JP3900119B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ室の容積が減少する領域にポンプ室と吐出口とを連通する吐出溝を有するベーンポンプに関する。
従来公知のベーンポンプを図20及び図21に示す(特許文献1参照)。
このベーンポンプ100 は、一組のプレート110 、120 によって挟まれたリング130 の内側にロータ室を形成し、そのロータ室にベーン140 を保持するロータ150 が回転可能に収容され、且つロータ150 の回転中心軸がロータ室の中心と偏心した位置に設けられている。これにより、リング130 の内周面とロータ150 の外周面との間にベーン140 によって区画されたポンプ室160 (図21参照)が形成され、このポンプ室160 の容積がロータ150 の回転に伴って変化する。
また、図21に示す様に、ベーンポンプ100 の設置状態におけるリング130 の内壁の鉛直方向下方に位置する部位に、ロータ150 の軸心方向に沿った長溝170 が設けられ、この長溝170 によりベーン140 の摩耗した摩耗粉を収容するようになっている。
更に、リング130 には、吸入溝180 を介してポンプ室160 に連通する吸入口190 と、ポンプ室160 に連通する吐出口200 とが設けられている。
吸入溝180 は、ロータ150 の回転に伴ってポンプ室160 の容積が増大する領域に設けられ、リング130 の内周面に沿って円弧状に形成されている。吐出口200 は、ロータ150 の回転(図21にロータ150 の回転方向を矢印で示す)に伴ってポンプ室160 の容積が減少する領域に設けられ、リング130 の内周面に沿って円弧状に形成されている。
実開昭58−177576号公報
ところが、ベーンポンプ100 では、ベーン140 とリング130 及びプレート110 、120 との摺動によって摩耗粉が発生する。この摩耗粉は、一定期間使用毎に、リング130 の底に設けられた栓210 を外して、長溝170 内に収容された摩耗粉を取り除く必要があった。
このため、摩耗粉を取り除かなければ、堆積した摩耗粉の一部がベーン140 によって掻き出され、摺動部クリアランスに噛み込むことでポンプがロックする虞があった。
特に、吐出流量が少ないポンプ(例えば自動車のエバポリークチェックに使用されるポンプ)では、ロータ150 を回転駆動するモータの駆動トルクが小さいため、摩耗粉の排出を確実に実施する必要があった。更に、自動車用では、一定期間使用毎に摩耗粉を取り除くことも困難であった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、摩耗粉を効果的に排出し、ポンプ内に堆積しないようにして、摺動部クリアランスへの摩耗粉の噛み込みを防止できるベーンポンプを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明のベーンポンプは、ポンプ室の容積が減少する領域にポンプ室と吐出口とを連通する吐出溝が凹設され、この吐出溝のロータ回転方向の端部に吐出口が連通していることを特徴とする。
この構成では、吐出溝のロータ回転方向の端部に吐出口が開口しているので、作動流体と共に吐出溝の端部まで流れてきた摩耗粉は、作動流体の流れに乗って吐出口に流出するため、吐出溝の端部に摩耗粉が堆積するのを防止できる。
また、本発明のベーンポンプは、吐出口のロータ回転方向の側面は、吐出溝のロータ回転方向の終端面より反ロータ回転方向に位置し、吐出口のロータ回転方向の側面と吐出溝のロータ回転方向の終端面との間に設けられる段差が、吐出溝の深さ以下の長さに設定されていることを特徴とする。
この構成では、段差によって形成される吐出溝の角部に摩耗粉が堆積した場合でも、段差の長さが吐出溝の深さ以下に設定されているので、吐出溝の角部に堆積した摩耗粉(堆積物)は、吐出溝の深さ以上に堆積することはなく、吐出口より排出される。その結果、吐出溝の角部に摩耗粉が堆積しても、その摩耗粉がベーンによって吐出溝から掻き出される機会が少なくなるので、摺動部クリアランスへの摩耗粉の噛み込みを低減できる。
(請求項の発明)
請求項2に記載のベーンポンプは、吐出口のロータ回転方向の側面、吐出溝のロータ回転方向の終端面より更にロータ回転方向に位置していることを特徴とする。
この構成では、作動流体と共に吐出溝の端部まで流れてきた摩耗粉が、その吐出溝の端部に堆積することなく、吐出口に滞りなく流出される。
(請求項の発明)
請求項3に記載のベーンポンプでは、ベーンポンプが使用のため据え付けられた状態にある時に、吐出溝は、ロータ回転方向の端部を天地方向の略地方向に向けて配置され、吐出口は、吐出溝のロータ回転方向の端部から天地方向の略地方向に向かって形成されていることを特徴とする。
この構成では、ポンプ室から流出する作動流体の流れに乗って、摩耗粉を効果的に吐出口から排出でき、摩耗粉が吐出溝に堆積することを防止できる。
(請求項の発明)
請求項4に記載のベーンポンプでは、ロータの回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時に、吐出溝は、ロータ回転方向の端部を略地方向に向けて配置され、吐出口は、吐出溝のロータ回転方向の端部から略地方向に向かって形成されていることを特徴とする。
この構成では、ロータの回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した場合に、ポンプ室から流出する作動流体の流れに乗って、摩耗粉を効果的に吐出口から排出でき、摩耗粉が吐出溝に堆積することを防止できる。
(請求項の発明)
請求項5に記載のベーンポンプでは、吐出口、少なくとも一方の側面がロータの回転接線方向に形成されていることを特徴とする。
この構成では、吐出溝から流出する作動流体の流れ方向に沿って吐出口を形成できるので、作動流体の流れによって効果的に摩耗粉を排出できる。
(請求項の発明)
請求項6に記載のベーンポンプでは、吐出口、ロータの回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時に、吐出溝のロータ回転方向の端部から略地方向に向かって形成された第1の吐出口と、ロータの回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時に、吐出溝のロータ回転方向の端部から略地方向に向かって形成された第2の吐出口とで構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ロータの回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時には、吐出溝に流れ込んだ摩耗粉が第1の吐出口から作動流体の流れと共に、自重落下によって排出され、ロータの回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時には、吐出溝に流れ込んだ摩耗粉が第2の吐出口から作動流体の流れと共に、自重落下によって排出される。
(請求項の発明)
本発明のベーンポンプは、ポンプ室の容積が減少する領域にポンプ室と連通して凹設された吐出溝を有し、この吐出溝のロータ回転方向の端部と反回転方向の端部との間に吐出口が連通して設けられている。また、吐出溝は、ベーンポンプが使用のため据え付けられた状態にある時に、ロータ回転方向の端部から吐出口に向かって天地方向の略地方向に傾斜して設けられていることを特徴とする。
この構成では、ロータの回転方向に吐出口を過ぎて吐出溝の端部まで流れた摩耗粉が、吐出溝の傾斜によって吐出口へ導かれるため、吐出溝の端部に摩耗粉が堆積するのを抑制できる。
また、本発明のベーンポンプは、ロータの回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時に、吐出溝の底面が、ロータ回転方向の端部から吐出口に向かって略地方向に傾斜していることを特徴とする。この構成では、摩耗粉が吐出溝の端部まで流れてきた場合でも、吐出溝の底面の傾斜に沿って吐出口へ導かれ、そのまま吐出口より流出するため、吐出溝に摩耗粉が堆積することを抑制できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1はロータ7側から見たプレート4の平面図、図2は吐出溝12に沿って切断したプレート4の断面図である。
本実施例のベーンポンプ1は、例えば自動車のエバポリークチェックに使用されるもので、図5に示す様に、環状体であるリング2の両面側に一組のプレート3、4を配置して、リング2の内側に円形のロータ室5(図4参照)を形成し、そのロータ室5にべーン6を有するロータ7が回転可能に収容されたポンプ本体と、ロータ7を回転駆動するモータ8とを備えている。なお、このベーンポンプ1は、図3(ポンプ本体の構造を簡略化した断面図)に示す様に、ロータ7の回転中心軸(モータ回転軸8a)を略天地方向に向けて使用される。
ロータ7は、図4に示す様に、自身の外径がロータ室5の内径より小さく形成され、モータ8によって駆動される回転中心軸が、ロータ室5の中心とずれた位置に設定されている。このロータ7は、外周面から中心方向に向かって穿設されたベーン溝7aを有し、このベーン溝7aが周方向に複数箇所、等間隔(図4では4カ所、90度間隔)に設けられている。
べーン6は、ロータ7の各ベーン溝7aにそれぞれ往復動可能に保持され、図示しないスプリングによりロータ7の外径方向へ付勢されて、自身の先端部がリング2の内周面に当接している。なお、ロータ7を駆動するモータ8の駆動トルクが小さい(ポンプ能力が小さい)場合は、スプリングを使用することなく、遠心力のみでベーン6をロータ7の外径方向へ付勢しても良い。
これにより、ロータ室5の内周面とロータ7の外周面との間にべーン6によって区画されたポンプ室9が複数箇所(図4では4カ所)形成され、このポンプ室9の容積がロータ7の回転に伴って変化する。
一組のプレート3、4のうち、リング2の下側に配置される一方のプレート4には、図1に示す様に、吸入溝10と吸入口11、及び吐出溝12と吐出口13が設けられている。
吸入溝10は、ロータ7の回転に伴ってポンプ室9の容積が増大する領域に設けられ、リング2の内周に沿って円弧状に形成されている。
吐出溝12は、ロータ7の回転に伴ってポンプ室9の容積が減少する領域に設けられ、吸入溝10と同様に、リング2の内周に沿って円弧状に形成されている。なお、一組のプレート3、4のうち、何方か一方はリング2と一体に形成されていても良い。
吸入口11は、ポンプ室9の容積が増大する時に、吸入溝10を介してポンプ室9と連通し、そのポンプ室9に作動流体(本実施例では空気またはガソリン蒸気)を導入する。 吐出口13は、ポンプ室9の容積が減少する時に、吐出溝12を介してポンプ室9と連通し、そのポンプ室9から作動流体を吐出する。但し、この吐出口13は、図2(a)に示す様に、吐出溝12のロータ回転方向の端部(終端部と呼ぶ)に連通し、その吐出溝12から天地方向(図示上下方向)の略地方向に向けて開口している。また、図2(b)に示す様に、吐出溝12のロータ回転方向の終端面12aと、吐出口13のロータ回転方向の側面13aとは、段差の無い一つの連続的な面として接続されている。
次に、ベーンポンプ1の作動を説明する。
モータ8に駆動されてロータ7が回転すると、べーン6によって区画された4つのポンプ室9がそれぞれ容積変化を伴いながら周方向に移動する。
ここで、1つのポンプ室9を例にとって説明する。
ポンプ室9の容積が増大する過程で、そのポンプ室9が吸入溝10に連通すると、吸入溝10を介して吸入口11からポンプ室9に作動流体が流入する。
ポンプ室9を区画する前後2枚のべーン6のうち、後側(反回転方向側)のべーン6が吸入溝10の前端(回転方向側の端部)を過ぎると、ポンプ室9と吸入溝10との連通が遮断されて、ポンプ室9が密閉される。
その後、ポンプ室9の前側に配置されたべーン6が吐出溝12の後端(反回転方向側の端部)を通過すると、ポンプ室9と吐出溝12とが連通して、ポンプ室9の作動流体が吐出溝12を介して吐出口13より吐出される。
(実施例1の効果)
このベーンポンプ1では、ロータ7の回転に伴ってべーン6の先端部がロータ室5の内周面に摺接するため、両者の摩耗により摩耗粉が発生する。この摩耗粉は、作動流体に含まれてポンプ本体の内部を移動し、ポンプ室9が吐出溝12と連通した時に、作動流体と共に吐出溝12に流れ込む。ここで、本実施例のベーンポンプ1は、図2に示した様に、吐出口13の入口が吐出溝12の終端部に開口しており、且つ吐出溝12の終端面12aと吐出口13の側面13aとが段差の無い一つの連続的な面として接続されているので、作動流体と共に吐出溝12に流れ込んだ摩耗粉は、吐出溝12の終端部に堆積することなく、図2(a)に矢印で示す様に、作動流体と共に吐出口13より効果的に排出される。
なお、吐出溝12の終端部以外では、吐出口13に向かう作動流体の流れが生じているので、吐出溝12の終端部以外に摩耗粉が堆積することはなく、作動流体の流れに乗って吐出口13より排出される。これにより、吐出溝12に流れ込んだ摩耗粉が、ベーン6によって吐出溝12から掻き出されることはなく、ポンプ本体の摺動部クリアランスへの摩耗粉の噛み込みを防止できる。その結果、モータ8の駆動トルクが小さいポンプでもロックすることはなく、信頼性を向上できる。
図6は吐出溝12に沿って切断したプレート4の断面図である。
本実施例のベーンポンプ1は、図6に示す様に、吐出口13のロータ回転方向の側面13aが、吐出溝12のロータ回転方向の終端面12aより反ロータ回転方向(図示右方向)に位置し、その吐出口13の側面13aと吐出溝12の終端面12aとの間に段差が設けられている。但し、段差の長さHは、吐出溝12の深さD以下の長さに設定されている。
上記の構成では、吐出口13の側面13aと吐出溝12の終端面12aとの間に段差が設けられることによって、吐出溝12の終端部に角部が形成され、この角部に摩耗粉が堆積する(図6参照)。この摩耗粉同士を結合し、且つ堆積させる力は、摩耗粉同士の分子間力、摩耗粉同士の摩擦力、作動流体の表面張力、吐出溝12が形成されたプレート4の材料と摩耗粉との分子間力、プレート4の材料と摩耗粉との摩擦力である。すなわち、吐出溝12の終端面12aを基準として図示H方向に堆積する力と、段差面(段差を有する吐出溝12の底面)を基準として図示D方向に堆積する力とが均等に働く。よって、堆積物は、D方向の脚長L1とH方向の脚長L2とが略等しくなる様に、吐出溝12の終端面12aと段差面とで形成される角部に堆積していく。
ここで、図7に示す様に、段差の長さHが吐出溝12の深さDより大きい場合には、摩耗粉の堆積が進むに連れて、L1とL2とが略等しく長くなってくると、L2が吐出口13に到達するまえに、L1がベーン6の作動領域まで到達する。その後は、摩耗粉や、その堆積物がベーン6の作動領域に供給されやすくなり、その摩耗粉や堆積物がプレート4とロータ7との間に入り込んで、噛み込みの原因となる。
一方、図6に示す様に、段差の長さHが吐出溝12の深さDより小さい場合には、摩耗粉の堆積が進むに連れてL1とL2とが略等しく長くなってくると、L1がベーン6の作動領域に到達するまえに、L2が吐出口13に到達する。その後は、摩耗粉や、その堆積物が吐出口13から排出されるので、図7に示すD<Hの場合に比べて、摩耗粉や堆積物がプレート4とロータ7との間に入り込む機会を減少させることができる。
図8は吐出溝12に沿って切断したプレート4の断面図である。
本実施例のベーンポンプ1は、図8に示す様に、吐出口13のロータ回転方向の側面13aが、吐出溝12のロータ回転方向の終端面12aより更にロータ回転方向(図示左側)に位置している。この構成によれば、吐出口13の側面13aと吐出溝12の終端面12aとの間に、摩耗粉が堆積できる様な角部が形成されないので、作動流体と共に吐出溝12の終端部まで流れてきた摩耗粉は、図示矢印で示す様に、吐出溝12の終端部にて堆積することなく、吐出口13に滞りなく流出される。
図9はポンプ本体の構造を簡略化した断面図、図10はロータ7側から見たプレート4の平面図、図11は吐出溝12に沿って切断したプレート4の断面図である。
本実施例のベーンポンプ1は、実施例1と同様に、ロータ7の回転中心軸を略天地方向に向けて使用するものであり、吐出口13が吐出溝12の始端部(反回転方向の端部)と終端部との間(略中間部)に位置している(図10参照)。また、吐出溝12は、図11に示す様に、自身の底面が、両端部(始端部及び終端部)から吐出口13に向かって略地方向に傾斜して設けられている。
この構成では、吐出溝12の最も低い位置に吐出口13の入口が開口しているので、吐出溝12に流れ込んだ摩耗粉は、作動流体の流れと共に、自重により吐出口13に向かって落下し、吐出口13より排出される。従って、吐出溝12の始端部側から吐出溝12に流れ込んだ摩耗粉が、吐出口13の入口を通り過ぎて吐出溝12の終端部側へ流れ込んだ場合でも、そのまま吐出溝12の終端部に堆積していくことはなく、吐出溝12の底面を作動流体の流れと共に、自重により落下して吐出口13から排出される。
なお、図11では、吐出溝12の始端部側にも傾斜を設けているが、始端部側は作動流体の流れによって摩耗粉を吐出口13に排出できるので、終端部側だけに傾斜を設けても良い。
図12はポンプ本体の構造を簡略化した断面図、図13はロータ7側から見たプレート4の平面図である。
本実施例のベーンポンプ1は、ロータ7の回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用する場合の一例である。
このベーンポンプ1は、図13に示す様に、吐出溝12の終端部を略地方向に向けて配置され、吐出口13が吐出溝12の終端部から略地方向に向かって形成されている。
また、吐出口13は、図14に示す様に、吐出溝12の終端部から略地方向に向かって形成されると共に、一方の側面(図示左側の側面)がロータ7の回転接線方向に沿って形成され、入口から出口に向かって次第に広くなる様に形成しても良い。
あるいは、図15に示す様に、吐出口13の全体をロータ7の回転接線方向に向けて形成しても良い。
この実施例5の構成によれば、吐出溝12が略天地方向を向いて使用され、且つ吐出溝12の始端部より終端部の方が低い位置に配置されるので、ロータ7の回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した場合でも、吐出溝12に摩耗粉が堆積することはなく、作動流体と共に吐出口13から効果的に排出できる。
また、図14及び図15に示す構成では、作動流体をロータ7の回転接線方向に吐出できるので、その作動流体の流れに乗って、より効果的に摩耗粉を吐出口13から排出できる。
図16はロータ7側から見たプレート4の平面図、図17はプレート4の断面図である。
本実施例のベーンポンプ1は、図16に示す様に、第1の吐出口13bと第2の吐出口13cとを設けた場合の一例である。
即ち、吐出口13は、ロータ7の回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時に、吐出溝12の終端部から略地方向に向かって形成された第1の吐出口13bと、ロータ7の回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時に、吐出溝12の終端部から略地方向に向かって形成された第2の吐出口13cとで構成される。
この構成によれば、ロータ7の回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時(図17参照)には、実施例1と同じく、吐出溝12に流れ込んだ摩耗粉が第1の吐出口13bから作動流体の流れと共に、自重により落下して排出され、ロータ7の回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時(図16参照)には、実施例5と同じく、吐出溝12に流れ込んだ摩耗粉が、第2の吐出口13cから作動流体の流れと共に、自重により落下して排出される。
これにより、ロータ7の回転中心軸を、I.略天地方向、II. 天地方向と略直交する方向の何れの方向に向けて使用した場合でも摩耗粉を吐出口13より排出でき、吐出溝12に摩耗粉が堆積するのを防止できる。
図18はポンプ本体の構造を簡略化した断面図、図19はポンプ本体の断面図である。 本実施例のベーンポンプ1は、吐出溝12と吐出口13をそれぞれリング2に設けた場合の一例であり、ロータ7の回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用する。
吐出溝12は、図19に示す様に、リング2の内周面を円弧状に凹設して形成され、吐出口13は、吐出溝12の終端部から略地方向に向けて形成され、且つリング2の外周面まで貫通している(図18参照)。
この構成においても、実施例5と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例は、上記の実施例6に記載した構成にも適用できる。
更に、ロータ7の回転中心軸を略天地方向に向けて使用する場合(例えば実施例1及び実施例4の場合)には、リング2とプレート4の両方に吐出口13を設けることで対応可能である。
ロータ側から見たプレートの平面図である(実施例1)。 吐出溝に沿って切断したプレートの断面図である(実施例1)。 ポンプ本体の構造を簡略化した断面図である(実施例1)。 リングとロータの平面図である(実施例1)。 ベーンポンプの全体構造を示す断面図(a)と、そのA視図(b)である。 吐出溝に沿って切断したプレートの断面図である(実施例2)。 吐出溝に沿って切断したプレートの断面図である(実施例2)。 吐出溝に沿って切断したプレートの断面図である(実施例3)。 ポンプ本体の構造を簡略化した断面図である(実施例4)。 ロータ側から見たプレートの平面図である(実施例4)。 吐出溝に沿って切断したプレートの断面図である(実施例4)。 ポンプ本体の構造を簡略化した断面図である(実施例5)。 ロータ側から見たプレートの平面図である(実施例5)。 ロータ側から見たプレートの平面図である(実施例5)。 ロータ側から見たプレートの平面図である(実施例5)。 ロータ側から見たプレートの平面図である(実施例6)。 プレートの断面図である(実施例6)。 ポンプ本体の構造を簡略化した断面図である(実施例7)。 ポンプ本体の断面図である(実施例7)。 ベーンポンプの断面図である(背景技術)。 ベーンポンプの断面図である(背景技術)。
符号の説明
1 ベーンポンプ
5 ロータ室
6 べーン
7 ロータ
7a ベーン溝
8a モータ回転軸(ロータの回転中心軸)
9 ポンプ室
11 吸入口
12 吐出溝
12a 吐出溝のロータ回転方向の終端面
13 吐出口
13a 吐出口のロータ回転方向の側面
13b 第1の吐出口
13c 第2の吐出口
H 段差の長さ
D 吐出溝の深さ

Claims (7)

  1. 円形または楕円形状に開口するロータ室と、
    このロータ室に連通する吸入口及び吐出口と、
    前記ロータ室に回転可能に配置され、複数のベーン溝を有するロータと、
    前記ベーン溝に往復動可能に収納され、前記ロータの回転時に自身の先端部が前記ロータ室の内周面に摺接するベーンとを備え、
    前記ロータ室の内周面と前記ロータの外周面との間で前記ベーンによって区画され、且つその容積が前記ロータの回転に伴って変化するポンプ室を形成し、このポンプ室の容積が増大する時に前記吸入口より前記ポンプ室に作動流体を導入し、前記ポンプ室の容積が減少する時に前記吐出口より前記ポンプ室の作動流体を吐出するベーンポンプであって、
    前記ポンプ室の容積が減少する領域に前記ポンプ室と前記吐出口とを連通する吐出溝が凹設され、この吐出溝のロータ回転方向の端部に前記吐出口が連通しており、
    前記吐出口のロータ回転方向の側面は、前記吐出溝のロータ回転方向の終端面より反ロータ回転方向に位置し、前記吐出口のロータ回転方向の側面と前記吐出溝のロータ回転方向の終端面との間に設けられる段差が、前記吐出溝の深さ以下の長さに設定されていることを特徴とするベーンポンプ。
  2. 円形または楕円形状に開口するロータ室と、
    このロータ室に連通する吸入口及び吐出口と、
    前記ロータ室に回転可能に配置され、複数のベーン溝を有するロータと、
    前記ベーン溝に往復動可能に収納され、前記ロータの回転時に自身の先端部が前記ロータ室の内周面に摺接するベーンとを備え、
    前記ロータ室の内周面と前記ロータの外周面との間で前記ベーンによって区画され、且つその容積が前記ロータの回転に伴って変化するポンプ室を形成し、このポンプ室の容積が増大する時に前記吸入口より前記ポンプ室に作動流体を導入し、前記ポンプ室の容積が減少する時に前記吐出口より前記ポンプ室の作動流体を吐出するベーンポンプであって、
    前記ポンプ室の容積が減少する領域に前記ポンプ室と前記吐出口とを連通する吐出溝が凹設され、この吐出溝のロータ回転方向の端部に前記吐出口が連通しており、
    前記吐出口のロータ回転方向の側面は、前記吐出溝のロータ回転方向の終端面より更にロータ回転方向に位置していることを特徴とするベーンポンプ。
  3. 円形または楕円形状に開口するロータ室と、
    このロータ室に連通する吸入口及び吐出口と、
    前記ロータ室に回転可能に配置され、複数のベーン溝を有するロータと、
    前記ベーン溝に往復動可能に収納され、前記ロータの回転時に自身の先端部が前記ロータ室の内周面に摺接するベーンとを備え、
    前記ロータ室の内周面と前記ロータの外周面との間で前記ベーンによって区画され、且つその容積が前記ロータの回転に伴って変化するポンプ室を形成し、このポンプ室の容積が増大する時に前記吸入口より前記ポンプ室に作動流体を導入し、前記ポンプ室の容積が減少する時に前記吐出口より前記ポンプ室の作動流体を吐出するベーンポンプであって、
    前記ポンプ室の容積が減少する領域に前記ポンプ室と前記吐出口とを連通する吐出溝が凹設され、この吐出溝のロータ回転方向の端部に前記吐出口が連通しており、
    前記ベーンポンプが使用のため据え付けられた状態にある時に、
    前記吐出溝は、ロータ回転方向の端部を天地方向の略地方向に向けて配置され、前記吐出口は、前記吐出溝のロータ回転方向の端部から天地方向の略地方向に向かって形成されていることを特徴とするベーンポンプ。
  4. 請求項に記載したベーンポンプにおいて、
    前記ロータの回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時に、
    前記吐出溝は、ロータ回転方向の端部を略地方向に向けて配置され、
    前記吐出口は、前記吐出溝のロータ回転方向の端部から略地方向に向かって形成されていることを特徴とするベーンポンプ。
  5. 請求項3または4に記載したベーンポンプにおいて、
    前記吐出口は、少なくとも一方の側面が前記ロータの回転接線方向に形成されていることを特徴とするベーンポンプ。
  6. 請求項1〜3に記載した何れかのベーンポンプにおいて、
    前記吐出口は、前記ロータの回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時に、
    前記吐出溝のロータ回転方向の端部から略地方向に向かって形成された第1の吐出口と、前記ロータの回転中心軸を天地方向と略直交する方向に向けて使用した時に、前記吐出溝のロータ回転方向の端部から略地方向に向かって形成された第2の吐出口とで構成されていることを特徴とするベーンポンプ。
  7. 円形または楕円形状に開口するロータ室と、
    このロータ室に連通する吸入口及び吐出口と、
    前記ロータ室に回転可能に配置され、複数のベーン溝を有するロータと、
    前記ベーン溝に往復動可能に収納され、前記ロータの回転時に自身の先端部が前記ロータ室の内周面に摺接するベーンとを備え、
    前記ロータ室の内周面と前記ロータの外周面との間で前記ベーンによって区画され、且つその容積が前記ロータの回転に伴って変化するポンプ室を形成し、このポンプ室の容積が増大する時に前記吸入口より前記ポンプ室に作動流体を導入し、前記ポンプ室の容積が減少する時に前記吐出口より前記ポンプ室の作動流体を吐出するベーンポンプであって、 前記ポンプ室の容積が減少する領域に前記ポンプ室と連通して凹設された吐出溝を有し、この吐出溝のロータ回転方向の端部と反回転方向の端部との間に前記吐出口が連通して設けられ、
    前記ベーンポンプが使用のため据え付けられた状態にある時に、前記吐出溝は、ロータ回転方向の端部から前記吐出口に向かって天地方向の略地方向に傾斜しており、
    前記ロータの回転中心軸を略天地方向に向けて使用した時に、前記吐出溝の底面が、ロータ回転方向の端部から前記吐出口に向かって略地方向に傾斜していることを特徴とするベーンポンプ。
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