JP3898672B2 - カム装置及びカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カム溝にしたがって回転運動を直線運動に変換するカム装置と、そのカム装置を使用して光学系を移動させズ−ミングするカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のカメラは、撮影レンズのズ−ミングの他に、ズ−ミング機能を有するファインダ、フラッシュ装置などを備えたものがあるが、このようなズ−ミングには各種のカム装置が使われている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
図26は、電子カメラ(デジタルカメラ)に備えられた撮影レンズのズ−ミング駆動機構10を示す斜視図である。
なお、この図面では、撮影レンズとして第1レンズ群11と第2レンズ群12を示しているが、実際には、その他にフォ−カス用の第3レンズ群を備え、ズ−ミングはこれら第1〜第3レンズ群によって行なわれる。
【0004】
このズ−ミング駆動機構10は、第1レンズ群11のレンズ枠11aに設けたボス(軸受け部)11bと、第2レンズ群12のレンズ枠12aに設けたボス(軸受け部)12bとに軸挿したガイド軸13が設けてあり、これら第1、第2レンズ群11、12がこのガイド軸13を摺動して移動する。
【0005】
また、レンズ枠11a、12aの各々には、ボス11b、12bとは反対側となる位置に孔部(図示省略)を設け、これら孔部に摺動杆14が軸挿させてあり、この摺動杆14によって第1、第2レンズ群11、12の回り止めを行なっている。
なお、上記したガイド軸13、摺動杆14は一端側が前固定枠15に、他端側が後固定枠16に固着されている。
【0006】
一方、上記したボス11bにはカムピン(カム溝挿入部材)11cが、ボス12bにはカムピン(カム溝挿入部材)12cが各々突出形成してあり、これらのカムピン11c、12cがズ−ム用カム17のカムに圧接している。
ズ−ム用カム17は前側に第1カム面17a、後側に第2カム面17bを有する円柱状のカムで、上記したカムピン11cが第1カム面17a、カムピン12cが第2カム面17bに圧接している。
【0007】
カムピン11c、12cの圧接作用は、レンズ枠11a、12aとに係架したコイルばね18の引張り勢力による。
すなわち、コイルばね18は引張り勢力のばねで、その一端をレンズ枠11aに、その他端をレンズ枠12aに各々係止し、これらレンズ枠11a、12aを接近させる方向のばね勢力を与えており、これより、カムピン11c、12cが各々の第1、第2カム面17a、17bに圧接する。
【0008】
ズ−ム用カム17は減速機を介してモ−タ19によって回転駆動され、また、ズ−ム用カム17の回転により、カムピン11c、12cが第1、第2カム面17a、17bに沿って駆動されることから、第1レンズ群11、第2レンズ群12が光軸方向に移動してズ−ミングが行なわれる。
【0009】
上記したズ−ム用カム17を使用してファインダ光学系を変倍する構成のカメラも既に知られている。(例えば、特許文献2参照)
【0010】
また、図27は第1カム溝111aと第2カム溝111bとを有するズ−ム用カム111を備えたズ−ミング駆動機構110を示す。
このズ−ミング駆動機構110は、第1レンズ群11のカムピン11cが第2カム溝111aに、第2レンズ群12のカムピン12cが第2カム溝111bに各々突入している。
【0011】
したがって、ズ−ム用カム111の回転にしたがってカムピン11c、12cが駆動されることから、第1レンズ群11と第2レンズ群12とが光軸方向に移動してズ−ミングが行なわれる。
なお、このズ−ミング駆動機構110のその他の構成は図26に示したズ−ミング駆動機構10と同構成となっている。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−72043号公報
【特許文献2】
特開平10−161194号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図26に示したズ−ミング駆動機構10は、第1レンズ群11のカムピン11cと第2レンズ群12のカムピン12cとにコイルばね18のばね勢力によって互いに近づく方向に押動勢力を与え、これらカムピン11c、12cを第1、第2カム面17a、17bに圧接させる構成となっている。
【0014】
このことから、ズ−ム用カム17のカム形状により、第1レンズ群11と第2レンズ群12とが光軸方向に移動するとき、第1レンズ群11と第2レンズ群12との間の距離が大きくなれば、コイルばね18のばね勢力の増大によってカムピン11c、12cのカム面に対する圧接力が増加する。
【0015】
また、反対に、第1レンズ群11と第2レンズ群12との間の距離が小さくなれば、コイルばね18のばね勢力が減少するため、カムピン11c、12cのカム面に対する圧接力も減少する。
【0016】
言換えれば、第1、第2レンズ群11、12をズ−ミングする各々の位置によってこれらレンズ群を移動するズ−ム用カム17の回転駆動力が変わり、第1、第2レンズ群11、12の間の距離が最も大きくなるズ−ミング位置においてカムピン11c、12cの圧接力が最も増加するため、最も大きな回転駆動力が必要となる。
【0017】
このことから、上記した従来のズ−ミング駆動機構10では、カムピン11c、12cの圧接力が最も増加するズ−ミング位置においてもズ−ム用カム17をスム−ズに回転させることができるモ−タ19を備える必要がある。
そのため、モ−タ19として高価なモ−タを用意したり、大型のモ−タを用意する必要があり、また、モ−タ19にはズ−ミング位置よって高い負荷電流が流れるために電力消費の点でも好ましくない。
【0018】
一方、図27に示したズ−ミング駆動機構110は、第1レンズ群11のレンズ枠11aと第2レンズ群12のレンズ枠12aとにコイルばね18による引張り勢力を与えてカムピン11c、12cをカム面に圧接させる構成であるために、第1、第2レンズ群11、12が傾いたり、偏心することがあり、解像度を高めるために問題がある。
【0019】
具体的に述べると、第1、第2レンズ群11、12はズ−ム用カム111の第1、第2カム溝111a、111bの回転とそれらのカム溝形状にしたがって移動することから、第1、第2レンズ群11、12の間の距離が長くなるほどコイルばね18の勢力が増大する。
【0020】
このため、第1、第2レンズ群11、12の間の距離が長くなるほどレンズ枠11a、12aがコイルばね18による引張り勢力作用で傾くようになる。
また、第1、第2レンズ群11、12の傾きはレンズの偏心をもたらす原因となっている。
【0021】
このように表われる第1、第2レンズ群11、12の傾きと偏心は、ガイド軸13に対するボス11b、12bの軸孔の機械的遊びがあるほど大きくなる。
したがって、その機械的遊びは可能なるかぎり少なくすることがこのましいが、しかし、ボス11b、12bをスム−ズに摺動させるためには一定の機械的遊びを設けなければならないため、上記したような第1、第2レンズ群11、12の傾き、偏心が生ずることになる。
【0022】
また、上記したズ−ム用カム111の第1、第2カム溝111a、111bは、図28に一例として示したように、カム面が開き勾配のカム溝となっており、また、カムピン11c、12cにはテ−パ−が形成されている。
【0023】
このことから、第1、第2レンズ群11、12の傾きに伴ってカムピン11c、12cの突出方向が変わると、カム面に対するカムピン11c、12cの当接位置がずれるために、第1、第2レンズ群11、12の移動間隔にバラツキが生ずる。
つまり、カム軸がずれることから、第1、第2レンズ群11、12の正規移動位置がずれ、ズ−ミング位置によって第1、第2レンズ群11、12の移動間隔がばらついてズ−ミング精度が低下する。
【0024】
本発明は上記した実情にかんがみ、カム面に対するカムピンの圧接力を一定にし、カムの回転駆動力を可能なるかぎり少なくすることができるカム装置とガイド軸を摺動させる被移動物に傾きを生じさせることなく、また、被移動物の移動距離にバラツキを生じさせることのないカム装置を提供することを第1の目的とし、さらに、そのカム装置を光学系のズ−ム用カムとして備えたカメラを提供することを第2の目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明では、第1の発明として、螺旋状のカム溝を有し、カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム駆動し、そのカム駆動力によって被移動物を移動させるためのカム装置において、カム溝の一側カム面を形成した一方のカム体と、このカム体に非回転として摺動自在に備え、前記の一側カム面に対向させる他側カム面を形成した他方のカム体と、一方のカム体又は/及び他方のカム体を押圧してカム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを与える傾斜面を有することを特徴とするカム装置を提案する。
【0026】
この第1の発明によれば、一方のカム体のカム面と他方のカム体のカム面とでカム溝が形成され、また、このカム溝に挿入したカム溝挿入部材がこれらカム体を押圧する付勢手段によってカム面に当接するので、カム溝挿入部材がカム溝の全域で一定の圧接力でカム面に当接するカム装置となる。
【0027】
そして、カム溝挿入部材の圧接力はカム体を押圧する付勢手段のばね勢力で定めることができるから、カム溝挿入部材を最適な圧接力でカム面に当接させることができる。
このことから、被移動物の移動が円滑となる他、カム体を回転させるモ−タなどの駆動源の小型化と電力消費の点で有利となる。
また、具体的には、カム溝挿入部材がカム溝の回転によって上記した押動力を受けることから、被移動物がガイド軸を摺動する構成である場合は、被移動物がガイド軸に対接し、被移動物とガイド軸との間の機械的遊びが吸収され、被移動物のガタつきがなくなる。
【0028】
第2の発明としては、螺旋状の第1、第2カム溝を有し、各カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム駆動し、そのカム駆動力によって被移動物を移動させるためのカム装置において、円柱体の両側部各々に細径状とした摺動部を設け、一方側の摺動部と円柱体の胴部との間の段部を第1カム溝の一側カム面とし、他方側の摺動部と円柱体の胴部との間の段部を第2カム溝の一側カム面として形成したカム基体と、第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、これら第1、第2のカム枠を押圧し、第1、第2のカム枠とカム基体とで形成した2条のカム溝に挿入させた各カム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを与える傾斜面を有することを特徴とするカム装置を提案する。
【0029】
この第2の発明は、カム基体に形成した第1、第1カム溝の一側カム面と、第1、第の2カム枠に形成した他側カム面とによって2条のカム溝が形成され、各々のカム溝に挿入したカム溝挿入部材が第1、第2のカム枠を押圧する付勢手段のばね勢力でカム面に当接するカム装置となる。
したがって、第1の発明と同様に各々のカム溝挿入部材がカム溝全域で一定の圧接力でカム面に当接するようになる。
この結果、2条のカム溝によるカム駆動力によって各々の被移動物を円滑に移動させることができ、カム装置の駆動源の小型化と電力消費の点で有利となる。
また、具体的には、第1の発明と同様にカム溝挿入部材がカム溝の回転によって上記した押動力を受けることから、被移動物がガイド軸を摺動する構成である場合は、被移動物がガイド軸に対接し、被移動物とガイド軸との間の機械的遊びが吸収され、被移動物のガタつきがなくなる。
【0030】
第3の発明としては、請求項2記載のカム装置において、カム基体、第1、第2カム枠を円筒状に形成し、カム基体には内外を貫通する孔部を、第1、第2カム枠には内方に突出させたばね掛け部を各々設け、カム基体の孔部から差し入れたコイルばねを第1、第2カム枠のばね掛け部に係止して前記付勢手段を装備する構成としたことを特徴とするカム装置を提案する。
この第3の発明のカム装置は、第2の発明の一実施形態に相当する。
【0031】
第4の発明は、螺旋状の第1、第2カム溝を有し、各カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム駆動し、そのカム駆動力によって被移動物を移動させるためのカム装置において、円柱体の一端側に細径状とした摺動部を形成し、摺動部と円柱体の胴部との間の段部を第1カム溝の一側カム面とした一方の基体部と、円柱体の他端側に細径状とした摺動部を形成し、摺動部と円柱体の部との間の段部を第2カム溝の一側カム面とした他方の基体部とを設けると共に、一方の基体部と他方の基体部を連結した構成したカム基体と、第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の基体部の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の基体部の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、これら第1、第2のカム枠を押圧し、第1、第2のカム枠とカム基体とで形成した2条のカム溝に挿入させた各々のカム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを与える傾斜面を有することを特徴とするカム装置を提案する。
【0032】
この第4の発明では、第1、第2カム溝の一側カム面間距離を調整することができる。
すなわち、カム基体の連結部を調整して第1、第2カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム溝の回転軸線方向に移動調整し、部品のばらつきや組込みのばらつきに起因するフォ−カスバックのずれを調整することができる。
また、具体的には、第1、第2の発明と同様にカム溝挿入部材がカム溝の回転によって上記した押動力を受けることから、被移動物がガイド軸を摺動する構成である場合は、被移動物がガイド軸に対接し、被移動物とガイド軸との間の機械的遊びが吸収され、被移動物のガタつきがなくなる。
【0042】
第5の発明は、変倍レンズと、前記変倍レンズを保持する保持枠と、前記保持枠に設けたカム溝挿入部材と、前記カム溝挿入部材を螺旋状のカム溝に挿入することにより前記変倍レンズを駆動するカム装置と、前記カム装置に駆動力を供給するモ−タと、からなり、前記カム装置は、カム溝の一側カム面を形成した一方のカム体と、前記カム体に非回転として摺動自在に備え、前記一側カム面に対向させる他側カム面を形成した他方のカム体と、一方のカム体又は/及び他方のカム体を押圧してカム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力を与える傾斜面を有し、前記カム装置により光学ズ−ムを行うことを特徴とするカメラを提案する。
この第5の発明は、例えば、前記カム装置によって、撮影レンズのズ−ミング、フアインダ光学系のズ−ミング、フラッシュ光学系のズ−ミングなどを行なうことができる。
【0043】
第6の発明は、変倍レンズと、前記変倍レンズを保持する保持枠と、前記保持枠に設けたカム溝挿入部材と、前記カム溝挿入部材を螺旋状のカム溝に挿入することにより前記変倍レンズを駆動するカム装置と、前記カム装置に駆動力を供給するモ−タと、からなり、前記カム装置は、螺旋状の第1カム溝と、螺旋状の第2カム溝と、円柱体の両側部各々に設けた細径状の摺動部と、一方側の摺動部と円柱体の胴部との間の段部に設けた第1カム溝の一側カム面と、他方の摺動部と円柱体の胴部との間の段部に設けた第2カム溝の一側カム面とを有するカム基体と、第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、第1のカム枠と第2のカム枠を押圧し、第1のカム枠と第2のカム枠とカム基体とで形成された2条のカム溝に挿入する前記カム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力を与える傾斜面を有し、前記カム装置により光学ズ−ムを行うことを特徴とするカメラを提案する。
【0044】
このように構成することにより、カムピンがカム溝の全域で均一な圧接力でカム面に圧接することから、レンズのズ−ミング位置に関係なくズ−ム用カムの回転駆動力がほぼ一定となる。
したがって、ズ−ム用カムを駆動するモ−タなどが大型化しないので、カメラの小型化とロ−コスト化に適する。
【0045】
第7の発明は、変倍レンズと、前記変倍レンズを保持する保持枠と、前記保持枠に設けたカム溝挿入部材と、前記カム溝挿入部材を螺旋状のカム溝に挿入することにより前記変倍レンズを駆動するカム装置と、前記カム装置に駆動力を供給するモ−タと、からなり、前記カム装置は、螺旋状の第1カム溝と、螺旋状の第2カム溝と、円柱体の一端側に設けた細径状の摺動部と、摺動部と円柱体の胴部との間に設けた段部である第1カム溝の一側カム面と、を有する一方の基体部と、円柱体の他端側に設けた細径状の摺動部と、摺動部と円柱体の胴部との間に設けた段部である第2カム溝の一側カム面と、を有する一方の基体部と、前記一方の基体部と前記他方の基体部とを連結して構成したカム基体と、第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、第1のカム枠と第2のカム枠を押圧し、第1のカム枠と第2のカム枠とカム基体とで形成された2条のカム溝に挿入する前記カム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力を与える傾斜面を有し、前記カム装置により光学ズ−ムを行うことを特徴とするカメラを提案する。
【0046】
このように構成したカメラは、カム装置の第1、第2カム溝間の距離を調整することができるので、部品のばらつきや組付けのばらつきに起因するバックフォ−カスの誤差などを調整することができる。
なお、上記のように構成した第5、第6、第7発明のカメラは、カム溝挿入部材がカム溝の回転によって上記した押動力を受けることから、レンズ保持枠の支持孔がガイド軸に対接し、レンズ保持枠とガイド軸との間の機械的遊びが吸収され、レンズ保持枠のガタつきがなくなる。
【0047】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を電子カメラに実施した第1の実施形態について図面に沿って説明する。
図1は撮影レンズのズ−ミング駆動機構20を示す斜視図、図2は同ズ−ミング駆動機構20の正面図である。
【0048】
これらの図面において、21は第1レンズ群、22は第2レンズ群を示し、これら第1、第2レンズ群21、22は図26、図27に示した従来例のものと同様に構成してあり、それらのレンズ枠21aに設けたボス21bと、レンズ枠22aに設けたボス22bとにガイド軸23を摺動自在に軸挿させ、第1、第2レンズ群21、22をガイド軸23によって支持させてある。
【0049】
また、ボス21b、22bとは反対となるレンズ枠21a、22aの位置には孔部(図示省略)を設け、これらの孔部に摺動杆24を摺動自在に軸挿させ、第1、第2レンズ群21、22の回り止めを行なう構成としてある。
【0050】
さらに、上記のボス21bに突出形成した第1レンズ群21のカムピン(カム溝挿入部材)21cとボス22bに突出形成した第2レンズ群22のカムピン(カム溝挿入部材)22cとがズ−ム用カム25のカム溝に挿入させてあり、第1、第2レンズ群21、22をズ−ム用カム25の回転にしたがって光軸方向にカム送りする。(図3参照)
なお、ズ−ム用カム25はズ−ム用モ−タ26によって回転駆動される。
【0051】
上記したガイド軸23と摺動杆24の一端側は前固定枠27に、他端側は後固定枠28に各々固着してあり、ズ−ム用カム25は前固定枠27の軸受部27aと、後固定枠28に固着された支持固定枠29の軸受部29a(図6参照)とによって回転自在に支持してある。
【0052】
なお、前固定枠27と後固定枠28とには被写体像光を通過させる窓孔27b、28aを形成し、さらに、後固定枠28の窓孔直後にはCCD(固体撮像素子)30が組込んである。(図1、図3参照)
【0053】
他方、図1に示す第3レンズ群31はフォ−カス用レンズで、そのレンズ枠31aに設けたボス31bにはガイド軸23を軸挿させてこの第3レンズ群31を支持させてある。
第3レンズ群31は、レンズ枠31aの一部に設けたナットねじ32がフォ−カス用モ−タ33によって回転駆動されるリ−ドスクリュ34によってねじ送りされることで、光軸方向に進退移動する。
【0054】
その他、図1に示す参照符号35はレンズ枠22aに取付けたシャッタユニット、36はカバ−板、37はカバ−板に取付けたズ−ム用フォトインタラプタ、38はフォ−カス用フォトインタラプタ、39は第3レンズ群31のガタ防止用のスプリングであり、ボス31bを一方向に付勢することにより、リ−ドスクリュ34とナット32等のガタを吸収する。
ズ−ム用フォトインタラプタ37はズ−ミングの初期位置を検出し、フォ−カス用フォトインタラプタ38はフォ−カシングの初期位置を検出する。
【0055】
上記のように構成した撮影レンズのズ−ミング駆動機構20は、ズ−ム用モ−タ26によりズ−ム用カム25を回転駆動することで、第1、第2レンズ群21、22がガイド軸23に沿って移動してズ−ミングが行なわれ、また、フォ−カス用モ−タ33によりリ−ドスクリュ34を回転駆動することで、ナットねじ32がねじ送りされ、第3レンズ群31が移動してフォ−カシングが行なわれる。
なお、第3レンズ群31はズ−ミング時にも移動するようになっている。
【0056】
一方、上記したズ−ミング駆動機構20にカム装置として備えているズ−ム用カム25について、図3、図4、図5を参照して説明する。
図3は、第3レンズ群31、フォ−カス用モ−タ33、シャッタユニット35、カバ−板36などを取り外して示した図1同様のズ−ミング駆動機構20の斜視図、図4はズ−ム用カム25の斜視図、図5はズ−ム用カムの分解斜視図である。
【0057】
図示するように、ズ−ム用カム25は、第1カム溝40と第2カム溝41を有する円筒形カムで、円筒状のカム基体251と、このカム基体251の両側に摺動自在に嵌合させる円筒状のカム枠252、253と、これらカム枠252、253を近づく方向に押圧する引張り勢力のコイルばね254とより構成してある。
【0058】
カム基体251は、その胴部251a両側を細径状とした摺動部251b、251cを設け、胴部251aと摺動部251bとの間の段部を第1カム溝40を形成するための一側カム面40aとして形成し、胴部251aと摺動部251cとの間の段部を第2カム溝41を形成するための一側カム面41aとして形成してある。
【0059】
また、カム基体251には、両側端から筒軸方向に沿って形成した長形孔251d、251eを設け、これらの長形孔251d、251eに、カム枠252、253の突片部252a、253aを摺動自在に嵌合させるようにして、カム枠252、253をカム基体251と一体的に回転させるようにしてある。
なお、カム基体251の胴部251aに形成した孔部251fはコイルばね254を取付けるためのものであり、また、摺動部251b、251cの端部に形成した段差部251g、251hは、カム枠252、253の移動を規制するものである。
【0060】
他方、カム枠252は、一端円周部を第1カム溝40の他側カム面40bとして形成してあり、また、その他端には内向きのフランジ252bが形成してある。
さらに、このカム枠252には、上記した突片部252aより筒内に突出させたばね掛け部252cが設けてある。
【0061】
カム枠253は、一端円周部を第2カム溝41の他側カム面41bとして形成してあり、また、その他端には内向きのフランジ253bが形成してある。
さらに、このカム枠253には、上記した突片部253aより筒内に突出させたばね掛け部253cが設けてある。
【0062】
上記のように形成したカム基体251、カム枠252、253は、カム枠252をカム基体251の摺動部251bに嵌合し、カム枠253を摺動部251cに嵌合させた後、コイルばね254の一端部をカム枠252のばね掛け部252cに、その他端部をカム枠253のばね掛け部253cに各々係止する。
【0063】
コイルばね254はカム枠252、253を近づける方向に押圧するため、カム枠252が摺動部251bを摺動し、そのフランジ部252bがカム基体251の段差部251gに突き当るまで進み、この状態で一側カム面40aと他側カム面40bとによって第1カム溝40が形成される。
【0064】
同様に、カム枠253が摺動部251cを摺動し、そのフランジ部253bが段差部251hに突き当り、この状態で一側カム面41aと他側カム面41bとによって第2カム溝41が形成される。
このように形成されたカム溝40、41は、ズ−ミングに必要な第1、第2レンズ群21、22の移動に合せた螺旋状カム溝として形成することができる。
【0065】
上記のように構成したズ−ム用カム25は、図3に示した如く、第1カム溝40に第1レンズ群21のカムピン21cを挿入(突入)させ、第2カム溝41に第2レンズ群22のカムピン22cを挿入(突入)させる。
このように、カムピン21c、22cを挿入すると、カム枠252のフランジ部252bが段形部251gより僅か後退し、同様にカム枠253のフランジ部253bも段形部251hより僅か後退するようになる。
【0066】
したがって、カムピン21cがカム枠252のカム面40bに押圧され、カムピン22cがカム枠253のカム面41bによって押圧されるため、これらカムピン21c、22cがカム溝40、41の全域において一定の圧接力でカム面に当接するようになる。
【0067】
また、カムピン21c、22cのカム面に対する圧接力はコイルばね254の引張り勢力によって決めることができるから、コイルばね254として適度の引張り勢力を有するものを選べばカムピン21c、22cを最適な圧接力とすることができる。
【0068】
したがって、ズ−ム用カム25は一定のモ−タ駆動力で回転させることができ、また、第1、第2レンズ群21、22の移動駆動もスム−ズに行なうことができる。
この結果、ズ−ム用カム25が変動の少ない軽負荷のカム装置となるので、ズ−ム用モ−タ26としては電力消費の少ない小型モ−タを使用することができる。
【0069】
図6は図2上のA−A線で切断し、ズ−ム用カム25の断面とその駆動系を示した断面図である。
図示する如く、ズ−ム用カム25の後端側には内歯車42が設けてあり、この内歯車42の突出部42aがカム基体251の内孔に突入し、また、その突出部42aの周囲部に設けたキ−42bがカム基体251の内孔部に形成したキ−溝251iに嵌合している。
これより、ズ−ム用カム25が内歯車42と一体的に回転する。
【0070】
また、内歯車42は支持固定枠29に設けた軸受部29aに回転自在に支持され、さらに、この内歯車42には連動小歯車43が噛合している。
この連動小歯車43は減速装置44を介してズ−ム用モ−タ26によって回転駆動するもので、内歯車42を回転し、ズ−ム用カム25を回転させる。
【0071】
上記のように実施する撮影レンズのズ−ミング駆動機構20は、カムピン21c、22cが第1、第2カム溝40、41の全域で一定の圧接力となるズ−ム用カム25となる他に、このズ−ム用カム25と同芯線上にズ−ム用モ−タ26を配設したので、カメラの横方向の幅(図2において左右方向の幅)を短縮することができ、さらに、変倍用の第1、第2レンズ群21、22とフォ−カス用の第3レンズ群31とを同一のガイド軸23によって支持させて移動させる構成としたので、レンズ群の偏心、倒れが生じにくいものとなる。
【0072】
図7は第2実施形態として示したズ−ミング駆動機構50を示す。
このズ−ミング駆動機構50は、カム枠252、253に形成した他側カム面40b、41bを所定の角度で傾斜させたことが特徴となっており、その他は図1〜図6に示したズ−ミング駆動機構20と同構成となっている。
なお、図7は図2上のB−B線に沿った断面図に相当する。
図8は第1、第2カム溝40、41とカムピン21c、22cとの構成部分を拡大して示す断面図であり、この図より分かる通り、第1、第2カム枠252、253の他側カム面40b、41bは、枠外周面に向かって昇り勾配とした傾斜のカム面として形成してある。
【0073】
他側カム面40b、41bをこのように傾斜面とすることにより、カムピン21c、22cが図示F1方向の押動力を受ける。
すなわち、第1、第2カム枠252、253にはコイルばね254によって図示F2方向のばね勢力が作用することから、他側カム面40b、41bの傾斜面により押動されるカムピン21c、22cが、一側カム面40a、41aに圧接する力の他に、カム溝の回転軸線に対して直交する方向となる押動力F1を受ける。
【0074】
カムピン21c、22cに作用する上記の押動力F1は、ボス21b、22bの支軸孔21d、22d(図8参照)の孔面部をガイド軸23に当接させるように働き、これによって支軸孔21d、22dとガイド軸23との機械的遊びが吸収されるようになる。
【0075】
上記のように構成したズ−ム用カム25は、カムピン21c、22cが第1、第2カム溝40、41の全域で一定の圧接力で当接し、これらカムピン21c、22cをズ−ム用カム25の回転にしたがってカム溝の回転軸線方向(図7、図8において左右方向)に移動駆動し、第1、第2レンズ群21、22をガイド軸23に沿って移動させる。
【0076】
また、上記したようにボス21b、22bが機械的遊びがなくガイド軸23を摺動することから、第1、第2レンズ群21、22に傾きや偏心が生じない。
この結果、ズ−ミング精度を高めることができるズ−ム用カム25(カム装置)を備えたズ−ミング駆動機構となる。
【0077】
図9(A)、(B)、(C)は、第1、第2カム溝40、41のカム面傾斜位置を変えた他の実施形態を示す図8同様の断面図である。
図9(A)は、第1、第2カム溝40、41の一側カム面40a、41aを傾斜形成した実施形態、図9(B)は、第1、第2カム溝40、41の一側カム面40a、41aと他側カム面40b、41bとの両カム面を傾斜形成した実施形態、図9(C)は、第1、第2カム溝40、41の他側カム面40b、41bとカムピン21c、22cとを傾斜形成した実施形態である。
【0078】
このように構成してもカムピン21c、22cには押動力F1が作用するから、図8に示す実施形態と同様にボス21b、22bとガイド軸23との機械的遊びを吸収することができ、第1、第2レンズ群21、22の傾きや偏心を防止することができる。
また、図9(B)に示す構成のように両カム面を傾斜形成することにより、一方のカム面を傾斜形成したものに比べ、よりスム−ズなズ−ム機構動作を実現することができる。
なお、図8、図9(A)、(B)に示す実施形態においても、カム面に当接するカムピン21c、22cの当接部を傾斜形成してもよい。
【0079】
図10は、上記したズ−ミング駆動機構50において、ズ−ム用カム25の軸受けガタを吸収するために、前固定枠27の軸受部27aにコイルばね45を設けた実施形態を示す。
このコイルばね45は、ズ−ム用カム25を一方向に押圧してズ−ム用カム25の回転軸方向の働きを防止し、第1、第2レンズ群21、22の移動位置精度を高めるものである。
【0080】
図11は、前固定枠27の軸受部27aに一つのコイルばね46を設け、このコイルばね46によって第1、第2カム枠252、253を押圧すると共に、ズ−ム用カム25の軸受けガタを吸収する実施形態を示す。
【0081】
この実施形態は、第1のカム枠252を押圧することで、カムピン21cを介してカム基体251を押圧し、また、カムピン22cを介して第2のカム枠253を一方向に押圧する構成としてある。
このように構成することにより、第1、第2カム枠252、253に係架したコイルばね254が不要となる。
【0082】
図12〜図14は上記したところのズ−ミング駆動機構20、50と同様のズ−ミング駆動機構を鏡筒を具備せずに備えた鏡筒レスの電子カメラ(デジタルカメラ)の一例を示す。
なお、図12はカメラ平面図、図13はカメラ正面図、図14はカメラ背面図である。
【0083】
図示するように、この電子カメラは正面から見て、横幅、縦幅を広く奥行き幅を狭くした薄型のカメラ形態となっている。
また、この電子カメラは、コントロ−ラ、メモリカ−ド、演算部、メモリカ−ド収納部などを備えたカメラ本体部60と撮影レンズなどを備えた光学系収納部61とを別体のボックス状体として構成してある。
そして、カメラ本体部60と光学系収納部61は連結部62によって適度の節度をもって回転できるように連結してある。
【0084】
なお、図示するように、カメラ本体部60の上面には、シャッタボタン63、電源スイッチ64を設け、また、カメラ本体部60の背面には、液晶モニタ65、選択・決定ボタン66、ズ−ムボタン67、モ−ド選択ボタン68などが設けてあり、更に、図示しないがカメラ本体60の内部には、CPUを含む各種回路基板、電源を供給するバッテリ−、メモリカ−ド収納部が収納してある。
さらに、光学系収納部61の上面には、撮影レンズ窓69とフラッシュユニットの発光窓70などが設けてあり、内部には、ズ−ミング駆動機構20、50、90、後述するフラッシュユニット80を遮光して収納してある。
このように、カメラ本体部60には、表示部、操作部、バッテリ−、メモリカ−ド収納部、回路基板を集約して配置すると共に、光学系収納部61には、光学機構、フラッシュユニット80を集約して配置することにより、カメラ全体の薄型化を実現している。
【0085】
上記した電子カメラは極く薄形のカメラ形態であることから携帯に便利である。
一方、撮影する場合には、図15に一例として示したように、撮影レンズ窓69が正面を向くように光学系収納部61を回転させる。
この状態でカメラ本体部60を手で握りシャッタレリ−ズすることができるので、カメラ振れの極めて少ないカメラとなる。
また、図15とは逆側に光学系収納部61を回転させ、液晶モニタ65と同方向を撮影することもできる。
【0086】
図16はリアケ−ス(カメラケ−ス)を取り外して内部構成を示した上記光学系収納部61の斜視図、図17はその光学系収納部61の横断面図、図18は当該光学系収納部61の分解斜視図である。
これらの図面から分かるように、光学系収納部61は、フラッシュユニット80と撮影レンズのズ−ミング駆動機構(光学系ユニット)90とを箱状のフロントケ−ス(カメラケ−ス)71内に組付け鏡筒を具備しない鏡筒レスとし、上記ユニット等を遮光して収納する構成となっている。
よって、光学系収納部61は薄型に形成した光学系ユニットの高さ寸法により規制される厚さに抑えられ、カメラの薄型化を実現できる。
【0087】
フラッシュユニット80は、発光窓70内に配設した発光部81、フロントケ−ス71内の最奥部であって光学系ユニットの後方に隣接配置したメインコンデンサ82、フロントケ−ス71内の光学系ユニットの側部に隣接配設した配線基板83などから構成してある。
【0088】
また、ズ−ミング駆動機構90は、小ねじ91によってフロントケ−ス71内にねじ止めして配置してあり、撮影レンズ窓69から第1、第2、第3レンズ群21、22、31からなる撮像光学系に撮影像光が入光するようになっている。なお、このズ−ミング駆動機構90には半田屑や塵などの侵入を防ぐカバ−92が設けてある。
【0089】
上記のように、フラッシュユニット80とズ−ミング駆動機構90を組付けたフロントケ−ス71にはリアケ−ス72をねじ止めする。
具体的には図18に示した如く、リアケ−ス72の一方側にフロントケ−ス71から差し入れる小ねじ93によってねじ止めし、また、リアケ−ス72の他方側は連結部62の一方舌片62aによってねじ止めする。
【0090】
すなわち、連結部62の一方舌片62aをフロントケ−ス71とリアケ−ス72とに小ねじ73によって止着しこれらケ−ス71、72を一体的に固着する。なお、連結部62の他方舌片62bはカメラ本体部60のケ−スにねじ止めするもので、その管状部62cによってカメラ本体部60と光学系収納部61と回転自在に連結すると共に、これらの間の電気配線を行なうようになっている。
その他、図18に示した94はカム押動ピン、95はカムスプリング、96は撮像ユニットであるが、これらについては後述する。
【0091】
上記のように構成した光学系収納部61は、特にレンズ鏡筒を設ける必要がなく、レンズ口径に合せた奥行幅とすることができるので、極薄型の電子カメラに適するものとなる。
【0092】
図19は上記したズ−ミング駆動機構90の斜視図である。
このズ−ミング駆動機構90は既に述べたところのズ−ミング駆動機構20、50と同様の構成となっているが、ただ、このズ−ミング駆動機構90はズ−ム用カム25を撮影レンズ群の左側に配設し、また、ズ−ム用モ−タ26は前側に、フォ−カス用モ−タ33は後側に各々配設してある。
前述の図1等の実施形態と異なり、このようにズ−ム用モ−タ26とフォ−カス用モ−タ33とを前側と後側に分けて配設することにより、2つのモ−タを重ねて配置するものと比べ、より薄型化が図られる。また、2つのモ−タ間の電磁的干渉も防ぐことができる。
【0093】
また、ズ−ム用カム25については図20に示すように、2つの筒状基体351、352からカム基体251が構成してある。
具体的には、筒状基体351の挿入杆部351aを筒状基体352内に挿入し、筒状基体352の孔部352aから差し入れた偏心ピン74を挿入杆部351aのピン孔351bに嵌着してこれら筒状基体351、352を一体的に連結する。
【0094】
すなわち、偏心ピン74を回動させて挿入杆部351aの挿入深さを調整して筒状基体351に形成した一側カム面40aと筒状基体352に形成した一側カム面41aとの間の距離を微調整する。
なお、一側カム面40a、41aがカム枠252、253の他側カム面40b、41bとで第1、第2カム溝40、41を形成することは既に述べたところである。
【0095】
一方、このズ−ム用カム25のカム枠252には、ピン受片部252eが内部に向かって突出形成してあり、このピン受片部252eが筒状基体351の長孔351c内を摺動するようにしてある。
そして、このピン受片部252eをカム押動ピン94によって押動してカム枠252、253とカム基体251を一方向に押動する。
【0096】
図17に示してあるように、カム押動ピン94は前固定枠27の孔部27cより挿入し、その先端をピン受片部252eに当接させ、また、このカム押動ピン94は上記の孔部27cに内装させたカムスプリング95によって押動勢力が与えてある。
なお、カム押動ピン94とカムスプリング95は発光部81から張出させた板部によって抜け止めするようにしてある。
【0097】
上記したズ−ム用カム25において、カム枠253はその内部に設けたキ−凸部を筒状基体352のキ−溝352bに嵌合させることで筒状基体352と一体回転するようにしてある。
また、このカム枠253には連動歯車75を設け、この連動歯車75を減速装置44を介してモ−タ駆動する。
【0098】
このズ−ミング駆動機構90の減速装置44は図21に示すように、前歯車群と後歯車群とで構成してある。
前歯車群は、ズ−ム用モ−タ26のピニオン44aに大径歯車部を噛合させた歯車44bと、この歯車44bの小径歯車部を噛合させた歯車44cとから構成してある。
なお、歯車44cは回転杆44dの前端に設けてあり、この回転杆44dを介して後歯車群を連動する。
【0099】
後歯車群は、回転杆44dの後端に設けた歯車44eと、この歯車44eに大径歯車部を噛合させた歯車44fと、この歯車44fの小径歯車部に大径歯車部を噛合させた歯車44gとから構成してあり、歯車44gの小径歯車部にカム枠253の連動歯車75が噛合している。
【0100】
このように前歯車群と後歯車群とに分けることによって減速歯車の配置部所が2分されるため、撮影レンズ径に合せた減速装置44となり、光学系吸収部61の薄型化に適するようになる。
より詳しく説明すると、減速歯車を一ケ所にまとめて配置しようとすると、充分な減速比を確保するにはズ−ム機構のズ−ム方向に減速歯車群を延在して配置しなれけばならず、ズ−ム機構が長くなり小型化をはばむことになる。
また、長さを変えずに充分な減速比を確保するには、歯車を大径化しなければならず、撮影レンズ径に合せた減速装置を実現できず、薄型化を阻止してしまう。
【0101】
図22は撮像ユニット96の分解斜視図である。
この撮像ユニット96は、ホルダ−97、マスク98、フィルタ−(LPF)99、ラバ−100、CCD101、プレ−ト102、配線基板103とから構成してある。
具体的には、ホルダ−97とプレ−ト102の間にマスク98、フィルタ−99、ラバ−100、CCD101を挟むようにしてホルダ−97をプレ−ト102に小ねじ104によってねじ止めして一体的なユニット構成とし、その後、CCD101を配線基板103に電気接続してこの配線基板103を取付ける。
【0102】
このように構成した撮像ユニット96は、図23、図24に示してあるように、ズ−ミング駆動機構90の後固定枠28に取付ける。
具体的には、後固定枠28には基準面28bと係止突部28cとが設けてあり、また、この後固定枠28には撮像ユニット96を挟持する板ばね105、106が取付けてある。
【0103】
したがって、プレ−ト102の両側張出片部を基準面28bと板ばね105、106との間に差し入れると、プレ−ト102の取付孔102aに一方の係止突部28cが突入し、プレ−ト102の取付け溝102bに他方の係止突部28cが係合し、また、2つの板ばね105、106の弾性挟持力によって撮像ユニット96が取付けられる。
【0104】
なお、図23、図24は説明の便宜上、配線基板103を取り外した状態を示しているが、実際には図25に示したように撮像ユニット96が取付けられる。
【0105】
以上、本発明の実施形態で説明したように、本発明のカム装置は、カム面に傾斜部を設けたことから、カム枠に与えるばね部材のばね勢力によってカム溝挿入部材がカム溝の回転軸線方向のカム駆動力の他に、その回転軸線方向に直交する方向の押動力を受ける。
【0106】
このことから、被移動物とガイド軸との間の機械的遊びがカム溝挿入部材に作用する上記の押動力によって吸収されることから、被移動物が機械的なガタを伴なわずガイド軸を摺動するようになる。
【0107】
また、本発明では上記したカム装置をズ−ム用カムとしてカメラに備えたので、ズ−ム用カムを均一性のある軽負荷のものとすることができ、この結果、ズ−ム用カムの駆動源として小型化とロ−コスト化を計ることができるカメラとなる。
【0108】
さらに、カム面に傾斜部を設けたズ−ム用カムは、ズ−ムレンズの軸受け部とガイド軸との間の機械的ガタが吸収されるので、レンズの傾きや偏心がほとんど生じなく、これよりズ−ミング精度を高めることができるカメラとなる。
【0109】
特に、カメラに備えた本発明のズ−ム用カムは、第1、第2カム溝の距離間隔を微調整することができるので、部品のばらつきや組込みのばらつきに起因するバックフォ−カスの誤差などを調整することができるカメラとなる。
【0110】
なお、本発明のカム装置を撮影レンズのズ−ミング駆動機構のズ−ム用カムとして備えた実施形態について説明したが、フアインダ−やフラッシュ装置の変倍用レンズをズ−ミングするカム装置としても同様に実施することができる。
【0111】
また、本発明のカム装置はカメラにかぎらず、その他の機器に備えるカム装置としても実施することができる他、カム基体251と一方のカム枠252(または253)とで構成することができる。
この場合には、カム基体251とカム枠252とに相反する方向のばね勢力を与え、或いは、カム基体251とカム枠252とを一体的に一方向に押圧するばね勢力を与えるようにする。
【0112】
【発明の効果】
上記した通り、本発明によれば、螺旋状のカム溝の全域でカム溝挿入部材の圧接力を一定にすることができると共に、最も適当なカム溝挿入部材の圧接力としてカム駆動力を小さくすることができるカム装置及びカメラとなる。
また、特に、本発明によれば、カム溝挿入部材がカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを受けることから、カム面に確実に圧接すると共に、被移動物がガイド軸に対接し、被移動物とガイド軸との間の機械的な遊びが吸収され、被移動物のガタつきがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カム装置をズ−ム用カムとして備える電子カメラのズ−ミング駆動機構の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】上記ズ−ミング駆動機構の正面図である。
【図3】ズ−ム用カムの構成部を示した図1同様のズ−ミング駆動機構の斜視図である。
【図4】ズ−ム用カムの斜視図である。
【図5】ズ−ム用カムの分解斜視図である。
【図6】図2上のA−A線断面図である。
【図7】カム装置をズ−ム用カムとして備える電子カメラのズ−ミング駆動機構の第2実施形態を示す断面図である。
【図8】カム溝とカムピンの構成部を示す拡大部分断面図である。
【図9】(A)、(B)、(C)は他の実施形態を示す図8同様の拡大部分断面図である。
【図10】ズ−ム用カムの軸受部に生ずる機械的遊びを吸収するコイルばねを設けた実施形態を示す図7同様の断面図である。
【図11】一つのコイルばねによってカムピンの圧接力を得る一方、ズ−ム用カムの軸受部に生ずる機械的遊びを防ぐようにした実施形態を示す図7同様の断面図である。
【図12】上記したズ−ミング駆動機構を備える電子カメラの一例として示したカメラ平面図である。
【図13】図12に示す電子カメラのカメラ正面図である。
【図14】図12に示す電子カメラのカメラ背面図である。
【図15】図12に示す電子カメラの撮影状態の一例を示すカメラ正面図ある。
【図16】図12に示す電子カメラの光学系吸収部をリアケ−スを取外して示した斜視図である。
【図17】上記した光学系吸収部の横断面図である。
【図18】上記した光学系吸収部の分解斜視図である。
【図19】上記した光学系吸収部に備えたズ−ミング駆動機構を示す斜視図である。
【図20】図19に示したズ−ミング駆動機構に備えたズ−ム用カムを示す分解斜視図である。
【図21】図19に示したズ−ミング駆動機構に備えた減速装置を示す斜視図である。
【図22】図19に示したズ−ミング駆動機構に備えた撮像ユニットを示す分解斜視図である。
【図23】撮像ユニットと、撮像ユニットの組付け構成を示す光学系収納部の斜視図である。
【図24】撮像ユニットを組込んだ状態を示す光学系収納部の斜視図である。
【図25】撮像ユニットが配線基板と共に実際に組付けられた状態を示す光学系収納部の斜視図である。
【図26】従来例として示した電子カメラのズ−ミング駆動機構を示す斜視図である。
【図27】他の従来例として示した図26同様のズ−ミング駆動機構の斜視図である。
【図28】従来のズ−ム用カムのカム溝とカムピンの構成部を示す拡大部分断面図である。
【符号の説明】
20 ズ−ミング駆動機構
21 第1レンズ群
21c カムピン
22 第2レンズ群
22c カムピン
23 ガイド軸
25 ズ−ム用カム
26 ズ−ム用モ−タ
30 CCD
31 第3レンズ群
33 フォ−カス用モ−タ
35 シャッタユニット
40 第1カム溝
40a 一側カム面
40b 他側カム面
41 第2カム溝
41a 一側カム面
41b 他側カム面
74 偏心ピン
94 カム押動ピン
95 カムスプリング
251 カム基体
251a 胴部
251b 摺動部
251c 摺動部
252 カム枠
253 カム枠
254 コイルばね
351 筒状基体
351a 挿入杆部
351b ピン孔
352 筒状基体
352a 孔部

Claims (7)

  1. 螺旋状のカム溝を有し、カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム駆動し、そのカム駆動力によって被移動物を移動させるためのカム装置において、
    カム溝の一側カム面を形成した一方のカム体と、
    このカム体に非回転として摺動自在に備え、前記の一側カム面に対向させる他側カム面を形成した他方のカム体と、
    一方のカム体又は/及び他方のカム体を押圧してカム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、
    前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを与える傾斜面を有することを特徴とするカム装置。
  2. 螺旋状の第1、第2カム溝を有し、各カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム駆動し、そのカム駆動力によって被移動物を移動させるためのカム装置において、
    円柱体の両側部各々に細径状とした摺動部を設け、一方側の摺動部と円柱体の胴部との間の段部を第1カム溝の一側カム面とし、他方側の摺動部と円柱体の胴部との間の段部を第2カム溝の一側カム面として形成したカム基体と、
    第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、
    これら第1、第2のカム枠を押圧し、第1、第2のカム枠とカム基体とで形成した2条のカム溝に挿入させた各カム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、
    前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを与える傾斜面を有することを特徴とするカム装置。
  3. 請求項2記載のカム装置において、
    カム基体、第1、第2カム枠を円筒状に形成し、カム基体には内外を貫通するコイルばねを取付けるための孔部を、第1、第2カム枠には内方に突出させたばね掛け部を各々設け、
    コイルばねを第1、第2カム枠のばね掛け部に係止して前記付勢手段を装備する構成としたことを特徴とするカム装置。
  4. 螺旋状の第1、第2カム溝を有し、各カム溝に挿入されたカム溝挿入部材をカム駆動し、そのカム駆動力によって被移動物を移動させるためのカム装置において、
    円柱体の一端側に細径状とした摺動部を形成し、摺動部と円柱体の胴部との間の段部を第1カム溝の一側カム面とした一方の基体部と、円柱体の他端側に細径状とした摺動部を形成し、摺動部と円柱体の部との間の段部を第2カム溝の一側カム面とした他方の基体部とを設けると共に、一方の基体部と他方の基体部を連結した構成したカム基体と、
    第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の基体部の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、
    第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の基体部の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、
    これら第1、第2のカム枠を押圧し、第1、第2のカム枠とカム基体とで形成した2条のカム溝に挿入させた各々のカム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、
    前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力とを与える傾斜面を有することを特徴とするカム装置。
  5. 変倍レンズと、前記変倍レンズを保持する保持枠と、前記保持枠に設けたカム溝挿入部材と、前記カム溝挿入部材を螺旋状のカム溝に挿入することにより前記変倍レンズを駆動するカム装置と、前記カム装置に駆動力を供給するモ−タと、からなり、
    前記カム装置は、
    カム溝の一側カム面を形成した一方のカム体と、
    前記カム体に非回転として摺動自在に備え、前記一側カム面に対向させる他側カム面を形成した他方のカム体と、
    一方のカム体又は/及び他方のカム体を押圧してカム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、
    前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力を与える傾斜面を有し、
    前記カム装置により光学ズ−ムを行うことを特徴とするカメラ。
  6. 変倍レンズと、前記変倍レンズを保持する保持枠と、前記保持枠に設けたカム溝挿入部材と、前記カム溝挿入部材を螺旋状のカム溝に挿入することにより前記変倍レンズを駆動するカム装置と、前記カム装置に駆動力を供給するモ−タと、からなり、
    前記カム装置は、
    螺旋状の第1カム溝と、螺旋状の第2カム溝と、
    円柱体の両側部各々に設けた細径状の摺動部と、一方側の摺動部と円柱体の胴部との間の段部に設けた第1カム溝の一側カム面と、他方の摺動部と円柱体の胴部との間の段部に設けた第2カム溝の一側カム面とを有するカム基体と、
    第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、
    第1のカム枠と第2のカム枠を押圧し、第1のカム枠と第2のカム枠とカム基体とで形成された2条のカム溝に挿入する前記カム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、
    前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力を与える傾斜面を有し、
    前記カム装置により光学ズ−ムを行うことを特徴とするカメラ。
  7. 変倍レンズと、前記変倍レンズを保持する保持枠と、前記保持枠に設けたカム溝挿入部材と、前記カム溝挿入部材を螺旋状のカム溝に挿入することにより前記変倍レンズを駆動するカム装置と、前記カム装置に駆動力を供給するモ−タと、からなり、
    前記カム装置は、
    螺旋状の第1カム溝と、螺旋状の第2カム溝と、
    円柱体の一端側に設けた細径状の摺動部と、摺動部と円柱体の胴部との間に設けた段部である第1カム溝の一側カム面と、を有する一方の基体部と、
    円柱体の他端側に設けた細径状の摺動部と、摺動部と円柱体の胴部との間に設けた段部である第2カム溝の一側カム面と、を有する一方の基体部と、
    前記一方の基体部と前記他方の基体部とを連結して構成したカム基体と、
    第1カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、一方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第1のカム枠と、第2カム溝の一側カム面に対向させる他側カム面を形成し、他方の摺動部に非回転として摺動自在に備えた第2のカム枠と、
    第1のカム枠と第2のカム枠を押圧し、第1のカム枠と第2のカム枠とカム基体とで形成された2条のカム溝に挿入する前記カム溝挿入部材をカム面に当接させる付勢手段とを備え、
    前記一側カム面及び他側カム面の少なくとも一方のカム面に傾斜部を形成し、この傾斜 部が前記カム溝挿入部材に対してカム溝の回転軸線方向のカム駆動力とその回転軸線方向に直交する方向の押動力を与える傾斜面を有し、
    前記カム装置により光学ズ−ムを行うことを特徴とするカメラ。
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