JP3916302B2 - 車両用充電制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載されたバッテリの充電状態を制御する車両用充電制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のアイドル回転数は大容量負荷のオンスイッチ数に対応して設定されている。また、車両には小容量の電気負荷が多数あり、これらの負荷も多数同時または長時間使用するときにはバッテリの過放電状態を呈する要因となる。これに対処する先行技術文献としては、特開昭62−173944号公報にて開示されたものが知られている。このものでは、バッテリ電圧が所定電圧以下に低下するとアイドルアップ(アイドル回転数の上昇)により電圧を一定に保持させる技術が示されている。
【0003】
ここで、バッテリ電圧が調整電圧となるようにオルタネータのフィールド電流がレギュレータにより制御されるようになっている。一般にバッテリの充電制御では、調整電圧はバッテリ充電を効率的に実行させるためバッテリの定格電圧(例えば、12〔V:ボルト〕)よりも高く(例えば、13.5〔V〕〜14.5〔V〕)設定されている。しかしながら、高速走行状態で電気負荷が低負荷状態のときには過充電気味となって内燃機関の負担が増大され燃費を悪化させ、かつバッテリの液減りが助長される。
【0004】
そこで、このような不具合に対処する先行技術文献としては、特開昭62−37025号公報にて開示されたものが知られている。このものでは、バッテリ電圧を検出し、所定電圧よりも低下していると過放電状態と判断して調整電圧を高く設定し充電受入れ性を高め、検出されたバッテリ電圧が所定電圧よりも高いときには過充電状態と判断して調整電圧を低く設定し充電受入れ性を抑制する技術が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、先行技術文献のうち前者のものでは、バッテリ電圧に応じてアイドル回転数が設定されるが、車両においては電気負荷変動が頻繁に起こるためバッテリ電圧の変動が激しく、バッテリ電圧を一定に保持しようとするとアイドル回転数が安定せず乗員に不快感を与えるという不具合があった。
【0006】
また、後者のものでは、バッテリが完全充電状態に近くバッテリ電圧が高ければ調整電圧が低く設定される。しかしながら、バッテリ電圧はバッテリ放電状態となるアイドル時であっても充電分極の影響で通常よりも高めに検出されることから、高負荷で低回転状態が続くとバッテリが過放電に至るまで調整電圧が高く設定されずに充電不足が生じ、内燃機関の再始動時に必要なバッテリの残容量が確保できないという不具合があった。
【0007】
また、車両の流れが比較的良好でありバッテリ電圧が平均的に高くとも、電気負荷が過大であればバッテリが十分に充電できず、この際に調整電圧が低く設定されると充電不足となる。更に、車両の長期放置に起因するバッテリの自己放電等により、バッテリが過放電状態となっていても、低負荷のときには調整電圧が高く設定されないためバッテリの残容量回復性が悪くなるという不具合もあった。
【0008】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、車両の走行状態、電気負荷やバッテリの残容量に応じて適切に充電制御し、過充電による燃費の悪化やバッテリの液減りが防止できると共に、バッテリの充電不足が防止できる車両用充電制御装置の提供を課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の車両用充電制御装置によれば、平均電圧演算手段で算出されたバッテリの所定期間内における平均電圧が所定電圧以下となったときにはそれら電圧間の偏差に応じて現在のアイドル回転数がアイドル回転数設定手段で設定され、平均電圧が所定電圧を上回るまではそのときのアイドル回転数が保持または上昇方向のみ変更される。これにより、アイドル回転数に対する過度なアイドルアップ量が設定されて燃費の悪化や過充電によるバッテリの液減りが起こることなく、この逆のバッテリの充電不足が起こることもなく、バッテリ電圧変動の影響でアイドル回転数が不安定になることも防止できる。
【0010】
また、平均電圧演算手段で算出されたバッテリの所定期間内における平均電圧と高電圧側及び低電圧側の電圧範囲を避けた少なくとも1つ以上の所定電圧とが比較され、調整電圧設定手段で設定された調整電圧となるように内燃機関の駆動力により発電しバッテリを充電するオルタネータによる充電電圧が調整電圧制御手段で制御される。このように、少なくとも1つ以上の所定電圧が高電圧側及び低電圧側の電圧範囲として具体的には、14.0〔V〕以上の高電圧側や12.5〔V〕以下の低電圧側となる電圧範囲を避けて設定されることで、一般走行においてバッテリが完全充電状態で、電気負荷が高負荷のときには調整電圧が高く設定され、低負荷のときには調整電圧が低く設定でき、また、バッテリが過放電状態では、調整電圧が高く設定できる。このため、バッテリの過充電状態及び過放電状態を避けた適切な充電制御が実行できる。
【0011】
そして、調整電圧設定手段によって平均電圧と少なくとも1つ以上の所定電圧との偏差が大きいときには調整電圧がその設定電圧の上限値または下限値に設定され、偏差が小さいときには調整電圧が所定幅で段階的に設定される。これにより、平均電圧が適切な調整電圧に設定されるまでの収束時間を早めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用充電制御装置が適用されたバッテリ充電システムを示す概略構成図である。
【0014】
図1において、本実施例のバッテリ充電システムは、車両に搭載されたバッテリ10を充電制御するため、レギュレータ20、内燃機関制御用ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)30、オルタネータ40とからなる。バッテリ10のバッテリ電圧が後述する所定の調整電圧となるようにレギュレータ20によってオルタネータ40が制御されると共に、内燃機関制御用ECU30によって図示しない内燃機関が制御される。
【0015】
レギュレータ20はオルタネータ40に装着されており、スイッチング素子としてのスイッチングトランジスタ21と直列に接続されたオルタネータ40のフィールドコイル41の導通/遮断を行う一般的な構成であり、スイッチングトランジスタ21の制御を行うコンパレータ(比較器)22と充電制御用ECU23とからなる。
【0016】
レギュレータ20内において、2入力端子のコンパレータ22の出力端子から2値信号が出力され、スイッチングトランジスタ21がオン/オフされる。コンパレータ22の非反転(+)入力端子にはバッテリ10の電源電圧が入力され、その反転(−)入力端子には充電制御用ECU23から調整電圧が入力されている。このため、スイッチングトランジスタ21に出力される2値信号は、バッテリ10の電源電圧と充電制御用ECU23からの調整電圧との比較により設定される。
【0017】
充電制御用ECU23は、周知の中央処理装置としてのCPU23a、制御プログラムや各種データを格納する各種メモリ23b等からなる論理演算回路として構成されている。この充電制御用ECU23にはバッテリ10の電源電圧が入力され、後述するように、バッテリ10のバッテリ平均電圧が算出され、この結果に基づき調整電圧やアイドル回転数の目標値の設定が行われる。
【0018】
内燃機関制御用ECU30は、充電制御用ECU23と同様、周知の中央処理装置としてのCPU、制御プログラムを格納したROM、各種データを格納するRAM、B/U(バックアップ)RAM、入出力回路及びそれらを接続するバスライン等からなる論理演算回路として構成されたマイクロコンピュータであり、充電制御用ECU23で設定されたアイドル回転数の目標値が入力され、内燃機関のアイドル時におけるアイドル回転数が目標値に一致するように調整される。
【0019】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用充電制御装置で使用されている充電制御用ECU23内のCPU23aにおける演算処理手順を示す図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、この演算ルーチンは車両のイグニッションスイッチがオンされることで処理が開始される。
【0020】
図2において、まず、ステップS101で、カウンタiと所定時間内のバッテリ平均電圧VAVの算出に利用する変数tとが「0」に初期化される。この変数tは所定時間内に読込まれたバッテリ電圧の和を算出するためのものである。また、調整電圧Vmが14.2〔V〕、アイドル回転数目標値に対するアイドルアップ量Naが0〔rpm〕とそれぞれ初期化される。
【0021】
以下のステップS102〜ステップS105はバッテリ平均電圧演算の処理手順であり、ステップS102では1秒毎にバッテリ電圧Viが読込まれると共に、カウンタiが「+1」インクリメントされる。ステップS103では、カウンタiを所定時間、ここでは100秒で除したときの余りが「0」、即ち、100秒経過したかが判定される。ステップS103の判定条件が成立せず、100秒経過前であればステップS104に移行し、変数tがt+Viと更新される。そして、ステップS109でイグニッションスイッチがオフされていない、即ち、イグニッションスイッチがオンであるときにはステップS102に戻り、同様の処理が繰返し実行される。このようにして、ステップS102にて1秒間隔毎にバッテリ電圧Viが読込まれ、ステップS104で100回分のバッテリ電圧Viが積算される。
【0022】
そして、ステップS103の判定条件が成立し、カウンタiを100で除したときの余りが「0」、即ち、100秒経過するとステップS105に移行し、100秒間におけるバッテリ電圧Viの和である変数tから次式(1)に基づきバッテリ平均電圧VAVが算出される。
【0023】
【数1】
VAV=t/100 ・・・(1)
次にステップS106に移行して、後述のアイドル回転数目標値に対するアイドルアップ量Naの設定処理が実行される。次にステップS107に移行して、後述のコンパレータ22の反転(−)入力端子に対する調整電圧Vmの設定処理が実行される。このように、100秒間におけるバッテリ平均電圧VAVに基づきアイドルアップ量Na及び調整電圧Vmが設定されたのちステップS108に移行し、変数tが「0」にリセットされ、次の100秒に備えてステップS109に移行する。ステップS109で、イグニッションスイッチがオフされていないときにはステップS102に戻り、同様の処理が繰返し実行される。そして、ステップS109の判定条件が成立し、イグニッションスイッチがオフであると本ルーチンを終了する。
【0024】
次に、図2のステップS106におけるアイドル回転数目標値に対するアイドルアップ量Naの設定処理について、図3のサブルーチンを参照して詳細に説明する。
【0025】
図3において、まず、ステップS201では、現在のアイドルアップ量NaがNap値として一時的に保存される。以下のステップS202〜ステップS212では、図2のステップS105で算出されたバッテリ平均電圧VAVと所定電圧として、例えば、13.0〔V〕,12.9〔V〕,12.75〔V〕,12.55〔V〕,12.3〔V〕とがそれぞれ比較されることでアイドルアップ量Naが設定される。つまり、ステップS202ではバッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕を越えているかが判定される。ステップS202の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕を越えているときにはステップS203に移行し、アイドルアップ量Naが0〔rpm〕とされる。
【0026】
一方、ステップS202の判定条件が成立せず、バッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕以下であるときにはステップS204に移行し、バッテリ平均電圧VAVが12.9〔V〕を越えているかが判定される。ステップS204の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが12.9〔V〕を越えているときにはステップS205に移行し、アイドルアップ量Naが50〔rpm〕とされる。一方、ステップS204の判定条件が成立せず、バッテリ平均電圧VAVが12.9〔V〕以下であるときにはステップS206に移行し、バッテリ平均電圧VAVが12.75〔V〕を越えているかが判定される。ステップS206の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが12.75〔V〕を越えているときにはステップS207に移行し、アイドルアップ量Naが100〔rpm〕とされる。
【0027】
一方、ステップS206の判定条件が成立せず、バッテリ平均電圧VAVが12.75〔V〕以下であるときにはステップS208に移行し、バッテリ平均電圧VAVが12.55〔V〕を越えているかが判定される。ステップS208の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが12.55〔V〕を越えているときにはステップS209に移行し、アイドルアップ量Naが150〔rpm〕とされる。一方、ステップS208の判定条件が成立せず、バッテリ平均電圧VAVが12.55〔V〕以下であるときにはステップS210に移行し、バッテリ平均電圧VAVが12.3〔V〕を越えているかが判定される。ステップS210の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが12.3〔V〕を越えているときにはステップS211に移行し、アイドルアップ量Naが200〔rpm〕とされる。
【0028】
一方、ステップS210の判定条件が成立せず、バッテリ平均電圧VAVが12.3〔V〕以下であるときにはステップS212に移行し、アイドルアップ量Naが250〔rpm〕とされる。上述のステップS203、ステップS205、ステップS207、ステップS209、ステップS211、ステップS212の処理ののちステップS213に移行する。ステップS213では、バッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕以下であり、かつ設定されたアイドルアップ量NaがステップS201で一時的に保存されたNap値未満であるかが判定される。ステップS213の判定条件が成立するときには、ステップS214に移行し、アイドルアップ量NaがNap値とされ、本ルーチンを終了する。ここで、ステップS213の判定条件が成立しないときには、そのまま本ルーチンを終了する。
【0029】
このようにして、バッテリ平均電圧VAVが所定電圧以下になったときには、その所定電圧を上回るまではそのとき設定されているアイドル回転数目標値に対するアイドルアップ量が保持または増加方向のみに作動される。つまり、上述のステップS213及びステップS214によってバッテリの充電回復性が向上し、更に、アイドル回転数の変動が抑制されることとなる。
【0030】
次に、図2のステップS107におけるコンパレータ22の反転(−)入力端子に対する調整電圧Vmの設定処理について、図4のサブルーチンを参照して詳細に説明する。
【0031】
図4において、まず、ステップS301ではバッテリ平均電圧VAVが所定電圧として例えば、13.0〔V〕以下であるかが判定される。ステップS301の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕以下であるときにはステップS302に移行し、調整電圧Vmが例えば、高調整電圧の14.2〔V〕に設定される。一方、ステップS301の判定条件が成立せず、バッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕を越えているとき、またはステップS302の処理ののちステップS303に移行し、バッテリ平均電圧VAVが所定電圧として例えば、13.3〔V〕を越えているかが判定される。ステップS303の判定条件が成立し、バッテリ平均電圧VAVが13.3〔V〕を越えているときにはステップS304に移行し、調整電圧Vmが例えば、低調整電圧の13.5〔V〕に設定される。このように、バッテリ平均電圧VAVが13.0〔V〕以下であるときには調整電圧Vmが14.2〔V〕、また、バッテリ平均電圧VAVが13.3〔V〕を越えているときには調整電圧Vmが13.5〔V〕に設定されたのち、本ルーチンを終了する。
【0032】
上述した図4のサブルーチンが実行されることで、図5に示すように、バッテリ平均電圧VAVに応じた調整電圧Vmが設定される。ここで、高電圧側における調整電圧や低電圧側における調整電圧はレギュレータ温度に応じて±0.2〔V〕程度の補正を加えるようにしてもよい。また、図6に示すように、バッテリ平均電圧VAVとの比較に用いる所定電圧が0.1〔V〕間隔毎に設定されることで、更に、きめ細かく適切に調整電圧Vmが設定できる。なお、本実施例では、内燃機関制御用ECU30と充電制御用ECU23とを別体として構成しているが統合された1つのECUとしてもよい。
【0033】
上述の処理結果として、図7(a)は電気負荷50〔A:アンペア〕程度、バッテリ温度25〔℃〕、バッテリ初期残量50〔%〕で日本の排出ガス試験用の10・15モード走行を3回繰返したときのアイドルアップ量Na〔rpm〕の遷移状態を示すタイムチャートであり、図7(b)は同じ条件におけるバッテリ残量〔%〕の遷移状態を示すタイムチャートである。ここで、『保持有り』とはステップS213及びステップS214の処理が実行された場合であり、『保持なし』とはステップS213及びステップS214の処理が省略された場合である。図7(a)及び図7(b)で明らかなように、『保持有り』の処理を実行された場合には、『保持なし』とされた場合に比べてアイドルアップ量の設定値の変動が抑制され、バッテリ残量の回復性が高いことが分かる。
【0034】
次に、図4による調整電圧Vmの設定処理の変形例について、図8のサブルーチンを参照して詳細に説明する。
【0035】
図8において、まず、ステップS401でバッテリ平均電圧VAVから所定電圧として例えば、13.1〔V〕が減算された偏差ΔVが算出される。次にステップS402に移行して、ステップS401で算出された偏差ΔVが0〔V〕を越えた正値であるかが判定される。ステップS402の判定条件が成立するときにはステップS403に移行し、ステップS401で算出された偏差ΔVが0.5〔V〕を越えているかが判定される。ステップS403の判定条件が成立せず、偏差ΔVが0.5〔V〕を越えていないときにはステップS404に移行し、現在の調整電圧Vmから0.1〔V〕が減算された低めの調整電圧Vmが設定される。そして、ステップS405に移行し、ステップS404で設定された調整電圧Vmが13.5〔V〕未満であるかが判定される。ステップS405の判定条件が成立し、調整電圧Vmが13.5〔V〕未満であるとき、またはステップS403の判定条件が成立し、偏差ΔVが0.5〔V〕を越えているときにはステップS406に移行し、調整電圧Vmが13.5〔V〕に設定し直しされる。
【0036】
一方、ステップS402の判定条件が成立せず、ステップS401で算出された偏差ΔVが正値でないときにはステップS407に移行し、偏差ΔVが−0.5〔V〕未満であるかが判定される。ステップS407の判定条件が成立せず、偏差ΔVが−0.5〔V〕未満でないときにはステップS408に移行し、現在の調整電圧Vmに0.1〔V〕が加算された高めの調整電圧Vmが設定される。そして、ステップS409に移行し、ステップS408で設定された調整電圧Vmが14.2〔V〕を越えているかが判定される。ステップS409の判定条件が成立し、調整電圧Vmが14.2〔V〕を越えているとき、またはステップS407の判定条件が成立し、偏差ΔVが−0.5〔V〕未満であるときにはステップS410に移行し、調整電圧Vmが14.2〔V〕に設定し直しされる。なお、偏差ΔVの算出に用いる所定電圧はレギュレータ20の温度に応じて変更するようにしてもよい。
【0037】
このように、本実施例の車両用充電制御装置は、車載されたバッテリ10の所定期間内におけるバッテリ平均電圧VAVを算出する充電制御用ECU23内のCPU23aにて達成される平均電圧演算手段と、前記平均電圧演算手段により算出されたバッテリ平均電圧VAVが所定電圧以下となるときのバッテリ平均電圧VAVと前記所定電圧との偏差ΔVに応じて内燃機関のアイドル回転数目標値に対するアイドルアップ量Naを設定する充電制御用ECU23内のCPU23aにて達成されるアイドル回転数設定手段と、前記平均電圧演算手段により算出されたバッテリ平均電圧VAVが前記所定電圧を上回るまでは前記アイドル回転数設定手段によりそのとき設定されているアイドル回転数を保持または上昇方向のみ変更する充電制御用ECU23内のCPU23aにて達成されるアイドル回転数制御手段とを具備するものである。
【0038】
したがって、充電制御用ECU23内のCPU23aで算出されたバッテリ平均電圧VAVが所定電圧以下となったときにはそれら電圧間の偏差ΔVに応じて現在のアイドル回転数に対するアイドルアップ量Naが設定され、バッテリ平均電圧VAVが所定電圧を上回るまではそのときのアイドル回転数が保持または上昇方向のみ変更される。これにより、アイドル回転数に対する過度なアイドルアップ量が設定されて燃費が悪化することもなく、過充電によるバッテリの液減りの増長が起こることなく、この逆のバッテリの充電不足が起こることもなく、バッテリ電圧変動の影響でアイドル回転数が不安定になることも防止される。
【0039】
また、本実施例の車両用充電制御装置は、更に、前記内燃機関の駆動力により発電しバッテリ10を充電するオルタネータ40による充電電圧が予め設定された調整電圧Vmとなるように制御する充電制御用ECU23内のCPU23aにて達成される調整電圧制御手段と、前記平均電圧演算手段により算出されたバッテリ平均電圧VAVと高電圧側及び低電圧側の電圧範囲を避けた少なくとも1つ以上の前記所定電圧との比較により前記調整電圧制御手段における調整電圧Vmを設定する充電制御用ECU23内のCPU23aにて達成される調整電圧設定手段とを具備するものである。
【0040】
したがって、充電制御用ECU23内のCPU23aによってバッテリ平均電圧VAVと高電圧側及び低電圧側の電圧範囲を避けた少なくとも1つ以上の所定電圧とが比較され設定された調整電圧Vmとなるように内燃機関の駆動力により発電しバッテリ10を充電するオルタネータ40による充電電圧が制御される。このように、少なくとも1つ以上の所定電圧が高電圧側及び低電圧側の電圧範囲を避けて設定されることで、一般走行においてバッテリが完全充電状態で、電気負荷が高負荷のときには調整電圧が高く設定され、低負荷のときには調整電圧が低く設定でき、また、バッテリが過放電状態では、調整電圧が高く設定できる。このため、バッテリの過充電状態及び過放電状態を避けた適切な充電制御が実行できる。
【0041】
そして、本実施例の車両用充電制御装置は、充電制御用ECU23内のCPU23aにて達成される調整電圧設定手段が同じくCPU23aにて達成される平均電圧演算手段により算出されたバッテリ平均電圧VAVと少なくとも1つ以上の前記所定電圧との偏差ΔVが大きいときには調整電圧Vmをその設定電圧の上限値または下限値に設定し、偏差ΔVが小さいときには調整電圧Vmを所定幅で段階的に設定するものである。
【0042】
したがって、充電制御用ECU23内のCPU23aによってバッテリ平均電圧VAVと少なくとも1つ以上の所定電圧との偏差ΔVが大きいときには調整電圧Vmがその設定電圧の上限値または下限値に設定され、偏差ΔVが小さいときには調整電圧Vmが所定幅で段階的に設定される。これにより、調整電圧Vmが適切な設定値に設定されるまでの収束時間を早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用充電制御装置が適用されたバッテリ充電システムを示す概略構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用充電制御装置で使用されている充電制御用ECU内のCPUにおける演算処理手順を示すフローチャートである。
【図3】 図3は図2のアイドルアップ量の設定処理を示すフローチャートである。
【図4】 図4は図2の調整電圧の設定処理を示すフローチャートである。
【図5】 図5は図4でバッテリ平均電圧に応じて設定される調整電圧を示す説明図である。
【図6】 図6は図5におけるバッテリ平均電圧に対する所定電圧を細かく設定したときの調整電圧を示す説明図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用充電制御装置によるアイドルアップ量及びバッテリ残量の遷移状態を示すタイムチャートである。
【図8】 図8は図4の調整電圧の設定処理の変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 バッテリ
20 レギュレータ
23 充電制御用ECU(電子制御ユニット)
23a CPU
30 内燃機関制御用ECU
40 オルタネータ
Claims (1)
- 車載されたバッテリの所定期間内における平均電圧を算出する平均電圧演算手段と、
前記平均電圧演算手段により算出された前記平均電圧が所定電圧以下となるときの前記平均電圧と前記所定電圧との偏差に応じて内燃機関のアイドル回転数を設定するアイドル回転数設定手段と、
前記平均電圧演算手段により算出された前記平均電圧が前記所定電圧を上回るまでは前記アイドル回転数設定手段によりそのとき設定されているアイドル回転数を保持または上昇方向のみ変更するアイドル回転数制御手段と、
前記内燃機関の駆動力により発電し前記バッテリを充電するオルタネータによる充電電圧が予め設定された調整電圧となるように制御する調整電圧制御手段と、
前記平均電圧演算手段により算出された前記平均電圧と高電圧側及び低電圧側の電圧範囲を避けた少なくとも1つ以上の前記所定電圧との比較により前記調整電圧制御手段における前記調整電圧を設定する調整電圧設定手段と
を具備し、
前記調整電圧設定手段は、前記平均電圧演算手段により算出された前記平均電圧と少なくとも1つ以上の前記所定電圧との前記偏差が大きいときには前記調整電圧をその設定電圧の上限値または下限値に設定し、前記偏差が小さいときには前記調整電圧を所定幅で段階的に設定することを特徴とする車両用充電制御装置。
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