JP3891212B2 - 制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、情報を提供・授受する機能に係わり、特に携帯型情報端末装置(携帯端末)を用いて、情報を入手するための技術に関するものである。
人が、買物等の目的で街を歩くとき、必要な情報として、街の地理情報、そして地理情報に付随した、お店等の位置及び取り扱い品目の情報等がある。一般には紙で供給される地図を用いて街の状況を把握したり、また専門の雑誌等を用いて、お店のより詳細な情報を把握したりする手段が取られてきた。また、特に車載機器として一般的なナビゲーションシステムは、地理情報に付随して、各地のレストランやお店等の情報がCD−ROMのような情報媒体を用いて提供され、これを再生することで利用者が地理情報を知ることが出来る。しかし、雑誌やCD−ROMのような事前に入手する媒体では、記載された情報は少なくとも数時間以上前のものであり、最新の地理情報を得ることは難しい。これに対応して、特に道路の混雑状況をリアルタイムで伝達するシステムとして、ATIS(Advanced Traffic Information Service)と呼ばれるシステムが存在する。これは車載ナビゲーションシステムと携帯電話とを接続し、道路の混雑や工事等による不通道路の状況を、携帯電話を用いて日本道路交通情報センターに問合せることで、最新の道路状況の情報を入手することが出来る。
しかし、この方法は、情報を入手するために、利用者が情報提供者にアクセスをする必要があり、このアクセスは電話を用いるため1対1で回線を占有する必要があり、アクセスのためのコストがかかる。また、アクセスをかけない限りは情報を入手することが不可能であるという問題があり、情報をより簡便に入手することを可能にするためには、この課題を解決する必要がある。
本発明は、情報を入手するために、利用者が情報提供者にアクセスをする必要がなく、1対1で回線を占有する必要がなく、アクセスのためのコストがかからずに、情報を入手することが可能である情報伝達システムを提供することを目的とする。
本発明では、携帯端末は、1対1の、1ユーザ占有回線ではなく、一方向・不特定多数相手の通信である、放送等の通信方法を用いて発信された情報を受信し、受信した情報のうちメモリに記憶した種別の情報を受信したときに通知を行う。そして、受信した情報と前記情報に関する関連情報があることを示す表示とを携帯端末の表示画面に表示し、前記関連情報の入手指示がされたときに電話回線を通じて前記関連情報を受信し、受信した関連情報を表示するように制御することを特徴とする。
本発明によれば、携帯端末において情報を簡便に入手可能な制御方法を提供することができる。
以下、本発明による情報伝達システム及び端末装置及び情報選択方法の実施例を図を用いて説明する。
図1は、本実施例による情報伝達システムの全体の構成を示すブロック図である。情報を発信する放送局1000から発信される放送情報1010は、FM放送の音声多重チャンネル等を使用した、一方向・不特定多数相手に送信される情報である。利用者1300が所有する携帯端末1200は、あらかじめ街の地図情報1100がICカード等を用いて入力されており、ディスプレイに街の地図を表示することが出来るようになっている。そしてこの携帯端末1200は、放送局1000が放送する放送情報1010を受信することが出来、通常の音声放送はヘッドホン1500を用いて利用者1300が聴くことが出来る。ここで放送情報1010には、街に関する情報、例えばお店で売っている商品や、レストランの情報等を含むあらゆる情報が入っており、携帯端末1200は、この放送情報1010を受信すると、受信した情報の中から利用者1300が欲している情報を選び出し、利用者に情報の発生及びその内容を知らせる等の動作を行う。その動作の一例として、携帯端末1200に接続した携帯電話1400を用いて、情報の発信元に電話をかけて、直接に最新情報を入手したり、購買や食事の予約等の操作を行うことが出来る。
図2は、本実施例による情報伝達システムで使用する携帯端末の内部の情報の流れを示すブロック図である。図1に於ける放送情報は、携帯端末に受信された後、必要な復調が行われ、伝送情報2101として携帯端末の内部に入力される。伝送情報は、図1の説明の如く各種の情報を含んでいるが、その情報の内部には情報の種類を表わす種別情報が含まれている。これを種別情報読取2100で解読し、情報の種別に応じた動作を指示するための、種別制御指示2102を発信する。伝送情報2101は種別情報が読取られた後、フィルタ2000に入力される。フィルタ2000は、種別制御指示2102の指示に従って、伝送情報をより分ける。具体的には、記憶装置2300に記憶し、ビュアー2200で表示情報とすべき情報を通過させ、それ以外の情報を捨てることで、利用者に不要な情報が行かないように情報の選別を行う。フィルタ2000は、ビュアー2200で表示情報とすべき情報を指定するための指示を、種別制御指示2103としてビュアー2200に与える。記憶装置2300に記憶された利用者が必要とする情報は、ビュアー2200に送られる。ビュアー2200はフィルタ2000から与えられた種別制御指示2103を受けて、表示すべき情報を、表示情報2201として出力する。また、ここには図示しないタイマーや利用者からのリクエストスイッチからの命令があり、種別制御指示2102に従って即時に利用者に情報を表示、また一定の時間を経て表示、もしくは利用者が情報を読みたいとリクエストしたときに初めて表示するという動作を行う。また、時報等の記憶不要な表示2001は、記憶装置2300を経由せずに直接ビュアー2200に送られ、この場合は即時利用者に表示情報2201として提供される。このブロック図における種別情報読取2100、フィルタ2000、ビュアー2200は、図4の説明において後述するメモリに格納された図示せぬプログラムを、CPUにおいて実行することにより実現することができる。
図3に、本実施例による情報伝達システムが送信する情報の内容の例を示す。転送データ3000は、図2における伝送情報2101の中の1つのレコードを表わす。本実施例による転送データ3000の例の内容は、ヘッダ3010、データ種別3020、データ属性3030、データ長3040、データ本体3050、パリティ3060により構成される。ヘッダ3010は、転送データ3000を構成する他の項目には存在しないユニークなコードであり、受信側が確実にヘッダの位置を確認することが出来る。ヘッダ3010に続くデータ種別は、この転送データの種類を表わす。種別情報は例えば3021に示すような、緊急情報、道路情報、紳士洋装等の道やお店に関する情報や、具体的な商品に関する種別にも及ぶ分類が行われる。この分類を用いて、図2で説明したフィルタが動作し、利用者が必要な情報を選び出す。データ属性3030が、この転送データ3000の中のデータ本体の属性を示す。属性情報は例えば3031に示すように、データ本体の内容を示し、データ本体がテキスト形式である場合、画像が付属している場合、また後述するレストランの予約手順等の手順書が付属している場合等である。続いて転送データ3000内の本文であるデータ本体の長さを示すデータ長3040、そしてデータ本体3050に続いて、転送データ3000が確実に受信されているかどうかをチェックするために、データ種別からデータ本体までの文字コードの総和を示すパリティ3060を付加して、転送データ3000の一つのレコードが完結する。ここで、本実施例による転送データ3000はデータ本体3050の長さが可変長であるため、全体の長さも可変長である。ここで転送データ3000の長さを固定長として、同一のレコードを複数回繰返し送信する方式とすれば、受信側は転送データ3000の途中、例えばデータ属性から受信を始めても、そこから1レコードの長さに区切ってデータの受信を行い、ヘッダ3010を検出することで、データの並べ替えを行い、ヘッダからの受信ではなく、レコードの途中からの受信でも、一つのレコードの受信を1レコード長さの受信だけで完結することが出来る。
データ本体3050の内容の例をデータ本体情報3051に示す。地図上に表示するお店のアイコンデザイン、テキストの先頭を示すテキストヘッダ、お店の案内を記載したテキスト本文、画像が存在する場合は画像データの先頭を示す画像ヘッダ及び画像データの長さ、画像データ本体、そして手順データの先頭を示す手順ヘッダ及び手順データである。ここで手順データは、図7に於いてその動作を説明するが、基本的に指定したメッセージを有するウィンドウを表示する関数の呼出し、ウィンドウ内に指定したボタンを押したときに行う次の手順の設定、携帯端末に電話が接続されているときは、自動的に電話をかけて、ホストにアクセスをする等の関数の呼出しを有する。各関数は携帯端末自身がライブラリとして有しており、それらは個々の携帯端末のハードウェア、ソフトウェアに適合した動作を行うが、呼出し方式を統一して、いかなる携帯端末でも受信した手順データを実行できる構成としている。
図4は、本実施例による携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU4000を中心に、バス4050の回りに、メモリ4010、ディスプレイ4020、タッチパネルI/F4030、ICカードI/F4040、ラジオ4071及び受信信号の復調回路4070、電話等の通信手段4081及び変・復調回路4080、受信した放送を聞くためのヘッドホン4091と、音声出力手段4090、そしてメッセージを音声に割込ませて利用者に提供するための音声合成回路4092等が設置されている。
メモリ4010には、図5で後述するフィルタ情報4011、そして該フィルタ情報を用いて選択された取得情報4012等が記憶される。ディスプレイ4020は、利用者に地図や、お店等に関する情報を表示する。本実施例では、端末装置への利用者からの入力はディスプレイと一体のタッチパネルを用い、そのためのタッチパネルI/F4030を備える。これは、通常のパソコンの如くキーボードやマウス等でも同様な操作を行うことが出来ればよい。ICカードI/Fは図1で説明した地図情報を入力するのに利用する。
端末に入力される放送情報は、ラジオ4071で検波され、復調回路4070でディジタル信号に変換される。本実施例では音声放送もディジタルで送られてくる場合にも対応して、ディジタル信号を音声出力手段4090を用いて音声信号に戻し、ヘッドホン4091で聞く構成としているが、これはラジオ4071により検波された信号を直接、図示しないアンプ等を通じてヘッドホン4091で聞いても良い。復調回路4070で復調されたディジタル信号はメモリ4010内のフィルタ情報と照合され、必要な情報のみが選択されて取得情報4012に記憶されたり、ディスプレイ4020に表示されたりする。また、緊急を要する情報の場合等、ディスプレイ4020への表示だけではなく、音声合成回路4092を用いて、利用者が聞いているヘッドホンにアラームやメッセージ等の音声を流すことが出来る。さらに、入手した情報に応じて利用者が情報元などに連絡をしたいときは、携帯電話や公衆電話等の通信手段4081に、変・復調回路を経由して通信を行うことが出来る。
図5は、本実施例による携帯端末のフィルタの構造と、動作を示した説明図である。フィルタはフィルタテーブル5000に、その優先順位の順番に記載される。0番目には必ず災害の通報等に用いられる緊急情報が記載され、これは他の順番に移動することは出来ない構造とする。1番目以降は利用者が希望するキーワードを順番に並べる。この場合利用者は街で帽子、傘の順に買物をしたいので、帽子、傘に関する情報を重視する。以下、道路工事等による行き止まりの道の情報等を示す道路情報、バザー、靴の情報と並ぶ。このフィルタテーブルに記載した情報は、すべて図4におけるメモリに記憶する。フィルタテーブル5000の中の特定の場所を示すイベントしきい値5010が存在する。イベントしきい値は、このしきい値以上の優先順位の情報が受信されたとき、メモリへの情報の記憶だけではなく、利用者の情報の発生(イベント)を知らせる等の何らかの手順を起動することを示すしきい値である。本例の場合、イベントしきい値5010は、1番目の帽子の下に設置されており、帽子に関する情報が発生すると、端末表示画面5020に、イベント通知ウィンドウ5030が開き、利用者に帽子に関する情報が発生した旨、併せて受信したお店に関する情報を伝達する。また、イベントしきい値5010は、0番目の緊急情報より上に設置することは出来ない構造とし、緊急情報の発生は必ず利用者に伝達する構成としている。フィルタテーブル5000に記載する種別情報は、利用者が直接入力する他に、GPS(Gloval Positioning System)等の場所を検出するデバイスから自動的に、携帯端末の現在位置をキーワードとして入力することも出来る。これにより後述する緊急事態の情報の伝達も、端末近辺の緊急事態を優先して受信するという手順を踏むことが出来る。また種別の設定は、複数のキーワードの論理演算結果、例えば(傘)AND(天候=雨)という形で指定しても良い。ここで携帯端末が有する利用者のパーソナル情報、性別、趣味、年齢というキーワード等を自動的に利用して論理演算しても良い。
図6は、図5で説明したイベント通知ウィンドウの地図との連携機能を示した説明図である。端末表示画面6000にて、図5と同様に帽子に関する情報が発生した旨を利用者に知らせるイベント通知ウィンドウ6010が開いて、利用者にイベントの発生を知らせている。ここで、ウィンドウの中の地図ボタンをタッチすることで、端末表示画面6020に切り替わり、イベント通知ウィンドウ6010で知らせてきたお店の場所を地図上に表示する。これは図3に於けるデータ本体の中にお店の座標を入れておき、携帯端末はこの座標値に、同じく図3のデータ本体情報のアイコンデザインに基づいた図形を表示すれば良い。ここで、携帯端末の表示機能では、画素数や色数の限定により転送されたアイコンが表示出来ない場合は、端末がアイコンデザインを独自にデコードするか、端末自身が有する独自のアイコンを表示すれば良い。
図7は、図3で説明した放送情報に乗った手順書を実際に使用する実施例を示した説明図である。本実施例は、利用者がレストランを探して、その予約を行いたい場合を想定している。端末表示画面7000で、利用者は希望のレストランがあった旨を、イベント通知ウィンドウ6010を用いて知る。ここで、例えばこのレストランに興味がなければ、例えばイベント通知ウィンドウ7010以外の部分をタップすることで、これ以降の手順を中止することが出来る。ここでこのレストランに興味がある場合は、予約ボタンにタッチすると、端末表示画面7020に移行し、図6の説明の如く、レストランの場所を示す地図を表示する。さらに予約ボタンを押すと、予約メニュー7030が表示され、詳細な予約を行うことが出来る。予約メニュー7030では食事をする日付、時刻、人数の設定、そして示されたメニューリストから注文することが出来る。これらの設定をエディタ形式で設定した後、予約ボタンをタッチすることで、予約メニュー7040が表示され、予約内容の確認が行われる。ここで予約を取り消したいときは取消ボタンをタッチ、予約を行いたいときは完了ボタンをタッチすることで予約手順が完了する。これらの手順及びメニュー画面は、図3のデータ本体情報3051内の手順データに記載されている。ここで図示しないが、先に一度は予約手順を中止したものも、予約手順を含むデータは携帯端末のにメモリに記憶されているので、例えば図示しないメモリに記憶した情報のリストを表示し、それを選択することで、後にこの予約手順を呼び出して、改めて予約を行うことも可能である。この操作は、利用者が予約ボタンをタッチした段階で、携帯端末に接続されている電話を用いて、レストラン自身もしくはレストランが依託している情報管理コンピュータに接続し、上記の予約のやり取りを行う。また、携帯端末に電話が直接接続されていない場合でも、ディスプレイに予約方法を表示することで、利用者は携帯端末のディスプレイを見ながら、近隣の公衆電話等を用いてお店と直接会話をすることで、予約を行うことが出来る。
放送情報に含まれた手順の実行の他の例として、図1に於ける放送の受信の選択機能も挙げられる。放送情報がFM放送の文字多重チャンネルで送信され、受信する携帯端末がFMの音声放送を受信する機能を有する場合、放送情報はFMの音声放送の番組情報を送信し、利用者は番組情報を携帯端末のディスプレイでチェック、聴きたい放送局を選択して聴くことが出来る。また、概略のジャンル(ロック、ポップス等)をあらかじめ登録しておくと、自動的にそのジャンルの音楽を流す局にチューナーが切り替わるという連携動作も可能である。
また、レストランの予約や商品の予約購入等を、あらかじめ利用者が設定した条件に合致したら自動的に予約や購入手続きを行い、別途予約や購入手続きが完了した旨を利用者に知らせる、自動連携システムも可能である。この場合、一定以上の金額の場合は他の条件が成立しても自動手続きをせずに、キャンセルもしくは利用者に必ず知らせて、Okのボタンを利用者が押さない限りは予約や購入手続きを取らないような工夫も必要である。
図8は、緊急情報を受信したときの携帯端末の動作を示す説明図である。緊急情報を受信した携帯端末は、その端末表示画面8010に、緊急情報表示ウィンドウ8030を開く。これは緊急情報が受信されると、図5の説明で述べた如く、利用者は緊急情報を必ず見るような構造となっており、利用者の設定に係わりなく緊急情報表示ウィンドウ8030が必ず表示される。ここでは、近くの駅で火災が発生した旨を知らせており、避難場所表示ボタン8040をタッチすることで、端末表示画面8020に遷移、火災現場や、特に救護施設等を設置した避難場所を表示する。もしくは、避難場所表示ボタンをタッチしなくても、緊急情報表示ウィンドウ8030の表示と同時に、避難場所の地図に切換えることも可能である。
図9は、災害情報の受信に関する被災者情報を受信する携帯端末の動作を示す説明図である。携帯端末に図5のフィルタと同様な方法で、安否を知りたい人の名前を登録しておく。地震や火災等の大規模災害が発生した時は、従来でもテレビジョン放送やラジオ放送で、被災者の名前と状況を読み上げているが、これを本実施例による放送情報で流し、携帯端末はその情報を受信する。災害情報が放送されているときは、携帯端末の端末表示画面9000には、災害情報モニタ中を示すメッセージ9020が表示されている。放送された災害情報の中に、先に登録した安否を知りたい人の名前を発見すると、携帯端末は端末表示画面9010に、負傷者情報表示ウィンドウ9040を開き、指定した人の安否情報を利用者に知らせる。ここで登録する安否を知りたい人の名前は、携帯端末がすでに有している住所録のすべての名前や、住所録に指定のマークをつけた人の名前を自動的に登録しても良い。また、被災者が運ばれた病院の場所を地図上に表示したり、特に親族の場合等で緊急に連絡が必要な場合に対処して、図7のレストランの予約と同様に、病院や被災者への連絡先との電話連絡の連携を行う構成を持っても良い。
図10は、本発明による情報伝達システムを用いて、地図の最新情報を伝達する実施例を示した説明図である。図10(a)に於いて、端末表示画面10000には、図1で説明したように、あらかじめ携帯端末1200に入力された地図情報1100が表示されている。このデータのフォーマットは、例えば図10(b)に示す如く、緯度・経度等の地球上の絶対値で表現される絶対座標10300と、ある特定の縮尺で画面表示する時の表示座標10400、そして各道の太さ、国道/一般道の区別をする種別、後述する通行の可否等を示す属性10500を対にして構成されている。ここで属性10500は、対応する座標を始点とする道に関する属性を示す。携帯端末の有する地図データは、これらのデータを各縮尺毎に、もしくは表示座標及び属性を各縮尺毎に、もしくは表示座標を表示する縮尺を変更する度に計算する形で有しているが、これはあらかじめ携帯端末に入力された情報であり、利用者が携帯端末を持って歩いている、その時点での最新の情報ではない。具体的には図10(a)の端末表示画面10100のように、ある特定の期間だけ、一つの道が工事等により通行止めになっている場合は、この地図データには反映されていない可能性がある。本実施例では、放送情報を用いて、最新の地図情報を携帯端末に提供する。具体的には図10(c)のような線分と、新たな属性を対として送信し、この情報を受信した携帯端末は、この情報を自身が有する地図情報データの末尾に付加し、表示する。従ってこの時点では、通行止めの道は一度通行可能な状態で表示された後、地図情報末尾のデータをメモリから読み出した時点で、図10(a)の端末表示画面10100のように通行不可の表示がなされる。そして携帯端末の電源オフ時等の、CPUが空いた時にメモリ内の地図情報をソートして、最新地図情報を組み込む。
図11は、お店やレストランの情報や地図情報を含む、一般的な情報に於いて、携帯端末があらかじめ入手する情報を、事前に更新する方法を示した説明図である。本実施例による情報伝達システムに用いる携帯端末は、事前に地図情報や、概略のお店の情報を持つことが出来る。図11に於いて、事前に入手する情報は、図1に示したICカードのような媒体を用いる他に、ホスト11000より電話回線11010を通じて、直接携帯端末11020で受信、もしくはパーソナルコンピュータ(PC)11040で一度受信を行い、PCに付属のハードディスクドライブ(HDD)11050に記憶された後、携帯端末11030に送られる形式をとる。そのデータのフォーマットは、11060の如くであり、そのデータのバージョン番号を先頭に、すべての地図等の基礎となる元データが入っている。初めて携帯端末でこのサービスを利用する利用者は、少なくとも一度はこの元データを入手する必要がある。その後の最新情報は、図1のように放送情報を用いて入手する方法の他に、ホスト11000と電話回線11010を通じて直接入手する方法がある。両者とも差分データ11070を受信することで、最新情報を少ない通信量で入手することが出来る。入手した差分データ11070は、元データ11060に追加され、バージョンアップデータ11080として使用される。このデータ内での差分データ11081は、データの最後尾に追加されるが、これは図10の説明の如く、CPUが余裕がある時や、PC11040内で適時ソートされる。
図12は、元データにバージョンアップとして差分を追加する方法を示した説明図である。12000は元データに差分を追加した標準的な例であり、差分1、差分2、差分3と順次差分データが追加されている。しかし本実施例による放送情報を用いて差分の追加を行った場合、電波状況が悪いなどの理由で、途中の差分を受信ミスをする可能性がある。12010は差分2の受信をミスした例であり、この場合、差分2以降のデータを利用することが出来なくなる。本実施例では、途中の差分が抜けても、それ以降の差分データを利用することが可能であるデータ構造を持つことを特徴とする。即ち元データに最初の差分1をつけた場合は、12030のように、元データ+差分1の形で利用される。次に差分2を受信するときは、差分2のデータは必ず差分1を含んでおり、差分2だけを受信してもバージョンアップが可能になる。ここで差分2は、差分1+差分2−(差分1における不要となったデータ)という形になる。また、特に金額など絶対値が重要である情報は差分しない方式をとり、トラブルを防ぐ構造とする。さらに、緊急情報は確実に受信する必要があり、元データを持っていなくても受信可能としなければならないので、差分方式ではなく必ず全データを送信する構造とする。
図13は、図7に於ける放送情報の受信と予約手順の連携に於いて、情報元の詳細情報を再度確認するために、電話による通信時に情報伝送を受ける方式を示した説明図である。端末表示画面13000に於いて、希望するレストランが発見され、イベント表示ウィンドウ13010にて利用者に表示される。予約ボタンをタッチすることで端末表示画面13020にて場所の表示を行うところまでは、図7の説明と同一であり、ここでは説明を省略する。本実施例では端末表示画面13020で、情報ボタンを押すことで、そのレストランに関する情報を改めて電話回線を通じて入手し、確認する機能を有することを特徴とする。具体的には端末表示画面13020で、情報ボタンを押すと、携帯端末は放送情報に記載されたレストラン自身の電話番号、もしくはレストランが情報の配布を依託しているホストコンピュータに電話をかけ、通信回線を接続し、このレストランに関する詳細な情報13030、13040を入手する。利用者はこの1頁もしくは複数頁の情報を読み、その後予約するかどうかを判断して予約ボタンを押し、図7の説明と同様に予約手順に入る。
図14は、以上の本実施例による情報伝達システムの携帯端末の動作フロー例である。まず、図1の地図情報や、図11に於けるバージョン#1の基本データを入手(14000)、次に図5に示したフィルタ情報を入力(14010)、そしてデータの受信を開始する。受信データが発生(14020)すると、図2の如くまず受信データの種別をチェック(14030)し、受信データの種別に応じて、それぞれにあらかじめ定められた手順を実行する(14040)。本実施例では手順は、受信情報のメモリ(14050)、受信情報の表示(14060)、受信情報の発生を利用者に伝えるアラーム(14070)、そして、各受信情報自身が有する手順書の実行2(14080)である。これらの手順を必要に応じて一つもしくは複数行う。ここで表示14060は、図5のイベント通知ウィンドウ5030の如く、ダイアログウィンドウを表示し(14090)、ダイアログ内のボタンの入力待ち(14100)で構成される。このボタンの入力待ちは、タイマーにより一定時間の入力がなければ自動的にウィンドウの表示が終了される。
以上のように本実施例によれば、利用者が街を歩いているときに、その街に関する最新の情報を、利用者からアクセスすることなく自由に入手することが出来る。そしてこの際、情報を一方向・不特定多数相手に送信することで、利用者の携帯端末とホストとの間を携帯電話のような1対1の占有回線で結ぶ必要がなく、多数の利用者が同時に情報を入手することが可能となる。さらに、端末内で受信データのフィルタリングを行うことで、利用者から見れば、利用者がリクエストした情報のみが入手出来た形を取ることが出来、利用者は不要な情報を自分で排除する必要がない。そして、受信した情報の種類に応じた手順を自動実行することで、情報の取りあえずのメモリへの保存や、即時利用者に情報を提示する緊急情報の伝達、そして入手した情報を元にレストランの自動予約手順といった連携を取ることが出来、利用者にとって使いやすい情報伝達システムを提供することが出来る。
本発明の実施例による情報伝達システムの全体の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例による情報伝達システムで使用する携帯端末の内部の情報の流れを示すブロック図である。 本発明の実施例による情報伝達システムが送信する情報の内容の例を示した説明図である。 本発明の実施例による携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施例による携帯端末のフィルタの構造と、動作を示した説明図である。 イベント通知ウィンドウの地図との連携機能を示した説明図である。 放送情報に乗った手順書を実際に使用する実施例を示した説明図である。 緊急情報を受信したときの携帯端末の動作を示す説明図である。 被災者情報を受信する携帯端末の動作を示す説明図である。 地図の最新情報を伝達する実施例を示した説明図である。 携帯端末があらかじめ入手する情報を、更新する方法を示した説明図である。 元データにバージョンアップとして差分を追加する方法を示した説明図である。 放送情報の受信と予約手順の連携に於いて、情報元の詳細情報を再度確認するために、電話による通信時に情報伝送を受ける方式を示した説明図である。 本発明の実施例による情報伝達システムの携帯端末の動作フローチャート例である。
符号の説明
1000 放送局
1010 放送情報
1100 地図情報
1200、11020、11030 携帯端末
2000 フィルタ
3000 転送データ
3021 種別情報
3051 データ本体情報
5000 フィルタテーブル
5010 イベントしきい値
5030、6010、7010、13010 イベント通知ウィンドウ
7030、7040 予約メニュー
8030 緊急情報表示ウィンドウ
9040 負傷者情報ウィンドウ
10300、10600 絶対座標
10500、10700 属性
11000 ホスト
11010 電話回線

Claims (2)

  1. 災害の発生を通知する緊急情報を含み、情報発信装置から発信された複数種類の情報を受信可能な携帯端末を制御する制御方法であって、
    前記緊急情報を示す種別を前記携帯端末のメモリに予め記憶し、
    前記複数種類の情報の中から前記携帯端末の操作者により登録された情報の種別を前記メモリに記憶し、
    前記操作者が前記情報発信装置へのアクセス指示を前記携帯端末に入力することなしに、前記複数種類の情報の中の1つの情報と前記情報の種別を表す種別情報とを受信し、
    前記受信した情報が前記緊急情報あるいは前記操作者の登録により前記メモリに記憶された種別の情報であるときに、情報を受信したことを通知し、
    前記受信したことを通知された情報の表示指示が前記操作者により入力されたとき、前記情報に関する第一の関連情報がある場合には、前記情報と共に前記第一の関連情報があることを示す表示を前記携帯端末の表示画面に表示し、
    前記操作者により前記第一の関連情報の入手が指示されたとき、改めて電話回線を通じて前記第一の関連情報を入手し、
    前記第一の関連情報を入手したとき、前記第一の関連情報に関する第二の関連情報がある場合には、前記第一の関連情報と共に前記第二の関連情報があることを示す表示を前記携帯端末の表示画面に表示し、
    前記操作者により前記第二の関連情報の入手が指示されたとき、前記電話回線により改めて入手した第二の関連情報を前記表示画面に表示するように制御することを特徴とする制御方法。
  2. 請求項1に記載の制御方法であって、前記複数種類の情報は店あるいはレストランに関する情報を含んでいることを特徴とする制御方法。
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