JP3897117B2 - 妊娠中毒症の重症度判定と予知方法、および妊娠中毒症における胎児・胎盤機能の評価方法 - Google Patents

妊娠中毒症の重症度判定と予知方法、および妊娠中毒症における胎児・胎盤機能の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、妊娠中毒症の重症度判定および予知方法、詳しくは妊娠中毒症の判定を簡便かつ客観的に行う方法、また、妊娠中毒症の臨床症状を呈していない妊婦の中毒症発症の危険性を予知する方法である。更には、妊娠中毒症における胎児・胎盤機能を評価する方法である。
妊娠中毒症は、出血、産科的肺塞栓などとともに主要な妊産婦死亡原因のひとつであり、その管理法や高血圧のコントロールは産科医にとって今なお重要な課題のひとつである。しかしながら妊娠中毒症の病因、病態は依然不明のままであり、その定義、分類も世界的に統一されたものはない。わが国では、妊娠に高血圧、タンパク尿、浮腫の少なくともひとつもしくは2つ以上の症状が見られ、かつこれらの症状が単なる妊娠偶発合併症でないものと定義されている。しかしあくまで主体は高血圧であり、浮腫のみのものは妊娠中毒症とはいわない。妊娠中毒症は、妊婦の約10% (6〜14%)に見られる。
妊娠中毒症はその発症時期により早発型(32週未満に発症)、遅発型(32週以降に発症)に分類される。また重症度による分類では、高血圧・タンパク尿・浮腫の内ひとつ以上の症状が存在するが、それらの全てが軽症の範囲内のものを軽症型、これらの症状のひとつでも重症の範囲内にあるものを重症型という。早発型、重症型は母児の臓器障害が急速に悪化するため予後が悪く、厳重な管理が必要である。
妊娠中毒症の診断は、高血圧・タンパク尿・浮腫の症状を調べることにより行われる。即ち、収縮期血圧が140 mmHg以上、拡張期血圧が90 mmHg以上の場合、高血圧とする。また、24時間尿でエスバッハ法またはこれに準ずる測定法により、30 mg/dL以上のタンパクが検出された場合をタンパク尿とする。浮腫は、指圧により脛骨稜に陥没を認め、かつこの妊娠の最近の1週間に500 g以上の体重増加のあった場合とする。これら症状のひとつでも認められれば、妊娠中毒症と診断される(坂元正一 他、編. 妊娠中毒症. プリンシプル産科婦人科学2:メジカルビュー社. 1998:340-60.)。
また、一般に妊娠中毒症例では循環血液量が減少し、血液濃縮を伴うことから、血漿タンパク濃度を測定する場合もある。更に、重症妊娠中毒症では微小血栓ができやすく、凝固系亢進、二次線溶系亢進状態にあり、血小板やD-ダイマーといった凝固-線溶系に関与する因子の測定も行われる。その他、脂質や肝機能検査なども必要に応じて行われる(坂元正一 他、編. 妊娠中毒症. プリンシプル産科婦人科学2:メジカルビュー社. 1998:340-60.)。
妊娠中毒症患者の管理、治療法は重症度に応じて変わってくる。しかしながら現在、重症度の判定は上述した複数の検査法を組み合わせて総合的に行われているため、簡便かつ客観的に重症度を判定する方法の確立が望まれている。また、妊娠中毒症は、初期に発見された場合は厳重な管理によりその影響をかなり抑えることができると考えられている。しかし、上述した何れの検査法においても初期の妊娠中毒症を検出することは難しく、現在のところ妊娠中毒症の発症を予知する指標は確立されていない。
また、妊娠中毒症が重症化してくると胎盤機能が低下し、胎児の栄養や酸素状態が悪化するため、その機能判定は胎児分娩時期を決める上で重要である。そこで、胎児・胎盤機能の的確な評価指標が望まれている。
ヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素(以下L-PGDS)は、各種プロスタグランジン類の共通の前駆体であるPGH2からPGD2への異性化を触媒する酵素で、疎水性低分子の輸送機能をも併せ持つ多機能性タンパク質である(Urade Y. et al., Prostaglandin D synthase: Structure and function. Vitam Horm 2000;58:89-120.)。L-PGDSは、進行した腎疾患患者の血中で高濃度に検出されることが報告されており(Hoffmann A. et al., Molecular characterization of β-trace protein in human serum and urine: a potential diagnostic marker for renal diseases. Glycobiology 1997;7:499-506.)、更に、本発明者らは、腎疾患が進行する以前の早期腎疾患患者において体液中L-PGDS濃度が増加することを明らかにしてきた(Hamano K. et al., Blood sugar control reverses the increase in urinary excretion of prostaglandin D synthase in diabetic patients. Nephron 2002;92:77-85.)。また本発明者らは、L-PGDSが動脈硬化プラークにおいて産生され、虚血性心疾患患者では体液中L-PGDS濃度が増加することを明らかにしてきた(Eguchi Y. et al., Expression of lipocalin-type prostaglandin D synthase (β-trace) in human heart and its accumulation in the coronary circulation of angina patients. Proc Natl Acad Sci USA 1997;94:14689-94.)。このように、L-PGDSと腎疾患あるいは血管病変との関係は明らかにされてきたが、L-PGDSと妊娠中毒症の関係については、これまで全く検討されていなかった。
Hoffmann A. et al., Glycobiology 1997;7:499-506 Hamano K. et al., Nephron 2002;92:77-85 Eguchi Y. et al., Proc Natl Acad Sci USA 1997;94:14689-94
本発明の課題は、これまで種々の検査手段によって総合的に判断していた妊娠中毒症の重症度を、簡便にかつ客観的に判定する方法を提供することにある。更に、これまでの妊娠中毒症に対する種々の検査手段では検出することのできなかった妊娠中毒症発症前における異常を、正確にかつ被験者の負担が少なく検出することによって、妊娠中毒症の発症を予知する方法を提供することにある。また、妊娠中毒症における胎児・胎盤機能を評価する方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、血液、尿等の体液中L-PGDS濃度を測定し、その測定値を指標とすることにより妊娠中毒症の重症度判定を行えることを見い出し、更に、その測定値を指標とすることにより妊娠中毒症を早期に予知することができることを見い出し、本研究を完成させるに至った。
即ち、本発明は、被験者より採取した体液試料中のL-PGDSを測定することを特徴とする、妊娠中毒症の重症度判定あるいは予知方法である。
具体的には、本発明は以下の通りである。
[1] 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、妊娠中毒症の検出方法、
[2] 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定し、その測定値を正常妊婦および/または妊娠中毒症妊婦より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定値に基づいて設定したカットオフ値と比較することを特徴とする[1]の妊娠中毒症の検出方法、
[3] 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、妊娠中毒症の重症度判定方法、
[4] 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定し、その測定値を、様々な重症度の妊娠中毒症妊婦より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定値から重症度に応じて設定したカットオフ値と比較することを特徴とする、[3]の妊娠中毒症の重症度判定方法、
[5] 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、妊娠中毒症の予知方法、
[6] 高血圧、タンパク尿、浮腫の何れも呈していない被験者を対象にして、被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、[5]の妊娠中毒症の予知方法、
[7] 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定し、その測定値を、正常妊婦および/または妊娠中毒症妊婦より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定値から設定したカットオフ値と比較することを特徴とする、[5]または[6]の妊娠中毒症の予知方法、
[8] 妊娠中毒症患者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、胎児・胎盤機能の評価方法、
[9] 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、[1]または[2]の妊娠中毒症の検出方法、
[10] 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、[3]または[4]の妊娠中毒症の重症度判定方法、
[11] 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、[5]〜[7]のいずれかの妊娠中毒症の予知方法、
[12] 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、[8]の胎児・胎盤機能の評価方法、
[13] 体液試料が血液である[1]〜[12]のいずれかの方法、
[14] 体液試料が尿である[1]〜[12]のいずれかの方法、ならびに
[15] 抗ヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素抗体を含む、妊娠中毒症の検出キット。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば、妊娠中毒症を被験者の負担が少なく簡便に検出できる方法が提供される。しかも、本発明の方法では、これまで種々の検査手段によって総合的に判断していた妊娠中毒症の重症度を、簡便にかつ客観的に判定することができる。更に、本発明の方法では、高血圧、タンパク尿、浮腫といった臨床症状を呈していない妊婦における妊娠中毒症の危険性をも予知することができる。従って、本発明方法は、妊娠中毒症の重症度判定と予知に極めて有用である。
本発明において、L-PGDSを測定する試料は被験者から採取した体液であり、具体的には、血液(血清、血漿等)、尿(随時尿、蓄尿等)、羊水、頚管粘液、子宮内腔液、卵管内腔液等が挙げられる。この中でも、特に採取が容易な血液および尿が好ましい。この場合、被験者は妊婦でありその妊娠ステージ(妊娠後の経過週)は問わず、早期ステージの場合であって、まだ妊娠中毒症を発症していない妊婦については、本発明の方法によりその後の妊娠中毒症発症のリスクを判定することができ、既に妊娠中毒症の症状を呈している妊婦については、妊娠中毒症の重症度を判定することができる。上記試料中のL-PGDS濃度を測定する方法としては、L-PGDS濃度を正確に反映する測定法であれば特に限定はされず、例えば免疫学的測定法、酵素活性測定法、キャピラリー電気泳動法等が挙げられる。しかしながら、実際の臨床現場において、簡便に且つ多量の試料を同時に測定する必要性の観点から、L-PGDSに特異的なモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を用いた酵素免疫測定法、放射免疫測定法、ラテックス凝集測定法、蛍光免疫測定法等の免疫学的測定法によるのが好適である。モノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ株1B7(FERM BP-5709)、7F5(FERM BP-5711)、6F5(FERM BP-5710)、9A6(FERM BP-5712)、10A3(FERM BP-5713)等により産生されるものを好適に用いることができる。例えば、モノクローナル抗体を用いたサンドイッチELISA法として、既に本発明者らによって確立されているL-PGDS検出キット(WO97/16461)を利用すれば良い。
本発明においては、上記手段で測定されたL-PGDS濃度測定値を指標として初期の妊娠中毒症を検出し、また、重症妊娠中毒症を早期に予知することができる。更には、上記手段で測定されたL-PGDS濃度測定値を指標として妊娠中毒症における胎盤機能の低下を判定することができる。
本発明の方法により検出される妊娠中毒症は、純粋型妊娠中毒症あるいは混合型妊娠中毒症の何れにも限定されず、脳血管痙攣発作の合併する子癇も含まれる。また、肺水腫、脳出血、常位胎盤早期剥離および肝血管攣縮を引き起こすHELLP(hemolysis, elevated liver enzymes, and low platelet count)症候群を合併する妊娠中毒症も含まれる。
本発明の方法により、妊婦が妊娠中毒症に罹患しているかどうかを判定する場合、はじめにカットオフ値の設定を行う。例えば、正常妊婦、および/または、あらかじめ高血圧、タンパク尿、浮腫のいずれかの症状を呈しており、臨床的に妊娠中毒症と診断された妊婦から採取した体液試料中のL-PGDSを測定する。そして、正常妊婦におけるL-PGDSの分布、あるいは妊娠中毒症の検出に対する感度・特異性などの診断精度に基づいて、適切なL-PGDSのカットオフ値を設定する。次いで、被験者である妊婦より採取した体液試料中のL-PGDSを測定し、測定値をカットオフ値と比較することにより、L-PGDS濃度がカットオフ値を超える場合、妊娠中毒症に罹患していると判定することができる。また、この際、重症度に対応させカットオフ値を設定しておくことにより、測定値と各カットオフ値を比較することにより妊娠中毒症の重症度を判定することができる。例えば、妊娠中毒症を高血圧、タンパク尿、浮腫といった臨床症状に基づいて重症と軽症に分け、各群におけるL-PGDSの分布や重症度判定に対する診断精度を検討し、適切なカットオフ値を設定すればよい。上記カットオフ値を設定するための被験体の数は限定されないが、好ましくは5例以上、さらに好ましくは10例以上である。
本発明の方法によれば、高血圧、タンパク尿、浮腫等の症状だけでは的確に判定できない、初期の妊娠中毒症の判定も可能である。
この場合のカットオフ値は限定されないが、妊娠中毒症に罹患しているか否かの判定のためのカットオフ値は、例えば血中濃度で妊娠31週までの以前の妊婦では50〜70μg/dLの間、妊娠32週以降の妊婦では50〜60μg/dLの間に設定することができる。また、尿中濃度では妊娠31週までの以前の妊婦では2.7〜9mg/gクレアチニンの間、妊娠32週以降の妊婦では3.5〜7.5mg/gクレアチニンの間に設定することができる。また、妊娠中毒症が軽症か重症かを判定するカットオフ値も限定されないが、例えば、血中濃度で55〜70μg/dLに、尿中濃度で4〜9mg/gクレアチニンの間に設定することができる。妊娠中毒症に罹患しているか否かの判定に用いられるカットオフ値を超え、妊娠中毒症が軽症か重症かを判定するカットオフ値を超えない場合、被験体は軽症型妊娠中毒症に罹患していると判定され、妊娠中毒症が軽症か重症かを判定するカットオフ値を超える場合、被験体は重症型妊娠中毒症に罹患していると判定される。
さらに、本発明の方法は、高血圧、タンパク尿、浮腫のいずれの症状も呈しておらず、臨床的に妊娠中毒症に罹患していないと考えられる妊婦が妊娠中毒症を発症するリスクを判定、すなわち妊娠中毒症を予知する方法も包含する。この場合、正常妊婦から採取した体液試料中のL-PGDSの濃度を測定し、次いで該正常妊婦のその後の経過を観察し、妊娠中毒症を発症せず正常のまま分娩に至った妊婦群と、妊娠期間中に妊娠中毒症を発症した妊婦群とに分け、前者の群の測定値と後者の群の測定値との間に予知のためのカットオフ値を設定しておく。あるいは、妊娠中毒症の発症前に採取していた妊娠中毒症妊婦の体液試料や、正常のまま分娩に至った妊婦の同時期の体液試料が凍結等の手段により保存されていれば、そのような保存試料中のL-PGDS濃度を測定することによって、後ろ向き(retrospective)にカットオフ値を設定することもできる。さらに、この際妊娠中毒症を発症した時期別に妊婦群を分け、それぞれの群別にL-PGDS濃度を測定し、発症時期別にカットオフ値を設定することにより、妊娠中毒症を発症する時期をも予測することができる。例えば、妊娠15〜25週の妊娠初期に妊娠中毒症を発症した群と妊娠26週以降の妊娠後期に妊娠中毒症を発症した群とに分けそれぞれの体液試料中L-PGDSの濃度を測定することにより、妊娠初期に妊娠中毒症を発症するリスク、妊娠後期に妊娠中毒症を発症するリスクを判定することが可能になる。さらに、妊娠中毒症が軽症であった妊婦群と重症であった妊婦群に分け、それぞれの体液試料中L-PGDSの濃度を測定し、重症型妊娠中毒症を発症した妊婦の発症前のL-PGDSの濃度と軽症型妊娠中毒症を発症した妊婦の発症前のL-PGDSの濃度の間にカットオフ値を設定することにより、重症型妊娠中毒症を発症するリスクを判定することができる。
次いで、高血圧、タンパク尿、浮腫のいずれの症状も呈していない妊婦より体液試料を採取し、L-PGDSの濃度を測定し、前記予知のためのカットオフ値と比較することにより、妊娠中毒症を発症するリスクを判定する。例えば、測定値がカットオフ値に比べ高ければ、将来的に妊娠中毒症を発症するリスクが高いと判定され、カットオフ値に比べ低ければ、将来的に妊娠中毒症を発症するリスクが低いと判定される。また、カットオフ値に比べ差がない場合は、判定保留となり必要ならば再検査を行えばよい。
この場合のカットオフ値は限定されないが、例えば、妊娠期間中に妊娠中毒症を発症するか否かを予知するためのカットオフ値は、血中濃度では55〜75μg/dLの間に、尿中濃度では3.0〜10mg/gクレアチニンに設定することができる。また、妊娠期間中に重症型妊娠中毒症を発症するか否かを予知するためのカットオフ値は、血中濃度では60〜75μg/dLの間に、尿中濃度では5.0〜10mg/gクレアチニンに設定することができる。
このように、妊娠中毒症を発症するリスクを判定し、リスクが高いと判定された場合に、妊婦に適切な措置を施すことにより、その後の妊娠中毒症を発症するリスク、あるいは妊娠中毒症が重症化するリスクを減じることが可能になる。上記カットオフ値を設定するための被験体の数は限定されないが、好ましくは5例以上、さらに好ましくは10例以上である。
さらに、本発明は妊娠中毒症を発症している妊婦から採取した体液試料中のL-PGDSを測定することを含む、胎児・胎盤機能の評価を行う方法を包含する。ここで、胎児・胎盤機能の評価とは胎盤が胎児に栄養や酸素を供給する機能が減じていないかどうかの評価、あるいは胎児に臓器障害等の障害が生じていないかを評価することをいう。体液試料中のL-PGDS濃度が低いとき、胎児・胎盤機能が良好であると評価され、高いときは胎児・胎盤機能が低下していると評価し得る。
さらに、本発明は抗L-PGDS抗体を含む、妊娠中毒症の検出試薬または検出キットを包含する。該試薬またはキットは、該キットが酵素免疫測定法に基づく場合は、抗体を固相化した担体を含んでいてもよく、抗体があらかじめ担体に結合していてもよい。また、該キットは適宜、ブロッキング溶液、反応溶液、反応停止液、試料を処理するための試薬、また各カットオフ値を記載した指示書もしくはカットオフ値にL-PGDS濃度を合わせた標準試薬等を含んでいてもよい。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
〔参考例〕体液中L-PGDS濃度の測定方法
体液中L-PGDS濃度は、以下の通りサンドイッチELISA法により測定した。
まず、ヒトL-PGDSと結合可能な抗-ヒトL-PGDSモノクローナル抗体(クローン:7F5)を50 mM炭酸緩衝液(pH 9.6)で4.4μg/mLとなるように希釈し、96ウェルマイクロタイタープレートに300μL/ウェルずつ加えて、4℃で一晩インキュベートすることにより固相化した。このプレートをリン酸緩衝生理食塩水(pH 7.4、以下PBS)で3回洗浄した後、0.2%カゼインを含むPBS(pH 7.4、以下ブロッキング液)を300μL/ウェルずつ加え、30℃で90分間インキュベートすることによりブロッキングを行った。次いで、ブロッキング後のプレートを0.05% Tween20を含むPBS(T-PBS)で3回洗浄した後、抗原溶液(ブロッキング液で希釈した標準液あるいは体液検体)を100μL/ウェルずつ加え、30℃で90分間インキュベートした。反応後、T-PBSで3回洗浄し、ブロッキング液で0.5μg/mLとなるよう希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ標識化抗-ヒトL-PGDSモノクローナル抗体(クローン:1B7)を100μL/ウェルずつ加え、30℃で90分間インキュベートした。反応後、T-PBSで3回洗浄し、発色液(ABTS solution:ベーリンガーマンハイム社製)を100μL/ウェルずつ加え、30℃で30分間インキュベートした。反応後、停止液(1.5%シュウ酸)を100μL/ウェルずつ加え、プレートミキサーで攪拌して反応を停止させ、市販のプレートリーダーで405 nmにおける吸光度を測定した。
上記サンドイッチELISA法に用いたモノクローナル抗体(クローン:1B7、7F5)は、マウス腹腔内にプリスタン1.0 mLを注射し、その後2週間目にそれぞれの抗体産生細胞1×108個をマウス腹腔内に移植し、2週間後に腹水を採取し、得られた腹水をプロテインAアフィニティーカラムクロマトグラフィー操作にかけることにより調製した。尚、上記モノクローナル抗体を産生する細胞株はそれぞれのモノクローナル抗体名に一致し、それぞれの細胞株は、独立行政法人産業総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に、1B7についてはFERM BP-5709(原寄託日平成7年9月21日)、7F5についてはFERM BP-5711(原寄託日平成8年6月6日)として寄託されている。
〔実施例1〕
正常妊婦および妊娠中毒症妊婦の血中L-PGDS濃度を測定した。被験者を妊娠ステージによって妊娠31週以前および妊娠32週以降に分け、それぞれのステージにおける正常妊婦および妊娠中毒症妊婦の血中L-PGDS濃度を比較した。結果を図1に示す。妊娠31週以前においては、正常(n=14、46.1±2.8μg/dL、平均値±標準誤差)に比し、妊娠中毒症(n=10、72.8±3.8μg/dL、平均値±標準誤差)で有意にL-PGDS高値であった(P<0.0001)。また、妊娠32週以降においても、正常(n=13、48.3±3.8μg/dL、平均値±標準誤差)に比し、妊娠中毒症(n=10、65.4±3.1μg/dL、平均値±標準誤差)で有意にL-PGDS高値であった(P<0.05)。従って、何れの妊娠ステージにおいても、血中L-PGDS濃度が高値である場合は妊娠中毒症を発症する可能性が高く、血中L-PGDS測定が妊娠中毒症の検出に有用であるものと考えられた。
〔実施例2〕
正常妊婦および妊娠中毒症妊婦の尿中L-PGDS排泄量を測定した。被験者を妊娠ステージによって妊娠31週以前および妊娠32週以降に分け、それぞれのステージにおける正常妊婦および妊娠中毒症妊婦の随時尿を採取した。尿の濃さの違いを補正するために、尿中L-PGDS排泄量は尿中クレアチニン1 gあたりに換算した(mg/gクレアチニン)。結果を図2に示す。妊娠31週以前においては、正常(n=14、2.53±0.26 mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)に比し、妊娠中毒症(n=10、9.90±2.24mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)で有意にL-PGDS高値であった(P<0.0001)。また、妊娠32週以降においても、正常(n=14、3.38±0.58mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)に比し、妊娠中毒症(n=10、8.03±1.11 mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)で有意にL-PGDS高値であった(P<0.005)。従って、何れの妊娠ステージにおいても尿中L-PGDS排泄量が高値である場合は妊娠中毒症を発症する可能性が高く、尿中L-PGDS測定が妊娠中毒症の検出に有用であると考えられた。
〔実施例3〕
妊娠26-38週の妊娠中毒症妊婦の血中L-PGDS濃度を測定した。被験者を、高血圧、タンパク尿、浮腫、その他臨床症状などに基づいて軽症型妊娠中毒症と重症型妊娠中毒症に分け、血中L-PGDS濃度を比較した。その結果、図3に示したように、重症型の血中L-PGDS濃度(n=12、71.9±3.6μg/dL、平均値±標準誤差)は、軽症型(n=9、52.4±4.8μg/dL、平均値±標準誤差)に比べ有意に高値であった(P<0.01)。従って、妊娠中毒症患者において血中L-PGDS濃度が高値である場合は中毒症が重症である可能性が高く、その測定は妊娠中毒症の重症度判定に有用であると考えられた。
〔実施例4〕
妊娠26-38週の妊娠中毒症妊婦の尿中L-PGDS排泄量を測定した。被験者を、高血圧、タンパク尿、浮腫、その他臨床症状などに基づいて軽症型妊娠中毒症と重症型妊娠中毒症に分け、尿中L-PGDS排泄量を比較した。尿検体は随時尿とし、尿中L-PGDS排泄量は尿中クレアチニン1 gあたりに換算した(mg/gクレアチニン)。その結果、図4に示したように、重症型の尿中L-PGDS排泄量(n=12、9.72±3.46 mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)は、軽症型(n=9、3.87±1.18mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)に比べ有意に高値であった(P<0.01)。従って、妊娠中毒症患者において尿中L-PGDS排泄量が高値である場合は中毒症が重症である可能性が高く、その測定は妊娠中毒症の重症度判定に有用であると考えられた。
〔実施例5〕
妊娠15-25週の妊娠中毒症を発症していない妊婦24名を対象に血中L-PGDS濃度を測定し、その後分娩までの間の妊娠中毒症発症の有無を追跡調査した。妊娠中毒症発症の有無は、高血圧、タンパク尿、浮腫、その他臨床症状などにより総合的に判断した。実施例1で示した正常妊婦・妊娠31週以前における血中L-PGDS濃度の95パーセンタイルの値である61.8μg/dLを暫定的なカットオフ値とし、被験者をそれ以下の群とそれを越える群の2群に分類した。その結果、表1に示したように、血中L-PGDS濃度61.8μg/dL以下の群では17名中1名のみが妊娠中毒症を発症したのに対し(5.9%)、61.8μg/dL以上の群では7名中2名と高率で中毒症を発症した(28.6%)。本結果より、妊娠中毒症を発症していない妊婦においても血中L-PGDS濃度が高値である場合はその後の中毒症発症の可能性が高く、血中L-PGDS濃度測定によって妊娠中毒症の発症を予知できるものと考えられた。
Figure 0003897117
〔実施例6〕
妊娠15-25週の妊娠中毒症を発症していない妊婦35名を対象に尿中L-PGDS排泄量を測定し、その後分娩までの間の妊娠中毒症発症の有無を追跡調査した。妊娠中毒症発症の有無は、高血圧、タンパク尿、浮腫、その他臨床症状などにより総合的に判断した。尿検体は随時尿とし、尿中L-PGDS排泄量は尿中クレアチニン1 gあたりに換算した(mg/gクレアチニン)。実施例1で示した正常妊婦・妊娠31週以前における尿中L-PGDS排泄量の95パーセンタイルの値である4.21 mg/gクレアチニンを暫定的なカットオフ値とし、被験者をそれ以下の群とそれを越える群の2群に分類した。その結果、表2に示したように、尿中L-PGDS排泄量4.21 mg/gクレアチニン以下の群では26名中2名のみが妊娠中毒症を発症したのに対し(7.7%)、4.21 mg/gクレアチニン以上の群では9名中3名と高率で中毒症を発症した(33.3%)。本結果より、妊娠中毒症を発症していない妊婦においても尿中L-PGDS排泄量が高値である場合はその後の中毒症発症の可能性が高く、尿中L-PGDS排泄量測定によって妊娠中毒症の発症を予知できるものと考えられた。
Figure 0003897117
〔実施例7〕
妊娠26週以降に妊娠中毒症を発症した妊婦17名について、妊娠15-25週の間に採取していた保存血清を用いてL-PGDS測定を行った。その結果、図5に示したように、軽症型妊娠中毒症(n=9、58.9±3.2μg/dL、平均値±標準誤差)に比し、重症型妊娠中毒症(n=8、69.2±2.6μg/dL、平均値±標準誤差)では有意にL-PGDS高値となることが判明した(P<0.05)。従って、血中L-PGDS高値患者では重症型妊娠中毒症を発症する可能性が高いと考えられ、血中L-PGDS測定は重症型妊娠中毒症の予知に有用であると考えられた。
〔実施例8〕
妊娠26週以降に妊娠中毒症を発症した妊婦17名について、妊娠15-25週の間に採取していた保存尿(随時尿)を用いてL-PGDS測定を行った。その結果、図6に示したように、軽症型妊娠中毒症(n=8、4.59±0.75mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)に比し、重症型妊娠中毒症(n=8、8.69±0.96 mg/gクレアチニン、平均値±標準誤差)では有意にL-PGDS高値となることが判明した(P<0.05)。従って、尿中L-PGDS高値患者では重症型妊娠中毒症を発症する可能性が高いと考えられ、尿中L-PGDS測定は重症型妊娠中毒症の予知に有用であると考えられた。
妊娠31週以前および妊娠31週以降における正常妊婦および妊娠中毒症妊婦の血中L-PGDS濃度を示した。何れの群においても、妊娠中毒症で有意にL-PGDS高値であった。 妊娠31週以前および妊娠31週以降における正常妊婦および妊娠中毒症妊婦の尿中L-PGDS排泄量を示した。尿検体は随時尿とし、測定値は尿中クレアチニンン1 g当たりに換算した。何れの群においても、妊娠中毒症で有意にL-PGDS高値であった。 妊娠26-38週の妊娠中毒症妊婦を臨床症状などに基づいて軽症型あるいは重症型に分け、各群における血中L-PGDS濃度を比較した結果を示す。重症型では軽症型に比べ有意にL-PGDS高値であった。 妊娠26-38週の妊娠中毒症妊婦を臨床症状などに基づいて軽症型あるいは重症型に分け、各群における尿中L-PGDS排泄量を比較した結果を示す。重症型では軽症型に比べ有意にL-PGDS高値であった。 臨床症状などを基に軽症型あるいは重症型妊娠中毒症と判定された妊婦を対象に、妊娠中毒症発症前に採取した保存血清を用いてL-PGDS濃度を測定した結果を示す。重症型では軽症型に比べ有意にL-PGDS高値であった。 臨床症状などを基に軽症型あるいは重症型妊娠中毒症と判定された妊婦を対象に、妊娠中毒症発症前に採取した保存尿を用いてL-PGDS排泄量を測定した結果を示す。尿検体は随時尿とし、測定値は尿中クレアチニン1 g当たりに換算した。重症型では軽症型に比べ有意にL-PGDS高値であった。

Claims (13)

  1. 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、妊娠中毒症の検出方法。
  2. 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定し、その測定値を正常妊婦および/または妊娠中毒症妊婦より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定値に基づいて設定したカットオフ値と比較することを特徴とする請求項1に記載の妊娠中毒症の検出方法。
  3. 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、妊娠中毒症の重症度判定方法。
  4. 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定し、その測定値を、様々な重症度の妊娠中毒症妊婦より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定値から重症度に応じて設定したカットオフ値と比較することを特徴とする、請求項3に記載の妊娠中毒症の重症度判定方法。
  5. 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、妊娠中毒症の予知方法。
  6. 高血圧、タンパク尿、浮腫の何れも呈していない被験者を対象にして、被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定することを特徴とする、請求項5に記載の妊娠中毒症の予知方法。
  7. 被験者より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素を測定し、その測定値を、正常妊婦および/または妊娠中毒症妊婦より採取した体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定値から設定したカットオフ値と比較することを特徴とする、請求項5または6に記載の妊娠中毒症の予知方法。
  8. 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の妊娠中毒症の検出方法。
  9. 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、請求項3または4に記載の妊娠中毒症の重症度判定方法。
  10. 体液試料中のヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の測定を、免疫学的測定法により行うことを特徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の妊娠中毒症の予知方法。
  11. 体液試料が血液である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 体液試料が尿である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  13. 抗ヒトリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素抗体を含む、妊娠中毒症の検出キット。
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