JP3906685B2 - ビデオ映像提示システム、ビデオ映像送出装置、ビデオ映像提示装置、ビデオ映像処理プログラム - Google Patents
ビデオ映像提示システム、ビデオ映像送出装置、ビデオ映像提示装置、ビデオ映像処理プログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオ映像提示システムに関し、特に蓄積されたビデオ映像を提示する場合でも利用者の視野変更要求に応じることが可能なビデオ映像提示システム、ビデオ映像送出装置、ビデオ映像提示装置、ビデオ映像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、街路や建物内に移動経路を設定し、その経路上を移動する様子を、人間が歩行しながら観測した場合や、自動車で移動しながら観測した場合と同じように連続的にビデオ映像に記録しておき、再生にあたっては、記録したビデオ映像の中から利用者の位置に応じたビデオ映像を再生し、あたかも人間が歩行して観測した場合や、自動車で移動した場合と同じような映像を提供するビデオ映像提示装置が知られている。
【0003】
以下、街路や建物内を移動する様子を記録したビデオ映像を、ウォークスルー映像と呼ぶ。
【0004】
ウォークスルー映像を提供するビデオ映像提示装置の一例として、「NTT R&D、Vol.49、No.1 PP.25〜30、2000年発行」では、実際の街路や建物内を移動するウォークスルー映像を提供するビデオ映像提示装置の一例が報告されており、また特開平10−214069号公報には、3次元コンピュータグラフィックス技術を用いて構築した仮想空間を移動するウォークスルー映像を提供するビデオ映像提示装置の一例が報告されている。
【0005】
更に、これらビデオ映像提示装置は、VOD(Video On Demand:ビデオオンデマンド)システムを利用することで、利用者にネットワーク越しにウォークスルー映像を提供することができる。
【0006】
VODシステムとは、サーバマシンとクライアントマシンがネットワークで結ばれた環境において、サーバマシン内にビデオ映像を格納しておき、クライントマシンからの要求に従ってサーバマシン内に格納したビデオ映像をネットワーク経由で配信し、クライアントマシンでビデオ映像を提示するシステムであり、例えば「NEC技報、Vol.51、No.8、(1998年8月)」等に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の技術では、以下に述べるような問題点があった。
【0008】
第1に、利用者が経路上を移動するウォークスルー映像の提示を受けている際に、視線方向を上下左右に自由に動かして視野を変更することができないという問題点があった。
【0009】
これは、予めビデオ映像を記録し、それを再生することで利用者にウォークスルー映像を提示するというシステムの特性に起因する問題点である。
【0010】
視線方向に自由度を持たせるために、同一経路上を移動する際に様々な方向を観測したビデオ映像を記録しておき、ウォークスルー映像を提示する際には、利用者の要求に従って再生するビデオ映像を切り替えるという方法も考えられる。
【0011】
しかし、例えば水平方向に180度視線方向を移動する場合に1度刻みでの視線移動を実現するためには、180個のビデオ映像を準備しなければならないため、ビデオ映像を記録する工数や、ビデオ映像の格納場所などを考えると実現は事実上困難であるといえる。
【0012】
第2に、例えば、複数の経路を移動する様子をその経路毎に分割してビデオ映像として格納し、利用者の経路選択操作に応じてビデオ映像を切り替えて、ウォークスルー映像を提示するという様に、複数のビデオ映像を組み合わせて利用者に対してサービスを行う場合において、ビデオ映像を切り替える際に、その繋ぎ目で映像が一時停止してしまい、利用者に不自然な印象を与えてしまうという問題点があった。
【0013】
これは、ビデオ映像を表示開始するまでに、まずビデオ映像の所在を確認し、ビデオ映像を読み込んだ上で、再生を開始する必要があるためである。特に、サーバマシン上に格納したビデオ映像に対して、ストリーミングビデオの形態でネットワークを介してビデオ映像を取得し表示する場合に顕著となる。
【0014】
これは、ストリーミングビデオ方式においては、一般に1つのビデオ再生について1つの仮想コネクションをサーバとクライアントとの間で確立する必要があるためで、ビデオ映像を切り替える際には、コネクションの廃棄、確立のオーバーヘッドを生じる事、更にストリーミングビデオ方式では、ネットワークの通信状況が変化した場合にも円滑な再生を維持するために5秒程度のバッファリング処理が行われるので、ビデオ映像切り替え時に新たにビデオ再生を開始したとしても実際の再生開始までにはバッファリング時間が経過するのを待つ必要があることに起因している。
【0015】
本発明の第1の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、自由に、かつ滑らかに視線移動を行うことが可能なビデオ映像提示システム、ビデオ映像送出装置、ビデオ映像提示装置、ビデオ映像処理プログラムを提供することにある。
【0016】
本発明の第2の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、特にネットワークを介した場合に顕著になるこれらの問題を解決し、複数のビデオ映像を切り替える際に、利用者にビデオ映像間の繋ぎ目を意識させることなく円滑にビデオ映像を表示可能なビデオ映像提示システム、ビデオ映像送出装置、ビデオ映像提示装置、ビデオ映像処理プログラムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、撮影したビデオ映像を提示するビデオ映像提示システムにおいて、ビデオ映像を提示するビデオ映像提示装置と、ビデオ映像提示装置に対してビデオ映像を送出するビデオ映像創出装置とを備え、前記ビデオ映像送出装置が、ビデオ映像を見る利用者の視線方向の指定を受け付ける手段と、前記ビデオ映像中の、前記視線方向に対応する切り出し範囲を算出する手段と、前記ビデオ映像を前記算出した切り出し範囲を切り出すことにより提示用の新たなビデオ映像である提示ビデオ映像を生成し、前記ビデオ映像提示装置に送出する手段と、前記ビデオ映像の送出先の前記ビデオ映像提示装置の台数に基づいて、前記ビデオ映像提示装置に送出する前記提示ビデオ映像の画像のサイズを所定の拡大率に変更することにより、前記ビデオ映像送出装置と前記ビデオ映像提示装置との間の通信帯域以下に、前記提示ビデオ映像の通信量を抑制する手段を有することを特徴とする。
【0051】
本発明では、ビデオ映像を見る利用者の視線方向の指定に基づいて、前記ビデオ映像から前記視線方向に対応する領域を切り出して提示することにより、視線方向の上下左右への連続的な変更と、その変更に応じたビデオ映像の切り替えができる。
【0052】
また本発明では、ビデオ映像送出装置において前記ビデオ映像から前記視線方向に対応する領域をブロック単位に大まかに切り出して、前記大まかに切り出されたビデオ映像を映像提示装置が受信して、精密な視線方向に対応する範囲を切り出して表示することができる。
【0053】
また本発明では、ビデオ映像送出装置と映像提示装置との間のネットワーク帯域に基づいて、ビデオ映像の画像のサイズを制御して配信することができる。
【0054】
また本発明では、ネットワーク状況の変動により生じたビデオ映像の送信の遅延やそのフレーム欠損などを検知した場合に、それらの状況を緩和するためにビデオ映像送出装置が送出するビデオ映像の画像のサイズを制御することにより、QoS制御を実現することができる。
【0055】
また本発明では、1つのコネクションにおいてビデオ映像の切り換えを行うことにより、円滑な映像切り換えを実現できる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0057】
図1は、本発明の第1の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【0058】
図1を参照すると、本実施の形態のビデオ映像提示システムは、ウォークスルー映像を利用者に提示するウォークスルー映像提示装置1(ウォークスルー映像提示クライアント)と、街路や建物内を移動する様子を連続的に記録したビデオ映像を格納するビデオ映像格納装置2と、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像に処理を施し、ウォークスルー映像提示装置1で表示すべきビデオ映像を生成してウォークスルー映像提示装置1に送出するビデオ映像送出装置3(ビデオ映像送出サーバ)を備える。
【0059】
ウォークスルー映像提示装置1とビデオ映像送出装置3は、図2に示すようにネットワーク10を介して互いに接続されており、ビデオ映像送出装置3から送出されるウォークスルー映像を各ウォークスルー映像提示装置1で受信して再生する。
【0060】
本実施の形態のウォークスルー映像提示装置1は、プログラム制御されるCPU等で実現され、利用者からの入力などに従って再生するビデオ映像を選択するビデオ映像選択部11と、利用者からの入力などに従って観測する視線方向を決定する視線方向入力部12と、ビデオ映像送出装置3から受信したビデオ映像をエンコード方式に合わせてデコードするビデオ映像デコード部13と、ビデオ映像デコード部13によってデコードされたビデオ映像を利用者に対して表示するビデオ映像表示部14を備える。
【0061】
本実施の形態のビデオ映像送出装置3は、プログラム制御されるCPU等で実現され、ウォークスルー映像提示装置1から受信したビデオ映像名を保持し、ビデオ映像格納装置2から該当するビデオ映像を連続的に読み出すビデオ映像読み出し部31と、ウォークスルー映像提示装置1から受信した視線方向に従ってビデオ映像中のどの部位を切り出して表示するかを算出する切り出し部位算出部32と、切り出し部位算出部32で算出した切り出し部位情報S3を格納する切り出し部位格納部33と、切り出し部位格納部33に格納した切り出し部位に従ってビデオ映像読み出し部31で読み出したビデオ映像からウォークスルー映像提示装置1で表示すべき部位の切り出しを行うブロック切り出し部34を備える。
【0062】
次に、本実施の形態によるビデオ映像提示システムの動作について説明する。
【0063】
ビデオ映像格納装置2には、3次元コンピュータグラフィックス技術を用いて構築した仮想空間内をウォークスルーする様子を記録したビデオ映像、あるいは実際の街路をウォークスルーする様子を記録したビデオ映像が格納されている。なお、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像は、利用者が視線方向を移動させる上下左右の範囲をも含めた広視野のビデオ映像とする。
【0064】
まず、ウォークスルー映像表示の流れについてビデオ映像送出装置3の処理を示す図3のフローチャートを参照して説明する。
【0065】
ビデオ映像選択部11において、利用者からの指示入力などに従って再生すべきビデオ映像(ビデオ映像名)を決定する。ビデオ映像の決定に際しては、例えば、ビデオ映像名の一覧を提示し、その中からビデオ映像名を選択する決定方法や、ビデオ映像名のURLを直接指定する決定方法などの実施例が考えられるが、決定の方法は何れでもよい。ビデオ映像選択部11で選択されたビデオ映像名は、ビデオ映像情報S1としてビデオ映像送出装置3へと伝えられる。
【0066】
ビデオ映像送出装置3においては、送られてきたビデオ映像情報S1がビデオ映像読み出し部31で保持され、このビデオ映像情報S1に従ってビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像をフレーム毎に順次読み出すことにより(ステップ301)、ブロック切り出し部34へと送る。
【0067】
ウォークスルー映像提示装置1の視線方法入力部12から利用者の視線方向が入力された場合(ステップ302)、入力された視線方向情報S2(すなわち、利用者の視線の向いている方向)と、ビデオ映像表示部14から取得したビデオ映像表示領域の形状、サイズを示す表示領域情報S5とに基づいて、切り出し部位算出部32により、ビデオ映像のどの部位を切り出してウォークスルー映像として表示するかを指定する切り出し部位情報S3が算出される(ステップ303)。
【0068】
視線方向入力部12には、利用者の視線の向いている方向(視線方向)が入力される。視線方向は、利用者がビデオ画像のどの部分を注視しているかを示す値で、その指定方法は何れでもよいが、ビデオ画像の中央からの差分値(横方向、縦方向のピクセル数)として指定する方法が一例として挙げられる。視線方向は、視線方向情報S2として視線方向入力部12から切り出し部位算出部32とへと送られる。
【0069】
また、視線方向入力部12としては、例えばウォークスルー映像提示装置1のビデオ映像表示部14の表示画面上に利用者が操作して視線方向を入力する十字の方向指示キー等を表示することでも実現可能である。
【0070】
一方、切り出し部位格納部33には、切り出し部位算出部32で算出された切り出し部位情報S3が格納される(ステップ304)。
【0071】
また、視線方法入力部12から視線方向が入力されない場合(初期状態または視線方向に変更がない場合)(ステップ302)、切り出し部位算出部32において切り出し部位情報は算出されず、初期値として予め切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報、または前回算出されて切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報が、後述するブロック切り出し部34に送られる。
【0072】
なお、初期値として切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報としては、例えばビデオ映像の予め決められた範囲(全体または一部)を示す情報とする。
【0073】
切り出し部位格納部33に格納する切り出し部位情報S3としては、切り出すべき部位のビデオ映像中での座標値(ピクセル値)や、切り出すべき部位のビデオ映像中での比率などが考えられるが、切り出し部位を特定できる情報であれば、その他の情報であってもよい。
【0074】
ブロック切り出し部34では、ビデオ映像読み出し部31から送られてくるビデオ映像の各フレームに対して、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3に従って、表示すべきビデオ映像の切り出し処理を行う(ステップ305)。切り出したビデオ映像は、ウォークスルー映像として、ストリーミングビデオの形態でウォークスルー映像提示装置1へと送出される(ステップ306)。
【0075】
ウォークスルー映像提示装置1では、送られてきたウォークスルー映像(ビデオ映像)のエンコード方式に応じて適宜デコードし、ビデオ映像表示部14へと送る。ビデオ映像表示部14では、利用者に対してビデオ映像の提示を行う。
【0076】
図4と図5により、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像と利用者が実際に提示されるウォークスルー映像との関係を示す。
【0077】
図4に示すビデオ映像101は、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像の一場面である。ビデオ映像送出装置3では、利用者の視線方向に従って切り出し範囲102(切り出し部位情報)を決定して、図5に示すようにビデオ映像103を切り出し、ウォークスルー映像提示装置1へと送る。ウォークウォークスルー映像提示装置1では、ビデオ映像103をウォークスルー映像として利用者に提示する。
【0078】
ここで、ブロック切り出し部34におけるビデオ映像の切り出し方法の例について、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像の種類毎に説明する。
【0079】
(1) ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像が非圧縮形式である場合は、以下の方法が考えれる。
【0080】
ビデオ映像読み出し部31からブロック切り出し部34へと送られてくる各フレームのデータは、非圧縮のビットマップ画像の列である。この場合、送られてきた各フレームのビットマップ画像から、切り出し部位格納部33に格納されている部位を切り出す。
【0081】
(2) ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像が、MPEG4ビデオ映像である場合は、以下の方法が考えられる。
【0082】
MPEG4ビデオ映像は、16×16ピクセルのブロック(マクロブロック)単位でエンコードされている。従って、切り出し単位をマクロブロックの単位で切り出すこととすると、各フレーム毎にデコード、切り出し、再エンコードすることなく切り出し処理を行うことが可能である。切り出し時の計算量を軽減するために、MPEG4ビデオ映像の場合には、切り出し処理はマクロブロック単位で行うことを推奨する。なお、MPEG4形式と同様にマクロブロックに分割してエンコードされたビデオ映像には、MPEG2やH.263などがある。これらのビデオ映像の場合も、MPEG4ビデオ映像と同様の方法で切り出し処理を行う。
【0083】
(3) ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像が、上記(1)、(2)に当てはまらない場合には、ブロック切り出し部34では、送られてきたビデオ映像をデコードし非圧縮画像としてから切り出しを行い、再度エンコード処理を行う。
【0084】
次に、切り出し部位を変更する際の手順について説明する。
【0085】
視線方向入力部12において、利用者からの指示入力などに従って視線方向の変更が行われると、変更された視線方向情報S2が、切り出し部位算出部32へと送られる。切り出し部位算出部32では、送られてきた視線方向の変更情報に従って切り出し部位情報S3を算出し、切り出し部位格納部33に格納している切り出し部位に関する情報を更新する(図3のステップ303、304)。切り出し部位格納部33に格納された切り出し部位情報S3が変更されると、ブロック切り出し部34でビデオ映像から切り出されるビデオ映像の範囲が変更される。
【0086】
これにより、ビデオ映像からウォークスルー映像として切り出される映像部位が変更されるため、視線方向を変更したのと同様の視野の変化が得られ、利用者の視線方向の変更に応じたビデオ映像の変更が可能となる。
【0087】
図6〜8に、切り出し部位を変更した際のウォークスルー映像の変化の様子を示した模式図を示す。ここでは、説明の簡単化のため、ビデオ映像読み出し部31からは常に同一のビデオ映像がブロック切り出し部34に送られてくるものとして図式化してある。
【0088】
図6において、ビデオ映像111はビデオ映像読み出し部31から送られてくるビデオ映像である。今、切り出し部位格納部33に、部位112で示す切り出し部位情報S3が格納されているとする。このとき、ブロック切り出し部34により切り出され、ウォークスルー映像提示装置1で表示されるウォークスルー映像は、図7に示すビデオ映像113となる。
【0089】
次に、切り出し部位格納部33に格納された切り出し部位が部位114で示す切り出し部位に変更されたとする。このとき、ブロック切り出し部34により切り出され、ウォークスルー映像提示装置1で表示されるウォークスルー映像は、図8に示すビデオ映像115となる。
【0090】
ウォークスルー映像提示装置1で提示されるウォークスルー映像が、ビデオ映像113からビデオ映像115に変化することにより、利用者はあたかも視線方向を右に移動した様な表示を得ることができる。
【0091】
ここで、切り出し部位算出部32において切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3を変更する際に、変更前の切り出し部位から変更後の切り出し部位にいきなり変更するのではなく、切り出し部位を段階的に変更する機能を切り出し部位算出部32に備えることで、利用者に提示するウォークスルー映像を滑らかに移動させることが可能な実施例も考えられる。
【0092】
図9は、この機能を実装した切り出し部位算出部32を用いた場合の切り出し部位の変化について説明した模式図である。図9において、最初の状態でビデオ映像111に対して切り出し部位が部位116が設定されているとする。
【0093】
このとき、視線方向入力部12からの信号によって切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位を部位117に変更する際に、切り出し部位算出部32では、切り出し部位を部位118、119、120、117と4段階に順次変更する。すなわち、部位117のビデオ映像が提示されるまでに、部位118、119、120のように、少しずつ位置を移動させたビデオ映像が順次提示されるものである。これにより、ウォークスルー映像提示装置1で表示するウォークスルー映像を滑らかにスクロールさせることができる。
【0094】
なお、この例では、4段階に変更する場合について説明したが、段階数は何段階であっても構わない。
【0095】
以上説明したように本実施の形態のビデオ映像提示システムでは、ビデオ映像格納装置2に格納するビデオ映像を、利用者が視線移動する上下左右の範囲をも含めた広視野ビデオ映像とし、ビデオ映像送出装置3においては、広視野ビデオ映像の一部領域をウォークスルー映像として切り出して送出すると共に、利用者が視線方向の変更操作を行った場合には、その都度、新たな視線方向を中心とした領域に映像切り出し位置を変更することによって、利用者がウォークスルーすると同時に視線方向の上下左右への連続的な変更が可能である。
【0096】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【0097】
図10を参照すると本実施の形態のビデオ映像提示システムは、ウォークスルー映像を利用者に提示するウォークスルー映像提示装置(クライアント)1aと、街路や建物内を移動する様子を連続的に記録したビデオ映像を格納するビデオ映像格納装置2と、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像に処理を施し、ウォークスルー映像提示装置1aで表示すべきビデオ映像を生成して、ウォークスルー映像提示装置1aに送出するビデオ映像送出装置(サーバ)3を備える。この実施の形態においても、ビデオ映像送出装置3とウォークスルー映像提示装置1aとは、図2に示すようにネットワーク10を介して互いに接続されている。
【0098】
本実施の形態のウォークスルー映像提示装置1aは、利用者からの入力などに従って再生するビデオ映像を選択するビデオ映像選択部11と、利用者からの入力などに従って観測する視線方向を決定する視線方向入力部12と、視線方向入力部12で決定した視線方向に従って表示すべき部位を算出する表示部位算出部15と、表示部位算出部15で算出した切り出し部位情報S3を格納する表示部位格納部16と、ビデオ映像送出装置3から受信したビデオ映像をエンコード形式に合わせてデコードするビデオ映像デコード部13と、ビデオ映像デコード部13によってデコードされたビデオ映像から表示部位格納部16に格納した表示部位に従って表示すべき部位の切り出しを行う表示部位切り出し部17と、表示部位切り出し部17で切り出したビデオ映像を利用者に対して表示するビデオ映像表示部14を備える。
【0099】
本実施の形態のビデオ映像送出装置3は、ウォークスルー映像提示装置1aから受信したビデオ映像情報S1(ビデオ映像名)を保持しておき、ビデオ映像格納装置2から該当するビデオ映像を連続的に読み出すビデオ映像読み出し部31と、ウォークスルー映像提示装置1aで算出した表示部位に従ってウォークスルー映像提示装置1aに送出する部位を算出する切り出し部位算出部32と、切り出し部位算出部32で算出した切り出し部位を格納する切り出し部位格納部33と、切り出し部位格納部33に格納した切り出し部位に従ってビデオ映像読み出し部31で読み出したビデオ映像からウォークスルー映像提示装置1aに送出すべき部位の切り出しを行うブロック切り出し部34を備える。
【0100】
次に、本実施の形態によるビデオ映像提示システムの動作について説明する。
【0101】
ビデオ映像格納装置2には、3次元コンピュータグラフィックス技術を用いて構築した仮想空間内をウォークスルーする様子を記録したビデオ映像、あるいは実際の街路をウォークスルーする様子を記録したビデオ映像が格納されている。なお、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像は、利用者が視線方向を移動させる上下左右の範囲をも含めた広視野のビデオ映像とする。
【0102】
まず、ウォークスルー映像表示の流れについてビデオ映像送出装置3の処理を示す図11及びウォークスルー映像提示装置1aの処理を示す図12のフローチャートを参照して説明する。
【0103】
ビデオ映像選択部11において、利用者からの指示入力などに従って再生すべきビデオ映像(ビデオ映像名)を決定する。決定に際しては、例えば、第1の実施の形態と同じように、ビデオ映像名の一覧からビデオ映像名を選択する決定方法や、ビデオ映像名のURLを直接指定する決定方法などが考えられる。ビデオ映像選択部11で選択されたビデオ映像名は、ビデオ映像情報S1としてビデオ映像送出装置3へと伝えられる。
【0104】
ビデオ映像送出装置3においては、送られてきたビデオ映像情報S1がビデオ映像読み出し部31で保持され、このビデオ映像情報S1に従ってビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像をフレーム毎に順次読み出すことにより(ステップ1101)、ブロック切り出し部34へと送る。
【0105】
一方、ウォークスルー映像提示装置1aにおいては、視線方向入力部12で、利用者の視線の向いている方向(視線方向)が入力される(ステップ1201)。視線方向は、利用者がビデオ画像のどの部分を注視しているかを示す値で、その指定方法は何れでもよいが、ビデオ画像の中央からの差分値(横方向、縦方向のピクセル数)として表す方法が一例として挙げられる。視線方向は、視線方向情報S2として視線方向入力部12から表示部位算出部15とへと送られる。
【0106】
表示部位算出部15では、視線方向入力部12から受信した視線方向情報S2と、ビデオ映像表示部14から取得したビデオ映像表示領域の形状、サイズを示す表示領域情報S5とに基づいて、表示部位情報S4を算出し(ステップ1202)、表示部位格納部16に格納する(ステップ1203)。表示部位情報S4は、視線方向、及びビデオ表示領域の形状、サイズの組で表される。
【0107】
これと合わせて、表示部位算出部15では、表示部位外接矩形情報として表示部位情報の外接矩形を算出し(ステップ1202)、表示部位外接矩形情報S6としてビデオ映像送出装置3の切り出し部位算出部32へと送る(ステップ1203)。この表示部位外接矩形情報S6は、視線方向と外接矩形の縦横の大きさとから構成される。
【0108】
ビデオ映像送出装置3の切り出し部位算出部32では、表示部位算出部15から表示部位外接矩形情報S6が送られてきた場合(ステップ1102)、送られてきた表示部位外接矩形情報S6を予め定められた拡大率に合わせて横方向にα倍、並びに縦方向にβ倍拡大する算出を行い(ステップ1103)、切り出し部位情報S3として切り出し部位格納部33に格納する(ステップ1104)。ここで、拡大率α及びβは1以上の任意の値を設定できるが、それぞれ1.1〜1.5程度の値が望ましい。
【0109】
また、表示部位算出部15から表示部位外接矩形情報S6が入力されない場合(初期状態または視線方向に変更がない場合)(ステップ1102)、切り出し部位算出部32において切り出し部位情報S3は算出されず、初期値として予め切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報、または前回算出されて切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3が、後述するブロック切り出し部34に送られる。
【0110】
なお、初期値として切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報としては、例えばビデオ映像の予め決められた範囲(全体または一部)を示す情報とする。
【0111】
図13は、視線方向、表示部位情報、表示部位外接矩形情報、切り出し部位情報の関係についての模式図である。
【0112】
図13の模式図において、点200は視線方向を表し、領域201は表示部位情報を表し、領域202は領域201の外接矩形である表示部位外接情報を表し、領域203は領域202を左右方向及び上下方向にそれぞれα倍、β倍した切り出し部位を表している。図13の模式図では、ビデオ映像表示領域を楕円形状として図示しているが、ビデオ映像表示領域の形状は、矩形など他の形状であっても構わない。
【0113】
一方、ビデオ映像送出装置3のブロック切り出し部34では、ビデオ映像読み出し部31から送られてくるビデオ映像の各フレームに対して、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3に従って、表示すべきビデオ映像の切り出し処理を行う(ステップ1105)。切り出したビデオ映像は、ウォークスルー映像として、ストリーミングビデオの形態でウォークスルー映像提示装置1aのビデオ映像デコード部13へと送出される(ステップ1106)。また同時に、切り出し部位情報S3をブロック切り出し部34から表示部位切り出し部17へと送る(ステップ1107)。
【0114】
ウォークスルー映像提示装置1aのビデオ映像デコード部13では、ブロック切り出し部34からビデオストリームとして次々と送られてくるビデオ映像の各フレームを、そのエンコード形式に合わせてデコードし、デコードしたビデオ映像を表示部位切り出し部17へと送る。
【0115】
表示部位切り出し部17では、ブロック切り出し部34から送られてきた切り出し部位情報S3と、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4とを基に、ビデオ映像デコード部13から送られてきたビデオ映像の中からどの部位を表示すべきかを算出し(ステップ1204)、表示すべきビデオ映像の切り出しを行う(ステップ1205)。切り出したビデオ映像は、ビデオ映像表示部14へと送られる。
【0116】
ビデオ映像表示部14では、ビデオ映像をウォークスルー映像として表示を行う(ステップ1206)。
【0117】
ここで、上述した表示部位切り出し部17の処理内容について、図14のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0118】
ビデオ映像デコード部13からビデオ映像を受信すると(ステップ1401)、表示部位格納部16から表示部位情報S4を取得しかつブロック切り出し部34から切り出し部位情報S3を取得する(ステップ1402)。
【0119】
次いで、表示部位情報S4と切り出し部位情報S3とを比較することにより、切り出し部位情報S3で示される領域の中に表示部位情報S4で示される領域が完全に含まれるかどうかを判定する(ステップ1403)。
【0120】
完全に含まれる場合には、受信したビデオ映像から表示部位情報S4で示される領域を切り出し(ステップ1404)、その切り出したビデオ映像をビデオ映像表示部14へ送る(ステップ1405)。
【0121】
ステップ1403で切り出し部位情報S3で示される領域の中に表示部位情報S4で示される領域が完全に含まれない場合、表示部位情報S4で示される領域を以下に述べる所定の規則に従って変更し(ステップ1406)、変更した表示部位情報に基づいて受信したビデオ映像の切り出しを行う。
【0122】
表示部位情報S4の変更は以下の規則(1)、(2)に従って行われる。
(1)領域の形状及びサイズの変更は行わない。
(2)領域の位置を、切り出し部位情報で示される領域に収まり、かつ表示部位情報で示される領域に最も近くなる位置に変更する。
【0123】
図15〜17に、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像と、ブロック切り出し部34からビデオ映像デコード部13を経て表示部位切り出し部17へと送られるビデオ映像と、ビデオ映像表示14上で利用者が実際に観測するウォークスルー映像との関係を示す。
【0124】
ビデオ映像211は、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像の一場面である。範囲212は、表示部位算出部15において算出された表示部位情報S4で示される範囲、範囲213は、切り出し部位算出部32において算出された切り出し部位情報S3で示される範囲である(図15)。ビデオ映像214は、範囲213を示す切り出し部位情報S3に従ってブロック切り出し部34で切り出されたビデオ映像である(図16)。
【0125】
ブロック切り出し部34では、範囲213に基づいて図15のビデオ映像211から図16のビデオ映像214を切り出す。ビデオ映像215は、このビデオ映像214が表示部位切り出し部17によってウォークスルー映像として切り出されたビデオ映像である(図17)。
【0126】
この例においては、表部部位情報S4の範囲212が切り出し部位情報S3の範囲213に完全に含まれているので、表示部位切り出し部17では、範囲212に基づいてビデオ映像215を切り出す。このビデオ映像215が、ビデオ映像表示部14によって利用者に提示される。
【0127】
ここで、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像がMPEG4形式でエンコードされている場合に、ブロック切り出し部34で行われる切り出しについて説明する。
【0128】
MPEG4形式でエンコードされているビデオ映像は、16x16ピクセルのブロック(マクロブロックと呼ぶ)単位でエンコードされている。従ってブロック切り出し部34において切り出しをマクロブロックの単位で切り出すことと規定すると、各フレーム毎にデコード、切り出し、再エンコードすることなく切り出し処理を行うことができ、計算量の軽減、処理の高速化を図ることができる。
【0129】
そこで、MPEG4形式のビデオ映像の場合には、ブロック切り出し部34では、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位で示される領域を含むマクロブロックを列挙し、列挙した全てのマクロブロックを切り出すこととする。すなわち、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3で示される領域よりも若干大きい領域が切り出されることとなる。
【0130】
図18、図19は、ビデオ画像をマクロブロック単位で切り出した場合の切り出し領域を示す模式図である。
【0131】
領域221はビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像のある時刻におけるビデオ映像の領域を示したものである。また、領域222は切り出し部位格納部33に格納された切り出し部位情報S3の領域を示す。ビデオ映像のマクロブロックと切り出し領域が図18に示すような関係にある場合、ブロック切り出し部34が実際に切り出すビデオ映像の領域は、図19に示す領域224となる。すなわち、この例においては、切り出し部位情報S3の領域222を含むマクロブロックMB5、MB6、MB7、MB9、MB10、MB11で囲まれる領域224が切り出される。
【0132】
なお、MPEG4形式と同様にマクロブロックに分割してエンコードされたビデオ映像には、H.263などがある。これらのビデオ映像の場合も、MPEG4ビデオ映像と同様の方法で処理を行うことが可能である。ビデオ映像格納装置2に格納するビデオ映像は、この種の形式でエンコードされたものであることが望ましい。
【0133】
次に、視線方向入力部12に入力される視線方向が変更した場合の処理手順について説明する。
【0134】
視線方向入力部12において、利用者からの指示入力などに従って視線方向の変更が行われると、変更された視線方向情報S2が表示部位算出部15へと送られる。表示部位算出部15では、送られてきた視線方向の変更情報に従って前述の手順で表示部位情報S4、表示部位外接矩形情報S6を算出し(図12のステップ1202)、それぞれを表示部位格納部16、切り出し部位算出部32へと送る(図12のステップ1203)。
【0135】
切り出し部位算出部32では、送られてきた表示部位外接矩形情報S6に従って、前述の手順で切り出し部位情報S3を算出し(図11のステップ1103)、切り出し部位の変更を行う。切り出し部位情報S3が変更されることにより、ブロック切り出し部34でビデオ映像から切り出されるビデオ映像の範囲が変更される。
【0136】
一方、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4が変更されたことに伴い、表示部位切り出し部17で切り出されるビデオ映像が変更される。これにより、ビデオ映像からウォークスルー映像として切り出される映像部位が変更されるため、視線方向を変更したのと同様の視野の変化が得られることとなり、利用者の視線方向の変更に応じたビデオ映像の変更が可能となる。
【0137】
図21〜図23に、視線方向を変更した際のウォークスルー映像の変化の様子を示した模式図を示す。ここでは、説明の簡単化のため、ビデオ映像読み出し部31からは常に同一のビデオ映像がブロック切り出し部34に送られてくるものとして図式化してある。
【0138】
図21において、ビデオ映像251はビデオ映像読み出し部31から送られてくるビデオ映像である。今、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4で示される部位が部位252、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3で示される部位が部位253であったとき、ブロック切り出し部34、及び表示部位切り出し部17を経て最終的にビデオ映像表示部14で表示されるビデオ映像は、図22に示すビデオ映像254となる。
【0139】
次に、視線方向入力部12において視線方向が変更され、図21に示すように、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4で示される部位がが部位255、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3で示される部位がが部位256と変更されたとする。このとき、ブロック切り出し部34、及び表示部位切り出し部17を経て最終的にビデオ映像表示部14で表示されるビデオ映像は、図23に示すビデオ映像257となる。
【0140】
最後に、視線方向入力部12において視線方向が変更され、図21に示すように、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4で示される部位がが部位258、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3で示される部位がが部位259と変更されたとする。このとき、ブロック切り出し部34、及び表示部位切り出し部17を経て最終的にビデオ映像表示部14で表示されるビデオ映像は、図24に示すビデオ映像260となる。
【0141】
図21〜図24に示すように、ウォークスルー映像提示装置1aで提示されるウォークスルー映像が、ビデオ映像254からビデオ映像257、さらにビデオ映像260へと変化することにより、利用者はあたかも視線方向を右に移動した様な表示を得ることができる。
【0142】
図25、図26に、視線方向を変更した際のウォークスルー映像の変化の他例示した模式図を示す。ここでは、説明の簡単化のため、ビデオ映像読み出し部31からは常に同一のビデオ映像がブロック切り出し部34に送られてくるものとして図式化してある。
【0143】
図25において、ビデオ映像251はビデオ映像読み出し部31から送られてくるビデオ映像である。今、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4で示される部位が部位271、切り出し部位格納部33に格納されている切り出し部位情報S3で示される部位が部位272であったとする。
【0144】
この場合、表示部位情報S4で示される部位271が、切り出し部位情報S3で示される部位272に完全に含まれていないので、表示部位切り出し部17により前述した規則に従って表示部位情報S4が変更される。その結果、変更後の表示部位情報S4で示される部位は、図25の部位273となる。
【0145】
これにより、表示部位切り出し部17を経て最終的にビデオ映像表示部14で表示されるビデオ映像は、図26に示すビデオ映像274となる。
【0146】
図25、図26に示すように、ビデオ映像の切り出し部位の更新が遅れた場合においても、ウォークスルー映像提示装置1aに送られてくるビデオ映像が、表示部位格納部16に格納されている表示部位よりも大きいサイズであるため、表示部位切り出し部17での切り出しが遅れることなく視線移動を行なうことができる。
【0147】
なお、表示部位算出部15において表示部位を算出する際に、変更前の表示部位から変更後の表示部位にいきなり変更するのではなく、表示部位を段階的に変更する機能を表示部位算出部15に備えることで、視線変更に伴うウォークスルー映像の変化を滑らかに移動させることが可能な実施例も考えられる。
【0148】
図20は、この機能を実装した表示部位切り出し部17を用いた場合の表示部位の変化について説明した模式図である。図20において、最初の状態でビデオ映像241に対して表示部位が部位242が設定されているとする。
【0149】
このとき、視線方向入力部12からの信号によって表示部位格納部16に格納されている表示部位を部位243に変更する際に、表示部位算出部15では、表示部位242を部位244、245、246、243と4段階に順次変更する。すなわち、部位243の映像が提示されるまでに、部位244、245、246のように、少しずつ位置を移動させた映像が順次提示されるものである。これにより、ウォークスルー映像提示装置1aで表示するウォークスルー映像を滑らかにスクロールさせることができる。なお、この例では、4段階に変更する場合について説明したが、段階数は何段階であっても構わない。
【0150】
ここで、本実施の形態のビデオ映像提示システムを実施する際には、ウォークスルー映像提示装置1aとビデオ映像送出装置3とが、LANやWANなどのネットワークを介して接続されている実施例が考えられる。
【0151】
この実施例の場合、サーバマシン上にビデオ映像送出装置3並びにビデオ映像格納装置2を設置し、クライアントマシン上にウォークスルー映像提示装置1aを設けることで1台のサーバマシンで、複数のクライアントマシンにサービスを提供することが可能となる。
【0152】
この様に、ウォークスルー映像提示装置1aとビデオ映像送出装置3とがネットワークを介して接続している場合、表示部位算出部15から切り出し部位算出部32へと表示部位外接矩形情報S6を伝える際に若干の時間遅延が発生する場合があり、これに起因し、ブロック切り出し部34から送られてくるビデオ映像の部位が変更されるのが遅れることが予想される。
【0153】
つまり、表示部位格納部16に格納されている表示部位情報S4は更新されるが、ブロック切り出し部34から送られてくるビデオ映像の部位が変更前のままという事態が起こり得る。このような事態では、表示部位情報S4が切り出し部位情報S3に含まれなくなる可能性が発生するが、その場合表示部位切り出し部17が図14で説明したように表示部位情報S4を変更して切り出しを行う。
【0154】
このように送られてくるビデオ映像の部位の更新が遅れた場合においても、本実施の形態によるビデオ映像提示システムでは、ウォークスルー映像提示装置1aに送られてくるビデオ映像(すなわち、ブロック切り出し部34で切り出されるビデオ映像)が、表示部位格納部16に格納されている表示部位よりも大きいサイズであるため、表示部位切り出し部17での切り出しが遅れることなく視線移動を実現することが可能である。
【0155】
以上説明したように本実施の形態によるビデオ映像提示システムは、第1の実施の形態の効果に加えて、1つのビデオ映像送出装置3から複数のウォークスルー映像提示装置1aに対して、ネットワークを介してビデオ映像を効率よく配信することができる。例えば、サーバマシン上にビデオ映像送出装置3並びにビデオ映像格納装置2を設置し、クライアントマシン上にウォークスルー映像提示装置1aを設けることで、1台のサーバマシンから複数のクライアントマシンへビデオ映像のサービスを効率よく提供することができる。
【0156】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図27は、本発明の第3の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【0157】
本実施の形態のビデオ映像提示システムは、図10に示した第2の実施の形態におけるビデオ映像提示システムの構成に加え、切り出し部位算出部32で表示部位外接矩形情報S6を拡大するために定められている拡大率を変更する拡大率変更部35をビデオ映像送出装置3aの中に新たに備えている。
【0158】
拡大率変更部35は、他のモジュールからの信号などに従って、切り出し部位算出部32に格納されている表示部位外接矩形情報S6を拡大するための拡大率の値を変更する。拡大率が変更されると、切り出し部位算出部32で算出される切り出し部位情報S3で示される部位の大きさが変更される。そして、ブロック切り出し部34において切り出されるビデオ映像の大きさが変更される。
【0159】
つまり、拡大率変更部35によって、ビデオ映像送出装置3aからウォークスルー映像提示装置1aへと送られるビデオ映像のサイズ、すなわち、ビデオ映像送出装置3aからウォークスルー映像提示装置1aへと送られるデータ量を変更することができるので、ビデオ映像提示システムに必要なネットワーク帯域を変更することが可能となる。
【0160】
本実施の形態によるビデオ映像提示システムの実施例の1つとして、ビデオ映像送出装置3aを有する1つのサーバマシンに接続するウォークスルー映像提示装置1aの台数に応じて、拡大率を変更する実施例が挙げられる。
【0161】
この実施例では、ウォークスルー映像提示装置1aの台数が多い場合には、拡大率を下げて1つのセッションが使用するネットワーク帯域を少なく押さえる。また、セッション数が少ない場合には、拡大率を上げて大きなサイズのビデオ映像をウォークスルー映像提示装置1aに対して送信し、視線方向入力部12で受けた視線方向変更要求に即座に反応できるようにする。
【0162】
ただし、拡大率を下げる場合でも、第2の実施の形態による効果を有効なものとするためには、できるだけ拡大率の下げ幅を小さくして切り出し部位をより大きく保つことが好ましい。
【0163】
以上説明したように本実施の形態では、第1、第2の実施の形態の効果に加えて、拡大率を変更する拡大率変更部35を設けることで、例えば、ビデオ映像送出装置3aが稼動しているサーバマシン側で利用できるネットワーク帯域を随時計算してその帯域幅に適合するデータ通信量でビデオ映像を配信することができ、様々な環境下でビデオ映像提示システムを稼動させることができる。
【0164】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図28は、本発明の第4の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【0165】
第4の実施の形態においては、図27に示した第3の実施の形態におけるビデオ映像提示システムの構成に加え、ウォークスルー映像提示装置1bに送信されるビデオ映像の品質や、その処理状況等に基づいて拡大率変更部35に対し拡大率の変更を要求するQoS制御部18を新たに備える構成としている。
【0166】
本実施の形態によるビデオ映像提示システムの実施例の1つとして、次の例が挙げられる。
【0167】
QoS制御部18が、ビデオ映像送出装置3aから送られてくるビデオ映像について、データ遅延や、ビデオフレーム欠損等を監視し、データ遅延、ビデオフレーム欠損等がある程度の頻度で発生する場合に、拡大率変更部35に対して拡大率の低減を指示する。
【0168】
これにより、ビデオ映像送出装置3aからウォークスルー映像提示装置1bに送られてくるビデオ映像のサイズが小さくなることで、ビデオ映像送出装置3aとウォークスルー映像提示装置1bとの間でビデオ映像の送受信するのに要するネットワーク帯域が軽減される。すなわち、データ遅延やビデオフレーム欠損を防ぐことが可能になる。
【0169】
また、本実施の形態によるビデオ映像提示システムの別の実施例として、次の例が挙げられる。
【0170】
QoS制御部18が、表示部位切り出し部17における処理状況を監視し、表示部位切り出し部17における処理がビデオ映像のフレームレートを下回る場合に、拡大率変更部35に対して拡大率の低減を指示する。
【0171】
これにより、ビデオ映像送出装置3aからウォークスルー映像提示装置1bに送られてくるビデオ映像のサイズが小さくなることで表示部位切り出し部17における処理を軽減する。すなわち提示されるビデオ映像のフレームレート低下を防ぐことが可能となる。
【0172】
以上説明したように、本実施の形態によるビデオ映像提示システムでは、第1〜第3の実施の形態の効果に加えて、ウォークスルー映像提示装置1bにおいて、ネットワーク状況の変動により生じた、サーバからのビデオ映像の遅延やフレーム欠損などを検知した場合に、それらの現象を緩和することを目的に送出するビデオ映像のデータ通信量を制御するいわゆるネットワークのQoS(Quality of Service)制御が可能となる。つまり、ネットワークの状態に応じた品質で利用者に対してビデオ映像提示システムを提供することが可能となる。
【0173】
また更に、受信したビデオ映像に対する処理がウォークスルー映像提示装置1bの処理能力を超過した場合にも、同様にして、ビデオ映像の拡大率の低減をビデオ映像送出装置3aに指示することにより、ビデオ映像を安定して処理することができる。
【0174】
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。図29は、本発明の第5の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【0175】
本実施の形態のビデオ映像提示システムは、ウォークスルー映像を利用者に提示するウォークスルー映像提示装置1cと、街路や建物内を移動する様子を連続的に記録したビデオ映像を格納するビデオ映像格納装置2と、ビデオ映像格納装置2に格納されているビデオ映像に処理を施し、ウォークスルー映像提示装置1cで表示すべきビデオ映像を生成して、ウォークスルー映像提示装置1cに送出する2つ以上のn台のビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nと、ウォークスルー映像提示装置1cとの間に常に1つの仮想コネクションを確立しつつ、2つ以上のn台のビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nからのビデオ映像を選択的に切り替えて同一のコネクションを通してウォークスルー映像提示装置1cへと送るビデオ映像切り替え部4と、n台のビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nで読み出されるビデオ映像の中から表示すべきビデオ映像をビデオ映像切り替え部4に指示するビデオ映像決定部5を備える。
【0176】
本実施の形態のウォークスルー映像提示装置1c、ビデオ映像格納装置2、並びにビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nは、第1、第2、第3、第4の実施の形態の何れかの構成を適用する。
【0177】
つまり、本実施の形態のウォークスルー映像提示装置1cとして、第1、第2、第3、第4の実施の形態のウォークスルー映像提示装置1、1a、1bを用いることができ、本実施の形態のビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nとして、第1、第2、第3、第4の実施の形態のビデオ映像送出装置3、3aを用いることができる。また、本実施の形態のビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nの台数nは、特に限定する必要はなく、2台以上の任意の台数により実施することができる。
【0178】
また、ビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nとビデオ映像格納装置2がサーバマシン上に設けれ、ウォークスルー映像提示装置1cとビデオ映像決定部5がクライアントマシン上に設けられる。ビデオ映像切り替え部4については、サーバ及びクライアントマシンから独立してネットワーク上に位置している。
【0179】
次に、本実施の形態によるビデオ映像提示システムの動作について図30のフローチャートを参照して説明する。
【0180】
まず、ビデオ映像決定部5において、ウォークスルー映像提示装置1cで表示するビデオ映像の候補を複数決定し、そのビデオ映像名を別々のビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nへと伝達する(ステップ3001)。
【0181】
ビデオ映像名を受信したビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nでは、ビデオ映像格納装置2からの該当ビデオ映像の読み出しとブロック切り出し部34での切り出し処理を含む送出の準備を行う(ステップ3002)。ビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nでの動作は、第1、第2、第3、第4の実施の形態で説明したいずれかの方法に従って行なわれる。
【0182】
一方、ビデオ映像決定部5では、ビデオ映像の候補の中から最初に表示すべきビデオ映像を決定しビデオ映像切り替え部4に伝達する(ステップ3003)。ビデオ映像切り替え部4では、ビデオ映像決定部5からの指示に従って該ビデオ映像をウォークスルー映像提示装置1cへと伝達する(ステップ3004)。ウォークスルー映像提示装置1cでは、送られてきたビデオ映像を利用者に対して提示する(ステップ3005)。
【0183】
ここで、ビデオ映像決定部5において表示するビデオ映像を変更すると(ステップ3006)、変更したビデオ映像名がビデオ映像切り替え部4へと伝達される。ビデオ映像決定部5からの信号を受けたビデオ映像切り替え部4では、即座にウォークスルー映像提示装置1cへと送信するビデオ映像を該ビデオ映像へと切り替えて送信する(ステップ3007)。
【0184】
なお、本実施の形態によるビデオ映像提示システムでは、切り替え後のビデオ映像は、既に送出準備を終えた状態で待機しているので、ビデオ映像の切り替えを行う際、切り替え前後のビデオ映像を繋ぎ目で途切れることなく連続的に送出することができる。
【0185】
また、ビデオ映像決定部5では、その時々の状況に応じて候補となるビデオ映像を随時決定し、ビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nへとビデオ映像名を伝達し、ビデオ映像の送出準備を指示する。同時に、再生候補から外れたビデオ映像に対しては、ビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nに準備終了を指示する。
【0186】
次に、本実施の形態における具体的な実施例を幾つか挙げる。まず本実施の形態の第1の実施例を説明する。
【0187】
本実施例では、ビデオ映像決定部5で候補として決定するビデオ映像を、異なるビットレートで同一の場面を記録したビデオ映像とする。そして、ビデオ映像切り替え部4とウォークスルー映像提示装置1cとを結ぶネットワーク環境に応じて、送信に適したビットレートのビデオ映像を選択し表示を行う。
【0188】
このようにすることで、本実施例では、ネットワークの利用可能帯域が広い場合には、高ビットレートで詳細なビデオ映像を表示し、ネットワークの利用可能帯域が狭まった場合には、即座に低ビットレートのビデオ映像に切り替えてビデオ映像の表示を行うことができる。
【0189】
次に、本実施の形態の第2の実施例を説明する。
【0190】
ビデオ映像決定部5で候補として決定するビデオ映像を、同一経路を移動しているが、異なる方向を記録したビデオ映像とする。例えば、同一経路について、前方、後方、左方、右方を記録したビデオ映像を候補として決定する。
【0191】
このため本実施例では、利用者の指示入力により、表示するビデオ映像を適宜切り替えることで、利用者が視線方向を更に自由に移動することができる。
【0192】
次に、本実施の形態の第3の実施例を説明する。
【0193】
図31は、3次元空間における視点の移動経路を説明する図である。ここでは、経路511は、地点515において3つの経路、経路512、513、514と接続している。これら、経路511、512、513、514を移動する様子を記録したビデオ映像をそれぞれビデオ映像521、522、523、524とする。
【0194】
このとき、ビデオ映像決定部5では、ビデオ映像521、522、523、524の4つのビデオを候補として決定し、そのそれぞれをビデオ映像送出装置3−1、3−2、3−3、3−4に送り、ビデオ映像送出装置3−1、3−2、3−3、3−4では該ビデオ映像を読み出し、送出の準備を行う。
【0195】
そして実際に利用者にウォークスルー映像を提示するときには、まず、ビデオ映像決定部5において、ビデオ映像521の再生を決定してビデオ映像切り替え部4に伝達し、ウォークスルー映像提示装置1cにおいてビデオ映像521の再生を行う。つまり、経路511を歩いている様子を利用者に対して提示する。
【0196】
次に、ビデオ映像521の再生が地点515に至るまでに、経路511の次に通るべき経路を経路512、513、514の中から選択する。
【0197】
ここでは、経路512が選択されたものとし、次に再生すべきビデオ映像がビデオ映像522であるとして説明する。ビデオ映像決定部5において決定されたビデオ映像名は、ビデオ映像切り替え部4へと伝達される。ビデオ映像切り替え部4では、ビデオ映像521を最終フレームまで再生後、直ちにビデオ映像522の再生を開始する。
【0198】
このように、本実施例では、複数の経路を連続的に、かつ選択的に移動する様子を利用者に対して提示することができる。
【0199】
以上説明したように本実施の形態のビデオ映像提示システムでは、表示するビデオ映像を適宜切り替えることにより、適切なビットレートによる表示や、利用者が視線方向を更に自由に移動させることや、複数の経路を連続的にかつ選択的に移動する様子を提示することができる。
【0200】
また本実施の形態を、第1〜第4の各実施の形態と組み合わせることにより(つまり、ウォークスルー映像提示装置1cや各ビデオ映像送出装置3−1、3−2、…、3−nとして、その第1〜第4の実施の形態のものを用いることにより)、第1〜第4の各実施の形態の効果を合わせて実現することができる。
【0201】
なお、上記各実施の形態のビデオ映像提示システムは、ウォークスルー映像提示装置1におけるビデオ映像選択部11、視線方向入力部12、ビデオ映像デコード部13、ビデオ映像表示部14、表示部位算出部15、表示部位格納部16、表示部位切り出し部17、QoS制御部18の機能や、ビデオ映像送出装置3、3a、3−1、3−2、…、3−nにおけるビデオ映像読み出し部31、切り出し部位算出部32、切り出し部位格納部33、ブロック切り出し部34、拡大率変更部35の機能や、ビデオ映像切り替え部4の機能や、ビデオ映像決定部5の機能や、その他の機能をハードウェア的に実現することは勿論として、各機能を備えるコンピュータプログラムである映像処理プログラム90、90a、90b、90c、91、91aを、コンピュータ処理装置のメモリにロードされることで実現することができる。この映像処理プログラム90、90a、90b、90c、91、91aは、磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体に格納される。そして、その記録媒体からコンピュータ処理装置にロードされ、コンピュータ処理装置の動作を制御することにより、上述した各機能を実現する。
【0202】
以上好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0203】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下のような効果が達成される。
【0204】
第1に、3次元コンピュータグラフィックス技術を用いて構築した仮想空間内をウォークスルーする様子を記録したビデオ映像、あるいは実際の街路をウォークスルーする様子を記録したビデオ映像を再生することで、利用者に対して空間内の移動を提示するシステムにおいて、利用者の自由な、かつ滑らかな視線移動を実現することができる。
【0205】
第2に、複数のビデオ映像を組み合わせて利用者に対して空間内の移動を提示するシステムにおいて、利用者にビデオ映像間の繋ぎ目を意識させることなく円滑にビデオ映像を表示することができる。つまり、ビデオ映像間の接続を滑らかにすることで、利用者の自然な空間移動を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態によるビデオ映像提示システムを適用したネットワーク構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態によるビデオ映像提示システムのビデオ映像送出装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】 本発明の第1の実施の形態のビデオ映像の一例を示す模式図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の図2のビデオ映像による利用者提示映像を示す模式図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図8】 本発明の第1の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態における切り出し部位の変化を示す模式図である。
【図10】 本発明の第2の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態におけるビデオ映像送出装置の動作を説明するフローチャートである。
【図12】 本発明の第2の実施の形態におけるウォークスルー映像提示装置の動作を説明するフローチャートである。
【図13】 本発明の第2の実施の形態における視線方向、表示部位情報、表示部位外接矩形情報、切り出し部位情報の関係についての模式図である。
【図14】 本発明の第2の実施の形態における表示部位切り出し部の動作を説明するフローチャートである。
【図15】 本発明の第2の実施の形態におけるビデオ映像と利用者提示映像を示す模式図である。
【図16】 本発明の第2の実施の形態におけるビデオ映像と利用者提示映像を示す模式図である。
【図17】 本発明の第2の実施の形態におけるビデオ映像と利用者提示映像を示す模式図である。
【図18】 本発明の第2の実施の形態における切り出し部位算出方法を示す模式図である。
【図19】 本発明の第2の実施の形態における切り出し部位算出方法を示す模式図である。
【図20】 本発明の第2の実施の形態における切り出し部位の変化を示す模式図である。
【図21】 本発明の第2の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図22】 本発明の第2の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図23】 本発明の第2の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図24】 本発明の第2の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化を示す模式図である。
【図25】 本発明の第2の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化の他の例を示す模式図である。
【図26】 本発明の第2の実施の形態における利用者の視線移動時のビデオ映像変化の他の例を示す模式図である。
【図27】 本発明の第3の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【図28】 本発明の第4の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【図29】 本発明の第5の実施の形態によるビデオ映像提示システムの構成を示すブロック図である。
【図30】 本発明の第5の実施の形態によるビデオ映像提示システムの動作を説明するフローチャートである。
【図31】 本発明の第5の実施の形態における3次元空間における視点の移動経路の説明図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c ウォークスルー映像提示装置
11 ビデオ映像選択部
12 視線方向入力部
13 ビデオ映像デコード部
14 ビデオ映像表示部
15 表示部位算出部
16 表示部位格納部
17 表示部位切り出し部
18 QoS制御部
2 ビデオ映像格納装置
3、3a、3−1、3−2、…、3−n ビデオ映像送出装置
31 ビデオ映像読み出し部
32 切り出し部位算出部
33 切り出し部位格納部
34 ブロック切り出し部
35 拡大率変更部
4 ビデオ映像切り替え部
5 ビデオ映像決定部
90、90a、90b、90c、91、91a 映像処理プログラム
S1 ビデオ映像情報
S2 視線入力情報
S3 切り出し部位情報
S4 表示部位情報
S5 表示領域情報
S6 表示部位外接矩形情報
Claims (17)
- 撮影したビデオ映像を提示するビデオ映像提示システムにおいて、
ビデオ映像を提示するビデオ映像提示装置と、
ビデオ映像提示装置に対してビデオ映像を送出するビデオ映像送出装置とを備え、
前記ビデオ映像送出装置が、
ビデオ映像を見る利用者の視線方向の指定を受け付ける手段と、
前記ビデオ映像中の、前記視線方向に対応する切り出し範囲を算出する手段と、
前記ビデオ映像から前記算出した切り出し範囲を切り出すことにより提示用の新たなビデオ映像である提示ビデオ映像を生成し、前記ビデオ映像提示装置に送出する手段と、
前記提示ビデオ映像の送出先の前記ビデオ映像提示装置の台数に基づいて、前記ビデオ映像提示装置に送出する前記提示ビデオ映像の画像のサイズを所定の拡大率に変更することにより、前記ビデオ映像送出装置と前記ビデオ映像提示装置との間の通信帯域以下に、前記提示ビデオ映像の通信量を抑制する手段
を有することを特徴とするビデオ映像提示システム。 - 前記ビデオ映像送出装置が、
前記ビデオ映像提示装置に送出する前記ビデオ映像の画像のサイズを、前記ビデオ映像提示装置からの指示に基づいて所定の拡大率に変更することにより、前記ビデオ映像送出装置と前記ビデオ映像提示装置との間の通信帯域以下に、前記ビデオ映像の通信量を抑制する手段を有することを特徴とする請求項1に記載のビデオ映像提示システム。 - 前記ビデオ映像提示装置が、前記ビデオ映像送出装置に対し、当該ビデオ映像送出装置が送出する前記ビデオ映像の画像のサイズを、前記ビデオ映像の受信状態に基づいて指示する手段を有することを特徴とする請求項2に記載のビデオ映像提示システム。
- 前記ビデオ映像提示装置が、前記ビデオ映像送出装置に対し、当該ビデオ映像送出装置が送出する前記ビデオ映像の画像のサイズを、受信した前記ビデオ映像の処理状況に基づいて指定する手段を有することを特徴とする請求項2に記載のビデオ映像提示システム。
- 前記ビデオ映像提示装置から前記ビデオ映像提示装置に、ネットワークを介して前記ビデオ映像を送出する手段を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のビデオ映像提示システム。
- 前記ビデオ映像提示装置が、送出する前記ビデオ映像を圧縮した上で送出する圧縮送信手段と、
前記ビデオ映像提示装置が、前記ビデオ映像提示装置から受信した前記圧縮送信手段により送信した圧縮されたビデオ映像を復号した上で提示する手段とを有することを特徴とする請求項5に記載のビデオ映像提示システム。 - 前記ビデオ映像送出装置から同時に複数の切り出した前記ビデオ映像を受信し、各前記ビデオ映像を選択的に切り替えて前記ビデオ映像提示装置に対し、当該ビデオ映像提示装置との間のコネクションを変更することなく送信する切り替え装置を備えることを特徴とする請求項5又は請求項7に記載のビデオ映像提示システム。
- 前記ビデオ映像が、街路や建物内を移動する様子を記録したウォークスルー映像であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1つに記載のビデオ映像提示システム。
- 前記ビデオ映像が、前記利用者が視線移動する範囲の映像を含む広視野ビデオ映像であることを特徴とする請求項8に記載のビデオ映像提示システム。
- ビデオ映像提示装置に対してビデオ映像を送出するビデオ映像送出装置において、
前記ビデオ映像提示装置から通知された前記ビデオ映像を見る利用者の視線方向に対応する前記ビデオ映像中の切り出し範囲を算出する手段と、
前記ビデオ映像の前記切り出し範囲を新たなビデオ映像として切り出して前記ビデオ映像提示装置に送出する切り出し手段を備え、
前記ビデオ映像の画面を定められたサイズ毎に分割した各ブロックの内で、前記ビデオ映像中の前記利用者の視線方向に対応して算出した前記切り出し範囲を含む範囲の各前記ブロックの領域を新たなビデオ映像として切り出して前記ビデオ映像提示装置に送出する手段と、
前記ビデオ映像の送出先の前記ビデオ映像提示装置の台数に基づいて、前記ビデオ映像提示装置に送出する前記ビデオ映像の画像のサイズを所定の拡大率に変更する手段を備えることにより、
前記ビデオ映像提示装置との間の通信帯域以下に、前記ビデオ映像の通信量を抑制することを特徴とするビデオ映像送出装置。 - 前記ビデオ映像提示装置に送出する前記ビデオ映像の画像のサイズを、前記ビデオ映像提示装置からの指示に基づいて所定の拡大率に変更する手段を備えることにより、
前記ビデオ映像提示装置との間の通信帯域以下に、前記ビデオ映像の通信量を抑制することを特徴とする請求項10に記載のビデオ映像送出装置。 - 前記ビデオ映像を圧縮した上で送出する手段を備えることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のビデオ映像送出装置。
- ビデオ映像送出装置から送出されるビデオ映像を提示するビデオ映像提示装置において、
前記ビデオ映像を見る利用者の視線方向の指定を前記ビデオ映像送出装置に指示する手段と、
前記ビデオ映像送出装置にて前記視線方向に対応した切り出し範囲で前記ビデオ映像から切り出された新たなビデオ映像を受信して提示する手段と、
前記利用者の視線方向に対応する前記ビデオ映像中の第1の切り出し範囲を算出する手段と、
前記第1の切り出し範囲に基づいて、前記ビデオ映像送出装置で算出された前記第1の切り出し範囲より大きい範囲の第2の切り出し範囲で切り出された新たなビデオ映像を受け取り、前記新たなビデオ画像を前記第1の切り出し範囲に基づいて切り出して提示する切り出し手段と、
前記ビデオ映像送出装置に対し、前記ビデオ映像の画像のサイズを、前記ビデオ映像の受信状態に基づいて所定の拡大率に変更する指示を行なう手段を備えることを特徴とするビデオ映像提示装置。 - 前記ビデオ映像送出装置に対し、前記ビデオ映像の画像のサイズを、受信した前記ビデオ映像の処理状況に基づいて所定の拡大率に変更する指示を行なう手段を備えることを特徴とする請求項13に記載のビデオ映像提示装置。
- 前記ビデオ映像送出装置から、ネットワークを介して前記ビデオ映像を受信することを特徴とする請求項13又は請求項14に記載のビデオ映像提示装置。
- 前記ビデオ映像送出装置から同時に複数の前記ビデオ映像を受信し、各前記ビデオ映像を選択的に切り替えて提示する手段を備えることを特徴とする請求項15に記載のビデオ映像提示装置。
- 前記ビデオ映像送出装置から圧縮されて送出された前記ビデオ映像を、復号した上で提示することを特徴とする請求項13から請求項16のいずれか1つに記載のビデオ映像提示装置。
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