JP3907489B2 - 移動体間無線通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一のネットワーク内の移動端末が1台のビーコン局と複数台のスレーブ局で構成されている複数のネットワーク間及び同一ネットワーク内での無線通信技術に関し、より具体的には車両等の移動体間の無線通信システムにおける誤り検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
基地局なしで複数のネットワーク間及び同一ネットワーク内での無線通信が行われる通信環境として、例えば、車両間の無線通信システムがあり、基地局を用いることなく車両間の通信を行なうにはコンテンション方式を採用することが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
移動体間の無線通信技術により、移動体(車両)において、移動体間の無線通信の可能性は、例えば、交通システムや鉄道車両システムなどの運営上大変期待されるものであり、このような移動体間の無線通信技術として、本願出願人が平成11年10月20日に出願の特願平11−298386号に提案の「車両間無線通信システム」がある。
【0004】
上記特願平11−298386号の車両間無線通信システムでは、例えば、図6に示す車両間無線通信システム300で、無線通信機器を搭載した車両1−1、・・、1−3、車両2−1、2−2、車両3−1、3−2からなる車両グループ1、2、3、・・・に属している各車両の無線通信機器がビーコン(Beacon:基準信号)制御フレーム(ビーコンパケット)と呼ばれるグループ内の各無線通信機器の通信チャンネル割当てを行う機能を備えた制御フレームを用いて通信チャンネルの取得を行なうようにすることにより、グループ内の各無線通信機器(スレーブ局)が割当てられた各データスロット期間において特定の無線通信機器にのみデータフレームの送信を行う権利があるようにし、他の無線通信機器とのデータフレーム(データパケット)の衝突が発生しないように構成している。
【0005】
また、図7に示す通信プロトコルの説明図に示すように時間的に分割されたビーコン期間61とデータ期間62を合わせたものを一単位とし、これを一つのチャンネルとして使用する(図7(a))。また、ビーコン期間、データ期間は図7(b)に示すようにそれぞれ複数のスロット63で構成されている。
【0006】
ここで、同一ネットワーク内(つまり、同一グループ内)でチャンネルを取得して通信を行いたい時は各ネットワークに1台存在するビーコン局はビーコン期間からランダムに1つのスロットを選択する。そして、この選択したスロットを送信スロットとし、ビーコンパケットを送信する準備をする。
【0007】
送信スロットとして選択しなかったスロットでは、他のネットワークのビーコン局がビーコンパケットを送信したか否かをチェックするために受信動作を行う。ここで、自ネットワークのビーコン局がビーコンパケットを送信する前に他のネットワークのビーコンを受信すると、このチャンネルは他のネットワークのチャンネルとなる。これに対し、他のネットワークのビーコンを受信する前にビーコンパケットを送信できればこのチャンネルは自ネットワークのチャンネルとなる。つまり、自ネットワークのビーコンを送信、または受信することでチャンネルを取得できればビーコン期間61に続くデータ期間62でデータ通信が行なわれる。このようにビーコン制御フレームを用いることにより、通信チャンネルの確保及び衝突の起こらないデータ通信環境を実現することができる。
【0008】
ここで、グループ内の各無線通信機器が正常に起動し、正しい初期設定(起動情報等を含む)が行われれば、上述した無線通信手順が実行される。しかし、実際には、無線通信機器の故障や設定情報の誤り等を起因として無線通信手順が動作できない場合が生じ得る。
【0009】
車両間無線通信システムにおいて、無線通信機器内部の設定誤りや故障は無線通信機器の正常動作に影響を及ぼし、「無線機が動作しない」、「無線通信ができない」等、車両間通信の運用面での問題を惹起しかねない。そのため、無線通信システムには無線動作に影響を与え得る設定の誤り検出機能や無線通信機器の起動時における故障部分の検出処理が当然考慮されなければならないという無線通信技術上の要請がある。
【0010】
無線通信機器の起動時における故障部分の検出処理に関しては、本願出願人が2001年3月23日に出願の特願2001−85585の「無線通信システム」において、各車両無線通信機器の起動時における送信部、受信部の異常検出技術を提案している。しかしながら、上記提案は車両IDの設定に誤りがないという前提での提案であり、車両のID設定において誤りが含まれている場合の処理については明らかでないという問題点があった。
【0011】
本発明は、上記問題点の解決を目的としてなされたものであり、車両間無線通信機器の起動時における各車両IDの設定誤りの検出手段の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明の移動体間無線通信システムは、無線通信機器を搭載した複数の移動体間で無線通信を行って構成される複数のネットワークと、前記各ネットワーク内の、一つの無線通信機器に割り当てられたビーコン局及びそのネットワークの他の無線通信機器にそれぞれ割り当てられたスレーブ局と、それぞれ複数のスロットに時分割したビーコン期間とデータ期間が交互に繰り返されるように構成され、ビーコン期間とデータ期間の対を一単位としてこれを1チャンネルとして使用し、ビーコン期間でのビーコンパケットの送受信により各ネットワークでチャンネル取得する手順と、この手順によりチャンネル取得した場合は、ビーコン期間の後に続くデータ期間において各スレーブ局にそれぞれ割り当てられたデータスロットにおいてのみスレーブ局からデータパケットを送信するように制御する手順を含む通信プロトコルと、を備えた移動体間無線通信システムにおいて、前記無線通信機器は移動体を識別する固有の移動体IDと、前記無線通信機器の起動時に前記移動体IDの設定誤りを検出する手段とを備え、前記移動体IDは、前記複数のネットワークのうち所属するネットワーク下の移動体グループを識別するグループデータと、前記移動体グループ内での走行順位を示す走行順位データと、前記移動体グループの移動体数を示す隊列台数データとを含み、前記移動体IDの設定誤りを検出する手段は、前記各移動体の無線通信機器の起動後、他の移動体からデータフレームを受信したか否かを判定する手段と、他の移動体から受信したデータフレームに含まれている移動体IDのグループデータが自移動体の移動体IDのグループデータと同一であるか否かを判定する手段と、前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一か否かを判定する手段と、前記他の移動体IDの隊列台数データが自移動体IDの隊列台数データと同一か否かを判定する手段と、これら各判定手段による判定結果が下記(1)又は(2)の場合に自移動体IDの設定誤りを検出する検出手段を含む、ことを特徴とする。:(1)前記他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、且つ前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一の場合;(2)前記他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、且つ前記他の移動体IDの隊列台数データが自移動体IDの隊列台数データと異なる場合。
【0013】
また、第2の発明は、無線通信機器を搭載した複数の移動体間で無線通信を行って構成される複数のネットワークと、前記各ネットワーク内の、一つの無線通信機器に割り当てられたビーコン局及びそのネットワークの他の無線通信機器にそれぞれ割り当てられたスレーブ局と、それぞれ複数のスロットに時分割したビーコン期間とデータ期間が交互に繰り返されるように構成され、ビーコン期間とデータ期間の対を一単位としてこれを1チャンネルとして使用し、ビーコン期間でのビーコンパケットの送受信により各ネットワークでチャンネル取得する手順と、この手順によりチャンネル取得した場合は、ビーコン期間の後に続くデータ期間において各スレーブ局にそれぞれ割り当てられたデータスロットにおいてのみスレーブ局からデータパケットを送信するように制御する手順を含む通信プロトコルと、を備えた移動体間無線通信システムにおいて、前記無線通信機器は移動体を識別する固有の移動体IDと、前記無線通信機器の起動時に前記移動体IDの設定誤りを検出する手段とを備え、前記移動体IDは、前記複数のネットワークのうち所属するネットワーク下の移動体グループを識別するグループデータと、前記移動体グループ内での走行順位を示す走行順位データと、前記移動体グループの移動体数を示す隊列台数データとを含み、前記移動体IDの設定誤りを検出する手段は、前記各移動体の無線通信機器の起動後に他の移動体から受信したデータフレームに含まれている移動体IDのグループデータが自移動体の移動体IDのグループデータと同一であるか否かを判定する手段と、前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一か否かを判定する手段と、これら各判定手段による判定結果が、前記他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、且つ前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一の場合に、自移動体IDの設定誤りを検出する検出手段とを含むことを特徴とする。
【0015】
また、第3の発明は上記第1の発明の移動体間無線通信システムにおいて、移動体IDの設定誤りを検出する手段は、各移動体毎に、時間カウンタを備え、各判定手段による判定結果が下記(1)乃至(3)のいずれかの場合には時間カウンタに所定値を加えるカウント手段と、時間カウンタの値がデータフレームの受信可能期間からなる限界値を超えた場合は自移動体IDの設定誤りは無いと判断するID設定判定手段を備えたことを特徴とする:(1)他の移動体からのデータフレームの受信がない場合;(2)他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが異なる場合;(3)他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、他の移動体の移動体IDの走行順位データと自移動体IDの走行順位データが異なり且つ他の移動体の移動体IDの隊列台数データと自移動体IDの隊列台数データが同一の場合。
【0016】
また、第4の発明は上記第1乃至第3のいずれかの発明の移動体間無線通信システムにおいて、ビーコン局として割り当てられた無線通信機器を搭載した移動体は、グループ化された移動体のうちで先頭を移動している移動体であることを特徴とする。
【0017】
また、第5の発明は上記第1乃至第4のいずれかの発明の移動体間無線通信システムにおいて、移動体は車両であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の車両間の無線通信システムにおいて各車両に搭載する無線通信機器の一実施例の構成を示すブロック図であり、無線通信機器100はアンテナ111、無線通信部112、制御部113、メモリ114及び車両インターフェイス115を備えている。また、ID設定誤りや異常検出を報知するために音声出力装置、ベル又は表示装置を設けるようにしてもよい。
【0019】
無線通信部112は制御部113の制御下で所定の通信手順によりアンテナ111を介してビーコン制御フレームの受信及びデータフレームの送受信を行なう。なお、無線通信機器100が後述するビーコン局の場合にはビーコン制御フレームの送受信及びデータフレームの送受信を行なう。
【0020】
制御部113は図示しないCPU、プログラム格納メモリ及び内部時計119と周辺回路から構成され、装置全体の制御及びプログラム格納メモリに格納されている各プログラムを実行制御し、グループID情報の比較や、優先度の判定、内部時計のビーコン時間に基づく修正、他のグループとの時刻同期等の実行制御を行なう。また、プログラム格納メモリには無線通信装置全体の制御を行なう制御プログラムや通信プロトコルのほか、本発明の車両間無線通信システムにおける通信制御プログラム等や車両ID設定誤りの検出手順からなる車両ID設定誤り検出プログラムを格納している。
【0021】
メモリ114はDRAM等の一時記憶メモリからなり、無線通信機器100の起動時に、プログラム格納メモリに格納されている制御プログラムを常駐させる他、適時、通信プロトコルや本発明の車両間無線通信システムにおける通信制御プログラムや、本発明の車両IDの設定誤りの検出処理等を実行する車両ID設定誤り検出プログラム等をプログラム格納メモリから読み出して必要な間だけ駐在させる。
また、メモリ114は無線通信部112を介して受信したビーコン制御フレーム及びデータフレームの記憶や車両インターフェイス115を介して取得した車両データを制御部113の制御下で記憶する。
【0022】
図2は車両IDデータの表記方法の一実施例を示す図である。ここで、車両IDデータ20とは所属する車両グループを識別するグループデータ21、所属するグループ内での走行順位を示す走行順位データ22及びグループ内の車両数(移動体数)を示す隊列台数データ23からなる個別情報であり、以下、その表記方法を図2に示すようにX−Y/Z(X:グループデータ、Y:走行順位データ、Z:隊列台数データ)とする。また、各車両のIDデータ(車両IDデータ)は自車両データフレームに送信元識別情報として付与されているものとする。
【0023】
各車両はIDデータを持ち、各車両に搭載された無線通信機器100(図1)は後述する図4のフローチャートに示すような手順により起動時におけるID設定誤りの検出処理を行なう。
【0024】
図3は無線通信チャンネルの通信手順の説明図であり、図5に示すような3台隊列構成時のグループ内無線通信手順を示している。
ここで、グループ内通信とは、図3(a)に示すようなグループ1、2、3、4、・・に属している車両の無線通信機器(この例ではグループ2の車両)が通信チャンネルを取得している期間(図3(c))を示している。各グループ1、2、3、4、・・の通信チャンネルはビーコン(Beacon:基準信号)制御フレームと呼ばれる特別な制御フレームを用いて通信チャンネルの取得を行なう。
【0025】
このビーコン制御フレームには、グループ内の各無線通信機器の通信チャンネル割当て(slot)を行う機能が備わっている(図3(b))。この通信チャンネル割当て機能とは、自無線通信機器が所属しているグループデータを持つビーコン制御フレームを受信した無線通信機器が自無線通信機器に割当てられたデータスロット(data slot)(図3(b)の例では3個のスロットslot1〜slot3)期間にデータフレームを送信する為の割当て時刻を計算する基準時刻を示す機能である。従って、グループ内の各無線通信機器は、割当てられた各データスロット期間slot1〜slot3において、特定の無線通信機器にのみデータフレーム送信を行う権利があるので他無線通信機器とのデータフレームの衝突が発生しない。このようにビーコン制御フレームを用いることにより、通信チャンネルの確保、衝突の起こらないデータ通信環境を実現することができる。
【0026】
つまり、グループ内の各無線通信機器が正常に起動し、正しい初期設定(車両IDデータの設定を含む)が行われれば上述した図3の無線通信手順が実行される。しかし、実際には、車両IDデータの設定誤りにより起動時に無線通信手順が動作できない場合が生じ得る。
【0027】
図4は車両IDデータの誤り検出手順を示すフローチャートである。なお、前述した車両ID設定誤り検出プログラムは図4のフローチャートのステップU1〜U9の手順に基いて構成されている。
【0028】
図4において、各車両は受信可能なデータフレームを確認する時間を表す「受信確認タイマ」(又は時間カウンタ)と受信確認期間としての「確認限界値」を持ち、この期間内で受信した他車両のデータフレーム内のID情報により自車両のID設定誤りを検出する。
【0029】
図4で、図5に示したような複数の車両の隊列で先頭車両に搭載された無線通信機器をビーコン局とするとき、先頭車両の無線通信機器が起動されると無線通信機器の制御部(113)は内部の初期化、つまり、設定値の初期化等を行い、自局の内部時計(119)により無線通信手順の準備を行なう。例えば、 各グループに割り当てられた通信時間=10msecとし、内部時計は10μsec単位とする。また、ビーコン期間では先頭車両の無線通信機器の無線通信部(112)は、優先順位テーブル(図示せず)を参照しながら自グループの順番(slot)を待つ。この順番は、時間管理されており、例えば、内部時計(10μsec)を単位として順番に送信権が与えられる(ステップU0)。
【0030】
次に、「受信確認タイマ」の設定とゼロクリアを行ない、ステップU2に遷移してステップU2〜U9のIDの設定誤り検出ループに入る(ステップU1)。
【0031】
IDの設定誤り検出ループでは「受信確認タイマ」の値と「受信限界値」の比較を行なって「受信確認タイマ」の値が「受信限界値」を超えているか否かの判定を行ない、「受信確認タイマ」の値が「受信限界値」を超えている場合はステップU3に遷移し、「受信限界値」を超えていない場合はステップU4に遷移する(ステップU2)。
【0032】
「受信確認タイマ」の値が「受信限界値」を超えている場合はIDの設定誤り検出処理を終了し、ステップU10に遷移する(ステップU3)。
【0033】
「受信確認タイマ」の値が「受信限界値」を超えていない場合は各車両は他車両からのデータフレームを受信したか否かの判定を行ない、他車両からのデータフレームを受信した場合はステップU5に遷移し、受信していない場合はステップU9に遷移する(ステップU4)。
【0034】
上記ステップU4で他車両からのデータフレームを受信した場合は、データフレームの送信元車両が同一グループの車両か否かを判定するために受信したデータフレームに含まれている車両IDデータと自車両の車両IDデータのグループデータとを比較し、グループデータが一致した場合はステップU6に遷移し、異なっている場合はステップU9に遷移する(ステップU5)。
【0035】
上記ステップU4で受信したデータフレームに含まれている車両IDデータと自車両の車両IDデータのグループデータが一致した場合は他車両の車両IDデータ中の走行順位データと自車両IDデータ中の走行順位データとを比較し、走行順位データが異なる場合はステップU7に遷移し、走行順位データが一致する場合はステップU8に遷移する(ステップU6)。
【0036】
走行順位データが異なる場合は他車両の車両IDデータ中の隊列台数データと自車両IDデータ中の隊列台数データとを比較し、隊列台数データが一致しない場合はステップU8に遷移し、一致する場合はステップU9に遷移する(ステップU7)。
【0037】
同一グループの車両間で走行順位データが一致する場合や、同一グループの隊列台数データが一致しない場合は明らかにID設定誤りであるから、上記ステップU2〜U7の動作により車両IDの設定誤りが検出されることとなる。従って、このステップで無線通信機器の起動を停止し車両IDの設定誤りフラグをオンにする。或いは、無線通信機器100に音声出力装置、ベル又は表示装置を設けた場合は、車両IDの設定誤りを、音声、ベル又は表示灯で報知することができる(ステップU8)。
【0038】
他車両からのデータフレームの受信がない場合、車両IDデータ中のグループデータが異なる場合、又は順位データが異なっていて且つ車両IDデータ中の隊列台数データが同一の場合は、「受信確認タイマ」に所定値(時間)を加えてステップU2に戻る。以降、ステップU2で「受信確認タイマ」の値が「確認限界値」を超えるまで、ステップU2〜U8のIDの設定誤り検出ループが繰り返される(ステップU9)。
【0039】
「受信確認タイマ」の値が「確認限界値」を超えると、先頭車両の無線通信機器(ビーコン局)の無線通信部(112)は無線チャンネル獲得を目的にビーコン制御フレームの送信を開始する。また、各車両の無線通信局の無線通信部(112)はデータフレームの送信を開始する(ステップU10)。この際、各車両は前述した特願2001−085585に提案の無線通信機器の送受信部の異常検出処理等を行なうことができる(ステップU11)。
【0040】
上記図4のステップU2〜U9のIDの設定誤り検出ループの手順により、車両IDの設定誤りを無線通信機器100の起動時に検出することができる。
【0041】
なお、上記図4ではステップU1で「受信確認タイマ」をゼロクリアし、ステップU9で「受信確認タイマ」の値に所定値を加え、ステップU2で「受信確認タイマ」の値と「確認限界値」を比較することによりステップU2〜U8のIDの設定誤り検出ループを繰り返すように構成したが、ステップU1で「受信確認タイマ」に「確認限界値」を設定し、ステップU9で「受信確認タイマ」の値から所定値を差し引き、ステップU2で「受信確認タイマ」の値とゼロを比較するようにしてステップU2〜U8のIDの設定誤り検出ループを繰り返すように構成してもよい。
【0042】
(無線通信システム起動時のIDの設定誤り検出の具体例)
図5は3台隊列グループの概略構成例を示す図である。
図4のフローチャートに示したような手順で動作する無線通信機器100を搭載した車両において、図5に示す3台隊列での無線通信システムの起動時の動作例を以下に示す。
【0043】
図5で、図2で示した表記法(X−Y/Z)により、車両11、12のIDを1−1/3、1−2/3とする。起動時には、車両11、12とも図4のステップU2〜U9に示した手順に従ってIDの誤り検出処理を行ない、車両13が図4のステップU2〜U9のIDの誤り検出ループ内にあるときには、既に車両11を先頭車両(ビーコン局)として車両11、12は図4のステップU10によりビーコン制御フレーム、車両データフレームの送信を行なう。従って、車両13は車両11、12のデータフレームを受信して図4のステップU2〜U9のIDの誤り検出ループで車両IDの検証を行なうこととなる。
【0044】
ここで、車両13のIDが1−3/3のときはIDの設定は正常であるから車両11、12のデータフレームを受信しても図4のステップU1→U2→U4→U5→U6→U7→U9→U2→・・・→U2→U3と辿り、IDの誤りは検出されない。
【0045】
また、車両13のIDが車両12のIDと同一(1−2/3)のときは、車両11のデータフレームを受信すると図4のステップU1→U2→U4→U5→U6→U7→U9→U2→・・・→U2→U3と辿り、IDの誤りは検出されない。しかし、車両12のデータフレームを受信すると図4のステップU1→U2→U4→U5→U6→U8となり、IDの誤りを検出できる。
【0046】
以上、本発明の一実施例について説明したが本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能であることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明によれば車両間無線通信システムの起動時に周辺車両のIDを無線受信することにより自車両IDの設定誤りを検出できる。従って、この検出結果を用いることにより自車両IDの設定誤りを回避でき、通信への悪影響を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両間の無線通信システムにおいて各車両に搭載する無線通信機器の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】車両IDデータの表記方法の一実施例を示す図である。
【図3】無線通信チャンネルの通信手順の説明図である。
【図4】車両IDデータの誤り検出手順を示すフローチャートである。
【図5】3台隊列グループの概略構成例を示す図である。
【図6】車両間無線通信システムの説明図である。
【図7】車両間無線通信システムにおける通信プロトコルの説明図である。
【符号の説明】
11 車両(移動体、ビーコン局)
12、13 車両(移動体、スレーブ局)
20 移動体IDデータ(移動体ID)
21 グループデータ
22 順位データ
23 隊列データ
100 無線通信機器
300 無線通信システム(移動体間無線通信システム)
U2〜U9 移動体IDの設定誤りを検出する手段
U3 ID設定判定手段
U4、U5、U6、U7 判定手段
U9 検出手段
Claims (5)
- 無線通信機器を搭載した複数の移動体間で無線通信を行って構成される複数のネットワークと、
前記各ネットワーク内の、一つの無線通信機器に割り当てられたビーコン局及びそのネットワークの他の無線通信機器にそれぞれ割り当てられたスレーブ局と、
それぞれ複数のスロットに時分割したビーコン期間とデータ期間が交互に繰り返されるように構成され、ビーコン期間とデータ期間の対を一単位としてこれを1チャンネルとして使用し、ビーコン期間でのビーコンパケットの送受信により各ネットワークでチャンネル取得する手順と、この手順によりチャンネル取得した場合は、ビーコン期間の後に続くデータ期間において各スレーブ局にそれぞれ割り当てられたデータスロットにおいてのみスレーブ局からデータパケットを送信するように制御する手順を含む通信プロトコルと、を備えた移動体間無線通信システムにおいて、
前記無線通信機器は移動体を識別する固有の移動体IDと、前記無線通信機器の起動時に前記移動体IDの設定誤りを検出する手段とを備え、
前記移動体IDは、前記複数のネットワークのうち所属するネットワーク下の移動体グループを識別するグループデータと、前記移動体グループ内での走行順位を示す走行順位データと、前記移動体グループの移動体数を示す隊列台数データとを含み、
前記移動体IDの設定誤りを検出する手段は、
前記各移動体の無線通信機器の起動後、
他の移動体からデータフレームを受信したか否かを判定する手段と、他の移動体から受信したデータフレームに含まれている移動体IDのグループデータが自移動体の移動体IDのグループデータと同一であるか否かを判定する手段と、前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一か否かを判定する手段と、前記他の移動体IDの隊列台数データが自移動体IDの隊列台数データと同一か否かを判定する手段と、これら各判定手段による判定結果が下記(1)又は(2)の場合に自移動体IDの設定誤りを検出する検出手段を含む、ことを特徴とする移動体間無線通信システム:
(1)前記他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、且つ前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一の場合;
(2)前記他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、且つ前記他の移動体IDの隊列台数データが自移動体IDの隊列台数データと異なる場合。 - 無線通信機器を搭載した複数の移動体間で無線通信を行って構成される複数のネットワークと、
前記各ネットワーク内の、一つの無線通信機器に割り当てられたビーコン局及びそのネットワークの他の無線通信機器にそれぞれ割り当てられたスレーブ局と、
それぞれ複数のスロットに時分割したビーコン期間とデータ期間が交互に繰り返されるように構成され、ビーコン期間とデータ期間の対を一単位としてこれを1チャンネルとして使用し、ビーコン期間でのビーコンパケットの送受信により各ネットワークでチャンネル取得する手順と、この手順によりチャンネル取得した場合は、ビーコン期間の後に続くデータ期間において各スレーブ局にそれぞれ割り当てられたデータスロットにおいてのみスレーブ局からデータパケットを送信するように制御する手順を含む通信プロトコルと、を備えた移動体間無線通信システムにおいて、
前記無線通信機器は移動体を識別する固有の移動体IDと、前記無線通信機器の起動時に前記移動体IDの設定誤りを検出する手段とを備え、
前記移動体IDは、前記複数のネットワークのうち所属するネットワーク下の移動体グループを識別するグループデータと、前記移動体グループ内での走行順位を示す走行順位データと、前記移動体グループの移動体数を示す隊列台数データとを含み、
前記移動体IDの設定誤りを検出する手段は、
前記各移動体の無線通信機器の起動後に他の移動体から受信したデータフレームに含ま れている移動体IDのグループデータが自移動体の移動体IDのグループデータと同一であるか否かを判定する手段と、前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一か否かを判定する手段と、これら各判定手段による判定結果が、前記他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、且つ前記他の移動体IDの走行順位データが自移動体IDの走行順位データと同一の場合に、自移動体IDの設定誤りを検出する検出手段とを含む
ことを特徴とする移動体間無線通信システム。 - 前記移動体IDの設定誤りを検出する手段は、前記各移動体毎に、時間カウンタを備え、
前記各判定手段による判定結果が下記(1)乃至(3)のいずれかの場合には前記時間カウンタに所定値を加えるカウント手段と、前記時間カウンタの値がデータフレームの受信可能期間からなる限界値を超えた場合は自移動体IDの設定誤りは無いと判断するID設定判定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の移動体間無線通信システム:
(1)他の移動体からのデータフレームの受信がない場合;
(2)他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが異なる場合;
(3)他の移動体IDのグループデータと自移動体IDのグループデータが同一であって、前記他の移動体の移動体IDの走行順位データと自移動体IDの走行順位データが異なり且つ前記他の移動体の移動体IDの隊列台数データと自移動体IDの隊列台数データが同一の場合。 - 前記ビーコン局として割り当てられた無線通信機器を搭載した移動体は、グループ化された移動体のうちで先頭を移動している移動体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動体間無線通信システム。
- 前記移動体は車両であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の移動体間無線通信システム。
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JP2002023219A JP3907489B2 (ja) | 2002-01-31 | 2002-01-31 | 移動体間無線通信システム |
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