JP3889632B2 - 光導波路装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路、光導波路装置およびその製造方法にかかり、特に、光通信分野における光スイッチ、光変調器、光分波器などに用いられる、伝送効率が高い新しい構造の光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信分野などに用いられる通常の光導波路は、光が伝搬する屈折率の高いコア部とその周囲に配設された屈折率の低いクラッド部とから構成され、コア部に導入した光がコア部とクラッド部との界面で全反射することで光を伝搬させるようにしたものである。
【0003】
図14(a)は、平面状の光導波路を示すものであり、基板100の表面に、順次、下部クラッド層101、コア層102、上部クラッド層103とが形成されてなるものである。一方、図14(b)は、線状の光導波路を示すものであり、基板100の表面に形成されたクラッド層105が、線状のコア層104のまわりを覆うように形成されてなるものである。
【0004】
光導波路においてはコア部とクラッド部の屈折率差が大きい方が光の閉じ込め効果が大きい。コアとクラッドとの屈折率差が大きいと光の伝搬損失(放射損失)は小さくなる。このため、特に光導波路により光の進行方向を変える場合、屈折率差の大きい光導波路を用いることにより、曲げの曲率半径を小さくすることができる。このため、光導波路の占有面積を小さくすることが出来、その結果光導波路が使用される光通信用デバイスの小型化をはかることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的に光導波路におけるコア部とクラッド部は石英ガラスやポリマー材料などの固体材料で作成されており、例えば、可視光領域で透明な材料においてはその屈折率の範囲はおおむね1.3〜1.6台に集中しており、屈折率の差はこの範囲内に限定されてしまい、伝搬損失の低減には限界があった。
【0006】
また、曲げ部すなわち、光伝送方向の変更部における固体材料の加工には限界があり、更なる小型化は困難であった。
【0007】
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、伝搬損失が小さく、高効率でかつ小型化の可能な光導波路を提供することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、小型でかつ高効率の光導波路装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の光導波路装置は、光が伝搬するコア部と、前記コア部を囲むように形成された低屈折率のクラッド部とを含み、前記クラッド部が気体または液体であると共に、前記コア部が、有機重合体と金属系化合物とを含む有機無機複合体であり、かつ、前記クラッド部内に位置して、その端部で支持せしめられるように、前記コア部の端部に接続された光デバイスを含むことを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、気体または液体は、固体に比べて密度が小さく、屈折率が低い。また、形を自由に変えることができ、微細化が可能である上、装置の加工が容易である。さらに、光導波路に直接光デバイスが接続するように形成されているため、光デバイスからあるいは光デバイスへの伝送損失が抑制され、損失の低い光導波路装置を得ることができる。
【0011】
例えば、前記クラッド部は空気層であることが望ましい。
【0012】
また、クラッド層をヘリウム、アルゴンなどの希ガスあるいは、窒素などの不活性ガスとしてもよい。これにより、コア部の劣化が防止され、長寿命化をはかることが可能となる。
【0013】
さらにまた、酸素あるいは二酸化炭素を用いることも可能である。
【0014】
空気の屈折率は1であるが、他の気体についてもおおむね1であるため、コア部との屈折率差を大きくすることができる。
【0015】
また、前記クラッド部はアルコールまたは水で構成されていてもよい。
【0016】
アルコールも固体に比べて密度が小さく、液体の中でも低い屈折率を得ることができる上、反応性が少なく、クラッド材料の保存性を高めることが可能となる。
【0017】
水の屈折率は1.33、エタノールの屈折率は1.36、グリセリンの屈折率は1.47、パラフィン油の屈折率は1.48、メタノールの屈折率は1.33である。コア部を構成する材料の屈折率に応じてクラッド部を構成する材料を選択するようにすればよい。
【0018】
また、前記コア部は板状の平面構造を持つように形成されてもよい。
【0019】
前記コア部は線状体であってもよい。
【0020】
前記コア部は曲げ部を有するように形成してもよい。
【0022】
また、望ましくは、前記金属系化合物は、ゾルゲル法で形成された化合物である。
【0023】
ゾルゲル法では、前駆体溶液を塗布した後、120〜200℃程度で加熱し、乾燥することにより、形成することができるため、高温工程を経ることなく形成することができ、製造が容易である。
【0026】
本発明の方法では、複数に分割可能な型枠を用意する工程と、前記型枠内に形成された溝の端部に光デバイスを固定すると共に金属アルコキシドと有機重合体とを含む前駆体溶液を注入し、次いで前記前駆体溶液を加熱し硬化させる工程と、前記型枠を取り外す工程と、前記コア部のまわりにクラッド部となる気体または液体を配した状態で、前記光デバイスにより前記コア部を支持する工程と、を備えたことを特徴とする光導波路装置を形成するようにしている。
【0027】
この方法によれば、型枠内に、金属アルコキシドと有機重合体とを含む前駆体溶液を注入し、加熱し硬化させたのち、型枠を除去するのみで、作業性よく、金属有機ハイブリッド化合物からなるコア部と、空気層などの気相からなるクラッド部とを備えた光導波路を形成することが可能となる。また、この空気層の部分を容器で囲み、この容器の外壁とコア部との間にアルコールなどの液体を充填すれば、容易に液体をクラッドとする光導波路を形成することも可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
まず、各実施の形態の説明に先立ち、その動作原理と構造について説明する。
【0030】
この光導波路は、図1に概念図を示すように、石英基板などで構成された台座1に、支持部1Sを介して高屈折率材料からなるコア部2を形成してなるもので、コア部2と台座1との間には空気層からなるクラッド部3が位置しており、入射光4がコア部2を通過して出射光5として光が導出されるようになっている。この構造ではコア部2の裏面の一部を台座に設けた支持部により支持している。
【0031】
また、図2に他の構造概念図を示すように、円柱状のコア部12を低屈折率材料で構成された支持用平板11a、11bで支持し、他の部分は空気層からなるクラッド部13となるようにし、入射光14がこの円柱状のコア部12を通過して出射光15として光が導出されるようになっている。この構造ではコア部12を平行な2枚の支持用平板11a、11bによって2本の線状の接触部でのみ支持した構造となっており、この接触部分をできるだけ低屈折率の材料で形成するようにすれば、より伝搬損失を低減することが可能となる。
【0032】
光導波路におけるコア部サイズは、一般的な光導波路のコア幅あるいはコア径と同様あるいはそれ以下に設定することが可能であり、平面型光導波路において波、その厚みが5μm〜1mmであることが望ましく、また線型の光導波路においては、その直径が5μm〜1mmであることが望ましい。
【0033】
光導波路を構成する材料としては特に限定されるものではなく、石英系材料または有機高分子材料を使用することが可能である。
【0034】
また、近年、特に有機無機複合材料中の有機物領域および無機物領域をナノメータレベルあるいは分子レベルで複合したいわゆるナノコンポジット材料(有機無機ハイブリッド材料)の開発が盛んであり、有機物領域および無機物領域をナノメータレベルあるいは分子レベルで分散させることができる。したがって、材料中の有機物領域や無機物領域が光の波長よりも小さく設計できるため、光の吸収や散乱が小さく、光導波路などの材料に必要とされる光学的透明性をも付与することが可能となる。
【0035】
また、この有機無機複合体を構成する有機重合体は、有機無機名のコンポジットあるいは有機無機ハイブリッド材料として適用可能な有機材料であればよい。例えばポリメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルピロリドン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂あるいはこれらの前駆体が使用可能である。また複数の有機重合体から構成されていてもよい。
【0036】
さらにまた有機無機複合体を構成する無機成分としての金属系化合物については特に制限はなく、その製造方法についても制限はないが、ゾルゲル法で形成された酸化物系化合物を用いるのが望ましく、さらに望ましくは金属元素として珪素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、スズ、亜鉛のうち、少なくとも1元素を含む酸化物系化合物を用いるのが望ましい。
【0037】
これらの酸化物系化合物を用いることにより、光通信波長(0.4〜1.6μm)における光の吸収を小さくすることができるという効果がある。
【0038】
さらにまた本発明で用いられる有機無機複合材料に含まれる金属系化合物の割合は、有機重合体と金属系化合物がナノメートルオーダで複合化できるような範囲であればよいが、例えば金属系化合物の金属が珪素の場合では、有機無機複合材中のケイ素元素の量が0.1〜46重量%であることが望ましい。さらに望ましくは5〜37重量%である。
【0039】
ここでこの組成を評価する方法としては、二次イオン質量分析法(SIMS)、X線光電子分光法(XPS)、電子線マイクロアナライザ(EPMA)、透過型電子顕微鏡(TEM)、による観察などが適用可能である。
【0040】
さらにまた、ゾルゲル法における金属系化合物の製造に用いる出発材料としては、少なくとも2個の加水分解基を有する金属元素を含む金属アルコキシドであればよい。例えば、ケイ素を含有する金属アルコキシドとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどを上げることができる。金属アルコキシドを構成するケイ素原子をチタン、ジルコニウム、アルミニウム、すず、亜鉛原子など置換した金属アルコキシドも適用可能である。また2種以上の金属アルコキシドを組み合わせて使用することも可能である。
【0041】
ゾルゲル法で用いる型枠としては、有機無機複合体との剥離が容易であり、有機無機複合体作成プロセスで使用される溶媒などの薬品や、プロセス温度で変形、変質しないようなもので洗えば金属、有機物などの限定はなく、有機無機複合体の構成材料をもとに選定すればよい。特に好ましくは、柔軟性に富んだ有機系ポリマー材料を用いるのが望ましく、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタレートまたはそれらを主成分とする有機系ポリマー材料を用いるのが望ましい。
参考の形態1)
この光導波路は、図3に示すように、有機無機複合体を用いた平板状のコア部32が、石英で構成された台座31に、スペーサ30Sを介して支持せしめられたもので、コア部32と台座31との間には空気層からなるクラッド部33が位置しており、入射光34がコア部32を通過して出射光35として光が導出されるようになっている。この構造ではコア部32の裏面の端部をスポット的に台座31に設けたスペーサ30Sにより空間的に支持している。
【0042】
この光導波路の製造に際しては、まず、ゾルゲル法でコア部を形成するための前駆体溶液を調整する。
【0043】
まず、テトラエトキシシラン39.6wt%、0.05規定の塩酸(塩化水素の水溶液)6.8wt%、イソプロピルアルコール53.6wt%の割合で混合した溶液を26℃に保持しながら約24時間ビーカBで攪拌を行ない、テトラエトキシシランの加水分解、重縮合反応を進行させて形成した溶液A38gと、ポリビニルピロリドン17.5wt%、イソプロピルアルコール82.5wt%の割合で、混合した溶液B12gを混合することで適度な粘度を有する溶液を得る。
【0044】
次に、図4に示すように、底部41と第1乃至第4の側面部42、43、44、45との5枚のポリテトラフルオロエチレンからなる板状体で構成された型枠を用意し、この型枠内に、前述のようにして形成された前駆体溶液20を流し込む(図4(b))。
【0045】
そして、大気中で乾燥し、型枠の底部41を除去し、ついで第1乃至第4の側面部42、43、44、45を除去し、図4(c)に示すような幅10mm、長さ(光の伝播方向)30mm、厚み0.5mmの平板状の光導波路(コア部32)を形成する。
【0046】
このとき、サンプル50個作成し、割れの状況を確認した結果、このサンプルでは50個中4個のサンプルでわれが発生した。これに対し、型枠を前記第1の参考の形態のように分割構造にせず、一体で形成した場合、サンプル50個作成し、割れの状況を確認した結果、このサンプルでは50個中43個のサンプルでわれが発生した。これらの比較から型枠を分割構造にすることにより、割れの発生が低減され製造歩留まりが大きく向上することがわかる。
【0047】
このようにして形成したコア部32をスペーサ30Sを介して台座31に固定することにより、光導波路を形成した。
【0048】
そしてこの光導波路を、図5に示すように、波長632.8nmのHe−Neレーザ装置の光路上に、このレーザ光を入射光34として導入できるように実装して光導波路装置を形成し、反対側の端面から導出される出射光35を光学系36で拡大したのちスクリーン37に投影した。その結果シャープなスポットが観察され、吸収や分散がなく良好に光が伝播していることがわかる。
【0049】
参考の形態2)
この光導波路は、図6(a)および(b)に示すように、円柱状のコア部52を低屈折率材料で構成された支持用平板61a、61bで支持し、他の部分は空気層からなるクラッド部63となるようにし、入射光64がこの円柱状のコア部52を通過して出射光65として光が導出されるようになっている。この構造ではコア部52を平行な2枚の支持用平板61a、61bに支持された低屈折率材料からなるスペーサ60Sによって2点の接触部でのみ支持した構造となっており、この接触部分をできるだけ低屈折率の材料で形成するようにすれば、より伝搬損失を低減することが可能となる。
【0050】
この光導波路の形成に際しては、図7(a)に示すように、前記第1の参考の形態と同様にして形成した前駆体溶液を液溜50の底面に形成された所望の径の開口部を有するダイス51を通して線引きし、乾燥し、所定の長さに切断することで、図7(b)に示すように、直径0.5mmの線状のコア部52を形成する。
【0051】
このようにして形成されたコア部52をスペーサ60Sを介して平行な2枚の支持用平板61a、61bで支持することによって本発明の第2の参考の形態の光導波路が形成される。
【0052】
そして図8に示すように、この光導波路を波長632.8nmのHe−Neレーザ光(ビーム断面:円形)の光路上に、このレーザ光を入射光84として導入できるように実装して光導波路装置を形成し、反対側の端面から導出される出射光85を光学系86で拡大したのち、スクリーン87に投影した。その結果シャープなスポットが観察され、吸収や分散がなく良好に光が伝播していることがわかる。
【0053】
なお、前記第1および第2の参考の形態ではテトラエキシシラン、ポリビニルピロリドン系の有機無機複合体前駆体溶液を用いたが、フェニルトリエトキシシラン、アクリル系でもよい。
【0054】
この場合は以下のようにして形成される。
【0055】
まず、フェニルトリエトキシシラン39.6wt%、0.05規定の塩酸(塩化水素の水溶液)6.8wt%、N−メチル−2−ピロリドン53.6wt%の割合で混合した溶液を26℃に保持しながら約24時間ビーカで攪拌を行ない、フェニルエトキシシランの加水分解、重縮合反応を進行させて形成した溶液A38gと、ポリメタクリル酸メチル17.5wt%、N−メチル−2−ピロリドン82.5wt%の割合で、混合した溶液B12gを混合することで適度な粘度を有する溶液を得る。
【0056】
このようにして調整した有機無機複合体前駆体溶液を用いても同様のコア部を形成することができる。
【0057】
(実施の形態
この光導波路は、図9に断面図、図10に斜視図を示すように、シリコン基板で構成された台座91に、とりつけられた中空の容器99に支持部91Sを介して高屈折率材料からなるコア部92を形成してなるもので、コア部92と台座91との間には空気層からなるクラッド部93が存在しており、支持部91Sに取り付けられたレーザ装置94から発せられた光がコア部92を通過し、他端にとりつけられた光コネクタ95を介して出射光として光が導出されるようになっている。この構造ではコア部92の両端の台座への支持部の機能を光コネクタ95およびレーザ装置94が有するとともに、光が直接入出射するため、伝播損失の低減をはかることができる。
【0058】
次にこの光導波路の製造工程について説明する。
【0059】
まず図11(a)に示すように、シリコンゴムからなる型枠1101に形成された溝1102Sの1端部にレーザ94を固定する。
【0060】
この状態で図11(b)に示すように、レーザ装置94を含む前記溝1102S内に前記第1および第2の参考の形態で調整したのと同様の前駆体溶液を流し込み、乾燥して硬化させ、有機無機複合体からなるコア部1102を形成する。
【0061】
そして図11(c)に示すように、この型枠1101を取り外し、端面にレーザ装置94の装着されたコア部1102が形成される。
【0062】
このコア1102を図9および図10に示すように容器99にとりつけられた支持部91Sを介してレーザ装置94を固定するとともに、他端には光ファイバ97に接続された光コネクタ95が支持部に固定されており、コア部1102の他端を光コネクタ95に接続することにより、コア部1102が枠体に支持される構造となっている。したがって光接続部でのもれや減衰がなく高効率の伝播が可能となる。
【0063】
かかる構成によれば、コア部は有機無機複合材料で構成されているため柔軟性があり、型枠からはずした後も曲げることもでき、形状加工が自在である。
【0064】
また、コア部の形成に際し、溝自体を曲線形状にしておくことにより、曲線状に曲がったコアを形成することも可能である。
【0065】
なお、この本発明の第の実施の形態では光コネクタと光ダイオードとは1直線状をなすように形成したが、光導波路を自由に曲げることができるため、配置に自由度が得られ、設計が自由となる。
【0066】
また、基板としてもシリコン基板に限定されることなくサファイア基板などを用いることも可能であり、光電変換素子、半導体レーザなどの発光素子を同一基板上に集積化することも可能であり、小型でより高速動作の可能な、光集積回路装置を提供することが可能となる。
(第の実施の形態)
また、前記第の実施の形態によれば、コア部は有機無機複合材料で構成されているため柔軟性があり、型枠からはずした後も曲げることもでき、形状加工が自在である。
【0067】
そこで、この例では、図12(a)に示すように、前記第2の参考の形態で形成した円柱状のコア部をダイスを用いて前駆体溶液を供給しながら線引し、円柱状のコア部1202を形成した後、図12(b)に示すように、これを曲げ部Rでほぼ90度湾曲させた導波路を形成するものである。
【0068】
上記構成により、容易に曲げ部Rを有する導波路を形成することが可能となる。
【0069】
このようにして形成したコア部を容器(図示せず)内に保持し、容器内に気体または液体を充填しコア部の壁面が容器に接触しないように気体または液体で覆うようにすればよい。
【0070】
また常に流体を流しながらコア部を流路の中心に保持するようにし、壁面へのコア部の接触を防止するようにした構造も有効である。
(第の実施の形態)
また、コア部の形成に際し、溝自体を曲線形状にしておくことにより、曲線状に曲がったコアを形成することも可能である。
【0071】
この例では、図13(a)に示すように、前記第3の実施の形態で形成したのど同様に溝部1302Sを有する型枠1301および1303を用い、この溝部1302Sに同様の前駆体溶液を供給し、乾燥硬化後型枠1301および1303を除去し、コア部1302を形成するものである。
【0072】
この例では、溝部1302Sが曲げ部Rを有しているため、図13(b)に示すように、曲げ部Rを有する円柱状のコア部が形成される。
【0073】
このように、この方法によっても容易に曲げ部Rでほぼ90度湾曲させたコア部からなる導波路を形成することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、クラッドとして気体または液体を用いているため、コア部とクラッド部との屈折率差を大きくすることができ、光閉じ込め効果が向上し、伝播損失の小さい光導波路を得ることが可能となる。
【0075】
また、クラッドが気体または液体であるため、形状変化が自在であり、加工性が良好である。
【0076】
また、クラッドの屈折率を小さくすることができるため、コア部にどのような材料を使っても良く、設計が自由で低コストの光導波路装置を得ることが可能となる。
【0077】
型枠内に、前駆体溶液を流し込み、ゾルゲル法でコア部を形成し、型枠を除去したのち、気体中あるいは液体中に固定すれば良く、製造歩留まりが高く、製造が容易な光導波路の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光導波路装置の動作原理を示す説明図である。
【図2】 本発明の光導波路装置の動作原理を示す説明図である。
【図3】 本発明の第1の参考の形態の光導波路を示す図である。図3(b)は、図3(a)のA-A断面図である。
【図4】 図4(a)乃至(c)は、本発明の第1の参考の形態の光導波路の製造工程を示す図である。
【図5】 本発明の第1の参考の形態の光導波路装置を示す図である。
【図6】 本発明の第2の参考の形態の光導波路を示す図である。図6(b)は、図6(a)のA-A断面図である。
【図7】 図7(a)および(b)は、本発明の第2の参考の形態の光導波路の製造工程を示す図である。
【図8】 本発明の第2の参考の形態の光導波路装置を示す図である。
【図9】 本発明の第の実施の形態の光導波路装置を示す図である。
【図10】 本発明の第の実施の形態の光導波路装置を示す図である。
【図11】 図11(a)乃至(c)は、本発明の第の実施の形態の光導波路の製造工程を示す図である。
【図12】 本発明の第の実施の形態の光導波路の製造工程で用いられるコア部の製造工程を示す図である。
【図13】 図13(a)および(b)は、本発明の第の実施の形態の光導波路の製造工程で用いられるコア部の製造工程を示す図である。
【図14】 従来の光導波路を示す説明図である。
【符号の説明】
1 土台
1S 支持部
2 コア部
3 クラッド部
4 入射光
5 出射光
11a、11b 支持用平板
12 コア部
13 クラッド部
14 入射光
15 出射光

Claims (8)

  1. 光が伝搬するコア部と、前記コア部を囲むように形成された低屈折率のクラッド部とを含み、
    前記クラッド部が気体または液体であると共に、
    前記コア部が、有機重合体と金属系化合物とを含む有機無機複合体であり、かつ、前記クラッド部内に位置して、その端部で支持せしめられるように、前記コア部の端部に接続された光デバイスを含むことを特徴とする光導波路装置。
  2. 前記クラッド部は空気、希ガス、窒素、酸素または二酸化炭素で構成されることを特徴とする請求項1に記載の光導波路装置。
  3. 前記クラッド部はアルコール、水、グリセリンまたはパラフィン油で構成されることを特徴とする請求項1に記載の光導波路装置。
  4. 前記コア部は板状の平面構造を持つように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光導波路装置。
  5. 前記コア部は、線状体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光導波路装置。
  6. 前記コア部は曲げ部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光導波路装置。
  7. 前記金属系化合物は、ゾルゲル法で形成された化合物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光導波路装置。
  8. 複数に分割可能な型枠を用意する工程と、
    前記型枠内に形成された溝の端部に光デバイスを固定すると共に金属アルコキシドと有機重合体とを含む前駆体溶液を注入し、次いで前記前駆体溶液を加熱し硬化させる工程と、
    前記型枠を取り外す工程と、
    前記コア部のまわりにクラッド部となる気体または液体を配した状態で、前記光デバイスにより前記コア部を支持する工程と、
    を備えたことを特徴とする光導波路装置の製造方法。
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