JP3901320B2 - オンチップマイクロレンズ付固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

オンチップマイクロレンズ付固体撮像素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オンチップマイクロレンズ付固体撮像素子及びその製造方法に関し、特に、少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持ち、第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、オンチップマイクロレンズを有するものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子は近年多画素化が進み、画素サイズも小さくなってきている。それに伴い、CCD(Charge-Coupled Device)などでは電荷転送部、増幅型固体撮像素子では光信号電荷の転送部や増幅用トランジスタなど、光電変換部以外の領域が構造的に存在するため、画素全体に占める受光面の面積率が下がってくる傾向にある。そこで、受光面直上にマイクロレンズを形成して、入射光を効率的に受光面に集光し、実効的な開口率を高める技術が開発されており、例えば特開平9−64325号公報に記載されている。この種の固体撮像素子においては、光電変換部であるフォトダイオード以外の領域は素子上に形成された遮光膜により遮光されており、所定の露光時間内に光電変換部に入射した光に関する情報のみを素子外部に出力する。
【0003】
図14は、従来のマイクロレンズ付き固体撮像装置であるCCDの構造を示す図であり、その平面構造が(a)に、そのA−A’部断面構造が(b)に、模式的にされている。図14において1400はCCD単位画素、1401は垂直CCD電極、1402はフォトダイオード、1403はマイクロレンズ、1404はAl遮光膜、1405はフォトダイオードのN型半導体領域、1406はフォトダイオードのP型半導体領域、1407は垂直CCDのN型半導体領域、1408は垂直CCDのP型半導体領域である。
【0004】
外部から入射する光は、マイクロレンズ1403でフォトダイオード1402に集光されるので、見かけ上受光面の面積率が向上する。
【0005】
上記のような固体撮像素子では、予め決められた露光時間で撮像することになる。しかし、この場合、この露出時間内に入射光量が想定していた値から急激に変化すると、最適な露光量で光情報を読み出せなくなる。そこで、一般に、固体撮像装置とは別にメカニカルシャッターを配置して、その開閉のタイミングを制御して入射光量を調整することが行われている。この場合、通常、露光中の入射光量の変化をモニタできる露出制御センサを取り付ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような、露光中の入射光量の変化をモニタする方式として、本出願人は、固体撮像装置の光学系の中に露出制御センサを配置して、固体撮像装置の入射光の一部をモニタする方式を発明し、特願平9−248435号として特許出願した。その概略構成図を図15に示す。
【0007】
図15において、光電変換素子200は、フォトダイオード201、接合型電界制御トランジスタJFET、フォトダイオード201からの信号電荷をJFETのゲート領域に供給する転送用トランジスタQTG、リセット用トランジスタQRSGを備えている。Ibiasはバイアス定電流、291はサンプルホールド回路、292は差分処理回路である。
【0008】
そして、前記出願の第1の発明における最大の特徴は、通常JEFTの上部を蔽う遮光膜が除去されて、JFETのゲート領域に光が入射するようになっており、ゲート領域で入射光に応じて信号電荷が生成することである。すなわち、JFETのゲート領域がフォトダイオード201とは別の第2の受光素子となっている。ゲート領域からの信号電荷は、フォトダイオード201からの信号電荷とは個別に、又はそれと加算されて、JFETのソースから、電気信号VOUTとして、信号検出回路290に送られる。
【0009】
また、前記出願の第2の発明における最大の特徴は、リセット用トランジスタQRSGの主電極(リセットドレイン)領域に光が入射するようになっており、リセットドレイン領域で入射光に応じて信号電荷が生成することである。この信号電荷は、図15においては図示されていない別の電子回路によって外部に取出される。すなわち、リセットドレインがフォトダイオード201とは別の第2の受光素子となっている。
【0010】
このような先願発明の固体撮像素子を使用すれば、第2の受光素子を露光中の入射光量のセンサとして利用し、自動シャッタシステムを構成することができる。
また、このリセットドレインを第2の受光素子、前記JFETのゲート領域を第3の受光素子とし、3つの受光部を持つ画素を形成してもよい。
【0011】
先願の発明は、このような格段なる特徴を有するものの、近年の撮像素子は、多画素化が進んで各画素の開口率が下がる傾向にあるため、特に微弱光での撮像に不利となる懸念を有していた。
【0012】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、前記特願平9−248435号に係る発明のように、少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持ち、第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子において、マイクロレンズを最適に設計することにより、固体撮像素子の実効開口率を上げると同時に、固体撮像素子へ直接入射する光量の変化をリアルタイムで検出する露出制御センサにも効率よく集光し、最適な露光量で撮影できるオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素については、前記第2の光電変換部の直上の領域にはオンチップマイクロレンズを形成せず、前記第2の光電変換部の直上以外の領域に、前記第1の光電変換部に集光するためのオンチップマイクロレンズを形成し、前記第1の光電変換部のみを持つ画素については、前記第1の光電変換部に集光するためのオンチップマイクロレンズを形成してなることを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子(請求項1)である。
【0014】
固体撮像素子の画素のうちには、遮光して暗電流や基準電位を補正するために用いられる画素があり、ダミーブラック、オプティカルブラック等と呼ばれている。こうした画素は、有効受光領域を持たないので、こうした画素の上には、必ずしもオンチップマイクロレンズを形成する必要はない。もちろん、製作工程の都合上から、これらの画素の上にオンチップマイクロレンズを設ける場合も有りうる。
【0015】
更に、撮像素子の中心部から離れた画素になるにつれて、入射光が斜め入射となるために、マイクロレンズの焦点が光電変換部の中心から撮像素子の周辺部方向へずれてしまい、いわゆるシェーディングが起こることが考えられるが、このような場合にマイクロレンズの中心と光電変換部の中心をずらして、撮像素子周辺部の画素の感度むらを低減することにより、感度向上のための補正を行う場合についてもこの手段は適用できる。
【0016】
この手段によれば、第1の光電変換部の実効開口率を下げることなく、第2の光電変換部にも効率よく採光することが可能となる。
【0017】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素に配置されるオンチップマイクロレンズの大きさは、
前記第1の光電変換部のみを有する画素であって、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素と隣接しない画素に配置されるオンチップマイクロレンズの大きさより小さいことを特徴とするもの(請求項2)である。
前記課題を解決するための第3の手段は、少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、全有効画素におけるオンチップマイクロレンズは、第1の光電変換部に集光するように略同一形状として各画素中の略同一場所に設けられ、かつ、前記オンチップマイクロレンズは、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素において、前記第2の光電変換部直上の領域には形成されないことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子(請求項3)である。
【0018】
ここに、「全有効画素」とは、前記ダミーブラック、オプティカルブラックを除いた、光を検出するのに用いられる全画素のことである。よって、ダミーブラック、オプティカルブラックとされている素子の上には必ずしもオンチップマイクロレンズを形成する必要はない。また、「略同一形状」、「略同一場所」とは、製作誤差程度の形状の不揃い、位置のずれを許容する意味である。
【0019】
この手段によれば、第1の光電変換部に集光するためのオンチップマイクロレンズの形状は、全ての画素について同じである。よって、前記第1の手段に比べて第1の光電変換部の実効開口率は少し落ちるものの、全画素の第1の光電変換部の実効開口率に差がなくなり、実効開口率の補正処理を行う必要がなくなる。また、第2の光電変換部にも効率よく採光することが可能となる。
【0020】
前記課題を解決するための第4の手段は、少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、全有効画素におけるオンチップマイクロレンズは、第1の光電変換部に集光するように設けられ、かつ、前記オンチップマイクロレンズは、前記第2の光電変換部直上の領域部分が除去されてなることを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子(請求項4)である。
【0021】
この手段においても、第1の光電変換部の実効開口率を下げることなく、第2の光電変換部にも効率よく採光することが可能となる。さらに、前記各手段においてはマイクロレンズを形成できなかった領域にマイクロレンズを形成することができるようになり、その部分の実効開口率を上げることができる。
【0022】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第4の手段であって、前記オンチップマイクロレンズは、全有効画素において略同一形状として、各画素中の略同一場所に設けられることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0023】
「略同一形状」、「略同一場所」の意味は、第3の手段の説明において説明した意味と同一である。
【0024】
この手段によれば、第1の光電変換部に集光するためのオンチップマイクロレンズの形状は、全ての画素について同じである。よって、前記第4の手段に比して第1の光電変換部の実効開口率は少し落ちるものの、全画素の第1の光電変換部の実効開口率に差がなくなり、実効開口率の補正処理を行う必要がなくなる。
【0025】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第4の手段又は第5の手段であって、オンチップマイクロレンズが除去された前記領域部分の周囲であって、前記オンチップマイクロレンズの側壁に反射膜を形成したことを特徴とするもの(請求項6)である。
【0026】
この手段によれば、第1の光電変換部へ集光される光は、反射膜により反射され、第2の光電変換部に入射しない。逆に、第2の光電変換部へ入射する光は、反射膜により反射され、第1の光電変換部に入射しない。よって、第1の光電変換部への入射光と、第2の光電変換部への入射光のクロストークを防ぐことができる。
【0027】
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第6の手段であって、反射膜がAl膜であることを特徴とするもの(請求項7)である。
【0028】
Al膜は、反射膜として理想的であり、かつ、蒸着、異方性エッチングといった、固体撮像素子を製造する工程で使用される技術により成膜することができるので、製造方法が簡単となる。
【0029】
前記課題を解決するための第8の手段は、前記第1の手段から第7の手段の内のいずれかであって、第1の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズがシリンドリカルレンズで、隣の画素同士の前記シリンドリカルレンズが円柱の軸方向で繋がっていて、分離していないことを特徴とするもの(請求項8)である。
【0030】
この手段によれば、複数の画素のオンチップマイクロレンズを1つのシリンドリカルレンズで形成することができる。よって、オンチップマイクロレンズが繋がっている方向の分離幅や形状を管理する必要がなくなり、オンチップマイクロレンズの形成プロセスを簡素化することができる。
【0031】
前記課題を解決するための第9の手段は、少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、前記第1の光電変換部の直上領域には、前記第1の光電変換部に集光するように第1のオンチップマイクロレンズが配置され、
前記第2の光電変換部の直上領域には、前記第2の光電変換部に集光するように、前記第1のオンチップマイクロレンズとは異なる大きさのオンチップマイクロレンズが配置されたことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子請求項9)である。
【0032】
これにより、第2の光電変換部の実効開口率も大きくなり、微量な光量中で撮像を行う場合でも、光量をモニタし、最適なシャッタスピードとすることができるようになる。
【0033】
前記課題を解決するための第10の手段は、少なくとも1つの画素に対して第1、第2及び第3の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、各光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、前記第1の光電変換部の直上領域には、前記第1の光電変換部に集光するように、第1のオンチップマイクロレンズが配置され、前記第2の光電変換部の直上領域には、前記第2の光電変換部に集光するように、かつ、前記第3の光電変換部の直上領域には、前記第3の光電変換部に集光するように、前記第1のオンチップマイクロレンズとは異なる大きさのオンチップマイクロレンズが配置されたことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子(請求項10)である。
【0034】
この手段によれば、各光電変換部に対してオンチップマイクロレンズが設けられているので、それぞれの光電変換部の実効開口率を上げることができる。
【0035】
前記課題を解決するための第11の手段は、撮像用に配置される第1の光電変換部と、入力光量のモニタ用に配置される第2の光電変換部とを有する画素が少なくとも1つ設けられ、かつ、撮像用に配置される前記第1の光電変換部のみを有する画素が少なくとも1つ設けられたオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子であって、オンチップマイクロレンズは、前記第2の光電変換部に集光するために配置され、前記第1の光電変換部には、オンチップマイクロレンズが配置されていないことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子請求項11)である。
【0036】
この手段によれば、第2の光電変換部の上に大きなオンチップマイクロレンズを形成することができる。よって、第1の光電変換部の実効開口率は低くなるが、第2の光電変換部の実効開口率を上げることができ、かつ、第2の光電変換部の実効開口率を比較的自由に設計できる。
【0037】
前記課題を解決するための第12の手段は、前記第1の手段、第4の手段、第9の手段、第10の手段のいずれかであって、第1の光電変換部からの信号を、その実効開口率に基づいて補正し、各画素の感度を調整する手段を設けたことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子(請求項12)である。
【0038】
この手段によれば、各第1の素子からの信号を、それぞれの素子に設けられたオンチップマイクロレンズの形状に応じた実効開口率に基づいて補正することができる。よって、第1の素子の実効開口率が画素間で異なる場合であっても、各画素間で感度にむらのない画像出力を得ることができる。
【0039】
前記課題を解決するための第13の手段は、前記第7の手段であるオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子の製造方法であって、固体撮像素子本体部の上部にマイクロレンズを形成した後、フォトリソグラフィにより第2の光電変換部直上の領域部分の前記オンチップマイクロレンズを除去して穴を開け、AlスパッタリングによりAl膜を穴の全面に蒸着し、その後RIEによる異方性エッチングにより、穴の側壁のAl膜のみを残すことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子の製造方法(請求項13)である。
【0040】
この手段によれば、固体撮像素子を製造するのと同種の工程で、前記第7の手段であるオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子を製造することができる。
【0041】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図を参照して説明する。まず、増幅型固体撮像装置の通常の(従来型の)単位画素の平面構造の模式図を図1に示す。図1において100は光電変換部となる埋込み型フォトダイオード(以下、単にBPDという)、101は出力部で接合型電界効果トランジスタ(以下、単にJFETという)、102はJFET101の制御電極の電位を制御するためのリセット用トランジスタの主電極の領域(リセットドレイン、以下、単にRSDという)である。また、BPD100とJFET101の間に転送部となる転送ゲート(以下、単にTGという)103が、JFET101とRSD102の間にはリセット用トランジスタの制御電極(以下、単にRSGという)104が形成されている。
【0042】
RSD102はスルーホール105を介して第2層アルミに接続され、この第2層アルミで形成されたRSD電極106は遮光も兼ねてJFET101とRSD102の領域を覆っている。よって、BPD101の領域のみに開口部が設けられた構造となっている。また、107はJFETのソース電極である。
【0043】
図2にTTL調光で、露出中に入射光量をリアルタイムにモニタするための単位画素の平面構造の模式図を示す。基本的な素子構造は図1と同一である。異なる点はRSD102の部分で、RSD102とRSD電極106とのコンタクトが無く、RSD102直上にRSD電極106の開口部108がある点である。RSD102とその下の半導体領域は常時逆バイアスされており、RSD102はフォトダイオードとして働く。これにより、開口部108から入射した光に応じて発生した信号電荷による光電流をRSD電極106から出力させて、入射光量のモニタを行う。すなわち、RSD102のフォトダイオードが第2の光電変換部として作用する。(BPD101が第1の光電変換部である。)
本発明は、図1に示すような単位画素と図2に示すような単位画素が混在する固体撮像素子に関するものである。
【0044】
(実施形態1)
図3に本発明の第1の実施の形態の模式図を示す。本実施の形態では、撮像面の中央部に図2に対応する、第2の光電変換部(図2のRSD開口部108に相当)がある単位画素(図中の2A)が2次元マトリックスに配列され、その周りに図1に対応する、第2の光電変換部を持たない従来型の単位画素(図中の1A)が配置されている。図3は、一つの単位画素2Aとその周辺の単位画素1Aについて拡大した構成模式図である。
【0045】
図3において、1は第1の光電変換部上の開口部、2は第2の光電変換部上の開口部である。また、3は従来型の画素(1A)用の標準オンチップマイクロレンズ、4は第2の光電変換部を持つ画素(2A)における第1の光電変換部用のオンチップマイクロレンズである。(以下、オンチップマイクロレンズを単にマイクロレンズということもある。)マイクロレンズ4は、画素2Aの上側の画素1Aにも設けられている。すなわち、この画素1Aにおいては、標準マイクロレンズ3は設けられていない。ここに標準マイクロレンズ3を設けると、第2の光電変換部上の開口部2上にかぶさってしまうので、これを避けるためである。
【0046】
本実施の形態では、隣同士のマイクロレンズ3の分離幅は水平方向、垂直方向ともに0.2μmである。マイクロレンズ4については水平方向の分離幅は0.2μmであるが、垂直方向では、第2の光電変換部上の開口部2を回避するように分離幅が大きく取られており、第1の光電変換部に集光するように、サイズが小さくなっている。また、マイクロレンズ3、4は共に、その被覆面積をできるだけ大きくして画素の実効開口率を稼ぐ為にドーム型レンズ(トーリック面)を用いており、第1の光電変換部の中心点とマイクロレンズの中心点が一致するように配置されている。
【0047】
本実施の形態においては、第1の光電変換部へ集光するためのマイクロレンズ4が、第2の光電変換部上の開口部2を避けて設けられているので、第2の光電変換部に入射する光が第1の光電変換部へ集光するマイクロレンズにより妨げられることがない。また、画素2Aに近接しない画素1Aにおいては、大きな標準のマイクロレンズ3を使用している。
【0048】
これにより、各画素の実効開口率を下げることなく、かつ、第2の光電変換部上の開口部にも効率良く採光可能となり、露出中の入射光量をモニタする機能を持つ固体撮像素子の実効開口率を上げると同時に入射光量のモニタも可能となる。
本発明で用いるオンチップマイクロレンズは、半球型レンズや、シリンドリカルレンズでもよい。
【0049】
(実施形態2)
図4に本発明の第2の実施の形態の模式図を示す。本実施の形態では、撮像面の中央部に図2に対応する、第2の光電変換部(図2のRSD開口部102に相当)がある単位画素(図中の2A)が2次元マトリックスに配列され、その周りに図1に対応する、第2の光電変換部を持たない従来型の単位画素(図中の1A)が配置されている。図4は、一つの単位画素2Aとその周辺の単位画素1Aについて拡大した構成模式図である。以下の図においては、前出の図において示された構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0050】
図4において、5は第1の光電変換部上に設けられたマイクロレンズである。マイクロレンズ5は、第1の光電変換部に集光するためのものであるが、実施形態1での図3のマイクロレンズ4と同様のものである。すなわち、水平方向の分離幅は0.2μmであるが、垂直方向では、第2の光電変換部上の開口部を回避するように分離幅が大きく取られており、サイズが小さくなっている。
【0051】
また、マイクロレンズ5はその被覆面積をできるだけ大きくして画素の実効開口率を稼ぐ為にドーム型レンズ(トーリック面)を用いており、第1の光電変換部の中心点とマイクロレンズの中心点が一致するように配置されている。このマイクロレンズ5を1A、2Aの画素の区別なく全面に搭載している。
【0052】
これにより、第2の光電変換部上の開口部にも効率良く採光可能となり、露出中の入射光量をモニタする機能を持つ固体撮像素子の実効開口率を上げると同時に入射光量のモニタも可能となる。
【0053】
また、実施形態1に比べて各画素の実効開口率は多少落ちるが、全てのマイクロレンズが同じ形状で画素内の同じ位置に設けられているため、1Aと2Aの画素間の実効開口率の差が無く、よって補正処理を行う必要が無いというメリットがある。
本発明で用いるオンチップマイクロレンズは、半球型レンズやシリンドリカルレンズでもよい。
【0054】
(実施形態3)
図5に本発明の第3の実施の形態の模式図を示す。本実施の形態は、マイクロレンズ以外は図3に示す実施形態1と同様の構造である。図5において、6は穴、7、8は切り欠かれたマイクロレンズ、9は穴の側壁に設けられたAl膜である。
【0055】
本実施の形態においては、始めに実施形態1での図3のマイクロレンズ3と同様のマイクロレンズ3を全面に、分離幅を水平方向、垂直方向ともに0.2μmで形成する。また、当該マイクロレンズ3は、その被覆面積をできるだけ大きくして画素の実効開口率を稼ぐ為にドーム型レンズ(トーリック面)を用いており、第1の光電変換部の中心点とマイクロレンズの中心点が一致するように配置されている。
【0056】
次に、フォトリソグラフィー技術により、第2の光電変換部上の開口部2がある画素(2A)についてのみマイクロレンズの一部を除去し、第2の光電変換部上の開口部2の上の部分に穴6を開ける。これにより、一部が切りかかれたマイクロレンズ7、8が形成される。
【0057】
更に、穴6の側壁については、図5の断面図に示される9のように遮光用Al膜を付けることにより、第2の光電変換部上の開口部2への入射光と第1の光電変換部上の開口部1への入射光との、光のクロストークを防ぐように加工を施してもよい。その手段としては、マイクロレンズを形成して穴6を開けた後に、AlスパッタによりAl膜を全面に蒸着し、RIEによる異方性エッチングによって穴6の側壁の遮光用Al膜9のみを残すようにエッチングすればよい。
【0058】
これまでの実施形態では単位画素2Aについては図5のBの領域にはマイクロレンズを形成できなかった為に、その領域への入射光は第1の光電変換部へ集光できなかったが、本実施形態では、Bの領域への入射光も第1の光電変換部へ集光できるようになり、実効開口率が向上する。
なお、本発明で用いるオンチップマイクロレンズは、半球型レンズや、シリンドリカルレンズでもよい。
【0059】
(実施形態4)
図6に本発明の第4の実施の形態の模式図を示す。本実施の形態は、マイクロレンズ以外は図3に示す実施形態1の同様の構造である。本実施の形態では、始めに実施形態1での図3の3と同様のマイクロレンズを全面に分離幅を水平方向、垂直方向ともに0.2μmで形成している。また、当該マイクロレンズは、その被覆面積をできるだけ大きくして画素の実効開口率を稼ぐ為にドーム型レンズ(トーリック面)を用いており、第1の光電変換部の中心点とマイクロレンズの中心点が一致するように配置されている。
【0060】
次に、フォトリソグラフィー技術により、全画素につきマイクロレンズの一部を除去し、穴6を開けて第2の光電変換部の開口部2の直上を開口している。これにより、一部に切り欠きを有するマイクロレンズ10が形成される。
【0061】
図5の断面図の9と同様にマイクロレンズの開口部(穴)6の側壁に遮光用Al膜を付けることにより、第2の光電変換部上の開口部2への入射光と第1の光電変換部上の開口部1への入射光との光のクロストークを防ぐ加工を施すことが好ましい。これにより、実施形態3と同様に高い実効開口率を実現できると同時に、実施形態3に比べて、第1の光電変換部の実効開口率は低下するものの、第2の光電変換部上の開口部の無い画素1Aと、ある画素2Aの画素間の実効開口率の差が無いため、その補正処理をする必要がないというメリットがある。
なお、本発明で用いるオンチップマイクロレンズは、半球型レンズや、シリンドリカルレンズでもよい。
【0062】
(実施形態5)
図7に本発明の第5の実施の形態の模式図を示す。図7において11はシリンドリカルレンズである。本実施の形態は、マイクロレンズ以外は図4に示す実施形態2と同様の構造である。
【0063】
シリンドリカルレンズ11の軸方向は水平方向である。そして、水平方向では隣同士のマイクロレンズが繋がっており、水平方向に一本の細長いシリンドリカルなマイクロレンズ11が形成されている。また、垂直方向では、第2の光電変換部上の開口部2を回避するように分離幅が大きく取られており、第1の光電変換部に集光するようになっている。
【0064】
さらに、マイクロレンズのシリンダーの中心線は水平方向の各第1の光電変換部の中心点を通るように配置されている。これにより、第2の光電変換部上の開口部2にも効率良く採光可能となり、露出中の入射光量をモニタする機能を持つ固体撮像素子の実効開口率を上げると同時に入射光量のモニタも可能となる。また、実施形態2と同様に、実施形態1に比べて各画素の実効開口率は多少落ちるが、1Aと2Aの画素間の実効開口率の差が無いので開口率の補正が不要である。
【0065】
さらに、実施形態2に比べてマイクロレンズの水平方向の分離幅や形状を管理する必要がなくなり、マイクロレンズ形成プロセスが簡素化するメリットがある。
【0066】
(実施形態6)
図8に本発明の第6の実施の形態の模式図を示す。図8において、12は第1の光電変換部に集光する小さなマイクロレンズ、13は第2の光電変換部に集光するマイクロレンズを示す。本実施の形態は、マイクロレンズ以外は図3に示す実施形態1と同様の構造である。
【0067】
本実施の形態においては、第2の光電変換部上の開口部2直上に第2の光電変換部へ集光させるためのマイクロレンズ13が形成されている。また、単位画素2Aとその周辺の単位画素1Aの3画素についてはマイクロレンズ13と分離幅0.2μmで、第1の光電変換部へ集光する小さなマイクロレンズ12が形成されている。その他の第1の光電変換部へ集光するためのマイクロレンズ3は分離幅0.2μmで形成されている。
【0068】
マイクロレンズ3、12、13の中心点はそれぞれ、集光する領域である第1の光電変換部、第2の光電変換部の中心点と一致するように配置されており、マイクロレンズ12とマイクロレンズ3の垂直方向の分離幅は大きくなっている。このため、マイクロレンズ12はマイクロレンズ3に比べてサイズが小さくなっている。また、これらマイクロレンズはドーム型レンズ(レンズの表面がトーリック面のもの)を用いている。
【0069】
本実施の形態においては、第2の光電変換部の上にもマイクロレンズ13が設けられているので、第2の光電変換部の実効開口率も大きくすることができる。よって、微量な光量を露出する場合にも露出中の入射光量をモニタすることができるようになり、より高感度なTTL調光が可能となる。
【0070】
(実施形態7)
図9に本発明の第7の実施の形態の模式図を示す。図9において、14は第1の光電変換部に集光するマイクロレンズ、15は第2の光電変換部に集光するマイクロレンズを示す。本実施の形態は、マイクロレンズ以外は図4に示す実施形態2と同様の構造である。これらマイクロレンズはドーム型レンズ(レンズの表面がトーリック面のもの)を用いている。
【0071】
本実施の形態では、全画素について同じ形状のマイクロレンズ14が画素内の同一位置に設けられており、かつ、マイクロレンズ14は、第2の光電変換部上の開口部2部を避けて設けられている。マイクロレンズ14は、第1の光電変換部に集光させるためのものである。更に、2Aの画素とその右側の画素については、第2の光電変換部へ集光させるためのマイクロレンズ15が形成され、第2の光電変換部の実効開口率を上げることにより、より高感度なTTL調光が可能なようになっている。また、全ての画素の第1の光電変換部の実効開口率が等しいため、開口率補正処理を行う必要がない。
【0072】
本実施の形態で示した、マイクロレンズ14は、先に示した第5の実施の形態(図7)において、第2の光電変換部上の開口部2の上に設けてもよい。
また、本発明で用いるマイクロレンズは、半球型レンズや、シリンドリカルレンズでもよい。
【0073】
(実施形態8)
図10に本発明の第8の実施の形態の模式図を示す。図10は、3つの光電変換部を有する画素を含んだ固体撮像素子に関する例である。3つの光電変換部を有する画素とは、例えば図15において、フォトダイオード201が第1の光電変換部、リセット用トランジスタQRSGの主電極(リセットドレイン)が第2の光電変換部、接合型電界効果トランジスタJFETのゲート領域が第3の光電変換部となっているような画素をいい、図2において、JFET101の領域にもゲートに対応する部分の上部にも開口部を有するようなものである。
【0074】
図10において2’は、例えば上記のようにJFETのゲート領域のような第3の光電変換部上部に設けられた開口部、16は第1の光電変換部上に設けられた小さなマイクロレンズ、17は第2の光電変換部上に設けられたマイクロレンズ、18は第3の光電変換部上に設けられたマイクロレンズである。これらマイクロレンズはドーム型レンズ(レンズの表面がトーリック面のもの)を用いている。
【0075】
この実施の形態においては、画素2Aに、3個のマイクロレンズ16、17、18が設けられている。これらのマイクロレンズは、それぞれ、第1、第2、第3の光電変換部の中心と中心が一致するように配置されており、それぞれ対応する光電変換部に集光している。画素2Aの右、上及び右上の画素1Aにおいては、第1の光電変換部上のマイクロレンズ16は、画素2Aにおけるものと同一の形状をしており、その他の画素1Aにおけるマイクロレンズ3より小さくなっている。これは、マイクロレンズ17、18と分離距離をとるためである。
【0076】
この実施の形態によれば、第2及び第3の光電変換部へ集光させるためのマイクロレンズ17、18が形成されているため、これらの光電変換部の実効開口率を高くでき、より高感度なTTL調光が可能である。
本発明で用いるマイクロレンズは、半球型レンズや、シリンドリカルレンズでもよい。
【0077】
(実施形態9)
図11に本発明の第9の実施の形態の模式図を示す。図11において19は第2の光電変換部上に設けられたマイクロレンズである。
本実施の形態においては、マイクロレンズ以外は、図3に示される実施形態1と同様の構造である。本実施の形態においては、第2の光電変換部上の開口部2直上に第2の光電変換部に集光するためのマイクロレンズ19のみが形成されている。マイクロレンズ19は、第1の光電変換部上の開口部を回避するように設置されている。第2の光電変換部を有する画素は数画素から数十画素おきに配置されており、隣接していないので、マイクロレンズ19は、隣接するマイクロレンズ19と充分な分離幅を確保できる。
【0078】
マイクロレンズ19を設けることにより、第2の光電変換部へ効率良く集光することが可能となる。よって、TTL調光のための光電変換部の実効開口率も自由に設定することができるようになり、より高感度なTTL調光が可能になる。
図11の例で用いるマイクロレンズ19はドーム型レンズであるが、半球型レンズや、シリンドリカルレンズを用いてもよい。
【0079】
(実施形態10)
図12は、本発明の第10の実施の形態である撮像装置の概略構成を示すブロック図である。図12において、1200は画像読み出しを制御するMPU(マイクロプロセッサユニット)、1201はタイミングジェネレータ、1202は画像出力信号を読み出すためのドライバ、1203は固体撮像素子、1204は画像出力信号の増幅器、1205はA/D変換器、1206は開口率補正を行う開口率補正処理装置、1207は信号の補正を行う信号処理装置、1208はメモリコントローラ、1209は画像出力装置のインターフェース、1210はCRT等の画像出力装置である。
【0080】
入射した光は、撮像素子1203によって電気信号に変換され、増幅器1204で増幅された後、A/D変換器1205によりディジタル信号に変換される。そして、必要に応じて開口率補正処理装置1206により開口率補正を受け、信号処理装置1207に送られる。信号処理装置1207における信号処理は、従来公知のものであり、必要に応じて適宜選択された処理が行われる。信号処理を受けた信号は、メモリコントローラ1208に入り、画像メモリに記憶された後、インタフェース1209を介して画像出力装置1210に送出される。
【0081】
図13は、図12に示す撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。図13に基づいて、撮像装置の動作を説明する。撮像素子に光が入射すると(S1)、MPU1200は、それを受光した画素の第1の光電変換部(撮像素子)上のマイクロレンズが標準のものであるかどうかを判断する(S2)。標準のものとは、例えば図3、図5におけるマイクロレンズ3のように、画素2Aに近接していない画素1Aに用いられているマイクロレンズのことをいい、標準外のものとは、例えば図3におけるマイクロレンズ4、図5におけるマイクロレンズ7、8のように、画素2A及びこれに近接する画素1Aにおいて用いられる小さい、又は特殊な形状をしたマイクロレンズをいう。
【0082】
マイクロレンズが標準のものであれば、従来通りの信号処理に進み(S3a)、標準外のものであれば、開口率の補正を行った後(S3b)、従来通りの信号処理に進む(S3a)。その後、画像出力を行う(S4)。開口率補正の方法としては、例えば、標準のマイクロレンズの実効開口率が90%で、標準外のマイクロレンズの実効開口率が60%である場合、標準外のマイクロレンズを有する撮像素子からの出力信号を1.5(=90/60)倍に補正して出力する。
以上の開口率補正処理を行うことにより、各画素間で感度にむらのない画像出力が可能となる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明のうち請求項1に係る発明においては、第1の光電変換部の実効開口率を下げることなく、第2の光電変換部にも効率よく採光することが可能となる。
【0084】
請求項2に係る発明においては、第1の光電変換部の実効開口率は少し落ちるものの、全画素の第1の光電変換部の実効開口率に差がなくなり、実効開口率の補正処理を行う必要がなくなる。また、第2の光電変換部にも効率よく採光することが可能となる。
【0085】
請求項3に係る発明においては、第1の光電変換部の実効開口率を下げることなく、第2の光電変換部にも効率よく採光することが可能となる。さらに、マイクロレンズを形成できなかった領域にマイクロレンズを形成することができるようになり、その部分の実効開口率を上げることができる。
【0086】
請求項4に係る発明においては、請求項3に係る発明に比して第1の光電変換部の実効開口率は少し落ちるものの、全画素の第1の光電変換部の実効開口率に差がなくなり、実効開口率の補正処理を行う必要がなくなる。
【0087】
請求項5に係る発明においては、第1の光電変換部への入射光と、第2の光電変換部への入射光のクロストークを防ぐことができる。
【0088】
請求項6に係る発明においては、反射膜として理想的なものを使用でき、かつ、蒸着、異方性エッチングといった、固体撮像素子を製造する工程で使用される技術により成膜することができるので、製造方法が簡単となる。
【0089】
請求項7に係る発明においては、マイクロレンズが繋がっている方向の分離幅や形状を管理する必要がなくなり、マイクロレンズの形成プロセスを簡素化することができる。
【0090】
請求項8に係る発明においては、第2の光電変換部の実効開口率も大きくなり、微量な光量中で撮像を行う場合でも、光量をモニタし、最適なシャッタスピードとすることができるようになる。
【0091】
請求項9に係る発明においては、各光電変換部に対して、それぞれ実効開口率を上げることができる。
【0092】
請求項10に係る発明においては、第1の光電変換部の実効開口率は低くなるが、第2の光電変換部の実効開口率を上げることができ、かつ、第2の光電変換部の実効開口率を比較的自由に設計できる。
【0093】
請求項11に係る発明においては、第1の素子の実効開口率が画素間で異なる場合であっても、各画素間で感度にむらのない画像出力を得ることができる。
【0094】
請求項12に係る発明においては、固体撮像素子を製造するのと同種の工程で、前記第6の手段であるオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】増幅型固体撮像装置の、通常の単位画素の平面構造を示す模式図である。
【図2】増幅型固体撮像装置の、露出中に入射光量をリアルタイムにモニタするための単位画素の平面構造を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す模式図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す模式図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示す模式図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態を示す模式図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態を示す模式図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態を示す模式図である。
【図10】本発明の第8の実施の形態を示す模式図である。
【図11】本発明の第9の実施の形態を示す模式図である。
【図12】本発明の第10の実施の形態を示す模式図である。
【図13】図12に示す撮像装置の動作を説明するための図である。
【図14】従来のマイクロレンズ付固体撮像素子の構造を示す図である。
【図15】先願発明の概略構成図である。
【符号の説明】
1…第1の光電変換部上の開口部
1A…第2の光電変換部を持たない単位画素
2…第2の光電変換部上の開口部
2’…第3の光電変換部上の開口部
2A…第2の光電変換部を持つ単位画素
3…標準オンチップマイクロレンズ
4…第1の光電変換部に集光する標準外のオンチップマイクロレンズ
5…小さな標準オンチップマイクロレンズ
6…穴
7、8…切り欠き部を有するオンチップマイクロレンズ
9…Al膜
10…切り欠き部を有する標準オンチップマイクロレンズ
11…シリンドリカルレンズ
12…第1の光電変換部に集光する小さなオンチップマイクロレンズ
13…第2の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズ
14…小さな標準オンチップマイクロレンズ
15…第2の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズ
16…第1の光電変換部に集光する小さなオンチップマイクロレンズ
17…第2の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズ
18…第3の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズ
19…第2の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズ
100…光電変換部(BPD)
101…JFET
102…リセットドレイン(RSD)
103…転送ゲート(TG)
104…リセット用トランジスタ
105…RSDスルーホール
106…RSD電極
107…JFETソース電極
108…RSD開口部
1200…画像読み出し制御用MPU
1201…タイミングジェネレータ
1202…画像出力信号読み出し用ドライバ
1203…固体撮像素子
1204…画像出力信号増幅器
1205…A/D変換器
1206…開口率補正処理装置
1207…信号処理装置
1208…メモリコントローラ
1209…画像出力装置用インターフェース
1210…画像出力装置

Claims (13)

  1. 少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、
    前記第1及び第2の光電変換部を有する画素については、前記第2の光電変換部の直上の領域にはオンチップマイクロレンズを形成せず、前記第2の光電変換部の直上以外の領域に、前記第1の光電変換部に集光するためのオンチップマイクロレンズを形成し、前記第1の光電変換部のみを持つ画素については、前記第1の光電変換部に集光するためのオンチップマイクロレンズを形成してなることを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  2. 請求項1に記載のオンチップマイクロレンズ付き固体撮像素子であって、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素に配置されるオンチップマイクロレンズの大きさは、
    前記第1の光電変換部のみを有する画素であって、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素と隣接しない画素に配置されるオンチップマイクロレンズの大きさより小さいことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付き固体撮像素子。
  3. 少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、
    全有効画素におけるオンチップマイクロレンズは、第1の光電変換部に集光するように略同一形状として各画素中の略同一場所に設けられ、かつ、前記オンチップマイクロレンズは、前記第1及び第2の光電変換部を有する画素において、前記第2の光電変換部直上の領域には形成されないことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  4. 少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、
    全有効画素におけるオンチップマイクロレンズは、第1の光電変換部に集光するように設けられ、かつ、前記オンチップマイクロレンズは、前記第2の光電変換部直上の領域部分が除去されてなることを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  5. 前記オンチップマイクロレンズは、全有効画素において略同一形状として、各画素中の略同一場所に設けられることを特徴とする請求項4に記載のオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子であって、オンチップマイクロレンズが除去された前記領域部分の周囲であって、前記オンチップマイクロレンズの側壁に反射膜を形成したことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  7. 請求項6に記載のオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子であって、反射膜がAl膜であることを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  8. 請求項1から請求項7の内いずれか1項に記載のオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子であって、第1の光電変換部に集光するオンチップマイクロレンズがシリンドリカルレンズで、隣の画素同士の前記シリンドリカルレンズが円柱の軸方向で繋がっていて、分離していないことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  9. 少なくとも1つの画素に対して第1及び第2の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、前記第1と第2の光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、
    前記第1の光電変換部の直上領域には、前記第1の光電変換部に集光するように第1のオンチップマイクロレンズが配置され、
    前記第2の光電変換部の直上領域には、前記第2の光電変換部に集光するように、前記第1のオンチップマイクロレンズとは異なる大きさのオンチップマイクロレンズが配置されたことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  10. 少なくとも1つの画素に対して第1、第2及び第3の光電変換部を持つと共に、少なくとも1つの画素に対して前記第1の光電変換部のみを持ち、各光電変換部は、その入射光量に応じて互いに独立した信号出力を送出する固体撮像素子であって、
    前記第1の光電変換部の直上領域には、前記第1の光電変換部に集光するように、第1のオンチップマイクロレンズが配置され、
    前記第2の光電変換部の直上領域には、前記第2の光電変換部に集光するように、かつ、前記第3の光電変換部の直上領域には、前記第3の光電変換部に集光するように、前記第1のオンチップマイクロレンズとは異なる大きさのオンチップマイクロレンズが配置されたことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  11. 撮像用に配置される第1の光電変換部と、入力光量のモニタ用に配置される第2の光電変換部とを有する画素が少なくとも1つ設けられ、かつ、撮像用に配置される前記第1の光電変換部のみを有する画素が少なくとも1つ設けられたオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子であって、
    オンチップマイクロレンズは、前記第2の光電変換部に集光するために配置され、前記第1の光電変換部には、オンチップマイクロレンズが配置されていないことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  12. 請求項1、請求項4、請求項9又は請求項10に記載のオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子であって、第1の光電変換部からの信号を、その実効開口率に基づいて補正し、各画素の感度を調整する手段を設けたことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子。
  13. 請求項7に記載のオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子の製造方法であって、固体撮像素子本体部の上部にマイクロレンズを形成した後、フォトリソグラフィにより第2の光電変換部直上の領域部分の前記オンチップマイクロレンズを除去して穴を開け、AlスパッタリングによりAl膜を穴の全面に蒸着し、その後RIEによる異方性エッチングにより、穴の側壁のAl膜のみを残すことを特徴とするオンチップマイクロレンズ付固体撮像素子の製造方法。
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