JP3905910B2 - 印刷機の位相制御装置 - Google Patents
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Description
折機4の上流側には、印刷された紙面から同折機4で断裁すべき位置を検出するカットオフマークセンサ7と、該カットオフマークセンサ7の信号もしくは手動修正入力信号に基づき印刷絵柄に対して折機4の断裁する位置を調節するため、印刷装置2と折機4との間におけるウェブ5の長さを調節するコンペンセータローラ6がそれぞれ設けられている。
しかしながら、上記はすば歯車16を軸方向に移動させるためには、はすば歯車16が受けた駆動力をブランケット胴13に伝えると共に、版胴14に伝えることができるようにする必要がある。したがって、はすば歯車16とブランケット胴13との接合部は、一般に高精度のスプラインなどに加工する必要がある。そのため、従来の輪転印刷機では、高品質の構成部品が必要となり、機構も複雑となることから、製作や保守などの費用が嵩み、コスト高を招くという不具合を有していた。なお、近年駆動軸が無く、各印刷ユニット毎や、色毎に個別モータを設けたものの実用化が始まった。
各印刷装置2a,2b,2cには、図1に示す如く、複数個の個別駆動モータ18が配設されており、これら駆動モータ18は、ブランケット胴13、版胴14及びインキ・湿し供給装置(図示せず)等からなる各1色分の印刷ユニットを駆動するものである。各駆動モータ18には、アブソリュート型ロータリエンコーダ19がそれぞれ取付けられ、該ロータリエンコーダ19は特定位相をゼロとし、アブソリュート方式で回転角を検出することにより、駆動モータ18の回転制御を行うために使用されている。各ロータリエンコーダ19は制御装置20と電気的に接続されており、この制御装置20は、ロータリエンコーダ19の信号と、カットオフ調整用信号と、見当調整用信号等に基づき駆動モータ18の回転制御を行うように構成されている。
上記入力装置からの入力データ(修正量)は、カットオフ調整量生成ロジックで上記印刷シリンダの見当位相ゼロ値に対するデータ量(修正値)に変換される。すなわち、修正値はこれを積算(加減)してそれぞれの見当位相ゼロ値に対し増減する値にされる。
すなわち、印刷機を始動するとき、各個別駆動モータ18は見当位相ゼロの位相となるよう素早く対応する必要があり、その対応は、図5で示すように各個々の駆動モータ18毎に修正量Cに応じて、運転速度VPに修正速度VCをTC時間増(減)させることにより行われている。図5のハッチング部Cの面積が修正量の対応量になる。また、加速時A及び減速時Dの速度の変化率は、これを既定値にしておき、修正すべき量から修正速度VCと加速時、減速時の速度変化状態を考慮して修正時間TCを位置修正量演算装置25で演算し、これらの調整量制御装置24から修正運転指令が制御装置20に対して行われている。なお、修正量が少ない場合は、図中C′のように加速途中から減速されることになる。
また、見当調整速度は、ダブリを考慮してカットオフ修正速度VXよりも遅くする。この時、加速・減速の速度変化率はカットオフ修正速度と同じA,Dとする。図6(a)に示すように、見当修正速度はVKとし、その速度に到達すると直ぐ元の速度VPに戻し、それを周期Tで繰り返している。図6(a)中のハッチング部面積Kが修正量に対応する量であり、Kの累積値が修正量になった時修正が終了する。これにより、見かけの修正速度は図6(b)に示す如く、K/Tのように遅くなる。
このように、個別駆動モータ18の修正時の加速度、減速度はカットオフ修正、見当修正等の加速度、減速度と共通にし、修正速度や修正周期を調節する制御の仕方により見かけの修正速度を変えている。これによって、駆動モータ18の位相修正速度は任意に設定可能となり、制御装置20を簡素にすることができる。
そして、入力された修正量による修正目標値に対し位置修正量演算装置25がカットオフ調整速度VXと修正周期Tから演算しながら制御装置20ヘデータを送り、修正目標値になるまで駆動モータ18の位相を修正する。
また、印刷機を運転している単独駆動モータ18によってカットオフの修正をするので、従来のカットオフ制御用コンペンセータローラ6が不要になり、これによって装置が簡素化し、しかも印刷装置2から折機4までのウェブ5の長さが短縮でき、印刷開始時や断紙時の損紙の発生が少なくなり、経済的である上、印刷前の通紙時間を短縮でき、作業能率も向上させることができる。
本実施形態の輪転印刷機は、上記第1実施形態の構成におけるカットオフ調整を天地見当調整よりも優先させて実行するようにしたものである。このため、位置修正量演算装置25の上流側には、カットオフ調整を天地見当調整よりも優先させて処理する処理順位判断装置26が設けられている。なお、図7(b)のGがカットオフ修正中を示し、Hが天地見当修正を示している。また、同図中のIは単独に天地見当修正をしている状態を示している。
本実施形態では、カットオフ調整を天地見当調整よりも優先させて処理する処理順位判断装置26が設けられているので、第1実施形態と同様な作用・効果が得られるのに加え、速度補正が単純となり、修正量の絶対値管理が容易になるという効果がある。
本実施形態の輪転印刷機では、上記第1実施形態の構成におけるカットオフ調整と天地見当調整を同時に処理実行する図7(a)の同時調整に代えて、カットオフ調整と天地見当調整を周期Tで調整するが、カットオフ調整と天地見当調整を修正するタイミングはΔTだけ時間をずらせて行われている。すなわち、カットオフ調整するための修正速度と、天地見当調整するための修正速度とは、異なる速度に設定されている。したがって、カットオフ調整と天地見当調整を同時に処理しても、両修正が重なることはない。
本実施形態では、カットオフ調整するための修正速度と、天地見当調整するための修正速度とを異なる速度にしているので、第1実施形態と同様な作用・効果が得られるのに加え、修正速度が単純になり、修正量のデータ管理が容易になるという効果がある。
2 印刷装置
3 ウェブ搬送装置
4 折機
5 ウェブ
7 カットオフマークセンサ
8 印刷見当検知器
13 ブランケット胴
14 版胴
18 個別駆動モータ
19 ロータリエンコーダ
20 制御装置
21 カットオフ調整系
22 天地見当調整系
23 シリンダ間補正系
24 調整量制御装置
25 位置修正量演算装置
26 処理順位判断装置
Claims (4)
- 各印刷ユニットを個別に駆動する駆動モータと、該駆動モータの速度を個別に制御する制御装置とを有する印刷機の位相制御装置であって、
前記制御装置が、前記印刷機の運転速度に対し、所定の修正速度まで前記駆動モータを増速または減速した後、すぐに前記運転速度まで減速または増速する運転を所定の修正周期で繰り返すことにより、1回の見当修正作業の制御が終了するように構成したことを特徴とする印刷機の位相制御装置。 - 前記位相制御により、カットオフ調整または天地見当調整の少なくともいずれかが行われることを特徴とする請求項1に記載の印刷機の位相制御装置。
- 前記位相制御により、カットオフ調整および天地見当調整の両方が行われ、これらのうち、前記カットオフ調整が前記天地見当調整よりも優先して行われることを特徴とする請求項1に記載の印刷機の位置調整装置。
- 前記位相制御により、前記カットオフ調整および前記天地見当調整が同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の印刷機の位相制御装置。
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JP2005257353A JP3905910B2 (ja) | 2005-09-06 | 2005-09-06 | 印刷機の位相制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005257353A JP3905910B2 (ja) | 2005-09-06 | 2005-09-06 | 印刷機の位相制御装置 |
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