JP3898905B2 - 外断熱建築構造体 - Google Patents
外断熱建築構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3898905B2 JP3898905B2 JP2001149350A JP2001149350A JP3898905B2 JP 3898905 B2 JP3898905 B2 JP 3898905B2 JP 2001149350 A JP2001149350 A JP 2001149350A JP 2001149350 A JP2001149350 A JP 2001149350A JP 3898905 B2 JP3898905 B2 JP 3898905B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat insulating
- siding
- outer heat
- insulating material
- siding material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Building Environments (AREA)
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Finishing Walls (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅などの壁構造などとして用いられる外断熱建築構造体に係り、さらに詳しくは、壁の総厚が薄く、防水性及び耐久性に優れ、且つ建築が容易で、新築およびリフォームの両方に適した外断熱建築構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の外断熱建築構造体では、外装材として、窯業系サイディング材や金属系サイディング材が多く用いられている。しかし、窯業系サイディング材は防火上の優れた性能は有しているものの、重量が重いので、外断熱建築構造体において窯業系サイディング材を用いる場合には、柱(間柱含む)の数に対応して、外断熱材の外側に胴縁を取り付け、これらの胴縁に対して、サイディング材を係止させる必要があった。また、窯業系サイディング材は、一般に吸水し易く、そのために、サイディング材の背後に通気空間を設ける必要があり、そのためにも胴縁は必要であった。また、胴縁を柱に固定させるために、連結スペーサをも取り付ける必要もあり、施工性が非常に悪いという問題があった。
さらに、窯業系サイディング材は、先にも記したとおり吸水し易い性質があるため、寒冷地においては、昼間に雪氷などが融解して生じた水分を窯業系サイディング材が吸収し、夜間の気温低下に伴い、この水分が凍結・膨張し、サイディングの破壊を生じるという欠点もあった。
また、建築物の既存壁の上から窯業系サイディングを使用して、外断熱防火構造にリフォームする場合は、窯業系サイディングの重量が重いため、地震や雨風からこれを保持するための適切な補強が必要となり、施工にあたっては、再設計が必要となる場合もあり、非常に煩雑な問題を抱えていた。
【0003】
このように、従来の外断熱建築構造体では、建築に手間がかかり、費用も嵩むと言う課題を有していた。また、壁の総厚が大きく、壁が嵩張り、室内空間または外構空間(建物と塀などとの間の空間)を狭めていた。さらにまた、既存壁をリフォームすることにより、従来の外断熱防火構造を施す場合には、窯業系サイディング材の重量が大きいことから、地震に対する強度を満足させるためには、壁の補強などが必要となり、リフォームが困難であった。
【0004】
また、金属系サイディング材は比較的軽量で、新築・リフォームともに施工は容易であるが、塗装が施してあっても経年的に腐食し易く、酸性雨による腐食ばかりでなく、海岸地方における塩害による腐食、火山、温泉地近傍での酸、アルカリによる腐食などの耐久性の問題が多く指摘されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、施工に際して、胴縁や連結スペーサが不要であり、建築に手間がかからず、建築費が安価であり、壁の総厚が薄く、外構空間を広くとれ、耐水性にも優れた外断熱建築構造体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、上記目的を達成するために、以下の(1)〜(6)が提供される。
(1)柱の屋外側に、外断熱材層を介して、合成樹脂製サイディング材が、胴縁および連結スペーサを用いることなく、前記柱に対して固定してある外断熱建築構造体であって、
前記サイディング材の上端部に、取付板部が一体成形してあり、その取付板部には、略水平方向に沿って細長い吊り下げ孔が所定間隔で形成してあり、
前記取付板部の下側には、上側に配置される他のサイディング材の下端部に形成された下端フック部が覆い被さるように係止する下向きの隠れ凹所が形成された膨出部が一体に形成してあり、
前記サイディング材の下端部には、下側に配置される他のサイディング材の膨出部に形成された隠れ凹所に係止する下端フック部が形成してあることを特徴とする外断熱建築構造体。
(2)外断熱材層が、難燃性断熱材から構成されている前記(1)に記載された外断熱建築構造体。
(3)外断熱材層が、無機系断熱材から構成されている前記(1)に記載された外断熱建築構造体。
(4)外断熱材層が、無機繊維材料から構成されている前記(1)に記載された外断熱建築構造体。
(5)合成樹脂製サイディング材が、合成樹脂の複合体である前記(1)記載された外断熱建築構造体。
(6)合成樹脂製サイディング材が、塩化ビニル樹脂から構成されている前記(1)に記載された外断熱建築構造体。
本発明においては、柱と柱との間の空間にも、柱間断熱材を具備させても良い。また、柱は間柱を含むものである。
【0007】
本発明における外断熱材層を構成する断熱材料は、とくに限定されないが、無機系、有機系または無機系/有機系複合体の断熱材料を挙げることができる。また、外断熱材層は難燃性断熱材から構成されていることが好ましく、防火性能を有する外断熱材建築構造体を得ることができる。無機系断熱材としては、たとえば、グラスウール、ロックウール、炭酸カルシウム発泡断熱材などが例示される。これらは、自己消化性能以上の難燃性能を有する断熱材として知られ、なかでも、ロックウール、グラスウール等の無機繊維系断熱材料が好ましい。有機系断熱材としては、フェノール樹脂発泡体、イソシアヌレート樹脂発泡体、シリコン系樹脂発泡体等が挙げられる。また、無機系/有機系複合体の断熱材料としては、例えば、無機フィラー高充填樹脂発泡体等が挙げられる。これらの断熱材は、それぞれ単独で、または組み合わせて使用することができる。
【0008】
前記断熱材の密度は、特に限定されず、目的とする断熱性能や防火性能から決定すればよいが、通常、25〜300kg/m3、好ましくは50〜250kg/m3である。この密度が低すぎると、サイディング材の取り付けが不安定になる傾向にあり、密度が高すぎると、断熱性能が低下すると共に、高価格化する傾向にある。本発明では、外断熱材層は、たとえば板状の断熱材を張り巡らすことにより形成される。
【0009】
前記外断熱材層の厚みは、特に限定されない、目的とする断熱性能や防火性能から適宜決定すればよいが、好ましくは20〜200mm、さらに好ましくは、25〜150mmである。その厚みが過度に薄いると、防火性および断熱性に乏しくなる傾向にあり、過度に厚いと、サイディング材の取り付けが困難になる傾向にある。
【0010】
柱間断熱材としては、断熱性を有するものであれば、特に限定されず、外断熱材層と同じ材質に限定されることなく、その他の断熱材を用いても良い。
【0011】
本発明で使用する合成樹脂製サイディング材を構成する合成樹脂としては、とくに限定されないが、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、スチレン系共重合体、アクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体(AAS樹脂)、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(ACS樹脂)、繊維強化プラスチック(FRP)などが挙げられる。なかでも、塩化ビニル樹脂製サイディング材は、凍結破壊を生じることはなく、塩害・酸性・アルカリ性にも耐性が優れており、本発明の目的を達成するために最適の合成樹脂である。塩化ビニル樹脂製サイディング材は、長期間にわたって住宅等の建築物の秀麗さを保持する加飾材として、サイディング材より屋内側に位置する断熱材やその他の建築部材を保護するとともに、防火性能を維持するものである。また、樹脂への着色の自由度や成型時の形状設計の自由度が高く、長期にわたり物性の低下が少なく、且つ難燃性を有する合成樹脂である。
【0012】
前記サイディング材の面密度は、通常、0.5〜15Kg/m2以下、好ましくは0.5〜10kg/m2である。面密度が過度に小さいと、外装材としての強度が弱く、また過度に面密度が大きいと、サイディング材が重くなりすぎ、サイディング材の保持のための補強構造が必要となる場合が生じるとともに、高所での一人作業等の施工性が低下する。
【0013】
本発明で使用する合成樹脂製サイディング材の構造はとくに限定されないが、通常は、単層の合成樹脂板で構成されたもの、複数の合成樹脂板を積層したもの、単層または複数の合成樹脂板の裏側に適当な発泡体を張り合わせた複合体等が挙げられる。複数の合成樹脂板を積層する場合には、同一の樹脂素材であることが、分別リサイクルの観点から好ましい。たとえば塩化ビニル樹脂を用いて共押し出しの二層構造とし、基層部は、リサイクル材を主成分とする低コスト樹脂コンパウンド材を用いて構成し、表層部は、耐候性に優れたバージン樹脂コンパウンド材を用いて構成することが経済的である。特に、表面層に耐候性の良好な材料層を設け、下層に低コストの材料を積層することにより、耐久性の工場を図りつつ経済性を確保することができる。単層または複数の合成樹脂板に適当な発泡体を組み合わせた複合体の場合は、薄層の合成樹脂サイディングの剛性不足を補い、断熱性能を補強し、取り扱い性や施工性等を改良することができる。発泡体としては、発泡ポリウレタン、発砲ポリスチレン、イソシアヌレート発泡体等が挙げられる。この場合、発泡体の厚さは、1〜30mm程度のものが用いられる。
【0014】
サイディング材を構成する合成樹脂板の成型方法は、塩化ビニル樹脂やポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の場合は、単層あるいは多層の異型押出し成型法や、単層あるいは多層のTダイ押出し成型を経て熱間フォーミングロールにより成型される方法が通常採られる。では、異形押出成形方法や、Tダイ押出を経てフォーミングダイで成型する方法が好ましく用いられる。ポリオレフィンで構成する場合には、通常、異形押出成形が用いられる。FRPのような熱硬化性樹脂で構成する場合には、圧縮成型が好ましく用いられる。このように、サイディング材を構成する合成樹脂板の種類に応じて、それぞれに適した成型方法を採用すればよい。
【0015】
サイディング材の大きさは、特に限定されないが、通常は、押出成形品の場合には、縦寸法が100〜400mm、横寸法が1000〜5000mm、射出成形品の場合、縦寸法が500〜1000mm、横寸法が500〜1500mm程度が好ましい。とくに、サイディング材の通常の施工は、建築物の下から上(あるいはこの逆)、またはは横方向に向かって行われるため、縦横とも各々の寸法は、100〜5000mmの範囲のものが施工上便利である。また、サイディング材の厚みも特に限定されないが、0.5〜10mm程度が好ましい。
本発明では、サイディング材を構成する合成樹脂板には、必要に応じて、顔料、加工助剤、熱安定剤、紫外線吸収剤などの添加物が添加される。
【0016】
【作用】
本発明の構造体では、サイディング材は、釘、ビスまたはボルトなどを用いて外断熱材層を貫通させて柱に直接に取り付けられ、その結果、外断熱材層も、胴縁や連結スペーサを用いることなく柱に固定される。また、断熱材の固定が、これだけでは不足する場合には、事前に柱にスピンドルピンを立てておき、断熱材の固定を補強してもよい。本発明では、サイディング材は、合成樹脂で構成してあるので、軽量であり、施工に際して、胴縁や連結スペーサが不要であり、建築に手間がかからず、建築費が安価である。とくに、その材質が塩化ビニルの場合は、その成型性を活かして複雑な形状に加工することが可能となり、デザイン性の優れた外観が得られるだけでなく、耐塩害性、耐酸性、耐アルカリ性、耐凍結破壊性等に優れた、極めて耐久性の高い外壁構造とすることが可能となる。また、胴縁や連結スペーサが不要であることから、壁の総厚が薄く、外構空間を広くとれる。また、サイディング材が合成樹脂製であるために、耐水性にも優れている。しかも、無機系の外断熱材層を有しているので、防火性および断熱性に優れている。→本発明により得られる外断熱防火構造体は、断熱材に防火性能を有する材質のものを使用しているため、防火性能、断熱性能も高い優れたものになる。とくに、断熱材として、適切な厚みと密度のロックウールやガラスウール等の無機繊維系断熱材を使用した場合は、住宅の防火性能上とくに重要な、建築基準法2条および23条で規定される、防火構造および準防火構造の性能も付与することが可能となる。
【0017】
さらに、本発明では、合成樹脂製のサイディング材が外断熱材層を介して柱に固定してあるため、サイディング材を、釘、ビスまたはボルトなどで、打ち加減または締め加減の調節を考慮せずに、比較的に強くまたは固く柱に取り付けることができる。外断熱材層が緩衝作用を発揮し、使用に際してのサイディング材の膨張および収縮を吸収するからである。
【0018】
ちなみに従来では、サイディング材を、釘やボルトなどで胴縁などに固定するときには、胴縁との間に0.5〜2mmの隙間ができるように止める必要があった。気温の季節変化などによりサイディング材が膨張または収縮して膨らみや割れを生じさせないためである。しかし、作業者にとっては、全ての釘やボルトなどに対して、この打ち加減または締め加減の調節を行うことは煩わしいものであった。また、打ち加減または締め加減にばらつきがあった場合には、サイディング材の膨張および収縮を吸収することができない箇所が生じてしまうという課題があった。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の1実施形態に係る外断熱建築構造体の要部分解斜視図、図2は図1に示す構造体の要部断面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係る外断熱建築構造体1は、柱3および間柱5を有し、これら柱の間に、柱間断熱材7が介在してある。柱間断熱材7は、たとえばグラスウールなどで構成してある。
【0021】
これら柱3,5および柱間断熱材7の屋外側に、無機系の外断熱材層9が配置してある。外断熱材層9は、たとえば炭酸カルシウムを主成分とする無機質系の硬質軽量発泡板で構成してある。具体的には、不燃材または準不燃材として認定されているフジ化成工業株式会社製のロックセルボード(登録商標)などが用いられる。
【0022】
外断熱材層9の屋外側に、合成樹脂製のサイディング材2が張り巡らされ、これらサイディング材2を、釘50などで、外断熱材層9を貫通して柱3,5に打ち込むことで、サイディング材2の取り付けと、外断熱材層9の取り付けとを同時に行っている。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係るサイディング材2は、略水平方向に伸びる凹凸模様部4を有する。凹凸模様部4の数は、特に限定されず、1以上形成される。
【0024】
本実施形態に係るサイディング材2は、その上端部に、取付板部(上端取付部)10が一体成形してあり、その取付板部10には、略水平方向に沿って細長い吊り下げ孔12が所定間隔で形成してある。
【0025】
取付板部10の下側には、図2に示すように、上側に配置される他のサイディング材2の下端部に形成された下端フック部20が覆い被さるように係止する下向きの隠れ凹所18が形成された膨出部16が一体に形成してある。サイディング材2の下端部には、図2に示すように、下側に配置される他のサイディング材2の膨出部16に形成された隠れ凹所18に係止する下端フック部20が形成してある。
【0026】
本実施形態では、サイディング材2は、塩化ビニル樹脂を用いて共押し出しの二層構造とし、基層部は、リサイクル材を主成分とする低コスト樹脂コンパウンド材を用いて構成し、表層部は、耐候性に優れたバージン樹脂コンパウンド材を用いて構成してある。本実施形態の取付板部10、膨出部16、隠れ凹所18および下端フック部20は、押出成形により、サイディング材2を成形する際に一体に成形することができる。
【0027】
本実施形態において、サイディング材2の施工に際しては、まず、外断熱材層9を、新築すべき柱3および5の屋外側、または補修すべき壁面に張り巡らす。
【0028】
次に、図2に示すように、外断熱材層9の下側外面から順に、サイディング材2を外断熱材層9の外面に取り付ける。その際に、図1に示すように、柱3,5の位置に対応する吊り下げ孔12へ釘50を通し、外断熱材層9を貫通させて、柱3,5へ釘50を打ち付け、サイディング材2を吊り下げ保持する。なお、釘50の代わりにビスなどを用いても良い。
【0029】
その後、サイディング材2の上端取付板部10の下側に形成された膨出部16の隠れ凹所18に、図2に示すように、上側に配置される他のサイディング材2の下端部に形成された下端フック部20を係止させる。その状態で、当該他のサイディング材2の上端部に形成された上端取付板部10を、前述した手法と同様な手法により、釘50を用いて外断熱材層9の外面で、柱3,5に対して吊り下げ保持する。このような動作を繰り返すことにより、サイディング材2を壁に張り巡らし、外断熱建築構造体1を得ることができる。
【0030】
本実施形態に係る外断熱建築構造体1では、サイディング材2は、釘50などを用いて外断熱材層9を貫通させて柱3,5に直接に取り付けられ、その結果、外断熱材層9も、胴縁や連結スペーサを用いることなく柱3,5に固定される。サイディング材2は、合成樹脂で構成してあるので、軽量であり、施工に際して、胴縁や連結スペーサが不要であり、建築に手間がかからず、建築費が安価である。また、胴縁や連結スペーサが不要であることから、壁の総厚が薄く、外構空間を広くとれる。また、サイディング材2が合成樹脂製であるために、耐水性にも優れている。しかも、無機系の外断熱材層9を有しているので、防火性および断熱性に優れている。
【0031】
さらに、合成樹脂製のサイディング材2が外断熱材層9を介して柱3,5に固定してあるため、サイディング材2を、釘50などで、打ち加減の調節を考慮せずに、比較的に強く柱3,5に取り付けることができる。外断熱材層9が緩衝作用を発揮し、使用に際してのサイディング材2の膨張および収縮を吸収するからである。したがって、温度変化によるサイディング材2の熱伸縮を有効に吸収することができ、サイディング材2に割れやヒビなどが生じることを有効に防止することができる。
【0032】
さらにまた、サイディング材2の下端に形成してある下端フック部20は、それより下側に配置されるサイディング材2の膨出部16に形成してある下向きの隠れ凹所18に係止させることができる。したがって、サイディング材2の上端取付部10は、それより上側に配置されるサイディング材2の下端フック部20により外部が覆われ、サイディング材2の見栄えも向上する。
【0033】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、柱3,5間に断熱材7を配置したが、本発明では、断熱材7は、かならずしも配置しなくても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、施工に際して、胴縁や連結スペーサが不要であり、建築に手間がかからず、建築費が安価であり、壁の総厚が薄く、外構空間を広くとれ、耐水性と耐久性に優れた外断熱建築構造体を提供することができる。本発明の外断熱建築構造体は、特に寒冷地の建築物に適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係る外断熱建築構造体の要部分解斜視図である。
【図2】 図2は図1に示す構造体の要部断面図である。
【符号の説明】
1… 外断熱建築構造体
2… サイディング材
3,5… 柱
7… 柱間断熱材
9… 外断熱材層
50… 釘
Claims (6)
- 柱の屋外側に、外断熱材層を介して、合成樹脂製サイディング材が、胴縁および連結スペーサを用いることなく、前記柱に対して固定してある外断熱建築構造体であって、
前記サイディング材の上端部に、取付板部が一体成形してあり、その取付板部には、略水平方向に沿って細長い吊り下げ孔が所定間隔で形成してあり、
前記取付板部の下側には、上側に配置される他のサイディング材の下端部に形成された下端フック部が覆い被さるように係止する下向きの隠れ凹所が形成された膨出部が一体に形成してあり、
前記サイディング材の下端部には、下側に配置される他のサイディング材の膨出部に形成された隠れ凹所に係止する下端フック部が形成してあることを特徴とする外断熱建築構造体。 - 外断熱材層が、難燃性断熱材から構成されている請求項1に記載された外断熱建築構造体。
- 外断熱材層が、無機系断熱材から構成されている請求項1に記載された外断熱建築構造体。
- 外断熱材層が、無機繊維材料から構成されている請求項1に記載された外断熱建築構造体。
- 合成樹脂製サイディング材が、合成樹脂の複合体である請求項1に記載された外断熱建築構造体。
- 合成樹脂製サイディング材が、塩化ビニル樹脂から構成されている請求項1に記載された外断熱建築構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001149350A JP3898905B2 (ja) | 2000-05-19 | 2001-05-18 | 外断熱建築構造体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-147891 | 2000-05-19 | ||
JP2000147891 | 2000-05-19 | ||
JP2001149350A JP3898905B2 (ja) | 2000-05-19 | 2001-05-18 | 外断熱建築構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002038616A JP2002038616A (ja) | 2002-02-06 |
JP3898905B2 true JP3898905B2 (ja) | 2007-03-28 |
Family
ID=26592218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001149350A Expired - Fee Related JP3898905B2 (ja) | 2000-05-19 | 2001-05-18 | 外断熱建築構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3898905B2 (ja) |
-
2001
- 2001-05-18 JP JP2001149350A patent/JP3898905B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002038616A (ja) | 2002-02-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10415244B2 (en) | Methods for manufacturing pre-fabricated insulated foam wall structures with high racking strength and related pre-fabricated wall structures | |
CA2839587C (en) | High performance wall assembly | |
KR102136753B1 (ko) | 단열패널유닛 및 이에 초슬림석재판과 결합된 외장용 복합패널을 이용한 벽체의 상하 결합구조 | |
KR100793511B1 (ko) | 건축용 단열 복합패널 | |
WO2005088022A1 (ja) | 型枠兼用断熱パネルおよび外断熱構造 | |
JP4435045B2 (ja) | 木造枠組壁工法における耐火用外壁構造体 | |
JP3621048B2 (ja) | 鉄筋コンクリート造の外断熱建築物 | |
JP3898905B2 (ja) | 外断熱建築構造体 | |
JP4209295B2 (ja) | 木造建築の枠組壁工法における外壁構造体 | |
KR101283253B1 (ko) | 고기능성 단열마감패널구조체 | |
EP3687777A1 (en) | Natural fiber composite construction materials | |
JPS6153494B2 (ja) | ||
KR102136756B1 (ko) | 단열패널유닛 및 이에 초슬림석재판과 결합된 외장용 복합패널을 이용한 벽체 결합구조 | |
JPS6233378B2 (ja) | ||
KR101946550B1 (ko) | 단열 복합재료 패널을 이용한 이동식 픽셀형 건축물 시공 방법 및 상기 방법에 의해 제조되는 이동식 픽셀형 건축물 | |
JP4435047B2 (ja) | 木造軸組工法における耐火用外壁構造体 | |
JP4435046B2 (ja) | 木造軸組工法における耐火用外壁構造体 | |
JP2002106080A (ja) | 建築構造体 | |
JP3627927B2 (ja) | 鉄筋コンクリート造の外断熱建築物 | |
EP3559389A1 (en) | Window, door or facade jamb beam and the method of producing the window, door and facade jamb beam | |
JP3396715B2 (ja) | 縦目地構造 | |
CN215907062U (zh) | 一种新型结构保温一体化复合保温板 | |
KR102136757B1 (ko) | 초슬림석재판과 결합된 외장용 복합패널의 구조 | |
US20240060303A1 (en) | Multi-material sheathing system | |
JP2003041743A (ja) | 外装リフォーム構造体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20041109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050105 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Effective date: 20050906 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060807 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060815 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061016 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20061107 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20061205 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061222 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 5 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |