JP3897917B2 - Crew protection device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両の衝突事故時に乗員の着座姿勢に応じたタイミングでエアバッグを展開し、乗員を保護する乗員保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の乗員保護装置としては、例えば図5に示す特開平5−1324号公報に示される乗員保護装置があるので、その概略構成を以下に説明する。
すなわち、これは衝突によって発生する加速度を加速度センサ1で検出し、その加速度センサ1からの加速度信号を第1及び第2積分回路2、3によって2回積分して変位量を求め、また第1積分回路2及び第1係数回路4を用いて速度を求め、更に第2係数回路5を用いて係数倍の加速度を求め、これらの変位量、速度及び加速度を加算することによって所定時間後の変位量を予測し、その予測変位量が所定位置に達した時に、加算回路6を介して雷管7に点火信号を供給することによってエアバッグを展開させるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように着座姿勢、座席のスライド量等がある程度決まる運転者に対しては、エアバッグの最大展開時の表面から、乗員の頭部の初期位置までの距離に大きな差がないので、上記のような乗員の頭部の変位量を予測してエアバッグを展開させる方法が成り立つ。
しかしながら、この方式を助手席に着座する乗員に適応させようとした場合、助手席に着座する人は、そのときの好みで足組をしたり、大きな角度でリクライニングして寝そべったりして、乗員の頭部の初期値が大きく異なり、上記のような予測方式を採用できないという問題点があった。
【0004】
そこで、この発明は、上記問題点に着目してなされたもので、車両の、例えばインストルメントパネルからの乗員の頭部の位置を所定時間毎に実測して、その実測値から所定時間後の位置を予測するようにして適切なタイミングで雷管に点火電流を供給して、エアバッグを展開させるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この乗員保護装置に係る第1の発明は、乗員の頭部のインストルメントパネル側からの距離と比較する基準値を、展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域の順に上記距離に対応して設定し、前記乗員の頭部が前記展開遅延領域に位置すると判断したとき、該頭部が展開遅延領域から即時展開領域に変位するタイミングを予測し、そのタイミングに合うように前記雷管を点火することを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、乗員の頭部のインストルメントパネル側からの距離と比較する基準値を、展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域の順に上記距離に対応して設定し、前記乗員の頭部が前記展開規制領域に位置すると判断したとき、前記雷管の点火駆動を抑制することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1に基づいて説明する。
10は加速度センサで、車両の前後方向に作用する加速度を検出する。11は衝突判断回路で、前記加速度センサ10から供給される加速度信号を入力し、衝突の大きさを判断して点火信号を出力する。12は第1点火制御回路で、前記衝突判断回路11から点火信号が供給されると、運転席用雷管13に点火電流を供給してステアリングに設けられたエアバッグを展開させる。14は第2点火制御回路で、前記衝突判断回路11から点火信号が供給されると後述の点火タイミング判断回路19から供給される制御信号に基づいて助手席用雷管15への点火信号の供給を制御する。助手席用雷管15は、1つのインフレータに対して、複数の雷管15a、15bが設けられている。すなわち、1つのインフレータが2つに区分されており、そのそれぞれに対応して設けられた雷管15a、15bのそれぞれに第2点火制御回路14から点火電流が別々に供給される。
【0008】
16は赤外線センサで、助手席前のインストルメントパネルに助手席方向に向けて設けられて、助手席に着座する人間からの赤外線を感知する。17は前記赤外線センサ16と同様に助手席前のインストルメントパネルに設けられ、助手席に着座する人間までの距離を検出する超音波センサで、超音波を前記助手席に着座する乗員に向けて一定周期毎に発射して、その反射波を受信して、発射から受信までに要する時間を測定することによって距離を算出する。
【0009】
18は乗員位置算出回路で、前記赤外線センサ16からの出力に基づいて助手席に乗員が着座しているか否かを判断し、更に前記超音波センサ17からの検出信号に基づいて、検出された距離が0〜第1基準値までの間に乗員の頭部が位置している場合には、乗員の頭部が展開規制領域(図2)にあると判断し、また第1基準値〜第2基準値(第1基準値<第2基準値)の間に位置する場合には即時展開領域(図2)にあると判断し、更に第2基準値より遠く離れた位置にあると判断した場合には乗員の頭部が展開遅延領域(図2)にあると判断する。
【0010】
点火タイミング判断回路19は、前記乗員位置算出回路18から乗員の頭部が展開規制領域にあることを示す信号の供給を受けると、前記第2点火制御回路14に展開禁止信号、又は一方の雷管15a又は15bのみを点火させるための点火信号を供給する。また、乗員の頭部が即時展開領域にあることを示す信号の供給を受けると、前記第2点火制御回路14に双方の雷管15a、15bを同時に駆動するための点火信号を出力する。さらに、乗員の頭部が展開遅延領域にあることを示す信号の供給を受けると、前記第2点火制御回路14に雷管15a、15bの駆動を一時保留して乗員の頭部が即時展開領域に入るまで待って双方の雷管15a、15bを点火駆動するための信号を出力する。
【0011】
次に図3に示すフローチャートを参照しながら上記構成による作用説明を行う。
衝突判断回路11、第2点火制御回路14、乗員位置算出回路18及び点火タイミング判断回路19からなるマイクロコンピュータに電源が投入されると、スタートステップ100から乗員の位置検出ステップ110に進む。このステップ110では、乗員位置算出回路18が赤外線センサ16からの乗員の有無の判断結果を入力して、助手席に乗員が着座しているのか、またいないのかを判断し、着座していると判断した場合には、超音波センサ17によって助手席に着座している乗員の頭部とインストルメントパネルとの間の距離の最新データを算出して前回のデータを更新し、加速度読み取りステップ120に進む。
【0012】
ステップ120では、衝突判断回路11が加速度センサ10からの加速度信号を読み取り、次のステップ130で、その読み取った加速度信号が基準値G0より大きいか否かを判断する。
【0013】
ステップ130において、読み取った加速度信号の大きさが基準値G0より小さいと判断されると、乗員を保護する程の衝突は発生していないとしてステップ110に戻る。一方、ステップ130において、読み取った加速度信号の大きさが基準値G0より大きいと判断されると、乗員を保護する必要のある大きさの衝突が発生したとして乗員の位置算出ステップ140に進み、ステップ110と同様にして助手席に着座している乗員の頭部とインストルメントパネルとの間の距離の最新データを算出し、次の乗員の位置(L)予測ステップ150に進み、図4に示すようにしてステップ110で算出した乗員の頭部の位置(図中■印)と、ステップ140で算出した乗員の頭部の位置(図中□印)とから現在から所定時間後の乗員の位置(図中△印)を予測する。
【0014】
ステップ150において予測した、助手席に着座している乗員の頭部とインストルメントパネルとの間の距離の所定時間後の予測位置Lがステップ160で第1基準値より小さいと判断された場合にはステップ180に進み、乗員の頭部がインストルメントパネルに非常に接近してエアバッグを展開した場合には、エアバッグを展開するとパンチングを受けて危険であると判断して点火タイミング判断回路19から第2点火制御回路14に対して助手席用エアバッグを展開させるための助手席用雷管15の点火駆動を抑制せしめる(又は、一方の雷管15a又は15bのみを点火して、乗員に対するパンチング力を弱めてもよい)。
【0015】
次に、ステップ160とステップ170とによって乗員の頭部のインストルメントパネルから距離が第1基準値と第2基準値との間に位置する場合には、ステップ170からステップ200に進み、即座に展開しないと乗員の頭部をエアバッグで保護できないと判断して、点火タイミング判断回路19から第2点火制御回路14に対して助手席用エアバッグを即刻展開させるための信号を供給し、雷管15a、15bを同時に点火駆動する。
【0016】
また、ステップ170において、乗員の頭部のインストルメントパネルから距離が第2基準値より大きく、助手席がリクライニング状態にあると判断した場合には、即座に展開すると乗員の頭部がフル展開時のエアバッグに間に合わず、エアバッグがフル展開終了した後に乗員の頭部がエアバッグのフル展開位置に到達することになり、危険であると判断して、ステップ190において、ステップ150において予測した時間、すなわち乗員の頭部が第1基準値と第2基準値との間に位置までに要する時間(展開タイミング時間)を待って、ステップ200に進み、点火タイミング判断回路19から第2点火制御回路14に対して助手席用エアバッグを即刻展開させるための信号を供給し、雷管15a、15bを同時に点火駆動する。なお、乗員の頭部の距離測定は、赤外線センサ、超音波センサを用いなくても、画像処理によって求めてもよい。また、上記実施の形態においては、展開規制領域で、一方の雷管15a又は15bのみを展開駆動することを例示したが、この展開につづけて他方の雷管15b又は15aを展開駆動してもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、この第1の発明よれば、乗員の頭部のインストルメントパネル側からの距離と比較する基準値を、展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域の順に上記距離に対応して設定し、前記乗員の頭部が前記展開遅延領域に位置すると判断したとき、該頭部が展開遅延領域から即時展開領域に変位するタイミングを予測し、そのタイミングに合うように前記雷管を点火するように構成したので、助手席乗員が座席をリクライング状態にして利用していても最適なタイミングでエアバックを展開させることができ、乗員の保護性能が向上できるという効果が発揮される。
【0018】
第2の発明は、乗員の頭部のインストルメントパネル側からの距離と比較する基準値を、展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域の順に上記距離に対応して設定し、前記乗員の頭部が前記展開規制領域に位置すると判断したとき、前記雷管の点火駆動を抑制するように構成したので、エアバックの展開力を弱められてパンチ力が弱くなり、乗員の保護性能が向上できるという効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による乗員保護装置の実施の形態1の回路ブロック説明図である。
【図2】 本発明におけるタイミング制御回路で設定されている展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域を説明する説明図である。
【図3】 図1の作用を説明するためのフローチャート説明図である。
【図4】 図3における乗員の頭部の位置を予測するための説明図である。
【図5】 従来の回路ブロック説明図である。
【符号の説明】
10 加速度センサ
11 衝突判断回路
12 第1点火制御回路
13 運転席用雷管
14 第2点火制御回路
15 助手席用雷管
16 赤外線センサ
17 超音波センサ
18 乗員位置算出回路
19 点火タイミング判断回路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an occupant protection device that protects an occupant by deploying an airbag at a timing according to the occupant's sitting posture, for example, in the event of a vehicle collision.
[0002]
[Prior art]
As this type of conventional occupant protection device, for example, there is an occupant protection device disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-1324 shown in FIG. 5, and its schematic configuration will be described below.
In other words, the acceleration generated by the collision is detected by the
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
For drivers whose seating posture, seat slide amount, etc. are determined to some extent as described above, there is no significant difference in the distance from the surface when the airbag is fully deployed to the initial position of the occupant's head. A method of deploying the airbag by predicting the displacement amount of the head of the occupant is established.
However, when trying to adapt this method to a passenger seated in the passenger seat, the person sitting in the passenger seat can fold the legs according to their preference, recline at a large angle and lie down, There is a problem that the initial value of the head of the head is greatly different and the above prediction method cannot be adopted.
[0004]
Therefore, the present invention has been made paying attention to the above-mentioned problems. For example, the position of the head of an occupant from a vehicle, for example, from an instrument panel is measured every predetermined time, and after a predetermined time from the actually measured value. An object of the present invention is to supply an ignition current to the detonator at an appropriate timing so as to predict the position and to deploy the airbag.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the occupant protection device, the reference value to be compared with the distance from the instrument panel side of the occupant's head corresponds to the distance in the order of the deployment restriction region, the immediate deployment region, and the deployment delay region. When it is set and it is determined that the head of the occupant is located in the deployment delay region, the timing at which the head is displaced from the deployment delay region to the immediate deployment region is predicted, and the detonator is ignited to match the timing. It is characterized by that .
[0006]
In the second invention, a reference value to be compared with the distance from the instrument panel side of the occupant's head is set corresponding to the distance in the order of the deployment restriction region, the immediate deployment region, and the deployment delay region. When it is determined that the head is positioned in the deployment restriction region, ignition driving of the detonator is suppressed .
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
An
[0008]
An infrared sensor 16 is provided on the instrument panel in front of the passenger seat in the direction of the passenger seat, and senses infrared rays from a person sitting on the passenger seat. Similarly to the infrared sensor 16, an
[0009]
Reference numeral 18 denotes an occupant position calculation circuit that determines whether an occupant is seated in the passenger seat based on the output from the infrared sensor 16 and is detected based on the detection signal from the
[0010]
When the ignition
[0011]
Next, the operation of the above configuration will be described with reference to the flowchart shown in FIG.
When the microcomputer including the collision determination circuit 11, the second ignition control circuit 14, the occupant position calculation circuit 18, and the ignition
[0012]
In step 120, the collision determination circuit 11 reads the acceleration signal from the
[0013]
If it is determined in
[0014]
The predicted position L after a predetermined time of the distance between the head of the passenger seated in the passenger seat and the instrument panel predicted in step 150 is determined to be smaller than the first reference value in
[0015]
Next, when the distance from the instrument panel of the occupant's head is located between the first reference value and the second reference value in
[0016]
In
[0017]
【The invention's effect】
As described above, according to the first invention, the reference value to be compared with the distance from the instrument panel side of the occupant's head corresponds to the distance in the order of the deployment restriction region, the immediate deployment region , and the deployment delay region. When the head of the occupant is determined to be located in the deployment delay region, the timing at which the head is displaced from the deployment delay region to the immediate deployment region is predicted, and the detonator is adjusted so as to match the timing. Since it is configured to ignite, even if the passenger in the passenger seat is using the seat in a reclining state, the airbag can be deployed at an optimal timing, and the effect of improving the passenger's protection performance is exhibited.
[0018]
In the second invention, a reference value to be compared with the distance from the instrument panel side of the occupant's head is set corresponding to the distance in the order of the deployment restriction region, the immediate deployment region , and the deployment delay region . When it is determined that the head is located in the deployment restriction region, the detonator ignition drive is suppressed, so that the deployment force of the airbag is weakened, the punching force is weakened, and the occupant protection performance can be improved. The effect is demonstrated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a circuit block according to a first embodiment of an occupant protection device according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram for explaining a development restriction area, an immediate development area, and a development delay area set in the timing control circuit according to the present invention.
FIG. 3 is a flowchart for explaining the operation of FIG. 1;
4 is an explanatory diagram for predicting the position of the occupant's head in FIG. 3; FIG.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a conventional circuit block.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記点火タイミング判断回路は、前記乗員の頭部のインストルメントパネル側からの距離と比較する基準値を、展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域の順に上記距離に対応して設定し、前記乗員の頭部が前記展開遅延領域に位置すると判断したとき、該頭部が展開遅延領域から即時展開領域に変位するタイミングを予測し、そのタイミングに合うように前記雷管を点火することを特徴とする乗員保護装置。Measure the distance from the instrument panel side of the head of an occupant seated in a passenger seat that can slide back and forth and have a reclining function, and detect the acceleration signal that accompanies the collision. An ignition timing determination circuit that compares a reference value and determines an ignition timing for igniting a detonator that drives an air bag of a passenger seat; and when an acceleration signal is output from the acceleration sensor, a detonator based on the ignition timing In an occupant protection device comprising an ignition control circuit for igniting
The ignition timing determination circuit sets a reference value to be compared with a distance from the instrument panel side of the occupant's head corresponding to the distance in the order of a development restriction region, an immediate deployment region , and a deployment delay region , When it is determined that the head of an occupant is located in the deployment delay region, the timing at which the head is displaced from the deployment delay region to the immediate deployment region is predicted, and the detonator is ignited so as to match the timing. Occupant protection device.
前記点火タイミング判断回路は、前記乗員の頭部のインストルメントパネル側からの距離と比較する基準値を、展開規制領域、即時展開領域、展開遅延領域の順に上記距離に対応して設定し、前記乗員の頭部が前記展開規制領域に位置すると判断したとき、前記雷管の点火駆動を抑制することを特徴とする乗員保護装置。Measure the distance from the instrument panel side of the head of an occupant seated in a passenger seat that can slide back and forth and have a reclining function, and detect the acceleration signal that accompanies the collision. An ignition timing determination circuit that compares a reference value and determines an ignition timing for igniting a detonator that drives an air bag of a passenger seat; and when an acceleration signal is output from the acceleration sensor, a detonator based on the ignition timing In an occupant protection device comprising an ignition control circuit for igniting
The ignition timing determination circuit sets a reference value to be compared with a distance from the instrument panel side of the occupant's head corresponding to the distance in the order of a development restriction region, an immediate deployment region , and a deployment delay region , An occupant protection device that suppresses ignition driving of the detonator when it is determined that the head of the occupant is located in the deployment restriction region .
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