JP3899062B2 - アンテナ装置及びその制御方法 - Google Patents

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本発明は、伝搬環境に応じて、電波の送信方式を切替えることのできるアンテナ装置及びその制御方法に関する。
第3世代移動通信システムや無線LANシステムなどのさらなる大容量化を実現する方法としてアダプティブアンテナ(例えば、非特許文献1参照)およびMIMO(Multiple Input Multiple Output)方式(例えば、非特許文献2参照)の技術の検討が盛んに行われている。
アダプティブアンテナとは、図23に示すように、各アンテナ#1〜#Kヘの給電振幅/位相(ウエイト1〜ウェイトK)を信号処理(アダプティブプロセッサ)200により適切に制御することでアンテナ放射パターンを成形し、所望の端末に対して最大の信号強度を与え、干渉端末には極力電波を放射しないようにするものである。
一方、MIMO方式とは、送受信信双方にアレイアンテナを用いるシステムであって、多重伝搬環境では、複数のアンテナにおける各アンテナと端末の間の伝送状況が違うことを利用して、各々のアンテナで違う信号を伝送し、多重化を図って伝送容量を増大させようとするものである。このようにMIMO方式は、送受信アンテナを複数用意し、伝送容量の増大を実現する方式であるが、その実現方法において大きく2種類に分けられる。一つは、送信ダイバーシチ技術を応用したSTC型MIMO方式、もう一つは、SDM技術を利用したSDM型MIMO方式である。
図24は、STC型MIMO方式の概念を示す図である。同図に示すように、STC型MIMO方式の送信側では、異なった送信データが時空間符号化部(STC:Space-Time coding)310で符号化されて並列に送られ、複数チャネルによる伝送が行われる(STCに関しては、非特許文献4参照)。受信側は、複数チャネルが混在した受信信号を受信し、STC320で時空間符号化処理を施して受信信号を復号する。
一方、図25は、SDM(Space Division Multiplexing)型MIMO方式の概念を示す図である。同図に示すように、SDM型MIMO方式の送信側では、ある一つの送信データがS/P350で直並列変換され、チャネル符号化部360〜360において複素重みがかけられて複数の送信系列が生成される。このようにして生成された複数の送信系列は、各アンテナ素子1〜Mから同時に送信される(例えば、非特許文献2参照)。受信側は、送信側の各アンテナ素子1〜Mから送信された信号を受信し、チャネル復号化部370〜370で復号処理を行って各系列に分離する。
上記したアダプティブアンテナ及びMIMO方式は、無線通信方式において、高品質、大容量を実現する画期的な技術であるが、両者は別々に提案されたもので、その適用範囲は到来波の状況に応じて異なる。例えば、到来波の角度広がりが大きくなり、フェージングの影響が大きくなって伝送品質が著しく劣化するような場合は、MIMO方式を用いてダイバーシチ送信を行うことでフェ−ジングによる信号の歪補償が可能となる。反対に、到来波の角度広がりが小さいときには、到来波の到来方向を正確に推定することができるので、任意の方向にビームパターンを形成するビーム送信(指向性送信)を行うことで、到来方向の異なる端末への干渉を除去することが可能である。すなわち、アダプティブアンテナとMIMO方式とでは、効果を得られる領域が異なっている。
ところで、ブロードバンド無線アクセスを支える新技術として、ソフトウェアの書き換えだけで、周波数や通信方式などの機能変更や追加が可能な無線装置、いわゆるソフトウェア無線機(例えば、非特許文献3参照)の開発が現在進められている。このソフトウェア無線機は、例えば、図26に示すように、アンテナ#1〜#n、受信機(同図省略)で電波を受けて、A/D(A/Dコンバータ)410〜410で高速のA/D変換を行い、その結果をディジタル回路420でソフトウェア処理して信号を取り出し、入出力機器430に出力するというものである。すなわち、ソフトウェア無線機は、あらゆる通信方式に対応するべく、ソフト的信号処理で変復調を含めた方式を実現するものである。こうしたソフトウェア無線機においては、アダプティブアンテナとMIMO方式の機能をソフトウェアで実現するので、同じ無線機に搭載し、両者を使い分けることができると考えられている。
また、上記のようなアダプティブアンテナを用いた無線基地局装置において、フェージング相関が小さい場合であっても、良好な通信品質で無線通信を行うことができる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、フェージング相関を監視し、その監視結果に応じて、ビーム送信とダイバーシチ送信とを切替えて無線送信処理を行うので、フェージングの相関が小さい場合であっても良好な通信品質で無線通信を行うことができる旨が記載されている。
特開2002−16534号公報 菊間信良,"アレイアンテナによる適応信号処理,"科学技術出版,1998 村田英一,"無線通信用MIMOチャネル伝送技術,"電子情報通信学会誌,Vol.86,No.3,pp.215−217,March,2003 鈴木康夫,荒木純道,"ソフトウェア無線機とその国内における開発の現状,"電子情報通信学会論文誌B,VoLJ84−B,No.7,pp.1120−1131,July,2001 Vahid Tarokh, et. A1.,"Space-Time Codes for High Data Rate Wireless Communication : Performance Criterion and Code Construction, "IEEE Trans. Information Theory, Vol. 44, No.2, March, 1998
上記のように、アダプティブアンテナとMIMO方式は、無線通信システムで用いられる送信端末と受信端末間の電波伝搬状況によって得られる効果の領域が異なる。このため、上記アダプティブアンテナとMIMO方式を使い分けるには、電波伝搬状況を把握し、両者のどちらがより適切かを判断する必要がある。
しかしながら、アダプティブアンテナとMIMO方式は互いに独立した技術であり、これらを使い分けるために伝搬状況を測定し判断するといった方法は確立されていない。このため、現在のところ、アダプティブアンテナとMIMO方式の異なる方式を同じ無線機に搭載、あるいは両方式をソフトウェアの書き換えで対応するソフトウェア無線機で実現することは難しい。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、伝搬環境に応じてアダプティブアンテナとMIMO方式を切替えることのできるアンテナ装置及びその制御方法を提供することである。
上記課題を解決するため、複数のアンテナ素子から構成されるアレイアンテナと、該アレイアンテナを制御する制御装置とを備えるアンテナ装置において、前記複数のアンテナ素子に到来する電波の到来波の状況を測定する伝搬環境測定手段と、前記伝搬環境測定手段にて測定した到来波の状況と前記複数のアンテナ素子により形成可能なビーム幅との関係に基づいて、全アンテナ素子で指向性を形成して信号を送信するビーム送信とサブアレイ毎に指向性を形成して異なる信号を送信するダイバーシチ送信の適用領域を判定するための適用領域判定値を算出する適用領域判定値算出手段と、前記算出した適用領域判定値に基づいて、前記ビーム送信又は前記ダイバーシチ送信のいずれかに切替える送信方式切替手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項2によれば、前記アンテナ装置において、前記適用領域判定値算出手段は、
T=AS/BW
T:適用領域判定値
AS:到来波の角度広がり〔°〕
BW:ビーム幅〔°〕
に従って、前記適用領域判定値を算出することを特徴としている。
また、本発明の請求項3によれば、前記アンテナ装置において、前記適用領域判定値算出手段により算出される適用領域判定値と、受信電力と、アンテナ間の相関とを関連付けるテーブルを有し、前記送信方式切替手段は、受信した信号に基づいて前記適用領域判定値算出手段により算出される適用領域判定値に対応する値を前記テーブルから求め、その求めた値に基づいて、前記ビーム送信又は前記ダイバーシチ送信の適用領域を判定する適用領域判定手段を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項4によれば、前記アンテナ装置において、前記送信方式切替手段は、前記テーブルから求めた値が第1の所定値未満であるときは、前記ビーム送信に切替え、前記求めた値が該第1の所定値以上であるときは、前記ダイバーシチ送信に切替える判定をすることを特徴としている。
また、本発明の請求項5によれば、前記アンテナ装置において、前記送信方式切替手段によりダイバーシチ送信が選択された場合に、前記複数のアンテナ素子を任意の組のサブアレイで分割して、各サブアレイにおいてビームを形成するサブアレイビーム形成手段を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項6によれば、前記アンテナ装置において、前記送信方式切替手段は、前記テーブルから求めた値が第2の所定値以上の所定範囲内であるときは、前記複数のアンテナ素子をM組(Mは2以上の整数)のサブアレイに分け、Mブランチ等利得又はMブランチ不等利得のダイバーシチ送信に切替える判定をすることを特徴としている。
また、本発明の請求項7によれば、前記アンテナ装置において、前記送信方式切替手段によりダイバーシチ送信が選択された場合に、既知信号を受信端末に送信する既知信号送信手段と、前記既知信号に基づいて受信端末より送信されるフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信手段と、前記フィードバック情報を基に、サブアレイから送信する送信信号に位相差をつけて送信する位相制御送信手段と、を備えることを特徴としている。
本発明によれば、到来波の状況と、アンテナのビーム幅との関係を求めることで、適切にビーム送信とダイバーシチ送信の適用判断を行うことが可能になる。その結果、伝搬環境に応じたビーム送信とダイバーシチ送信の切替えが実現でき、あらゆる伝搬環境において常に最大の伝送品質、容量を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係るアンテナ装置の構成を示すブロック図である。
同図において、このアンテナ装置1は、複数のアンテナ素子#1〜#nからなるアレイアンテナと、該アレイアンテナを制御する制御装置10とから構成される。本実施形態に係るアンテナ装置1は、例えば、移動通信システムの無線基地局に具備される装置であって、端末(例:移動局)から送信された信号をアレイアンテナで受信し、受信信号とアンテナの静的放射パターン特性とを用いて伝搬環境を判断する。そして、その判断結果をもとに、全アンテナ素子で指向性を形成して信号を送信するビーム送信か、サブアレイ毎に指向性を形成して異なる信号を送信するダイバーシチ送信かを切替え、切替えられた送信方式を用いて信号を端末に無線送信する。
上記制御装置10は、到来波の状況を推定するためのDOA(DOA:Direction Of Arrival)アルゴリズムを実装する到来波推定部11と、ビーム送信アルゴリズムをソフトウェアで実装するビーム送信処理部12と、ダイバーシチ送信アルゴリズムをソフトウェアで実装するダイバーシチ送信処理部13と、ビーム送信又はダイバーシチ送信の切替制御を行うビーム送信/ダイバーシチ送信切替制御部14と、ビーム送信とダイバーシチ送信の切替えの際に参照される適用領域表(テーブル)を記憶する適用領域表記憶部15と、から構成される。
本実施形態では、ビーム送信/ダイバーシチ送信切替制御部14は、到来波推定部11で推定された到来波状況の推定結果と、適用領域表記憶部15に記憶されている適用領域表を利用して、送信に最適な送信方式(ビーム送信又はダイバーシチ送信)を判断し切替える。以下、詳細に説明する。
図2は、適用領域表記憶部15で記憶されるビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域を判断するために用いる適用領域表である。この適用領域表は、到来電波の広がりを示すアングルスプレッド(AS)とアンテナビーム幅(BW)との関係に基づき作成されるが、作成方法の詳細について説明する前に、まず、図3を用いてビーム送信とダイバーシチ送信の動作概要を説明する。
図3(a)は、ビーム送信を説明するための図で、図3(b)は、ダイバーシチ送信を説明するための図である。
ビーム送信は、同図(a)に示すように、アレイアンテナの全アンテナ(アンテナ素子#1〜#16)を用いて鋭いビームを形成し、その方向を最も強い電波が飛んでくる方向(見通しでは端末100方向)に向けるものである。ビーム送信の場合、アレイアンテナに接続される送信機TXa20からは同じ信号が送信される。
一方、ダイバーシチ送信は、同図(b)に示されるように、アレイアンテナのアンテナ素子#1〜#16を真ん中から半分に分け(#1〜#8、#9〜#16)、左右の各サブアレイに違う信号を伝送して、端末100側で合成するものである。すなわち、アンテナ素子#1〜#8に接続される送信機TXa20、アンテナ素子#9〜#16に接続される送信機TXb30からは違う信号が送信される。本例の場合、ある時刻t1において、送信機TXa20から信号系列aが、送信機Txb30から信号系列bが送信される。同様にして、次の時刻t2には、送信機TXa20から信号系列aが、送信機Txb30から信号系列bの位相を反転させた−bの信号系列が送信される場合を例示している。
なお、上述したビーム送信は、任意の方向に適応的に指向性を形成して信号を送信することからアダプティブアンテナに分類され、また、ダイバーシチ送信はそれぞれの送信アンテナ(#1〜#8、#9〜#16)から別々の情報を送信することからMIMO方式に分類される。なお、MIMO(Multi Input Multi Output)方式とは、一般的に同一周波数・同一タイムスロットの複数の空間パスを介して多重通信する方式のことをいう。
次に、図2に戻り、ビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域を判定するための適用領域表について説明する。同図において、この適用領域表の横軸Tは、適用領域を判定するために用いる判定値を表し、縦軸は、相関係数(0〜1)と端末への到達電力(=受信電力劣化量〔dB〕)を表している。なお、相関波とは、参照信号との相関係数が1に近い波のことを言い、無相関波とは、参照信号との相関係数が0に近い波のことを言う。
本実施形態において、上記Tは、下記式にて定義される。
T=AS/BW ・・・ (1)
=(SW−BW)/BW
ここで、
Tは、適用領域判定値であり、
ASは、到来波の角度広がり〔°〕であり、
BWは、アンテナのビーム幅〔°〕である。
上記ASは、本来到来してくる電波の広がりを表す値であるが、この値は、図4(a)に示すように、アレイアンテナのアンテナビーム(BP:Beam Pattern)を全方向にわたって回転させ、アレイの出力電力が大きくなる方向を探すことで、おおよそ推定することができる。このようにして到来波の状況を推定する方法はビームフォーマ法(BF)と呼ばれている。本実施形態では、一例として、到来波の状況推定にビームフォーマ法を用いる場合を例示するが、本発明はビームフォーマ法に限定されるものではなく、他の方法、例えば、Capon 法や最大エントロピー法などの線形予測法(LP:Linear Prediction)、さらに、アレイ入力の相関行列の固有展開に基づく最小ノルム法(Min-Norm)、MUSIC(MUltiple SIgnal Classication)、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)等を用いてもよい。
図4の(b)は、上記のようにしてビームをスキャンニングして得られた角度と受信レベルの関数を表すBFスペクトラム(Pt(θ))である。このPt(θ)は、おおよそアンテナビーム(BP)のビーム幅(BW)の精度で到来波分布を表していると考えられる。到来波がある広がりをもって到来してくるとき、そのASは図4(b)に示すように、測定したPt(θ)の広がりSWがAS+BWとなる。すなわち、Pt(θ)を測定することでASが推定でき、ASの値はSW−BWとなる。
本実施形態では、上記式(1)を用い、BFスペクトラムより推定されるASと、アンテナビーム(BP)のビーム幅(BW)から適用領域の判定に用いるための判定値Tが算出される。このようにして算出されたTと、端末に到達する到達電力と、アレイアンテナの相関係数は関連付けられ適用領域表として作成される。
このようにして作成される適用領域表では、AS、BWとビーム送信、ダイバーシチ送信の適切な適用領域が示される。本例では、領域(a)がビーム送信の適用領域として、領域(b)がダイバーシチ送信の適用領域として設定される場合を示している。
次に、ビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域決定方法を説明する。
上述の如く、ASは、SW−BWで表されることから、上記式(1)に示すように、T=(SW−BW)/BWとすると、ビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域は、以下のように決定することができる。
1.Tがほぼ1.5より小さいときはビーム送信、Tがほぼ1.5より大きいときはダイバーシチ送信が適当である。
そこで、このようなことを証明するために、本実施形態においては、シミュレーションおよび屋外実験を行い、ビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域を決定した。以下に、そのシミュレーション及び屋外実験の結果について説明する。
まず、シミュレーション条件は、図5(b)に示すように、到来波、アンテナビームともに方形で近似し、その幅を各々AS、BWとした。到来波は50波の集合と考え、AS内均一に50の平面波を配置し、その振幅は全て同じ、位相はランダムとした。また、到来波の電力はASに関らず一定とした。シミュレーションでは、この試行を1000回繰り返し、各受信電力を記録して、その平均電力と相関係数を求めた。なお、図5(a)は、上記のシミュレーション条件を図示したアンテナパターンであり、AS、BWに加え、アンテナ受信電力の合計(A)、到来波電力の合計(T)、取得電力(S)を図示している。
また、図6は、屋外実験の条件を示す図である。同図(a)は、見通し、(b)は見通し外の状況において、1本の送信アンテナ(TX)から無線信号を送信し、16チャネルのベクトル受信機を用いて横16素子のアレイアンテナで受信した。
屋外実験では、送受信間距離、角度を変えて受信特性を数回測定し、測定データから受信電力を算出した。なお、見通しの状況においては、送受信間距離を20m、30m、角度X〔deg〕を0°、5°、10°、15°、20°、測定回数を各3回とした。また、見通し外の状況においては、送受信間距離は30mのみ、角度X〔deg〕を0°、5°、10°、15°、20°、測定回数を各5回とした。
次に、シミュレーション結果と屋外実験結果について説明する。
図7は、アンテナ素子(ポート)数と到達電力との関係を示すシミュレーション結果及び屋外実験結果を示す図である。同図において、横軸は電波を受信するアンテナ素子数、縦軸は見通しで最大電力が得られた値からの相対電力である。また、同図中、「Sim」はシミュレーション結果を、「Exp」は屋外実験結果を表している。
同図に示すように、屋外実験の結果とシミュレーション結果が合っていることがわかる。明らかに、見通しでは受信するアンテナ素子数を増やしていくと受信電力が上昇し、アンテナ素子数Nの比(N/16)、すなわち指向性利得の上昇に比例しているのがわかる。一方、見通し外では、ある値以上はアンテナ素子数を増やしても電力が上昇しないことがわかる。この場合はAS=10度で、約8素子より増やしても、アンテナ指向性利得に比例した電力の上昇は得られない。
図8は、電力が上昇しない状況におけるBFスペクトラムPt(θ)とビームパターンBPを示す図である。同図において、両図とも、横軸は角度〔deg〕、縦軸は振幅〔dBmV〕を表している。
図8において、(a)に示すBFスペクトラムPt(θ)は到来波の様子を示すと考えられ、同図より、明らかに到来波が、ビームより広がっているのがわかる。よって、そこに鋭いビームを向けても受信電力は上昇しない。
このことを具体的なアンテナについてまとめると、図9及び図10となる。図9は16素子、60度ビームパターンの素子アンテナを0.7波長間隔で直線状に並べた場合、図10は、120度ビームパターンの素子アンテナを間隔0.5波長とした場合である。図9及び図10とも、16素子全てを用いてビームを形成した場合と、真ん中から半分の8素子サブアレイとした場合のASと受信電力、相関係数を示すシミュレーションの結果を示している。
図9、図10とも、ASが広くなるにつれ、16素子送信と8素子送信で電力の差が小さくなっていくことがわかる。これは図7と同様に素子数を増やしても受信電力は頭打ちになることを示している。
一方、アレイを真ん中から2つに分けた場合の、各サブアレイ間の相関係数はASが広くなるにつれて急激に低下する。すなわち、もしASが10度の場合、相関係数が0.2以下と非常に低いので、ダイバーシチ送信を行って、3dB受信電力を増加させることができれば(図中黒四角印)、16素子全てを用いて送信を行う場合より高い電力を伝送することができる。この傾向は、図9、図10とも同様である。
そこで、一般的な性質を明らかにするために、アンテナ素子数を4、8、16、32と変化させ、各々の場合について、フルアレイと半分のサブアレイのASと電力、相関係数の関係をシミュレーションにより調べ、図11、12に示した。各図には各々のBWも示してある。これらのシミュレーション結果から以下が言える。
図11より、受信電力は、
BW>AS:ほぼ一定(平面波到来時に近い値−2dB以内)
BW<AS:ASの大きさに比例して低下
図12より、相関係数は、
BW>AS:0.75以上
BW<AS<2BW:0.3〜0.9(ASに反比例して減少)
2BW<AS:0.33以下
これらの結果は、アンテナのBWと到来波のASの関係で受信電力と相関係数が決まることを示している。そこで、この関係を整理し、適用領域表に反映したものが、図13(図1)である。同図において、ASは、既に説明したように、SW−BWで表すことができる。
以上をまとめると実際のアンテナにおいては、以下が言える。
「送信アンテナとしてN素子からなるアレイアンテナが動作して、端末に情報を伝送する無線通信方式がある。任意のアンテナウエイトWiを乗算して放射パターンBPを形成し、BPを周方向に回転させて得られた受信電力と角度の関数をスペクトラムPt(θ)(θは角度)とする。Pt(θ)の最大値方向角度θmにビームピークを向けた時の放射パターンBPm、およびスペクトラムPt(θ)の各最大値から3dB低下した2点の角度幅をBW、およびSWとして、上記式(1)を定義する。
上記式(1)において、
1.Tがほぼ1.5未満のときは、アンテナ素子Nの全ての各ウエイトWiを、放射パターンが角度θmにおいて最大利得となるように制御し、ビームパターンを形成して通信を行う。
2.Tがほぼ1.5以上のときは、アンテナ素子をほぼ同数(N/2)の2組のサブアレイに分けて、各サブアレイのウエイトWi1、Wi2をそれぞれの放射パターンが角度θmにおいて最大利得となるように制御し、各サブアレイでダイバーシチ送信を行って通信を行う」
すなわち、上記した1、2の条件を調べることで、アダプティブアンテナとして動作するビーム送信とMIMO方式として動作するダイバーシチ送信の使い分けが可能となる。なお、本実施形態では、適応領域の境界を示すほぼ1.5のTの値を第1の所定値としている。
上記整理した結果は、適用領域表として作成され、適用領域表記憶部15で保持される。制御装置10は、通信相手となる端末に信号を無線送信する際、上記適用領域表を参照して、ビーム送信又はダイバーシチ送信のいずれか判断し切替える。図14は、この制御装置10でなされるビーム送信とダイバーシチ送信の切替え制御の処理手順を示すフローチャートである。
同図において、ステップS1では、到来波推定部11においてASが推定される。この推定結果は、ビーム送信/ダイバーシチ送信切替制御部14に送られる。ステップS2では、ビーム送信/ダイバーシチ送信切替制御部14は、到来波推定部11より受けとったASの推定結果と、BWとから適用領域判定値Tを算出する。その後、ビーム送信/ダイバーシチ送信切替制御部14は、適用領域表記憶15部に記憶されている適用記憶表を参照し、上記算出したTが、ほぼ1.5未満であるか、ほぼ1.5以上であるかを判定(ステップS3)し、Tが、ほぼ1.5未満と判定された場合には、ビーム送信を行う指示信号を生成してビーム送信処理部12に出力する。ビーム送信処理部12では、ビームパターンを形成して通信を行う処理(ステップS4)が行われる。
一方、上記判定(ステップS3)で、ほぼ1.5以上と判定された場合には、ダイバーシチ送信を行う指示信号を生成してダイバーシチ送信処理部13に出力する。ダイバーシチ送信処理部13では、各サブアレイでダイバーシチ送信を行って通信を行う処理(ステップS5)がなされる。
このように、本実施形態によれば、到来波の状況とアンテナのビーム幅との関からビーム送信とダイバーシチ送信の適用判断を行うことための適用領域判定値を算出し、その算出した適用領域判定値に基づいて、ビーム送信とダイバーシチ送信の適用判断を行うようにしたので、適切にビーム送信とダイバーシチ送信の切替えを実現できる。
また、シミュレーション及び屋外実験の結果に基づき、上記適用判断の際に用いる適用領域表を作成し管理するようにしたので、実伝搬環境に近い形でのビーム送信とダイバーシチ送信の切替えを実現することができ、あらゆる伝搬環境において常に最大の伝送品質、容量を得ることができる。
さらに、ビーム送信とダイバーシチ送信の切替えを、ビーム送信処理部12に実装される機能とダイバーシチ送信処理部13に実装される機能の切替えにより行う構成としたので、伝搬環境に応じたアダプティブアンテナとMIMO方式の切替えをソフトウェア無線機で実現することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ビーム送信とダイバーシチ送信の使い分けとして、フルアレイ1つと半分のサブアレイ2つの2通りのみを例示したが、本実施形態に係るアンテナ装置1は、ダイバーシチ送信(MIMO方式)の場合において、任意の2つの組によりダイバーシチ送信を行う。例えば、図15に示すように、到達電力を最大にするに足りるアンテナ素子数n(本例では、アンテナ素子#1〜#n)で送信し、残りの素子(本例では、アンテナ素子#n+1〜#16)は、本体素子(#n)との相関が低いので、ダイバーシチ(不等利得)として使用する。
本実施形態では、このことを証明するために図16〜図20に示すシミュレーションを行った。図16〜図20は、16素子アレイの場合の、任意のn:16−n素子サブアレイにおけるASと電力、相関の関係を示すシミュレーション結果を示す図である。
図16〜図20において、横軸はサブエレメント数(n)、縦軸の左側はアンテナ組TXa20、TXb30間の相関係数(電圧)、右側は受信電力劣化量(dB)を表している。また、図16はAS=1度のとき、図17はAS=3度のとき、図18はAS=6度のとき、図19はAS=10度のとき、図20はAS=20度のときのシミュレーション結果である。
図16〜図20のシミュレーション結果が示すように、ASにより相関係数は変化し、一方サブアレイ数nにより、各受信電力とサブアレイ間の受信電力比に差が見える。ダイバーシチ送信(MIMO方式)により、どのような場合にどんなサブアレイ構成が適切であるかは、これらのシミュレーション結果から判断が可能である。すなわち、この場合にも図21に示すような適用領域を示すことができる。例えば、Tが1.2(T=C21)以下ではビーム送信を行い、1.3<T<1.7(T=C22)では、本例で説明した不等利得ダイバーシチ(本例では、2サブアレイ不等利得ダイバーシチ)を行い、Tが1.7以上では等利得ダイバーシチ(本例では、2サブアレイ等利得ダイバーシチ)を行うという考え方である。特に、不等利得ダイバーシチでは、その場合の適切なサブアレイの素子数nも規定できる。
既に説明したように、どの点でビーム送信、等利得/不等利得ダイバーシチを切替えるかは方式によるため、明確に各領域をここで確定することはできないが、このような適用領域表を作成しておき、その方式での最適な領域を明らかにして各領域の境界であるC21、C22を特定しておけば、第1の実施形態と同様の原理で、容易にビーム送信とダイバーシチ送信(MIMO通信(等利得/不等利得ブランチ形)の使い分けが可能となる。つまりASの変化に対応して、ビーム送信とダイバーシチ送信(MIMO通信(等利得/不等利得)の適用判断をきめ細かく行うことが可能になり、これらを適切に使い分けることで、あらゆる伝搬環境において常に最大の伝送品質、容量を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、フルアレイを2つに分けてダイバーシ伝送する場合を例示したが、
本実施形態では、フルアレイを4つに分割して4ブランチダイバーシチとする。
本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の検討を行って、電力、相関係数をシミュレーション等により明らかにし、Tによって適用領域を分けることができる。さらに、この場合も第2の実施形態と同様の検討を行って、同じくTと4つサブアレイの構成素子数の組について、電力と相関の関係をシミュレーション等により明らかにすれば、Tと等利得/不等利得4ブランチダイバーシチの適用領域が明確になる。
従って、図21に示すように、さらに、C41、C42を明確にすれば、全アレイビーム送信から2、4ブランチの等利得/不等利得ダイバーシチ送信までの適用領域を明確にすることができる。つまり非常に広いASの場合まで含めて、ビーム送信とダイバーシチ送信(MIMO方式:2、4ブランチの等利得/不等利得)の適用判断を行うことが可能になる。従って、これらを適切に使い分けることで、あらゆる伝搬環境において常に最大の伝送品質、容量を得ることが可能となる。
なお、本実施形態では、図21において、T=C21の値が第2の所定値を表している。また、C21〜C22までの範囲、C22〜C41までの範囲、C41〜C42までの範囲、C42からある上限値までの範囲、これらの範囲が請求項6記載の所定範囲に対応する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図22は、ダイバーシチ送信の方法として、端末100から位相情報のみをフィードバックする場合を示す実施形態である。MIMO方式では、異なった信号を各ブランチ(TXa20、TXb30)で伝送し、通信品質を改善するSTCを用いるのが一般的である。しかし、本実施形態では、TXa20、TXb30より予め既知の信号を端末100に伝送し、その位相差を端末100にフィードバックする。これにより、端末100では受信信号の電界ベクトルを同相合成でき、正に受信電力を増加させることができる。
具体的には、TXa20、TXb30は、信号系列の最初に既知信号(レプリカ)XYを挿入して伝送し、その後、送信される情報に端末100からフィードバックされたXYの位相差の情報を付加して送信する。端末100は、受信したXYの各信号から両者の伝搬路の位相差αを計算し、送信側にフィードバッする。ここで、フィードバックする情報は位相のみでよい。なぜなら、2つのサブアレイは元々1つのフルアレイを真ん中から半分にしたものであるため、非常に近接している。このため、伝送路としての振幅は比較的変化が少ないと考えられるからである。もちろんαを複素数として位相、振幅の情報すなわち複素信号差をフィードバックすればさらに効果は高くなる。
なお、本実施形態は、上述した第1の実施形態〜第3の実施形態への適用が可能であり、その場合、電力を向上できる点が違うだけで第1の実施形態〜第3の実施形態で述べた効果と同様の効果が得られる。
(変形例)
以上本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、ビーム送信処理部12とダイバーシチ送信処理部13を独立して設ける場合を例示したが、1つの送信処理部にビーム送信処理機能と、ダイバーシチ送信処理機能を実装するような態様であってもよい。なお、ビーム送信処理機能と、ダイバーシチ送信処理機能は、無線又は有線によるソフトウェアの遠隔ダウンロードにより、適宜アップグレード等が可能である。
(2)上記実施形態では、N素子のアレイアンテナを等比で2分割したサブアレイ、又はN素子のアレイアンテナの比率を変えて2分割したサブアレイを例示したが、等間隔で重なりあってサブアレイを配置することも考えられる。この場合、素子間が無相関とみなせることが条件となる。
(3)また、上記各実施形態では、好適な例として、制御装置10を基地局に適用する場合を例示したが、端末に適用した場合でも、良好な送信特性を実現することができる。
本実施形態に係るアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 ビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域を判断するために用いる適用領域表である。 ビーム送信とダイバーシチ送信の動作概要を説明するための図である。 ビームフォーマ法(BF)と、BFスペクトラムを説明するための図である。 シミュレーション条件を説明するための図である。 屋外実験の条件を示す図である。 アンテナ素子(ポート)数と到達電力との関係を示すシミュレーション結果及び屋外実験結果を示す図である。 電力が上昇しない状況におけるBFスペクトラムPt(θ)とビームパターンBPを示す図である。 16素子アレイにおける8素子×2組分割送信時の到達電力と相関係数との関係を示すシミュレーション結果(0.7波長間隔、60度ビーム)を示す図である。 16素子アレイにおける8素子×2組分割送信時の到達電力と相関係数との関係を示すシミュレーション結果(0.5波長間隔、120度ビーム)を示す図である。 アレイ素子数によるアングルスプレッドと到達電力との関係を示すシミュレーション結果である。 アレイ素子数によるアングルスプレッドと相関係数との関係を示すシミュレーション結果である。 アンテナビーム幅、到来波アングルスプレッドと到達電力、相関係数の関係を示し、ビーム送信とダイバーシチ送信の適用領域を判断するために用いる適用領域表である。 制御装置でなされるビーム送信とダイバーシチ送信の切替え制御の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における不等利得ダイバーシチ送信の動作概要を説明するための図である。 16素子アレイにおけるn、16−n素子の2組分割送信時の到達電力と相関係数の関係を示すシミュレーション結果(AS=1度)である。 16素子アレイにおけるn、16−n素子の2組分割送信時の到達電力と相関係数の関係を示すシミュレーション結果(AS=3度)である。 16素子アレイにおけるn、16−n素子の2組分割送信時の到達電力と相関係数の関係を示すシミュレーション結果(AS=6度)である。 16素子アレイにおけるn、16−n素子の2組分割送信時の到達電力と相関係数の関係を示すシミュレーション結果(AS=10度)である。 16素子アレイにおけるn、16−n素子の2組分割送信時の到達電力と相関係数の関係を示すシミュレーション結果(AS=20度)である。 本発明の第3の実施形態におけるビーム送信と等/不等利得ダイバーシチ送信の適用領域を判断するために用いる適用領域表である。 本発明の第4の実施形態におけるダイバーシチ送信の方法として、受信端末から位相情報のみをフィードバックする場合を説明するための図である。 アダプティブアンテナの構成例を示す図である。 STC型MIMO方式の概念を示す図である。 SDM型MIMO方式の概念を示す図である。 ソフトウェア無線機の構成例を示す図である。
符号の説明
1 アンテナ装置
10 制御装置
11 到来波推定部
12 ビーム送信処理部
13 ダイバーシチ送信処理部
14 ビーム送信/ダイバーシチ送信切替制御部
15 適用領域表記憶部
100 端末(移動局)
200 アダプティブプロセッサ
210 加算器
310、320 STC(時空間符号化部)
350 S/P(直並列変換部)
360〜360 チャネル符号化部
370〜370 チャネル復号化部
380 P/S(並直列変換部)
410〜410 A/D(A/Dコンバータ)
420 ディジタル回路
430 入出力機器
#1〜#n,#1〜#K,#1〜#M,#1〜#N アンテナ素子

Claims (5)

  1. 複数のアンテナ素子から構成されるアレイアンテナと、該アレイアンテナを制御する制御装置とを備えるアンテナ装置において、
    前記複数のアンテナ素子に到来する電波の到来波の角度広がりを測定する伝搬環境測定手段と、
    T=AS/BW
    T:全アンテナ素子で指向性を形成して信号を送信するビーム送信とサブアレイ毎に指向性を形成して異なる信号を送信するダイバーシチ送信との適用領域を判定するための適用領域判定値
    AS:前記伝搬環境測定手段にて測定した到来波の角度広がり〔°〕
    BW:前記複数のアンテナ素子により形成可能なビーム幅〔°〕
    に従って適用領域判定値を算出する適用領域判定値算出手段と、
    前記算出した適用領域判定値がビーム送信とダイバーシチ送信との適用領域を判断するための第1の所定値未満である場合は、ビーム送信に切替え、
    前記算出した適用領域判定値が前記第1の所定値以上である場合且つMブランチ不等利得ダイバーシチ送信とMブランチ等利得ダイバーシチ送信(Mは2以上の整数)との適用領域を判断するための第2の所定値未満である場合は、前記複数のアンテナ素子をM組のサブアレイに分けてMブランチ不等利得ダイバーシチ送信に切替え、
    前記算出した適用領域判定値が前記第2の所定値以上である場合は、前記複数のアンテナ素子をM組のサブアレイに分けてMブランチ等利得ダイバーシチ送信に切替える送信方式切替手段と、
    を備えることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記適用領域判定値算出手段により算出される適用領域判定値と、受信電力と、アンテナ間の相関とを関連付けるテーブルを有し、
    前記送信方式切替手段は、受信した信号に基づいて前記適用領域判定値算出手段により算出される適用領域判定値に対応する値を前記テーブルから求め、その求めた値に基づいて、前記ビーム送信、前記Mブランチ不等利得ダイバーシチ送信又は前記Mブランチ等利得ダイバーシチ送信の適用領域を判定する適用領域判定手段を備えることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
    前記第1の所定値と前記第2の所定値との関係は、
    1<第1の所定値<第2の所定値<M
    であることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1乃至いずれかに記載のアンテナ装置において、
    前記送信方式切替手段により前記Mブランチ不等利得ダイバーシチ送信又は前記Mブランチ等利得ダイバーシチ送信が選択された場合に、既知信号を受信端末に送信する既知信号送信手段と、
    前記既知信号に基づいて受信端末より送信されるフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信手段と、
    前記フィードバック情報を基に、サブアレイから送信する送信信号に位相差をつけて送信する位相制御送信手段と、
    を備えることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 複数のアンテナ素子から構成されるアンテナ装置の制御方法において、
    前記複数のアンテナ素子に到来する電波の到来波の角度広がりを測定し、
    T=AS/BW
    T:全アンテナ素子で指向性を形成して信号を送信するビーム送信とサブアレイ毎に指向性を形成して異なる信号を送信するダイバーシチ送信との適用領域を判定するための適用領域判定値
    AS:前記伝搬環境測定手段にて測定した到来波の角度広がり〔°〕
    BW:前記複数のアンテナ素子により形成可能なビーム幅〔°〕
    に従って適用領域判定値を算出し、
    前記算出した適用領域判定値がビーム送信とダイバーシチ送信との適用領域を判断するための第1の所定値未満である場合は、ビーム送信に切替え、
    前記算出した適用領域判定値が前記第1の所定値以上である場合且つMブランチ不等利得ダイバーシチ送信とMブランチ等利得ダイバーシチ送信(Mは2以上の整数)との適用領域を判断するための第2の所定値未満である場合は、前記複数のアンテナ素子をM組のサブアレイに分けてMブランチ不等利得ダイバーシチ送信に切替え、
    前記算出した適用領域判定値が前記第2の所定値以上である場合は、前記複数のアンテナ素子をM組のサブアレイに分けてMブランチ等利得ダイバーシチ送信に切替えることを特徴とするアンテナ装置の制御方法。
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