JP3905560B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気装置に係わり、特に、吸気慣性効果を利用した吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記技術に関するものとして、特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4に記載のものなどがある。
特許文献1の図2に示されるものでは、略円筒状のサージタンクを回転させることによって吸気管への開口部の位置が変わり、吸気管の長さが変わるので、吸気慣性効果を利用して内燃機関の出力トルクを高めることができる。
【0003】
特許文献2の図3や、特許文献3の図3に示されるものでは、吸気管の途中に開閉弁を設け、内燃機関が低速回転のときには該開閉弁を閉めて吸気管の長さを長くし、低速回転時の出力トルクを高めている。
【0004】
特許文献4に記載のものでは、長さの異なる2個の吸気管のうち、長さの短いほうの吸気管の中間部の吸気通路に円筒状の遮断機構を備え、内燃機関の回転数に応じて遮断機構を開閉することで、長さの長い吸気管のみを使用するか両方の吸気管を使用して流路断面積を増やすかを選択し、内燃機関の出力トルクを高めている。
上記従来技術は、いずれも内燃機関の吸気の慣性効果を利用して出力トルクを高める目的で、吸気管の長さあるいは流路断面積を変えるものである。そして、これらを変えるために、蝶形弁や円筒状の開閉弁が使用されている。
【0005】
蝶形弁のものは平板状の弁本体と回転軸とからなり、これらは別体で製作されてネジ等で結合される。この回転軸は細長い棒状のものであり、蝶形弁が複数個取り付けられるとともに、回転摺動がたわみ変形によって阻害されるのを防ぐために、回転軸の両端のみでなく、蝶形弁と蝶形弁との間にも軸受けが設けられる。このような構造の弁体と軸受けとを、吸気装置の吸気管の途中に組み込むには、吸気管を2分割構造にする必要があり、組立上の寸法精度が低下してしまう恐れがある。
【0006】
一方、円筒状のものは円筒の半径方向に貫通する開口部が設けられ、開口部とこれ以外の部分とで弁部が構成され、開口部が回転することによって、ここを流れる吸気が断続される。この機構では円筒の周部全体が回転軸になるので、蝶形弁ほどのたわみ変形がなく、しかも軸部と弁部とが一体に製作できるので、製作が容易である利点がある。また、吸気装置の吸気管の一部に円筒状開閉弁をその軸方向に挿入する穴部を一体に製作し、円筒状開閉弁をこの穴部に挿入する組立方法を採用することにより、蝶形弁の場合のように吸気管を2分割する必要がなくなり、組み立て作業に伴う半径方向の寸法精度の低下を避けることができる。
【特許文献1】
特開昭60−224924号公報
【特許文献2】
特開平6−81719号公報
【特許文献3】
特開平6−81735号公報
【特許文献4】
特開平8−170536号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円筒状開閉弁では蝶形弁の場合のような細長い棒状の軸部材を回転軸とする場合と比べて、軸方向の固定方法の工夫が必要となる。前記特許文献4に記載のものでは、円筒状開閉弁の一端を穴部の底に設けた小穴に当接させるとともに、スプリングを用いてこの小穴からはずれないように、軸方向の力を加えている。
しかしながら、本従来例においては、円筒状開閉弁を回転させる回転機構と円筒状開閉弁とを連結する連結部材の回転軸の方向と、円筒状開閉弁の回転軸の方向との関係については配慮されていない。その結果、両者の間にずれ、すなわち、傾きがあると、回転が滑らかでなくなる可能性があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来技術では解決できなかった問題点を解決できる、優れた開閉弁を有する内燃機関の吸気装置を提供するものである。すなわち、本発明においては、円筒状開閉弁と回転機構とを連結する連結部材と、円筒状開閉弁とを、ボール状の部材を介して接触させるようにした。その結果、円筒状開閉弁を回転させる回転機構と円筒状開弁とを連結する連結部材の回転軸の方向と、円筒状開閉弁の回転軸の方向との間に傾きがあっても、ボール状の部材が一種のボールジョイント機構となるので、回転を滑らかに伝達することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0010】
【実施例】
本実施例ではガソリン等の燃料を使用する火花点火式内燃機関を例に用いているが、自己着火式内燃機関等の他の方式の内燃機関にも本発明を適用することができる。図1及び図2を用いて、内燃機関の吸気装置の構成の概要を説明する。図1は内燃機関(図示せず)に供給される吸気を案内する吸気装置の斜視図、図2は図1のa−a断面図である。
【0011】
図1において、吸気装置は主に吸気管2からなり、内燃機関へ吸入される吸気を案内する。吸気管2にはインジェクタ5が取り付けられ、図2に示す内燃機関のシリンダの燃焼室11に燃料を供給する。インジェクタ5には燃料管4が取り付けられ、燃料が供給される。
吸気管2は、1個の室からなるコレクタ201,内燃機関のシリンダの数と同じ数の吸気通路を有するブランチ202,吸気の量を調節するスロットル開閉弁(図示せず)と結合するためのフランジ203,図2に示す内燃機関ブロック1と結合するためのフランジ204とからなり、これらは一体に製作される。
【0012】
ブランチ202には、さらに、弁ホルダ206とコモンボリューム207とが設けられている。コモンボリューム207は複数個のブランチ202に直角方向に長いひとつの空間を有した室であり、その開口部はブランチ202と同じ数だけ設けられ、それぞれのブランチ202に対応して弁ホルダ206に連通している。弁ホルダ206は開閉弁8を挿入する穴状の室であり、複数個のブランチ202に直角方向に長いひとつの空間を有している。そして、ブランチ202のそれぞれに対応した位置で、コモンボリューム207とブランチ202とを連通する開口部を有している。
【0013】
開閉弁8は弁ホルダ206の穴に挿入されて組み付けられ、コモンボリューム207とブランチ202との連通を開閉する。開閉弁8の一端には、差圧アクチュエータ901と電磁弁902とを備える負圧モジュール9が結合されている。開閉弁8の駆動は負圧モジュール9により行われる。内燃機関の運転中の吸気管内部の負圧と大気圧などとの圧力差を利用したダイヤフラムアクチュエータなどの駆動機構は、広く使用されている。負圧モジュール9はこれを動作原理とするものであり、差圧を運動に変換する差圧アクチュエータ901,差圧アクチュエータ901への圧力を断続する電磁弁902とからなり、開閉弁8の開閉、すなわち、ON−OFFの制御をする。
そして、以上の構成部材,部品を一体に組み付け、その状態で内燃機関へ取り付ける構成とする。これによって、ひとつひとつの部品を内燃機関へ取り付ける場合よりも組み立てが容易になり、組み立て時間を短縮することができる。
【0014】
図2に示す内燃機関ブロック1の複数個の燃焼室11で燃料と吸気とからなる混合気が燃焼し、発生する膨張圧力でピストン12を押し下げて動力が得られる。点火プラグ3は混合気に火花を点火し、吸気バルブ13は吸気を燃焼室11に導入し、排気バルブ14は燃焼後のガスを排出する。
吸気はコレクタ201から複数個のブランチ202に分岐し、内燃機関の燃焼室11に導入される。コモンボリューム207の室は、開閉弁8と、ブランチ202と同じ数の分枝ブランチ610の内部とを介してブランチ202の内部と連通している。
弁ホルダ206はブランチ202及び分岐ブランチ610と一体に成形されており、強度確保の目的のために剛性確保の可能な材質とする。例えば、鋼や軽金属合金などの金属材料、又は、樹脂材料を使用する場合には強化材入りの材質とする。
開閉弁8は一体成形で製作できる形状なので、樹脂材料での一体モールド成形や、軽金属合金などでの鋳造,鍛造による成形が可能である。
【0015】
次に、開閉弁8の開閉の効果を説明する。
内燃機関の回転数が低い場合、開閉弁8は閉の状態とする。この状態では、吸気は比較的長さの長いブランチ202の室を経由して内燃機関に吸入される。吸気が比較的長さの長い管路を経由した場合、管路に関する音響理論から、吸気は低い周波数に共鳴点を持つ。従って、内燃機関の回転数が低い場合に好適な吸気管となる。
一方、内燃機関の回転数が高い場合は、開閉弁8は開の状態とする。この状態では、ブランチ202の室の途中で他のブランチ202と空間的につながった状態となるので、比較的長さの短い分岐ブランチ610と開閉弁8とを合わせた長さの管路の共鳴周波数に対応する内燃機関の回転数で、慣性効果を得ることができる。従って、内燃機関の回転数の高い領域に好適な吸気管となる。
【0016】
次に、開閉弁8の構造を説明する。図3は開閉弁8の一部分の斜視図である。
開閉弁8は分岐ブランチ610の通路の方向に対して交差するように配置されている。
開閉弁8の主要構成は弁体部801と軸部802であり、弁体部801は平板状である。また、軸部802は一般的な蝶形弁とは異なり、軸部802の直径が弁体部801とほぼ同一寸法の円板状もしくは中実丸棒状の形状である。弁体部801と軸部802とは形状が単純なので、容易に一体に製作することができる。例えば、材質を合成樹脂として一体成形してもよく、アルミニウム合金などの軽合金で一体鋳造あるいは鍛造で製作してもよい。なお、弁体部801と軸部802とを別々の材質としてもよいことは、いうまでもない。
軸部802には溝部803が周方向に形成されており、シールリング6が該溝部803にはめこまれている。このシールリング6は開閉弁8の回転方向に対して回動自在に嵌合されている。シールリング6の材質は、摺動性を考慮して設定される。
【0017】
図4は図3のd−d断面図である。軸部802の外径φdは弁ホルダ206の内径φDよりも小さく設定されている。弁ホルダ206の内径ψDを分岐ブランチ610の内部通路の高さhよりも大きく設定する。弁体部801の動作角度は図に示すθで表され、90度回転させる必要がないことがわかる。
なお、シールリング6を開閉弁8の溝部803に取り付けるために、シールリング6に割り部601を設けた場合は、この位置を図4に示すようにコモンボリューム207側に設けると、吸気のもれがあっても影響が小さい。
【0018】
次に、開閉弁8の溝部803とシールリング6との嵌合部の寸法の関係について説明する。
図5は図3のe−e断面図、図6は図5のP部の拡大図である。
シールリング6の厚さ寸法は開閉弁8の溝部803の幅寸法よりも小さくし、開閉弁8の軸線方向にクリアランスを保つように設定する。シールリング6は、図6に示すように、弁ホルダ206に挿入されていない自由状態での外径が弁ホルダ206の内径よりも変形しない程度に大きく、軸部802の外径より常に外側に突き出すように、突き出し長さが設定される。さらに、シールリング6の弁ホルダ206に挿入された状態での内径が、開閉弁8の溝部803の外径よりも大きくなるように設定され、半径方向のクリアランスをつくる。このような構成の開閉弁8とシールリング6とを組み合わせたものを弁ホルダ206に挿入すると、シールリング6が弁ホルダ206の内面に押し付けられて固定され、自由に回転できない状態となる。そして、シールリング6と開閉弁8の溝部803との間にクリアランスがあるので、開閉弁8は回動自在となる。
【0019】
また、開閉弁8の軸線方向の隙間は、図5に示すように、溝部803で半径方向に折れ曲がり、吸気の流れに対してラビリンス構造となっているので、吸気の軸線方向のもれを最小限にすることができる。
【0020】
図7は開閉弁8の弁体部801の断面図であり、図4と同じく図3のd−d断面図を示している。
弁体部801の端部805は、軸部802の外径φdの円に内接している。弁体部801の厚さは端部805から中心に行くに従って直線的に増加する菱形の様な形状とする。この様な形状は、厚さが一定の平板と異なり変形強度を確保できるのみならず、吸気の流れに対する抵抗の急激な増加を避けることができる。
【0021】
図8は開閉弁の弁体部801の断面形状の他の例である。
弁体部801の断面形状は、その厚さが端部805から中心に行くに従って湾曲して増加している紡錘形をしている。このような断面形状も、前述の図7と同様の効果が得られる。
【0022】
図9は開閉弁8の他の実施例を示し、図3と同様開閉弁8の一部分の斜視図である。また、図10は図9のf−f断面図である。
開閉弁8の内部に分岐ブランチ610とほぼ同一の断面形状をした通路部806を開口形成して、吸気通路を構成する。通路部806の開閉は図10に示すように、開閉弁8全体を作動角度θだけ回転させて行う。閉じる場合は、分岐ブランチ610の内部と通路部806との間が遮断されればよいので、この作動角度θは90度以下でよい。
【0023】
次に、図11を用いて、開閉弁8の支持部の構成を説明する。図11は図1のc−c断面のうち、開閉弁8と負圧モジュール9との結合部分を示したものである。
図11において、ブランチ202と一体の弁ホルダ206には、開閉弁8が挿入され、その端面には負圧モジュール9が取り付けられている。開閉弁8の端部には嵌合穴807が設けられ、負圧モジュール9の入力軸16の端面に設けられたボール部161が挿入されている。
入力軸16にはフランジ部162が設けられ、フランジ部162が回転すると開閉弁8のピン部804が移動するようにピン部804と接している。
入力軸16と開閉弁8とは、スプリング受け19を介してスプリング20で軸方向の両者が離れる方向に押し付けられている。
入力軸16と負圧モジュール9との間には軸受け部15が設けられ、入力軸16が支持されている。入力軸16のボール部161と反対側には、レバー17及びピン18が固定され、入力軸16が回転すると、これらも入力軸16の回転軸を回転中心として回転する。レバー17は入力軸16の回転をあらかじめ定められた角度で停止される機能を有している。
【0024】
一方、負圧モジュール9の差圧アクチュエータ901は、ロッド904,カバー905,スプリング906,ダイアフラム907,ダイアフラム受け908、及び、ダイアフラム受け909から構成されている。ロッド904の先端はピン18を移動させるようにピン18と接触している。
差圧アクチュエータ901の負圧室910に、図1に示した電磁弁902によって負圧が供給されると、ダイアフラム907が図11において上方向に移動し、その結果、ロッド904が上方向に移動し、ピン18を移動させて入力軸16を回転させる。次に入力軸16のフランジ部162が回転して、開閉弁8のピン部804を移動させ、開閉弁8が回転する。
【0025】
図12は図11のQ部拡大図である。
弁ホルダ206に負圧モジュール9を取り付けるとき、開閉弁8と入力軸16との間に発生する同軸度のずれを吸収する目的で、負圧モジュール9に円筒状に突き出し部903が設けられ、弁ホルダ206と微少隙間を持った嵌め合いとなるように構成されている。この微少隙間の範囲内で弁ホルダ206と負圧モジュール9とを半径方向にずらせて、同軸度を調整できる。
【0026】
次に、入力軸16と開閉弁8との接続部分の構成を説明する。
図13は入力軸16の斜視図である。スプリング受け19とスプリング20は、ボール部161とフランジ部162との間で入力軸16の軸線の方向に移動可能に取り付けられている。また、フランジ部162には切り欠き部163が設けられている。入力軸16のボール部161とフランジ部162はいずれか片方または両方が入力軸と別に製作され、入力軸16に取り付けられる。
図14は入力軸16とボール部161との接合を示す断面図である。例えば、ボール部161を別に製作した場合は、図14に示すように、ネジ164で両者を接合してもよいし、溶接や圧入などで接合してもよい。
【0027】
図15は入力軸16と開閉弁8との結合を示す断面図であり、図11で示した断面の一部を抜き出したものである。
開閉弁8の嵌合穴807に入力軸16を軸線方向に移動可能に挿入するとき、開閉弁8のピン部804をフランジ部162の切り欠き部163に合わせる。これにより、入力軸16の回転を開閉弁8に伝達することができる。
また、スプリング20はスプリング受け19を開閉弁8に押し付けて、後述する開閉弁8のもう一方の端面を弁ホルダ206へ押し付け、開閉弁8の軸方向の位置を定める。
以上の構成によって、開閉弁8と弁ホルダ206の、軸線方向での寸法誤差及び熱変形等による寸法差を、スプリング20の伸縮により吸収することができる。さらに、嵌合穴807とボール部161とによって、ユニバーサルジョイントの働きをし、開閉弁8と入力軸16の軸線の傾きも吸収できる。従って、本構成によれば、開閉弁8,弁ホルダ206,負圧モジュール9の間の寸法誤差を吸収することができ、開閉弁8が常に円滑に回転することができる。
【0028】
図16は開閉弁8の他端の軸受けの機構の一例を示す断面図であり、図1のc−c断面の一部分のみ示してある。
開閉弁8の他端には突起部808と軸穴部809が設けられており、軸穴部809には軸受け部材12が嵌合されている。図17は軸受け部材21の斜視図である。弁ホルダ206にはキャップ22がネジ23によって取り付けられ、さらにOリング24によって両者の間の気密性が保たれる。なお、Oリング24を用いずに、弁ホルダ206にキャップ22を圧入あるいは接着してもよい。
キャップ22には金属製の軸ピン25が固定され、軸受け部材21に回転自在に挿入される。キャップ22が樹脂等の金属でない材質で成形された場合、軸受け系の精度及び強度を確保するためには、軸ピン25を金属製にする必要がある。軸ピン25のキャップ22への固定方法は図示のようにおネジを設けた軸ピン25を樹脂製のキャップ22で一体モールド成形してもよいが、図示していないが、軸ピン25を熱溶着したり、めネジを設けたナットを一体モールド成形して後から軸ピン25をねじ込んでもよく、また、キャッブ22自体を軸ピンを一体にした金属製としてもよい。
軸受け部材21にはフランジ部211が設けられ、軸ピン25にはフランジ部251が設けられ、両者が当接して図15で説明したスプリング20が発生する軸方向の力を受ける。
【0029】
図18は図16と同様の機構の他の例の断面図である。
図16と同様に開閉弁8の端部には突起部808と軸穴部809が設けられており、図17に示した軸受け部材21が嵌合されている。弁ホルダ206の端面には軸受けピン26が取り付けられており、軸受けピン26の軸ピン部261と軸受け部材21との間で回転摺動を行う。また、弁ホルダ206と軸受け部材21との間にはスラストリング27が設けられ、これと軸受け部材21のフランジ部211とが当接して、図15で説明したスプリング20が発生する軸方向の力を受ける。
なお、軸受けピン26の材質は図16の軸ピン25と同様金属製とし、スラストリング27の材質も金属製とする。
図19は図16と同様の機構の他の例の断面図である。
図16と同様に開閉弁8の端部に軸受け部材30が嵌合されているが、軸受け部材30は図17に示した軸受け部材21と異なり、穴が設けられていない。
【0030】
図20は軸受け部材30の斜視図である。
弁ホルダ206の端面に取り付けられた軸受けピン28と軸受け部材30との間で回転摺動を行う。軸受けピン28の内部にスプリング29が設けられ、スプリング29の一端は軸受けピン28の端面に設けられたスラスト受け面281に、他端はスプリング受け31に当接する。スプリング受け31の他の面は開閉弁8に固定された軸受け部材30に接して摺動する。スプリング29はスプリング受け31,軸受け部材30を介して開閉弁8を軸方向へ押し付ける。なお、軸受けピン28,スプリング受け31,軸受け部材30の材質は金属とする。弁ホルダ206への軸受けピン28の固定方法は図18で述べたものと同様である。本例の場合、スプリング29が開閉弁8の軸方向への固定力を発生するので、図13ないし図15で説明したスプリング20を削除することができる。この場合には、開閉弁8が弁ホルダ206から抜け出ないように、入力軸16に固定する構成とする必要がある。
【0031】
図21、及び、図22には、図4で説明した開閉弁8のシールリング6の他の実施例を示す。いずれも図4と同様、図3のd−d断面図である。
図4にシールリング6の割り部601の位置を説明したが、分岐ブランチ610や弁ホルダ206の材質を強度の高い材料に、開閉弁8を外力に対して変形しやすい弾力性のある材質で製作した場合、それぞれの熱膨張率の違いにより、シールリング6の割り部601が図4に示した位置では不具合が発生する場合がある。図21において、高温雰囲気下でそれぞれが熱膨張すると、開閉弁8の紙面に対して直角方向への寸法変化が大きく、シールリング6の部分が吸気通路にはみ出してしまい、シールリング6の割り部601の外径が弁ホルダ206よりも大きくなってしまう。そして、雰囲気温度が低下してくると寸法がもとに戻るが、シールリング6の割り部601のはみ出た部分が吸気通路の壁の部分でひっかかり、弁ホルダ206に戻らなくなってしまう。従って、このような寸法変化が考えられる場合には、図22に示すように、シールリング6の割り部601の位置を、吸気通路でない壁の部分にするのがよい。例えば、図22では、穴ホルダ206の円周面の壁部に紙面に直角方向に突起状のガイド208を設けて割り部601を案内し、割り部601が壁部から吸気通路の方向に回転していかないようにしている。そして、このガイド208が割り部601を塞ぐように構成されるので、吸気通路間の吸気のもれを少なくすることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明は、円筒状開閉弁と回転機構とを連結する連結部材である入力軸と、円筒状開閉弁とを、ボール状の部材を介して接触させる構成を採用した。その結果、円筒状開閉弁を回転させる回転機構と円筒状開閉弁とを連結する入力軸の回転軸の方向と、円筒状開閉弁の回転軸の方向との間に傾きがあっても、ボール状の部材が一種のボールジョイント機構となるので、回転を滑らかに伝達できるという効果が得られる。
さらに、開閉弁にシールリングを設け、開閉弁を挿入する弁ホルダの壁部にシールリングの割り部を設けるようにしたので、材料の熱膨張収縮時に、シールリング部が元に戻らないという不具合を防止できる。
また、本発明は、以上の構成部材,部品を一体に組み付け、その状態で内燃機関へ取り付ける構成としたので、ひとつひとつの部品を内燃機関へ取り付ける場合よりも組み立てが容易になり、時間が短縮できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関に供給される吸気を案内する吸気装置の斜視図。
【図2】図1のa−a断面図。
【図3】開閉弁8の一部分の斜視図。
【図4】図3のd−d断面図。
【図5】図3のe−e断面図。
【図6】図5のP部拡大図。
【図7】弁体部801の断面図。
【図8】弁体部801の断面図。
【図9】開閉弁8の一部分の斜視図。
【図10】図9のf−f断面図。
【図11】開閉弁8の負圧モジュール9との結合部分を示す断面図。
【図12】図11のQ部拡大図。
【図13】入力軸16の斜視図。
【図14】入力軸16とボール部161との接合構造を示す断面図。
【図15】入力軸16と開閉弁8との結合構造を示す断面図。
【図16】開閉弁8の軸受けの機構の一例を示す断面図。
【図17】軸受け部材21の斜視図。
【図18】図16と同様の機構の他の例を示す断面図。
【図19】図16と同様の機構の他の例を示す断面図。
【図20】軸受け部材30の斜視図。
【図21】図4と同様図3のd−d断面図。
【図22】図4と同様図3のd−d断面図。
【符号の説明】
8…開閉弁、9…負圧モジュール、15…軸受け部、16…入力軸、17…レバー、18…ピン、19,31…スプリング受け、20…スプリング、21,30…軸受け部材、24…Oリング、25…軸ピン、26…軸受けピン、27…スラストリング、29…スプリング、161…ボール部、162,211,251…フランジ部、163…切り欠き部、201…コレクタ、202…ブランチ、206…弁ホルダ、207…コモンボリューム、208…ガイド、281…スラスト受け面、601…割り部、610…分岐ブランチ、801…弁体部、802…軸部、803…溝部、804…ピン部、805…端部、806…通路部、807…嵌合穴、808…突起部、809…軸穴部、901…差圧アクチュエータ、902…電磁弁、903…突き出し部、904…ロッド、905…カバー、907…ダイアフラム、908,909…ダイアフラム受け、910…負圧室。
Claims (12)
- 内燃機関に吸気を供給する複数個の吸気管に共通してひとつの空気室を設け、前記吸気管と該空気室とを連通する吸気通路を設け、前記複数個の吸気管に共通してひとつの開閉弁を設けて該開閉弁によって吸気通路をそれぞれ遮断可能として設けた内燃機関の吸気装置において、
前記開閉弁を作動させるための駆動部材と、前記開閉弁の端部に設けられたボール状部材を備え、前記開閉弁の回転軸の方向を軸線方向とした入力軸を有した前記駆動部材と前記開閉弁とを連結する連結部材と、を有して、
前記入力軸と前記開閉弁との間に傾きがあったときに前記連結部材と前記開閉弁との間の運動がボールジョイント機構として作用する前記ボール状部材を介して伝達されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項1において、
前記開閉弁の端部は、前記吸気管を構成するブランチと一体に構成される弁ホルダ内に配設され、前記開閉弁の端部および前記ボール状部材は前記入力軸の軸方向に配設されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項1または2において、
前記開閉弁は、前記吸気通路と同じ数の弁部を有して該吸気通路を開閉し、該複数個の弁部と回転軸部とは一体に製作された回転体であることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項3において、
前記開閉弁の弁部はその中央部分が他の部分よりも厚さが厚いことを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項3において、
前記開閉弁は開口部と壁部とを有し、前記吸気通路に面する部分が開閉弁の回転によって該開口部または該壁部のいずれかと対向することを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項3において、
前記開閉弁は材質が樹脂であり、前記弁部および前記回転軸部とが一体モールド成形により製作されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項3において、
前記開閉弁は材質が金属であり、前記弁部および前記回転軸部とが一体にて製作されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項1または2において、
前記空気室はその開口部が前記吸気通路だけに設けられたことを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 内燃機関に吸気を供給する複数個の吸気管に共通してひとつの空気室を設け、前記吸気管と該空気室とを連通する吸気通路を設け、前記複数個の吸気管に共通してひとつの開閉弁を設けて該開閉弁によって吸気通路をそれぞれ遮断可能として設けた内燃機関の吸気装置において、
前記吸気通路に前記開閉弁を挿入する円筒状の穴部を設けた、前記開閉弁を作動させるための入力軸を備えた駆動部材と前記開閉弁とを連結する連結部材を設け、前記開閉弁は、前記吸気通路と同じ数の複数個の弁部と回転軸部とが一体に製作された回転体であって、前記吸気管を構成するブランチと弁ホルダとが一体成形体として構成され、前記入力軸と前記開閉弁との間に傾きがあったときに、前記連結部材と前記開閉弁との間の連動を伝達するボール状部材を有し、前記入力軸を支持する軸受け部を備え、かつ該軸受け部の外方に円筒状の嵌合部が形成されて前記ブランチによって保持される負圧モジュールが設けられ、前記開閉弁の端部およびボール部材が前記入力軸の軸線方向に配設されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 内燃機関に吸気を供給する複数個の吸気管に共通してひとつの空気室を設け、前記吸気管と該空気室とを連通する吸気通路を設け、該吸気通路を遮断可能な開閉弁を設けた内燃機関の吸気装置において、
前記吸気通路に前記開閉弁を挿入する円筒状の穴部を設け、
前記開閉弁は、前記吸気通路と同じ数の弁部を有して該吸気通路を開閉し、該複数個の弁部と回転軸部とは一体に製作された回転体であり、該回転軸部の外周面にシールリングを挿入する溝が設けられ、該溝にシールリングが設けられており、前記シールリングの前記穴部の円周面のうちの壁部に対向する部分にその割り部を設けられ、
前記穴部の円周面に、前記吸気通路に対して直角方向に長手方向を有する突起が設けられ、該突起が前記シールリングの割り部に挿入されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 内燃機関に吸気を供給する複数個の吸気管に共通してひとつの空気室を設け、前記吸気管と該空気室とを連通する吸気通路を設け、前記複数個の吸気管に共通してひとつの開閉弁を設けて該開閉弁によって吸気通路をそれぞれ遮断可能として設けた内燃機関の吸気装置において、
前記開閉弁を作動させるための入力軸を備え、前記入力軸と前記開閉弁との間に傾きがあったときに、前記連結部材と前記開閉部材との間の運動を伝達するボール部材と、前記開閉弁と接合される駆動部材および該駆動部との間にスプリングを介して配設され、前記開閉弁と前記駆動部材間に作用するスプリング受けを備えて前記入力軸の軸線方向で前記駆動部材と前記開閉弁と連結する連結部材と、を有し、前記開閉弁は、前記吸気通路と同じ数の複数個の弁部と回転軸部とが一体に製作された回転体であって、前記吸気管を構成するブランチと弁ホルダとが一体成形体として構成され、前記入力軸と前記開閉弁との間に傾きがあったときに、前記連結部材と前記開閉弁との間の連動を伝達するボール状部材を有し、前記入力軸を支持する軸受け部を備え、かつ該軸受け部の外方に円筒状の嵌合部が形成されて前記ブランチによって保持される負圧モジュールが設けられ、前記開閉弁の端部およびボール部材が前記入力軸の軸線方向に配設されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 請求項11において、
前記一体成形体を構成する前記弁ホルダに、差圧アクチュエータを備えた前記負圧モジュールが取り付けられることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP1996/002629 WO1998011336A1 (fr) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | Structure d'aspiration pour moteurs a combustion interne |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3905560B2 true JP3905560B2 (ja) | 2007-04-18 |
Family
ID=38036361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51346998A Expired - Lifetime JP3905560B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 内燃機関の吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3905560B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014101773A (ja) * | 2012-11-19 | 2014-06-05 | Aisin Seiki Co Ltd | 吸気制御弁 |
-
1996
- 1996-09-13 JP JP51346998A patent/JP3905560B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014101773A (ja) * | 2012-11-19 | 2014-06-05 | Aisin Seiki Co Ltd | 吸気制御弁 |
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