力回線へと出力される。
【0024】
本発明では帯域制御部10でのセル廃棄に基づく帯域制御が重要な役割を果たす。したがって、帯域制御部10の処理について詳細に説明する。帯域制御部10は、レート検出部8、仮想キュー管理部3、許可到着レート計算部4、コネクション情報格納部2、受付判定部5により構成されている。
【0025】
仮想キュー管理部3では、キュー長監視部7からの情報をもとにバッファ6のキュー長とコネクション毎のキュー長とを算出する。仮想キュー管理部3はコネクション情報格納部2と接続されており、算出されたコネクション毎の仮想的なキュー長はコネクション情報格納部2に記録される。
【0026】
各キュー長の算出方法について説明する。まず、バッファ6のキュー長の算出に関しては、キュー長監視部7から伝達されるキュー長情報をそのまま仮想キュー管理部3に保持するだけである。次にコネクション毎の仮想キュー長の算出方法であるが、初期状態ではバッファ6は空であるため、各コネクションの仮想キュー長はゼロである。バッファ6にセルが入力されると、そのセルのセル長とコネクション識別番号とがキュー長監視部7を通して伝達される。その情報をもとに仮想キュー管理部3はコネクション識別部1にアクセスし、該当コネクションの仮想キュー長に送られてきたセル長を足し込むという処理を行う。セル出力時にはこれとは逆に仮想キュー長から伝達されたセル長を減算するという処理を行う。なお、セル長は一定であるので、キュー長監視部7は、バッファ6にセルが入出力されたときにそのセル長を伝達するのではなく、単にバッファ6にセルが入出力された旨を伝達してもよい。
【0027】
図2はコネクション情報格納部2の一例で、仮想キュー管理部3で算出されたコネクション毎の仮想キュー長に関する情報、コネクションの重みに関する情報が格納されている。
【0028】
次に、許可到着レート計算部4は、レート検出部8およびコネクション情報格納部2からセルの到着レートRiに関する情報と、コネクション毎の仮想キュー長、重みに関する情報を受け取り、それらをもとに許可到着レートACRiを計算する機能を持つ。ここでコネクションiの許可到着レートACRiとはセル到着が認められる最大到着レートを表す。
【0029】
コネクションiの許可到着レートACRiの計算方法について具体的に説明する。コネクションの重みをWi、現在の到着レートの総和をΣRiとすると、
ACRi=β(ΣRi)・Wi/Wact
で計算される。β(ΣRi)はある連続関数で、図3ないし図9のグラフは到着レートRiの関数β(ΣRi)の一例である。横軸に到着レートの総和ΣRiをとり、縦軸に関数β(ΣRi)の値をとる。Wactはアクティブなコネクションの重みの和である。ここでアクティブなコネクションとは仮想キュー長がゼロより大きなコネクション、つまり少なくとも一つ以上のセルがバッファ6に入っているコネクションのことである。
【0030】
関数β(ΣRi)は到着レートの総和ΣRiがある閾値(図ではRmax)を超えるとゼロとなる。つまり到着レートの総和ΣRiがある閾値を超えた場合には、輻輳であると判定され、各コネクションの許可到着レートACRiはゼロとなる。
【0031】
例えば、図3の例では閾値Rmaxを超えない範囲では、関数β(ΣRi)は一定の値をとり、閾値Rmaxを超えたときには関数β(ΣRi)はゼロとなる。すなわち、閾値Rmaxを超えない範囲で許可到着レートACRiはコネクションの重みに比例して分配される。
【0032】
図4の例では、到着レートの総和ΣRiがゼロから閾値Rmax未満の所定の値までの間で、途中までは関数β(ΣRi)は緩やかに減少し、閾値Rmaxに近付くにつれて急に減少し、閾値Rmaxではゼロとなる。すなわち、許可到着レートACRiは到着レートの総和ΣRiが小さいときには、コネクションiの重み以上に分配されるが、到着レートの総和ΣRiが所定の値を超えると急峻に許可到着レートACRiの分配率が低下する。
【0033】
図5の例では、到着レートの総和ΣRiと関数β(ΣRi)の値とがリニアに反比例する。すなわち、許可到着レートACRiは到着レートの総和ΣRiにリニアに反比例する。最も単純かつ基本的な制御例である。
【0034】
図6の例では、到着レートの総和ΣRiと関数β(ΣRi)の値とが二次関数にしたがって反比例する。すなわち、許可到着レートACRiは到着レートの総和ΣRiが小さいときには大きいが、到着レートの総和ΣRiが増加するとともに急に減少を始め、到着レートの総和ΣRiが閾値Rmaxに近付くにつれて減少が緩やかになる。これにより、到着レートの総和ΣRiが増え始めた時点でトラヒックの増加を強く抑えることができる。
【0035】
図7の例では、到着レートの総和ΣRiと関数β(ΣRi)の値とが図6に示す二次関数とは逆転した二次関数にしたがって反比例する。すなわち、許可到着レートACRiは到着レートの総和ΣRiが小さいときには大きいが、到着レートの総和ΣRiが増加するとともに徐々に減り始め、到着レートの総和ΣRiが閾値Rmaxに近付くにつれて減少が急になる。これにより、到着レートの総和ΣRiが閾値Rmaxに近付くにつれてトラヒックの増加を強く抑えることができる。
【0036】
図8の例では、到着レートの総和ΣRiと関数β(ΣRi)の値とが段階的に反比例する。すなわち、許可到着レートACRiは到着レートの総和ΣRiが小さいときには大きいが、到着レートの総和ΣRiが増加するとともに徐々に減り始め、所定の到着レートの総和ΣRiから急に減り始め、到着レートの総和ΣRiが閾値Rmaxに近付くにつれて再び減少が緩やかになる。これにより、到着レートの総和ΣRiがゼロと閾値Rmaxとの中間付近にあるときにトラヒックの増加を強く抑えることができる。
【0037】
図9の例では、到着レートの総和ΣRiと関数β(ΣRi)の値とが図8の例とは逆転して段階的に反比例する。すなわち、許可到着レートACRiは到着レートの総和ΣRiが小さいときには大きいが、到着レートの総和ΣRiが増加するとともに急に減り始め、所定の到着レートの総和ΣRiから緩やかに減り始め、到着レートの総和ΣRiが閾値Rmaxに近付くにつれて再び急に減り始める。これにより、到着レートの総和ΣRiがゼロから増え始めた時点と閾値Rmaxに近付いた時点とでトラヒックの増加を強く抑えることができる。
【0038】
また、到着レートの総和ΣRiとしては現在の到着レート(瞬間値)を用いるとしているが、到着レートの総和ΣRiとして一定時間内の到着レートの平均値を採用してもよい。
【0039】
受付判定部5は許可到着レートACRiとコネクション毎の到着レートRiから到着したセルをバッファ6へ入力するか廃棄するかの判定をする。図10は確定的な廃棄処理を行うセル到着時の処理フローを示すフローチャートであるが、図10に示すように、到着レートRiが許可到着レートACRi以下であればバッファ6に入力し、許可到着レートACRiを超えていれば、Tagが付けられているセルは廃棄し、Tagが付けられていないセルはバッファ6へ入力することにより、常に各コネクションの最低帯域は保証しつつ、バッファ6の占有率が公平になるように制御する。
【0040】
また、到着レートRiが許可到着レートACRiを超えていた場合には、上記のように確定的にセル廃棄するのではなく、確率的にセル廃棄することも可能である。図11は確率的な廃棄処理を行うセル到着時の処理フローを示すフローチャートであるが、図11に示すように、許可到着レートACRi、到着レートをRiとすると、廃棄確率Pは、
P=(Ri−ACRi)/Ri
で与えられる。つまり、到着レートRiが許可到着レートACRiを超えた場合には、超えた割合だけ落すというものである。確率的な廃棄によって帯域制御することで、一つのコネクションに注目した場合には、到着レートRiが許可到着レートACRiを超えたときでも、連続してセルが廃棄される現象が、確定的にセル廃棄する場合よりも減少するため、TCPのレート制御との親和性が高くなるといえる。バッファ6へと入力されたセルはFIFO規範にしたがって出力回線へと出力される。
【0041】
図11における擬似乱数Randの生成は、セル到着毎に行われ、廃棄確率Pと擬似乱数Randとを比較した結果に基づき廃棄を実行することにより、実際に廃棄確率Pによる廃棄を実現することができる。例えば、廃棄確率Pが0.5であるときに、擬似乱数Randが0.5よりも大きい値をとる確率もまた0.5であり、擬似乱数Randが0.5よりも大きい場合に廃棄を実行することにより、廃棄確率Pにしたがった廃棄が行われる。
【0042】
本発明の多重化装置は到着レートRiをもとに網の輻輳状態を推定し、輻輳であると判定されれば許可到着レートACRiはゼロに等しくなり、最低保証帯域以下のレートで網に送出されているセルのみを網は転送する。到着レートRiがある閾値以下のときは、余剰帯域が存在すると判断され、各コネクションは重みに比例した許可到着レートACRiによって、帯域をコネクション間に公平に配分することができる。
【0043】
また、前述の実施例によれば、ハードウェア構成が簡易なFIFOバッファでGFRサービスを実現しつつ、WRR方式等のようなコネクション毎に個別にバッファを持ってセルの読出制御を行う方法と同様に余剰帯域を公平にコネクション間の分配することが可能である。また、一つのバッファを多数のコネクションで共用するため、コネクション毎に個別にバッファを持つ方式に比べて、統計多重効果により必要なバッファ量を削減できるという利点もある。
【0044】
受付判定部5の機能として、受付判定部5が受付拒否したコネクションjの到着レートRjが許可到着レートACRjを超えている割合を算出し、この算出された割合が所定の値を超えているときには少なくとも2個連続してコネクションjのセルを受付拒否し、この算出された割合が所定の値以下であるときには受付拒否したコネクションjのセルについて連続した受付拒否を禁止する。
【0045】
すなわち、急激に到着レートRjが許可到着レートACRjを超えたときには、輻輳発生を回避するために急激なトラヒック制御を行う必要がある。そのような事態が発生したときには、セルを連続して廃棄することにより対処することができる。反対に、緩やかに到着レートRjが許可到着レートACRjを超えたときには、緩やかなトラヒック制御を行って安定したトラヒック制御を実現することができる。
【0046】
また、受付判定部5の機能として、受付拒否と判定すべきコネクションjのセルがバッファ6に存在しないときにはこの受付拒否と判定すべきセルを受付許可と判定する。
【0047】
すなわち、バッファ6にコネクションjのセルが存在しないということは、コネクションjのセルは散発的であることを示している。このような散発的なセルを受付拒否して廃棄しても連続的なセルを廃棄する場合と比較して輻輳回避の効果はきわめて低い。したがって、このような散発的なセルを無意味に廃棄しないようにする。
【0048】
本発明の特徴とする受付判定部5の機能として、コネクション識別番号があらかじめ複数のグループに分類され、受付拒否と判定すべきセルのコネクション識別番号が所定の前記グループに属するときにはこの受付拒否と判定すべきセルを受付許可と判定する。例えば、コネクション識別番号が偶数または奇数のいずれか一方のセルについてはこの受付拒否と判定すべきセルを受付許可と判定する。これにより、緩やかなトラヒック制御を行い安定したトラヒック制御を実現することができる。
【0049】
また、レート検出部8の機能として、到着レートRiの所定の変化周期以下の変化周期について到着レートRiを検出する。これにより、瞬間的な到着レートRiの変化を吸収し、外乱によるトラヒック制御の誤動作を回避することができる。
【0050】
また、到着レートRiの検出を単位時間毎に区切り、単位時間の区切りの一つおき、あるいは二つおき、といったように検出タイミングを疎らに設定することもできる。これにより、緩やかな到着レートRiの検出結果を出力することができる。
【0051】
あるいは、レート検出部8の機能として、単位時間内の到着レートRiの最大値を到着レートRiの検出結果として当該単位時間毎に出力する。これにより、瞬間的な到着レートRiの変化を吸収し、外乱によるトラヒック制御の誤動作を回避することができる。
【0052】
また、到着レートRiの検出を単位時間毎に区切り、単位時間の区切りの一つおき、あるいは二つおき、といったように検出タイミングを疎らに設定することもできる。これにより、緩やかな到着レートRiの検出結果を出力することができる。
【0053】
本発明のレート制御装置により実行される帯域制御方法の特徴についての実施例は、コネクション識別番号があらかじめ複数のグループに分類され、図1に示す受付判定部5は、図12に示すように、前記グループのいずれかを順次選択し、この選択されたコネクションについて所定周期毎に各周期毎に計算された許可到着レートACRiに基づき受付可否判定を行う。例えば、偶数のコネクションまたは奇数のコネクションを交互に選択し、この選択されたコネクションについて所定周期毎に各周期毎に計算された許可到着レートACRiに基づき受付可否判定を行う。これにより、全てのコネクションが同時に輻輳制御されたり、解除されたりせず、安定化した制御を行うことができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通信網に収容されている各コネクションに対し、輻輳時においても契約している最低帯域を保証しつつ、通常時(非輻輳時)には、余剰帯域をコネクション間で公平に分配し、より効率的な網資源の利用を可能にすることができる。また、高速回線においても経済的に実現可能なレート制御装置を実現することができる。さらに、セル交換スイッチ等のノード内に設置することにより、簡単なハードウェア構成を実現し、効率の良いノード内の輻輳回避を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の多重化装置のブロック構成図。
【図2】コネクション情報格納部のテーブル例を示す図。
【図3】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図4】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図5】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図6】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図7】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図8】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図9】関数β(ΣRi)の例を示す図。
【図10】確定的な廃棄処理を行うセル到着時の処理フローを示すフローチャート。
【図11】確率的な廃棄処理を行うセル到着時の処理フローを示すフローチャート。
【図12】本発明の帯域制御方法を説明するための図。
【図13】本発明を適用したネットワーク構成の一例を示す図。
【図14】従来のWRR方式の概要を説明するための図。
【符号の説明】
1 コネクション識別部
2 コネクション情報格納部
3 仮想キュー管理部
4 許可到着レート計算部
5 受付判定部
6 バッファ
7 キュー長監視部
8 レート検出部
10 帯域制御部
11 バッファ部

Claims (1)

  1. 到着するセルの属するコネクション1〜kを識別し、コネクションi(iは1〜kのいずれか)毎にセルの到着レートRiを検出し、その検出結果にしたがってセルの許可到着レートACRiを設定する手段と、この許可到着レートACRiに基づき到着セルの受付可否判定を行う受付判定手段とを備えたレート制御装置において、
    コネクション識別番号があらかじめ複数のグループに分類され、
    複数の前記グループのいずれかを順次選択する手段を備え、
    前記受付判定手段は、前記選択する手段により選択されたグループのコネクション識別番号に相当するコネクションについて所定周期毎に各周期毎に計算された許可到着レートACRiに基づき到着セルの受付可否判定を行う手段を備えた
    ことを特徴とするレート制御装置。
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