JP3896094B2 - 厚鋼板の冷却方法および冷却装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間圧延により厚鋼板を製造する際に、熱間仕上げ圧延した厚鋼板を冷却する場合に適用される、厚鋼板の冷却方法および冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱間圧延により厚鋼板を製造する場合、仕上圧延後の制御冷却により鋼板の強度や溶接性の向上を図っている。この制御冷却では、均一な材質特性および平坦度を得るために、板幅方向の温度分布が一様となるように冷却する必要があるため、通常、厚鋼板の上面と下面側に冷却水の噴射ノズルを配置し、冷却水を厚鋼板の両面に噴射して冷却することが行われている。例えば、特許文献1には、熱間圧延により鋼板を製造する工程のオンラインで、圧延後の鋼板を第一熱間矯正後冷却して第二熱間矯正を行う場合の冷却方法として、上下に各1本ずつ配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温鋼板を噛み込んで搬送しながら、各拘束ロール間で高温鋼板の上下面に冷却水を注水して冷却する発明であって、特に、拘束ロールによる冷却水の水切りが不完全なために拘束ロールの出側の鋼板上面に漏れ出た冷却水を鋼板の一方の側端部から他方の側端部に向かう噴流体で吹き飛ばして除去する発明が開示されている。
【0003】
上記従来技術の冷却方法の発明では、例えば、図13に示すように、鋼板6の上下面のそれぞれにノズル口7o、8oが向けられた鋼板幅方向に長いノズル列7s、8sを設けるが、この場合、鋼板の下面側のノズル列8sの数を上面側のノズル列7sの数よりも多くし、かつ、上下一対のロール5a、5bからなる拘束ロール51、52間で鋼板6に対して冷却水wが衝突を開始する鋼板長さ方向の位置を、鋼板6の上下面で一致させて、鋼板の冷却過程における鋼板上下面の各微小部における温度の経時変化が、鋼板厚さ中心面を対称面として同一になるように調整することが開示されている。また、上面側の冷却水のノズル列7sが、鋼板幅方向に長い一列のスリットノズルから構成され、下面側の冷却水のノズル列8sが、鋼板幅方向に長く並んだ複数列のノズルで構成され、この複数列のノズルの形式がスリットノズル、スプレーノズル、円管ラミナーノズル、導管付き円管噴流ノズルまたは多孔ノズルのいずれかであることが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−347629号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の冷却方法の発明では、各実施例に開示されているように、上面側に一列のスリットノズル列を配置し、下面側にスリットノズル、導管付き円管噴流ノズルや円管ラミナーノズルなどを広い領域に対して複数列配置し、上面側のノズル列に相対する位置、板上水存在領域に関係なく下面側の全領域に対して一様の注水を行っている。鋼板の冷却においては、前出のように「鋼板の冷却過程における鋼板上下面の各微小部における温度の経時変化が、鋼板厚さ中心面を対称面として同一」である必要があるが、この従来技術の発明の場合、上面側にはノズルからの吐出水が衝突する部分と板上水として流れる部分が生じ、この衝突部と板上水部分では、冷却能力分布が異なることになる。しかし、この従来技術の発明に開示されている下面側の冷却は均一に行われており、上面側の冷却能力分布と対応していないため、上下面を十分にかつバランス良く冷却できず、鋼板上下面の温度差を十分に小さくすることができない場合があり、鋼板の平坦度確保および材質の均一化という観点では十分ではない。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を有利に解決して、搬送中の厚鋼板を噛み込んだ拘束ロール間で厚鋼板の上下面に注水して冷却する場合に、上下面を効率的に冷却して上下面の温度差を小さくし、厚鋼板形状の平坦度の向上と材質の均一化を図ることのできる、厚鋼板冷却方法および冷却装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基本的には、熱間圧延して厚鋼板を製造する場合において、熱間仕上げ圧延後の高温状態(700〜950℃)の厚鋼板に対して、上面側と下面側から冷却を行う場合において適用されるもので、以下の(1)〜(11)を要旨とするものである。
(1) 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温状態の厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で厚鋼板上下面に注水する厚鋼板の冷却方法において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列からそれぞれ注水するとともに、下面側の注水ノズルとして広範囲衝突型スプレーノズルまたは冷却水充満型ノズルを用いて、下面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように注水することを特徴とする、厚鋼板の冷却方法。
(2) さらに、上面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部も拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように注水することを特徴とする、上記(1)に記載の厚鋼板の冷却方法。
(3) 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温状態の厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で厚鋼板上下面に注水する厚鋼板の冷却方法において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列からそれぞれ注水するとともに、下面側の拘束ロール間で、注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部を除いた下面側鋼板面積のすべて、あるいはその50%以上の一部領域に、水流衝突部の水量密度範囲が前記注水ノズル列の水流衝突部の水量密度範囲より小さい複数の補助注水ノズル列から補助注水することを特徴とする、厚鋼板の冷却方法。
(4) 注水ノズル列および/または補助注水ノズル列からの注水に際して、気体を混合噴射することを特徴とする、上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却方法。
(5) 水流衝突部による下面の被覆率が上面の被覆率以上であることを特徴とする、上記(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却方法。
(6) 下面側の注水ノズル列の水量が上面側の注水ノズル列の水量以上であることを特徴とする、上記(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却方法。
(7) 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で上下に配置された注水ノズル列から注水して高温厚鋼板を冷却する装置において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列を配置し、該下面側の注水ノズルとして広範囲衝突型スプレーノズルまたは冷却水充満型ノズルを配置するとともに、該下面側注水ノズル列を、この下面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように配置することを特徴とする、厚鋼板の冷却装置。
(8) さらに、前記上面側注水ノズル列も、この上面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように配置することを特徴とする、上記(7)に記載の厚鋼板の冷却装置。
(9) 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で上下に配置された注水ノズル列から注水して高温厚鋼板を冷却する装置において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列を配置するとともに、下面側における拘束ロールと注水ノズル列間および注水ノズル列間のすべて、あるいは一部に、水流衝突部の水量密度範囲が前記注水ノズル列の水流衝突部の水量密度範囲より小さい複数の補助注水ノズルを、この補助注水ノズルにより形成される鋼板面上の水流衝突部が、前記注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部を除いた、拘束ロール間の下面側鋼板面積のすべて、あるいはその50%以上の一部領域を占めるように配置することを特徴とする、厚鋼板の冷却装置。
(10) 厚鋼板の上面側と下面側に相対するように位置合わせして配置したうちの上面側の前記注水ノズル列が、スリットノズル、フラットスプレーノズル、あるいは広範囲衝突型スプレーノズルで形成され、および/または、下面側に配置された前記補助注水ノズル列が、フラットスプレーノズル、広範囲衝突型スプレーノズル、冷却水充満型の注水ノズルのいずれかで形成されたものであることを特徴とする、上記(7)ないし(9)のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却装置。
(11) 前記注水ノズル列および/または補助注水ノズル列を形成する注水ノズルが、水と気体の二流体を混合噴射可能な構造を有するものであることを特徴とする、上記(7)ないし(10)のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却装置。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、熱間圧延後の温度が700〜950℃の厚鋼板を冷却対象とし、主として、仕上圧延後、厚鋼板の上面側と下面側に対し注水して冷却を行う場合に適用されるものである。
本発明では、上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温状態の厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、各拘束ロール間で、厚鋼板上下面に注水して厚鋼板を冷却するに際して、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列からそれぞれ注水するとともに、下面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように注水することにより、上面の水流衝突部以外の部分にある板上水による冷却を下面の噴流衝突部位による冷却で補い、上下面を均一に冷却して厚鋼板の上下面側の温度差を緩和し、冷却後における厚鋼板の平坦度と材質の均一化を図るものである。
さらに、本発明では、上面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部も拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように注水することにより、すなわち、上面の板上水の影響を水流衝突部で覆うことにより排除し、上下面とも水流衝突部のみで均一に冷却して厚鋼板の上下面側の温度差を解消し、冷却後における厚鋼板の平坦度と材質の均一化を図るものである。
【0009】
また、本発明では、上下に各1本ずつ配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、各拘束ロール間で、前記高温厚鋼板の上下面に注水して当該鋼板を冷却するに際して、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した一列以上の注水ノズル列から注水し、これらの注水の水流衝突部を除いた下面側領域のすべて、あるいはその50%以上の一部領域に、水流衝突部の水量密度範囲が注水の水流衝突部の水量密度範囲より小さい複数の補助注水ノズル列から補助注水することによって、上下面で相対する注水の水流衝突部領域とそれ以外の領域を、板上水の存在を考慮して上下面を効率的かつ均一に冷却して厚鋼板の上下面側の温度差を緩和し、冷却後における厚鋼板の平坦度と材質の均一化を図るものである。
【0010】
以下に本発明の基礎となった検討結果について説明する。
熱間圧延された高温状態の鋼板を搬送しながら冷却する場合には、一般に冷媒噴流を鋼板に吹き付けて冷却する。この際に単位面積当たりの噴流密度と噴流衝突点密度を増加すれば、冷却能力が増加することは良く知られていることである。そこで、請求項2に記載の本発明では、図14(b)のように上下面の面積の60%以上を水噴流の衝突部で覆い、上下面をほぼ完全に対称に冷却することを可能にしている。なお、この場合の水噴流の衝突部とは、図15に示すように水噴流が鋼板に当たる際の角度が30度以上である領域を示すものとする。
しかし、冷媒として液体、例えば水を用いた場合では、水が高温鋼板に接した場合に沸騰現象を起こすために、鋼板の温度領域によっては、上記のように水噴流量、水噴流衝突点密度を増加させなくてもよい場合がある。このことについて、図7〜図12を用いて、主として水を用いる本発明の場合を例にして説明する。
【0011】
図8は、例えば、図7に示すような配置で注水ノズル群から高温鋼板に水を吹き付けた場合の冷却熱流束(W/m2)と鋼板温度(℃)の関係を示すもので、この関係がN字型と類似型の曲線で表され、極小熱流束点と臨界熱流束点が存在することを示している。この極小熱流束点は、鋼板条件により多少異なるが、一般的な鋼板であれば、400〜700℃の範囲にある。すなわち、鋼板温度が極小熱流束点の温度より低い場合には、熱流束は増加しており冷却効率が増加する。したがって、図9に示すように、高温鋼板の表面を急冷し、その後、復熱させる間、冷却効率の高い温度域で急冷時の水量密度より低い水量で弱冷することにより、水量密度、水流衝突点密度を増加させることなく冷却速度を向上させることができる。高温鋼板の上面側を冷却する際には、この効果を利用している。すなわち、水量密度の大きい注水ノズル列で1箇所を冷却すれば、衝突した水は鋼板上面を流れ板上水となり、一旦、衝突水で温度が低下した鋼板を板上水で冷却することから、低水量でも冷却することが可能である。
【0012】
鋼板下面側においては、図10に示すように、注水ノズル列から大量の水流を衝突させた場合、水流衝突点領域は冷却されるが、衝突後の水は、重力と高温鋼板表面に発生した水蒸気により、ほぼ鋼板から離脱し冷却に寄与しないため、十分な冷却効率が得られない。そこで、図11に示すように、強冷却した後に、注水ノズル列よりやや水量密度の小さい補助注水ノズル列による冷却領域(この領域は好ましくは上面側の板上水領域に対応する領域)を設けることで効率的な冷却が実現できる。
あるいは、図14(a)に示すように、上面側と同じノズル配置で鋼板下面側の面積の60%以上、望ましくは上面とほぼ同じ面積の冷却領域とさせるべく、下面の水流衝突部の配置を行えば、上下面の冷却領域が同じとなる冷却が可能である。
このような冷却を行った場合の鋼板上下面における冷却開始からの表面温度履歴は、図12に示す通りで、ほぼ同じ温度履歴を得ることができ、冷却後の鋼板における残留応力と反り量を、このような冷却能力分布が上下対称でない従来の冷却方法に比較して格段に減少させることができる。本発明の厚鋼板冷却方法および厚鋼板冷却装置は、上記の知見に基づいてなされたものである。
【0013】
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明では、拘束ロールによる定領域内で上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した一列以上の注水ノズル列から注水し、下面側ノズルの水流衝突部を上面より広げ、拘束ロールによる定領域内の下面面積の60%以上とすることで、上面の板上水領域に相当する下面領域をも下面の水流衝突部で冷却し、板上水の存在を考慮して上下面を効率的に冷却し厚鋼板の上下面側の温度差を緩和するものである。拘束ロールによる定領域内の下面面積が60%未満では、上面側の板上水領域に対応する下面側が冷却水で冷却されない領域が大きくなり、上下面で温度差が大きくなって、満足できる鋼板の平坦度や均質な材質が得られない。
あるいは、拘束ロールによる所定領域内で上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した一列以上の注水ノズル列から注水し、上下面両側ノズルの水流衝突部により、拘束ロールによる定領域内の面積の60%以上を覆うようにすることで、上面の板上水を排除して冷却し、板上水の影響を受けないようにして上下面を効率的に冷却し厚鋼板の上下面側の温度差を緩和するものである。拘束ロールによる定領域内の下面面積が60%未満では、上面側で板上水を排除しきれなくなり、その板上水領域に対応する下面側が冷却水で冷却されない領域が大きくなって、上下面で温度差が大きくなり、満足できる鋼板の平坦度や均質な材質が得られない。
【0014】
また、本発明では、上記のように、拘束ロールによる定領域内で上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した一列以上の注水ノズル列から注水し、これらの注水の水流衝突部を除いた下面側領域のすべて、あるいはその50%以上の一部領域に、水流衝突部の水量密度範囲が注水の水流衝突部の水量密度範囲より小さい複数の補助注水ノズル列から補助注水することによって、上下面で相対する注水ノズル列の水流衝突部領域とそれ以外の領域を、板上水の存在を考慮して上下面を効率的に冷却し厚鋼板の上下面側の温度差を緩和するものである。
補助注水ノズル列による冷却領域は、下面側の拘束ロール間で、注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部を除いた下面側鋼板面積の少なくとも50%以上が必要であり、すべての領域とするのが上面側の板上水領域に対応して好ましい。これが50%未満では、上面側の板上水領域に対応する下面側が冷却水で冷却されない領域が大きくなり、上下面で温度差が大きくなって、満足できる鋼板の平坦度や均質な材質が得られない。
ここでの拘束ロールは、鋼板を安定した状態で搬送して、上下面に対する注水による冷却作用を安定させるとともに、上面側の板上水の作用領域を所定領域内に存在させて水切りを行うためのものであり、冷却の安定に寄与するものである。
【0015】
本発明でいう水流衝突部の水量密度とは、厚鋼板表面との水流衝突面における単位面積当たりの注水量(m3/m2/分)を意味する。以下、これを「水流衝突部の面積当たり水量密度」という。
また、二組の拘束ロールに挟まれた部分においても、水量密度を定義し、当該部位に注水した水量を拘束ロール間の面積で除した値とし、単に「水量密度」という。これらの水量密度は厚鋼板の搬送速度、鋼板のサイズ(特に厚み)および温度と、設定冷却温度などに応じて設定するものである。
【0016】
本発明において、上下で相対するように位置合わせして配置した、上面側および下面側の注水ノズル列の水流衝突部の面積当たりの水量密度範囲は、通常の場合、4〜250(m3/m2/分)程度に設定し、下面側に配置する補助注水ノズル列からの水流衝突部の面積当たりの水量密度範囲は、1〜100(m3/m2/分)程度に設定する。これにより、効率的な冷却を実現して鋼板の上下面の温度差を小さくすることにより、本発明の目的を達成することができる。
各注水ノズル列、補助注水ノズルとその配置は、厚鋼板条件、圧延条件、圧延後の工程で求められる温度、形状条件に応じて予め設定される冷却条件に応じて決められるものであるが、厚鋼板温度の変動、冷却温度変動があるため、水流密度範囲を制御できるようにすることが好ましい。そのために、制御精度が確保しやすいノズルと配置を選択するとともに、温度計、流量計などのセンサー、水量制御装置を配置することを考慮する。
【0017】
上下面で相対する注水ノズル列の場合には、基本的には、拘束ロールによる所定領域内において、水流衝突部が上下面側で相対するように位置合わせして配置するものであり、通常の場合、複数のノズルを厚鋼板の幅方向に並べて注水ノズル列を形成する。この注水ノズル列は、厚鋼板の進行方向に一列以上配置する。補助注水ノズル列の場合には、下面側において、拘束ロールと注水ノズル列間および注水ノズル列間のすべて、あるいは一部に配置するものであるが、基本的には、下面側の注水ノズル列の水流衝突部以外の領域で、上面側の板上水存在領域に相対する下面領域において複数配置する。この補助注水ノズル列は、注水ノズル列と同様に、複数のノズルを厚鋼板の幅方向に並べてノズル列を形成して、厚鋼板の進行方向に一列以上配置してもよいし、例えばノズル列を形成しないで複数のノズルの水流衝突部を好ましく分布させるように配置してもよい。
【0018】
厚鋼板の上下面で相対するように位置合わせして配置する注水ノズル列を形成するノズルとしては、十分な冷却能力を容易に確保可能な例えば、図5(e)に示すような楕円型ノズル、図5(b)に示すようなフラットスプレーノズル、図5(c)に示すようなスリットノズルなどを用い、下面側に配置する補助注水ノズル列を形成するノズルとしては、注水ノズル列のノズルより水流密度を小さくして水流衝突部面積を大きくできる図5(a)に示すようなフルコーン型スプレーノズル、あるいは重力により水が落ちないように水路拘束板を設置した図5(d)に示すような冷却水充満型の注水ノズルなどが好適である。なお、本発明の広範囲衝突型スプレーノズルとしては、図5(a)に示すようなフルコーン型スプレーノズルや同図(e)に示すような楕円型ノズルをその例として挙げることができる。
【0019】
また、これらの注水ノズル列、補助注水ノズル列を形成する各ノズルを、水と気体を同時に混合噴射できるような構造を有する二流体ノズルとすることもできる。二流体ノズルにした場合、水量の調整範囲が広く、また、水流の衝突力も調整しやすいので、冷却制御範囲を広くできる。さらに、二流体ノズルとした場合、水量を多く出す場合には、水だけでも十分に強い水流を形成できるが、水量が低下すると衝突力が弱くなるという現象を緩和できるため、低い水量領域のみで気体を出すという構成を取り、気体を吹くことの経済的負担を軽減することが可能である。
【0020】
注水ノズル列、補助注水ノズル列の場合も、複数の注水ノズルを厚鋼板の幅方向に配列する場合の配置ピッチは、ノズルの種類によっても異なるが、隣接するノズルの水流衝突部が一部(0〜10%程度)重なるように配置して、ノズル列の厚鋼板幅方向の水量密度をより均一にすることが好ましい。また、下面側において、補助注水ノズル列を厚鋼板の進行方向に複数列配置する場合には、隣接する補助注水ノズルまたは注水ノズル列からの水流衝突部どうしが一部(0〜10%程度)重なるように配置して、ノズル列の厚鋼板進行方向の水量密度をより均一にすることが好ましい。
【0021】
各注水ノズル列とその配置は、厚鋼板のサイズ(特に厚み)、温度、冷却目標温度に応じて選択し、また、下面側に配置する注水ノズル列および補助注水ノズル列の配置領域は、上面側の注水ノズル列と板上水作用領域を考慮して選択するものであるが、基本的には、冷却領域は、上面側も下面側も拘束ロール間のほぼ同じ領域であり、上面側の板上水の作用領域での下面側の冷却は、補助注水ノズル列から、上面側の板上水と同等の冷却能力で冷却するものである。このように、各拘束ロール間の定領域で厚鋼板を安定した状態で搬送しながら安定的に冷却することにより、冷却効率を向上させて上面側と下面側の冷却バランスを実現し、厚鋼板の上下面の温度差を小さくして、形状、材質の均一性に優れた厚鋼板を得ることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の厚鋼板冷却方法と厚鋼板の冷却装置の実施例について具体的に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の厚鋼板冷却装置を配置した、仕上圧延機から冷却装置までの厚鋼板製造設備例である。ここでは、仕上圧延機1、デスケーリング装置2、熱間矯正装置3、本発明の上面側の冷却列4aと下面側の冷却列4bからなる冷却装置4が順次配列されている。ここで用いた上面側の冷却列4aは、より具体的には、図14(a)に示すように、前後に距離Lをおいて配置された、上下ロール5a、5bからなる二組の拘束ロール51、52間に噛み込まれて搬送される厚鋼板6の上面側に配置されるものであり、図5(b)に示すようなフラットスプレーノズル8を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる注水ノズル列91を配置し、この注水ノズル列91の下流に注水ノズル列91と同様の注水ノズル列92〜96を配置してなるものである。この上面側においては、注水ノズル列91〜96によって水流衝突部jが形成され、拘束ロール51と注水ノズル列91間、注水ノズル列91〜96間、拘束ロール52と注水ノズル列96間に板上水wが存在する。
【0023】
一方、下面側の冷却列4bは、上面側の冷却列4aと鋼板6を挟んで下面側で相対する位置に配置されるものであり、上面側の六列の注水ノズル列91〜96と同じかやや水量の大きい図5(e)に示す楕円型スプレーノズル15を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる六列の注水ノズル列111〜116を配置してなるものである。厚鋼板6の下面側においては、注水ノズル列111〜116によって水流衝突部jが形成されるが、これらの水流衝突部は上面側より大きく、噴流衝突部による下面の被覆率は85%とした。すなわち、ここでは板上水wの存在領域に対応させている。
【0024】
この実施例1では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度800℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、二組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の六列の注水ノズル列91〜96から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列91〜96の各フラットスプレーノズル8からの水量は33l/分とした。一方、上面側の注水ノズル列91〜96からの注水と同時に、注水ノズル列91〜96と鋼板6の下面側で相対する六列の注水ノズル列111〜116から水量密度3m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列111〜116の各楕円型スプレーノズル15からの注水量は50l/分とした。
【0025】
この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52を通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度500℃に対して±15℃と均一性が高く、反りや残留応力の極めて小さい、形状、材質ともに均一性に優れた十分に満足できる厚鋼板6を得ることができた。なお、ここでの鋼板温度の測定は、鋼板面の端部から板厚の2倍相当の縁部の領域を除いて行ったものである(以下、同じ。)。
この実施例では、厚鋼板6の上面側に六列の注水ノズル列91〜96を配置し、下面側には、上面側の六列の注水ノズル列91〜96に相対するように位置合わせした六列の注水ノズル列111〜116を配置しているので、冷却能力を大きくする場合に特に有効である。
【0026】
[実施例2]
以下、本発明の厚鋼板の冷却方法と厚鋼板の冷却装置の実施例について、図1および図14(b)に基づいて説明する。
本実施例では、図1のような実施例1と同様の厚鋼板製造設備であるが、上面側の冷却列4aは、図14(b)に示すように、実施例1の図5(b)に示すようなフラットスプレーノズル8に替えて、図5(e)に示すような楕円型スプレーノズル15を配置してなるものである。この実施例2でも、上面側においては、注水ノズル列91〜96によって水流衝突部jが形成され、拘束ロール51と注水ノズル列91間、注水ノズル列91〜96間、拘束ロール52と注水ノズル列96間に板上水wが存在するが、鋼板表面近傍は、ほぼ噴流の衝突部で覆われた状態になるように板上水を排除している。噴流衝突部による上面の被覆率は85%とした。
一方、下面側の冷却列4bは、実施例1と同じノズル配置とした。また、噴流衝突部による下面の被覆率は、上面の被覆率と同じ85%とした。
【0027】
この実施例2では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度800℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、二組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の六列の注水ノズル列91〜96から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列91〜96の各楕円型スプレーノズル15からの水量は33l/分とした。一方、上面側の注水ノズル列91〜96からの注水と同時に、注水ノズル列91〜96と鋼板6の下面側で相対する六列の注水ノズル列111〜116から水量密度2.5m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列111〜116の各楕円型スプレーノズル15からの注水量は41l/分とした。
【0028】
この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52を通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度500℃に対して±10℃と均一性が高く、反りや残留応力の極めて小さい、形状、材質ともに均一性に優れた十分に満足できる厚鋼板6を得ることができた。この実施例では、厚鋼板6の上面側に六列の注水ノズル列91〜96を配置し、下面側には、上面側の六列の注水ノズル列91〜96に相対するように位置合わせした六列の注水ノズル列111〜116を配置しているので、冷却能力を大きくする場合に特に有効である。
【0029】
[実施例3]
以下、本発明の厚鋼板の冷却方法と厚鋼板の冷却装置の実施例について図1および図2に基づいて説明する。
本実施例では、図1のような実施例1と同様の厚鋼板製造設備であるが、上面側の冷却列4aは、図2に示すように、前後に距離Lをおいて配置された、上下ロール5a、5bからなる二組の拘束ロール51、52間に噛み込まれて搬送される厚鋼板6の上面側に配置されるものであり、拘束ロール51から下流に距離La離れた位置に、図5(b)に示すようなフラットスプレーノズル8を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる注水ノズル列91を配置し、この注水ノズル列91の下流に距離L離れ、拘束ロール52の上流に距離Lb離れた位置に、注水ノズル列91と同様の注水ノズル列92を配置してなるものである。この上面側においては、注水ノズル列91、注水ノズル列92によって水流衝突部jが形成され、拘束ロール51と注水ノズル列91間、注水ノズル列91と注水ノズル列92間、拘束ロール52と注水ノズル列92間に板上水wが存在する。
【0030】
一方、下面側の冷却列4bは、上面側の冷却列4aと鋼板6を挟んで下面側で相対する位置に配置されるものであり、上面側の二列の注水ノズル列91、92と同じかやや水量の大きいフラットスプレーノズル10を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる二列の注水ノズル列111、112を配置するとともに、拘束ロール51と注水ノズル列111間、注水ノズル列111と注水ノズル列112間および注水ノズル列112と拘束ロール52間に、それぞれ、図5(a)に示すようなフルコーン型スプレーノズル12を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる補助注水ノズル列13を各二列ずつ配置してなるものである。厚鋼板6の下面側においては、注水ノズル列111と注水ノズル列112によって水流衝突部jが形成されるとともに、拘束ロール51と注水ノズル列111間、注水ノズル列111と注水ノズル列112間、注水ノズル列112と拘束ロール52間の注水ノズル列111、112の水流衝突部j領域以外の領域に対して、水流衝突部の面積当たりの水量密度範囲が注水ノズル列111、112の水流衝突部の面積当たりの水量密度範囲より小さい、補助注水ノズル列13による水流衝突部jaが形成される。この水流衝突部ja領域は、ここでは、注水ノズル列111、112の水流衝突部j領域を除いた下面側領域、すなわち、板上水wの存在領域に対応させている。
【0031】
この実施例3では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度800℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、二組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の二列の注水ノズル列91、92から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列91、92の各フラットスプレーノズル8からの水量は100l/分とした。一方、上面側の注水ノズル列91、92からの注水と同時に、注水ノズル列91、92と鋼板6の下面側で相対する二列の注水ノズル列111、112から水量密度3m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列111、112の各フラットスプレーノズル10からの注水量は100l/分とした。また、下面側の注水ノズル列111、112からの注水と同時に、補助注水ノズル列13から、上面側の板上水wに対応する下面領域に補助注水を行った。各補助注水ノズル13の各フルコーン型スプレーノズル12からの注水量は17l/分とし、各補助注水ノズル列13全体としての水量密度を1.5m3/m2/分と、下面側の注水ノズル列111、112全体としての水量密度の約50%程度にした。
【0032】
この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52を通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度500℃に対して±25℃と均一性が高く、反りや残留応力の極めて小さい、形状、材質ともに均一性に優れた十分に満足できる厚鋼板6を得ることができた。この実施例では、厚鋼板6の上面側に二列の注水ノズル列91、92を配置し、下面側には、上面側の二列の注水ノズル列91、92に相対するように位置合わせした二列の注水ノズル列111、112を配置しているので、冷却能力を大きくする場合に特に有効である。
【0033】
[実施例4]
以下に、本発明の厚鋼板の冷却方法と厚鋼板の冷却装置の実施例について図1および図3に基づいて説明する。
この実施例4では、実施例3と同様の厚鋼板製造設備例で、実施例3とノズル配置の異なる本発明の冷却装置4を配置した。ここで用いた上面側の冷却列4aは、図3に示すように、上下ロール5a、5bからなる二組の拘束ロール51、52とともに、この二組の拘束ロール51、52間に噛み込まれて搬送される高温厚鋼板6の上面側に配置されるものであり、上流側の拘束ロール51の直後に距離Lcをおいて、図5(b)に示すようなフラットスプレーノズル8を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる注水ノズル列91を配置し、さらに、このノズル列91と同じ構成の注水ノズル列92を、ノズル列91から下流に距離L離れ、拘束ロール52の上流に距離Ld離れた位置に配置してなるものである。
【0034】
一方、下面側の冷却列4bは、上面側の冷却列4aと厚鋼板6を挟んで下面側で相対する位置に配置されるものであり、上面側の二列の注水ノズル列91、92と同じかやや水量の大きいフラットスプレーノズル10を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる二列の注水ノズル列111、112を配置するとともに、二組の注水ノズル列111、112間およびノズル列112と下流側の拘束ロール52間に、それぞれ、図5(a)に示すようなフルコーン型スプレーノズル12を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる補助ノズル列13を各三列ずつ配置してなるものである。厚鋼板6の下面側においては、上面側の二列の注水ノズル列91、92に相対する位置にある注水ノズル列111、112によって水流衝突部jが形成されるとともに、注水ノズル列111と注水ノズル列112間、注水ノズル列112と拘束ロール52間の注水ノズル列111、112の水流衝突部j領域以外の領域に対して、水流衝突部の面積当たりの水量密度範囲が注水ノズル列111、112の水流衝突部の面積当たりの水量密度範囲より小さい、補助注水ノズル列13による水流衝突部jaが形成される。この水流衝突部ja領域は、ここでは、注水ノズル列111、112の水流衝突部j領域を除いた下面側領域(概ね上面側の板上水wの存在領域)に対応させている。
【0035】
この実施例4では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度800℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、二組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の二列の注水ノズル列91、92から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列91、92の各フラットスプレーノズル8からの注水量は100l/分とした。一方、上面側の注水ノズル列91、92からの注水と同時に、下面側で相対する二列の注水ノズル列111、112から水量密度3m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列111、112の各フラットスプレーノズル10からの注水量は100l/分とした。
【0036】
また、下面側の注水ノズル列111、112からの注水と同時に、補助注水ノズル列13から、上面側の板上水に対応する下面領域に補助注水を行った。各補助注水ノズル13の各コーン型スプレーノズル12からの注水量は17l/分とし、各補助注水ノズル列13全体としての水量密度を1.5m3/m2/分と、下面側の注水ノズル列111、112全体としての水量密度の約50%程度にした。この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52を通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度490℃に対して±20℃と均一性が高く、反りや残留応力の極めて小さい、形状、材質ともに均一性に優れた十分に満足できる厚鋼板6を得ることができた。
【0037】
[実施例5]
以下に、本発明の厚鋼板の冷却方法と厚鋼板の冷却装置の実施例について、図1と図4に基づいて説明する。
この実施例5では、実施例3と同様の厚鋼板製造設備例で、実施例3、実施例4とノズル配置の異なる本発明の冷却装置4を配置した。ここで用いた上面側の冷却列4aは、図4に示すように、上下ロール5a、5bからなる二組の拘束ロール51、52とともに、この二組の拘束ロール51、52間に噛み込まれて搬送される高温厚鋼板6の上面側に配置されるものであり、上流側の拘束ロール51の直後の距離Le離れた位置に、図5(b)に示すような吐出口を下流側に向けたフラットスプレーノズル8からなる注水ノズル列9を一列配置してなるものである。
【0038】
一方、下面側の冷却列4bは、上面側の冷却列4aと厚鋼板6を挟んで下面側で相対する位置に配置されるものであり、上面側の注水ノズル列9からの水流衝突部j領域と相対する位置に水流衝突部jを形成し上面側のフラットスプレーノズル8と水流衝突部での冷却能力と同じ冷却能力を得る水量のフラットスプレノズル10を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる注水ノズル列11を一列配置するとともに、この注水ノズル列11と拘束ロール52間において、注水ノズル列11の水流衝突部j領域を除く下面側領域に水流衝突部jaを形成する、図5(a)に示すようなフルコーン型スプレーノズル12を厚鋼板の幅方向に複数配置してなる補助注水列13を4列配置してなるものである。この実施例5では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度790℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、二組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の一列の注水ノズル列9から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列9のフラットスプレーノズル8からの注水量は100l/分とした。
【0039】
一方、上面側の注水ノズル列9からの注水と同時に、注水ノズル列9と鋼板6の下面側で相対する一列の注水ノズル列11から水量密度3m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列11のフラットスプレーノズル10からの注水量は100l/分とした。また、下面側の注水ノズル列11からの注水と同時に、4列の補助注水ノズル列13から、注水ノズル列11の水流衝突部j領域を除く下面側領域、すなわち、ここでは上面側の板上水wに対応する下面領域に補助注水を行った。各補助注水ノズル13の各フルコーン型スプレーノズル12からの注水量は17l/分とし、各補助注水ノズル列13全体としての水量密度を1.5m3/m2/分と、下面側の注水ノズル列11全体としての水量密度の約50%程度にした。この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52を通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度500℃に対して±25℃と均一性が高く、反りや残留応力の極めて小さい、形状、材質ともに均一性に優れた十分に満足できる厚鋼板6を得ることができた。
【0040】
[比較例1]
図6に示すように、上面側には、実施例4と同様にフラットスプレーノズル8からなる注水ノズル列91を配置し、下面側には上面側の注水ノズル列91と対応する位置から拘束ロール52までの間に、フルコーン型のスプレーノズル12を厚鋼板6の幅方向に複数配置してなる注水ノズル列14を8列配置した。この比較例1では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度800℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、2組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の1列の注水ノズル列91から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列91の各フラットスプレーノズル8からの注水量は100l/分とした。一方、上面側の注水ノズル列91からの注水と同時に、下面側の8列の注水ノズル列14から水量密度3m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列14の各フルコーン型スプレーノズル12からの注水量は80l/分とした。この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度に対して、下面側の温度が高めになり、上下面の温度差は±35℃と均一性が十分でなく、軽微ながら反りや残留応力が認められ、形状、材質ともにやや均一性が十分ではなかった。
【0041】
[比較例2]
比較例1の場合で、上面側の注水条件を変えず、下面側の8列の注水ノズル列14から注水条件を変更し、水量密度1.6m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列14の各フルコーン型スプレーノズル12からの注水量は80l/分とした。この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度500℃に対して、上面側の温度が高めになり、上下面の温度差は±30℃と均一性が十分でなく、軽微ながら反りや残留応力が認められ、形状、材質ともにやや均一性が十分ではなかった。
【0042】
[比較例3]
図14(a)に示すようなノズル配置とし、下面側のスプレーノズルによる下面の被覆率を50%として実験を行った。この比較例3では、仕上げ圧延を行って得られた板厚25mmの温度800℃の厚鋼板6をデスケーリング後に熱間矯正してから、2組の拘束ロール51、52に噛み込ませて搬送速度70m/分で搬送しながら、上面側の6列の注水ノズル列91〜96から水量密度2m3/m2/分の注水を行って冷却した。上面側の注水ノズル列91〜96の各フラットスプレーノズル8からの注水量は100l/分とした。一方、上面側の注水ノズル列91〜96からの注水と同時に、下面側の8列の注水ノズル列15から水量密度3m3/m2/分の注水を行って冷却した。下面側の注水ノズル列15の各楕円型スプレーノズル11からの注水量は80l/分とした。この冷却によって冷却され下流側の拘束ロール52通過して5秒後の厚鋼板6の上面側の温度と下面側の温度を測定したところ、上面側と下面側の温度差は目標の温度に対して、下面側の温度が高めになり、上下面の温度差は±30℃となった。この場合、軽微ながら反りや残留応力が認められ、形状、材質ともにやや均一性が十分ではなかった。
【0043】
本発明は、上記の実施例の内容に限定されるものではない。例えば上面側と下面側で相対する注水ノズル列の配置条件、下面側の補助注水ノズル列の配置条件、これらの各ノズル列を形成するノズルの種類、各ノズルおよび各ノズル列からの注水条件、拘束ロールの配置条件などについては、対象厚鋼板のサイズ(特に厚み)温度、搬送速度、目標冷却温度、冷却時間、冷却速度などに応じて、上記請求項の範囲内で変更のあるものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明による厚鋼板の冷却方法を採用することにより、冷却後の厚鋼板の上下の温度の均一化を図ることができ、鋼板形状の平坦度を向上させることができるので、冷間矯正や精整コストの節減ができる。また、残留応力も低減させることができるので、鋼板加工時の変形が抑制され、加工の精度を安定確保できる。さらに、上下(板厚方向)の材質の均一化が確保できるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚鋼板冷却方法を実施する設備配置例を側面図で模式的に説明する図である。
【図2】図1の設備配置例における冷却装置例(実施例3)を一部拡大説明図で模式的に説明する図である。
【図3】図1の設備配置例における他の冷却装置例(実施例4)を一部拡大説明図で模式的に説明する図である。
【図4】図1の設備配置例における他の冷却装置例(実施例5)を一部拡大説明図で模式的に説明する図である。
【図5】本発明の冷却装置で用いる各種ノズル例を立体説明図または断面図で模式的に説明する図である。
【図6】比較例での冷却装置例を側面図で模式的に説明する図である。
【図7】鋼板冷却装置でのノズルの配置例を立体説明図で模式的に説明する図である。
【図8】鋼板冷却装置でのノズルからの水流衝突による冷却での熱流束と鋼板温度との関係を模式的に説明する図である。
【図9】高温鋼板に対する急冷と弱冷の組み合わせによる冷却効果を模式的に説明する図である。
【図10】鋼板冷却装置でのノズルからの水流衝突により下面側を冷却した場合の衝突水流の挙動を側面説明図で模式的に説明する図である。
【図11】下面側への補助注水ノズル配置の効果を模式的に説明する図である。
【図12】上面側と下面側の冷却による鋼板表面温度の経時変化を模式的に説明する図である。
【図13】従来の鋼板冷却装置例を側面説明図で模式的に説明する図である。
【図14】図1の設備配置例における冷却装置例(実施例1、2)を一部拡大説明図で模式的に説明する図である。
【図15】水噴流の衝突部を模式的に説明する図である。
【符号の説明】
1 仕上圧延機
2 デスケーリング装置
3 熱間矯正装置
4 冷却装置
4a 上面側冷却列
4b 下面側冷却列
1、52 拘束ロール
5a 上ロール
5b 下ロール
6 厚鋼板
8 フラットスプレーノズル(上面側)
9、91、92 注水ノズル列(上面側)
10 フラットスプレーノズル(下面側)
j 水流衝突部(注水ノズル列)
ja 水流衝突部(補助注水ノズル列)
11、111、112 注水ノズル列(下面側)
12 フルコーン型スプレーノズル(下面側)
13 補助注水ノズル列
14 注水ノズル列(下面側)
15 楕円型スプレーノズル

Claims (11)

  1. 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温状態の厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で厚鋼板上下面に注水する厚鋼板の冷却方法において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列からそれぞれ注水するとともに、下面側の注水ノズルとして広範囲衝突型スプレーノズルまたは冷却水充満型ノズルを用いて、下面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように注水することを特徴とする、厚鋼板の冷却方法。
  2. さらに、上面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部も拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように注水することを特徴とする、請求項1に記載の厚鋼板の冷却方法。
  3. 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温状態の厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で厚鋼板上下面に注水する厚鋼板の冷却方法において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて配置した、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列からそれぞれ注水するとともに、下面側の拘束ロール間で、注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部を除いた下面側鋼板面積のすべて、あるいはその50%以上の一部領域に、水流衝突部の水量密度範囲が前記注水ノズル列の水流衝突部の水量密度範囲より小さい複数の補助注水ノズル列から補助注水することを特徴とする、厚鋼板の冷却方法。
  4. 注水ノズル列および/または補助注水ノズル列からの注水に際して、気体を混合噴射することを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却方法。
  5. 水流衝突部による下面の被覆率が上面の被覆率以上であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却方法。
  6. 下面側の注水ノズル列の水量が上面側の注水ノズル列の水量以上であることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却方法。
  7. 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で上下に配置された注水ノズル列から注水して高温厚鋼板を冷却する装置において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列を配置し、該下面側の注水ノズルとして広範囲衝突型スプレーノズルまたは冷却水充満型ノズルを配置するとともに、該下面側注水ノズル列を、この下面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように配置することを特徴とする、厚鋼板の冷却装置。
  8. さらに、前記上面側注水ノズル列も、この上面側の注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部が拘束ロール間の鋼板面積の60%以上を占めるように配置することを特徴とする、請求項に記載の厚鋼板の冷却装置。
  9. 上下に配置されたロールで一組をなす複数組の拘束ロールで高温厚鋼板を噛み込んで搬送しながら、拘束ロール間で上下に配置された注水ノズル列から注水して高温厚鋼板を冷却する装置において、上面側と下面側に相対するように位置を合わせて、一列以上の上面側注水ノズル列および下面側注水ノズル列を配置するとともに、下面側における拘束ロールと注水ノズル列間および注水ノズル列間のすべて、あるいは一部に、水流衝突部の水量密度範囲が前記注水ノズル列の水流衝突部の水量密度範囲より小さい複数の補助注水ノズルを、この補助注水ノズルにより形成される鋼板面上の水流衝突部が、前記注水ノズル列により形成される鋼板面上の水流衝突部を除いた、拘束ロール間の下面側鋼板面積のすべて、あるいはその50%以上の一部領域を占めるように配置することを特徴とする、厚鋼板の冷却装置。
  10. 厚鋼板の上面側と下面側に相対するように位置合わせして配置したうちの上面側の前記注水ノズル列が、スリットノズル、フラットスプレーノズル、あるいは広範囲衝突型スプレーノズルで形成され、および/または、下面側に配置された前記補助注水ノズル列が、フラットスプレーノズル、広範囲衝突型スプレーノズル、冷却水充満型の注水ノズルのいずれかで形成されたものであることを特徴とする、請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却装置。
  11. 前記注水ノズル列および/または補助注水ノズル列を形成する注水ノズルが、水と気体の二流体を混合噴射可能な構造を有するものであることを特徴とする、請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載の厚鋼板の冷却装置。
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