JP3901793B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属材料からなるインパクト面にメッキ処理が施されるアイアンタイプのゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりアイアンタイプのゴルフクラブヘッドのフェース面には、素材がステンレス、ベリリウムカッパー等の錆の心配のないものを除いて、その製造工程の終わりに、防錆、表面硬化、傷防止、美観などの目的のために、メッキが施されている。而して、そのメッキは、通常電気メッキによってダブルニッケルクロムメッキやニッケルクロムメッキが行われている。
一方、インパクト面でのスピン効果を最大限に発揮させて、グリーン上などでボールが停止し易くしたり、また打球の方向性や飛距離をコントロールするために、インパクト面にブラスト加工を実施してその表面を適当に荒立てることが試みられている。例えば、特開平5−237209号公報には、アイアンクラブのフェース面を上側領域、中央領域、下側領域に3分してその順序に摩擦係数が大きくなるようにフェース面にブラスト処理を施して、打球の方向性を良くし飛距離を大きくすることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、従来から主流とされる上記の電気メッキの場合には、メッキの厚さは被メッキ素材を流れる電流の量に比例し、しかもアイアンクラブヘッドをメッキする際電流はフェース面の中央部に比して周辺に多く流れることから、フェース面内の中央領域と周辺領域とではメッキの厚さに顕著な差が発生する。例えば、発明者の実験では、Ni−Crの電気メッキの場合において、フェース面周辺部のメッキ厚さが30μmであったのに対しフェースの中央領域のメッキ厚さは5乃至10μmを呈した。また、この様なフェース面のメッキ層の上に上記のようにブラスト加工を実施した実験結果より、フェース面の周辺のブラスト加工の痕跡は中央領域のブラスト加工の痕跡に比較して、著しく浅くなることが判明した。この結果、前記特開平5−237209号の提案も下側領域下方の部分でブラスト痕跡が浅くなって所望の摩擦係数が得られない事が予想される。従って、ブラスト加工を実施してもインパクト面でのスピン効果を最大限に発揮することが出来ないという問題が有った。また、ブラスト加工に当り、ブラスト材に角を持った所謂グリットと呼称されるものを用いた場合には、メッキ層が剥離するという問題が生じ、他方、ブラスト材の大きさを小さくした場合には、ブラスト痕跡が浅くなって、クラブの使用中に折角のブラスト痕跡が摩滅し易いという問題があった。
尚、上記の電気メッキの他に、極めて稀なケースであるが、一般に無電解メッキと呼称されるメッキにブラスト加工を施したアイアンクラブが市販された事があるが、この場合は、ブラスト材にガラスビーズ等衝撃力の小さいものが採用されており、単に上記加工面の特殊な色調の変化を利用してインパクト面を視覚的に強調するに過ぎなかった。
【0004】
そこで、この発明は、メッキ処理が施されるインパクト面に、その面内でメッキ厚さが均一で、必要十分な大きさと深さで耐久性のあるブラスト痕跡が設けられているアイアンクラブヘッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明は、少なくともボールを打撃するインパクト面が軟鉄から形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、インパクト面に無電解メッキを実施した後に、粒径0.2mm以上の金属製の球状粒子のブラスト材を用いてブラスト加工を施して凹凸面を形成し、前記無電解メッキのメッキ厚さを5乃至8μmとしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の好適な実施例を図面を参照にして説明する。
【0007】
図1に示す実施例では、ヘッド本体1にはフェース面2及びこのフェース面2に連成されたホーゼル3があり、フェース面2の中央領域にはスコアライン4が水平方向に複数段にわたって刻設され、これらスコアライン4が刻設された領域をインパクト面5としている。また、ヘッド本体1は、軟鉄(S25C)を鍛造してスコアライン4が刻設され、既知の研摩加工がなされる。次に、このように加工されたフェース素材は、塩化パラジウムなどで活性化処理が行われた後、ニッケル塩(例えば硫酸ニッケル)と還元剤としてのジメチルアミンボランと既知の補助成分とを含むメッキ液が満たされたメッキ槽に浸漬されて無電解メッキが施される。尚、この際、メッキ温度は50〜60℃に、またpHは8.0〜9.0の範囲に制御される。この発明では、この無電解メッキによるメッキ厚さは、後述のブラスト加工に耐え所定の痕跡を得る必要から、3〜10μmとされるが、製造コストなどを勘案して好ましくは、5〜8μmとされる。
【0008】
図示する実施例の場合、上記の無電解メッキにより、フェース面2には、その周辺部、中央部を含めた全域に亙って、7〜8μmのほぼ均一の厚さのニッケルボロン(Ni−B)メッキ層が皮膜されている。
【0009】
次に、フェースのインパクト面5と成る表面に、このメッキ層の上から、球状粒子の金属製のブラスト材を用いて、ブラスト加工が行われる。この際のブラスト材の平均粒径は、必要なバックスピン量に要するブラスト痕跡の大きさからは、0.2mm以上とされるが、フェース面2に前記スコアライン4が刻設される場合には、ブラスト加工時にこのスコアライン4を消滅させないために粒径の大きさに制限を設ける必要が出てくる。このため、0.2〜1.0mmの範囲に選定されるのが好ましい。この実施例では、平均粒径0.5mmの金属製粒状ブラスト材を採用して、既知の噴射装置を用い空気圧力3.0kg/cm2 、噴射時間10秒にて図1に示すインパクト面5にブラスト加工が行われた。図中符号6はブラスト加工面(凹凸面)を示す。このブラスト加工面6は、リーディングエッジ7からトップブレード8に至る上下方向並びに最長のスコアライン4の長さの左右方向にわたって施される。
【0010】
次に、この発明の効果を検証するために、この実施例のサンドウェッジと呼ばれるアイアンクラブと、電気メッキにてニッケル−クロムメッキがされているインパクト面5にブラスト加工が実施例と同一条件で施された他は実施例と同一仕様の比較例のアイアンクラブとについてバックスピン量を測定比較した。結果は、ブラスト加工後のインパクト面の状況と共に、表1に示す通りである。尚、試験機は(株)ミヤマエ製ショットロボとし、ヘッドスピード30m/sec.にて10回の試打を行ないその時のバックスピン量の平均値を表1に示す。
【0011】
【表1】
Figure 0003901793
【0012】
この結果から明らかな如く、この発明では、インパクト面5の全領域にほぼ均一のブラスト痕跡が刻設され、大きなバックスピン量が得られたのに対し、比較例ではブレード付近やリーディングエッジ7付近はメッキ量が厚く、殆どブラスト痕跡がつかず、インパクト面中央部にのみブラスト痕跡がついたもののバックスピン量は小さな値であった。
【0013】
この発明では、金属材料のインパクト面が、無電解メッキによってメッキ処理される。即ち、外部電源を使用せずに、金属塩溶液中の金属イオンが還元剤の働きにより還元されて、被メッキ物上に析出される。従って、前記電気メッキの場合に、電気の性質から周辺部が大電流密度となってメッキ皮膜の析出が厚く中心部で薄くなるのに対して、無電解メッキでは、外部電源から電流が流入せず、メッキ液が十分に行き渡ってさえいれば、どの部分も一様なメッキ厚さとなる。また、無電解メッキの特質として、電気メッキに対して、硬度が高くなり、耐食性が良く、更に、メッキ液中に硬い材料を微粒子にして懸濁させる時は、非常に硬くて耐摩耗性の良い皮膜が得られる性質がある。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、少なくともボールを打撃するインパクト面が軟鉄から形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、インパクト面に無電解メッキを実施した後に、粒径0.2mm以上の金属製の球状粒子のブラスト材を用いてブラスト加工を施して凹凸面を形成し、前記無電解メッキのメッキ厚さを5乃至8μmとしたので、無電解メッキによって、インパクト面内を均一なメッキ厚さにした上でブラスト加工が為されるので、ブラスト痕跡を、各場所に一様に、深くまた高い密度でもって設けることが出来る。また、このメッキは、硬くて耐摩耗性の良い皮膜が得られるので、これらの性質を活用することによって、硬度が高く耐久性に優れたフェース面を得ることができる。さらに、ブラスト材料を金属製の球状粒子とし、またその粒径を0.2mm以上の大きなものとしたので、所謂ショットピーニングの効果として、フェース面の耐久性(耐衝撃性や耐摩耗性)向上や表面硬度の増加などが得られることに加え、永続性のある大きなブラスト痕跡によって安定した大きなスピン効果を得ることが出来る。又、球状粒子としたのでメッキ層を剥離させることがない。
【0015】
また、メッキ厚さを5乃至8μmと設定したものにあっては、メッキ層が、前記金属製の球状粒子のブラスト加工に十分耐える事が出来ると共に、インパクト面にバックスピン量に有効なブラスト痕跡を残すことが出来る。即ち、5μm未満ではメッキ層の耐久性に懸念が生じ、8μmを越えるとブラスト痕跡の有効性が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例を示す正面図。
【符号の説明】
1 ヘッド本体
2 フェース面
4 スコアライン
5 インパクト面
6 ブラスト加工面(凹凸面)

Claims (2)

  1. 少なくともボールを打撃するインパクト面が軟鉄から形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、
    インパクト面に無電解メッキを実施した後に、粒径0.2mm以上の金属製の球状粒子のブラスト材を用いてブラスト加工を施して凹凸面を形成し
    前記無電解メッキのメッキ厚さを5乃至8μmとしたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記インパクト面にスコアラインを刻設し、ブラスト材の粒径を0.2〜1.0 mmとしたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
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