JP3907057B2 - 搾乳器 - Google Patents

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Description

本発明は、乳房から母乳を搾乳する乳幼児による舌運動を再現するために、段階的に舌(押圧部)の高まりを移動させることができる搾乳器に関する。
母乳を搾乳するための従来の搾乳器では、搾乳器内に陰圧を発生させて、圧力差によって搾乳を行っている。実際の母乳の射乳は、乳房の乳輪部とその近傍に対する圧力による影響が大きい。そのために、乳房を押圧可能な搾乳器の提案がある(たとえば特許文献1)。
特表2003−521958号公報(第11頁ないし第12頁、図1ないし図3)
ところが、上述したように実際の母乳の射乳は、乳輪部とその近傍に対する圧力を加えることによる影響が大きいことから、母乳の搾乳を行う場合に、乳輪近傍への押圧刺激を適切に行える搾乳器の出現が望まれている。
そこで本発明は上記課題を解消し、乳首からの母乳の射乳を行う場合に、乳輪近傍への乳幼児の舌による押圧刺激の影響を再現して、適切に搾乳することができる搾乳器を提供することを目的としている。
上述の目的は、第1の発明にあっては、乳房を収容可能な搾乳開口と、前記乳房から搾乳された母乳を収容可能な収容部と、前記乳房の乳輪近傍を押圧可能な舌部を有する搾乳部とを有する搾乳器であって、前記搾乳部の前記舌部の高まりが、前記搾乳開口側から離れる方向に連続的に移動可能とされており、前記搾乳開口側から奥側にかけて、複数の区画された変形手段によって、それぞれ独立した動きで前記舌部の高さを変動する構成とされていて、しかも前記変形手段は、前記移動方向に沿って並ぶように配置され、それぞれ独立して上下方向に変位可能な複数の板状部材と、これら板状部材の上に配置された弾性体よりなる舌部材とを有しており、前記複数の板状部材が、前記移動方向に沿って、順次前記上下方向の変位をすることによって、前記舌部材の高まりが前記搾乳開口側から離れる方向に連続的に移動する構成とされている搾乳器により、達成される。
第1の発明の構成によれば、搾乳開口は乳房を収容可能である。収容部は、乳房から搾乳された母乳を収容可能である。搾乳部は、乳房の乳輪近傍を押圧可能な舌部を有する。
変形手段は、搾乳開口から奥側にかけて複数の区画されたものであり、それぞれ区画された部分は独立した動きで舌部の高さを連続的に変動する構成である。この変形手段では、搾乳部の舌部の高まりが搾乳開口側から離れる方向に連続的に移動可能になっている。
これにより、本来乳首からの母乳の射乳においては、乳輪近傍への乳幼児の舌による押圧刺激の影響が大きく、その刺激を適切な位置で適切な高さやサイクルで与えられるように運動量を付与することができる。
また、変形手段は複数の板状部材により構成されている。これらの板状部材は並列に配置されている。板状部材には、弾性体からなる舌部材が配置され、各板状部材は、独立して変位可能である。
これにより、各板状部材の位置が変位することにより、舌部材の各対応する部分は直接的に位置調整が容易かつ確実にでき、より乳幼児による哺乳時に近いパターンで搾乳できる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、少なくとも前記搾乳開口を陰圧とする負圧付与手段を有しており、前記負圧付与手段は、前記搾乳部の変化に対応して、脈動して陰圧としていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、負圧付与手段は、少なくとも搾乳する搾乳開口を陰圧とするものである。この負圧付与手段は、搾乳部の変化に対応して脈動して陰圧を形成する。
これにより、舌部の押圧に連動して、たとえばその舌部の押圧の高まりが最も乳首先端側に行った前後の時に陰圧が強くなるようにすることができる。
第3の発明は、第1の発明の構成において、前記搾乳部は、前記舌部を設けた下顎部を有し、前記舌部の高まりの移動に連動して、前記搾乳部の前記下顎部が、位置を変動可能とされていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、舌部は下顎部上に配置されている。つまり、舌部の高まりの移動に連動して、下顎部は位置を変動可能になっている。
これにより、哺乳中に乳幼児の顎の位置が変位している点に対応して、舌に対応した下顎部の位置が変動できる。
第4の発明は、第1の発明の構成において、前記乳房と前記乳輪および乳首の上面が当接する上顎部は、前記搾乳開口側よりも、奥側が略半球状に窪んだ形状とされていることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、乳房と乳輪および乳首の上面が当接する上顎部は、搾乳開口側よりも奥側が略半球状に窪んだ形状となっている。
これにより、乳幼児の哺乳窩に対応して、乳幼児が口腔内に乳首をとらえた際に乳輪や乳頭を変形させる際に近い形状に、搾乳する乳首を変形させることができる。
第5の発明は、第1の発明の構成において、各前記板状部材は、それぞれ異なる駆動手段に連結されて変位可能とされていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、各板状部材は、それぞれ異なる駆動手段に連結されて変位可能である。
これにより、各板状部材は異なる駆動手段により変位することができるので、各板状部材は微妙な動きをそれぞれ再現できる。
第6の発明は、第1の発明の構成において、前記舌部材を支える前記板状部材の上端には、曲面状とされた隆起部が形成されており、前記板状部材の上方への変位に伴って、隆起部によって前記舌部材を上方に変形可能とされていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、板状部材の上端には隆起部が形成されている。そして、板状部材の変位に伴って、舌部材を隆起部が押し上げることとなる。
これにより、舌部材が乳首に密着した際に、各板状部材の動きに伴って、舌部材を介して隆起部が乳首を押圧刺激することができる。
以上説明したように、本発明によれば、乳首からの母乳の射乳を行う場合に、乳輪近傍への乳幼児の舌による押圧刺激の影響を再現して、適切に搾乳することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1は、本発明の搾乳器の好ましい実施形態を示す図である。
図1は搾乳器10の全体を示していて、この搾乳器10は、搾乳装置とも呼ぶことができる。搾乳器10の特徴は、本発明者による哺乳研究成果を反映して、乳幼児が実際に母乳を哺乳する時の乳幼児の舌運動を再現するために、段階的に舌(押圧部)の高まりを移動可能なものである。
そしてこの搾乳器10は、乳幼児の哺乳時における舌の高まりの移動運動に関する観察結果に基づいて、その舌の変位する数値に対応した蠕動様運動を再現できる。
図1に示すように搾乳器10は、搾乳部20と、母乳の収容部21と、搾乳開口23と、陰圧付与手段24と、ベース25と、本体26を有している。
図1のベース25は、床Fに対してたとえば複数のローラ27とストッパ28により支持することができる。このベース25は、ローラ27を用いることにより床Fに沿って移動して、そしてストッパ28を用いて床Fに固定することができる。
ベース25の上面には、搾乳部20と本体26が支持されている。ベース25の中には母乳の収容部21が収容されている。陰圧付与手段24は、搾乳部20と収容部21の間に配置されている。搾乳開口23は、搾乳時に乳房300を収容可能な部分である。この搾乳開口23は搾乳部20に対応して設けられている。
搾乳部20は、後で詳しく説明するが、乳房300の乳輪近傍を押圧可能な舌部を有していて、乳頭から母乳を搾乳するための部分である。母乳の収容部21は、搾乳部20により搾乳された母乳を吸引チューブ24Aを通じて導いて収容するためのものである。陰圧付与手段24は、搾乳部20の動きと連動して、搾乳を補助するために搾乳部20内を陰圧空間とする手段である。
図2は、図1に示す搾乳部20と本体26をA1方向から見た側面図である。図3は、搾乳部20と本体26を図1のA2方向から見た側面図である。図4は、搾乳部20と本体26を、図1のA3方向から見た平面図である。
図2においては、搾乳部20と本体26を示しているが、本体26は、ケース29を有している。このケース29の中には、後で説明する変形手段30が収容されている。本体26のすぐ横に搾乳部20が配置されている。
図3に示すように、本体26のケース29の中にはたとえば7つのモータM2ないしM8が中心軸CLを中心として30度ごとの角度をもって並べて配列されている。本体26のケース29は、サポート31に対して軸32Aを介して中心軸CL1を中心として角度が変更できるようになっている。サポート31は、ベース25に対して固定されており、サポート31は垂直Z方向に沿って設けられている。これにより、ケース29とともに搾乳部20の角度は、中心軸CL1を中心に変更できるので、図1示すように搾乳開口23に乳房300を収容する際の搾乳部20の角度を適切にすることができる。
図2のケース29内には、7つのローラR2ないしR8と7つのモータM2ないしM8が収容されている。これらのローラR2ないしR8は、図3のモータM2ないしM8の出力軸に対して固定されている。各ローラR2ないしR8とモータM2ないしM8は、中心軸CLを中心として角度30度ごとに円周方向に沿って配列されている。
図4に示す平面図では、モータM5とローラR5が代表的に示されている。ケース29には搾乳部20がその位置関係を調整可能な状態とされて取り付けられている。
図5は、搾乳部20の構造モデルを示している。搾乳部20は、上顎部50と下顎部51そして舌部材60を有している。この搾乳部20は、さらに変形手段30を備えている。
上顎部50と下顎部51は、乳幼児Bの上顎と下顎をそれぞれモデル化した部材である。上顎部50と下顎部51は、支点部53により回転できるようになっている。上顎モータ114が作動することにより、上顎部50は支点部53を中心としてE1方向に移動できる。同様にして下顎部51は、下顎モータ115を作動することにより支点部53を中心としてE2の方向に移動できる。
図5に示す上顎部50は、乳房300の乳輪301や乳頭400の上面側と接するための部分である。上顎部50は、開口部側50Aよりも奥側のほうが窪んだ形状部分となっている。このように窪んだ形状部分が形成されているのは、乳幼児が乳頭400先端を配置するための哺乳窩に対応しており、乳幼児の口腔内に近い形に乳房を変形させるために形成されている。また、上顎部50の哺乳窩50Bから開口部側50A(乳幼児Bにおける口唇側)にかけては比較的硬い材料の表面に弾性体層を形成した硬口蓋部50Cとされており、乳頭400等に軟らかな感触を与えつつ、確実に保持することができるよう構成されている。さらに、哺乳窩50Bよりも支点部53側(乳幼児Bにおける喉側)には弾性体による膜状とされて、陰圧付与手段24による負圧に応じて変形可能とされた軟口蓋部50Dが形成されており、圧力変動や舌部材60の動きに応じて舌部材60との位置関係を変動できるよう構成されている。
次に、図5に示す下顎部51は、その内面側に柔軟性を有する弾性体より形成された舌部材60と、クッション材として機能する変形可能な中間部材61を有している。舌部材60は中間部材61の上に形成されていて、舌部材60と中間部材61は舌部70を構成している。舌部材60は、弾性変形可能なたとえばシリコーンやエラストマー、ゴム等により作られている。
この舌部材60が配置された下顎部51が、舌部材60の高まりの移動に連動して位置を変動できるようになっている。すなわち、変形手段30が、ポイントP2ないしポイントP8において、舌部材60の高まりの移動を起こす場合に、下顎部51はこの舌部材60の高まりの移動に連動してたとえばE2の方向に移動可能である。これによって、哺乳中に乳幼児の顎に対応して、下顎部51に当たる部分が回動するのである。
図5の上顎モータ114と下顎モータ115は、駆動ユニット112に接続されている。駆動ユニット112はI/O(入出力部)111を介して制御部100に接続されている。
次に、図5に示す変形手段30の構造例について説明する。
変形手段30は、図3ないし図5に示すようにたとえば7枚の板状部材32ないし38と、上述したモータM2ないしM8と、そしてローラR2ないしR8を有している。モータM2ないしM8は、たとえばステッピングモータのようなモータを用いることができる。なお、板状部材は、蠕動様運動を再現するために、5枚以上形成されていることが好ましい。
モータM2ないしM8は、駆動ユニット113に接続されている。駆動ユニット113は、I/O111を介して制御部100に接続されている。制御部100は、上顎モータ114と下顎モータ115およびモータM2ないしM8に対して制御命令を出すことによりこれらの動作を制御することができる。
7枚の板状部材32ないし38は、図5での例では間隔をおいて図示されているが、実際には相互に板状部材の間には潤滑用の部材もしくは潤滑材を挟み込むことにより互いにほぼ密接して並べてある。このように板状部材32〜38の間に潤滑材を入れておくことにより、板状部材32〜38は相互にスムーズに移動でき、舌部材60の高まり運動をなめらかに実現できる。
図6は、本体26と搾乳部20の一部分と、そして陰圧付与手段(負圧付与手段の一例)24を示している。
図6に示すように搾乳部20には、変形手段30の先端部分が搾乳部20の内部側に舌部材60等を介して進入できるようになっている。図6では、搾乳部20が、本体26とともに傾けて保持されており、これにより乳房300が搾乳開口23へ挿入して収容しやすくなっている。
図7(A)は、変形手段30の各板状部材32ないし38の先端部42ないし48と、上顎部50と下顎部51および舌部70を拡大して示している。乳輪部301から乳頭400にかけては、上顎部50の内面側となる硬口蓋部50Cや哺乳窩50Bと舌部材60の上面側の間に挟まれた状態である。板状部材32ないし38の先端部42ないし48は、舌部70の中間部材61に対して、ポジションP2ないしP8に対応する位置に当接している。
図7(B)に示すように各板状部材32ないし38の先端部42ないし48は、それぞれ先端隆起部49を有している。そして、舌部材60は少なくとも先端隆起部49よりも大きな幅の中空形状とされており、舌部材60の中空領域にスポンジ状の中間部材61が配置されている。これにより、舌部材60が乳輪部301等に接触した際には舌部材60の接触した部位は中間部材61側に変形し、舌部材60は乳輪部301等を下側から覆うように接触する。そして、板状部材の先端部42ないし48が蠕動様運動に対応して上側に移動した場合、先端隆起部49が乳輪部301等を逆側に押し上げるように舌部70を介して接触することで、乳幼児の舌による刺激と同様の刺激を与えることになる。
なお、舌部70は、中間部材61を設けずに舌部材60のみで構成してもよく、また、舌部材60を硬度10ないし25程度の非常に軟らかい中実とされた弾性素材で形成しても良い。さらに、先端隆起部49を形成せずに先端部42ないし48を細まっていく形状としても良い。
板状部材32ないし38は、図2に示すような形状を有している。板状部材32ないし38は、図2において中心軸CLに沿って重ねるようにして組み合わされている。
図2において、乳幼児の舌の先端側にあたる板状部材32が一番手前に位置しており、順次板状部材33ないし38が図2の紙面奥行き方向に重ねられている。板状部材32は、上述した先端部42と駆動力の伝達部52および中央部62を有している。
伝達部52は中央部62から直径方向に延びた部分である。先端部42は、中央部62からほぼL字型またはJ字型に延びた部分であり、舌部70に当接している。しかし先端部42は上顎部50に向けてやや円弧状になっている。この先端部42の円弧形状は、中心軸CLを中心とする円弧状である。
同様にして板状部材32ないし38は、それぞれ図7に示す先端部43ないし48と、駆動力の伝達部53ないし58を有している。ただし伝達部52ないし58の延びている方向は、ローラR2ないしR8に向かう方向である。しがって各伝達部52ないし58は、30度ごとに位相がずれている。伝達部52の先端部にはそれぞれ凹凸部59が設けられている。この凹凸部59は、ローラR2ないしR8にかみ合う部分である。これによって、ローラR2ないしR8から伝達部52ないし58に対して各モータの駆動力を確実にすべることなく伝達することができる。
このようにして、変形手段30の各板状部材32ないし38は、モータとローラからなる各駆動手段により独立して位置の変位ができるので、舌部に対して微妙な動きを与えて乳幼児による哺乳の際における環境を再現できる。各駆動手段は1つのモータと1つのローラにより構成されている。
次に、図8を参照すると、図8は変形手段30と搾乳開口23の付近を拡大して示している。上顎部50と下顎部51の前面側には、搾乳開口23が設けられている。搾乳開口23は、搾乳部20のケース20Kの前面側に設けられている。
ケース20Kは、開口部20Pを有している。この開口部20Pにはラッパ状の当接部77とクッション部78を有している。このラッパ状の当接部77は、乳房300を収容して保持するための部分であり、エラストマー等の変形可能な層状態とされている。クッション部78は、当接部77に収容された乳房300に対してクッション性を与え、乳房300を開口部Pにフィットさせるための部分であり、たとえばスポンジ状のものが採用できる。
ケース20Kは、ケース内の要素と搾乳状況が外から見えるようにするために、たとえば透明のプラスチックやガラスにより作られている。このケース20Kは、搾乳した母乳が外に飛散しないようにしている。
図8に示すように乳房300が搾乳開口23の当接部77内に挿入されると、乳輪301から乳頭400は上顎部50の内面と舌部材60の上面の間に位置させることができる。この時、乳輪301と乳頭400の境界が、変形手段30上に配置されている。
ケース20Kの中には、上述した上顎部50、下顎部51、舌部70が収容されている。このケース20Kの中には、陰圧付与手段24による陰圧を形成することで、吸引チューブ24Aを介して陰圧状態に保持することができる。
この陰圧付与手段24は、搾乳部20の搾乳動作の変化に対応して、脈動して陰圧を発生させることができる。これにより、たとえば舌部材60のZ方向の高まりが最も乳頭400の先端側近傍に来た時に陰圧が強くなるようになっている。
その他に、図8には、上顎部50の角度をE1方向の回転位置で調整するための調整部80が設けられている。また下顎部51の角度がE2方向に調整できる調整部89が設けられている。
図9は、図1の搾乳器10が搾乳を行うために動作する場合のブロック図を示している。
制御部100は、演算手段の一例である。制御部100は、圧力センサ101、検知センサ102、画面入力部103、月齢/体重スイッチSW1、調整スイッチSW2、駆動情報格納手段200、モータM2ないしM8、下顎モータ115、陰圧付与手段24を電気的に接続している。
図9に示す圧力センサ101は、図8に示す搾乳部20のケース20K内の陰圧を検出して制御部100に知らせる。検知センサ102は、図8に示すように当接部77に対して乳房300が挿入されたかどうかを検知するセンサであり、乳房300が当接部77内に挿入されると、検知センサ102は制御部100に乳房が収容されたことを知らせる信号を送る。
画面入力部103は、たとえば使用者が画面をタッチすることにより、搾乳動作の設定状態や搾乳動作を行う波形を選択して入力することができる。
月齢/体重スイッチSW1は、搾乳を行う母親の子供である乳幼児の月齢や乳幼児の体重の値を選択するためのスイッチである。調整スイッチSW2は、図8に示す変形手段30による舌部材60に対する押圧力の調整をしたり、陰圧付与手段24による負圧力(陰圧力)を調整するための使用中に母親が微調整を行うためのスイッチである。
図9に示す陰圧付与手段24は、吸引手段であるポンプ24Bとポンプ開閉モータM10およびポンプ開閉部81を有している。
図6は陰圧付与手段24の例を示している。
吸引チューブ24Aの一端は搾乳部20のケース20Kの下端部に接続されていて、吸引チューブ24Aの他端部は収容部21を介してポンプ24Bに接続されている。ポンプ開閉部81は、2つのローラ82,83を有している。ローラ83は軸83Aを中心として回転する固定側のローラである。もう1つのローラ82は、モータM10の作動により、D1方向に回転して移動可能な移動側のローラである。
モータM10を作動することにより、ローラ82,83は、吸引チューブ24Aの中間部分を開いた状態から押し潰して閉じたり、その流路の大きさを変更することで、陰圧を脈動にすることができる。
なお、上顎部50、下顎部51の基端側から、吸引チューブ24Aにかけては連通チューブ24Cによって連結されており、ケース20K全体ではなく、搾乳開口23から吸引チューブ24Aがポンプ24Bによって陰圧空間とされるよう構成されている。
これによって、ポンプ24Bが作動すると、搾乳部20のケース20K内で搾乳された母乳は、連通チューブ24Cや吸引チューブ24Aを通じて収容部21内に収容することができる。そしてポンプ開閉部81は、ローラ82,83の間隔を制御することにより、ケース20K内に発生して脈動して陰圧を発生させることができる。
なお、この時、吸引ポンプ24Bに母乳が流入しないよう膜体や弁体を介して陰圧を付与するよう構成することが好ましい。
また、吸引ポンプ24Bが収容部21を介して搾乳開口23まで連通するのではなく、陰圧に伴う空気の流れが、母乳が流れる収容部21とは独立した流れとなるよう、上顎部50の基部側から吸引を行うようチューブで連結してもよい。さらに、脈動を付与するための手段としてはポンプ開閉部81の動きによるものだけでなく、吸引ポンプ24B自体が電気的にON/OFFするよう構成することや、吸引ポンプによる陰圧が外気と交互に連通するよう構成する等してもよい。
図9に戻り、図9に示す駆動情報格納手段200について説明する。
駆動情報格納手段200は、たとえば月齢別舌変動高さデータベースDB1、月齢別舌変動スピードデータベースDB2、月齢別負圧(吸啜圧)強さデータベースDB3、月齢別負圧(吸啜圧)スピードデータベースDB4、月齢別下顎変動高さデータベースDB5、そして月齢別下顎変動スピードデータベースDB6等を格納している。
ここで、図10を参照しながら、乳幼児が哺乳運動を行っている口腔内の状態を超音波断層撮影装置を用いて撮影した連続画像の例を示す。
乳幼児が、乳首を介してミルク等を飲む際には、図10に示されているような舌部の蠕動様運動により哺乳運動を行うことになる。
図10(a)において、哺乳運動を行う乳幼児には、哺乳窩220という窪みが存在する。この哺乳窩220は、乳幼児が授乳のため哺乳運動をする期間だけ持っており、その後、成長すると無くなるものである。
母親の乳首1000は、乳幼児の口腔内でこの哺乳窩220に入り込む。この状態で口腔内では乳幼児の舌230が下から乳首1000に当たり、さらに舌230の側面がせりあがって、乳首1000を包むように密着することになる。
そして、図10(b)と図10(c)に示すように、舌230の前方が盛り上がって、乳首1000を舌230から押し、この動きは図10(d)〜図10(f)に示すように、次第に舌230の後方へ波うつように移動していくことになる。
この過程で、舌230は前方から後方にかけて波うつように蠕動様運動を行い、乳首1000は根元から先端に向けて絞られると共に、この乳首1000と舌230と上顎部との間に閉空間Eが形成されることになる。
この図10(e)で示す閉空間Eは、乳首1000等が伸びることにより、小さくなり、好ましくはその閉空間Eが消滅するまで乳首1000等が伸びることになる。これら一連の動きにより口腔内における圧力が高まり、その後舌230の蠕動様運動により、この閉空間Eが開放されると陰圧となり、母乳は勢い良く乳幼児の喉頭蓋の方向へ噴出され、乳幼児はこの噴出した母乳を飲み込むことで、哺乳運動が終了することになる。
このように乳幼児は、舌230の蠕動様運動を行うことで乳輪や乳頭よりなる乳首に刺激を与えると共に、母親の乳首を伸ばすことで口腔内における陰圧を効果的に発生させるようにしている。このように陰圧を効果的に発生させることで、乳首からの母乳の噴出をより促し、乳幼児はより効果的に母乳を飲もうとするものである。
図10に示すような乳幼児の哺乳運動を参考にして、本発明者が哺乳動作における舌の運動の例を説明する。図11は、乳幼児の口腔内の超音波断層撮影をした例を示している。
舌500に対応する位置には、ポイントP2ないしポイントP8が設定されている。このポイントP2ないしポイントP8は、舌500の運動を測定するための測定ポイントであり、図7に示すポイントP2ないしポイントP8に対応している。
図11(B)に示すように、舌500の前半部の運動は、距離ポイントP21とポイントP2との変化で表すことができる。また舌500の中央部の運動は、距離ポイントP51とポイントP5との変化で表すことができる。舌500の後半部の運動は、距離ポイントP81とポイントP8との変化で表すことができる。
図11(C)は、下顎運動と喉運動の例を示している。下顎運動は、距離N−Jの変化で表すことができる。喉運動は、距離T0−Tの変化で表すことができる。ポイントN,T0は、乳幼児Bの耳の付近のEaに対してほぼ直線で結ぶことができる。
図12は、乳幼児の上述した各ポイントP2ないしP8における舌の高さ位置の経時的変化例を示している。
この経時的変化は、乳幼児が母乳を哺乳する際の実際の例である。図12の縦軸は高さ(mm)を示しており、横軸は秒数を示している。図12の例は、ある月齢の時の舌の高さ位置の変化、すなわち舌の変動高さとスピードを知ることができる。他の月齢についても同様にして得られる。
図12に示すように各ポイントP2ないしP8は、それぞれ異なる波形により時間経過とともに波形に変化していっている。
図9にもどると、月齢別舌変動高さ別データベースDB1と、月齢別舌変動スピードデータベースDB2には、乳幼児の月齢別の舌の変動に関する高さとスピードの例が各々記憶されている。舌変動の高さとスピードは、たとえば図12に示す例から得られている。
月齢別負圧強さデータベースDB3と月齢別負圧スピードデータベースDB4には、乳幼児の月齢別に発生させることができる負圧の強さとスピードの例が記憶されている。この負圧強さデータベースDB3とスピードデータベースDB4は哺乳時における圧力変動を、圧力計を取り付けた人工乳首を使用して測定したものである。
月齢別下顎変動高さデータベースDB5と月齢別下顎変動スピードデータベースDB6には、乳幼児の月齢別の下顎の変動高さとスピードの例が記憶されている。これらのデータベースDB5,DB6は、図11(C)の例から得ることができる。
なお、これらの各データベースDB1ないしDB6は、体重別にデータを蓄積したデータベースとしてもよく、月齢別と体重別の両方のデータベースを備えるよう構成してもよい。
次に、図13を参照しながら、搾乳器として母乳を哺乳するための動作例について説明する。
図13に示すフロー図では、ステップST1ないしステップST12までが記載されている。
ステップST1において哺乳動作をスタートさせる。使用者は、ステップST2において図9に示す月齢/体重スイッチSW1を用いて、乳幼児の月齢と体重の値を選択する。この時、使用者は乳房がはっているか等の使用時における状態に合わせて、画面入力部から他の設定を入力できるよう構成されている。
ステップST3において、使用者は、駆動情報格納手段200から対応するデータベースDB1ないしDB6を参照して、必要とする月齢に対応する月齢別の舌変動高さ、舌変動スピード、負圧強さ、負圧スピード、下顎変動高さ、下顎変動スピードを選択する。
次に、ステップST4において、図8に示すように使用者が乳房300を当接部77の中に挿入して当接する。これによって乳頭400が上顎部50と下顎部51の舌部材60の間に位置される。この場合に、クッション部78が当接部77を支えているので、乳房300が当接部77に挿入された際における密着度を確保すると共に、乳房300に当たる感触を緩和して、搾乳時における乳房300の保護を図ることができる。
次に、図13のステップST5において、乳房300が図8に示すように搾乳開口23内にセットされたかどうかを判断する。この乳房がセットされたかどうかの判断は、図9に示す検知センサ102が制御部100に検知信号を送ることにより判断する。
図13のステップST6では、搾乳動作がスタートする。この場合に、制御部100は、モータM2ないしM8の動作と、下顎モータ115の動作とポンプ開閉モータM10の動作とポンプ24Bの動作を指令する。
図13のステップST7では、使用者がたとえば痛みを感じる等によって図9の調整スイッチSW2を押した場合には、ステップST8に移る。これによって、制御部100はこの調整スイッチSW2のスイッチが押されたことによって、図8の上顎部50と下顎部51による乳頭400の押圧力の調整を行う。また、制御部100は図6の陰圧付与手段24のポンプ開閉モータM10とポンプ24Bに指令を送って、ケース20K内の負圧力(陰圧力)を調整する。
図13のステップST7において調整スイッチSW2が押されない場合には、ステップST9に移る。ステップST9では、図8のケース20K内の負圧力が一定圧以内かどうかを判断する。負圧力が一定圧を超えている場合には、陰圧力が強すぎるので、ステップST10においてケース20K内の負圧力の開放を行う。ステップST10が終わるとステップST7に再び戻る。
ステップST9においてケース20K内の負圧力が適正な一定圧以内である場合には、ステップST11に移る。ステップST11では、使用者が搾乳器の動作のオフボタンを押したかどうかを判断し、押された場合にはステップST12において動作を停止する。
このようにして動作させることにより、変形手段30の各板状部材32ないし38がたとえば図12に示すような舌の高さ(舌の高まり)の経時的変化を別々に発生させることができる。さらに陰圧付与手段によって脈動とされた陰圧空間を形成することができる。これらの動きによって、乳頭400の先端からは母乳が刺激されて図6の搾乳部20のケース20K内に射乳される。乳頭400から射乳された母乳は、吸引チューブ24Aを通り収容部21内に収容される。なお、収容部21は哺乳瓶や母乳を冷凍するための搾乳袋等とされているため、搾乳された母乳を人工乳首を使用して授乳することや、冷凍保存することができる。
ところで、本発明者はこのような哺乳動作において次のようなことを見出している。
図7と図11に示す舌500あるいは舌部材60のポイントP2ないしP8に関して、乳幼児の吸啜間隔は、すなわち舌の先端側であるポイントP2から舌の奥側であるポイントP8まで舌のふくらみが移り、さらにポイントP8でふくらみが消失してポイントP2にふくらみが現れるまでの時間は、月齢が進むにつれて速くなっていく傾向がある。
同様に舌の蠕動様運動については、月齢が進むにつれてポイントP2ないしポイントP8へ移る運動が速くなっていく傾向がある。つまり舌前半部から舌後半部までに舌の波が移動するのにかかる経過時間が月齢が進むにつれて速くなる傾向があり、その速くなる傾向は吸啜間隔よりもさらに速まる。
嚥下については、ポイントP8からポイントP2に移る時間が示しており、月齢が進むにつれてゆっくりになる傾向がある。すなわち舌後半部の隆起が起きた後に、次の波が舌前半部で始まるまでにかかる経過時間である嚥下に費やす経過時間が長くなる傾向がある。
舌運動量については、ポイントP2,ポイントP5およびポイントP8においてはそれぞれ異なってくる。たとえば月齢が2ヶ月程度までは、ポイントP8がポイントP2とポイントP5に比べて運動量が大きい傾向がある。これは月齢2ヶ月程度までは反射を優先させた動きを起こすためと考えられる。
これに対して、月齢3ヶ月以上になってくると、ポイントP2,ポイントP5およびポイントP8において舌の随意的な動きが生じて、ポイントP2,P5,P8の動きのばらつきが大きくなくなり、いわゆる遊び飲みを行う傾向がある。
また、蠕動様運動のサイクルや高まりの変動について、月齢が小さいほど規則的な動きであり、月齢が上がるほど遊び飲みといわれるような変動が見られるようになる。
これらの情報を駆動情報格納手段200に収容された各データベースDB1ないしDB6は反映しており、より、月齢や体重等の乳幼児の発達状態に応じた動きを再現可能とされている。
なお、駆動情報格納手段200に格納された各データベースDB1ないしDB6の情報が、カード等に情報が格納されていて、使用者が自らのカードを読み出させることで、他に格納されている月齢や体重等の情報によって、自ら月齢情報等を設定する必要がないよう、構成されていてもよいのは勿論である。
本発明の実施形態では、搾乳部の舌部は、駆動情報格納手段のプログラムに従って、押圧をコントロールできる。したがって、舌部の押圧を変化させることで、乳幼児の月齢や発達状況(体重)に応じたプログラムパターンを選択して、乳房から母乳を搾乳することができる。そして、適切な舌部の押圧状態を選択することで、使用者自身の乳幼児による哺乳時に近い環境として、乳房に対する適切な搾乳環境を再現することができる。
本発明の実施形態では、負圧付与手段が搾乳部の変化に対応して、脈動して陰圧とすることから、舌部の押圧に対応して、たとえばその舌部の押圧の高まりが最も乳首先端側に移動した際の前後に陰圧が強くなるようにすることができる。
本発明の実施形態では、また、複数に区画された変形手段が用いられると、本来母乳の射乳においては、乳輪近傍への乳幼児の舌による押圧刺激の影響が大きく、その刺激を適切な位置で適切な高さとなるように運動量を付与することができる。
ところで本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上述した実施形態では、変形手段は複数枚の板状部材を用いて複数に区画された形態を有している。舌部材はこれらの板状部材32ないし38のたとえば図7におけるZ方向における上下動量により舌部材60の蠕動様運動を発生させている。
しかしこれに限らず変形手段30としては、複数枚の板状部材を用いずに、空気を収容した袋状弾性体を用いて、弾性袋における空気の出し入れによって舌部材60のポイントP2ないしポイントP8で別々に変動させるような構造を採用しても勿論よい。
また、本発明の実施形態では変形手段30が複数枚の板状部材32ないし38によって構成されている。これらの板状部材32ないし38は、図2に示すように中心軸CLを中心としてG方向に回転させることにより先端部42を舌部材60の内面側に押し当てて舌部材60の位置を変位させている。つまり各板状部材32ないし38が、中心軸CLを中心としてG方向に回転動作させることで、舌部材60のポイントP2ないしポイントP8に対して任意の高さ方向(Z方向)の変位を発生させているのである。
このようにすることで、単純に直線移動により舌部材60の内面からZ(上方向)に向けて舌部材60のポイントP2ないしポイントP8を変位させるのに比べて、より精密に舌部材60を変位させることができる。つまり図2に示す伝達部52ないし58が中心軸CLを中心として半径方向に突出して形成されていて、ローラR2ないしR8により力を伝達する構造になっている。
この場合に、伝達部52ないし58は、凹凸部59を介してローラの力を確実に伝達することができる。伝達部52ないし58の半径方向の長さと先端部42の半径の長さを適切に設定することにより、モータの小さな力を先端部42のG方向の変位に拡大して発生させることができる。
またモータM2ないしM8は、図2の例では30度ごとに円周方向に沿って変位させて配置することができるので、相互のモータが干渉することなくケース29内に配列することができる。複数枚の板状部材32ないし38は薄い、たとえば金属製もしくはプラスチック製の板状部材であるので、その軸方向CLに関する厚みは極めて薄くすることができる。
図2における板状部材32ないし38は、回転方向G方向の回転変位により直接的に図7に示すように舌部材60の内面側をポイントP2ないしポイントP8において独立して高さ方向の変位を調整できる。これによって、舌部材60は、直接的な高さの調整を行え、その調整は容易かつ確実にできる。各板状部材32〜38は、モータM2ないしM8とローラR2ないしR8により別々に変位調整できるので、各板状部材32ないし38のG方向の微妙な動きの再現が可能である。
しかし、板状部材32ないし38を円運動によって動かすのではなく、独立したピストン運動等によって上下に駆動するよう構成してもよいことは勿論である。
また、上述した搾乳器10は据え置き型とされて、乳房300を挿入するよう構成されていたが、モータ等を適宜選択し、独立したピストン運動を行うよう構成すること等によって、搾乳部20を手で保持できるコンパクトな大きさとして、使用者が搾乳部20を手で保持して使用することができるよう構成してもよい。
このように、本発明者の哺乳研究成果を反映して、本発明の実施形態の搾乳器は、乳幼児の実際の舌運動を再現するために、段階的に舌(押圧部とも呼んでいる)の高まりを移動させることができる。
これによって、本発明の実施形態の搾乳器は、より実際に近い母乳の哺乳時の刺激を乳房300の乳首に対して与えることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
本発明の搾乳器の好ましい実施形態を示す正面図。 図1の搾乳器のA1方向から見た側面図。 図1の搾乳器のA2方向から見た側面図。 図1の搾乳器のA3方向から見た平面図。 搾乳器の搾乳部の構成例を概念的に示す図。 図1の搾乳器の搾乳部および陰圧付与手段と変位手段を示す図。 上顎部、舌部材、下顎部および変形手段を示す図。 乳房を収容するための搾乳開口と、搾乳部の構造例を示す図。 搾乳器の電気的な接続例を示す図。 乳幼児が哺乳運動を行っている口腔内の状態を超音波断層撮影装置を用いて撮影した連続画像の例を示す図。 乳幼児の舌およびその付近の超音波断層撮影等を示す図。 乳幼児の舌の各ポイントP2ないしP8における舌の高さの経時的変化の例を示す図。 本発明の搾乳器の動作例を示すフロー図。
符号の説明
10・・・搾乳器、20・・・搾乳部、21・・・母乳の収容部、24・・・陰圧付与手段(負圧付与手段)、30・・・変形手段、23・・・搾乳開口、32〜38・・・モータ(駆動手段)、R2〜R8・・・ローラ(駆動手段)、51・・・下顎部(本体の一例)、300・・・乳房、400・・・乳頭

Claims (6)

  1. 乳房を収容可能な搾乳開口と、前記乳房から搾乳された母乳を収容可能な収容部と、前記乳房の乳輪近傍を押圧可能な舌部を有する搾乳部とを有する搾乳器であって、
    前記搾乳部の前記舌部の高まりが、前記搾乳開口側から離れる方向に連続的に移動可能とされており、
    前記搾乳開口側から奥側にかけて、複数の区画された変形手段によって、それぞれ独立した動きで前記舌部の高さを変動する構成とされていて、
    しかも前記変形手段は、
    前記移動方向に沿って並ぶように配置され、それぞれ独立して上下方向に変位可能な複数の板状部材と、
    これら板状部材の上に配置された弾性体よりなる舌部材と
    を有しており、
    前記複数の板状部材が、前記移動方向に沿って、順次前記上下方向の変位をすることによって、前記舌部材の高まりが前記搾乳開口側から離れる方向に連続的に移動する構成とされている
    ことを特徴とする搾乳器。
  2. 少なくとも前記搾乳開口を陰圧とする負圧付与手段を有しており、前記負圧付与手段は、前記搾乳部の変化に対応して、脈動して陰圧としていることを特徴とする請求項1に記載の搾乳器。
  3. 前記搾乳部は、前記舌部を設けた下顎部を有し、前記舌部の高まりの移動に連動して、前記搾乳部の前記下顎部が、位置を変動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の搾乳器。
  4. 前記乳房と前記乳輪および乳首の上面が当接する上顎部は、前記搾乳開口側よりも、奥側が略半球状に窪んだ形状とされていることを特徴とする請求項1に記載の搾乳器。
  5. 各前記板状部材は、それぞれ異なる駆動手段に連結されて変位可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の搾乳器
  6. 前記舌部材を支える前記板状部材の上端には曲面状とされた隆起部が形成されており、前記板状部材の上方への変位に伴って、隆起部によって前記舌部材を上方に変形可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の搾乳器
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