JP3891881B2 - 弾性材製ダクトの接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体が流通する通路を形成する弾性材製ダクトを接続対象部材に接続する方法に関し、該ダクトは、例えば内燃機関の吸気装置の吸気通路を形成するために使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、流体が流通する通路を形成するダクトと、該ダクトが接続される接続対象部材とを接続させるための技術として、実公昭60−12921号公報に開示されたものがある。この技術では、空気をエアクリーナに流入させるエアホース(ダクトに相当)を、エアクリーナの樹脂製のケース本体(接続対象部材に相当)に接続するために、環状のゴム製部材である接続部材が、ケース本体の吸入口の周縁に設けられた環状の突条に環状の止め具で固定される。
【0003】
ここで、接続部材は、前記突条を内周側および外周側の両側から挟む状態で該突条に嵌合する断面形状がコ字形の取付部と、取付部の内周面から内方に延びてエアホースが挿入される挿入孔を形成する輪状の鍔状部とを有する。一方、止め具は、外周から外方に突出して形成されると共に係合爪を有する複数の係合部と、断面形状がコ字状の環状部とを有する。そして、各係合爪が、ケース本体に設けられて前記突条の外方に位置する複数の係合突起のそれぞれに対応して、各係合突起の係合凹部に弾性変形により離脱不能に係合することで、接続部材がケース本体に固定され、環状部が取付部を外側から覆うことで、接続部材がケース本体から浮き上がることが防止される。接続部材の挿入孔に挿入されたエアホースは、鍔状部によりその端部30が気密にかつ弾性的に保持された状態で、エアクリーナに接続される。
【0004】
また、特開平11−13575号公報には、吸気パイプとして使用される樹脂パイプの端部に接続されるゴムホースとのシール性能確保のために、金属短管が、樹脂パイプの端部内に挿入されたものが開示されている。ここでは、金属短管が樹脂パイプから外れないようにするために、金属短管を挿入する際に使用された開口を形成する樹脂パイプの開口縁に、治具を使用して部分的に塑性変形を生じさせて、金属短管の端面に被る小片が形成される。そのために、治具には、押圧により前記開口縁を塑性変形させるための小突起が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実公昭60−12921号公報に開示された従来技術では、止め具は、エアホースおよび接続部材の外方でケース本体に形成された係合突起に固定されるため、止め具自体が大型になるうえ、ケース本体はエアホースおよび接続部材の周囲に係合突起を形成することが可能な余裕部分を有する部材である必要があることから、そのような余裕部分がない接続対象部材に対しては、この接続構造を適用することが困難で、その適用個所が制限される難点があった。
【0006】
一方、特開平11−13575号公報に開示された従来技術では、小片は、樹脂製であるために経年劣化の影響を受け易いので、金属短管が長期に渡り確実に保持されるという信頼性が十分にあるとはいえない憾みがあった。また、この従来技術を、ゴム状弾性を有する弾性材製パイプに適用することは、治具を使用してパイプに小片を形成する点および金属短管を保持する小片の強度を確保する点を考えると、困難である。
【0007】
さらに、治具には、金属短管の外径よりも大きい径の部分に、形成される小片の数と同数の、しかも小片の形状(周方向の幅等)に対応した形状の小突起を設ける必要があるため、治具が大型化すると共に、治具の形状が複雑なものになる難点があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1,2記載の発明は、弾性材製ダクトに対して抜け出しが阻止される金属製リングの組付けが容易であり、しかも該リングを使用して接続対象部材に弾性材製ダクトが接続される際に、その接続の適用個所の制限が少ない接続方法を提供することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、係合部が凹部と係合可能な位置を確実に占めるようにすると共に、治具の小型化により弾性材製ダクトの接続の適用個所の制限を一層少なくし、しかも弾性材製ダクトへのリングの組付け性を一層向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、流体が流通する通路を形成する弾性材製ダクトを、接続対象部材の接続部の内周に嵌合させて接続する弾性材製ダクトの接続方法において、前記接続部は前記弾性材よりも硬質の材料からなり、前記ダクト内の所定位置に挿入された後に与えられる塑性変形により前記ダクト内に装着される金属製リングが、環状または部分環状の基部と、周方向に間隔をおいて前記基部に連結された複数の脚部と、前記各脚部に連結されて前記ダクトの内周面に形成された凹部に係合することにより前記ダクトからの前記リングの抜け出しを阻止する係合部とを有し、前記リングが前記所定位置を占めるとき、前記各脚部および前記各係合部は前記ダクト内にあり、前記各脚部は、前記塑性変形前には、該脚部の屈曲部を境に全体が前記内周面よりも内方に位置する変位部を有し、前記各係合部は、該変位部に連結されると共に、前記塑性変形前には、その全体が前記内周面よりも内方に位置し、前記ダクトが前記接続部に嵌合された後、前記リングは前記基部と前記接続部との間で前記ダクトが挟持される前記所定位置を占めるように前記ダクト内に挿入され、次いで前記各脚部に与えられる前記塑性変形により、前記各変位部は前記係合部と共に同時に変位して、前記塑性変形後の前記各変位部が、前記内周面にほぼ沿って流体の流通方向に延びる位置を占め、前記塑性変形後の前記係合部が、前記凹部内の係合可能な位置を占める弾性材製ダクトの接続方法である。
【0010】
これにより、リングが装着されていない状態のダクトは、該ダクトの、接続部に嵌合される部分を大きく弾性変形させることにより容易に接続部の内周に嵌合される。ダクトの内周面よりも内方に位置する複数の変位部および係合部を有するリングは、ダクトに容易に挿入され、しかも挿入の際に、各変位部および各係合部がダクトの内周面を擦ることがない。また、ダクト内に挿入されたリングが、その基部と接続部との間でダクトを挟持する所定位置を占める状態で、脚部に与えられる塑性変形により、ダクト内に位置して一体となっている変位部および係合部がダクトの内周面に近接する方向に同時に変位し、凹部内に進入した係合部と凹部との係合により、リングはダクトから抜け出すことなくダクト内に装着されると共に、ダクトは、いずれもダクトよりも硬質の材料からなるリングと接続部とで挟持された状態で接続部に確実に保持される。さらに、塑性変形後に、ダクトの内周面にほぼ沿って流体の流通方向に延びて位置する各変位部は、ダクト内を流れる流体の流通を殆ど阻害しない。
【0011】
この結果、請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、弾性材製ダクトが、該弾性材よりも硬質の材料で形成された接続部に嵌合された後、リングは基部と接続部との間でダクトが挟持される所定位置を占めるようにダクト内に挿入されることにより、リングが装着されていないダクトを大きく弾性変形させることができるので、接続部へのダクトの嵌合が容易になる。
【0012】
リングが所定位置を占めるとき、各脚部および各係合部はダクト内にあり、各脚部の塑性変形前には、各変位部は、その全体が各脚部の屈曲部を境にダクトの内周面よりも内方に位置し、変位部に連結される係合部は、その全体がダクトの内周面よりも内方に位置し、その後、各脚部に与えられる塑性変形により、各変位部は係合部と共に同時に変位して、塑性変形後に、各変位部が、ダクトの内周面にほぼ沿って流体の流通方向に延びる位置を占め、係合部が凹部内の係合可能な位置を占めることにより、ダクトへのリングの挿入が容易になること、および脚部の塑性変形により、各脚部について変位部と係合部とが同時に変位して、係合部が凹部と係合可能になることから、ダクトへのリングの組付けが容易になって、その組付け性が向上する。しかも、リングが所定位置まで挿入される際、各変位部および各係合部がダクトの内周面を擦ることがないので、ダクトの内周面に傷が付くことが防止または抑制される。そして、係合部と凹部との係合により、リングはダクトから抜け出すことなくダクト内に装着されると共に、ダクトはリングと接続部とで挟持された状態で接続部に、長期に渡って確実に保持される。また、塑性変形後の各変位部は、ダクトの内周面にほぼ沿って流体の流通方向に延びるので、各変位部による流通抵抗の増加が抑制される。
【0013】
さらに、ダクトからのリングの抜け出し防止、および接続対象部材からのダクトの離脱防止は、ダクト内に装着されたリングによりなされるので、ダクトの径方向で外方での周囲にダクトの離脱防止のための構造を設けるための余裕部分がない接続対象部材に対してもダクトの接続が可能になり、その接続の適用個所の制限が少なくなる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の弾性材製ダクトの接続方法において、前記各変位部には内方に向かって突出する凸部が設けられ、前記塑性変形を与える単一の治具が、前記リングの内側で前記ダクト内に挿入される加工部を有し、前記治具が前記ダクト内に挿入されることにより、前記リングの内側に位置する前記加工部が、前記各凸部を押圧して前記各脚部に前記塑性変形を与えるものである。
【0015】
これにより、変位部から突出する凸部の高さ分、脚部が治具により大きく塑性変形させられて、スプリングバックが生じたとしても、係合部は確実に凹部内に位置するようにできる。また、治具の加工部と変位部との接触面積を、凸部がない場合に比べて減少させることが可能になるので、治具と変位部との間の摺動抵抗が小さくなる。さらに、加工部はダクト内に位置するので、治具の小型化が可能になると共に、治具をダクト内に挿入することだけで、変位部に塑性変形が与えられる。
【0016】
この結果、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、各変位部には内方に向かって突出すると共に治具で押圧される凸部が設けられたことにより、スプリングバックが生じるときにも、脚部に対する高い寸法管理を要求されることなく、係合部を確実に凹部内に位置させることができるうえ、治具と変位部との摺動抵抗が小さくなって治具の抜き差しが容易になり、さらにリングの内側でダクト内に挿入される加工部を有する治具がダクト内に挿入され、リングの内側に位置する加工部が各凸部を押圧して各脚部に塑性変形を与えることにより、単一の治具をダクト内に挿入することだけで、変位部に塑性変形が与えられるので、リングの組付け性が一層向上し、しかも脚部に対する寸法精度の要求が緩和されて、コストの削減が可能になる。また、治具に加える力は、脚部の形状や凸部の位置を変更することにより、治具を変更することなく容易に変更することができ、この変更により、治具を挿入するための押し込み力を小さくすることも可能になって、治具を用いて手作業により脚部に塑性変形を与えることが可能になる。さらに、加工部はダクト内に位置するので、治具の小型化が可能になり、接続対象部材の接続部が狭い空間内にある場合にも、該空間内への治具の配置が可能となって、弾性材製ダクトの接続の適用個所の制限が一層少なくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1から図7を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明の接続方法が適用されるダクトは、車両に搭載される内燃機関の吸気装置の構成要素であるエアクリーナ1およびレゾネータ2に接続されて両者を連通させるための筒状、この実施例では円筒状の弾性材製のダクト3である。なお、この明細書において、弾性材とは、ゴム状弾性を示す材料を意味し、例えばゴム(合成ゴム、天然ゴムを含む。)およびゴム状弾性を示す合成樹脂を含む。
【0018】
エアクリーナ1は、吸入された流体としての空気の中に含まれる塵埃を除去して空気を清浄にするクリーナエレメント4が収納される空気室5を形成すべくフランジ部6a,7aにて相互に気密に結合されるエアクリーナケース6とエアクリーナカバー7とから構成される。空気室5は、エアクリーナケース6およびエアクリーナカバー7のフランジ部6a,7aに挟持されて保持されたクリーナエレメント4により、クリーナエレメント4よりも吸気上流側に位置して未清浄の空気が存する第1空気室5aと、クリーナエレメント4よりも吸気下流側に位置して清浄な空気が存する第2空気室5bとに分割される。
【0019】
エアクリーナケース6およびエアクリーナカバー7は両フランジ部6a,7aを挟着するクランプ(図示されず)により分離可能に結合されて、クリーナエレメント4を交換する際には、該クランプの締付けを解除することで、エアクリーナケース6とエアクリーナカバー7とを分離して、クリーナエレメント4を脱着することができる。
【0020】
共鳴を利用して吸気脈動に起因する騒音を低減するレゾネータ2は、エアクリーナ1に隣接して配置されると共に、空気室8を形成すべく合わせ部9a,10aにて相互に溶着されて気密に結合されるレゾネータケース9とレゾネータカバー10とから構成される。空気室8は、レゾネータカバー10の内側にレゾネータカバー10に一体成形されて設けられた板状の仕切壁11と、該仕切壁11およびレゾネータカバー10に溶着されて気密に結合される板状の蓋部材12とにより、大容積の共鳴室13と、拡大室14とに気密に分割される。仕切壁11にはダクト3が挿入される挿入孔19aが設けられ、レゾネータカバー10の、拡大室14を形成する部分10bには、その外側に向けて突出する筒状の出口部20が設けられる。この拡大室14は、共鳴室13よりも小さな容積を有するものの、その直上流側のダクト3により形成される吸気通路である通路3aおよびその直下流側の吸気通路である出口部20により形成される出口路20aよりも大きい通路断面積を有し、通路3aおよび出口路20aよりも大きな容積を有する。
【0021】
エアクリーナ1のエアクリーナケース6には、その外側に向けて突出する筒状の入口部15および連通部16が設けられる。入口部15は、外気を取り入れる空気取入管(図示されず)に接続され、連通部16は、抜き差し可能にレゾネータ2のレゾネータケース9に接続されて、第1空気室5aと共鳴室13とを相互に連通させる。
【0022】
エアクリーナカバー7には、その外側に向けて突出する円筒状の出口部17が一体成形される。出口部17は、該出口部17に接続されると共に、レゾネータカバー10の挿入孔18aを貫通して共鳴室13内を延びるダクト3を介して仕切壁11に接続され、第2空気室5bと拡大室14とを通路3aを介して相互に連通させる。
【0023】
ここで、エアクリーナ1のエアクリーナケース6およびエアクリーナカバー7、レゾネータ2のレゾネータケース9およびレゾネータカバー10は、いずれも合成樹脂製である。そして、ダクト3が接続されるエアクリーナカバー7およびレゾネータカバー10は、少なくとも、ダクト3の成形材料である弾性材よりも硬質の合成樹脂からなる。
【0024】
それゆえ、内燃機関が運転されて、前記空気取入管から入口部15の入口路15aを経てエアクリーナ1の第1空気室5aに流入した空気は、クリーナエレメント4により清浄な空気とされて、第2空気室5b、通路3aおよび拡大室14を通って出口路20aから流出し、図示されないスロットル弁により流量制御されて吸気マニホルド等の吸気管を経て内燃機関の燃焼室に供給される。このとき、共鳴室13および拡大室14は、吸気脈動を減衰させて吸気騒音を低減するための消音室として機能する。
【0025】
図2を併せて参照すると、ダクト3は、接続部としての出口部17に接続される一方の端部30と、接続対象部材としての仕切壁11に一体成形される接続部としての、挿入孔19aを形成する円環状の周縁部19に接続される他方の端部31とを有する。そして、ダクト3の端部30寄りの位置には、出口部17の外周全体を覆う蛇腹部32が形成され、この蛇腹部32の伸縮性および可撓性により、エアクリーナケース6をエアクリーナカバー7から分離する作業が容易になり、さらにクリーナエレメント4の交換作業が容易になる。
【0026】
端部30は、通路3aの入口部となるダクト3の一方の開口3a1を形成する周縁部30a(蛇腹部32の一端部でもある。)で出口部17の外周に密封状態、この実施例では気密状態(以下、この実施例では、単に「気密」という。)で嵌合する。また、蛇腹部32の他端部32bは、その内周で出口部17の外周に嵌合すると共に、その外周で挿入孔18aを形成する円環状の周縁部18の内周に気密に嵌合する。
【0027】
周縁部19の内周に気密に嵌合された端部31は、周縁部31aにより形成されて通路3aの出口部となるダクト3の他方の開口3b1(図5参照)から端部31内に挿入されたリング40であって、ダクト3に対して所定位置で抜け出し不能に装着された環状、この実施例では円環状のリング40により、仕切壁11ひいてはレゾネータカバー10に固定されて保持される。
【0028】
図2〜図5を参照すると、弾性材よりも硬質の材料である金属製、例えばステンレス製であって、ほぼ一様な板厚を有する薄板材から成形されたリング40は、ダクト3の内周面33のうち、端部31での内周面33a(図5参照)および周縁部31aに面接触する円環状の基部41と、基部41に周方向に間隔をおいて連なる複数、この実施例では8つの脚部42と、各脚部42に、その先端部42aにて連なると共に、ダクト3の内周面33において開口3b1からダクト3の軸線方向に所定距離離れた位置に形成された凹部としての周方向に延びる円環状の溝34内に位置する係合部43とが一体に形成された部材である。ここで、溝34の溝幅は、後述する脚部42の塑性変形により係合部43が溝34に進入することを可能とする範囲で、極力狭く設定される。
【0029】
基部41は、周縁部31aに沿って、内周面33aの開口3b1寄りの部分から端面35を経て外周面36のうち端部31での外周面36aの開口3b1寄りの部分に渡って、それらと面接触した状態で周縁部30aを覆う係合部41aと、係合部41aに連なると共にダクト3での空気の流通方向に一様な内径を有する端部31の円柱面からなる内周面33aに整合する外周面41b1を有し、該内周面33aに面接触しつつ前記流通方向に所定長さで延びる円環状の内接部41bとから構成される。内接部41bは、内周面33aの内径と等しい外径を有するか、もしくは該内径よりも僅かに大きな外径を有して、ダクト3に軽く圧入されてもよい。
【0030】
そして、端部31の外周面36aには、環状溝37が、ダクト3に装着されたリング40の基部41の位置に、ダクト3の径方向で外方で対応する位置に形成され、該環状溝37に、該環状溝37の溝幅にほぼ一致する幅を有する周縁部19が嵌合する。
【0031】
図2に示されるように、前記流通方向に細長い形状の各脚部42は、後述するように、単一の組付け用の治具50により塑性変形されることにより、内周面33にほぼ沿ってそれと面接触しつつ前記流通方向とほぼ平行な前記軸線方向に延びている。そして、各脚部42の先端部42aから、リング40の径方向で外方に屈曲して径方向に延びる爪部からなる係合部43が溝34内に位置する。これにより、前記所定位置に装着されたリング40については、各係合部43が溝34の壁部に係合することにより、端部31から抜け出る方向A1(図2参照)でのリング40の移動が阻止または規制されて、端部31からのリング40の抜け出しが阻止され、また、この実施例では係合部41aが端面35に当接することにより、抜け出る方向A1とは反対方向でのリング40の移動が阻止または規制される。
【0032】
ところで、リング40は、仕切壁11の端部とレゾネータカバー10の部分10bの端部とにより形成されて蓋部材12で密閉される開口21(図5参照)が密閉される前に、開口21を通じてリング40の内側に挿入される治具50(図6参照)により、係合部43が溝34内に位置するように脚部42が塑性変形されて、ダクト3に装着される。以下、これについて説明する。
【0033】
図3,図4を参照すると、リング40は、1枚の金属板から打ち抜き加工により素材を成形し、さらに該素材に絞り加工および曲げ加工を施すことにより成形される。そのうち、それぞれの脚部42および該脚部42に連なる係合部43は、前記流通方向に細長い長方形状の1つの突出片44から成形され、係合部43は、各突出片44の先端部に曲げ加工を施すことにより成形される。
【0034】
図6を併せて参照すると、治具50による塑性変形前の状態では、リング40が前記所定位置を占めるとき、各脚部42および各係合部43はダクト3内にあり、しかもその全体がダクト3の内周面33よりも外側に位置することがない各脚部42は、曲げ加工により成形された屈曲部42bと、該屈曲部42bから先端部42aに向かって延びる変位部42cとを有する。各変位部42cは、各脚部42aの基部41との連結部42dでもある屈曲部42bを境に、屈曲部42bから先端に向かって内方に傾斜して、その全体がダクト3の内周面33よりも、径方向で内方に位置する。また、各変位部42cの先端部42aに連結される係合部43は、塑性変形前には、その全体がダクト3の内周面33よりも、径方向で内方に位置する。
【0035】
さらに、各変位部42cには、絞り加工により、径方向で内方に向かって突出すると共に球面からなる外面を有する凸部42eが形成される。各凸部42eは、各脚部42の屈曲部42bが、開口3b1から、前記軸線方向と平行な挿入方向A2に挿入される治具50により塑性変形される際に、治具50と接触して、該治具50により径方向で外方に押圧される。
【0036】
図6,図7を参照すると、脚部42の屈曲部42bを塑性変形させるのに十分な硬度を有する金属製または合成樹脂の治具50は、大径部からなるストッパ部51と、該ストッパ部51よりも小径の外径を持つと共にストッパ部51に連結されて挿入方向A2での長さが前記所定距離よりも長い小径部からなる加工部52とを有する筒状の部材、この実施例では円筒状の部材である。ストッパ部51は、開口3b1(図5参照)からリング40内であってダクト3内に挿入される治具50の最大挿入位置を規定し、端部31に挿入されたリング40の係合部41aに挿入方向A2で当接する。
【0037】
回転面からなる外周面53を有し、脚部42に塑性変形を与える際に各変位部42cの凸部42eに接触する加工部52は、リング40の内接部41bの内周面41b2に整合する外周面53aを有して該内周面41b2に面接触する柱状部52aと、柱状部52aに連なって加工部52の先端部を構成すると共に外周面53bがテーパ面とされて、治具50をダクト3内に挿入し易くするためのテーパ部52bとを有する。そして、円柱面からなる外周面53aを有する柱状部52aの外径は、挿入方向A2において一定に設定されたうえで、基部41の内接部41bの板厚(肉厚)の分、ダクト3の内径よりも小さい外径を有し、しかも内接部41bとの間に径方向での隙間が殆ど形成されることなく、しかも内接部41bにより治具50が案内されつつダクト3内に押し込まれるように、内接部41bの内径とほぼ同じか僅かに小さく設定される。それゆえ、柱状部52aが内接部41bに嵌合した状態で、治具50の中心軸線はダクト3の中心軸線と一致する。
【0038】
図5〜図7を参照して、ダクト3へのリング40の装着方法および仕切壁11の接続部へのダクト3の接続方法について説明する。
図5を参照すると、レゾネータケース9に溶着される前のレゾネータカバー10に対して、蓋部材12が仕切壁11およびレゾネータカバー10の部分10bに溶着される前に、ダクト3の端部31が、レゾネータカバー10の挿入孔18aから共鳴室13内に挿入され(図1参照)、さらに仕切壁11の挿入孔19aを経て拡大室14内に挿入される。ここで、端部31が両挿入孔18a,19aを通じて挿入される際、ダクト3の端部31は、弾性材のみで構成されているため、その弾性を利用して大きく弾性変形させることができるので、それら挿入孔18a,19aに容易に挿入できる。そして、端部31の環状溝37に仕切壁11の周縁部19が気密に嵌合される。
【0039】
次いで、開口21を通して拡大室14内に挿入されたリング40が、端部31の開口3b1からダクト3内に挿入される。リング40は、係合部41aが、周縁部30aの端面35に当接して、周縁部30aに嵌合する前記所定位置まで内周面33aに沿って挿入され、図6に示されるように、リング40がダクト3に嵌合して保持される。リング40が前記所定位置を占めるとき、基部41の内接部41b、各脚部42および各係合部43は、ダクト3内にあり、端部31は、リング40の内接部41bと周縁部19との間で挟持されている。
【0040】
また、リング40がダクト3内に挿入される際、各変位部42c(この実施例では脚部42と一致する。)および各係合部43は、ダクト3の内周面33よりもダクト3の径方向で内方、すなわちダクト3の中心寄りに位置するため、各脚部42および外方に向けて延びている各係合部43が、内周面33に接触することがないか、もしくは接触したとしても強く接触することがないので、各脚部42および各係合部43が内周面33を擦過することが防止もしくは抑制される。
【0041】
次いで、治具50が開口21を通じて拡大室14内に挿入され、ダクト3の開口3b1に対向する位置にセットされる。そして、リング40が嵌合されているダクト3内に、治具50が、作業者の手作業により、開口3b1からダクト3の内周面33および内接部41bの内周面41b2にほぼ沿って直線的に挿入方向A2に挿入されてゆくと、テーパ部52bの外周面53bが凸部42eに当接し(図6の二点鎖線参照)、治具50が引き続き挿入方向A2に押し込まれると、各凸部42eを通じて作用する押圧力により、各変位部42cの全体が径方向で外方に拡開するように押圧されて、各屈曲部42bには、各変位部42cおよび該変位部42cに連結された係合部43を同時にダクト3の内周面33に近接するように変位させ、かつ係合部43を溝34内に進入させる塑性変形、すなわち各屈曲部42bを伸長させる塑性変形が、一斉に生じる。このとき、治具50の加工部52は、各変位部42c(または各脚部42)に対して、凸部42eを介してのほぼ点接触の状態で接触するので、治具50とすべての変位部42cと間の摺動抵抗は、それら凸部42eが設けられておらず、治具50が各変位部42cの内面のほぼ全面と面接触する場合に比べて小さくなる。
【0042】
そして、図7に示されるように、ストッパ部51が係合部41aに当接した時点で、ダクト3内への治具50の挿入が終了する。このとき、脚部42の内面から内方に前記板厚よりも大きな値に設定される所定の高さH(図4参照)で突出している各凸部42eが加工部52の柱状部52aの外周面53aに接触しているため、その高さHに対応する分、各変位部42cは、ダクト3の内周面33を径方向で外方に弾性変形させて、その周辺の内周面33よりも径方向で外方に位置する。
【0043】
その後、治具50がダクト3から引き抜かれたとき、塑性変形をした部分である屈曲部42b(この実施例では連結部42dでもある。)のスプリングバックにより、各変位部42cが屈曲部42bを中心に径方向で内方に戻って、図2に示されるように、各変位部42cを含む各脚部42が、ダクト3の内周面33に、凸部42eを除いて面接触した状態で、内周面33にほぼ沿って空気の前記流通方向に延びる位置を占める。また、各係合部43は、そのほぼ全体が溝34内に位置する。
【0044】
ここで、治具50に加える押し込み力は、脚部42の数、脚部42の形状および凸部42eの位置を変更することにより、回転体からなる部材である治具50を変更することなく容易に変更することができる。例えば、脚部42の数を一定とした場合、屈曲部42bの、周方向での幅を狭くすること、または屈曲部42bからの凸部42eまでの距離を長くすること等の変更により、治具50を挿入するための押し込み力を小さくすることが可能になって、治具50を用いた手作業で挿入する場合にも、脚部42に容易に塑性変形を与えることが可能になる。
【0045】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
拡大室14を形成する仕切壁11の周縁部19に接続される弾性材製ダクト3が、該弾性材よりも硬質の合成樹脂で形成された周縁部19の内周に嵌合された後、金属製リング40が、内接部41bと周縁部19との間でダクト3の端部31が挟持される前記所定位置を占めるように、開口3b1からダクト3内に挿入されることにより、リング40が装着されていない状態のダクト3の、周縁部18aおよび周縁部19aに嵌合される部分を大きく弾性変形させることができるので、両周縁部18a,19aへのダクト3の嵌合が容易になる。
【0046】
リング40が前記所定位置を占めるとき、リング40の各脚部42および各係合部43はダクト3内にあり、各脚部42の塑性変形前には、各変位部42cは、その全体が脚部42の屈曲部42bを境にダクト3の内周面33よりも内方に位置し、変位部42cに連結される係合部43は、その全体がダクト3の内周面33よりも内方に位置し、その後、各脚部42の屈曲部42bに与えられる塑性変形により、各変位部42cは係合部43と共に同時に変位して、塑性変形後に、各変位部42cが、ダクト3の内周面33にほぼ沿って前記流通方向に延びる位置を占め、係合部43が溝34内の係合可能な位置を占めることにより、ダクト3へのリング40の挿入が容易になること、および屈曲部42bの塑性変形により、各脚部42について一体の変位部42cと係合部43とがダクト3の内周面33に近接する方向に同時に変位して、係合部43が溝34と係合可能になることから、ダクト3へのリング40の組付けが容易になって、その組付け性が向上する。しかも、リング40が前記所定位置まで挿入される際、各変位部42cおよび各係合部43がダクト3の内周面33を擦ることがないので、ダクト3の内周面33に傷が付くことが防止または抑制される。そして、溝34との係合によりリング40のダクト3からの抜け出しを阻止する係合部43により、リング40はダクト3から抜け出すことなくダクト3内に装着されると共に、ダクト3は、リング40と周縁部19とで挟持された状態で、仕切壁11とダクト3との間の気密が維持された状態で、周縁部19に長期に渡って確実に固定されて保持される。また、塑性変形後の各変位部42cは、ダクト3の内周面33にほぼ沿って、好ましくは内周面33に面接触した状態で、前記流通方向に延びることにより、ダクト3内を流れる流体の流通を殆ど阻害しないので、各変位部42cによる流通抵抗の増加が抑制されて、内燃機関の体積効率を高めることができる。
【0047】
さらに、ダクト3からのリング40の抜け出し防止、および仕切壁11からのダクト3の離脱防止は、ダクト3内に装着されたリング40によりなされるので、ダクト3の径方向で外方での周囲にレゾネータカバー10の拡大室14を形成する部分10bや蓋部材12があるために、ダクト3の周囲にダクト3の離脱防止のための構造を設ける余裕部分がない仕切壁11に対してもダクト3の接続が可能になり、その接続の適用個所の制限が少なくなる。
【0048】
各変位部42cには内方に向かって突出すると共に治具50で押圧される凸部42eが設けられたことにより、変位部42cから突出する凸部42eの高さHの分、脚部42が治具50により大きく塑性変形させられて、スプリングバックが生じるときにも、脚部42に対する高い寸法管理を要求されることなく、そして径方向に延びる係合部43の径方向での寸法が小さいときにも、係合部43を確実に溝34内に位置させることができるうえ、治具50の加工部52と変位部42cとの接触面積を、凸部42eがない場合に比べて減少させることが可能になるので、加工部52と変位部42cとの摺動抵抗が小さくなって治具50の抜き差しが容易になり、さらにリング40の内側でダクト3内に挿入される加工部52を有する治具50がダクト3内に挿入され、リング40の内側に位置する加工部52が各凸部42eを押圧して各脚部42の屈曲部42bに塑性変形を与えることにより、単一の治具50をダクト3内に挿入することだけで、変位部42cに塑性変形が与えられるので、リング40の組付け性が一層向上し、しかも脚部42に対する寸法精度の要求が緩和されて、コストの削減が可能になる。また、治具50に加える押し込み力は、脚部42の形状や凸部42eの位置を変更することにより、治具50を変更することなく容易に変更することができ、この変更により、治具50を挿入するための押し込み力を小さくすることも可能になって、治具50を用いた手作業による場合にも、脚部42に容易に塑性変形を与えることが可能になる。さらに、加工部52はダクト3内に位置するので、治具50の小型化が可能になり、仕切壁11の周縁部19がレゾネータカバー10に囲まれた狭い空間である拡大室14内にある場合にも、該拡大室14内への治具50の配置が可能となって、弾性材製ダクト3の接続の適用個所の制限が一層少なくなる。
【0049】
特に、凸部42eの外面が球面から構成されることにより、治具50は、凸部42eにほぼ点接触の状態で接触するので、治具50と全ての変位部42cと間の摺動抵抗は大幅に小さくなり、治具50の抜き差しが極めて容易になる。また、治具50により押圧される各変位部42cは、ダクト3が弾性材で形成されていることを利用して、ダクト3の内周面33を径方向で外方に弾性変形させて凹ませ、各変位部42cをその周辺の内周面33よりも径方向で外方にまで変位させることができるので、この点でも、スプリングバックが生じたとしても、係合部43を確実に溝34内に位置させ、かつ変位部42cを内周面33に確実に面接触させることができる。
【0050】
治具50は、端部31の内周面33aの形状に対応した形状である円柱面を有し、凸部42eと接触する加工面となる回転面から形成される外周面53を持つ加工部52を有することにより、治具50の形状が簡単になると共に、脚部42の数や形状を変更する場合にも、同一形状のダクト3が使用される限り、治具50を変更することなく、共通の治具50を使用することができるので、治具50の汎用性を高いものとすることができ、治具50のコスト、ひいてはダクト3が接続された製品である吸気装置のコストを削減できる。
【0051】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、治具50の柱状部52aの外径は、柱状部52aがリング40の内接部41bと面接触するように形成されたが、柱状部52aと内接部41bとの間に径方向での隙間が形成されるように、柱状部52aの外径を設定してもよい。このようにすることで、内接部41bに対する摺動抵抗が減少する分、治具50の抜き差しが一層容易になる。なお、この場合には、ダクト3に対する治具50の同心性を確保するために、周方向にほぼ等間隔に3以上の脚部42が設けられることが好ましい。
【0052】
前記実施例では、リング40の基部41は環状であったが、リング40は、周方向での隙間を形成する1個所の切欠部が設けられて、該切欠部を挟んで位置する周方向での両端部を持つ部分環状の基部41を有するものであってもよい。また、脚部42には、スプリングバックを考慮した比較的高い寸法管理が必要になること、および摺動抵抗が大きくなることに起因する組付け性が前記実施例よりも低下することになるものの、変位部42cには凸部42eが設けられていなくてもよい。
【0053】
前記実施例では、リング40が装着されるダクト3の端部31の通路断面形状が円形であることに対応して、リング40の基部41は円環状であったが、リング40が装着されるダクト3の端部31の通路断面形状は非円形であってもよく、それに対応して、リング40は非円形の環状のものであってもよい。また、出口部17、周縁部18,19等は、円筒状または円環状のものではなく、非円環状の断面形状を有する筒状または環状のものであってもよい。
【0054】
凹部は、前記実施例では、円環状の溝34であったが、非円形の環状溝であってもよく、また周方向に間隔をおいて形成される互いに分離した複数の溝、さらに、溝でない窪みであってもよい。
【0055】
前記実施例では、弾性材製ダクト3は、内燃機関の吸気通路以外の通路を形成するものであってもよく、さらに内燃機関以外の機器に使用されて、気体または液体である流体が流通する通路を形成するものであってもよい。また、弾性材製ダクト3が接続される部材は、レゾネータ2以外の吸気装置の構成要素であってもよく、さらに内燃機関の吸気装置以外の装置の構成部材、または内燃機関以外の機器の構成部材であってもよい。内燃機関は、車両用以外の用途を有するものであってもよい。
【0056】
リング40は、前記実施例では基部41、脚部42および係合部43が一体成形されたものであったが、それらが別部材から構成されて、溶接等の固着手段により一体に結合されたものであってもよい。
【0057】
前記実施例では、屈曲部42bは、脚部42の連結部42dでもあったが、連結部42dよりも先端部42a寄りの位置に形成されてもよい。
【0058】
前記実施例では、ダクト3が接続される接続対象部材である仕切壁11は、接続部である周縁部19を含めて合成樹脂製であったが、周縁部19のみが弾性材よりも硬質の合成樹脂または金属で成形されていてもよく、さらに、接続対象部材は、接続部を含めて金属製であってもよい。
【0059】
治具50は開口21から拡大室に挿入されたが、出口部20の出口路20aを通じて拡大室14に挿入されてもよく、この場合には、治具50をダクト3内に挿入するために、手作業によることなく、アクチュエータを使用することもできる。
【0060】
なお、本発明の実施例ではないが、リング40を接続対象部材に弾性材製ダクトを固定するための手段として利用することなく、単に該ダクトの端部にリング40を装着して、リング40で補強されたダクトを製造することができる。そして、該ダクトを、別のダクトに内嵌合させることにより、該別のダクトの外周に設けられるバンド等の締結具を利用してダクトとダクトとを接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、弾性材製ダクトが使用された内燃機関の吸気装置を構成するエアクリーナおよびレゾネータの断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図1の弾性材製ダクト内に装着される金属製リングの正面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図1の弾性材製ダクトへのリングの装着工程を説明する図であり、接続部に嵌合された弾性材製ダクト内にリングが挿入される前の状態を示す図である。
【図6】図1の弾性材製ダクトへのリングの装着工程を説明する図であり、弾性材製ダクトの所定位置に挿入されたリングに対して、治具による塑性変形が与えられる前の状態を示す図である。
【図7】図1の弾性材製ダクトへのリングの装着工程を説明する図であり、弾性材製ダクトの所定位置に挿入されたリングに対して、最大挿入位置にある治具による塑性変形が与えられている状態を示す図である。
【符号の説明】
1…エアクリーナ、2…レゾネータ、3…ダクト、3a…通路、4…クリーナエレメント、5…空気室、6…エアクリーナケース、7…エアクリーナカバー、8…空気室、9…レゾネータケース、10…レゾネータカバー、11…仕切壁、12…蓋部材、13…共鳴室、14…拡大室、15…入口部、16…連通部、17…出口部、18,19…周縁部、20…出口部、21…開口、
30,31…端部、32…蛇腹部、33…内周面、34…溝、35…端面、36…外周面、37…環状溝、
40…リング、41…基部、42…脚部、42b…屈曲部、42c…変位部、42e…凸部、43…係合部、44…突出片、
50…治具、51…ストッパ部、52…加工部、53…外周面、
A1…抜け出る方向、A2…挿入方向、H…高さ。
Claims (2)
- 流体が流通する通路を形成する弾性材製ダクトを、接続対象部材の接続部の内周に嵌合させて接続する弾性材製ダクトの接続方法において、前記接続部は前記弾性材よりも硬質の材料からなり、前記ダクト内の所定位置に挿入された後に与えられる塑性変形により前記ダクト内に装着される金属製リングが、環状または部分環状の基部と、周方向に間隔をおいて前記基部に連結された複数の脚部と、前記各脚部に連結されて前記ダクトの内周面に形成された凹部に係合することにより前記ダクトからの前記リングの抜け出しを阻止する係合部とを有し、前記リングが前記所定位置を占めるとき、前記各脚部および前記各係合部は前記ダクト内にあり、前記各脚部は、前記塑性変形前には、該脚部の屈曲部を境に全体が前記内周面よりも内方に位置する変位部を有し、前記各係合部は、該変位部に連結されると共に、前記塑性変形前には、その全体が前記内周面よりも内方に位置し、前記ダクトが前記接続部に嵌合された後、前記リングは前記基部と前記接続部との間で前記ダクトが挟持される前記所定位置を占めるように前記ダクト内に挿入され、次いで前記各脚部に与えられる前記塑性変形により、前記各変位部は前記係合部と共に同時に変位して、前記塑性変形後の前記各変位部が、前記内周面にほぼ沿って流体の流通方向に延びる位置を占め、前記塑性変形後の前記係合部が、前記凹部内の係合可能な位置を占めることを特徴とする弾性材製ダクトの接続方法。
- 前記各変位部には内方に向かって突出する凸部が設けられ、前記塑性変形を与える単一の治具が、前記リングの内側で前記ダクト内に挿入される加工部を有し、前記治具が前記ダクト内に挿入されることにより、前記リングの内側に位置する前記加工部が、前記各凸部を押圧して前記各脚部に前記塑性変形を与えることを特徴とする請求項1記載の弾性材製ダクトの接続方法。
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