JP3898802B2 - 電子レンジ麺類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子レンジ麺類の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
【0003】
従来、電子レンジ調理を行なう麺類は多く市販されてきている。例えば、「香港屋台ラーメン」(チェリーフレッシュフーズ株式会社)、「レンジDEヌードル」(株式会社チルディー)等がコンビニエンスストアーを中心に販売されているが美味しいものはない。
【0004】
すなわち、これらの電子レンジ麺類はゼラチンなどのゲル化剤で汁を固めた上に直接調理麺類を置いているため、電子レンジ調理を行なう時点で、麺類が汁のなかに入り汁と一緒に加熱されるため、麺が汁を吸い、伸びてしまい美味しくないものとなってしまう。さらに、コンビニエンスストアーのように店内で電子レンジ加熱を行った後、持ち帰るような場合には、汁のなかに麺が漬かっているため、喫食時には完全に伸びてしまい、美味しくないものとなってしまう。
【0005】
また、濃縮スープをゼラチンなどで固めた上に調理麺類を置き、喫食時にお湯を入れ電子レンジ加熱を行なう製品(株式会社イシメン製「らくらく調理麺」)もあるが、上記と同様に汁のなかで麺が加熱されるため伸びてしまい美味しくないものとなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、電子レンジで美味しく戻すことができる調理麺はなく、さらに電子レンジ加熱後、持ち帰りができるものもない。そこで電子レンジで美味しく戻すことができ、電子レンジ加熱後でも持ち帰りが可能である電子レンジ麺類の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、調理麺類と麺汁を同一容器ないに接触することなく収納した状態で、電子レンジ加熱をすることにより、調理麺を美味しく戻すことができるとともに、持ち帰りなどによる麺の伸びを防止できることを見い出し、本発明に達した。
【0008】
すなわち、耐熱性発泡樹脂容器内に取り外しの可能な耐熱性樹脂仕切り板を設けた容器の下部に汁を配し、仕切り板の上部に調理麺を配し、そのまま電子レンジ加熱することで、調理麺の温度が汁の温度より高くなる加熱を行うことを特徴とする電子レンジ麺類の製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる耐熱性発泡容器とは、電子レンジ加熱が可能なものであればよく、その材質および形状、容量に限定されない。例えば、容器にお湯(90℃〜95℃)を入れ、蓋をしたのち、電子レンジ加熱(出力500W)を2分間行ない容器の直径が20%以上の変形をしない高密度発泡を行なったポリスチレンシート(見かけ比重0.8g/cc以下:以後耐熱性ポリスチレンペーパーと称する)やポリプロピレンの発泡シート(見かけ比重0.8g/cc以下:以後ポリプロピレンペーパーと称する)などを丼状、深皿状の形状に成形した容器を挙げることができる。好ましくは変形率が少なく、断熱性に優れている、見掛け比重が0.05〜0.5g/ccのスチレンペーパー又はポリプロピレンペーパーを丼状又は皿状に成形した容器である。
【0010】
本発明で用いる仕切り板は、板状でも皿状、深皿状でもよく、発泡容器内に収納でき、発泡容器の容量の90容量%以下の容量部分を仕切れるものであればよく、仕切り板の形状、リブの形状、材質、蒸気抜き及びつば(フランジ)の有無、蒸気抜きの形状及び位置、数などに限定されない。例えば、材質として耐熱性ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、高密度ポリエチレンなどを挙げることができる。また、形状として、調理麺の全容量の0〜150%が入る容量の皿状、深皿状、丼状などを挙げることができる。また、仕切り板の強度を増強する目的のリブの形状として波形、格子形、丸及び角形の凹凸を施したものや仕切り板を発泡シートなどとしたものを挙げることができる。また、蒸気抜きは仕切り板の底部又は側面、上部、フランジなどに穴状、切れ目状の蒸気抜きを1〜10ヶ所程度を設けたものなどを挙げることができる。好ましくはポリプロピレンを材質とし、茹で麺全体が入る深皿状の形状で仕切り板の底部に格子状のリブを設け、仕切り板が発泡容器の上部に引っ掛かるためのフランジがあり、そのフランジ又は深皿の側面に蒸気抜きの穴を1〜4ヶ所程度を有したものである。
【0011】
本発明に用いる調理麺は、うどん、中華麺、日本蕎麦、パスタなどの生麺又は乾麺、半乾麺を茹で、蒸しなどの加熱調理をしたもの、又はこれらの麺類を加熱調理した冷凍麺及びそれを解凍したものなどがあり、その調理方法、形態には限定されない。好ましくは生麺又は乾麺を通常喫食する場合の茹で時間の30〜150%の範囲で茹で調理したものである。さらに好ましくは100±30%の茹で時間である。
【0012】
本発明に用いる麺汁はストレート、濃縮、固形化などの状態及び具の有無などに限定されない。好ましくはストレートスープをゼラチンなどのゲル化剤で固めたものである。
【0013】
すなわち、耐熱性樹脂発泡容器の下部にゼラチンで固めたストレートの麺汁を入れ、その上に調理麺がほぼ入る大きさの深皿状の仕切り板の底部に格子状のリブを設け、フランジ又は側面に蒸気抜きの穴を設けた仕切り板を置き、その仕切り板の上に調理麺を入れ、蒸気抜きの切れ目を設けた二軸延伸ポリスチレン製の蓋をすることにより本発明を達成することができる。
【0014】
本発明品は麺と汁が接触することなく、同一容器ないで電子レンジ加熱を行なうため、調理麺が汁の中で加熱される場合と異なり、麺に汁が吸収されることもなく、さらに同一加熱条件では麺汁のなかで調理麺を加熱した場合より、調理麺の温度が高くなり、老化した調理麺を効率よくアルファ化状態に戻すことができる。
【0015】
すなわち、麺汁より、容器ないの高部に配置され、水分の少ない調理麺が選択的に電子レンジ加熱を優位に受けるとともに、麺汁の蒸気で蒸されるため、従来の方法では一度老化した麺をアルファ化状態にまで戻すことができなかったが、本発明の方法では、麺の水分を増加させることなく、アルファ化状態にまで戻すことができるため、生麺を茹でた状態に近い食感とすることができる。
【0016】
本発明に用いる調理麺を作る場合、原料小麦粉以外に蕎麦粉、米粉、トウモロコシ粉などの穀粉類;馬鈴薯澱粉、コーン澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、小麦澱粉などの澱粉及びこれら澱粉のエステル化、架橋、酸化、エーテル化などの化工を施した化工澱粉などの澱粉類;グルテン、グリアジン、グルテニン、卵白、大豆蛋白、カゼインなどの動植物性蛋白質類;グリシン、アラニン、グルタミン酸、シスチン、システインなどのアミノ酸及びその塩類などのアミノ酸類;プロタミン、ポリリジン、リゾチーム、白子蛋白などのポリペプタイド及び各種動植物性エキスなどのポリペプタイド類;酢酸、アジピン酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸、炭酸などの酸及びそのナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどの酸類及び塩類;酸化カルシウム、水酸化カルシウム及び卵殻、動物の骨、牡蛎殻などの高温焼成物などの強アルカリ性カルシウム類;グアガム、タマリンドガム、キサンタンガム、寒天、ジェランガム、ローカストビンガム、アルギン酸及びそのナトリウム塩、海草抽出エキス、ペクチンなどのガム類;グリセリン脂肪酸エステル、砂糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチンなどの乳化剤類;動植物性油脂及びその粉末油脂などの油脂類などの一種又は二種以上を組み合わせて添加することができる。
【0017】
本発明においては、これら小麦粉以外の内、穀粉類及び澱粉類の添加方法及び添加量には限定されないが、添加方法としては、小麦粉に混合する方法である。また、これらの添加量は小麦粉との置換量が5〜80重量%である。
【0018】
また、これらの小麦粉以外の内、上記動植物性蛋白質類以下の添加方法及び添加量には限定されないが、添加方法としては、小麦粉に混合する方法と水に溶解させる方法があるが、好ましくは小麦粉に混合する方法である。また、これらの混合物の添加量は、小麦粉に対し0.01〜10重量%である。
【0019】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示す。また、特に説明のない限り%は重量基準である。
【0020】
実施例1 比較例1
約4mmの耐熱性ポリスチレンペーパーを直径18.2cm、深さ6cmの丼状に成形した耐熱性樹脂容器(見掛け比重0.057g/cc)と厚さ0.4mmのポリプロピレンシートを用いて、内径16.7cm、深さ2cm、フランジ径18.2cmのフランジ付き深皿状の仕切り板の底部に1cm間隔の深さ0.5mm、幅1.5mmの格子状リブと深皿状の仕切り板の側面に2mm径の蒸気抜き用の穴を4個を設けた仕切り板と厚さ0.2mmの二軸延伸ポリスチレンシートを用いて内径18.25cm、高さ1.5cmの蓋の上部4ケ所に蒸気抜きのためのU字型の切り込みを設けた蓋を用意した。
【0021】
また、準強力小麦粉10Kgにかん粉120g、食塩100gを3.6Kgの水に溶解した捏ね水を加え、常法により切り歯20番の生中華麺を得た。この中華麺を沸騰水で2分間茹でた調理麺を用意した。但し、この中華麺の通常喫食を行う場合の茹で時間は2〜3分間である。
【0022】
また、市販の濃縮中華麺スープを希釈したものに1.5%のゼラチンを添加溶解した中華麺スープを用意した。
【0023】
上記耐熱性樹脂丼に上記中華麺スープ300gを入れ、その上に上記深皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記調理麺170gを入れ、さらに調理麺の上に湯通しを行った肉、野菜などの具50gをのせたのち、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し電子レンジ中華麺を得た。また、仕切り板を使用せずに、固化した上記中華麺スープの上に直接上記調理麺をのせ、以後同様にして電子レンジ中華麺得た。(比較例1)
【0024】
各電子レンジ中華麺のシュリンクフィルムを外した後、業務用電子レンジ(出力1500W)を用いて90秒間の加熱を行い、実施例は蓋をあけ、仕切り皿を取り出し調理麺と具をスープの中に入れ、比較例は蓋を外しそのまま試食評価を行った。また、別に加熱後、蓋を取らずにそのまま10分間放置した後、同様にして評価した。
【0025】
試食評価の結果、比較例は加熱直後でも中華麺の腰がなく、10分間放置したものは完全に伸びた中華麺であったのに対し、実施例は加熱直後のものも10分間放置したものも生麺に近い腰のある美味しい中華麺であった。さらに、電子レンジ加熱直後の温度を測定したところ比較例の麺と汁は約83℃であったのに対し、実施例は麺が約95℃、汁が約75℃であった。また、容器は変形することはなかった。
【0026】
実施例2 比較例2
実施例1で用いた、耐熱性樹脂発泡容器、仕切り板、蓋を用意した。
【0027】
また、中力小麦粉10Kgに食塩300gを4Kgの水に溶解したものを加え、常法により切り歯10番の生うどんを得た。このうどんを沸騰したお湯で20分間茹でた調理うどんを得た。但し、このうどんの通常喫食を行う場合の茹で時間は23分間である。
【0028】
また、市販の濃縮うどん汁を希釈したものに1.5%のゼラチンを添加溶解したうどん汁を用意した
【0029】
上記耐熱性樹脂丼に上記うどん汁300gを入れ、その上に上記深皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記調理麺200gを入れ、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し電子レンジうどんを得た。また、仕切り皿を使用せずに、固化した上記うどん汁の上に直接上記調理麺をのせ、以後同様にして電子レンジうどん得た。(比較例2)
【0030】
各電子レンジうどんのシュリンクフィルムを外した後、家庭用電子レンジ(出力500W)を用いて4分30秒間の加熱を行い、実施例は蓋をあけ、仕切り皿を取り出し調理麺をうどん汁の中に入れ、比較例は蓋を外しそのまま試食評価を行った。
【0031】
試食評価の結果、比較例はポソポソし、うどん特有の粘弾性のある腰がないのに対し、実施例は生うどんを茹でたものと同様に粘弾性のある釜上げ風のうどんであった。さらに、電子レンジ加熱直後の温度を測定したところ比較例の麺と汁は約78℃であったのに対し、実施例は麺が約91℃、汁が約69℃であった。また、容器は変形することはなかった。
【0032】
実施例3 比較例3
実施例1で用いた、耐熱性樹脂発泡容器、仕切り板、蓋を用意した。
【0033】
また、強力小麦粉6Kgに蕎麦粉4Kgを混合した粉に食塩100gを3Kgの水に溶解したものを加え、常法により切り歯20番の生蕎麦を得た。、この生蕎麦を沸騰したお湯で2分間茹でた調理蕎麦を得た。但し、この生蕎麦の通常喫食を行う場合の茹で時間は2分30秒〜3分間である。
【0034】
また、市販の濃縮蕎麦汁を希釈したものに1.5%のゼラチンを添加溶解した蕎麦汁を用意した
【0035】
上記耐熱性樹脂丼に上記蕎麦汁300gを入れ、その上に上記深皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記調理麺180gを入れ、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し電子レンジかけ蕎麦を得た。また、仕切り皿を使用せずに、固化した上記蕎麦汁の上に直接上記調理麺をのせ、以後同様にして電子レンジかけ蕎麦を得た。(比較例3)
【0036】
各電子レンジかけ蕎麦のシュリンクフィルムを外したのち、家庭用電子レンジ(出力500W)を用いて4分30秒間の加熱を行い、実施例は蓋をあけ、仕切り皿を取り出し調理麺を蕎麦汁の中に入れ、比較例は蓋を外しそのまま試食評価を行った。また、別に加熱後、蓋を取らずにそのまま10分間放置した後、同様にして評価した。
【0037】
試食評価の結果、比較例は加熱直後でも蕎麦の腰が抜けているとともに、10分間放置したものは完全に伸びた蕎麦であったのに対し、実施例は加熱直後のものも10分間放置したものも生蕎麦に近い腰のある美味しいかけ蕎麦であった。また、容器は変形することはなかった。
【0038】
実施例4 比較例4
約4mmのポリプロピレンペーパーを直径18.2cm、深さ5cmの丼状に成形した耐熱性樹脂容器(見掛け比重0.1g/cc)と厚さ0.4mmの耐熱性ポリスチレンシートを用いて、内径14.7cm、深さ1cm、フランジ径18.2cmのフランジ付き中皿状の仕切り板の底部に1cm間隔の深さ0.5mm、幅1.5mmの格子状リプを設け、フランジの部分に2mm径の蒸気抜き用の穴を4ケ所設けた仕切り板と厚さ0.2mmの二軸延伸ポリスチレンシートを用いて内径18.25cm、高さ1cmの蓋の上部4ケ所に蒸気抜きのためのU字型の切り込みを設けた蓋を用意した。
【0039】
また、市販の乾し中華麺(株式会社マルタイ製:マルタイラーメン)を沸騰水で2分45秒間茹でた調理麺を用意した。但し、この中華麺の通常喫食を行う場合の茹で時間は2〜3分間である。
【0040】
また、添付されていた濃縮中華麺スープを希釈したものに1.5%のゼラチンを添加溶解した中華麺スープを用意した。
【0041】
上記耐熱性樹脂丼に上記中華麺スープ300gを入れ、その上に上記皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記調理麺200gを入れ、調理麺の上に焼き豚1枚とシナチク15gを別途包装したものをのせたのち、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し電子レンジ中華麺を得た。また、仕切り皿を使用せずに、固化した上記中華麺スープの上に直接上記調理麺をのせ、以後同様にして電子レンジ中華麺得た。(比較例4)
【0042】
各電子レンジ中華麺のシュリンクフィルムを外した後、中の具を取り出し、蓋をしたのち、業務用電子レンジ(出力1500W)を用いて90秒間の加熱を行い、蓋をあけ、実施例は仕切り皿を取り出し調理麺と具をスープの中に入れ、比較例は蓋を外し、具を入れ試食評価を行った。また、別に加熱後、蓋を取らずにそのまま10分間放置した後、同様にして評価した。
【0043】
試食評価の結果、比較例は加熱直後でも中華麺の腰が低下し、ボソボソとした食感でり、10分間放置したものは完全に伸びた中華麺であったのに対し、実施例は加熱直後のものも10分間放置したものもシコシコとした生麺に近い腰のある美味しい中華麺であった。さらに、電子レンジ加熱直後の温度を測定したところ比較例の麺と汁は約80℃であったのに対し、実施例は麺が約94℃、汁が約73℃であった。また、容器は変形することはなかった。
【0044】
実施例5 比較例5
実施例4で用いた、耐熱性樹脂発泡容器、仕切り板、蓋を用意した。
【0045】
また、市販の乾しうどん(宮田乾麺工場株式会社製:讃岐太うどん)を沸騰したお湯で14分間茹でた調理うどんを得た。但し、このうどんの通常喫食を行う場合の茹で時間は12〜13分間である。
【0046】
また、市販の濃縮うどん汁を希釈したものに1.5%のゼラチンを添加溶解したうどん汁を用意した
【0047】
上記耐熱性樹脂丼に上記うどん汁300gを入れ、その上に上記皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記調理麺200gを入れ、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し電子レンジうどんを得た。また、仕切り皿を使用せずに、固化した上記うどん汁の上に直接上記調理麺をのせ、同様にして電子レンジうどん得た。(比較例5)
【0048】
各電子レンジうどんのシュリンクフィルムを外した後、家庭用電子レンジ(出力500W)を用いて4分30秒間の加熱を行い、実施例は蓋をあけ、仕切り皿を取り出し調理麺をうどん汁の中に入れ、比較例は蓋を外しそのまま試食評価を行った。
【0049】
試食評価の結果、比較例は柔らかく、うどん特有の粘弾性のある腰がないのに対し、実施例は乾しうどんを茹でたものと同様に滑らかで粘弾性のある美味しいうどんであった。さらに、電子レンジ加熱直後の温度を測定したところ比較例の麺と汁は約78℃であったのに対し、実施例は麺が約90℃、汁が約70℃であった。また、容器は変形することはなかった。
【0050】
実施例6 比較例6
約4mmの耐熱性ポリスチレンペーパーを直径18.2cm、深さ3cmの深皿状に成形した耐熱性樹脂容器(見掛け比重0.08g/cc)と厚さ0.4mmの耐熱性ポリプロピレンシートを用いて、内径17.7cm、深さ1cm、フランジ径18.3cmのフランジ付き中皿状の仕切り板の底部に1cm間隔の深さ0.5mm、幅1.5mmの格子状リブを設け、フランジの部分に2mm径の蒸気抜き用の穴を4ケ所に設けた仕切り板と厚さ0.2mmの二軸延伸ポリスチレンシートを用いて内径18.5cm、高さ1.5cmの蓋の上部4ケ所に蒸気抜きのためのU字型の切り込みを設けた蓋を用意した。
【0051】
また、市販の乾しスパゲッティ(イタリア産:直径2mm)を沸騰水で10分間茹でた後オリーブオイルをからめた調理スパゲッティを用意した。但し、このスパゲッティの通常喫食を行う場合の茹で時間は8分間である。
【0052】
また、市販されているスパゲッティソース(日本製粉株式会社製:チーズクリームソース)に約10%の水を加えたものを用意した。又、別に水を加えないものも用意した。
【0053】
上記耐熱性樹脂深皿にスパゲッティソース40gを入れ、その上に上記皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記調理スパゲッティ180gを入れ、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し電子レンジスパゲッティを得た。また、仕切り皿を使用せずに、上記調理スパゲッティに水で希釈していない上記ソースをからめたものを上記耐熱製樹脂深皿に入れ、同様に包装し、電子レンジスパゲッティを得た。(比較例6)
【0054】
各電子レンジスパゲッティのシュリンクフィルムを外した後、業務用電子レンジ(出力1500W)を用いて30秒間の加熱を行い、実施例は蓋をあけ、仕切り皿を取り出し調理スパゲッティを容器の中に入れ、ソースとからめ、比較例は蓋を外しそのまま試食評価を行った。
【0055】
試食評価の結果、比較例は茹でたてのような弾力のある腰もなく、ボソボソとした食感であったのに対し、実施例は茹でたてのような弾力のあるシコシコとした腰のある美味しいスパゲッティであった。また、容器は変形することはなかった。
【0056】
実施例7 比較例7
約4mmのポリプロピレンペーパーを直径18.2cm、深さ5cmの丼状に成形した耐熱性樹脂容器(見掛け比重0.3g/cc)と厚さ0.4mmの耐熱性ポリプロピレンシートを用いて、内径14.7cm、深さ1cm、フランジ径18.2cmのフランジ付き中皿状の仕切り板の底部に1cm間隔の深さ0.5mm、幅1.5mmの格子状リブを設け、フランジの部分に2mm径の蒸気抜き用の穴を2ケ所設けた仕切り板と厚さ0.2mmの二軸延伸ポリスチレンシートを用いて内径18.25cm、高さ1cmの蓋の上部2ケ所に蒸気抜きのためのU字型の切り込みを設けた蓋を用意した。
【0057】
また、中力小麦粉10Kgに食塩300gを4Kgの水に溶解したものを加え、常法により切り歯10番の生うどんを得た。このうどんを沸騰したお湯で20分間茹でた後、茹でうど200gを仕切り皿と同形の容器に入れ、急速凍結を行い冷凍調理うどんを得た。但し、このうどんの通常喫食を行う場合の茹で時間は23分間である。
【0058】
また、市販の濃縮うどん汁を希釈し、耐熱性樹脂丼と同形の金属容器にうどん汁を300g入れ、急速凍結を行い、凍結したうどん汁を用意した。
【0059】
上記耐熱性樹脂丼に上記凍結うどん汁を入れ、その上に上記深皿状の仕切り板をセットし、その仕切り皿の中に上記冷凍調理麺200gを入れ、上記蓋をし、全体をシュリンクフィルムで包装し冷凍電子レンジうどんを得た。また、仕切り皿を使用せずに、凍結した上記うどん汁の上に直接上記冷凍調理麺をのせ、以後同様にして冷凍電子レンジうどん得た。(比較例7)
【0060】
各電子レンジうどんのシュリンクフィルムを外した後、業務用電子レンジ(出力1500W)を用いて4分30秒間の加熱を行い、実施例は蓋をあけ、仕切り皿を取り出し調理麺をうどん汁の中に入れ、比較例は蓋を外しそのまま試食評価を行った。
【0061】
試食評価の結果、比較例はポソポソし、うどん特有の粘弾性のある腰がないのに対し、実施例は生うどんを茹でたものと同様に粘弾性のある釜上げ風のうどんであった。さらに、電子レンジ加熱直後の温度を測定したところ比較例の麺と汁は約78℃であったのに対し、実施例は麺が約91℃、汁が約69℃であった。また、容器は変形することはなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、電子レンジで簡単に調理麺を美味しく戻すことができ、電子レンジ加熱後の持ち帰りなどによる加熱後の麺の伸びを防止できる電子レンジ麺類を製造することができる。
Claims (5)
- 耐熱性発泡樹脂容器内に取り外しの可能な耐熱性樹脂仕切り板を設けた容器の下部に汁を配し、仕切り板の上部に調理麺を配し、そのまま電子レンジ加熱することで、調理麺の温度が汁の温度より高くなる加熱を行うことを特徴とする電子レンジ麺類の製造方法。
- 耐熱性発泡容器がポリスチレン又はポリプロピレンの発泡容器であり、仕切り板がポリカーボネート、高密度ポリエチレン、耐熱性ポリスチレン、ポリプロピレンの発泡樹脂シートもしくは未発泡樹脂シートのいずれか1種以上からなる請求項1記載の電子レンジ麺類の製造方法。
- 仕切り板に蒸気抜きのための穴もしくは切れ目を設けた仕切り板である請求項1又は2記載の電子レンジ麺類の製造方法。
- 調理麺が乾麺又は生麺を茹で又は蒸して加熱調理を行なったものである請求項1〜3のいずれか1項記載の電子レンジ麺類の製造方法。
- 汁がゲル化剤で固めた汁からなる請求項1〜4のいずれか1項記載の電子レンジ麺類の製造方法。
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