JP3896599B2 - フルカラー記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、擬似スクリーン角を生成しても解像度が良く階調が自然な画像記録を行うフルカラー記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カラー画像の印字(印刷)を行うカラープリンタやカラー複写機等のフルカラー記録装置が知られている。上記カラー画像の印字方式としては、正方格子状に印字ドットを配列するものと、千鳥格子状に印字ドットを配列するものがある。
【0003】
図12(a) は、正方格子状の印字ドットの配列を模式的に示しており、同図(b) は、千鳥格子状の印字ドットの配列を模式的に示している。同図(a) の矢印Aは印字ドットの主走査方向を示し、矢印Bは印字ドットの副走査方向を示している。この正方格子配列の印字ドット1の配列間隔、即ち解像度は、標準的なものでは主走査方向及び副走査方向ともに300dpi(ドット/インチ)である。
【0004】
同図(b) に示す千鳥格子配列も、矢印Eが主走査方向を示していおり、矢印Fが副走査方向を示している。この千鳥格子配列の印字ドット3の解像度は、標準的なものでは主走査方向に150dpi、副走査方向に600dpiの解像度を得るように構成されている。主走査方向の解像度は粗いが副走査方向の解像度が細かいので全体としては同図(a) の正方格子配列の場合と同等な解像度が得られる。
【0005】
ところで、フルカラー記録装置による印字は、Y(イエロー:黄色)、M(マゼンタ:赤色染料名)及びC(シアン:緑味のある青色)の3色を塗り重ねて様々な色合いを出すようになっている。上記のフルカラー記録装置が、印字ヘッドが微細口からインクをジェット噴射して印字を行うインクジェットプリンタなどの点順次方式や、用紙を一葉毎にドラムに巻き付けて、これを回転させながら印字を行うドラム巻き付け方式などの記録装置であれば、正確なドット位置決めができるから、カラー再現性に問題は生じない。しかし、インクリボンのインクを用紙に転写して印字する熱転写プリンタや電子写真プリンタなどのように、面順次プリント方式でフルカラーの印字を行った場合、色の重ね工程で、用紙の往復動作やインクリボンの送り動作などによって各色のインクと用紙との間に位置ズレを生じ易い。そして、このように各色の重ね合わせに僅かでも位置ズレが生じると低周波の濃度ムラ(カラーモアレ縞)が発生し、画像品質を著しく低下させてしまう。
【0006】
図13(a),(b) は、そのような色を重ね合わせたときの位置ズレによって起こるモアレ縞発生の模式図である。同図(a) は印字ドットが正方格子配列の場合、同図(b) は印字ドットが千鳥格子配列の場合である。各印字ドットの大きさは、濃度レベルが30%近傍に対応したドット面積で表されている。同図(a),(b) は、いずれも、塗り重ねた2色が位置ズレなしで重なった場合の印字面を最上段に示しており、これに対して、2段目には、2色が左上隅の第1ドットを中心として相対角度で1度ずれて(回転して)重なった場合の印字面を示している。また、3段目には、2色が左上隅の第1ドットを中心として相対角度で3度ずれて重なった場合の印字面を示している。そして、最下段に、2色が同様に5度ずれて重なった場合の印字面を表している。
【0007】
上記の例における図の2段目に示す1度のズレ量は、印字面の右側すなわち最大変位位置で1/2ドットのズレに相当している。そのときの重なり面全体で大きな干渉縞が2次元的に発生していることが確認できる。このように2色の印字面(例えばイエローYとシアンC等)が重なった場合にはカラーモアレ縞が発現する。これは、中間調で階調が均一な画像領域で大きな画像欠陥となる。同図(a),(b) の3段目及び最下段に示すように、2色の印字面のズレ量が3度、5度になると更に強烈なモアレ縞が発生していることがわかる。
【0008】
このようなカラーモアレ縞の発生を、用紙やインクリボンを搬送する際の機械的精度を上げることによって解消しようとする例が知られている。このような技術では、解像度を例えば200dpi(ドット/インチ)と低くした場合でも、経験上64μmの位置ずれで極端なカラーモアレ縞が発生することが分かっているから、機械的位置精度は64μm以内に調整されなければならないことになる。しかしながら、印字ドット(又はピクセル)の重なり具合を、そのように極微な精度をもって機械的に位置制御することは技術上の厳しい条件が要求され、一般的に実現は極めて困難である。
【0009】
このため、網点印刷(オフセット印刷)の分野では、各色毎に印字ドットの配列に異なった角度(スクリーン角)を付けて配置することによって印字ドットをランダムに重ならせ、色の重なり具合に一様性をもたせて平均化し、これによってモアレ縞の発生を防止するという技法が採用されている。しかし、一般のフルカラー記録装置のように主走査方向の印字位置が決まっているものは、オフセット印刷のようにスクリーン角を形成することができない。
【0010】
ところが、そのようなフルカラー記録装置でありながら、近年、千鳥格子配列の印字方式の場合、複数個、例えば4個の印字ドットを1組(ピクセル)として階調表現を行うようにし、このピクセルの配列角度を色毎に変えることによって擬似的にスクリーン角を作り出すことが出来る技法が提案されている。
【0011】
図14(a),(b),(c) は、擬似的にスクリーン角を作り出すためのピクセルの構成を示す図である。通常、熱転写方式における印字画面は、1印字ドットに着目すると、インクを溶融又は昇華させて用紙に転写する加熱素子への印加エネルギーが小さいときは、印字ドットのインク面は例えば同図(b),(c) の黒丸に示すように小さく、印加エネルギーが大きくなるとインク面も同心円状に大きくなる。この印字ドットそのもののインク濃度は、インク面の大きさに拘りなく常に最高値であってそれ以上濃くなることはなく、画像の濃淡(階調)は上述した印字ドットのサイズつまりインク面積の変化によって表現される。
【0012】
そして、上記見掛け(擬似的)のスクリーン角を作り出す場合は、上述の1個毎の印字ドットの面積変化に拠るのではなく、複数の印字ドットをグループ化して、この1グループを新たな1画素(ピクセル)とし、この1ピクセルを階調表現単位としてピクセル内に有効(発色)印字ドットを配分して階調制御を行うようにする。
【0013】
同図(a) は、千鳥格子状の印字ドットの配列において、ピクセルとして採用する2×2ドットの基本構成を示している。これらのピクセル内の4個の印字ドットの濃度の受持は予め設定されており、同図(a) のドット内に示す1〜4の番号はピクセル内の各印字ドットの濃度の受持順を示している。この例におけるピクセル内での4個の印字ドットが濃度を受け持つ順番は、左上のドットを第1ドットとして時計回り方向に第2ドット、第3ドット及び第4ドットが設定されている。ピクセルを構成するこれら4個の印字ドットは、夫々が0%から100%までの濃度レベルの内いずれかの段階における全体の25%の濃度レベルを受け持っており、上記の第1ドットは0〜25%、第2ドットは26〜50%、第3ドットは51〜75%、そして第4ドットは71〜100%の段階の濃度レベルを受け持っている。
【0014】
同図(b) に示す第1ドットの黒丸は、このピクセルが10%の濃度を表現する場合を示しており、この場合の濃度表現を分担する第1ドットのインクの広がり面積を示している。この第1ドットの黒丸の外側の二重丸は、内側の丸枠が濃度20%のときのインク面の広がりを示し、外側の丸枠が濃度25%のときのインク面の広がりを示している。上述したように、この25%のときのインク面が第1ドット(他の3個の印字ドットも同様である)の最大濃度である。これに続いて、濃度26%からは第2ドットが1%〜25%変化して、上記第1ドットの25%の濃度と共にピクセル全体の26%〜50%の濃度を表現する。同様にして、第3ドットが51〜75%の濃度を表現し、第4ドットが71〜100%の濃度を表現する。上記の各印字ドットに夫々64階調(ピクセル全体の25%)を表現させると、ピクセルとしては64×4階調すなわち256階調を発生させることができる。
【0015】
尚、上記のように千鳥格子の配列から隣接する4個の印字ドットを選択してピクセルとする組合わせは、同図(b) に示す右肩下がりの平行四辺形となる組合わせに限らず、例えば、同図(c) に示すように、右肩上がりの平行四辺形となる組合わせも存在する。
【0016】
このようなピクセルを、一定の配列規則に従って配列することにより、正方スクリーンを、あたかも一定の角度に傾けたスクリーン角度で印字すると同様の印字画面を形成することが出来る
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ピクセル配列による印字面の構成は、確かに見掛けのスクリーン角によってモアレ縞の発生を防除できるが、4個の印字ドットで1階調を表現するものであるため解像度が1/2に低下するという問題を有している。
【0018】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、一方では擬似スクリーン角を生成してモアレ縞の発生を防除し他方では境界領域において疑似スクリーン角処理を施さないことにより解像度の低下を防止し、また、境界と隣接する領域において、平滑処理を行い階調の急激な変化を防ぐことにより、境界領域近傍において良好な解像度と自然な階調を維持できるフルカラー記録装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
以下に、本発明のフルカラー記録装置の構成を述べる。
【0020】
本発明のフルカラー記録装置は、印字すべき目的ドット及び該目的ドットに隣接して取り巻く所定数のドットに対応する階調データの最大値と最小値との差が、最大濃度の印字ドットの階調データの値の所定比率以上であれば、前記印字すべき目的ドットが位置する印字領域がエッジ領域であると判定するエッジ領域判定手段と、前記エッジ領域判別手段が判別したエッジ領域と該エッジ領域以外の領域との境界を判別する境界判別手段と、前記エッジ領域判別手段が判別したエッジ領域以外の領域の画像データに擬似スクリーン角処理を行う前記擬似スクリーン角生成手段と、前記境界判別手段によりエッジ領域にあると判別された着目ドットおよび前記境界判別手段により非エッジ領域にあると判別されながら周囲を囲む位置にある所定数のドットに少なくとも1個の黒ドットが含まれる着目ドットを平滑化処理対象ドットと判別する平滑領域判別手段と、該平滑領域判別手段により平滑化処理対象ドットと判別された画像データに平滑化処理を行う平滑化処理手段と、前記エッジ領域の入力画像データはそのまま出力し、前記エッジ領域以外の領域の入力画像データについては前記擬似スクリーン角生成手段により擬似スクリーン角処理が施された画像データを出力し、前記境界の近傍領域にある入力画像データは平滑化処理が施された画像データを出力する画像データ出力手段とを有することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施例に係わるフルカラー複写機の構成ブロック図である。このカラー複写機においては、解像度を必要とする文字等の輪郭領域をエッジ判別回路で判別して、その輪郭領域の外側だけに擬似スクリーン角を掛けるようにしている。また、そのエッジ判別を行うために、入力される複数種類の色データを合成して、その合成データを固定的に用いるようにしている。
【0024】
同図において、フルカラー複写機は、カラー画像入力装置10、データ変換回路11、フィルタ12、エッジ領域抽出回路13、データ逆変換回路14、色補正回路15、スクリーン角処理回路16、熱履歴補正回路17、電圧補正回路18及びカラー画像出力装置19から構成されている。
【0025】
上記のカラー画像入力装置10は、特には図示しないが、CCD(固体撮像素子、光電変換素子)等からなるスキャナの他、量子化回路、シェーディング補正部、ラインバッファ等を備えている。この入力装置10は、原稿の光像を露光走査によりスキャナで読み取って光電変換により得られるアナログの3色の分光信号R(赤)、G(緑)及びB(青)から成る画像データを、デジタルの輝度情報R、G、及びBに変換し、画像周辺部の不均一な濃度を補正し、色毎に主走査方向の同期をとって、この3色同期した画像データ(輝度情報R、G、及びB)をデータ変換回路11に出力する。
【0026】
この入力装置10の出力は、線順次であり、上記のように主走査1ラインをスキャンする毎に輝度情報R、G、及びBの3色の出力が得られる。この出力は、後述するように印字情報Y(イエロー)、M(マゼンタ)又はC(シアン)に順次変換され、その印字情報に基づいて最終段のカラー画像出力装置19によって用紙にインクが熱転写され、上記に3色が塗り重ねられる。つまり、3色の輝度情報が、いずれか1色の印字情報となって出力され、これが3回繰り返されて3色の印字が行われる。
【0027】
データ変換回路11は、上記のカラー画像入力装置10から入力される分光信号(輝度情報)R、G、及びBを、階調データD2、D1、及びD3(D:Density)に変換する。これら階調データへの変換は3色の輝度情報R、G及びBの合成によって得られ、例えば、いま印字すべき信号が輝度情報Gであるとき、「D1=R+2G+B」のように変換される。このようにD1を3色の輝度情報から合成したときは、他の階調データD2及びD3は、先の階調データD1の補助信号となる。これらは後述するデータ逆変換の過程で再び輝度信号R、G及びBに戻すことがるできる形式であればよく、例えば、「D2=R」及び「D3=B」としてもよい。上記の輝度情報の階調データへの変換は、特には図示していないが例えばγ補正等を行うためになされており、これらの補正後に、後述するように濃度信号に変換される。
【0028】
フィルタ12は、信号を単に強調する回路であり、厳密なフィルタ係数は必要なく、信号が段階的に変化する特性を有していればよい。このフィルタ12は、階調データD1のみを処理して、その強調データD1´をエッジ領域抽出回路13及びデータ逆変換回路14に出力する。このフィルタ12は、3色のうちこれから印字する色が何色であれ、常に階調データD1のみを処理するから、全体の処理が高速になるとともに回路規模を小さく構成することができる。
【0029】
データ逆変換回路14は、フィルタ12から入力される強調データD1´、階調D2、及びD3を、各色ごとに他の2色の情報に基づいて、所定の関数を用い、先ず輝度情報と色情報に変換し、次にこの輝度情報と色情報とから色材に対応した濃度情報(印字情報)Y(イエロー)、M(マゼンタ)及びC(シアン)に変換する。この変換処理のために、各色ごとに上述したように同期した他の2色の読み取りデータを必要とする。
【0030】
色補正回路15は、画像情報の入力源(原稿)に対応して忠実に色再現が行われるよう、特には図示しないLUT(Look Up Table)に登録・記憶されている補正関数データに基づいて、上記データ逆変換回路14から入力される濃度情報を補正する。この色補正回路15は、これから印字しようとする色材に対応する濃度信号を上記のように補正して、この補正した濃度信号15a(濃度信号Y、M、又はC)を、スクリーン角処理回路16に出力する。
【0031】
一方、上述のエッジ領域抽出回路13は、最大最小法を用いて後述するエッジ領域の判定・抽出処理を行って、その抽出したエッジ領域情報をスクリーン角処理回路16に出力する。このエッジ領域の判定の基となる上述のフィルタ12から出力されるデータには、上述したようにどの色に対しても同一の強調データD1´が用いられるので、このエッジ領域抽出回路13で判定されるエッジ領域の範囲は、どの色に対しても不変である。
【0032】
スクリーン角処理回路16は、上記エッジ領域抽出回路13から入力されるエッジ領域情報に基づいて、いま印字しようとしている点(印字ドット)が、エッジ領域ならばスクリーン角処理を行わずに上記色補正回路15から入力された色補正後の濃度信号15aをそのまま印字信号16bとして熱履歴補正回路17へ出力する。また、いま印字しようとしている点(印字ドット)が非エッジ領域ならば、色補正回路15から入力された濃度信号15aにスクリーン角処理を施して、そのスクリーン角処理後の信号を印字信号16bとして熱履歴補正回路17へ出力する。このスクリーン角処理は、前述したように、後段のカラー画像出力装置19においてY(イエロー)ドット、M(マゼンタ)ドット及びC(シアン)ドットの集合(塗り重ね)によって表現される印字結果にモアレ縞が発生することを防止するために、詳しくは後述する見掛け上の即ち擬似的なスクリーン角を形成する処理である。
【0033】
熱履歴補正回路17は、印字部の発熱素子の前回印字を行ったときの熱履歴に基づいて、スクリーン角処理回路16から入力される印字信号16b(=濃度信号=電圧パルスの印加時間を示す信号)を補正して、この補正した信号を印字信号17cとして、電圧補正回路18に出力する。一般に、印字部の発熱素子を、ある印字瞬間に駆動状態にすると、継続する次の印字瞬間に直前の駆動状態に応じた余熱が残っており、その時の印字濃度に影響を与えることになる。また、これは同一加熱素子だけでなく隣接する加熱素子の駆動履歴も影響する。従って、ある印字点を本来の印字情報に対応した正確な濃度で印字させるためには、前回の印字点における印字動作(印字データ)によって残る熱の量を考慮した駆動力で各発熱素子を駆動制御しなければならない。この熱履歴補正回路17は、上記の駆動制御のための印字データ(印字信号16b)の補正を行っている。
【0034】
電圧補正回路18は、印字部の全発熱素子に共用のコモン電極(共通電極)のコモン抵抗(共通抵抗)による電圧低下に対応して、発熱素子の発熱エネルギーを上昇させるよう上記熱履歴補正回路17から入力される印字信号17cを、それぞれ例えば印加時間が長くなるように補正して、この補正後の印字信号18dをカラー画像出力装置19に出力する。
【0035】
カラー画像出力装置19は、特には図示しないがサーマルヘッドを備えている。サーマルヘッドは、用紙の幅とほぼ同幅に形成された印字ヘッドであり、主走査方向(用紙の幅方向)の最大印字ドット数(本例においては副走査方向に奇数番目の主走査印字ドットと副走査方向に偶数番目の主走査印字ドットそれぞれの最大印字ドット数を合わせたもの)と同数の発熱素子(印字素子)を備えている。そして、これら印字素子の発熱により不図示のインクリボンのインクを用紙に転写して原稿からの読み取り画像を用紙上に再現(複写)する。上記のインクリボンは、サーマルヘッドに対応して受像紙の幅とほぼ同幅に形成された幅広で長尺なインクリボンであり、ベースフィルム上にY(イエロー)、M(マゼンタ)及びC(シアン)のインクが面順次に配列・塗布されて形成され、インクリボンカセット等に保持されて、印字部に供給される。
【0036】
図2(a) は、上述したデータ変換回路11のブロック図であり、同図は、緑の分光信号である輝度情報G、即ち階調データD1を印字すべきデータとして処理する場合の例を示している。同図の回路により上から順に、前述したD2=R、D1=R+2G+B、D3=B、がそれぞれ得られる。
【0037】
また、同図(b) は、データ逆変換回路14のブロック図を示している。D1の代りに強調データD1´を用い、減算器及び除算器により輝度情報Gに戻し、他の階調データD2及びD3は、そのまま輝度情報R及びBに戻し、更にそれらの補数を算出して、これらから濃度信号M、Y及びCを得るようにしている。
【0038】
次に、図3は、上記したエッジ領域抽出回路13が行う最大最小法によるエッジ領域判別のアルゴリズムを説明する図である。同図に示すように、印字データ(同図には黒丸で示す)は、主走査方向(同図の横方向)に1ライン毎に、副走査方向(同図の上か下へ縦方向)に千鳥状に展開される。いま、印字すべきドット(目的ドット)が図のドットxであるとすれば、エッジ領域判定のために上記目的ドットxを隣接して取り巻く8個のドットa、b、c、d、e、f、g及びhを参照ドットとして取り込み、これら参照ドットa〜h及び目的ドットxの合計9個のドットに対応する階調データD1´の値を夫々調べる。そして、9個のドットの中で階調データD1´が最大値であるもの及び最小値であるものを求める。次に、この求めた最大値と最小値との差を算出し、この差の値が、ベタ印字(最大濃度)のときの印字ドットの階調データD1´の値の1/3以上であれば、目的ドットxが位置する印字領域はエッジ領域であるとみなす。反対に上記の差の値が最大濃度のときの印字ドットの階調データD1´の値の1/3より小さければ、目的ドットxが位置する印字領域は非エッジ領域であるとみなす。これにより、エッジ領域を判定する。尚、この判定のためには、同図のL−1〜L−5で示すように、目的ドットxの在る主走査1ライン(L−3)を含めてその前後の主走査2ライン、合計で主走査5ライン分のデータがあればよい。即ち主走査5ライン分のデータを記憶するだけのメモリがあればよい。
【0039】
続いて、図4(a),(b),(c) は、スクリーン角処理回路16において、見掛け上のスクリーン角を形成する3種類のピクセル配列の例を示す図である。同図(a) は第1の配列の例を示しており、個々のピクセルは、図15(b) と同様のピクセル構成を採用している。この図4(a) に示すピクセル配列は、ピクセルの第1ドットと第2ドットを結んで形成される平行四辺形の一辺の延長線上に、左から右下がりにピクセル21−1、21−2、・・・を順次選択することにより構成される。これにより、図の直線22で示す角度(この例では「−26.57」度)で傾斜する見掛け上のスクリーン角が形成される。そして、このようなピクセル配列の印字ドットを主走査方向に4ドット及び副走査方向に8ドットでブロック化し、この1個のブロック23を縦横に繰り返す画面構成としている。このように図のブロック23内に示すように2×2ドットを基本ピクセルとして主走査方向に4ドット毎、副走査方向に千鳥状で8ドット毎に繰り返す印字ドットの配列を、上述したピクセル配列の規則に従って配列することにより、正方スクリーンを、あたかも、およそ−27度傾けたスクリーン角度で印字すると同様の印字画面を形成することが出来る。この図4(a) に示す印字画面は、例えばY(イエロー)の印字画面として用いられる。
【0040】
次に、同図(b) は第2の配列の例を示している。この場合は図15(c) と同様のピクセル構成を採用している。この図4(b) に示すピクセル配列は、この場合もピクセルの第1ドットと第2ドットを結んで形成される平行四辺形の一辺の延長線上に、但しこの場合は左から右上がりに、ピクセル24−1、24−2、・・・を順次選択することにより構成される。これにより、図の直線25で示す角度(この例では「26.57」度)で傾斜する見掛け上のスクリーン角が形成される。そして、このようなピクセル配列の印字ドットを主走査方向に4ドット及び副走査方向に千鳥状で8ドットでブロック化し、この1個のブロック26を縦横に繰り返す画面構成としている。このように図のブロック26内に示すように2×2ドットを基本ピクセルとして主走査方向に4ドット毎、副走査方向に千鳥状で8ドット毎に繰り返す印字ドットの配列を上述したピクセル配列の規則に従って配列することにより、正方スクリーンを、あたかも、およそ27度傾けたスクリーン角度で印字すると同様の印字画面を形成することが出来る。この図4(b) に示す印字画面は、例えばM(マゼンタ)の印字画面として用いられる。
【0041】
そして、同図(c) は、3色目のC(シアン)の印字画面を形成するピクセル配列の例を示している。このC(シアン)の印字画面のピクセルには、上述したY(イエロー)又はM(マゼンタ)の印字画面に用いたものと同一形状のピクセルを採用する。本実施例では、Y(イエロー)の印字画面に用いたと同一の構成のピクセルを採用している。同図(c) に示すように、このピクセル配列では、ピクセルは図の矢印Eで示す主走査方向にそのまま順次配列される。この主走査方向の配列により形成されるスクリーン角は0度である。そして、この配列が副走査方向に繰り返えされる。この場合も、主走査方向に4ドット及び副走査方向に千鳥状で8ドットのブロック27が、縦横に繰り返す画面構成として考える。
【0042】
本実施例においては、このようにスクリーン角が、−27度、+27度、0度と夫々異なる印字画面により、Y(イエロー)、M(マゼンタ)及びC(シアン)の3色を塗り重ねることによって、モアレ縞の発生を防止している。
【0043】
このようなスクリーン角処理では、上述したように、4個の印字ドットで1ビクセルを作り出す、つまり4点の階調の総和として1点の階調を作り出しているから解像度が低下する。この解像度の低下を補償するために、本例では、エッジ領域抽出回路13によってエッジ領域を抽出して、そのエッジ領域には上述したようにスクリーン角処理を行わないようにしている。これは、一般にエッジ領域のモアレ縞は分かりにくく、従って、たとえモアレ縞が発生していても、この領域でのモアレ縞による画像劣化について殆ど問題がないという点を利用したものである。このように、エッジ領域、即ち画像の輪郭部が、解像度を保っていれば、全体の画像としての解像度の低下はかなり抑制できる。
【0044】
このように本例では、一方では画像全体のモアレ縞の発生を抑制し、他方では擬似スクリーン角生成に起因する解像度の低下を抑制している。即ち、解像度を必要とする文字等の輪郭領域(エッジ領域)をエッジ判別回路(エッジ領域抽出回路13)で判別し、その輪郭領域の外側だけに擬似スクリーン角を掛けるようにして、その輪郭領域を判別するために、入力される複数種類の色データを変換回路で合成し、その合成データを色の違いに応じて変更することなく固定して用いている。これによって、回路構成が簡素化され、全体として装置の小型化を図ることができる。
【0045】
尚、上記の実施例では、色データの合成を、RGB表色系の等色(任意の色を既知の色の適当な混色により同じ色に感じさせること)関数に基づいて行っているが、色データの合成は、これに限るものではない。風景等の静止画像の空間的要素に重点を置いた等色色空間の色データL*、a*、及びb*を用いるようにしてもよい。尚、この場合は、明度に対応している色データL*を固定的に用いてエッジ領域の判定を行うようにする。人の視覚は色には鈍感で明るさに敏感であるから、上記の方法でより自然なエッジ領域の抽出が可能となる。この等色色空間の色データL*は、CIE1931標準表色系と呼ばれるXYZ表色系の等色関数から所定の数式により算出できる。
【0046】
図5(a) に、上記のRGB表色系の等色関数を比較のために示し、同図(b) にXYZ表色系の等色関数を示す。この等色関数は、RGB表色系の等色関数が有する欠点を補正したものであり、試料光源の3刺激値X、Y及びZのうち、刺激値Yは標準比視感度に対応している。また、これらの3刺激X、Y及びZは、光源の相対スペクトル密度、試料光源の測光量等に基づいて所定の数式によって与えられる。但しこれを実現するための変換回路は複雑になるので、上記所定の数式を実行するアルゴリズムによりデータ変換を行うようにする。また、この場合もデータ逆変換を行って濃度データY、M及びCに戻れるようにしておく。
【0047】
以上、フルカラー複写機について説明したが、このように画像全体のモアレ縞の発生を抑制すると共に擬似スクリーン角生成に起因する解像度の低下を抑制する処理は、フルカラー複写機に限るものではなく、フルカラープリンタにも適用できる。
【0048】
図6は、第2の実施例に係わるフルカラープリンタの構成ブロック図であり、同図(a) は全体構成図、同図(b) はその主要部を更に詳しく示す構成ブロック図である。同図(a) に示すように、フルカラープリンタ30は、例えばパーソナルコンピュータ等のホスト機器31に接続して用いられる。
【0049】
ホスト機器31は、色毎に1ページ分の画像データ即ちY(イエロー)、M(マゼンタ)又はC(シアン)の印字情報(濃度信号)31aをフルカラープリンタ30に出力する。
【0050】
フルカラープリンタ30は、フィルタ32、エッジ及びスクリーン角処理部33、熱履歴補正回路34、電圧補正回路35及びカラー画像出力装置36で構成されている。上記のフィルタ32、熱履歴補正回路34、電圧補正回路35及びカラー画像出力装置36は、図1に示したフルカラー複写機のフィルタ12、熱履歴補正回路17、電圧補正回路18及びカラー画像出力装置19と夫々同一の機能を有している。エッジ及びスクリーン角処理部33は、図6(b) に示すように、ラインメモリ33−1、スクリーン角処理部33−2、エッジ判別部33−3、LUT(ルックアップテーブル)33−4、及びマルチプレクサ33−5等で構成されている。
【0051】
上記のラインメモリ33−1は、バッファであり、少なくとも主走査7ライン分の容量を有している。このラインメモリ33−1は、後段のスクリーン角処理部33−2及びエッジ判別部33−3が過去のデ−タを参照しながら処理を行うことができるように設けられている。
【0052】
例えば、スクリーン角処理部33−2で擬似スクリーン角を形成するために図15(a) に示したピクセル構成をとるものとすれば、1ピクセルの最初の印字ドットである第1ドットについては、第2ドット、第4ドット及び第3ドットを参照するために未来の3ライン(図4(a) 又は同図(c) を参照)のデータが必要であり現在の1ラインと合わせて主走査4ラインのデータを必要とする。また、1ピクセルの最後の印字ドットである第3ドットについては第4ドット、第2ドット及び第1ドットを参照するために過去の3ラインのデータが必要であり現在の1ラインと合わせて主走査4ラインのデータを必要とする。即ち、前後合わせて少なくとも7ラインのデータが必要である。これが印字データ33aとしてラインメモリ33−1からスクリーン角処理部33−2に出力される。また、エッジ判別部33−3でエッジ判別に最大最小判別法を用いるとすれば、図3で説明したように、主走査5ライン分のメモリ容量を必要とする。これが印字データ33bとしてラインメモリ33−1からエッジ判別部33−3に出力される。
【0053】
このように、ラインメモリ33−1がスクリーン角処理部33−2及びエッジ判別部33−3の双方に必要なデータを遺漏なく出力するためには、より多くのデータを必要とするスクリーン角処理部33−2で必要とされる7ライン分のメモリ容量を備えるようにすればよい。尚、マルチプレクサ33−5には、現在の印字ドットのみの印字データ33cがラインメモリ33−1から一方の入力端子Bに出力される。
【0054】
LUT33−4は、各色に対応して図4(a),(b),(c) に示した擬似スクリーン角を生成すべくピクセル配列を形成するための補正関数データを色毎に有している。
【0055】
スクリーン角処理部33−2は、現在の印字ドットの主走査方向、副走査方向の位置及び現在処理している印字ドットの色情報に基づいて、LUT33−4を参照し、スクリーン角を構成する4ドットにそれぞれ重みを持たせて擬似的に角度を付けて擬似スクリーン角の1画素(ピクセル)を構成するように印字データ33dを生成して、これをマルチプレクサ33−5の他方の入力端子Aに出力する。
【0056】
エッジ判別部33−3は、図3で説明したと同様のエッジ判別を行って、この判別結果信号33eをマルチプレクサ33−5の信号選択端子Sに出力する。
マルチプレクサ33−5は、エッジ判別部33−3から入力される判別結果信号33eが、現在の印字ドットがエッジ領域であると判別したことを示しているとき(例えば判別結果信号33eが「1」)は、ラインメモリ33−1から入力端子Bに入力されてくるデータを選択して、これを印字データ33fとして出力し、一方、エッジ判別部33−3から入力される判別結果信号33eが、現在の印字ドットが非エッジ領域であると判別したことを示しているとき(例えば判別結果信号33eが「0」)は、スクリーン角処理部33−2から入力端子Aに入力されてくる擬似スクリーン角用に処理済みのデータを選択して、これを印字データ33fとして出力する。
【0057】
このように、フルカラープリンタ30は、ホスト機器31から入力される画像データ31aを、その輪郭領域をエッジ判別部33−3で判別して、その輪郭領域の外側だけにスクリーン角処理部33−2で擬似スクリーン角を掛けるように処理している。また、そのエッジ判別に用いる色テータは、これから印字する出力データと同じ1色の色データのみを用いている。
【0058】
ところで、上述したフルカラープリンタ30或は図1に示したフルカラー複写機のように、1枚の画像の中で、擬似スクリーン角の処理を領域毎に制御して輪郭部のみ擬似スクリーン角の処理を行わないようにすると、画像を目視したとき、輪郭部以外の所から輪郭部に向けての階調に自然な連続性を感じ取ることができなくなる虞がある。このような、階調のだし方及び解像度が異なる画像領域については、できるだけ自然に見えるようにすることが望ましい。また、上記のように、擬似スクリーン角処理後のデータとオリジナルデータ(擬似スクリーン角処理を施さない部分のデータ)が混在すると、擬似スクリーン角による階調規則が崩れるため、エッジの近傍で擬似輪郭が発生する虞もでてくるから、このようなことのないようにしなければならない。これを実現するために、本発明では、擬似スクリーン角を行う領域と行わない領域の境目近傍に平滑処理を行うようにしている。これを第3の実施例として、以下に説明する。
【0059】
図7は、第3の実施例に係わるフルカラープリンタの主要部の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このフルカラープリンタの主要部40は、図6(b) に示したエッジ及びスクリーン角処理部33に、新たに平滑部41を加えて構成されている。平滑部41は、メモリA41−1、平滑処理部41−2、メモリB41−3、及び平滑処理判別部41−4から構成される。
【0060】
上記のメモリA41−1は、上述したマルチプレクサ33−5の出力(1ドット当たり1バイト構成の印字データ)を、書き込み1ライン分と読み出し3ライン分の合計4ライン分を格納するメモリである。又、メモリB41−3は、エッジ判別部3−3の出力(1ドット当たり1ビットのデータ)を同じく4ライン分格納するメモリである。
【0061】
平滑処理判別部41−4は、メモリB41−3からエッジ情報(判別結果信号33e)を読み出して、平滑化すべきドットであるか否かを判別し、その判別結果を平滑要求信号33e´として平滑処理部41−2に出力する。
【0062】
平滑処理部41−2は、メモリA41−1から、いま印字すべき印字データを中心にして3ラインの印字データを読み出し、平滑処理判別部41−4から入力されるエッジ情報を参照しながら印字データを平滑化して、平滑化後の印字データ41aを後段の熱履歴補正回路(図6(a) 参照)に出力する。
【0063】
図8は、上記の平滑処理判別部41−4が行う処理を模式的に示す図であり、同図(a) は、原印字データの配置の例を示す図、同図(b) は、平滑領域を狭く設定する例を示す図、同図(c) は、平滑領域を広く設定する例を示す図である。
【0064】
同図(a) に示す黒丸(黒ドット)はエッジ領域の印字データを示し、白丸(白ドット)は非エッジ領域の印字データを示してる。平滑処理判別部41−4は、着目ドット(いま印字すべき印字データ)がエッジ領域にあるドット、例えば図の黒ドット42であれば、無条件に、平滑要求信号33e´を「0」(非平滑化指定)にして出力する。これにより、擬似スクリーン角処理が施されていない印字データ(エッジ領域の印字データ)には平滑化の処理は行われない。
【0065】
一方、平滑処理判別部41−4は、着目ドットが非エッジ領域にあるドット、例えば図の白ドット43、47等であれば、平滑化処理を行うべきか否かの判別処理を行う。この場合、平滑領域を狭く設定しようとする場合は、平滑処理判別部41−4は、同図(b) の左に示すように、着目ドットxの回りを反時計回り方向に(勿論時計回り方向でもよい)、他のドットa、b、c、dと4個のドットを参照していく。そして、その4個のドットの中に1個でもエッジ領域のドット即ち黒ドットが含まれていれば、上記着目ドットxは平滑処理領域にあると判定して平滑要求信号33e´を「1」(平滑化指定)にして出力する。これにより、擬似スクリーン角の処理が施されている印字データ(非エッジ領域の印字データ)の中でエッジ領域の近傍にあった印字データ43、44及び45、即ち同図(b) の右に白三角で示すように、エッジ領域の境目に沿う非エッジ領域の1ドットが、平滑化の対象に指定され、平滑処理部41−2によって平滑化される。
【0066】
また、上記平滑化されるエッジ領域境目近傍の領域を、広く設定しようとする場合は、同図(c) の左に示すように、着目ドットxの回りの参照ドットの領域を1回り拡張して、参照ドットをドットa、b・・・k、lまで調べるようにする。そして、この中に1個でもエッジ領域の黒ドットが含まれていれば、着目ドットxに対応して平滑要求信号33e´として「1」を出力するようにする。これにより、同図(c) の右に白三角で示すように、同図(a) でエッジ領域の近傍に在った印字データ43、44及び45と、更に、これらのすぐ外側の印字データ46及び47が加えられて平滑化の対象に指定され、平滑処理部41−2によって平滑化される。
【0067】
平滑処理部41−2は、平滑要求信号33e´が「0」のときは、メモリA41−1から読み出したデータをそのまま印字データ41aとして出力し、一方、平滑要求信号33e´が「1」ならば平滑処理を行ってから、平滑後のデータを印字データ41aとして出力する。上記の平滑処理はラプラシアンフィルタの強度を弱める方向に調整することによって行う。これは、図8(b) に示す着目ドットxの値を4倍にし、その4倍した値から、着目ドットxの回りのドットa、b、c及びdの4個のドットの値の総和を引くラプラシアンフィルタ処理の値に1より小さい係数m(0<m<1)をかけてラプラシアンフィルタ処理によるエッジの強度を調整することによって得られる。
【0068】
このように、前述した輪郭部(エッジ領域)のみ擬似スクリーン角の処理を行わないようにして、モアレ縞のない、或る程度の解像度も確保した画像において、擬似スクリーン角処理を施さない部分と擬似スクリーン角処理を施した部分との境界近傍の階調に自然な連続性が得られるようになる。
【0069】
尚、上記の実施例では、非エッジ領域にのみ平滑化の処理を行っているが、エッジ領域においても平滑化を行うと、上記境界近傍において、より一層自然な連続性が得られるようになる。
【0070】
図9(a),(b) は、そのような非エッジ領域及びエッジ領域と両領域にまたがって平滑化を行う場合の処理を説明する模式図である。
同図(a) の上に示す二重の白丸はエッジ領域のドット(印字データ)を示し、一重の白丸は非エッジ領域のドット(印字データ)を示してる。この処理では、平滑処理判別部41−4は、いま印字すべきドットを着目ドットxとして、この着目ドットxと、その周囲の4個のドットa、b、c及びdのエッジ情報を参照する。そして、この5個のドットの中に、エッジ領域と非エッジ領域のドットが混在する場合、この着目ドットxを平滑処理領域のドットとして平滑要求信号33e´を「1」(平滑化指定)にして出力する。これにより、エッジ領域の近傍において、エッジ領域内のエッジ領域の境目に沿った1ドット(同図(a) の上に示す二重の白丸51、52及び53が、同図(a) の下に二重の白三角51´、52´及び53´で示すように、平滑化の対象に指定され、平滑処理部41−2によって平滑化されると共に、非エッジ領域内のエッジ領域の境目に沿った1ドット(同図(a) の上に示す一重の白丸55、56及び57も、同図(a) の下に一重の白三角55´、56´及び57´で示すように、平滑化の対象に指定され、平滑処理部41−2によって平滑化される。
【0071】
同図(b) は、上記平滑化されるエッジ領域境目近傍の領域を、エッジ領域と非エッジ領域の双方に拡張して設定した場合である。同図(b) の上に示すように、着目ドットx(58)の回りの参照ドットの領域を1回り拡張して、着目ドットxと、参照ドットa、b・・・k、lのエッジ情報を参照する。そして、この場合も、これらの13個のドットの中に、エッジ領域と非エッジ領域のドットが混在する場合には、この着目ドットxを平滑処理領域のドットとして平滑要求信号33e´を「1」(平滑化指定)にして出力する。これにより、エッジ領域の近傍において、エッジ領域内のエッジ領域の境目に沿った2ドット(同図(b) の上に示す二重の白丸59、e、a、f、b及びgが、同図(b) の下に二重の白三角60で示すように、平滑化の対象に指定され、平滑処理部41−2によって平滑化されると共に、非エッジ領域内のエッジ領域の境目に沿った2ドット(同図(b) の上に示す一重の白丸61、l、d、x(58)、c及びhも、同図(b) の下に一重の白三角62で示すように、平滑化の対象に指定され、平滑処理部41−2によって平滑化される。
【0072】
これにより、擬似スクリーン角処理を施さない部分と擬似スクリーン角処理を施した部分との境界近傍における階調に、より一層自然な連続性が得られるようになる。
【0073】
このように、第1又は第2の実施例においては、モアレ縞の発生を防止するために擬似スクリーン角処理を施した部分と、より良い解像度を維持するために擬似スクリーン角処理を施さなかった部分とを生成し、第3の実施例においては、上記擬似スクリーン角処理を施した部分と施さなかった部分との境界近傍における階調の連続性を保つために、上述したドット単位の平滑化を行っている。
【0074】
ところで、ピクセル中にエッヂ領域が存在するものを検出して、このようなエッジ領域を有するピクセル中の非エッヂ領域のドットを、基本ピクセルの階調ルールに拠り、1ピクセル全体の階調に合わせるように補正することによっても、エッジ近傍の階調の連続性を保つことができる。これを第4の実施例として以下に説明する。
【0075】
図10は、第4の実施例に係わるフルカラープリンタの主要部の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このフルカラープリンタの主要部42は、図6(b) に示したエッジ及びスクリーン角処理部33に、新たにピクセル補正部44を加えて構成されている。同図において入力信号32aはホスト機器31から入力されフィルタ32により強調された原印字信号であり、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、またはC(シアン)のいずれかの画像信号である。エッジ及びスクリーン角処理部33内の各部の機能は図6(b) で説明した通りである。
【0076】
一方、ピクセル補正部44は、エッジ判別部33−3によるエッジ判別処理(図3参照)に基づいて、以下に説明するピクセルデータの補正を行う。図11(a),(b),(c),(d) は、上記ピクセル補正部44によるピクセルデータ(ピクセルを構成する各ドットのデータ)を補正する補正の方法を説明する図である。同図(a) のドット51−1、51−2、51−3及び51−4内に示す値O1、O2、O3及びO4は、オリジナルデータ(擬似スクリーン各処理が行われていないデータ)の階調数(256階調)、同図(b) のドット52−1、52−2、52−3及び52−4内に示す値P1、P2、P3及びP4は、擬似スクリーン角処理を施したときのピクセルの各ドットの階調数(64階調)、並びに同図(c) のドット53−1、53−2、53−3及び53−4内に示す値E1、E2,E3及びE4は、エッヂ情報(「1」又は「0」)である。そして、同図(d) のドット54−1、54−2、54−3及び54−4内に示す値T1、T2、T3及びT4は、図10のピクセル補正部44からの出力データ(印字データ)44aである。
【0077】
ここで出力データ44aの階調数T1、T2、T3及びT4は、オリジナルデータの階調数O1、O2、O3及びO4よりも一般的に小さい。これは印字ヘッドの階調能力によるものである。すなわち一般的には、オリジナルデータO(O1、O2、O3又はO4)が取り得る階調数「1」〜「256」に対して、フルカラー複写機の取り得る階調数すなわち印字ヘッドの出力データT(T1、T2、T3又はT4)が取り得る階調数は最小から最大まで「1」〜「88」である。したがって、これら双方の階調数を整合させるために、オリジナルデータの階調数O1、O2、O3及びO4に補正係数「B=88/256」を用いて次式
D1=B×O1
D2=B×O2
D3=B×O3
D4=B×O4
により、印字ドットの実際の階調数に対応して補正されたオリジナルデータD1、D2、D3及びD4を得る。
【0078】
ここで、これらオリジナルデータにエッジが存在しない条件は、次式
E1+E2+E3+E4=0
であり、これによってピクセル内のエッジの有無が判別される。そして上式が満足されるなら、すなわちピクセル内にエッジが存在しないときは、疑似スクリーン角処理を施したデータP1、P2、P3、及びP4を出力データT1、T2、T3及びT4として出力する。一方、上式が満足されないときは、すなわち、エッジ判別部33−3からエッヂ信号が入力し、ピクセル中の何れかのドットがエッヂ領域にある場合は、次式
E1+E2+E3+E4≠0
である。このときは、重み係数A1、A2、A3及びA4を用い、以下の補正式
H1=A1・X
H2=A2・X
H3=A3・X
H4=A4・X
により、エッヂ領域にない(エッジ情報を持たない)ドットのみについて補正を行う。ここで、重み係数A1、A2、A3及びA4は、
1≧A1≧A2≧A3≧A4≧0
を満足するようにとる。また、上記の係数Xは、下記の代入式
により表される。
【0079】
上記によって得られる擬似スクリーン角ドットデータP1、P2、P3及びP4、並びに補正データH1、H2、H3及びH4により、次式
T1=P1−H1
T2=P2−H2
T3=P3−H3
T4=P4−H4
を算出する。このとき、可能階調数の最大値を「C」(例えばC=88)として出力データT(T1、T2、T3又はT4)がマイナスになったとき又は可能階調数の最大値「C」を超えたときは、次の条件式
T1<0 → T1=0、T1>C → T1=C
T2<0 → T2=0、T2>C → T2=C
T3<0 → T3=0、T3>C → T3=C
T4<0 → T4=0、T4>C → T4=C
により出力データTの値を決定する。
【0080】
尚、エッヂ信号33−3aが「0」の場合にのみ補正を行うために、上式にはオリジナルデータの階調数O1、O2、O3及びO4は含まれていない。また、この場合もエッジ情報は、図3において説明した最大最小法によって得る。このエッジ情報「0」(エッヂ無し)又は「1」(エッヂ有り)を記録して、このエッヂ情報が「1」のとき、擬似スクリーン角ピクセル中のドットの階調数P(P1、P2、P3又はP4)をオリジナルデータD(D1、D2、D3又はD4)と置き換える。
【0081】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、C(シアン)、M(マゼンタ)又はY(イエロー)のいずれの色を印字する場合もそれらの中のいずれか一色のみをエッジ判定色として固定して用い、これによって色により変動することのないエッジ領域を判定し、このエッジ領域以外つまり輪郭部以外の所に擬似スクリーン角を施すようにしたので、輪郭部の解像度が保たれると共にハーフトーン等モアレ縞の発生しやすい所にモアレ縞が発生しないようになり、したがって、全体として良質のカラー画像を得ることが出来るようになる。また、擬似スクリーン角を施す所と擬似スクリーン角を施さない所の境目に平滑処理を施すようにしたので、輪郭部における階調がより自然なカラー画像を得ることができるようになる。また、エッジ領域には平滑処理を施さないようにしているので、輪郭部分の画像がぼけることがなく、したがって、構成の明瞭なカラー画像を得ることができるようになる。また、擬似スクリーン角のドットがエッヂに隣接する場合にはエッジに隣接しないドットの階調数を補正するようにしたので、輪郭部の解像度が保たれると共に輪郭部近傍の階調がより自然なカラー画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係わるフルカラー複写機の構成ブロック図である。
【図2】 (a) はデータ変換回路のブロック図、(b) は逆変換回路のブロック図である。
【図3】エッジ領域抽出部が行う最大最小法によるエッジ領域判別のアルゴリズムを説明する図である。
【図4】 (a),(b),(c) はスクリーン角処理部において見掛け上のスクリーン角を形成する3種類のピクセル配列の例を示する図である。
【図5】 (a) はRGB表色系の等色関数を示す図、(b) はXYZ表色系の等色関数を示す図である。
【図6】第2の実施例に係わるフルカラープリンタの構成ブロック図であり、(a) は全体構成図、(b) はその主要部を更に詳しく示す構成ブロック図である。
【図7】第3の実施例に係わるフルカラープリンタの主要部の構成を示すブロック図である。
【図8】平滑処理判別部が行う処理を模式的に示す図であり、(a) は原印字データの配置の例を示す図、(b) は平滑領域を狭く設定する例を示す図、(c) は平滑領域を広く設定する例を示す図である。
【図9】 (a),(b) は非エッジ領域及びエッジ領域の両領域にまたがって平滑化を行う場合の処理を模式的に説明する図である。
【図10】第4の実施例に係わるフルカラープリンタの主要部の構成を示すブロック図である。
【図11】 (a),(b),(c),(d) はピクセル補正部によるピクセルデータ(ピクセルを構成する各ドットのデータ)の補正の方法を説明する図である。
【図12】 (a) は正方格子状の印字ドットの配列を模式的に示しており、(b) は千鳥格子状の印字ドットの配列を模式的に示している。
【図13】 (a),(b) は色を重ね合わせたときの位置ズレによって起こるモアレ縞発生の模式図であり、(a) は印字ドットが正方格子配列の場合の模式図、(b) は印字ドットが千鳥格子配列の場合の模式図である。
【図14】 (a),(b),(c) は擬似的にスクリーン角を作り出すためのピクセルの構成を説明する図である。
【符号の説明】
1、3 印字ドット
10 カラー画像入力装置
11 データ変換回路
12 フィルタ
13 エッジ領域抽出回路
14 データ逆変換回路
15 色補正回路
16 スクリーン角処理回路
17 熱履歴補正回路
18 電圧補正回路
19 カラー画像出力装置
x 目的ドット(印字すべきドット)
a、b、c、d、e、f、g、h 参照ドット
L−1、L−2、L−3、L−4、L−5 主走査ライン
21−1、21−2、24−1、24−2 ピクセル
22、25 ピクセル配列の方向を示す直線
23、26 印字ドットの繰り返しブロック
30 カラープリンタ
31 ホスト機器
32 フィルタ
33 エッジ及びスクリーン角処理部
33−1 ラインメモリ
33−2 スクリーン角処理部
33−3 エッジ判別部
33−4 LUT(ルックアップテーブル)
33−5 マルチプレクサ
34 熱履歴補正回路
35 電圧補正回路
Claims (1)
- 印字すべき目的ドット及び該目的ドットに隣接して取り巻く所定数のドットに対応する階調データの最大値と最小値との差が、最大濃度の印字ドットの階調データの値の所定比率以上であれば、前記印字すべき目的ドットが位置する印字領域がエッジ領域であると判定するエッジ領域判定手段と、
前記エッジ領域判別手段が判別したエッジ領域と該エッジ領域以外の領域との境界を判別する境界判別手段と、
前記エッジ領域判別手段が判別したエッジ領域以外の領域の画像データに擬似スクリーン角処理を行う前記擬似スクリーン角生成手段と、
前記境界判別手段によりエッジ領域にあると判別された着目ドットおよび前記境界判別手段により非エッジ領域にあると判別されながら周囲を囲む位置にある所定数のドットに少なくとも1個の黒ドットが含まれる着目ドットを平滑化処理対象ドットと判別する平滑領域判別手段と、
該平滑領域判別手段により平滑化処理対象ドットと判別された画像データに平滑化処理を行う平滑化処理手段と、
前記エッジ領域の入力画像データはそのまま出力し、前記エッジ領域以外の領域の入力画像データについては前記擬似スクリーン角生成手段により擬似スクリーン角処理が施された画像データを出力し、前記境界の近傍領域にある入力画像データは平滑化処理が施された画像データを出力する画像データ出力手段とを有することを特徴とするフルカラー記録装置。
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JPH0966618A (ja) | 1997-03-11 |
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