JP3904305B2 - 高純度エリスリトール結晶の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度エリスリトール結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エリスリトール(正確にはメソ−エリスリトール)は、甘味料として、更には医薬品や工業薬品などの中間体として有用な物質である。エリスリトールは、工業的には、例えばブドウ糖を原料とし、水性培地中の好気的条件下でエリスリトール生産菌を培養して得られる。
【0003】
上記のエリスリトール含有培養液は、各種の液体状または固体状の不純物を含有している。すなわち、液体状不純物として、グリセリン等の副生物の他、澱粉の酵素糖化法などで得られた精製ブドウ糖を原料とした場合は、原料ブドウ糖中に含まれる二糖以上のオリゴ糖、その反応生成物、ブドウ糖が主な構成成分であるβ−1,4結合を持つ多糖類などを含有し、固体状不純物として、菌体の他に微小懸濁物質を含有している。
【0004】
高純度エリスリトール結晶は、菌体分離、クロマト分離、晶析の各工程を順次に包含するプロセスで上記の培養液を処理することにより得られる。斯かるプロセスの一例は、エリスリトール含有培養液からのエリスリトールの分離・回収方法として、例えば、特公平7−34748号公報に開示されている。
【0005】
ところで、上記のプロセスの菌体分離工程において、菌体および微小懸濁物質の除去が不十分な場合は、その後の各工程における安定運転に支障を来す。例えば、クロマト分離工程における樹脂カラムの閉塞や熱交換器における焦げ付きの原因となる。そればかりか、エリスリトールの純度低下を惹起する。従って、菌体分離工程は、高純度エリスリトール結晶の工業的規模での製造方法においては極めて重要な工程である。
【0006】
しかしながら、従来、エリスリトールの製造方法における菌体分離工程は、十分に検討されていない状況にあり、例えば、特公平7−34748号公報の実施例においては遠心分離機の使用が一行記載で開示されているに過ぎない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、菌体分離、クロマト分離、晶析の各工程を順次に包含するプロセスより成り、そして、菌体分離工程における固体状不純物の除去を効率的かつ高度に行ない得る様に改良された高純度エリスリトール結晶の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討を重ねた結果、特定の固液分離手段の選択により、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得た。
【0009】
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その要旨は、エリスリトール含有培養液を原料液とし、少なくとも、培養液から菌体を分離する菌体分離工程、当該菌体分離工程から回収された清澄液をクロマト分離するクロマト分離工程、当該クロマト分離工程から回収されたエリスリトール画分を晶析してエリスリトール結晶を析出させる晶析工程を順次に包含するプロセスで分離・精製処理することにより、高純度エリスリトール結晶を製造するに当たり、前記の菌体分離工程において、セラミック膜または有機膜によるクロスフロー濾過法を使用し且つ被処理液の温度を50〜90℃に維持することを特徴とする高純度エリスリトール結晶の製造方法に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。原料液として使用されるエリスリトール含有培養液は、水性培地中で好気的条件下にエリスリトール生産菌を培養することにより得られる。培養方法は、特に制限されず、従来公知の方法を採用することが出来る。
【0011】
例えば、培養原料としては、結晶ショ糖や結晶ブドウ糖の他、澱粉の酵素糖化法などで得られた精製ブドウ糖を使用することが出来る。なお、精製ブドウ糖は、通常、ブドウ糖含有率が93〜97重量%であり、残余は、二糖類、三糖類およびそれ以上のオリゴ糖である。
【0012】
一方、エリスリトール生産菌としては、オーレオバシディウム属(特開昭61−31091号公報)、モニリエラ・トメントサ・バール・ポリニス(特開昭60−110295〜8号公報)、キャンジダ・ゼイライデス(ATCC15585)、トルロプシス・ファマタ(ATCC1586)等(特開昭49−118889号公報)、キャンジダ・リポリティカ(米国特許第3,756,917号明細書)、トリゴノプシス属、キャンジダ属(特公昭47−41549号公報)等を使用することが出来る。
【0013】
また、培地用の無機塩類としては、KH2 PO4 、MgSO4 、CaCl2 、K2 SO4 、CaSO4 、FeSO4 、MnSO4 、ZnSO4 、(NH4 )2 HPO4 等、窒素源としては、(NH4 )2SO4 、CO(NH2 )2、NH4 Cl、NH4NO3 等、栄養源としては、コーン・スティープリカー、大豆粉、各種アミノ酸、ペプトン、チアミン、酵母エキス等が挙げられる。
【0014】
本発明においては、高純度エリスリトール結晶を製造するため、上記の様な培養液を原料液とし、少なくとも、培養液から菌体を分離する菌体分離工程、当該菌体分離工程から回収された清澄液をクロマト分離するクロマト分離工程、当該クロマト分離工程から回収されたエリスリトール画分を晶析してエリスリトール結晶を析出させる晶析工程を順次に包含するプロセスで分離・精製処理する。
【0015】
そして、上記のプロセスにおいて、菌体分離工程後の清澄液は、好ましくは軟化工程で処理された後に濃縮工程で処理され、クロマト分離工程に供給される。また、クロマト分離工程から回収されたエリスリトール画分は、好ましくは活性炭処理工程および/または脱塩工程を経由した後に濃縮工程で処理され、晶析工程に供給される。そして、その後、晶析工程で分離されたエリスリトール結晶は、乾燥工程および篩分工程で処理されて高純度製品とされる。
【0016】
本発明は、上記の様なプロセスの菌体分離工程において、セラミック膜または有機膜によるクロスフロー濾過法を使用し且つ被処理液の温度を50〜90℃に維持することを特徴とする。図1は、本発明における菌体分離工程の概念的な説明図であるが、クロスフロー濾過法においては、通常、図1に示す様に、循環タンク(1)、ポンプ(2)、内部に濾過膜(3)を備えた分離エレメント(4)及び濾液受槽(5)から成る設備が使用され、これらにより処理液の循環路が形成される。なお、図1中の符号(6)は、本発明における菌体分離工程のために上記の循環路の途中に設けられた熱交換器を示す。
【0017】
そして、クロスフロー濾過法は、原理的には、膜フィルター表面に濾過対象液を平行に流しながら濾過を行い、平行流によるせん断力により堆積ケーク層を最小に保持する濾過法である。従って、濾過膜に包囲された流路の一端から供給された濾過対象液(原液)は、流れながら濾過され、濾液は、濾過膜を通過して流路と直交する方向に排出され、濃縮液は、流路の一端から排出される。
【0018】
ところで、一般に固液分離手段としては、遠心分離の他、加圧濾過(フィルタープレス)、減圧濾過、プレコート濾過などが知られているが、本発明者らの知見によれば、これらの固液分離手段は、前記の様なプロセスの菌体分離工程においては不適当である。
【0019】
すなわち、遠心分離手段は、発酵プロセスにおいては菌体側に存在する生産物を分離する様な場合には有効な手段であるが、本発明の場合の様に液体側に存在する生産物を分離する場合、すなわち、液体側を回収する必要がある場合には、液側に菌体の破砕物などが混入して分離性に問題がある。また、そればかりか、エリスリトール含有培養液の場合は、回収された上澄液をクロマト分離の性能低下抑制のためにイオン交換樹脂塔により軟化処理せんとした場合にイオン交換樹脂塔が閉塞すると言う問題がある。斯かる閉塞現象は、上澄液中に残存する蛋白質などの微小懸濁物質の影響によるものと推定される。
【0020】
一方、加圧濾過手段は、非圧縮性の固体の場合には、濾過性も良好に維持されるが、特にエリスリトール生産菌の様に圧縮性の大きな固体(菌体)の場合には、濾過性に問題がある。これに対し、減圧濾過は、圧縮性の大きな固体(菌体)の場合に有効とされているが、エリスリトール含有培養液に適用した場合は、減圧操作の際に発泡現象が生じると言う問題がある。プレコート濾過は、加圧濾過と同様に操作性に難点があるばかりか、使用済みプレコートの廃棄処理の問題がある。
【0021】
これに対し、本発明で使用する膜濾過は、特に直濾過法ではなくクロスフロー濾過法として採用した場合、各種の液体状または固体状の不純物を含有しているエリスリトール含有培養液に対し、固体状不純物の除去を効率的かつ高度に行ない得るのみではなく、回収された清澄液をクロマト分離の効率アップのために濃縮せんとした場合にも発泡現象が著しく軽減される。従って、菌体分離工程においてセラミック膜または有機膜によるクロスフロー濾過法を使用することにより、高純度エリスリトール結晶を工業的有利に製造することが出来る。
【0022】
セラミック膜(多孔膜)の構造は、特に制限されず、例えば、単層構造の他、細粒層と支持層との二層構造であってもよい。細粒層の平均細孔は、通常0.1〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmに設定される。また、セラミック膜の材質としては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ムライト、ジルコニア、カーボン、コージェライト、炭化ケイ素などが挙げられる。有機膜の構造は、特に制限されないが、その材質としては、後述する温度(50〜90℃)において十分な耐熱性を有するものを使用する必要がある。斯かる有機膜としては、例えば、ポリオレフィンやポリエーテルスルフオン等が挙げられる。
【0023】
本発明においては、菌体分離工程において、上記の様にセラミック膜または有機膜によるクロスフロー濾過法を使用するが、更に、次の理由により、被処理液の温度を50〜90℃に維持することが重要である。すなわち、上記のクロスフロー濾過法によっても完全に不純物を分離することは困難であり、菌体分離後の清澄液には依然として雑菌の栄養源となる各種の不純物が含有されている。そのため、菌体分離工程における被処理液の温度が低い場合は、雑菌が繁殖する。その結果、甘味料や医薬品として使用される高純度エリスリトール結晶においては好ましくないばかりか、例えば、クロマト分離工程における樹脂カラムの閉塞や熱交換器における焦げ付きの原因となる。
【0024】
そこで、本発明においては、被処理液の温度を50℃以上に維持して菌体分離を行なう。処理液の温度が90℃を超える場合は、処理液の着色度が急激に増加すると言う不利益がある。要するに、本発明においては、特定の固液分離手段と共に特定の温度条件の採用により、菌体分離工程から回収される清澄液中の不純物の著しい低減を企図している。
【0025】
クロスフロー濾過は、操作的には回分操作で行われ、本発明においては、(A)菌体濃縮濾過、(B)加水濾過、(C)追加濃縮濾過、(D)水洗、(E)再生を順次に行なって1操作を終了する。特に、追加濃縮濾過は、本発明においては、好ましい態様として行われる。
【0026】
菌体濃縮濾過(A)においては、図1に示す菌体分離工程(クロスフロー濾過装置)の循環タンク(1)にエリスリトール含有培養液を一定量供給した後、ポンプ(2)の駆動により、濾過膜(3)と熱交換器(6)とを通して再び循環タンク(1)に戻す培養液の循環を開始し、濾過膜(3)を透過した清澄液(濾液)を濾液受槽(5)に受ける。そして、所定の濃縮率に到達した時点で菌体濃縮濾過を終了する。なお、循環タンク(1)に供給する前のエリスリトール含有培養液は、必要に応じて前記の温度範囲に加熱され、また、循環液は、熱交換器(6)により前記の温度範囲に維持される(以下の加水濾過(B)及び追加濃縮濾過(C)においても同じ)。
【0027】
加水濾過(B)においては、循環タンク(1)内の濃縮液にその液面レベルを一定に保持しながら連続的に水を供給して上記と同様の循環操作を行ない、濾過膜(3)を通過した清澄液(濾液)を濾液受槽(5)に受ける。なお、供給水は、循環タンク(1)に供給する前に必要に応じて前記の温度範囲に加熱される。
【0028】
追加濃縮濾過(C)は、いわゆる搾り出しのために行われ、加水濾過(B)における循環タンク(1)内への水の供給を停止して更に上記と同様の循環操作を行ない、濾過膜(3)を通過した清澄液(濾液)を濾液受槽(5)に受ける。
【0029】
水洗(D)及び再生(E)は常法に従って行われ、再生剤としては、例えば、0.5重量%のNaOHと0.2重量%のNaClOを含有する水溶液を使用することが出来る。操作温度は、通常、約50〜70℃とされる。
【0030】
上記の菌体濃縮濾過(A)、加水濾過(B)及び追加濃縮濾過(C)においては、通常、循環流速1〜10m/s、膜間差圧0.1〜10Kg/cm2の条件下で行われる。そして、菌体濃縮濾過(A)及び加水濾過(B)における透過流速は、通常100〜200L/m2・Hrとされる。そして、追加濃縮濾過(C)においては、次第に上記の透過流速は低下していくが、本発明においては、透過流速が約50L/m2・Hrに到達した時点で追加濃縮濾過を終了し、水洗(D)及び再生(E)に移行するのが好ましい。すなわち、本発明者らの知見によれば、エリスリトール含有培養液の場合、上記の範囲を超えて追加濃縮濾過を行なった場合は、濾過膜(3)における閉塞状態が急激に悪化し、次の菌体分離操作に支障を来すことがある。
【0031】
本発明においては、上記の菌体分離工程に供するエリスリトール含有培養液のpHは3.5〜5.5の範囲に調節するのが好ましい。すなわち、培養工程から得られるエリスリトール含有培養液のpHを等電点に近い上記の範囲に調節するならば、培養液中の溶解蛋白質が析出してフロック状になりその分離が一層容易となる。上記のpH調節には、例えば、苛性ソーダー等の適当なアルカリ物質の水溶液が使用される。
【0032】
上記の軟化工程は、後続のクロマト分離工程における分離性能の維持を目的とした工程である。イオン交換樹脂としては、スルホン酸型強酸性カチオン交換樹脂またはカルボン酸型弱酸性カチオン交換樹脂がNa型で使用される。そして充填塔に清澄液を通してその中のCaイオンやMgイオンをNaイオンと交換させて除去し、Ca型および/またはMg型に変ったカチオン交換樹脂をNa型に再生して繰り返し使用する。スルホン酸型樹脂の場合は、NaCl水溶液で再生し、カルボン酸型樹脂の場合は、HCl又はH2 SO4 等の強酸でH型に変換後、NaOH水溶液で再生する。これらの二つの方法の中では、カルボン酸型弱酸性カチオン交換樹脂(Na型)を使用する方法が好ましい。
【0033】
本発明においては、上記の軟化工程は、本発明者らの知見に従い、50〜90℃の温度に清澄液を保持して行なうのが好ましい。その理由は次の通りである。
【0034】
菌体分離後の清澄液には依然として雑菌の栄養源となる各種の不純物が含有されているために雑菌が繁殖する。従って、プロセスの初期の段階において、雑菌の繁殖を十分に抑制するならば、エリスリトール結晶への混入防止とは別途に、例えば、クロマト分離工程における樹脂カラムの閉塞や熱交換器における焦げ付きを防止して高純度エリスリトール結晶を工業的有利に製造することが出来る。
【0035】
軟化工程で処理される清澄液の50〜90℃の温度保持は、上記の充填塔に加熱手段を配置し、更には、必要に応じ、軟化工程に供給される清澄液を予め加熱することにより行われる。清澄液の温度が50℃未満の場合は、清澄液中への雑菌の混入や混入した雑菌の繁殖防止が十分ではなく、一方、清澄液の温度が90℃を超える場合は、処理液の着色や樹脂の劣化が促進され、何れの場合も好ましくない。
【0036】
上記のクロマト分離前の濃縮工程は、クロマト分離工程における効率アップを目的とした工程である。溶解固形分濃度として、通常30〜70重量%、好ましくは35〜45重量%になるまで濃縮する。
【0037】
ところで、一般に、有機物質含有水溶液の濃縮装置としては、例えば、容器の外壁から水蒸気にて加熱を行なうジャケット式蒸発缶、加熱管内の液流速を高めるための循環ポンプを備えた強制循環型蒸発缶、直立長管型に属する上昇膜型蒸発缶や流下膜型蒸発缶などが知られている。
【0038】
上記の濃縮工程における濃縮装置としては、上記加熱式である限り、その構造は制限されないが、本発明者らの知見に従い、強制循環型蒸発缶または膜型蒸発缶が好ましく採用される。特に好ましい濃縮装置は膜型蒸発缶であり、その中では流下膜型蒸発缶が一般的に好ましい。その理由は次の通りである。
【0039】
菌体分離工程から得られる清澄液には、前述した各種の液体状不純物が含まれており、特に、グルコースとアミノ酸とのメイラード反応で着色成分が生成する。斯かる着色成分の生成は加熱時間によって促進される。また、可溶性蛋白質の影響により、濃縮時に発泡現象が現れて清澄液の安定した濃縮は必ずしも容易ではない。斯かる場合、ジャケット式蒸発缶では、特に濃縮時の発泡現象を抑制するための伝熱条件の達成は一般に困難である。これに対し、強制循環型蒸発缶や膜型蒸発缶によれば、広い範囲の伝熱条件において、濃縮時の発泡現象を抑制することが出来る。
【0040】
上記の流下膜型蒸発缶は、その機能的構造上、蒸発缶と流下膜形成部とに区分でき、そして、流下膜形成部としては、(1)プレート方式と(2)シェル&チユーブ形式とがあるが、その何れであってもよい。濃縮工程の操作圧力は70〜300torr、液温度は45〜80℃の範囲が好ましい。操作圧力が上記の範囲より小さい場合は、発泡が激化して飛沫同伴による損失、ひいては安定運転が不能になる傾向にあり、また、液温度が低下するため雑菌汚染も懸念される。操作圧力が上記範囲より大きい場合は、液温度が上昇して液の着色が促進される傾向にある。
【0041】
上記のクロマト分離工程は、アルカリ金属型またはアンモニウム型の強酸性カチオン交換樹脂を充填した分離塔に清澄液を通し、次いで、水で溶離流出させ、その流出液からエリスリトールを主成分とする画分を分取することから成る。エリスリトールを主成分とする画分は、通常、3〜30重量%の濃度として分取される。
【0042】
上記の活性炭処理工程および/または脱塩工程は、着色成分、臭気成分、塩類などの除去を目的とした工程である。これらの工程の順序は任意に選択することが出来る。使用する活性炭は粉末または粒状の何れでもよい。脱塩工程は、カチオン交換樹脂塔、アニオン交換樹脂塔、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との両樹脂の混床塔より成る。
【0043】
上記の晶析工程の直前の濃縮工程は、晶析工程を効率的に行なうことを目的とした工程である。溶解固形分濃度として、通常30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%になるまで濃縮する。そして、斯かる濃縮工程においては、クロマト分離前の濃縮工程の場合と同様の理由により、同様の濃縮装置および操作条件を採用するのが好ましい。
【0044】
上記の晶析工程は、特に制限されないが、本発明者らの知見に従い、次の様に行なうのが好ましい。すなわち、晶析開始時の晶析原液中のエリスリトール濃度を30〜60重量%に調節し、20℃/Hr以下の冷却速度を採用し、冷却晶析途中でエリスリトールの種結晶を添加し、20℃以下の温度まで冷却した後、析出した結晶を分離する。斯かる晶析方法によれば、従来法に比して一層純度が高められ且つ結晶形状が改善された高純度エリスリトール結晶が得られる。
【0045】
そして、上記の晶析工程においては、70℃から60℃迄の冷却過程経過後は、更に冷却速度を遅くし、具体的には10℃/Hr以下とし、20℃以下、好ましくは15℃以下の温度まで冷却する。また、晶析槽内の温度がエリスリトールの飽和溶解度に相当する温度よりも低い温度で且つその温度差が15℃以内の段階において当該晶析槽にエリスリトールの種結晶を添加するのが好ましい。種結晶の添加時期は、晶析槽内の温度がエリスリトールの飽和溶解度に相当する温度よりも1〜5℃低い温度の段階が特に好ましい。また、種結晶の添加量は、特に制限されないが、晶析槽内で析出するエリスリトールに対し、好ましくは0.1重量%以下、更に好ましくは0.001〜0.05重量%の範囲である。
【0046】
結晶分離工程は、特に制限されないが、本発明者らの知見に従い、濾過面の周方向にスラリーを分散させて当該濾過面に衝突させる構造の遠心分離装置を使用するのが好ましい。その理由は次の通りである。
【0047】
最も代表的なバスケット式遠心分離装置を使用した場合、工業的に採用される運転条件下では、単管ノズルから供給されたエリスリトール結晶含有スラリーが濾過面の全体に行き渡る前に固液分離される。その結果、エリスリトール結晶が装置内に直ちに偏在して遠心分離装置の運転に支障が生じることがある。斯かる問題は、前記の構造の遠心分離装置の使用により回避される。前記の構造の遠心分離装置は、例えば、住友重機械工業(株)の商品「コンタベックス」や「プッシャー」として容易に入手することが出来る。
【0048】
ところで、結晶分離工程では結晶の含水率の低減化のために出来るだけ高い遠心力による運転が通常行われる。ところが、本発明者らの知見によれば、エリスリトール結晶の硬度が比較的に高いため、過度な遠心力を採用した場合は、遠心分離装置の内壁面への衝突により、エリスリトール結晶の破砕が生じる。そこで、本発明において、50〜500Gの遠心力条件下に結晶分離を行った後、エリスリトール結晶に対して0.1〜1重量倍で且つ5〜20℃の洗浄水による振り掛け洗浄を行なうのが好ましい。
【0049】
遠心力条件が50G未満の場合は、得られるエリスリトール結晶の含水率が余りにも高すぎて後工程の乾燥負荷が大きくなる。そればかりか、母液が十分に振り切れずに製品に付着して品質低下を招く。一方、遠心力条件が500Gを超える場合は、遠心分離装置の内壁面への衝突により、エリスリトール結晶の破砕が生じる。遠心条件の好ましい範囲は100〜300Gである。
【0050】
振り掛け洗浄における洗浄水の使用量および温度は、上記の様な比較的に小さな遠心条件下において、エリスリトール結晶の溶解損失を防止し且つ十分な洗浄効果を得るとの観点から決定された条件である。すなわち、洗浄水の使用量が0.1重量倍未満の場合は、洗浄効果が不足して高純度のエリスリトール結晶が得られない。一方、洗浄水の使用量が1重量倍を超える場合または洗浄水の温度が20℃を超える場合は、エリスリトール結晶の溶解損失が大きく経済的ではない。洗浄水の好ましい使用量は、エリスリトール結晶に対して0.2〜0.5重量倍であり、洗浄水の好ましい温度は10〜20℃である。
【0051】
上記の乾燥工程は、晶析工程から回収されたエリスリトール結晶中の水分の除去を目的とした工程であり、通常、流動床式乾燥器が好適に使用される。上記の篩分工程は、大粒径品の除去を目的とした工程であり、通常、1000又は1190mmメッシュの振動篩装置が好適に使用される。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0053】
実施例1
無水結晶ブドウ糖300g/L(ブドウ糖として)及び酵母エキス10g/L含む培地に、モニリエラ・トメントサ・バール・ポリニスを加え、35℃で48時間振とう培養して種培地(A)を得た。次いで、無水結晶ブドウ糖300g/L(ブドウ糖として)及びコーン・ステイープ・リカー37g/Lを含む培地600Lに上記の種培地(A)1.2Lを加え、通気量300L/min、撹拌速度300rpm、温度35℃、圧力1.0kg/cm2 Gで48時間培養して種培地(B)を得た。次いで、無水結晶ブドウ糖400g/L(ブドウ糖として)及びコーン・ステイープ・リカー15g/Lを含む培地30m3に上記の種培地(B)600Lを加え、通気量15m3/min、撹拌速度100rpm、温度35℃、圧力1.0kg/cm2 Gで90時間培養し、ブドウ糖が完全になくなった時点を確認して培養を停止した。そして、直ちに加熱殺菌した後、セラミック膜を利用したクロスフロー濾過法により、次の条件下で菌体を分離した。
【0054】
すなわち、先ず、菌体濃縮濾過として、図1に示す菌体分離工程(クロスフロー濾過装置)の循環タンク(1)に約70℃に加温されたエリスリトール含有培養液を6m3供給した後、ポンプ(2)の駆動により、濾過膜(3)と熱交換器(6)とを通して再び循環タンク(1)に戻す培養液の循環を開始し、濾過膜(3)を透過した清澄液(濾液)を濾液受槽(5)に受けた。この際、循環液温度は約70℃、循環流速は5m/s、膜間差圧は1Kg/cm2に調節した。その結果、平均透過流速は130L/m2・Hrであった。
【0055】
次いで、加水濾過として、濾液受槽(5)内の清澄液が24m3となった時点において、循環タンク(1)内の濃縮液6m3にその液面レベルを一定に保持しながら連続的に水を供給しながら、上記と同様の循環操作を行ない、清澄液(濾液)を濾液受槽(5)に受けた。なお、供給水は、循環タンク(1)に供給する前に必要約70℃に加熱した。供給水は、全量で18m3であり、加水濾過により、濾液受槽(5)に受けた清澄液(濾液)は、全量で18m3であった。
【0056】
次いで、追加濃縮濾過として、上記の水の供給を停止した後も更に上記と同様の循環操作を行ない、清澄液(濾液)を濾液受槽(5)に受けた。そして、透過流速が約50L/m2・Hrに低下した時点で追加濃縮濾過を終了し、次の菌体分離のため、クロスフロー濾過装置の水洗・再生を行なった。追加濃縮濾過により、濾液受槽(5)に受けた清澄液(濾液)は、全量で2m3であった。
【0057】
上記の各操作で得た清澄液は、全量で44m3であり、エリスリトール121g/L及びグリセリン0.3g/Lを含有していた。
【0058】
次いで、カルボン酸型弱カチオン交換樹脂(三菱化学株式会社商品名ダイヤイオンWK−20)のNa型を充填した塔に上記の清澄液を44m3通し、Ca及びMg等の硬度成分をNaイオンと交換した。この際、清澄液の温度は、70℃に保持した。
【0059】
次いで、溶解固形分濃度が40重量%になるまで濃縮した(一次濃縮)。濃縮装置としては、流下膜形成部にシェル&チューブを備えた4重効用缶を使用した。そして、操作圧力は74〜220torr、液温度は46〜70℃の範囲とした。この際、減圧濃縮時における液の発泡は全く認められず、濃縮操作は、安定に行なうことが出来た。
【0060】
次いで、ジビニルベンゼン架橋ポリスチレンスルホン酸のNa型樹脂(三菱化学株式会社商品名ダイヤイオンUBK−550)を22m3充填した分離塔(直径2000mm×高さ7000mm)の塔頂から、上記の濃縮液(温度70℃)を1.44m3供給した。分離塔の温度は70℃に保持し、濃縮液の供給速度は11.6m3/hrとした。
【0061】
次いで、同じ速度で塔頂から水を引続き供給し、流出液床容量0.54を境にして前段と後段の二つの画分に分けた。画分の液量は、前段が4.8m3であり、後段が3.4m3であった。そして、後段の流出液としてエリスリトール及びグリセリンを回収した。この操作を10回繰り返し、後段流出液として合計34m3を得た。その液組成は、エリスリトール濃度96.5g/L、グリセリン濃度0.2g/L、不明物濃度2.0g/Lであった。
【0062】
次いで、常法に従い、H型強酸性カチオン交換樹脂(三菱化学式会社商品名ダイヤイオンSK1B)を充填した塔、OH型の弱塩基性アニオン交換樹脂(三菱化学株式会社商品名ダイヤイオンWA30)を充填した塔、および、前記のH型強酸性カチオン交換樹脂とOH型強塩基性アニオン交換樹脂(三菱化学株式会社商品名ダイヤイオンPA408)を充填した混床塔で上記の後段流出液を順次に処理した。なお、上記の後段流出液には、H型強酸性カチオン交換樹脂塔に供給するに先立ち、後述の結晶分離工程(遠心分離装置)から発生する洗浄水を含む晶析母液8m3を予め混合した。これは、上記の様に晶析母液を循環することにより、その中に含まれるエリスリトールを回収するためである。次いで、得られた処理液に粉末活性炭3.4Kgを加えて30分間撹拌した後、活性炭を濾過して濾液を得た。
【0063】
次いで、減圧下70℃で溶解固形分濃度が53重量%(エリスリトール濃度:48.0重量%)になるまで上記の濾液を濃縮した(二次濃縮)。濃縮装置としては、流下膜形成部にシェル&チューブを備えた4重効用缶を使用した。そして、操作圧力は74〜220torr、液温度は46〜70℃の範囲とした。この際、減圧濃縮時における液の発泡は全く認められず、濃縮操作は、安定に行なうことが出来た。
【0064】
次いで、上記の70℃の濃縮液を7.5℃/Hrの速度で15℃まで徐冷し、その冷却途中の42℃(飽和温度との温度差:−3℃)の段階で380g(析出結晶に対する割合:0.01重量%)の種晶を添加して結晶を成長させてエリスリトール結晶含有スラリーを得た。
【0065】
次いで、遠心分離装置として住友重機械工業(株)の商品「コンタベックス」を使用し、167Gの遠心条件を採用し且つ湿潤エリスリトール結晶に対して0.2重量倍の15℃の洗浄水を使用し、結晶の分離と洗浄を行なった。すなわち、濾過面の周方向にエリスリトール結晶含有スラリーを分散させて当該濾過面に衝突させながら結晶を濾別しつつ振り掛け洗浄を行なった。そして、エリスリトール結晶3.5Tonを得た。エリスリトール結晶の純度は99.9%、含水率は2.47重量%であった。洗浄水を含む晶析母液は、エリスリトールの回収のため一旦タンクに回収した。
【0066】
その後、上記のエリスリトール結晶を乾燥した。平均粒径を測定した結果、750μmであり、遠心分離前の平均粒径(750μm)との比較から結晶破砕はないことが判った。結晶形状は単結晶が主体であった。また、上記の菌体分離工程から得られた清澄液について、後述の方法により、吸光度の測定と培養試験を行なった。結果を表1に示す。
【0067】
比較例1
実施例1において、クロスフロー濾過装置の代わりに遠心分離機を使用し、8000Gの条件で菌体分離を行なった以外は、実施例1と同様にしてエリスリトール結晶を製造した。遠心分離機から回収された上澄液について、実施例1と同様に吸光度の測定と培養試験を行なった。結果を表1に示す。
【0068】
比較例2
実施例1において、菌体分離工程の温度を70℃から25℃に変更した以外は、実施例1と同様にしてエリスリトール結晶を製造した。遠心分離機から回収された上澄液について、実施例1と同様に吸光度の測定と培養試験を行なった。結果を表1に示す。
【0069】
(1)吸光度の測定:
分光光度計(日本分光(株)製「UVIDEC−340」)を使用し、720nmの波長で1cm石英セルによる吸光度を測定した。
【0070】
(2)培養試験:
無菌的に採取した試料を25℃の恒温槽で1昼夜保存し、目視により、雑菌の成育状況を観察した。
【0071】
【表1】
【0072】
表1に示した比較例2における雑菌は、主にカビ類が球状になった雑菌であった。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、菌体分離工程における固体状不純物の除去を効率的かつ高度に行ない得る様に改良された工業的に有利な高純度エリスリトール結晶の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における菌体分離工程の概念的な説明図
【符号の説明】
1:循環タンク
2:ポンプ
3:濾過膜
4:分離エレメント
5:濾液受槽
6:熱交換器
Claims (3)
- エリスリトール含有培養液を原料液とし、少なくとも、培養液から菌体を分離する菌体分離工程、当該菌体分離工程から回収された清澄液をクロマト分離するクロマト分離工程、当該クロマト分離工程から回収されたエリスリトール画分を晶析してエリスリトール結晶を析出させる晶析工程を順次に包含するプロセスで分離・精製処理することにより、高純度エリスリトール結晶を製造するに当たり、前記の菌体分離工程において、セラミック膜または有機膜によるクロスフロー濾過法を使用し且つ被処理液の温度を50〜90℃に維持することを特徴とする高純度エリスリトール結晶の製造方法。
- クロスフロー濾過が、(A)菌体濃縮濾過、(B)加水濾過、(C)追加濃縮濾過、(D)水洗、(E)再生を順次に行なうことによってなされる請求項1に記載の製造方法。
- 菌体分離工程に供するエリスリトール含有培養液のpHは3.5〜5.5の範囲に調節する請求項1又は2に記載の製造方法。
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