JP3893428B1 - 避難誘導システム - Google Patents

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Abstract

【課題】災害発生時に不要な拘束を解除して適切な避難誘導をする。
【解決手段】災害発生情報を受信する受信装置と、動物あるいは避難誘導対象者の建物内における位置を検出する位置検出手段と、ユーザと通信を行う通信手段と、前記通信手段を介してユーザからの承認を得るとともに、前記受信装置で受信された災害発生情報とユーザからの前記承認とにより避難制御信号を生成する制御手段と、前記避難制御信号を生成する送信機と、出入り口などをロックしており、前記避難制御信号を受信してロックが解除されるロック部と、室内各出入り口あるいは通路に配置され、前記避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力を行う避難誘導部と、を備え、前記制御手段は、検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、避難誘導システムに関し、緊急地震速報や各種災害情報などのデータを利用して動物あるいは避難誘導対象者を拘束しているロックを解除するとともに避難誘導をするように構成された避難誘導システムに関する。
犬や、その他の中〜大型のペットは、飼い主の責務として、綱や鎖でつなぐか、柵や檻などの囲いの中で飼わなければならないとされている。
しかし、飼い主が自宅に不在の状態で、大地震などの災害が発生した場合には、ペットは囲いの中に閉じこめられた状態、あるいは、鎖でつながれたままの状態で放置されることになる。
また、飼い主が自宅にいたとしても、大地震などの災害が発生した場合に飼い主だけが避難してしまうと、ペットは囲いの中に閉じこめられた状態、あるいは、鎖でつながれたままの状態で放置されることになる。
地震などの災害で家屋が倒壊したり火災が発生した場合には、閉じこめられたり鎖でつながれたままのペットは逃げることができない。
また、家屋の倒壊や火災が発生しないとしても、飼い主が戻ってこられない状態が続くと、水や餌が無い状態で、ペットが閉じこめられたり鎖でつながれたままになる。
また、同様な問題として、子供や老人などにおいても逃げ遅れによって閉じこめられた状態が発生する可能性がある。
この種の閉じこめに関しては、以下の特許文献1や特許文献2などに関連した技術が記載されている。
特開2001−283348号公報 特開2001−275509号公報
以上の特許文献1に記載されたものは、被災者の存在を災害発生前に場所を含めて記憶登録し、災害発生を検出すると救助信号を自動送出することで災害時の閉じこめに対応するものである。
このシステムでは、事前登録、災害発生の検出、救助信号の送信、救助信号を受信しての救助など、システムや運用が大がかりになるという欠点がある。
また、逆に、単純なセンサと組み合わせて、動物を拘束している鎖やゲートを解除してしまうと、誤動作によって動物が逃げ出してしまう心配もある。
また、特許文献2に記載の技術では、火災などの災害発生を検知して、ケージのロック解除、ドアオープンの制御を行うようにしている。ただし、各部屋のドアを開いた場合、出口までを認識できる人間と違い、ペットの場合、他の部屋や行き止まりの通路に迷い込んでしまい、建物の外に逃げ出せない事態が発生する。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、地震などの災害発生時に不要な拘束を解除して避難誘導することが可能な避難誘導システムを実現することを目的としている。
上述した不具合を解決する手段としての本発明は、以下に述べるようなものである。
(1)請求項1記載の発明は、災害情報センターからの災害発生情報を受信する受信装置と、動物の建物内における位置を検出する位置検出手段と、ユーザと通信を行う通信手段と、前記通信手段を介してユーザからの承認を得るとともに、前記受信装置で受信された災害発生情報とユーザからの前記承認とにより避難制御信号を生成する制御手段と、前記避難制御信号を生成する送信機と、動物の首輪もしくは鎖、または、檻もしくは柵のゲートをロックしており、前記避難制御信号を受信してロックが解除されるロック部と、室内各出入り口あるいは通路に配置され、前記避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力を行う避難誘導部と、を備え、前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された動物の現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御する、ことを特徴とする避難誘導システムである。
この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部に接続された動物の鎖の接続が解放、あるいは、檻もしくは柵のゲートのロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。ここで、位置検出手段で検出された動物の現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。
(2)請求項2記載の発明は、災害情報センターからの災害発生情報を受信する受信装置と、避難誘導対象者の建物内における位置を検出する位置検出手段と、ユーザと通信を行う通信手段と、前記通信手段を介してユーザからの承認を得るとともに、前記受信装置で受信された災害発生情報とユーザからの前記承認とにより避難制御信号を生成する制御手段と、前記避難制御信号を生成する送信機と、避難誘導対象者の居室の出入り口をロックしており、前記避難制御信号を受信してロックが解除されるロック部と、室内各出入り口あるいは通路に配置され、前記避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力を行う避難誘導部と、を備え、前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御する、ことを特徴とする避難誘導システムである。
この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部のロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。ここで、位置検出手段で検出された避難誘導対象者の現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。
(3)請求項3記載の発明は、上記(1)または(2)において、前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口あるいは通路に、避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御する、ことを特徴とする。
この避難誘導システムでは、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。そして、位置検出手段で検出された現在位置に
応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口あるいは通路に、避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。
(4)請求項4記載の発明は、上記(1)〜(3)において、前記制御手段は、ユーザからの承認が得られた場合、もしくはユーザからの応答がなかった場合に、避難制御信号を送信するように前記送信機を制御する、ことを特徴とする。
この避難誘導システムでは、ユーザからの承認が得られた場合、もしくはユーザからの応答がなかった場合に、送信機からロック部と避難誘導部へ、避難制御信号を送信する。
(5)請求項5記載の発明は、上記(1)〜(4)において、前記出入り口は自動開閉装置を備え、前記制御手段からの避難制御信号に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口の自動開閉装置を開く、ことを特徴とする。
この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部に接続された動物の鎖の接続が解放、あるいは、檻もしくは柵のゲートのロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。
ここで、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。さらに、出入り口は自動開閉装置を備え、制御手段からの避難制御信号に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口の自動開閉装置を開くようにして、避難誘導が行われる。
(6)請求項6記載の発明は、上記(1)〜(5)において、前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が完了した場合には、前記通信手段を介して避難完了の通知をユーザに対して行う、ことを特徴とする。
この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部によりロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。さらに、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が完了した場合には、通信手段を介して避難完了の通知がユーザに対してなされる。
(7)請求項7記載の発明は、上記(1)〜(5)において、前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が未完了の場合には、前記通信手段を介して避難未完了の通知をユーザに対して行う、ことを特徴とする。
この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部のロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。さらに、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が未完了である場合には、通信手段を介して避難未完了の通知がユーザに対してなされる。
(8)請求項8記載の発明は、上記(1)〜(7)において、前記制御手段は、前記承
認を得る通知とともに、予め登録された知人の連絡先一覧とその現在地情報の一覧とを前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の避難誘導システムである。
この避難誘導システムでは、制御手段は、ロック解除と避難誘導の承認を得る手続きの際に、予め登録された知人の連絡先一覧とその現在地情報の一覧とを前記ユーザに通知する。この連絡先の通知を受けたユーザは、まず、知人にペットや避難誘導対象者の保護依頼をすることができる。
(9)請求項9記載の発明は、上記(1)〜(8)において、前記制御手段は、前記ユーザに対して承認を求めて該ユーザからの応答がなかった場合には、予め登録された知人に対して承認を求め、前記知人から承認が得られた場合もしくは前記知人から応答がなかった場合に避難制御信号を生成する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の避難誘導システムである。
この避難誘導システムでは、ユーザに対してロック解除と避難誘導の承認を求め、該ユーザからの応答がなかった場合は予め登録された知人に対して避難誘導承認を求める。ここで、ユーザあるいは知人からの避難誘導承認が得られた場合、ロック解除と避難誘導の信号が送信される。また、ユーザからも、知人からも応答がなかった場合にも、ロック解除と避難誘導の信号が送信される。
本願発明によれば、以下のような効果が得られる。
(1)この避難誘導システムでは、受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部に接続された動物の鎖の接続が解放、あるいは、檻もしくは柵のゲートのロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。ここで、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。
この結果、綱や鎖でつなぐか、柵や檻などの囲いの中で飼わなければならないとされている、犬や、その他の中〜大型のペットに関して、飼い主が自宅に不在の状態で大地震などの災害が発生した場合には、災害情報とユーザの承認とに応じて自動的に鎖や檻や柵が解除されるため、さらに、避難誘導の表示あるいは音声出力がなされるため、ペットは出口に向かって誘導され、不要な閉じこめ状態は発生しない。
また、特許文献1のような事前登録、災害の検出、救助信号の送信、救助信号の受信に基づく救助実行などは不要になる。また、単純な地震センサと組み合わせではないため、動物を拘束している鎖やゲートが誤動作によって解除されてしまって動物が逃げ出してしまうという心配もない。
さらに、単純に全てのゲートや複数の出入り口の解放、単純な警報発報だと、動物は別な部屋に迷い込んで出られない状態に陥るが、このような事態も防止できる。
(2)この避難誘導システムでは、受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信される。この避難制御信号が受信されると、ロック部に接続されたロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。ここで、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。
この結果、避難誘導対象者などに関して、大地震などの災害が発生した場合には、災害情報とユーザの承認とに応じて自動的にロックが解除されるため、さらに、避難誘導の表示あるいは音声出力がなされるため、避難誘導対象者は出口に向かって誘導され、不要な閉じこめ状態は発生しない。
また、特許文献1のような事前登録、災害の検出、救助信号の送信、救助信号の受信に基づく救助実行などは不要になる。また、単純な地震センサと組み合わせではないため、ロックが誤動作によって解除されてしまって不用意に建物の外に飛び出してしまうという心配もない。
さらに、単純に全てのゲートや複数の出入り口の解放、単純な警報発報だと、避難誘導対象者は別な部屋に迷い込んで出られない状態に陥るが、このような事態も防止できる。
(3)この避難誘導システムでは、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。そして、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口あるいは通路に、避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。これにより、動物や避難誘導対象者が別な部屋に迷い込むことなく、適切な通路あるいは出入り口を経由して避難が実行できる。
(4)この避難誘導システムでは、ユーザからの承認が得られた場合、もしくはユーザからの応答がなかった場合に、送信機からロック部と避難誘導部へ、避難制御信号を送信する。
この結果、綱や鎖でつなぐか、柵や檻などの囲いの中で飼わなければならないとされている、犬や、その他の中〜大型のペットに関して、飼い主が自宅に不在の状態で、大地震、津波、火災、台風、浸水、土石流、雪崩、火山噴火などの災害が発生した場合には、災害情報のデータに応じて、ユーザの避難誘導承認を得てから、あるいは、緊急事態などでユーザからの応答が無かった場合に、鎖や檻や柵が解除されるため、ペットは囲いや鎖からは解放され、不要な閉じこめ状態や不要な解除状態は発生しない。また、老人や子供といった避難誘導対象者に関しても、必要に応じて避難誘導をすることが可能になり、不要な閉じこめや不要な解除は発生しない。
(5)この避難誘導システムでは、以上のロックの解除と避難誘導の表示あるいは音声出力に加え、出入り口は自動開閉装置を備えており、制御手段からの避難制御信号に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口の自動開閉装置が開かれる。これにより、動物や避難誘導対象者が別な部屋に迷い込むことなく、適切な通路あるいは出入り口を経由して避難が実行できる。
(6)この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信されて、ロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。さらに、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が完了した場合には、通信手段を介して避難完了の通知がユーザに対してなされる。これにより、ユーザは、動物や避難誘導対象者が確実に避難できたことを知ることができる。
(7)この避難誘導システムでは、受信装置で受信された災害発生情報とユーザの承認とに応じて、送信機から避難制御信号が送信されてロックが解除され、室内各出入り口あるいは通路に配置された避難誘導部で避難誘導の表示あるいは音声出力が行われる。さらに、位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が未完了である場合に
は、通信手段を介して避難未完了の通知がユーザに対してなされる。これにより、ユーザは、動物や避難誘導対象者の避難が完了しておらず、閉じこめられた状態にあることを知ることができる。
(8)この避難誘導システムでは、制御手段は、ロック解除と避難誘導の承認を得る手続きの際に、予め登録された知人の連絡先一覧とその現在地情報の一覧とを前記ユーザに通知する。この連絡先の通知を受けたユーザは、まず、知人にペットや避難誘導対象者の保護依頼をすることができる。そして、知人にこの依頼ができないような場合にロック解除に承認するようにしてもよい。
(9)この避難誘導システムでは、ユーザに対してロック解除と避難誘導の承認を求め、該ユーザからの応答がなかった場合は予め登録された知人に対して避難誘導承認を求める。ここで、ユーザあるいは知人からの避難誘導承認が得られた場合、ロック解除と避難誘導の信号が送信される。また、ユーザからも、知人からも応答がなかった場合にも、ロック解除と避難誘導の信号が送信される。ユーザだけでなく、知人からの承認あるいは応答なしでもロック解除と避難誘導がなされるため、確実な避難を実行することができ、不要な閉じこめ状態や不要な解除が発生しにくくなる。
この場合、ユーザの避難誘導承認だけでなく、あるいは、近所の知人への確認や依頼、知人による解除承認、などの各種手続きを経るようにしてもよい。このように各種の手続きを経てから、ロックが解除されるため、確実な手続きを経てから解放されるため、不要な閉じこめ状態も不要な解除状態も発生しない。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔1〕本実施形態の構成:
図1は本発明の一実施形態としての避難誘導システムの基本構成を示すブロック図である。
なお、この実施形態では、地震、津波、火災、台風、浸水、土石流、雪崩、火山噴火などの各種災害の例として、地震を具体例にして説明を行う。
また、この実施形態では、老人や子供などの避難誘導対象者、あるいは、動物の避難誘導を行うものであるが、この明細書内ではペットとして代表的な犬を避難誘導する場合を具体例に用いる。
この図1に示されるように、本実施形態の避難誘導システムは、以下のものから構成される。
ネットワーク100はインターネットや各種LANなどのネットワークである。災害情報センター101は、ネットワーク100に接続されており、後述する観測ポイントからの観測結果を得て、必要に応じて緊急地震速報や各種災害発生情報を各部に対してネットワーク経由で配信する。観測ポイント111a〜111nは、全国各地、あるいや、地震などの災害の発生が予測されている地区に配置され、地震などの各種災害の観測を行う観測点であり、観測結果をネットワーク100経由で災害情報センター101に対して送出する。
なお、この実施形態では、各種災害の具体例として地震を用いて説明を行う。このため、災害発生情報の具体例としては、緊急地震速報を用いて説明を行う。
ユーザ宅400は後述する動物(ペット)とその飼い主(システムのユーザ)とが居住する場所であり、緊急地震速報を利用するとして登録されたユーザ宅でもあり、災害情報センターからの緊急地震速報をネットワーク100経由で受信する緊急地震速報受信装置
としてPC210が設置されている。
このPC210は、ネットワーク100を介して災害情報センター101からの緊急地震速報を受信する。なお、緊急地震速報順装置としては、放送電波に重畳された災害情報センター101からの緊急地震速報の信号を受信する専用受信機211であってもよい。また、緊急地震速報順装置としては、放送電波に重畳された災害情報センター101からの緊急地震速報の信号を受信する機能を備えた、テレビジョン受像器やラジオ受信機などであってもよい。
避難制御信号送信機220は、緊急地震速報受信装置(PC210または専用受信機211)で受信された緊急地震速報とユーザの承認とに応じてPC210で生成された避難制御信号を送信する。なお、この避難制御信号送信機220としては、無線局の免許が不要な特定小電力無線装置や微弱電波の無線装置を用いることが望ましい。
犬小屋300には、ペット301が首輪310を介して鎖320につながれている。なお、鎖320は、通常はロック部340でロックされているが、避難制御信号送信機220からの避難制御信号を受信すると、ロック部340のロックが解除される。
すなわち、ロック部340は、避難制御信号送信機220からの避難制御信号を受信する受信機と、受信した避難制御信号に応じてロック機構を解除するロック・アンロック制御部とが備えられている。また、ロック部340が小型軽量に構成されている場合には、鎖320の固定(大地)側でなく、首輪310側(首輪310と鎖320の接続部分)に配置されていてもよい。
また、犬小屋300のゲート(出入り口)350は、通常はロック部360でロックされているが、避難制御信号送信機220からの避難制御信号を受信すると、ロック部360のロックが解除されると共にゲートの扉部分が開放される機構を有する。
また、室内の各出入り口410には、避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力を行う避難誘導部420が配置されている。ここでは、室内の出入り口410として1つのみを示したが、各部屋に配置されているものとする。
また、建物の玄関や裏口や非常口などの出入り口430には、避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力(表示のみ、音声出力のみ、表示と音声の両方、のいずれか)を行う避難誘導部440が配置されている。
この避難誘導部420としては、図2(a)に示すように、避難誘導の表示を行う避難誘導表示部420aや避難誘導音声出力部(スピーカー)420bなどが、出入り口410のペット301の頭の高さ程度の位置に配置されていることが望ましい。また、この図2のような避難誘導部が、各部屋、各通路のドア、建物の玄関や裏口や非常口などに配置されている。
また、避難誘導の表示としては、特定の色や点滅の光が表示された場合に、その出入り口410から逃げるように、あらかじめペットに教え込んでおくことが望ましい。同様に、避難誘導の音声出力としては、飼い主であるユーザの声や、特定の音、超音波などが出力された場合に、その出入り口410から逃げるように、あらかじめペットに教え込んでおくことが望ましい。なお、図示されていないが、臭い、振動などの各種の手段を用いることも可能である。
また、図示されない自動開閉装置を各出入り口に備え、PC210で生成されて避難制
御信号送信機220から送信された避難制御信号に応じて、各出入り口の自動開閉装置を開く構成になっている。なお、この場合、動物を避難させる程度に各出入り口が開けば十分であるので、全開状態にならなくてもよい。また、PC210で生成される避難制御信号に応じて、必要な箇所の出入り口が、必要な時間帯だけ開き、防火対策のためにその後に閉じることが望ましい。
また、図示されていないが、ペット301の体内あるいは首輪310にはICタグなどの識別手段が埋め込まれており、建物内の各所や各出入り口付近にはICタグリーダなどの識別手段読取部が配置されているものとする。そして、識別手段読取部の読取結果は、PC210に集められ、ペット301の建物内の位置はPC210で把握されているものとする。
なお、この実施形態において、「緊急地震速報」とは、気象庁が2004年2月に試験運用
・配信を開始し、2006年8月に本運用を開始した地震による被害を軽減(減災)させよう
という目的の新しい地震情報である。
従来の地震情報の発表は地震発生から約3〜4分後であったのに対し、この緊急地震速報は、地震発生直後に震源に近い地震観測点で観測される初期微動(P波)の波形を解析し、およそ5〜7秒で、災害情報センター101から発表される。この緊急地震速報を地震波の到達より先に受信することで、地震の強い揺れが来る前に、推定震度や余裕時間を計算して知ることが可能となっている。
また、気象庁が運営しているシステム以外であっても、同種の信号を、本実施形態では、「緊急地震速報」として扱う。
さらに、津波、火災、台風、浸水、土石流、雪崩、火山噴火などの災害が発生した場合に同種のシステムから配信される避難情報や避難準備情報などの各種情報を、本実施形態では、「災害発生情報」として扱う。また、実際に地震や各種災害が発生した場合だけではなく、予知された場合の予知情報、警報、注意報なども同様に扱うことが可能である。
〔2〕第一実施形態の動作:
以下、図3のフローチャートと図4の説明図とを参照にして本実施形態の動作説明を行う。なお、ここでは、各種災害として地震が発生した場合を具体例として説明を続ける。いずれかの地方において、大きな地震が発生したとする(図4(1))。その場合、震源地近くに配置されている観測ポイント111iで、地震の初期微動(P波)を検出し、観測する(図4(2))。
このように検出と観測とを行った観測ポイント111iは、地震検出の旨と観測結果とをネットワーク100あるいは図示されない各種通信システムを介して、災害情報センター101に送信する。
観測ポイント111iから地震検出とその観測結果(振動波形など)を受信した災害情報センター101では、振動波形を解析し、推定震度や各地での地震到達時刻などを計算し、計算結果を含めた状態で緊急地震速報を、地震が到達すると予測される地域で予め登録されたユーザに対してネットワーク100や各種電波などを介して配信する(図4(3))。
ネットワーク100などを介して災害情報センター101からの緊急地震速報の配信(図4(4))を受けた(図3中のステップS301)ユーザ宅400のPC210では、受信した緊急地震速報に含まれる各種情報をデコードし、該当する地域であるか、震度などに応じてロック解除などを伴う避難誘導をする必要があるかを判定する。なお、地震の
規模が小さい場合などには、以下に説明するロック解除などの避難誘導をしないように判定する(図3中のステップS302)。
避難誘導を実行する必要があると判定された場合には(図3中のステップS302でY)、PC210が制御手段や通信手段として動作し、ユーザ(飼い主)宛にロック解除と避難誘導とについて承認を求める手続き(電子メールなど)を送信する(図3中のステップS303)。この場合、PC210は、建物内のペットの首輪や鎖のロックを解除し、各出入り口を開放して建物外に逃がすことについての簡単なメッセージとその承認の返答を求める内容を電子メールなどで送信する。
そして、ユーザから避難誘導承認の返信メールがあった場合(図3中のステップS305でY)、あるいは、一定時間ユーザから応答が無かった場合(図3中のステップS305でN)のいずれかに、PC210が避難誘導の処理を開始する。すなわち、緊急性があるため、ユーザが「不承認」とした場合(図3中のステップS305でN)以外は、避難誘導の処理を開始する。なお、この避難誘導の処理開始に伴って、PC210は、ユーザ(飼い主)のメールアドレス宛に、避難誘導を開始した旨の電子メールを送信するようにしてもよい。
まず、PC210は、ペット301に埋め込まれたICタグを各所の識別手段読取部で読み取ることで、ペット301の建物内の現在位置を検出する(図3中のステップS306)。そして、検出された位置の近くであって避難誘導する方向のゲートや出入り口のロックを解除するとともに、そのゲートや出入り口を開放するように、避難制御信号を生成して、対応するロック部や自動開閉装置に対して避難制御信号送信機220から避難制御信号を送信する(図3中のステップS307、図4(5))。
また、PC210は、ペット301に埋め込まれたICタグを各所の識別手段読取部で読み取ることで、ペット301の建物内の現在位置を検出し(図3中のステップS306)、検出された位置の近くであって避難誘導する方向のゲートや出入り口における避難誘導表示部420aや避難誘導音声出力部420bなどで、避難誘導の表示や音声出力を行うように、避難制御信号送信機220から避難制御信号を送信する(図3中のステップS307)。
なお、この避難制御信号送信機220としては、特定小電力無線装置を用いることで、無線局の免許が不要であると共に、ユーザ宅400近傍に設けられた犬小屋300や各室内まで安定した状態で避難制御信号を送信できる。また、この避難制御信号には、ロック部340毎、避難誘導部毎に識別IDを設けておくことで、必要な箇所のロック解除・ドア開・避難誘導の表示や音声出力などを適切に実行することが可能になる。
ここで、PC210は、図示されないICタグリーダからのICタグの読取結果を解析し、ペット301の現在位置を把握し、開放したゲートや出入り口を通過したか否かを判定する(図3中のステップS308)。
通過が完了していなければ(図3中のステップS308でN)、開放したゲートや出入り口を開いたままの状態にし、避難誘導の表示や音声出力を続ける。ここで、避難誘導の表示や音声出力とは、避難誘導の表示のみ、避難誘導の音声出力のみ、避難誘導の表示と音声出力との両方、のいずれであってもよい。
通過が完了していれば(図3中のステップS308でY)、火災などが広がることを防止するため、また、ペット301が避難せずに戻ってしまうことを防止するため、開放したゲートや出入り口を閉じる処理を行うよう、対応する自動開閉装置に対して避難制御信
号送信機220から避難制御信号を送信する(図3中のステップS309)。
ここで、PC210は、図示されないICタグリーダからのICタグの読取結果を解析し、ペット301の現在位置を把握し(図3中のステップS310)、玄関ドアや裏口ドアや非常ドアを通過して建物外に避難完了したか否かを判定する(図3中のステップS311)。ペット301が建物外に出ておらず建物内のいずれかの位置にいることが検出された場合には(図3中のステップS312でN)、上述した位置検出とゲートや出入り口を開放・避難誘導の表示・音声出力を続行する。
以上のように、避難制御信号送信機220からの避難制御信号を受信する(図4(6))と、地震到達(図4(8))の前に、ロック解除、出入り口開放、避難誘導の表示などがなされ(図4(7))、適切なロック解除と避難誘導とが実行される。。
ここで、ペット301が建物外に出たことが検出された場合には(図3中のステップS312でY)、PC210が制御手段や通信手段として動作し、ユーザ(飼い主)宛にペット301の避難完了の通知を電子メールなどで送信する(図3中のステップS312)。そして、以上の処理を終了する。
なお、避難完了の後もPC210が制御手段や通信手段として動作し、GPSやICタグなどの各種の位置追跡手段を用いてペット301の現在位置を定期的に把握して、ユーザ(飼い主)宛にペット301の現在位置追跡結果を電子メールなどで送信するようにしてもよい。
なお、以上の緊急地震速報などの災害発生情報を受信して避難誘導を開始してから、所定の時間を経過してもペット301が建物外に避難したことが検出されない場合、あるいは、建物内に存在することが検出された場合には、避難未完了である旨を、PC210が制御手段や通信手段として動作し、ユーザ(飼い主)宛に電子メールなどで送信してもよい。なお、この場合は、避難未完了の通知は一度で終了するのではなく、定期的に位置検出を続け、避難未完了の通知や、現在位置の通知を定期的にユーザに電子メールなどで送信することが望ましい。
以上の避難誘導システムでは、ゲートや出入り口のロックの解除・開放に加え、避難誘導の表示あるいは音声出力の機能を有し、PC210からの避難制御信号に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口の自動開閉装置が開かれ、避難誘導の表示や音声出力がなされるため、動物が別な部屋に迷い込むことなく、適切な通路あるいは出入り口を経由して避難が実行できる。
また、PC210で生成される避難制御信号に応じて、必要な箇所の出入り口が、必要な時間帯だけ開き、その後に閉じることで、防火対策にも適しており、さらに、ペット301が元の場所に戻ってしまう事態を防止し、適切な避難誘導が可能になる。
この結果、綱や鎖でつなぐか、柵や檻などの囲いの中で飼わなければならないとされている、犬や、その他の中〜大型のペットに関して、飼い主が自宅に不在の状態で大地震などの災害が発生した場合には、緊急地震速報に応じて自動的に鎖や檻や柵が解除され、出入り口が開放されて、避難誘導がなされるため、建物内での不要な閉じこめ状態は発生しない。
また、鎖や犬小屋などではなく、単に室内で放し飼い状態で飼育されているペットであっても、以上の各出入り口を開放・避難誘導することで、建物内での不要な閉じこめ状態は発生しなくなる。
また、特許文献1のような事前登録、災害の検出、救助信号の送信、救助信号の受信に基づく救助実行などは不要になる。また、単純な地震センサと組み合わせではないため、動物を拘束している鎖やゲートが誤動作によって解除されてしまって動物が逃げ出してしまうという心配もない。
また、特許文献2のように、全ての出入り口を単純に開放するだけではなく、図2(b)のように移動すべき出入り口(図2(b)では右側の出入り口)で避難誘導の表示や音声出力を行うため、出口方向を理解しない動物が対象であっても、確実な避難誘導ができるようになる。
また、以上の説明では地震の場合の緊急地震速報を具体例としたが、津波、火災、台風、浸水、土石流、雪崩、火山噴火などの災害が発生した場合に同種のシステムから配信される災害発生情報の場合にも適用することができる。この場合にも、津波、火災、台風、浸水、土石流、雪崩、火山噴火などの災害が発生した場合に、災害情報のデータに応じて自動的に鎖や檻や柵が解除され、各出入り口が開放・避難誘導されるため、ペットは建物外へと誘導され、不要な閉じこめ状態は発生しない。また、単純な地震センサと組み合わせではないため、動物を拘束している鎖やゲートが誤動作によって解除されてしまって動物が逃げ出してしまうという心配もない。
〔3〕第二実施形態の動作:
以下、図5のフローチャートを参照にして第二実施形態の動作説明を行う。なお、この第二実施形態で用いるシステムは図1と同じである。また、第一実施形態と同じ動作については、図5のフローチャートでも同じステップ番号を付している。
この避難誘導システムでは、PC210は、ロック解除と避難誘導の承認をユーザから得る手続きの際に、予め登録された知人の連絡先一覧とその現在地情報の一覧とをユーザに通知する(図5中のステップS303A)。
なお、この知人一覧の通知の際に、各知人が所有する携帯電話などから得られる位置情報を参考にして、ユーザ宅に近い順に知人が上位になるように並べ替えて選択してから連絡先一覧をユーザに対して通知することが望ましい。
この連絡先の通知を受けたユーザは、まず、知人にペット保護依頼(図5中のステップS303B)をすることができる。なお、この知人へのペット保護依頼を、電子メールなどでPC210が自動的に発信するようにしてもよい。
そして、知人にこの依頼ができた場合にロック解除と避難誘導に承認せず(図5中のステップS305でN)、知人にこの依頼ができないような場合にロック解除に承認すればよい(図5中のステップS305でY)。
また、知人にペット301の保護を依頼できた場合に、ロックは解除するものの、出入り口の自動開放は行わないようにしてもよい。これにより、ペット301を知人が確実に保護することが可能になる。また、この知人に依頼した場合に、ロック解除の有無、ドア開放の有無、避難誘導の表示や音声出力の要/不要の選択を受け付けるか、あらかじめ設定しておいてもよい。
また、依頼された知人がペット301の保護に訪れた場合には、各種センサによって知人を検知したPC210は、知人が来たこと、ペット301が知人により保護されたこと、ペット301と知人の避難が完了したことなどを検知して、電子メールなどでユーザに
通知することが望ましい。
なお、避難完了の後もPC210が制御手段や通信手段として動作し、GPSやICタグなどの各種の位置追跡手段を用いてペット301の現在位置を定期的に把握して、ユーザ(飼い主)宛にペット301の現在位置追跡結果を電子メールなどで送信するようにしてもよい。
〔4〕第三実施形態の動作:
以下、図6のフローチャートを参照にして第三実施形態の動作説明を行う。なお、この第三実施形態で用いるシステムは図1と同じである。また、第一実施形態や第二実施形態と同じ動作については、図6のフローチャートでも同じステップ番号を付している。
この避難誘導システムでは、PC210は、ロック解除と避難誘導の承認をユーザから得る手続きの際に、ユーザから応答がなかった場合(図6中のステップS304でN)、予め登録された知人に対して避難誘導承認を求める(図6中のステップS611)。すなわち、一定時間内にユーザからの応答がなかった場合、ユーザに宛てた避難誘導承認を求める手続き(メールなど)と同様の内容のものを、予め登録された近所の知人(予め登録された近所の知人がGPS情報を発する装置を身につけており、そのGPS情報を確認できるシステムが存在する場合には、近所にいることが確実な知人など)に送信する。
ここで、避難誘導承認が得られた場合(図6中のステップS613でY)、PC210はロック解除と避難誘導との処理を実行する(図6中のステップS306〜)。また、知人からも応答がなかった場合(図6中のステップS612でN)も、PC210はロック解除と避難誘導との処理を実行する(図6中のステップS306〜)。すなわち、この場合も、緊急性があるため、知人が「不承認」とした場合以外は、ロックを解除と避難誘導とを実行する。このように、ユーザだけでなく、知人からの承認あるいは応答なしでもロック解除と避難誘導がなされるため、確実な避難を実行することができ、不要な閉じこめ状態や不要な解除が発生しにくくなる。なお、ユーザのみの承認とするか、ユーザと連絡がとれないときに何人の知人まで連絡をするかについて、予め定めておくことが望ましい。
〔5〕第四実施形態の動作:
以下、図7のフローチャートを参照にして第四実施形態の動作説明を行う。なお、この第四実施形態で用いるシステムは図1と同じである。また、第一実施形態や第二実施形態などと同じ動作については、図7のフローチャートでも同じステップ番号を付している。
この避難誘導システムでは、PC210は、災害発生情報を受信(図7中のステップS301)した後に、まず、ユーザの現在位置を検出する(図7中のステップS302A)。
この場合、ユーザの所持する腕時計,眼鏡,体内などにICタグなどの識別手段が埋め込まれており、建物内の各所や各出入り口付近にはICタグリーダなどの識別手段読取部が配置されているものとする。そして、識別手段読取部の読取結果は、PC210に集められ、ユーザの建物内の位置はPC210で把握されているものとする。そして、ユーザが建物外にいる場合にはユーザが所有する携帯電話などから得られる位置情報、ユーザがユーザ宅内にいる場合にはICタグリーダなどの識別手段読取部で得られる位置情報により、PC210は、ユーザの現在位置を検出する。
そして、ネットワーク100などを介して災害情報センター101からの緊急地震速報
の配信(図4(4))を受けた(図7中のステップS301)ユーザ宅400のPC210では、受信した緊急地震速報に含まれる各種情報をデコードし、該当する地域であるか、震度などに応じてロック解除などを伴う避難誘導をする必要があるかを判定する。
ここで、緊急地震速報のデータと、ユーザの位置とにより、ユーザがペット301と同じ室内にいる場合には避難誘導不要、ユーザがペット301と別室であるものの同じ建物内にいる場合には承認不要・避難誘導必要、ユーザがペット301から離れているものの国内にいる場合には承認必要・避難誘導必要、ユーザがペット301から離れて遠隔の地(外国、国内島嶼部など)にいる場合には承認不要・避難誘導必要、などと判定を行う(図7中のステップS302B)。
なお、この承認要不要・避難誘導要不要の設定の組み合わせは、ユーザがPC210において任意に設定することも可能である。
たとえば、ユーザが外国にいる場合には、時差の関係、通信事情の関係に鑑みて、承認手続きを不要とする。また、同じ室内にユーザとペットとがいる場合には、ユーザの責任にまかせることで、システムによるロック解除や避難誘導を不要とする。また、それらの中間の状態であれば、上述した第一実施形態〜第三実施形態で説明したように、システムによるロック解除と避難誘導とを実行する。
なお、基本的にこの避難誘導システムはペットなどの動物対策であるが、ユーザとペット301とが同じ建物の別室にいる場合には、それぞれに対して並行して避難誘導を実行してもよい。また、その際には、位置検出結果に応じて可能であれば途中で合流できるように避難誘導することも望ましい。
なお、避難中や避難完了後もPC210が制御手段や通信手段として動作し、GPSやICタグなどの各種の位置追跡手段を用いてペット301の現在位置を定期的に把握して、ユーザ(飼い主)宛にペット301の現在位置追跡結果を電子メールなどで送信するようにしてもよい。
〔6〕第五の実施形態:
以下、図8のフローチャートを参照にして第五実施形態の動作説明を行う。なお、この第五実施形態で用いるシステムは図1と同じである。また、第一実施形態〜第四実施形態などと同じ動作については、図8のフローチャートでも同じステップ番号を付している。
以上の各実施形態において、ネットワーク100などを介して災害情報センター101からの緊急地震速報の配信(図4(4))を受けた(図8中のステップS301)ユーザ宅400のPC210では、配信を受けたデータから、災害の種類、内容、規模、到達予想時刻などを警告画面として表示する。この際に、使用中のアプリケーションプログラムの画面表示があっても、一番前面にこの表示を行う(図8中のステップS303A)。また、注意を喚起するような色や光の点滅、警報音の鳴動などを伴うことも望ましい。
そして、PC210が制御手段や通信手段として動作し、ユーザ(飼い主)宛にロック解除と避難誘導とについて承認を求める手続き(電子メールなど)を送信する(図8中のステップS303B)。この場合、PC210は、建物内のペットの首輪や鎖のロックを解除し、各出入り口を開放して建物外に逃がすことについての簡単なメッセージとその承認の返答を求める内容を電子メールなどで送信する。
さらに、PC210は、オープンしているデータを保存し、使用中の他のアプリケーションプログラムを終了させる制御を行う。なお、この実施形態で使用するロック解除・避難誘導のためのプログラムに関しても、ハードディスク装置からメインメモリ上に必要な
プログラムやデータをロードした上で、ハードディスク装置を停止させた状態で動作する(図8中のステップS303C)ことが、コンピュータを保護するうえで望ましい。
また、PC210は、上述したロック解除と避難誘導との状況を記憶しておき、以上の警告画面を表示してから一定時間経過した後は、ロック解除や避難誘導の状況、ペットなどの現在位置、知人との合流の有無、避難完了の有無、避難後の追跡結果などを表示する(図8中のステップS313)ことも望ましい。このようにすることで、災害の後に戻ってきたユーザが避難誘導や避難完了の状況を把握するのに役立つ。
なお、この第五の実施形態は、上述した第一実施形態〜第四実施形態のすべてと組み合わせて実行することが可能である。
〔7〕その他の実施形態:
また、地震や災害のレベルが低く、ロック解除と避難誘導をするレベルに達していない場合にも、PC210が制御手段や通信手段として動作し、ユーザ(飼い主)宛に、ロック解除と避難誘導とを実行する伺いを求める手続き(メールなど)を送信することも可能である。この場合、ユーザは、ロック解除・避難誘導伺いに対して、ユーザの意志により、避難制御信号を送信する指示を、返信メールとして送信する。そして、ロック解除・避難誘導伺いに対する返信メールがあった場合に、PC210が避難制御信号送信機220に対して避難制御信号の送信を行う。
また、緊急地震速報などの各種の災害発生情報が発生していない場合でも、ユーザ宅に設置された各種センサ(振動センサ、温度センサ、ガス検知センサ)などの検知結果に応じて、PC210が制御手段や通信手段として動作し、ユーザ(飼い主)宛に、ロック解除と避難誘導とを実行する伺いを求める手続き(メールなど)を送信することも可能である。この場合、ユーザは、ロック解除・避難誘導伺いに対して、ユーザの意志により、避難制御信号を送信する指示を、返信メールとして送信する。そして、ロック解除・避難誘導伺いに対する返信メールがあった場合に、PC210が避難制御信号送信機220に対して避難制御信号の送信を行う。
また、以上の説明では、緊急地震速報や災害発生情報に応じて避難制御信号が発生するものとして説明したが、何らかの事情で緊急地震速報や災害発生情報を受信できない場合に、PC210が気象情報を参照して、上述した避難誘導承認を求める手続きや、ロック解除伺いの手続きを行うようにしてもよい。この場合、上述したのと同様の手続きを、ネットワーク経由で入手した気象情報などを参照してPC210が行う。
また、以上の説明では、緊急地震速報や災害発生情報に応じて避難制御信号が発生するものとして説明したが、ネットワークのダウンなどの事情で緊急地震速報や災害発生情報を受信できない場合に、PC210がユーザ宅に設置された気象センサから気象情報を参照して、上述した避難誘導承認を求める手続きや、ロック解除伺いの手続きを行うようにしてもよい。この場合、ネットワークのダウンでユーザと連絡がつかないことが明らかであれば、PC210は、ユーザの承認を得ることなくロック解除と避難誘導とを実行してもよい。そして、ネットワークの回復後に、ロック解除と避難誘導とを実行した旨を事後報告するようにしてもよい。
なお、以上の場合、PC210からユーザへの連絡や返信はメールに限定されるものではなく、PC210が一種のサーバとして動作して、ユーザがアクセスして携帯端末のウェブ画面を介してメッセージ受信や承認や指示の入力を行う形式であってもよい。
また、以上のようにPC210とユーザとが通信を行う場合には、既存の携帯電話を用いても良いし、専用の携帯端末を容易してもよい。
また、PC210とユーザとが直接にメールなどにより連絡を取り合う形式であってもよいし、PC210がサーバとなってもよいし、連絡や承認のための別のサーバ(図示せず)を用意してもよい。
また、ペットのロックを解除して避難誘導する場合を具体例にしてきたが、老人や子供の場合の避難誘導にも適用することができる。その場合には、避難誘導の表示や音声出力を老人用、あるいは、子供用などの適した状態に設定すればよい。
本発明の一実施形態としての避難誘導システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の避難誘導システムの避難誘導の様子をを示す説明である。 本発明の第一実施形態の動作を示すフローチャートである。 本実施形態の避難誘導システムにおける動作状態を示すシーケンス図である。 本発明の第二実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第三実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第四実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第五実施形態の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
100 ネットワーク
101 災害情報センター
111a〜111n 観測ポイント
210 PC
211 専用受信機
220 避難制御信号送信機
300 犬小屋
301 ペット
310 首輪
320 鎖
340 ロック部
400 ユーザ宅
430 出入り口
440 避難誘導部

Claims (9)

  1. 災害情報センターからの災害発生情報を受信する受信装置と、
    動物の建物内における位置を検出する位置検出手段と、
    ユーザと通信を行う通信手段と、
    前記通信手段を介してユーザからの承認を得るとともに、前記受信装置で受信された災害発生情報とユーザからの前記承認とにより避難制御信号を生成する制御手段と、
    前記避難制御信号を生成する送信機と、
    動物の首輪もしくは鎖、または、檻もしくは柵のゲートをロックしており、前記避難制御信号を受信してロックが解除されるロック部と、
    室内各出入り口あるいは通路に配置され、前記避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力を行う避難誘導部と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された動物の現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御する、
    ことを特徴とする避難誘導システム。
  2. 災害情報センターからの災害発生情報を受信する受信装置と、
    避難誘導対象者の建物内における位置を検出する位置検出手段と、
    ユーザと通信を行う通信手段と、
    前記通信手段を介してユーザからの承認を得るとともに、前記受信装置で受信された災害発生情報とユーザからの前記承認とにより避難制御信号を生成する制御手段と、
    前記避難制御信号を生成する送信機と、
    避難誘導対象者の居室の出入り口をロックしており、前記避難制御信号を受信してロックが解除されるロック部と、
    室内各出入り口あるいは通路に配置され、前記避難制御信号を受信して避難誘導の表示あるいは音声出力を行う避難誘導部と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置に近い出入り口から建物外へ至る通路と出入り口とについて避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御する、
    ことを特徴とする避難誘導システム。
  3. 前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口あるいは通路に、避難誘導部から避難誘導の表示あるいは音声出力を行うように制御する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の避難誘導システム。
  4. 前記制御手段は、ユーザからの承認が得られた場合、もしくはユーザからの応答がなかった場合に、避難制御信号を送信するように前記送信機を制御する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の避難誘導システム。
  5. 前記出入り口は自動開閉装置を備え、前記制御手段からの避難制御信号に応じて、現在位置から次に移動すべき出入り口の自動開閉装置を開く、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の避難誘導システム。
  6. 前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が完了した場
    合には、前記通信手段を介して避難完了の通知をユーザに対して行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の避難誘導システム。
  7. 前記制御手段は、前記位置検出手段で検出された現在位置に応じて、避難が未完了の場合には、前記通信手段を介して避難未完了の通知をユーザに対して行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の避難誘導システム。
  8. 前記制御手段は、前記承認を得る通知とともに、予め登録された知人の連絡先一覧とその現在地情報の一覧とを前記ユーザに通知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の避難誘導システム。
  9. 前記制御手段は、前記ユーザに対して承認を求めて該ユーザからの応答がなかった場合には、予め登録された知人に対して承認を求め、前記知人から承認が得られた場合もしくは前記知人から応答がなかった場合に避難制御信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の避難誘導システム。
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