JP3895073B2 - Engine room structure of traveling work machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等の走行作業機のエンジンルーム構造。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平8−113043号公報に示されるトラクタのようにエンジンの冷却ファンの前方に、前側からコンデンサ及びオイルクーラ並びにラジエータを直列に配置するとともに、コンデンサの前方にバッテリを設置してボンネットで覆うことによりエンジンルームを構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に示されるような構成による走行作業機のエンジンルーム構造において、作業に伴う塵埃等によるラジエータに目詰りを生じた場合の清掃、或いは各部の修理や点検等のメンテナンス作業をしたい場合は、先づバッテリを取外したのち、コンデンサ及びオイルクーラを取外してラジエータの前面を開放し、これの清掃を行なわねばならないので作業が面倒であった。また、コンデンサやオイルクーラを取り外す際には冷媒ガスや作動オイルを抜き取らなければならない等の煩雑な作業を伴う等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の走行作業機のエンジンルーム構造は、次のように構成している。
【0005】
すなわち、走行機体2に搭載されたエンジンEの冷却ファン31の前方に、前側からコンデンサ5とオイルクーラ6とラジエータ4を直列に配置するとともに、前記コンデンサ5の前側に位置するように前記走行機体2にバッテリ7を取り付けた走行作業機のエンジンルーム構造において、前記ラジエータ4を支持するラジエータ取付枠3の前側に、該ラジエータ取付枠3の中央に設けた通風口3aを囲繞する固定枠32を設け、該固定枠32の前方の上部切欠部に縦軸を中心にして使用状態から前記バッテリ7上を通過してメンテナンス姿勢に回動可能な可動枠33を設けると共に、該可動枠33に前記コンデンサ5を設け、更に、前記オイルクーラ6を前記ラジエータ取付枠3の下方にて横軸中心に前側に向けて前記バッテリ7の上方に回動可能とし、且つ、前記可動枠33と前記固定枠32との間にわたってスクリーン8を着脱自在に装着するようにしている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0008】
図1に示す1は、クローラ式の走行装置2aを備えたトラクタ(走行作業機)であり、この走行装置2aの走行フレーム2bと連結する機台(走行機体)2上に、前方からエンジンEを搭載したエンジンルーム3Rをボンネット10で覆って形成するとともに、キャビン付きの運転席11を備え、後部に耕耘装置等の作業機を装着する三点リンク機構12を設け、エンジンEの動力をプロペラシャフト(図示せず)を介して駆動されるHST方式の油圧駆動装置から、上記左右の走行装置及び作業機伝動用のPTO軸を駆動するようにしている。
【0009】
上記エンジンルーム3R内のエンジンルーム構造は、図2に示すようにラジエータ取付枠3で前後を区画されており、このラジエータ取付枠3は中央に形成された通風口3a(図3)の裏面に、ラジエータ4を着脱可能に固定するとともにこの通風口3aの外周から後方に向けて一体的にシュラウド30を延設して形成し、このシュラウド30内にエンジンEの回転軸に設けた冷却ファン31を内装し、ボンネット10の前側から冷却風AをエンジンE側に向けて導入するようにしている。
【0010】
また、ラジエータ取付枠3の前側には冷却上手側から、運転席11のエアコン用のコンデンサ5と、油圧駆動装置15用の作動油を冷却するオイルクーラ6とを配置し、ラジエータ4とともに直列状に設けて一連の導風路によって冷却風Aによる冷却を効率よく行なうことができるようにしている。
【0011】
また最前列のコンデンサ5の前側にバッテリ7を機台2に着脱可能に取付けている。そして、ラジエータ取付枠3の前側には図3に示すように前記通風口3aの前側を囲繞する固定枠32を設けているとともに、この固定枠32の上方部を切欠した前側部に接離可能に接合するコンデンサ5取付け用の可動枠33(一種の箱状のもの)を、上記固定枠32の右側一側でヒンジ等の回動取付具35によって、図4の実線で示す“使用状態”から、この回動取付具35の縦軸中心にバッテリ7上を通過させて側方に向けて退避回動させた“メンテナンス姿勢”に切換可能に固定することができるようにしている。なお、上記可動枠33の下端の高さは前方に設置されているバッテリ7よりも高い位置にしており、この可動枠33の下端がバッテリ7に衝突しないようににしている。
【0012】
また上記可動枠33内に前記コンデンサ5を固定しているとともに、回動取付具35側の側面にエアコン用のレシーバ50を取付けている。なお、51はエアコン本機側のエバポレータ(図示せず)と連結するホースであり、そして52はコンデンサ5と連結するパイプである。
【0013】
そして前記可動枠33と固定枠32の両側にはネット状のスクリーン8をスライド可能に嵌挿させる係合溝32a,33aを形成し、“使用姿勢”においてスクリーン8を上方から係合溝33a,32aに差し込んで支持できるように構成している。
次に、オイルクーラ6の取付構造について説明する。
【0014】
このオイルクーラ6は、ラジエータ取付枠3の下方において図5に示すようにヒンジ等の回動取付具60で回動可能に取付けられるとともに、上部をネジ等の固定具61によってラジエータ取付枠3と係脱可能に止着するようにしている。具体的には図6で示す取付枠62の上方部位に着脱可能に取付け、図5の実線で示す“使用姿勢”から前方の可動枠33を“メンテナンス姿勢”に回動させた際に固定具61を解除してオイルクーラ6を下方の回動取付具60の横軸中心に前側に向けてバッテリ7に近接する位置まで大きく回動させることができ、鎖線で示すように“メンテナンス姿勢”に切換えることができるようにしている。なお、63は油圧駆動装置15側と連結する可撓性を有したオイルホースである。
【0015】
以上のように構成した走行作業機のエンジンルーム構造は、図2,図3で示す使用姿勢で、コンデンサ5とオイルクーラ6とラジエータ4は直列に配置されており、冷却ファン31による冷却風をそれぞれ全面に受けて良好に冷却することができるものである。
【0016】
また作業に伴う塵埃等による目詰まりを生じた際の塵埃除去等のメンテナンス作業の際には、先ずスクリーン8を上方に引き抜いてコンデンサ5の前面を解放することができるので、このコンデンサ5表面の清掃等を簡単に行なうことができる。
【0017】
またオイルクーラ6のメンテナンス作業の際には、可動枠33をメンテナンス姿勢に回動する(図4)と、オイルクーラ6の前側に位置するコンデンサ5とレシーバ50をバッテリ7の上方を通過させて側方に退避させることができて、オイルクーラ6のメンテナンス作業を簡単に行なうことができる。
【0018】
またラジエータ4のメンテナンス作業を行う際には、前記のようにコンデンサ5のメンテナンス姿勢に退避させておいてオイルクーラ6を図5に示すようにメンテナンス姿勢に倒すことによってラジエータ4の前面を広く開放することができるので、最も奥側に位置している広い面積のラジエータ4の前面を大きく開放することができてメンテナンス作業を能率よく簡単に行なうことができる。
【0019】
また、上記のようにコンデンサ5並びにラジエータ4の前面がメンテナンス姿勢に切換えられて開放された際には、コンデンサ5やオイルクーラ6の取外修理等も容易に行なうことができるものである。
【0020】
また、コンデンサ5やオイルクーラ6をラジエータ4の前面より退避させることができるので、クーラーガス及び作動油を抜くことなくラジエータ4やオイルクーラ6等を清掃することができる。
【0021】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明の走行作業機のエンジンルーム構造によれば、直列に配置されたコンデンサ5とオイルクーラ6とラジエータ4は冷却ファン31による冷却を良好に行なうことができる。
【0022】
そしてラジエータ4等の目詰まり除去等のメンテナンス作業を行なう際に、コンデンサ5とオイルクーラ6は取外したりすることなく、各別に回動して退避させるだけで個別のメンテナンス作業を能率よく簡単に行なうことができる。
【0023】
また、最前側のコンデンサ5は縦軸中心にバッテリ7の上方を通過させてレシーバ50とともに退避回動させるので、オイルクーラ6の前面を広く開放することができる。
【0024】
また、オイルクーラ6はラジエータ4の前側下方で横軸中心としてバッテリ7上方まで迄回動させることによってこのラジエータ4の前面を広く開放することができるとともに、縦軸中心に回動するコンデンサ5とともに、エンジンムール3Rの構造を簡潔でコンパクトにまとめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】エンジンルーム構造を示す平面図である。
【図3】図2の要部の構造を示す右側面図である。
【図4】図3のコンデンサのメンテナンス姿勢を示す平面図である。
【図5】図2の要部の構造を示す左側面図である。
【図6】オイルクーラの取付枠を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 トラクタ(走行作業機)
2 走行機体(機台)
3 ラジエータ取付枠
4 ラジエータ
5 コンデンサ
6 オイルクーラ
7 バッテリ
8 スクリーン
31 冷却ファン
32 固定枠
33 可動枠
35,60 回動取付具
50 レシーバ
E エンジン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is an engine room structure of a traveling work machine such as a tractor.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a condenser, an oil cooler, and a radiator are arranged in series from the front side in front of an engine cooling fan like a tractor shown in Japanese Patent Laid-Open No. 8-113043, and a battery is installed in front of the condenser by a bonnet. The engine room is configured by covering.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the engine room structure of a traveling work machine with the configuration shown in the above publication, if you want to perform cleaning work when the radiator is clogged with dust etc. due to work, or maintenance work such as repair or inspection of each part, After removing the battery first, the condenser and the oil cooler were removed, the front surface of the radiator was opened, and the work had to be cleaned. Further, when removing the condenser and the oil cooler, there are problems such as complicated work such as refrigerant gas and working oil must be extracted.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The engine room structure of the traveling working machine of the present invention for achieving the above object is configured as follows.
[0005]
That is, in front of the
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0008]
[0009]
The engine room structure in the
[0010]
Further, on the front side of the
[0011]
A
[0012]
In addition, the
[0013]
Next, the mounting structure of the
[0014]
As shown in FIG. 5, the
[0015]
The engine room structure of the traveling work machine configured as described above has the usage posture shown in FIGS. 2 and 3, and the
[0016]
Further, when performing maintenance work such as dust removal when clogging due to dust or the like due to work occurs, the front surface of the
[0017]
Further, during maintenance work of the
[0018]
Further, when performing maintenance work of the
[0019]
Further, when the
[0020]
Further, since the
[0021]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the engine room structure of the traveling working machine of the present invention, the
[0022]
When performing maintenance work such as removing clogging of the
[0023]
Further, since the
[0024]
Further, the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a tractor.
FIG. 2 is a plan view showing an engine room structure.
3 is a right side view showing the structure of the main part of FIG. 2. FIG.
4 is a plan view showing a maintenance posture of the capacitor of FIG. 3; FIG.
5 is a left side view showing the structure of the main part of FIG. 2;
FIG. 6 is a perspective view showing a mounting frame of the oil cooler.
[Explanation of symbols]
1 Tractor (traveling machine)
2 Traveling aircraft (machine stand)
3
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