JP3901908B2 - 受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばW−CDMA等の変調波の入力信号に対しても正確に同調させて受信することができる受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
外部から入力される被測定信号を分析し解析してスペクトラムを表示する信号分析装置(スペクトラムアナライザ)には、本来の信号(被測定信号)の他にイメージレスポンスなどの原因となる不要信号の受信を防ぐため、入力回路に可変同調バンドパスフィルタ(プリセレクタ)であるYTFを装備している。図3はこの種の信号分析装置の基本構成を示している。
【0003】
図3の信号分析装置21において、入力端子22から入力された被測定信号は、プリセレクタとしてのYTF23を通った後、信号混合器(ミキサ)24で局部発振器25からの信号と混合され中間周波数信号(IF信号)に変換される。このIF信号は、IFフィルタ26で帯域制限を受けた後、検波器27で検波され、その検波出力は表示部28に縦軸信号として入力される。また、表示部28の横軸信号としては、掃引信号発生器29の出力信号が入力される。その結果、表示器28には被測定信号に含まれる各周波数成分の大きさ(強度)が横軸を周波数、縦軸を振幅とする周波数ドメインで表示される。
【0004】
なお、局部発振器25の周波数を固定し、そのときの周波数スペクトラムの時間変動を観測することもできる。この場合、表示器28の表示画面はタイムドメイン(横軸を時間、縦軸を振幅)で表示される。周波数ドメイン、タイムドメインのいずれのドメインで測定するかは、表示パネルからの条件設定で決定される。
【0005】
プリセレクタとしてのYTF23は、マイクロ波周波数帯で磁気共鳴する素子であり、YIG(Yttrium Iron Garnet) 単結晶の直流磁場を直線的に変化させたときに共鳴する周波数が直線的に変化する特性を利用した掃引バンドパスフィルタである。
【0006】
ところで、YTFを用いて被測定信号の波形を観測する場合、YTFのヒステリシスが主な原因で被測定信号に対してYTFの中心が合わずにずれるトラッキングエラー(同調ずれ)を起こし、信号のロスが生じてレベル測定精度の劣化を招くという問題がある。
【0007】
この問題を解決する為、従来は次の2つの方法を取っていた。周波数ドメインでプリセレクタ同調機能を行う場合、プリセレクタ同調機能が実行されると、表示器28に表示されている被測定信号(プリセレクタが同調しようとする信号)を周波数ドメインの状態で、第1D/A変換器30aのD/Aの値を設定して掃引の開始位置の周波数を決定し、表示器28の中心周波数になる様追い込み処理を行い、被測定信号周波数に対応した局部発振周波数を検出する。その後、検出した局部発振周波数を中心にした所定の周波数掃引範囲を掃引する掃引信号が掃引信号発生器29から局部発振器25及びYTF23、表示器28に送られる。この状態は中心周波数が追い込み処理で追い込んだ被測定信号周波数で所定の掃引周波数である通常の掃引であり、この掃引を所定回数行う。この時、各掃引毎に第2D/A変換器30bのD/Aの値を所定のステップで変化させる。この動作は掃引毎にYTFの同調周波数のみを変えている事となり、YTFの同調周波数がYTF通過帯域幅のピークの時、表示される被測定信号のレベルがピークとなる。このピークになる第2D/A変換器30bのD/Aの値を検出して、最終的にその値を第2D/A変換器30bに設定し同調を行っていた。
【0008】
これに対し、タイムドメインでプリセレクタ同調機能を行う場合、プリセレクタ同調機能が実行されると、タイムドメインの状態で、第1D/A変換器30aのD/Aの値を設定して掃引の開始位置の周波数を決定し、表示器28に表示されている被測定信号(プリセレクタが同調しようとする信号)を表示器28の中心周波数になる様追い込み処理を行い、被測定信号周波数に対応した局部発振周波数を検出する。その後、検出した局部発振周波数を局部発振器25に設定し、検出した局部発振周波数に対応した受信周波数をYTF23に設定し、掃引信号発生器29からの掃引信号は表示器28のみに送られる通常のタイムドメインの掃引を所定回数行う。この時、各掃引毎に第2D/A変換器30bのD/Aの値を所定のステップで変化させる。この動作は、掃引毎にYTF23の同調周波数のみを変えている事となり、YTF23の同調周波数がYTF通過帯域幅のピークの時、表示される被測定信号のレベルがピークとなる。このピークになる第2D/A変換器30bのD/Aの値を検出して、周波数ドメインでプリセレクタ同調を行うのと同様に、その値を第2D/A変換器30bに設定し同調を行っていた。
【0009】
但し、上述した方式は、被測定信号のピークレベル周波数が時間に対し変化しないCW信号のみでしか有効でなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、移動体の通信システムにCDMA(Code Division Multiple Access) 方式や広帯域CDMA(−CDMA)等の変調信号が用いられており、この種の変調信号は、CW信号とは異なり、時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する。このため、上述した従来のピークレベルを検出する方法により変調信号の測定を行って信号分析を行うような場合、ピークレベル周波数が変動する変調信号に対してYTFを正確に同調させることができず、誤った測定を行うおそれがあった。
【0011】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、例えばCDMA等のような変調信号に対しても正確に同調させることができるプリセレクタ同調装置及び信号分析装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受けて、同調周波数が掃引可能な入力信号を選択するためのバンドパスフィルタで構成されるプリセレクタ2と、
周波数掃引可能な局部発振器3を有し、前記プリセレクタからの出力と混合して中間周波数信号に変換する周波数変換部15と、
前記中間周波数信号を受けて検波して出力する検波器7と、
前記検波器の出力をデジタルデータに変換するA/D変換器8と、
前記プリセレクタの同調周波数及び前記局部発振器の出力周波数を所定掃引時間で掃引するための掃引信号を送出する掃引部4と、
前記掃引部から前記プリセレクタに送出される掃引信号に加えて前記プリセレクタを制御するためのプリセレクタ制御信号を出力する制御信号発生部12と、
校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変え、かつその掃引毎に前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の積算値の特性を算出するとともに、前記特性の電力値の少なくとも1点からプリセレクタ制御信号の値を決定し、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部に出力させる測定制御部11とを備え、
前記掃引部からの掃引信号に前記決定された値のプリセレクタ制御信号を加えた信号で制御された前記プリセレクタにより前記時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受信することを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受けて、同調周波数が掃引可能な該入力信号を選択するためのバンドパスフィルタで構成されるプリセレクタ2と、
周波数掃引可能な局部発振器3を有し、前記プリセレクタからの出力と混合して中間周波数信号に変換する周波数変換部15と、
前記中間周波数信号を受けて検波して出力する検波器7と、
前記検波器の出力をデジタルデータに変換するA/D変換器8と、
前記プリセレクタの同調周波数及び前記局部発振器の出力周波数を所定掃引時間で掃引するための掃引信号を送出する掃引部4と、
前記掃引部から前記プリセレクタに送出される掃引信号に加えて前記プリセレクタを制御するためのプリセレクタ制御信号を出力する制御信号発生部12と、
校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変え、かつその掃引毎に前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の平均値の特性を算出するとともに、前記特性の電力値の少なくとも1点からプリセレクタ制御信号の値を決定し、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部に出力させる測定制御部11とを備え、
前記掃引部からの掃引信号に前記決定された値のプリセレクタ制御信号を加えた信号で制御された前記プリセレクタにより前記時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受信することを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部11は、設定された所望の受信周波数範囲を前記掃引部4に掃引させることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部11は、設定された1ポイントの所望の受信周波数を前記掃引時間の間維持するよう前記掃引部4を制御することを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部11は、前記特性値が特性値分布の最大値になるようなプリセレクタ制御信号の値を決定することを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部11は、特性値分布の最大値から所定値だけ下がった値を示す2点間の中間をプリセレクタ制御信号の値として決定することを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1の受信装置において、前記測定制御部11は、
校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段11eと、
前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の積算値の特性を算出する積算値演算手段11bと、
前記特性値が特性値分布の最大値になるようなプリセレクタ制御信号の値を決定するピーク検出手段11cとを有し、
さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部12に出力させることを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項1の受信装置において、前記測定制御部11は、
校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段11eと、
前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の積算値の特性を算出する積算値演算手段11bと、
特性値分布の最大値から所定値だけ下がった値を示す2点間の中間をプリセレクタ制御信号の値として決定する中間値演算手段11dとを有し、
さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部12に出力させることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項2の受信装置において、前記測定制御部11は、
校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段11eと、
前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の平均値の特性を算出する平均値演算手段11bと、
前記特性値が特性値分布の最大値になるようなプリセレクタ制御信号の値を決定するピーク検出手段11cとを有し、
さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部12に出力させることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項2の受信装置において、前記測定制御部11は、
校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段11eと、
前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の平均値の特性を算出する平均値演算手段11bと、
特性値分布の最大値から所定値だけ下がった値を示す2点間の中間をプリセレクタ制御信号の値として決定する中間値演算手段11dとを有し、
さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部12に出力させることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるプリセレクタ同調装置を含む信号分析装置のブロック図、図2は同調時のD/Aの設定値を求める手順を説明するための図である。
【0021】
本例の信号分析装置1は、YTF2、局部発振器3、掃引部4、信号混合器5、IFフィルタ6、検波器7、A/D変換器8、記憶部(波形メモリ)9、表示部10、測定制御部11、第1D/A変換器12aと第2D/A変換器12bを備えた制御信号発生部としてのD/A変換部12、加算部13、V/I変換部14により概略構成される。なお、局部発振器3と信号混合器5とIFフィルタ6とにより、外部から入力される被測定信号を中間周波数信号に変換して帯域制限する周波数変換部15を構成している。
【0022】
プリセレクタとしてのYTF2は、前述したように、マイクロ波周波数帯で磁気共鳴する素子であり、YIG(Yttrium Iron Garnet) 単結晶の直流磁場を直線的に変化させたときに共鳴する周波数が直線的に変化する特性を利用した掃引バンドパスフィルタである。
【0023】
局部発振器3は、周波数ドメインの状態において、掃引信号発生器4からの掃引信号により所定の周波数範囲にわたって発振周波数が掃引(周波数掃引)される。これに対し、タイムドメインの状態では、掃引部4からの掃引信号は局部発振器3に送られず、局部発振器3が固定の発振周波数に設定される。
【0024】
掃引部4は、被測定信号に対してYTF2を自動的に同調させるプリセレクタ自動同調機能が実行されると、YTF2の同調周波数及び局部発振器3の出力周波数を所定掃引時間で掃引するための掃引信号(電圧信号)をYTF2及び局部発振器3のそれぞれに出力している。
【0025】
更に説明すると、掃引部4は、周波数ドメインの状態において、局部発振器3の発振周波数を所定の周波数範囲にわたって掃引するべく掃引信号を局部発振器3に入力し、局部発振器3の発振周波数を可変している。これに対し、タイムドメインの状態では、局部発振器3の発振周波数が固定となるように局部発振器3の発振周波数を設定している。また同時に、掃引部4は、掃引信号を加算部13の第1加算器13aに入力している。
【0026】
信号混合器5は、YTF2を通過した信号と、局部発振器3からの発振周波数とを混合し、中間周波数信号(IF信号)に変換してIFフィルタ6に入力している。バンドパスフィルタからなるIFフィルタ6では、信号混合器5からのIF信号を所定の周波数幅に帯域制限して通過させている。検波器7は、IFフィルタ6を通過した中間周波数信号を受けて検波し、A/D変換器8に出力している。
【0027】
A/D変換器8は、検波器7が検波した信号をデジタルデータに変換している。記憶部9は、A/D変換器8によって変換されたデジタルデータ(波形データ)を格納している。なお、この記憶部9には、プリセレクタ自動同調機能による校正モード時に、D/A変換部12の第2D/A変換器12bの入力値が掃引毎に可変されると、掃引時間における第2D/A変換器12bの各入力値毎の電力値がデジタルデータとして格納される。
【0028】
表示部10には、記憶部9に格納されたデジタルデータ(電力値)が縦軸信号として入力され、掃引部4の掃引信号が横軸信号として入力される。すなわち、表示部10では、周波数ドメインの状態において、表示画面上の横軸を周波数目盛りとし、縦軸を被測定信号に含まれる各周波数成分の大きさ(強度)として波形を表示している。また、表示部10は、タイムドメインの状態において、表示画面上の横軸を時間目盛りとし、縦軸を被測定信号に含まれる周波数成分の大きさとして波形を表示している。
【0029】
測定制御部11は、設定手段11a、積算値/平均値演算手段11b、ピーク検出手段11c、中間値演算手段11d、YTF制御手段11eを備えて構成される。この測定制御部11の演算及び制御に関する部分は、例えばCPUなどのマイクロプロセッサで実現することができる。
【0030】
設定手段11aは、図示はしないが、表示部10に表示される設定画面において、ユーザの操作により掃引の開始位置の周波数の値、受信周波数範囲、掃引時間、1ポイントの受信周波数等の設定、プリセレクタ同調機能の実行の有無の設定、後述する校正時にYTF2の通過帯域のピーク又はYTF2の通過帯域の中心のいずれに同調させるかを選択する設定等を行っている。
【0031】
積算値/平均値演算手段11bは、YTF2に入力されるプリセレクタ制御信号の値を掃引部4の掃引毎に変え、その掃引毎にA/D変換器8が出力するデジタルデータから掃引時間における特性値を算出している。なお、ここでいう特性値とは、掃引時間における積算値、又は掃引時間における平均値である。
【0032】
更に説明すると、積算値/平均値演算手段11bは、周波数ドメインの状態において、D/A変換部12の第2D/A変換器12bの入力値(制御電圧値)αが所定ステップで可変制御された際に、各掃引毎に周波数掃引範囲で検波器7により検波されて記憶部9に格納されたデジタルデータに基づいて図2に示すような第2D/A変換器12bの各入力値の電力の積算値の分布を演算している。
【0033】
また、積算値/平均値演算手段11bは、タイムドメインの状態において、D/A変換部12の第2D/A変換器12bの入力値(制御電圧値)αが可変制御された際に、各掃引毎に時間軸掃引範囲で検波器7により検波されて記憶部9に格納されたデジタルデータに基づいて図2に示すような第2D/A変換器12bの各入力値の平均電力の分布を演算している。
【0034】
ピーク検出手段11cは、周波数ドメインの状態でYTF2の通過帯域のピークに同調させる場合、積算値/平均値演算手段11bによって演算されたD/A変換部12の第2D/A変換器12bの各入力値(制御電圧値)αに対する電力の積算値の分布から電力の積算値がピークとなる入力値(制御電圧値)α0を演算している。
【0035】
また、ピーク検出手段11cは、タイムドメインの状態でYTF2の通過帯域のピークに同調させる場合、積算値/平均値演算手段11bによって演算されたD/A変換部12の第2D/A変換器12bの各入力値(制御電圧値)αに対する平均電力の分布から平均電力がピークとなる入力値(制御電圧値)α0を演算している。
【0036】
中間値演算手段11dは、周波数ドメインの状態においてYTF2の通過帯域の中心に同調させる場合、ピーク検出手段11cによって求めた入力値α0から3dB又は6dBレベルが落ちる2点の入力値α1,α2の中間値となる入力値(α1+α2)/2を中間制御値として演算している。この演算は、タイムドメインの状態においてYTF2の通過帯域の中心に同調させる場合にも同様に行われる。
【0037】
YTF制御手段11eは、プリセレクタ自動同調機能が実行されたときに、設定手段11aにより設定された情報(掃引時間、掃引開始周波数、掃引周波数範囲)に基づいて掃引の開始位置の周波数を決めるための制御データをD/A変換部12の第1D/A変換器12aに出力する制御、第2D/A変換器12bの入力値を所定ステップで可変するように第2D/A変換器12bに制御データを出力する制御、後述する校正モード時に演算された最適な入力値(α又はα0又は(α1+α2)/2)の出力となるように第2D/A変換器12bに制御データを出力する制御を行っている。
【0038】
なお、上記測定制御部11は、周波数ドメインの状態において、設定された所望の受信周波数範囲を掃引するように掃引部4を制御している。また、タイムドメインの状態においては、設定された1ポイントの所望の受信周波数を掃引時間の間維持するように掃引部4を制御している。
【0039】
D/A変換部12は、第1D/A変換器12aと第2D/A変換器12bを備えている。第1D/A変換器12aは、YTF制御手段11eから入力される掃引の開始位置の周波数を決めるための制御データをプリセレクタ制御信号(電圧信号)に変換して加算部13の第1加算器13aに出力している。第2D/A変換器12bは、YTF制御部11から入力される同調させるための補正データをプリセレクタ制御信号(電圧信号)に変換して加算部13の第2加算器13bに出力している。
【0040】
加算部13は、第1加算器13aと第2加算器13bを備えている。第1加算器13aは、掃引信号発生器4からの掃引信号とD/A変換部12の第1D/A変換器12aからのプリセレクタ制御信号とを加算して第2加算器13bに出力している。第2加算器13bは、第1加算器13aからの加算信号とD/A変換部12の第2D/A変換器12bからのプリセレクタ制御信号とを加算してV/I変換部14に出力している。
【0041】
V/I変換部14は、加算部13の第2加算器13bから入力される信号(電圧信号)を電流信号に変換し、この変換された電流信号によりYTF2の同調周波数を可変制御している。
【0042】
次に、上記構成による信号分析装置の動作を、図1及び図2を参照しながら校正モードの場合と測定モードの場合とに分けて説明する。
【0043】
校正モードでは、プリセレクタ同調機能を実行し、以下に説明するように、YTF2の通過帯域のピークが被測定信号の周波数に同調するように、又はYTF2の通過帯域の中心が被測定信号の周波数に同調するように、YTF2の同調周波数が制御される。
【0044】
校正モードとしては、表示部8の表示画面上に横軸を周波数、縦軸を振幅として被測定信号の波形を表示する周波数ドメインの状態と、表示部8の表示画面上に横軸を時間、縦軸を振幅として被測定信号の波形を表示するタイムドメインの状態とがあり、それぞれの場合の信号処理手順について説明する。
【0045】
まず、周波数ドメインの状態では、設定手段11aにより掃引時間、掃引開始周波数、掃引周波数範囲等が設定されると、D/A変換部12の第1D/A変換器12aにYTF制御手段11eから掃引開始周波数に相当する制御データが入力され、その第1D/A変換器12aの出力によりYTF2を制御する。
【0046】
一方、YTF制御手段11eは、D/A変換部12の第2D/A変換器12bの入力値を既知の範囲でα1、α2、…といったように所定ステップずつ掃引毎に強制的に変化させる。これにより、YTF2の同調周波数は、第1D/A変換器12aの出力、第2D/A変換器12bの出力、掃引部4の掃引信号をそれぞれ加算して電流信号に変換した信号により可変制御される。
【0047】
そして、上記のようにYTF2の同調周波数が可変制御されると、YTF2を通過した被測定信号は、周波数変換部15を介して検波器7により検波され、A/D変換器8により変換されたデジタルデータが記憶部9に格納される。
【0048】
以上のようにして、第2D/A変換器12bの入力値が既知の範囲で可変制御されると、記憶部9には、第2D/A変換器12bの入力値αを0から所定ステップずつ可変したときの各掃引毎の周波数掃引範囲のデジタルデータが格納される。
【0049】
その後、積算値/平均値演算手段11bは、記憶部9に格納されたデジタルデータに基づいて第2D/A変換器12bの入力値α毎の電力の積算値又は平均値を算出する。次に、その入力値αを横軸とし、電力の積算値又は平均値を縦軸とした入力値α(特許請求の範囲に記載のプリセレクタ制御信号)対電力の特性を求める。この例を図2に示す。そして、YTF2の通過帯域のピークに同調させる場合、ピーク検出手段11cが各入力値αに対する電力の積算値の分布から電力の積算値がピークとなる入力値α0を演算して求める。校正モードを終了し、測定モードにしたときは、入力値α0をYTF制御手段11eが第2D/A変換器12bに制御電圧として出力する。これにより、測定時には第2D/A変換器12bの入力値がα0に設定され、その後、測定モードの動作に移行し、記憶部9に格納されたデジタルデータを基に被測定信号のスペクトラムの分析がなされる。
【0050】
YTF2の通過帯域の中心に同調させる場合は、図2に示すように、上記演算によって求めた入力値α0から3dB又は6dBレベルが落ちる2点の入力値α1,α2の中間値(α1+α2)/2を中間値演算手段11dが演算して求める。これで校正モードを終了し、測定モードにしたとき、この演算した中間値の入力値(α1+α2)/2をYTF制御手段11eが第2D/A変換器12bに制御電圧として出力する。これにより、第2D/A変換器12bの入力値が(α1+α2)/2に設定され、その後、測定モードの動作に移行し、記憶部9に格納されたデジタルデータを基に被測定信号のスペクトラムの分析がなされる。
【0051】
次に、タイムドメインで校正の状態では、設定手段11aにより掃引時間、掃引開始周波数(測定周波数)等が設定されると(タイムドメインの場合は、測定周波数は掃引されず1波のみで、時間軸のみ掃引される。測定周波数信号の時間変化が観測される)、D/A変換部12の第1D/A変換器12aにYTF制御手段11eから掃引開始周波数に相当する制御データが入力されて第1D/A変換器12aの入力値が制御される。
【0052】
一方、YTF制御手段11eは、D/A変換部12の第2D/A変換器12bの入力値を既知の範囲でα1、α2、…といったように所定ステップずつ掃引毎に強制的に変化させる。これにより、YTF2の同調周波数は、第1D/A変換器12aの出力、第2D/A変換器12bの出力、掃引部4の掃引信号(タイムドメインの場合は固定値又は0である)をそれぞれ加算して電流信号に変換した信号により可変制御される。
【0053】
そして、上記のようにYTF2の同調周波数が可変制御されると、YTF2を通過した被測定信号は、周波数変換部15を介して検波器7により検波され、A/D変換器8により変換されたデジタルデータが記憶部9に格納される。
【0054】
以上のようにして、第2D/A変換器12bの入力値が既知の範囲で可変制御されると、記憶部9には、第2D/A変換器12bの入力値αを0から所定ステップずつ可変したときの各掃引毎の時間軸掃引範囲のデジタルデータが格納される。
【0055】
その後、積算値/平均値演算手段11bは、記憶部9に格納されたデジタルデータに基づいて第2D/A変換器12bの入力値α毎の電力の積算値又は平均値を算出する。次に、その入力値αを横軸とし、電力の積算値又は平均値を縦軸とした入力値α(特許請求の範囲に記載のプリセレクタ制御信号)対電力の特性を求める。この例を図2に示す。そして、YTF2の通過帯域のピークに同調させる場合、ピーク検出手段11cが各入力値αに対する平均電力値の分布から平均電力値がピークとなる入力値α0を演算して求める。校正モードを終了し、測定モードにしたときは、入力値α0をYTF制御手段11eが第2D/A変換器12bに制御電圧として出力する。これにより、測定時には第2D/A変換器12bの入力値がα0に設定され、その後、測定モードの動作に移行し、記憶部9に格納されたデジタルデータを基に被測定信号のスペクトラムの時間変化分析がなされる。
【0056】
YTF2の通過帯域の中心に同調させる場合は、図2に示すように、上記演算によって求めた入力値α0から3dB又は6dBレベルが落ちる2点の入力値α1,α2の中間値(α1+α2)/2を中間値演算手段11dが演算して求める。これで校正モードを終了し、測定モードにしたとき、この演算した中間値の入力値(α1+α2)/2をYTF制御手段11eが第2D/A変換器12bに制御電圧として出力する。これにより、第2D/A変換器12bの入力値が(α1+α2)/2に設定され、その後、測定モードの動作に移行し、記憶部9に格納されたデジタルデータを基に被測定信号のスペクトラムの時間変化分析がなされる。
【0057】
次に、上述した校正モードから測定モードに移行すると、YTF2は、上述した校正モード時の設定に基づくV/I変換部14からの電流信号により、その同調周波数が通過帯域のピーク又は通過帯域の中心に同調制御される。そして、図1の入力端子15から入力された被測定信号は、YTF2を通過した後、信号混合器5で局部発振器3からの信号と混合され、中間周波数信号(IF信号)に変換される。このIF信号は、IFフィルタ6で帯域制限を受ける。その後、検波器7で検波され、A/D変換器8でデジタルデータに変換される。このデジタルデータは、波形データとして記憶部9に格納され、表示部10の縦軸信号として入力される。
【0058】
表示部10の横軸信号としては、掃引部4の出力信号が入力される。そして、周波数ドメインの状態において、表示部10には被測定信号に含まれる各周波数成分の大きさ(強度)を縦軸とし、横軸を周波数目盛りとして表示される。また、タイムドメインの状態において、表示部10には被測定信号に含まれる測定周波数成分の大きさ(強度)を縦軸とし、横軸を時間目盛りとして表示される。
【0059】
このように、本実施の形態では、YTF2の通過帯域のピークに同調させる場合には、第2D/A変換器12bに設定される各入力値に対する電力の積算値(又は平均電力)の分布から電力の積算値(又は平均電力)がピークとなる入力値を演算し、この演算した入力値に基づいてYTF2の同調周波数を制御している。また、YTF2の通過帯域の中心に同調させる場合には、上記演算した電力の積算値(又は平均電力)がピークとなる入力値から3dB又は6dBレベルが落ちる2点の入力値の中間値に基づいてYTF2の同調周波数を制御している。その結果、例えばW−CDMA等のように信号ピークレベルの周波数が時間の経過とともに変化する変調信号に対してもプリセレクタを正確に同調させることができる。しかも、YTFの通過帯域の中心に正確に同調できるので、プリセレクタを使用する周波数帯の変調解析の誤差改善にもつながる。
【0060】
なお、第2D/A変換器12bに設定される入力値を基準として説明してきたが、それが換算可能な、例えば、第2D/A変換器12bの出力、又はYTF2の制御値直接の値を基準として説明される構成は、本発明の範囲である。
【0061】
また、上記実施の形態では、外部から入力される被測定信号を分析し解析してスペクトラムを表示する信号分析装置を例にとって説明したが、例えば雑音測定等のEMI試験装置に使用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、例えばW−CDMA等のような時間の経過とともにピークレベルの周波数が変動する信号変調信号に対してもプリセレクタを正確に同調させることができる。しかも、YTFの通過帯域の中心に正確に同調できるので、プリセレクタを使用する周波数帯の変調解析の誤差改善にもつながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプリセレクタ同調装置を含む信号分析装置のブロック図
【図2】同調時のD/Aの設定値を求める手順を説明するための図
【図3】信号分析装置の基本構成を示す図
【符号の説明】
1…信号分析装置、2…YTF(プリセレクタ)、3…局部発振器、4…掃引部、7…検波器、8…A/D変換器、11…測定制御部、12…D/A変換部(制御信号発生部)、15…周波数変換部。

Claims (10)

  1. 時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受けて、同調周波数が掃引可能な入力信号を選択するためのバンドパスフィルタで構成されるプリセレクタ(2)と、
    周波数掃引可能な局部発振器(3)を有し、前記プリセレクタからの出力と混合して中間周波数信号に変換する周波数変換部(15)と、
    前記中間周波数信号を受けて検波して出力する検波器(7)と、
    前記検波器の出力をデジタルデータに変換するA/D変換器(8)と、
    前記プリセレクタの同調周波数及び前記局部発振器の出力周波数を所定掃引時間で掃引するための掃引信号を送出する掃引部(4)と、
    前記掃引部から前記プリセレクタに送出される掃引信号に加えて前記プリセレクタを制御するためのプリセレクタ制御信号を出力する制御信号発生部(12)と、
    校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変え、かつその掃引毎に前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の積算値の特性を算出するとともに、前記特性の電力値の少なくとも1点からプリセレクタ制御信号の値を決定し、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部に出力させる測定制御部(11)とを備え、
    前記掃引部からの掃引信号に前記決定された値のプリセレクタ制御信号を加えた信号で制御された前記プリセレクタにより前記時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受信することを特徴とする受信装置。
  2. 時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受けて、同調周波数が掃引可能な該入力信号を選択するためのバンドパスフィルタで構成されるプリセレクタ(2)と、
    周波数掃引可能な局部発振器(3)を有し、前記プリセレクタからの出力と混合して中間周波数信号に変換する周波数変換部(15)と、
    前記中間周波数信号を受けて検波して出力する検波器(7)と、
    前記検波器の出力をデジタルデータに変換するA/D変換器(8)と、
    前記プリセレクタの同調周波数及び前記局部発振器の出力周波数を所定掃引時間で掃引するための掃引信号を送出する掃引部(4)と、
    前記掃引部から前記プリセレクタに送出される掃引信号に加えて前記プリセレクタを制御するためのプリセレクタ制御信号を出力する制御信号発生部(12)と、
    校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変え、かつその掃引毎に前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の平均値の特性を算出するとともに、前記特性の電力値の少なくとも1点からプリセレクタ制御信号の値を決定し、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部に出力させる測定制御部(11)とを備え、
    前記掃引部からの掃引信号に前記決定された値のプリセレクタ制御信号を加えた信号で制御された前記プリセレクタにより前記時間とともにピークレベルの周波数が任意に変動する入力信号を受信することを特徴とする受信装置。
  3. 請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部(11)は、設定された所望の受信周波数範囲を前記掃引部(4)に掃引させることを特徴とする受信装置。
  4. 請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部(11)は、設定された1ポイントの所望の受信周波数を前記掃引時間の間維持するよう前記掃引部(4)を制御することを特徴とする受信装置。
  5. 請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部(11)は、前記特性値が特性値分布の最大値になるようなプリセレクタ制御信号の値を決定することを特徴とする受信装置。
  6. 請求項1または2の受信装置において、前記測定制御部(11)は、特性値分布の最大値から所定値だけ下がった値を示す2点間の中間をプリセレクタ制御信号の値として決定することを特徴とする受信装置。
  7. 請求項1の受信装置において、前記測定制御部(11)は、
    校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段(11e)と、
    前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の積算値の特性を算出する積算値演算手段(11b)と、
    前記特性値が特性値分布の最大値になるようなプリセレクタ制御信号の値を決定するピーク検出手段(11c)とを有し、
    さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部(12)に出力させることを特徴とする受信装置。
  8. 請求項1の受信装置において、前記測定制御部(11)は、
    校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段(11e)と、
    前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の積算値の特性を算出する積算値演算手段(11b)と、
    特性値分布の最大値から所定値だけ下がった値を示す2点間の中間をプリセレクタ制御信号の値として決定する中間値演算手段(11d)とを有し、
    さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部(12)に出力させることを特徴とする受信装置。
  9. 請求項2の受信装置において、前記測定制御部(11)は、
    校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段(11e)と、
    前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の平均値の特性を算出する平均値演算手段(11b)と、
    前記特性値が特性値分布の最大値になるようなプリセレクタ制御信号の値を決定するピーク検出手段(11c)とを有し、
    さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部(12)に出力させることを特徴とする受信装置。
  10. 請求項2の受信装置において、前記測定制御部(11)は、
    校正時には、前記プリセレクタ制御信号の値を前記掃引毎に所定ステップで変えるYTF制御手段(11e)と、
    前記YTF制御手段により前記プリセレクタ制御信号の値が変えられて掃引される毎に、前記A/D変換器が出力するデジタルデータから前記掃引時間における前記プリセレクタ制御信号の制御電圧対電力の平均値の特性を算出する平均値演算手段(11b)と、
    特性値分布の最大値から所定値だけ下がった値を示す2点間の中間をプリセレクタ制御信号の値として決定する中間値演算手段(11d)とを有し、
    さらに、前記YTF制御手段は、測定時には、前記決定された値のプリセレクタ制御信号を前記制御信号発生部(12)に出力させることを特徴とする受信装置。
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