JP3909424B2 - ブレーシング - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、球形タンクの脚柱、有水式ガスホルダーの基柱、高架水槽の支柱、或は煙突や鉄塔等高架建築物の架構などの支柱(以下支柱という)の間に傾斜させて設けるブレーシングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
球形タンク、有水式ガスホルダー、高架水槽、或は煙突や鉄塔等の支柱には、振れ止め、筋かいとなるように、各隣接する支柱の相互間にわたって傾斜させて設けた斜材、つまりブレーシングが設けられている。このブレーシングは、地震や強風などの水平荷重によって、支柱間に形成されている長方形状が扁平な平行四辺形状に変形するのを防ぎ、支柱を補強し耐震性能を高めるように形成されている。このブレーシングには、アングル材やチャンネル材等の形鋼材、パイプ材等の鋼管材などを用いて引張力及び圧縮力ともに抵抗し支柱間隔の開きと狭まりを止めるように形成されている剛節構造のブレーシングと、或は丸棒等の鋼棒などで形成したタイロッドを用いて引張力に抵抗し、支柱間隔の開きを止め、圧縮力には柔軟にたわみ、かつ復元するように形成されている滑節構造のブレーシングとがある。
【0003】
上記ブレーシングのうち、後者のタイロッドを用いた滑節構造のブレーシングについて、図5に示す球形タンクに設けられたブレーシングを事例にして説明する。
【0004】
図5に示すように球形タンク1は、その球体外周側壁の下部を複数本の円筒状の支柱2によって地面の基礎上に支えられている。その各隣接する支柱2,2相互間にわたって、対角線状に傾斜する2本のタイロッド4からなるブレーシング3を設けている。このブレーシング3は、中央部でタイロッド4,4をX字の立体交差状に交差させて設けられている。
【0005】
上記ブレーシング3のタイロッド4は、丸棒の鋼棒で形成した引張材で、このタイロッド4の両先端部には、鍛造によって丸棒を円形平板に加工し、その中央に連結用のピン穴を設けたリングを形成している。また支柱2の上部及び下部の各所定位置には、タイロッド4を連結するためのピン穴を有する鋼板材よりなるガセットプレート7を固着している。また、タイロッド4連結用とガセットプレート7連結用の2個のピン穴を設けた連結プレート5を設け、この連結プレート5の一方のピン穴に上記ガセットプレート7のピン穴を合わせ連結ピン6を挿通し、かつこの連結プレート5の他方のピン穴に上記タイロッド4先端部のピン穴を合わせて連結ピン6を挿通し、タイロッド4の両先端部はそれぞれ連結プレート5に連結し、連結した連結プレート5にガセットプレート7を連結して支柱2,2に接続している。このように複数の連結ピン6を用いて接続しているので、タイロッド4に圧縮力が働くと各連結ピン6を軸にして連結プレート5とタイロッド4がそれぞれ回動する。なお、タイロッド4の途中には、引張り緊張用金具のターンバックル8を設けている。このターンバックル8を回転することによってタイロッド4の間隔を縮めたり伸したりして、ブレーシング3を引張り緊張状態に調整することができる。
【0006】
上記のようにタイロッド4で形成したブレーシング3は、タイロッド4と連結プレート5及びガセットプレート7によってその各接続部が複数の連結ピン6を軸にして回動する滑節構造に形成されているため、引張力及び圧縮力の双方に抵抗するように、形鋼材や鋼管材などを溶接接合して形成した剛節構造のブレーシングと相違し、タイロッド4は、支柱2,2間で引張方向の荷重には抵抗し耐えるとともに、支柱2,2間の圧縮方向の荷重には柔軟に湾曲してたわみ、かつ接続部で回動して、塑性変形等の損傷を生じることなく、弾性力によって復元する柔軟な構造に形成されている。なお、図5に示すブレーシングは、球形タンクに設けられたタイロッドよりなるブレーシングの構造を事例にして説明したが、有水式ガスホルダー、高架水槽、或は煙突や鉄塔等の支柱に設けられるタイロッドよりなるブレーシングの場合も同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにタイロッド4で形成したブレーシング3は、中央部をX字の立体交差状に交差させてタイロッド4,4を設けているので、地震や強風等で支柱2が水平方向に揺動すると、図6に示すように、交差するタイロッド4(L,M)うち、一方のLが引張力を受けるとともに、他方のMが圧縮力を受けて弓状に湾曲してたわみ、矢印とハッチングで示す交差部近傍が当接し擦れて、その当接摩擦部は塗装が剥がれたり、摩耗するなどの損傷が生じるおそれがあった。この当接摩擦部の範囲は、揺れの大きさ、支柱2,2の間隔、タイロッド4の径と長さなどに応じて異なるものであるが、例えば、球形タンクの支柱間に設けたタイロッドで、直径7センチメートル、長さ10メートル程度のタイロッドの場合、地震を受けた時に、その当接摩擦部の範囲は、1メートル程度に及んだ事例がある。
【0008】
殊に、地震や強風等の際には、図6に示すように、交差するタイロッド4(L,M)のうち、圧縮力を受けて弓状に湾曲してたわんだタイロッドMが、続いて引張力を受けて復元する際に、タイロッドLに強く当って、その当った部分が損傷することがあり、また、大きな衝撃音などを発生して近隣に障害や迷惑を与えるおそれがあった。
【0009】
また、上記のようなタイロッド4の当接部で塗装が剥がれた部分、摩耗や損傷等を生じた箇所は、腐食して外観が悪くなったり、耐久性が低下する心配があり、修理や塗装なども必要とした。
【0010】
この発明は、上述のような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、球形タンクの脚柱、有水式ガスホルダーの基柱などの隣接する支柱間にタイロッドを用いてX字に立体的又は平面的に交差させて設けるタイロッドの交差部で、摩耗や損傷、殊に地震や強風等により衝撃音が発生することなく、さらに外観の悪化などが生じ難い高品質のブレーシングを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明のブレーシングは、球形タンクの脚柱、有水式ガスホルダーの基柱などの隣接する支柱間に傾斜させて設けるブレーシングであって、このブレーシングのタイロッドが同一平面上でX字に交差する如く中央部で当該タイロッドの各端部に環状部を設けて対向させ、当該対向させた端部の環状部がそれぞれ回動自在に連結する円環状の連結リング部材を設けてなるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明に係るブレーシングの実施形態例を、図1乃至図4の図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1及び図2は、この発明に係るブレーシング3の実施形態例で、球形タンクの脚柱、有水式ガスホルダーの基柱などの隣接する支柱(図示省略)間にX字の立体交差状に交差する丸棒の鋼棒よりなるタイロッド4を設け、このタイロッド4の立体交差部に、摩擦や衝突に対して当接部を保護する緩衝材9を設けた事例である。この緩衝材9は、図1及び図2ではタイロッド4の当接面の両方に設けた場合を示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、緩衝材9の材料特性、交差部の隙間の大きさや当接部の範囲、摩擦や衝撃の程度などに応じて、タイロッド4の当接面のいずれか一方に設けるようにしてもよい。
【0014】
図1(a),(b)は、緩衝材9をタイロッド4の全周の一部に設けた事例を示す。この緩衝材9は、円弧状の所定幅を有する帯板のスペーサ10で形成した事例である。このスペーサ10は、タイロッド4の立体交差箇所の近部で当接する範囲に設ける。この範囲は、タイロッド4の直径と長さ、交差角度等によって異なる。
【0015】
またスペーサ10は、以下詳述するように、合成ゴム材などの弾性を有する材料、合成樹脂材などの滑らかで摩耗し難い材料、合金や非鉄金属材などの強く当っても衝撃を緩和し衝撃音などを発生し難い材料の単体、或はそれら単体材料の積層などの組合せ、若しくは複合材料で、材料特性に対応して摩耗や劣化損傷が生じ難く、所定の耐久性を有する厚さに形成する。
【0016】
このように形成したスペーサ10は、以下詳述するように、材料特性と厚さ、取付け易さと耐用性などを勘案して、接着や溶着、テープやバンド留め、或はピンやボルト留めなどによって、タイロッド4の立体交差箇所に取付ける。
【0017】
上記スペーサ10として、例えば天然ゴム材、シリコンゴム等の合成ゴム材、発泡ウレタン、発泡スチロール等の合成樹脂材などの弾性を有する材料を用いる場合は、厚さ数ミリメートルから数十ミリメートル程度の肉厚板で、圧縮荷重を弾力的に吸収し、かつ表面が滑らかで摩耗しないように表面処理して形成し、接着剤による接着、両端箇所など要所をテープ留めやバンド留め等で取付ける。またゴム材や合成樹脂材は、老化や劣化に強く耐候性に優れたものを選ぶのが好適である。このような弾性を有する材料で形成したスペーサ10は、タイロッド4の衝突が多く生じるようなブレーシングの場合に、そのタイロッド4の交差部近傍に設けると衝撃の吸収緩和が大きく好適となる。
【0018】
またスペーサ10として、例えば塩化ビニール樹脂材、繊維強化プラスチック材、カーボン樹脂材等の合成樹脂材などの硬質で表面が滑らかで摩擦し難い材料を用いる場合は、厚さ数ミリメートルから10ミリメートル程度の薄肉厚板材で、内部を柔らかで、かつ衝撃音などを吸収するように形成し、接着剤による接着、両端箇所など要所のテープ留めやバンド留め、ピン留めやUボルト留めなどで取付ける。このような滑らかで摩耗し難い材料で形成したスペーサ10は、タイロッド4の摩擦が激しく生じるようなブレーシングの場合に、そのタイロッド4の交差箇所に設けると滑らかに接触するため好適となる。
【0019】
またスペーサ10として、例えばアルミ合金、黄銅等の非鉄金属等の軟質材など強く当っても衝撃を吸収緩和し衝突音などを発生しない材料を使用する場合は、厚さ数ミリメートルから10ミリメートル程度の薄肉厚で、表面を滑らかに仕上げて形成し、溶着、ライニング、Uボルト留めやバンド留め等で取付ける。このように形成したスペーサ10は、タイロッド4の鋼材同士の直接的な当接に比べて、滑らかに接触し摩擦抵抗が少なく、かつ軟質材の働きで衝撃の吸収緩和と衝撃音の消音効果が得られる。
【0020】
このようにタイロッド4の当接面の要所に取付けた帯板状のスペーサ10は、当接面に対応した必要最小限の幅と長さの材料でよく、また使用する材料の耐久性と取付け方法に応じて、点検や補修、取替えなどのメンテナンスが容易に行えるため、経済的な緩衝材9となる。
【0021】
また、スペーサ10は取付部の境界部に隙間が生じないように密着させて、隙間から雨水などが侵入して隙間腐食を生じないように配慮して取付ける。なお、スペーサ10をアルミ合金などで形成した場合は、耐食性に優れ腐食の心配がなく、表面塗装が不要で美観も良く経済性に優れた緩衝材9となる。
【0022】
図2(a),(b)は、緩衝材9をタイロッド4の全周にわたって設けた事例を示す。この緩衝材9は、円管状の筒状体11で形成した事例である。この筒状体11は、タイロッド4の直径と長さ及び立体交差箇所の隙間の大きさ、交差して接触する範囲の大きさに対応して、衝撃を吸収緩和する肉厚と当接する範囲以上の長さの筒体に形成する。
【0023】
また筒状体11は、以下詳述するように、合成ゴム材などの弾性を有する材料、合成樹脂材などの表面が滑らかで摩耗しない材料、合金や非鉄金属材などの衝突時に衝撃を緩和し衝撃音などを発生し難い材料等の単体又は組合せ材料、若しくはそれらの複合材料で形成する。
【0024】
上記筒状体11として、例えば天然ゴム材、合成ゴム材、軟質合樹脂材、硬質合成樹脂材などの平板シート材や半割パイプ材等を使用する場合は、接着や溶着又はテープ留めやバンド留め等で、タイロッド4の全周外面に密着させて取付ける。また筒状体11として、アルミ合金、黄銅材、砲金などの非鉄金属等を使用する場合は、板材の溶着やロウ付け、板材のビス留めやバンド留め、表面メッキや現場コーティング、或は溶融積層等で形成する。またテープ材を使用する場合は、単層又は複数層に巻き付けて固着する。
【0025】
このように取付又は固着形成した筒状体11は、タイロッド4の外周面全体を平均に覆うため、衝撃や音の緩衝性が良く、密着性が良く取付け固着も容易にできる。
【0026】
図3、図4は、この発明に係るブレーシング3の他の実施形態例で、隣接する支柱2間のタイロッド4が同一平面上でX字に交差する如く、中央部でタイロッド4が連結する連結部材12を設けたものである。
【0027】
図3(a)は、上記平面交差部に設けた連結部材12を、プレート部材13で形成した場合の平面図、図3(b)は、図3(a)の側面図で、タイロッド4端部の連結状態を示す。
【0028】
連結部材12は、四方向に4個のピン穴14を設けた上下二枚の円形平板よりなるプレート部材13で形成し、このプレート部材13のピン穴14に、タイロッド4端部の円環平板に形成したリング部15を合わせ、このピン穴14とリング部15に連結ピン16を挿通し、この連結ピン16にワッシャー17を付け、ナット18によって締め固定して形成し、タイロッド4の先端リング部15が、連結ピン16を軸芯にして自在に回動するように枢着したものである。
【0029】
上記のように、プレート部材13に軸芯を一致させてX字状に枢着された4本のタイロッド4は、その各先端部がそれぞれ連結ピン16を軸にして同一平面上で回動し変位が吸収されるため、タイロッド4にかかる圧縮力や衝撃が緩和される。また、プレート部材13を円形平板で形成したので、タイロッド4の丸棒から平面板に変わる部分、つまりリング部15の境界部が、プレート部材13の外周縁に当らず引っ掛かることもないので、回動範囲を大きくすることができる。
また、プレート部材13の円形切断、穴明け加工などの製作、取付部材の軸芯合わせなどの取付け作業も容易に行うことができる。
【0030】
また、図3の上下二枚の円板プレート部材のうち、一方のプレート部材の中心位置に、タイロッド端部の厚さ相当の所定間隔を保持する円柱突起を設け、他方のプレート部材の中心位置にこの円柱突起の先端が嵌合する凹部を設けると(図示省略)、上下のプレート部材の中心が合わせ易くかつ間隔が維持できるため、タイロッドの端部をプレート部材間に挿入し取付ける作業も容易となる。また、上下プレート部材の中心部にピン穴を設け、このピン穴にピンを挿入して上下のプレート部材を固定するピン構造に形成すると(図示省略)、上下プレート部材の中心位置がずれないので、タイロッド端部の取付作業をさらに容易に行うことができる。
【0031】
なお、図3のプレート部材13は、ほぼ直角に交差するタイロッド4の端部を取付けるピン穴がほぼ対称に位置し、真円形の円板で形成した場合を示したが、タイロッドの傾斜角度によってピン穴の左右間距離と上下間距離が相違する場合には、その距離に対応して縦長又は横長形状の楕円形板、長円形板、多角形板、或は直線と円弧を組合せた変形板などで形成し、充分な強度を有するプレート部材を必要最小限の大きさに形成して、機能性及び経済性を向上させて形成しても良い。
【0032】
図4(a)は、上記平面交差部に設ける連結部材12を、鋼棒などを用いて円環状のリング部材19に形成し、この中央部のリング部材19に、(b)に示すタイロッド4の先端部に輪環状に形成した環状部20を、それぞれ遊嵌状に挿通し、各4方向のタイロッド4が回動するように連結したものである。
【0033】
上記のように、リング部材19よりなる接続部材12に連結した各タイロッド4は、その先端の環状部20がリング部材19に沿って移動するとともに、リング部材19を軸として直角方向にも回動するため、接続部の自由度が増しタイロッド4の動きが大きく取れる。よって、タイロッド4に働く圧縮力に対して変位が大きくとれるので、圧縮力及び衝撃力を大きく緩和できる。
【0034】
上記のように、図3の円板状のプレート部材13及び図4の円環状のリング部材19に、タイロッド4の対向する各端部を、同一平面上でX字に交差する如く回動自在に連結した連結部材12の連結構造は、ブレーシング3のタイロッド4相互が中央部で接触交差しないので、地震や強風に対して、摩擦や衝突がないのはもちろんのこと、引張り方向の荷重には変位を拘束し耐えるとともに、圧縮方向の荷重に対しては回動して、動きが取れ、変位を吸収し、力をもろに伝えずに圧縮力や衝撃力が緩和され、耐震性や耐風性をより向上させる構造となる。
【0035】
なお、図3及び図4に示すタイロッド4の先端部を、リング部15や環状部20に代えて、引っ掛け構造の鉤状フックの係合構造に形成する(図示省略)と、取付けや交換をより簡単に行うことができる。また、図3及び図4に示す連結部材12を、プレート部材13やリング部材19に代えて、ワイヤ等を十文字に組んでその四方向に鉤状フックを延出形成(図示省略)し、この鉤状フックにタイロッド4のリング部15や環状部20を係合すると、取付けや取外しをさらに容易に行うことができる。
【0036】
上記詳述したように、タイロッド4のX字状の立体交差部に緩衝材9を設けたブレーシング3の構造、及びタイロッド4のX字状の平面交差部に連結部材12を設けたブレーシング3の構造は、いずれも、汎用品と簡単な部材を使用して経済的に製作することができる。また、緩衝材9と連結部材12の取替えや補修などのメンテナンスも容易にできる。また、地震や強風などによる水平方向の荷重に対しても、緩衝材9と連結部材12は、いずれも、動きを拘束することなく柔軟にたわみ、かつ復元して損傷し難く、耐久性や耐風 を維持し、高品質で経済的なブレーシング3となる。
【0037】
【発明の効果】
この発明のブレーシングは、球形タンクの脚柱、有水式ガスホルダーの基柱などの隣接する支柱間のタイロッドの平面交差中央部に、タイロッドの各端部を対向させ、回動自在に連結する連結リング部材を設けたので、タイロッドに交差部がないため、タイロッド同士が衝突することは全くなく衝撃音を発生することがないまた、円環状の連結部材によって連結されたタイロッドは圧縮方向の自由度が増しているので、タイロッドに伝わる圧縮方向の変位が中央部で大きく吸収されるため、圧縮力や衝撃の吸収緩和に優れ、殊に地震や強風に対して耐震性や耐風性をより向上させたブレーシングとすることができる。
【0038】
上述のように、この発明に係るブレーシングは、そのブレーシングの構造を大掛かりで頑丈な剛節構造にすることなく、汎用のタイロッド部材を使用し、かつ簡単な部材を加工した連結リング部材を取付けて、全体を滑節構造のブレーシングに形成するので、地震や強風などによる水平荷重に対しては柔軟にたわみ、かつ変位を吸収し荷重を緩和することができるため、損傷し難く、耐久性を維持し、高品質で経済的なブレーシングとして提供することができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b)は、ブレーシングの比較例の緩衝材を示す概略説明図である。
【図2】 (a),(b)は、ブレーシングの比較例の他の実施形態例の緩衝材を示す概略説明図である。
【図3】 (a),(b)は、ブレーシングの比較例の連結部材を示す概略説明図である。
【図4】 (a),(b)は、この発明に係る環状部と連結リング部材を設けたブレーシングの実施形態例を示す概略説明図である。
【図5】 従来のブレーシングについて、球形タンクの支柱間に設けたブレーシングを事例にして示す概略説明図である。
【図6】 従来のブレーシングについて、揺動状態の概略を示す説明図である。
【0040】
【符号の説明】
1 球形タンク
2 支柱
3 ブレーシング
4 タイロッド
5 連結プレート
6 連結ピン
7 ガセットプレート
8 ターンバックル
9 緩衝材
10 スペーサ
11 筒状体
12 連結部材
13 プレート部材
14 ピン穴
15 リング部
16 連結ピン
17 ワッシャー
18 ナット
19 リング部材
20 環状部

Claims (1)

  1. 球形タンクの脚柱、有水式ガスホルダーの基柱などの隣接する支柱2、2に傾斜させて設けるブレーシングであって、このブレーシングのタイロッドが同一平面上でX字に交差する如く中央部で当該タイロッドの各端部に環状部20を設けて対向させ、当該対向させた端部の環状部20がそれぞれ回動自在に連結する円環状の連結リング部材19を設けてなることを特徴とするブレーシング。
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