JP3916180B2 - 定着ローラ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像を現像するためのトナーを定着する方法に関し、さらに詳しくは定着ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真法又は静電記録法等においては、光導電性感光体又は誘電体等よりなる潜像担持体上に形成された静電潜像を現像するために、現像スリーブ等トナー供給ローラ上でブレード等によって薄層化され、かつ適当に帯電され微粉末化されたトナー、又はキャリアと混合され適当に帯電され微粉末化されたトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱圧力、溶剤蒸気等によって定着し、複写物を得るものである。
【0003】
これらの現像法に適用するトナーの定着法としては種々あるが、熱効率が高いこと、及び高速定着が可能であることから、熱ローラ定着方式が広く採用されている。このような熱定着方式で高速定着を行なう場合、トナーには良好な低温定着性(又は定着下限温度が低いこと)が要求される。また、このために結着樹脂としては低軟化樹脂を含有させると、定着時にトナー像の一部が熱ローラ表面に付着し、これがコピー用紙上に転移して地汚れを起こす。いわゆるホットオフセット現象や、コピー用紙が熱ローラ表面に付着して巻き付く、いわゆる巻き付き現象(特に熱ローラ温度が低いときに多い)が発生しやすくなる。
【0004】
そこでこれらの現象を防止する手段として、特開昭51−143333号公報、特開昭57−148752号公報、特開昭58−97056号公報、特開昭60−247250号公報等においては離型剤として固形シリコーンワニス、高級脂肪酸、高級アルコール各種ワックス等を添加することが提案されているが、いずれも良好な低温定着性を維持しながら、十分な耐オフセット性及び耐巻き付き性を示すものは知られていない。
【0005】
具体的には、従来の低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィンワックスは耐オフセット性は良好であるが、低温定着性は十分ではなく、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等の植物性ワックスは耐オフセット性及び低温定着性は良好であるが、耐巻き付き性が十分でなく、また固形シリコーンワニス、固形シリコーンオイル、アミドワックス、高級脂肪酸、高級アルコール及びモンタン酸ワックスは低温定着性は良好であるが、耐オフセット性及び耐巻き付き性が十分でない。しかも従来の離型材料は現像中に離型剤がトナーから遊離して感光体やキャリアに付着するいわゆるフィルミングやスペントが多く、長期にわたって安定して良質の画像を形成することは困難であった。
【0006】
その他に定着温度を下げる目的のものとしては、同時に耐オフセット性や耐ブロッキング性の付与を目的として組成や熱特性、分子量分布等を規定した技術がある。例えば、特開平3−139663号公報においてはトナーの軟化温度等を規定、特開平3−152558号公報では分子量分布を規定、特開平3−145654号公報ではバインダー樹脂の架橋剤を規定、特開平3−206465号公報ではバインダー樹脂をブロックポリマーで作製、特開平3−219262号公報では粘弾性特性で規定、特開平3−188468号公報ではポリマーの酸価/水酸基価で規定、特開平3−203748号公報、特開平3−229264号公報ではポリエステルの酸価で規定、特開平3−231757号公報、特開平4−353866号公報、特開平5−100477号公報では粘弾性特性で規定、特開平4−20512号公報、特開平4−23816号公報、特開平4−23817号公報、特開平4−50216号公報等ではスチレンアクリル系のブロック共重合体で規定、特開平4−26858号公報、特開平4−81769号公報、特開平4−81770号公報等では結晶性ポリエステルとビニル共重合体のブロック又はグラフト共重合体で規定、特開平4−81863号公報では分子量分布のピークで規定、特開平4−190242号公報では分子量分布と定着方式で規定、特開平4−254863号公報ではポリエステルとスチレン/アクリル系ポリマーの分子量を規定、特開平4−264559号公報、特開平4−264560号公報、特開平4−274253号公報、特開平5−19531号公報、特開平5−188638号公報では分子量分布を規定、特開平4−277755号公報ではブロック高重合体で規定、特開平4−309962号公報ではアイオノマーを使用等、多数のものが見られるがまだ十分とはいえない。
【0007】
また、新規な材料を扱ったものとして、特開昭60−31146号公報では光崩壊性カプセル、特開昭62−148969号公報では発熱性増幅材料、特開昭63−281168号公報ではサーモトロピック液晶高分子シェルを有するカプセルトナー、特開平1−149062号公報では光照射によるカプセルの体積膨脹、特開平2−251971号公報では架橋サーモトロピック液晶ポリマー、特開平3−118550号公報では発熱性物質含有トナー、特開平4−250460号公報ではシクロヘキサン誘導体含有トナー、特開平4−291355号公報ではビスフェノールF型エポキシ樹脂含有トナー、特開平4−329551号公報では近赤外光吸収色素とエチレン系不飽和化合物含有トナー(近赤外光で硬化)、特開平4−100475号公報、特開平4−100476号公報ではアゾ系高分子量開始剤を用いた熱分解性樹脂使用トナー、特開平5−173364号公報ではシクロヘキサノン系ケトン樹脂含有トナー、特開平8−15894号公報では酸価又は水酸基価を1以上のポリマーを使用し、トナー表面に金属アルコキシドを付着、特開平8−15902号公報ではカプセルトナーに使用するモノマーとして塩素含有モノマーを採用、等が見られるが、これらでは不十分であった。
【0008】
また、近年ではOA機器の省エネルギー化が進み、複写機やプリンタにおいても消費電力の大半を占める定着プロセスの改良が急務であるのが現状である。従来は、上記したような技術と低軟化温度樹脂(ポリエステル等)により定着プロセスの省エネルギー化を検討してきたが、今後はより一層の省エネルギー化のためのトナー低温定着化が重要となる。そのためには、これまでの技術の併用だけでは不十分であり、新規な技術を開発する必要がある。さらに、定着ローラを長期にわたり使用するため、定着ローラの経時的安定性が望まれている。従来の定着ローラは、粉体塗装や収縮チューブを用いてローラ表面の離型層を形成してきた。しかし、これらの方法で得られた定着ローラは、表面に微少な凹凸や研磨傷が多数存在して、複写を繰り返すことによりそれらの部分にトナーや紙粉が付着残存し、経時的な定着品質を劣化させ、オフセット現象等の市場問題が起きることが見られてきた。
【0009】
特開平6−167900号公報では、定着ローラ表面に用いる離型材としてPFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)を使用しているが、定着ローラ表面に十分な離型性を確保できるか不明である。また、特開平6−167901号公報では導電性物質を分散したフッ素樹脂チューブを使用しているが、離型層最表面に導電性物質が現われる可能性があり、耐久性に問題が残る。また、これらの定着ローラを使用した場合、通常離型層の膜厚は20〜50μmであるため熱効率が悪く、コピー機等の初期の立ち上がり時間は長時間を要し、熱ローラの表面温度は200℃前後に設定する必要があるため、消費電力の増大は避けられないのが現状である。
【0010】
これまで一般的に使用されてきた定着ローラ用離型材料は、前述したようにPFAを用いたものがほとんどであり、定着ローラに加工するために粉体塗装により塗膜を形成させたり、又はチューブ形状にして芯ガネ上に被せたりするものがほとんどであった。そのため、離型層表面に微少な凹凸や材料の不均一性に伴う膜削れや残存トナーの付着が耐久性に対して大きな問題となっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、定着時、オフセット現象や熱ローラへの巻き付き現象を発生することなく、低温定着が可能な上、経時的に安定した高画質な画像を得ること、及びそのための定着ローラ並びにその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、本発明の(1)「定着ローラ表面の離型層が、少なくともフッ素原子を有するポリマーから構成され、トナーと定着ローラが剥離する強度が0.1mN/cm以上5mN/cm以下であり、該離型層は該フッ素原子を有するポリマーを溶剤に溶解した溶液にアミノシリコン及びビスフェノールFを含有させた塗液を基材に塗布乾燥させ形成したものであって、しかも該フッ素原子を有するポリマーがテトラフルオロエチレン−プロピレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体であることを特徴とする定着ローラ」、(2)「前記定着ローラの表面粗さが(0.1μm以上)3μm以下であることを特徴とする前記(1)項に記載の定着ローラ」、(3)「前記定着ローラの表面粗さが3μm以下でありしかも0.1μm以上であることを特徴とする前記(2)項に記載の定着ローラ」、(4)「前記離型層が5μm以上20μm以下であることを特徴とする前記(1)項乃至(3)項のうちの何れか1に記載の定着ローラ」、(5)「前記離型層がアルミニウム基材に設けられていることを特徴とする前記(1)項乃至(4)項の何れか1に記載の定着ローラ」、(6)「前記アルミニウム基材が表面粗さ1μm以上であることを特徴とする前記(5)項に記載の定着ローラ」、(7)「前記トナーとして、少なくとも融点を有する化合物を含有するものが使用されることを特徴とする前記(1)項乃至乃至(6)項のうちの何れか1に記載の定着ローラ」、(8)「前記化合物が、少なくとも脂肪酸エステルからなることを特徴とする前記(7)項に記載の定着ローラ」及び(9)「前記化合物の融点が、60℃以上150℃以下であることを特徴とする前記(8)項に記載の定着ローラ」により達成される。
【0013】
また上記目的は、本発明の(10)「少なくともアミノシラン系フッ素ゴムからなる離型層を有する定着ローラの製造方法であって、テトラオロエチレン−プロピレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体を溶剤に溶解した溶液にアミノシリコン及びビスフェノールFを含有させた塗液を基材に塗布乾燥させることを特徴とする前記(1)乃至(9)項の何れか1に記載の定着ローラの製造方法」および(11)「該離型層が有機溶剤系塗料により塗布されていることを特徴とする前記(10)項に記載の定着ローラの製造方法」により達成される。
【0014】
定着ローラの離型性は、一般的には表面エネルギーによりその特性を付与されている。しかし、定着ローラの特性は初期の状態を長時間にわたり保持する必要があり、初期特性だけ良ければ問題ないというものではない。つまり、経時的にわたり初期と同じ特性を発揮する必要がある。そのためには、表面エネルギーをある値に設定するだけでは不可能であり種々な方策をとる必要がある。
【0015】
これまで、粉体塗装やチューブを用いた場合では、定着ローラ表面に無数の凹凸や傷があり、最終工程で研磨することでこれらの凹凸を少なくしていた。これら処理には多くの費用が必要となり、コストアップ要因の1つになっていた。定着ローラ両面に凹凸があると、経時的にその部分から紙粉やトナークズの固着が始まり、その固着は次第に成長してオフセットを誘発する原因になっていた。また、表面エネルギーだけを付与するために、テトラフルオロエチレンのみを使用した定着ローラでは、強度の耐久性や、静電オフセット等の現象が見られ、十分な経時的安定性が得られなかった。
【0016】
本発明では、鋭意研究の結果、剥離強度に着目しトナーと定着ローラの間の力がある一定の値にあることで耐久性の良い定着ローラを見い出すことができた。トナーと定着ローラが剥離する強度を5mN/cm2以下に設定することで十分な離型性が得られるようになり、また剥離強度を0.1mN/cm2以上に設定することで、定着時の画像のズレをなくすことができるようになった。このときの定着ローラとトナーとの剥離強度を測定する時のトナーの温度が60℃以上160℃以下であることが好ましく、60℃以下ではトナーは紙に定着しておらず、また160℃以上では、通常のトナーではホットオフセット現象を発生する。また、定着ローラ表面粗さは0.1μm以上3μm以下であり、好ましくは0.3μm以上1μm以下である。定着ローラの表面粗さが0.3μm以下となると、モノクロ画像において画像に光沢性が生じるため、文字画像の場合見た目に好ましくない画像となる。また表面粗さが3μm以上になると、経時的に耐久性が劣るという問題点がある。このときのトナーは少なくとも融点を有する化合物を含有しており、前記融点を有する化合物が少なくとも脂肪酸エステルからなり、前記化合物の融点が60℃以上150℃以下であることが好ましい。トナーに融点を有する化合物を含んでいないと、定着ローラにオイル塗布装置がない場合、ほとんどの場合オフセット現象が発生する。また、前記化合物の融点は60℃以下や150℃以上になると定着時に離型性を発揮できず問題である。また満足のいく離型性を示すためには、融点を有する化合物が脂肪酸エステルであることが好ましい。この時、低分子量のオレフィンや脂肪酸を含んでいてもよい。
【0017】
離型層に用いられる材料としては、テトラフルオロエチレンとポリプロピレンの共重合体をビスフェノールタイプの化合物により架橋させたポリマーをカーボンブラック及び無機酸化物と溶融混練した後に、酢酸ブチル等の溶剤に混合して得た。得られた材料は、スプレー塗装又はディッピング塗装により所望の膜厚の離型層を得ることができる。
【0018】
前記ポリマー以外には、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、3フッ化エチレン、2フッ化エチレン、PFA及びポリプロピレン又はポリエチレンとの共重合体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、添加物としても前記以外のものを使用しても問題はない。
【0019】
また、アミノシラン系フッ素ゴムからなる定着ローラ離型材料において、離型層を150℃以上で硬化焼成させることで、十分な膜架橋性が得られ基盤に密着性に優れる離型層を得ることができた。150℃以下だと、膜の架橋性が十分でないため、経時的に基盤から膜が剥がれる現象が起きる。好ましくは180℃以上250℃以下で焼成するのが良い。また有機溶剤系塗料により塗布されることで離型層が表面最大粗さが3μm以下にすることが可能となり、表面の凹凸にトナーや炭酸カルシウムの付着物が残存することがなくなるようになった。離型層の膜厚は5μm以上20μm以下であることが好ましい。膜厚を5μm以下にすると、経時的な耐久性が劣り、離型性が悪くなる恐れがある。一方、20μm以上になると熱伝導性が悪くなり、トナーを定着するのに多くの熱エネルギーが必要となって、低温定着が不可能となる。離型性はアルミニウム基材に塗布されることが好ましい。これは、基材として熱伝送性に優れること、また離型層との密着性が良いためである。このアルミニウム基材の表面粗さ1μm以上であるとさらに好ましく、膜の密着性が飛躍的によくなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより具体的に説明する。図1には、本発明に係る定着ローラの1例が示される。図1に示される例における定着ローラは、金属製芯ローラ(1)、この例においては40mm径、肉厚2mmのアルミニウム製芯ローラ上に離型層(2)を有するものであって、離型層(2)はフッ素原子を有するポリマー(4)、この例においてはテトラフルオロエチレン−プロピレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体の架橋物とその中に分散された粒径1μmの無機酸化物粉末(3)、この例においては酸化マグネシウ粉末とから構成され、凹凸の少ない表面を有する。
【0021】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】
実施例1
アルミニウムからなる40mmφ、t=2mmの円筒形ローラ上にテトラフルオロエチレン:50/プロピレン:30/フッ化ビニリデン:20の組成からなるコポリマーを酢酸ブチルに溶解させた塗料100重量部に、酸化マグネシウム(粒径1μm)8重量部とアミノシリコン1重量部とビスフェノールF6重量部を混合させたものをスプレーコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は6μmであった。
【0023】
実施例2
実施例1と同様のアルミローラを用い、実施例1と同様にテトラフルオロエチレン:70/ポリプロピレン:20/フッ化ビニリデン:10の組成からなるコポリマーを酢酸ブチルに溶解させた塗料100重量部に、酸化マグネシウム(粒径1μm)5重量部とアミノシリコン2重量部とビスフェノールF6重量部の塗料100重量部に酸化マグネシウム(粒径1μm)8重量部を混合させたものをスプレーコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は7μmであった。
【0024】
実施例3
実施例2と同様の方法にて、テトラフルオロエチレン:30/ポリプロピレン:20/フッ化ビニリデン:50の組成からなるコポリマーを酢酸ブチルに溶解させた塗料100重量部に、酸化マグネシウム(粒径1μm)8重量部とアミノシリコン1重量部とビスフェノールF6重量部の塗料100重量部に酸化マグネシウム(粒径1μm)5重量部を混合させたものをスプレーコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は8μmであった。
【0025】
実施例4
実施例1と同様のアルミローラを用い、実施例1と同様の塗料100重量部に酸化マグネシウム(粒径0.5μm)1重量部を混合させたものに、実施例1と同様にコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上1にコートされた膜厚は8μmであった。
【0026】
比較例1
アルミニウムからなる40mmφ、t=2mmの円筒形ローラ上に膜厚30μmのPFAチューブを被せた。
【0027】
以上、5種類の方法で作製したローラを用いて、リコー製複写機FT6500に搭載し、下記に示す方法により得られたトナーを用いて評価を行なった。重量平均分子量10万のスチレン/ブチルアクリルコポリマー90重量部にカルナウバワックス5重量部、そしてカーボンブラック5重量部を溶融混練後、圧延冷却、ジェット粉砕、分級後にシリカを1重量部混合してトナーを得た。粒径は8.5μmであった。
画像出しを行なった。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003916180
オフセット:定着ローラに付着したトナー濃度を画像濃度で評価し、10000枚後の値が0.5以上の場合×とした。
離型性:全面べた画像をコピーし、定着ローラに設置した分離爪に引っかかった後の痕跡があるものを×とした。
耐久性:10000枚コピーして、上記特性値に1つでも×のあるものを×とした。
【0029】
次に、実施例1〜実施例4と、比較例1の離型材料(1)を平面ガラス(4)上に接着させたサンプルを図2に示されるように作製した。このサンプル上にトナー(2)を3層程度乗せて、さらにその上に普通紙(3)を乗せて図2のようにクリップ(5)により固定し、トナーを200℃の恒温槽に入れて定着させた。定着後のサンプルを恒温槽から取り出して、トナーと離型材料の剥離強度を図3の方法にて測定を行なった。紙をフォースゲージのフックに取り付けて、50mm/秒の速度にて垂直方向に引き上げて、剥離するまでの力を測定した。測定結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
Figure 0003916180
【0031】
実施例5
アルミニウムからなる40mmφ、t=2mmの円筒形ローラ上にテトラフルオロエチレン:50/プロピレン:30/フッ化ビニリデン:20の組成からなるコポリマーを酢酸ブチルに溶解させた塗料100重量部に、酸化マグネシウム(粒径1μm)8重量部とアミノシリコン1重量部とビスフェノールF6重量部を混合させたものをスプレーコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は6μmであった。
【0032】
実施例6
実施例5と同様のアルミローラを用い、実施例5と同様にテトラフルオロエチレン:70/ポリプロピレン:20/フッ化ビニリデン:10の組成からなるコポリマーを酢酸ブチルに溶解させた塗料100重量部に、酸化マグネシウム(粒径1μm)5重量部とアミノシリコン2重量部とビスフェノールF6重量部の塗料100重量部に酸化マグネシウム(粒径1μm)8重量部を混合させたものをスプレーコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は7μmであった。
【0033】
実施例7
実施例6と同様の方法にて、テトラフルオロエチレン:30/ポリプロピレン:20/フッ化ビニリデン:50の組成からなるコポリマーを酢酸ブチルに溶解させた塗料100重量部に、酸化マグネシウム(粒径1μm)8重量部とアミノシリコン1重量部とビスフェノールF6重量部の塗料100重量部に酸化マグネシウム(粒径1μm)5重量部を混合させたものをスプレーコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は8μmであった。
【0034】
実施例8
実施例5と同様のアルミローラを用い、実施例5と同様の塗料100重量部に酸化マグネシウム(粒径0.5μm)1重量部を混合させたものに、実施例5と同様にコーティングを行ない200℃で1時間乾燥を行なった。アルミローラ上にコートされた膜厚は8μmであった。
【0035】
比較例2
アルミニウムからなる40mmφ、t=2mmの円筒形ローラ上に膜厚30μmのPFAチューブを被せた。
【0036】
以上、5種類の方法で作製したローラを用いて、リコー製複写機FT6500に搭載し、下記に示す方法により得られたトナーを用いて評価を行なった。重量平均分子量10万のスチレン/ブチルアクリルコポリマー90重量部にカルナウバワックス5重量部、そしてカーボンブラック5重量部を溶融混練後、圧延冷却、ジェット粉砕、分級後にシリカを1重量部混合してトナーを得た。粒径は8.5μmであった。
画像出しを行なった。結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
Figure 0003916180
オフセット:定着ローラに付着したトナー濃度を画像濃度で評価し、10000枚後の値が0.5以上の場合×とした。
離型性:全面べた画像をコピーし、定着ローラに設置した分離爪に引っかかった後の痕跡があるものを×とした。
耐久性:10000枚コピーして、上記特性値に1つでも×のあるものを×とした。
【0038】
次に、実施例5〜実施例8と、比較例2の離型材料(1)を平面ガラス(4)上に接着させたサンプルを図2に示されるように作製した。このサンプル上にトナー(2)を3層程度乗せて、さらにその上に普通紙(3)を乗せて図2のようにクリップ(5)により固定し、トナーを200℃の恒温槽に入れて定着させた。定着後のサンプルを恒温槽から取り出して、トナーと離型材料の剥離強度を図3の方法にて測定を行なった。紙をフォースゲージのフックに取り付けて、50mm/秒の速度にて垂直方向に引き上げて、剥離するまでの力を測定した。測定結果を表4に示した。
【0039】
【表4】
Figure 0003916180
【0040】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明から明らかなように、本発明の定着ローラ表面の離型層を少なくともフッ素原子を有するポリマーから構成し、トナーと定着ローラが剥離する強度が0.1mN/cm2以上5mN/cm2以下とすること、及び該定着ローラの表面粗さを0.1μm以上3μm以下とすることにより定着ローラの離型性を向上させ、さらに、前記化合物が少なくとも脂肪酸エステルからなるものとし前記化合物の融点が60℃以上150℃以下のものとすることにより離型性の効果を増大させるという効果を発揮させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着ローラの1例の断面図を示す図である。
【図2】本発明の実施例の定着ローラ例の剥離強度を測定する際のサンプルの設置法を示す図である。
【図3】本発明の実施例の定着ローラ例の剥離強度を測定する際のサンプルの測定法を示す図である。
【符号の説明】
1 金属製芯金ローラ
2 離型層
3 無機酸化物粉末
4 フッ素原子含有ポリマー
5 離型材料
6 トナー
7 紙
8 スライドグラス
9 ダブルクリップ
10 デジタルフォースゲージ

Claims (9)

  1. 定着ローラ表面の離型層が、少なくともフッ素原子を有するポリマーから構成され、トナーと定着ローラが剥離する強度が0.1mN/cm以上5mN/cm以下であり、該離型層は該フッ素原子を有するポリマーを溶剤に溶解した溶液にアミノシリコン及びビスフェノールFを含有させた塗液を基材に塗布乾燥させ形成したものであって、しかも該フッ素原子を有するポリマーがテトラフルオロエチレン−プロピレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体であることを特徴とする定着ローラ。
  2. 前記定着ローラの表面粗さが(0.1μm以上)3μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ。
  3. 前記離型層が5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着ローラ。
  4. 前記離型層がアルミニウム基材に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の定着ローラ。
  5. 前記アルミニウム基材が表面粗さ1μm以上であることを特徴とする請求項4に記載の定着ローラ。
  6. 前記トナーとして、少なくとも融点を有する化合物を含有するものが使用されることを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか1に記載の定着ローラ。
  7. 前記化合物が、少なくとも脂肪酸エステルからなることを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ。
  8. 前記化合物の融点が、60℃以上150℃以下であることを特徴とする請求項7に記載の定着ローラ。
  9. 少なくともアミノシラン系フッ素ゴムからなる離型層を有する定着ローラの製造方法であって、テトラフルオロエチレン−プロピレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体を溶剤に溶解した溶液にアミノシリコン及びビスフェノールFを含有させた塗液を基材に塗布乾燥させることを特徴とする定着ローラの製造方法。
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