JP3886573B2 - 降雨雪検出方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TVカメラなどのインタレース(飛び越し走査)方式の撮影手段で撮影したフレーム画像を用いて画像処理によって降雨雪を検出する方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路運転環境の良否を表す要因の1つである前方視認性は、道路交通の安全を確保するために極めて重要な情報である。特に、降雨雪状態は、この視認性に大きな影響を与える。従来、このような降雨雪状態の監視には、道路上などに設置した監視カメラが利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した監視カメラによる降雨雪状態の監視の場合、常時モニタを注視していなければならず、監視員の負担が多大になるとともに、その判定も個人差が大きいため、正確な判断を下すことが難しいという問題があった。
【0004】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、TVカメラなどのインタレース(飛び越し走査)方式の撮影手段で撮影したフレーム画像を用いて画像処理によって降雨雪を検出するようにした降雨雪検出方法とその装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る降雨雪検出方法は、降雨雪検出対象領域をインタレース方式の撮影手段で撮影し、該撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出し、該抽出されたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化した後、該二値化処理画像に対してラベリング処理を施してしきい値処理することにより、二値化処理画像中から面積の大きな移動物体を除去して降雨雪部領域のみを抽出することを特徴とする。
【0006】
このような構成とすることにより、検出対象領域の降雨雪状態を的確かつリアルタイムに検出することができる。また、ラベリング処理によって走行車両などの面積の大きな移動物体と降雨雪とを分離しているので、車両の走行する道路上における降雨雪状態であっても正確に検出することができる。
【0007】
請求項2記載の発明に係る降雨雪検出方法は、降雨雪検出対象領域をインタレース方式の撮影手段で撮影し、該撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出し、該抽出されたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化した後、該二値化処理画像中から降雨雪部領域のみを抽出することを特徴とする。
【0008】
このような構成とすることにより、請求項1記載の発明と同様に、検出対象領域の降雨雪状態を的確かつリアルタイムに検出することができる。なお、この請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明を簡素化し、ラベリング処理を省略したものであり、二値化処理画像中から車両などの面積の大きな移動物体を分離して除去することができない。したがって、走行車両などの存在する道路の降雨雪検出には不向きであり、撮影画面中に降雨雪以外の車両やその他の移動物体が全く写ることのない場所の降雨雪検出に用いる。
【0009】
請求項3記載の発明に係る降雨雪検出装置は、降雨雪検出対象領域を撮影するインタレース方式の撮影手段と、該撮影手段によって撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出する移動物体抽出処理部と、該移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化する二値化処理部と、該二値化処理部で得られた二値化処理画像に対してラベリング処理を施すラベリング処理部と、該ラベリング処理部で得られたラベリング処理画像に対してしきい値処理を施すことにより、前記二値化処理画像中から面積の大きな移動物体を除去して降雨雪部領域のみを抽出する降雨雪部領域分割処理部と、前記移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を用いて前記降雨雪部領域分割処理部で抽出された降雨雪部領域についての濃度二乗和又は面積比を算出し、これを降雨雪検出結果として出力する算出処理部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この請求項3記載の発明は、前記請求項1記載の方法を実現した装置であって、検出対象領域の降雨雪状態を的確かつリアルタイムに検出することができる。また、ラベリング処理回路において走行車両などの面積の大きな移動物体と降雨雪とを分離するようにしているので、車両の走行する道路上における降雨雪状態であっても正確に検出することができる。
【0011】
さらに、請求項4記載の本発明に係る降雨雪検出装置は、降雨雪検出対象領域を撮影するインタレース方式の撮影手段と、該撮影手段によって撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出する移動物体抽出処理部と、該移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化する二値化処理部と、該二値化処理部で得られた二値化処理画像中から降雨雪部領域のみを抽出する降雨雪部領域分割処理部と、前記移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を用いて前記降雨雪部領域分割処理部で抽出された降雨雪部領域についての濃度二乗和又は面積比を算出し、これを降雨雪検出結果として出力する算出処理部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
この請求項4記載の発明は、前記請求項2記載の方法を実現した装置であって、検出対象領域の降雨雪状態を的確かつリアルタイムに検出することができる。なお、この請求項4記載の発明は、前記請求項3記載の発明を簡素化し、ラベリング処理部を省略したものである。したがって、走行車両などの存在する道路の降雨雪検出には不向きであり、その環境上撮影画面中に車両やその他の移動物体が全く写ることのない場所の降雨雪検出に用いる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態である降雪を検出する場合について図面と共に説明する。
図1は本発明方法を適用して構成した本発明に係る降雪検出装置の一実施形態を示すブロック図、図2はその処理動作のフローチャートである。図1おいて、1はインタレース(飛び越し走査)方式のTVカメラ、2はローパスフィルタ(LPF)、3はAD変換器、4は1フレーム分の容量を有する画像メモリ、5はフーリエ変換処理部、6は周波数画像出力メモリ、7は周波数フィルタ処理部、8は逆フーリエ変換処理部、9は出力メモリ、10は二値化処理部、11はラベリング処理部、12は降雨雪部領域分割処理部、13は濃度二乗和算出処理部、14はマイクロコンピュータである。なお、前記フーリエ変換処理部5、周波数画像出力メモリ6、周波数フィルタ処理部7、逆フーリエ変換処理部8は、移動物体抽出処理部15を構成している。
【0014】
前記TVカメラ1は、検知対象が降雪の場合には、白い降雪を高いSN比で抽出できるように、背景として路面などの黒っぽい物体が写るような場所に設置される。ローパスフィルタ2はTVカメラ1で撮影された映像信号中の高域雑音成分を除去するもので、高い周波数成分を除去することでランダム雑音の減少を図るとともに、サンプリング時の折り返し雑音の発生を防止するものである。ローパスフィルタ2を通過した映像信号は、AD変換器3によりディジタル濃度データに変換され、1フレーム画像毎にマイクロコンピュータ14の画像メモリ4に格納される(図2のステップS1)。
【0015】
次に、移動物体抽出処理部15は、背景や静止車両などの静止物体と降雪や走行車両などの移動物体とを区別し、移動物体のみを抽出するために、前記画像メモリ4に格納された1フレーム画像に対して周波数フィルタ処理を施し、ナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、撮影画像中から背景などの静止画部分を除いて移動物体のみを抽出する(ステップS2)。
【0016】
すなわち、インタレース方式のTVカメラの場合、図3(A)(B)に示すように、奇数フィールドの画像と偶数フィールドの画像とでは1/60秒だけその走査時間がずれている。このため、奇数フィールドと偶数フィールドを合成して得られる1フレーム画像においては、図3(C)に示すように、移動物体については移動に伴う1走査ライン間隔(すなわち、ナイキスト周波数)からなる縞状部分A1 が発生する。したがって、この縞状部分A1 を抽出すれば、撮影画像中から背景などの静止部分を除き、降雪や走行車両などの移動物体のみを抽出することができる。
【0017】
そこで、これを実現するために、フーリエ変換処理部5は、画像メモリ4に格納されている図4(A)のようなフレーム画像を読み出し、まずこの画像に対して2次元フーリエ変換を施し、図4(B)に示すような空間周波数画像に変換した後、周波数画像出力メモリ5に格納する。この2次元フーリエ変換の結果、図4(A)中の縞状部分A1 は、図4(B)に示すように、ナイキスト周波数を含む高周波成分a1 として現れ、この縞状部分A1 以外のB1 部分はb1 のように現れる。なお、前記図4(A)中のx,yは撮影画像の位置座標、図4(B)のU,Vは空間周波数の座標である。
【0018】
次いで、周波数フィルタ処理部7は、周波数画像出力メモリ5から前記フーリエ変換された空間周波数画像を読み出し、図4(B)中のナイキスト周波数を含む高周波成分a1 部分のみを抽出するために、ガウス型フィルタ関数などを用いてフィルタ処理を行ない、縞状部分A1 に対応する高周波成分a1 部分を抽出し、再度周波数画像出力メモリ6に格納する。そして、この周波数画像出力メモリ6に格納された高周波成分a1 のみからなる画像を読み出し、逆フーリエ変換処理部8において逆フーリエ変換し、図4(C)に示すように、縞状部分A1 のみからなるフレーム画像に戻した後、出力メモリ9に格納する。これにより、撮影画像中から降雪や走行車両などの移動物体のみを抽出したフィルタ処理画像が得られる。
【0019】
上記のようにして得られたフィルタ処理画像は出力メモリ9から読み出され、二値化処理部10に入力される。この時、フィルタ処理画像の濃度値は絶対値をとって二値化処理部10に入力される。このフィルタ処理画像の絶対値画像の例を図5に示す。二値化処理部10は、入力されたフィルタ処理画像をしきい値処理し、二値化処理画像に変換する。すなわち、いま、画像fの濃度範囲が[z1 ,zk ]であり、tがz1 とzk との間の数値とすると、二値化処理画像ft は下記の(1)式で定義される。
【0020】
【数1】
Figure 0003886573
【0021】
図6は前記二値化処理の一例を示しており、画像サイズ12×12画素の画像にしきい値t=3で二値化処理した例である。画素値が記されていない画素は濃度値=0であることを示している。このしきい値処理を施す際、しきい値tの適切な選択は極めて重要であり、本発明においても静止物体や雑音などの成分と移動物体の成分とを適切に分割する値に決定する必要がある。フィルタ処理画像において、静止物体や雑音は小さな濃度値をとり、移動物体は大きな濃度値をとる。
【0022】
そのため、前記しきい値tは、まずフィルタ処理画像の濃度ヒストグラムを求め、この濃度ヒストグラムから静止物体や雑音と、移動体(降雪や車両)とを適切に分割する値を決定する。前記図5の絶対値画像の濃度ヒストグラムを図7に示す。この濃度ヒストグラムからしきい値としてt=3を決定し、このしきい値t=3によって図5の絶対値画像を二値化した結果を図8に示す。なお、このしきい値tは、撮影時における周囲の照明条件などに応じて適切な値に設定する必要があることは言うまでもない。
【0023】
前記二値化処理部10で二値化処理された画像は、ラベリング処理部11に入力される。そして、移動物体を構成する車両と降雪とを分離するために、ラベリング処理が施される(ステップS3)。すなわち、降雪時に一般道路を撮影した画像中において移動する物体は降雪と走行車両などであり、このうち、大きな面積をもつ物体は走行中の一般車両などである場合がほとんどである。
【0024】
したがって、前記二値化処理画像中からこの面積の大きな物体を取り除けば、検出目的とする降雪のみを抽出することができる。そこで、走行車両などの面積の大きな移動物体を取り除くために、その前処理として前記ラベリング処理を行なう(ステップS4)。ラベリングとは、二値化処理画像において、濃度値0の背景中に散在した濃度値1の領域毎に番号をつける操作であり、ラベリングの最大番号が領域の総数、領域中の画素の数がその領域の面積を示すものである。
【0025】
本発明では、このラベリング手法として伝播処理を利用した。伝播処理とは、隣接した画素に対して定められた伝播規則に従って情報を逐次伝播することにより、対象物に対するラベリングを行なう手法である。図9に、このラベリング処理の一例を示す。左側の二値化処理画像がラベリング処理部11に入力される二値化処理画像であり、画素値が記載されていない画素は濃度値0であることを示している。右側の画像がラベリング処理後の画像であり、画素値がラベル番号に対応しており、ラベル番号が同じ画素は同一の領域とみなされる。画素値の記載されていない画素はラベル番号が0であり、背景に対応している。なお、前記伝播処理以外の処理を用いてラベリングを行なっても同様に実現できることは言うまでもない。
【0026】
ラベリング処理部11でラベル付けされた画像は降雨雪部領域分割処理部12に入力され、降雪部領域の分割処理が行なわれる(ステップS5)。降雪部領域分割処理とは、ラベル付けされた画像に対して、降雪と車両などの他の移動物体とを弁別し、降雪部のみを抽出する処理である。降雪と車両などの他の移動物体とを弁別する判断基準としては領域の面積の大小を用い、あるラベル値の領域の面積が所定のしきい値以下であればその領域を降雪部とし、しきい値より大きければその領域を降雪部以外の領域と判断し、その領域を除外する、いわゆる面積しきい値処理を利用した。図10に、ラベリング処理画像に対して面積しきい値=5で面積しきい値処理を施した結果を示す。画素値が記されていない画素はラベル値0であり、面積しきい値=5より大きな領域がラベル値0に置き換えられて除外されていることが分かる。
【0027】
この降雨雪部領域分割処理部12による面積しきい値は、TVカメラの撮影画角および撮影条件に大きく依存するため、ラベリング処理画像内における各移動物体の面積を求め、面積の小さい降雪部と面積の大きい車両などの降雪部以外の移動物体とを確実に分割できる面積しきい値を設定する必要がある。図11に、ラベリング処理画像において各移動物体(ラベル番号)の面積を求めた結果を示す。この図において、大きな面積を持つ物体は車両のボディー部である。そこで、この図11の例の場合には、車両などの移動物体と降雪部とを分割する面積しきい値として500を用いればよい。
【0028】
この面積しきい値=500を用いて、図8の二値化処理画像についてのラベリング処理画像に面積しきい値処理を施した結果を図12に示す。この図12と図8を比較すれば明らかなように、図12においては車両などの移動物体が除外され、降雪部領域のみが抽出されていることが確認できる。なお、この面積しきい値は、撮影画角および撮影条件などに応じて適切な値に設定する必要があることは言うまでもない。
【0029】
前記降雨雪部領域分割処理部12で得られた画像は、濃度二乗和算出処理部13に入力され、前記移動物体抽出処理部15で得られたフィルタ処理画像中の前記抽出された降雪部領域についての濃度二乗和(パワー)が算出される(ステップS6)。図13に、この濃度二乗和算出処理の一例を示す。図13(A)のフィルタ処理画像において、図13(B)の降雪部領域に対応する画像領域を図13(C)のように求め、この図13(C)の画像中の各領域の画素の濃度二乗和を算出し、その算出結果を降雪検出結果として出力する(ステップS7)。
【0030】
実際のフィールドにおいて収集した60分の画像データを用い、上記路面状態判別装置を用いて降雪検出を行なった結果を図14に示す。横軸は時刻、縦軸は降雪部領域の濃度二乗和(パワー)を表している。TVカメラの画角内に捉えられる降雪成分は時刻により大きく変動し、降雪弱および降雪強の時刻ではパワーの変動が大きくなっている。降雪の無い時刻においてパワーの値が所々で大きくなっているのは、車両の車輪や窓枠などの小さな領域が降雪部領域と区別できなかったためである。図14から明らかなように、本発明により得られる降雪部領域における濃度二乗和は降雪状態を良く表しており、その有効性が確認された。
【0031】
なお、上述した実施の形態は降雪を例に説明したが、目視にて確認できる雨滴の検出にも適用できることは言うまでもない。また、降雨雪部領域分割処理部で得られた画像の面積比を算出し、降雨雪の強度を求めてもよい。さらに、上述した実施形態は、車両の走行する道路などの降雪状態を検出する場合について述べたが、車両などの移動物体の全く通らない場所の降雨雪状態を検出する場合には、TVカメラ1による撮影画像中には降雨雪以外の移動物体が写ることがないので、撮影画像中から車両などの面積の大きな移動物体を除去する必要がない。したがって、このような場合には、図1中のラベリング処理部11を不要とすることができ、装置をより簡素に構成することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明に係る降雨雪検出方法によれば、降雨雪検出対象領域をインタレース方式の撮影手段で撮影し、該撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出し、該抽出されたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化した後、該二値化処理画像に対してラベリング処理を施してしきい値処理することにより、二値化処理画像中から面積の大きな移動物体を除去して降雨雪部領域のみを抽出し、前記ナイキスト周波数を含む高周波成分画像中の前記抽出された降雨雪部領域についての濃度二乗和または面積比を算出し、これを降雨雪検出結果として出力するようにしたので、検出対象領域の降雨雪状態を的確かつリアルタイムに検出することができる。このため、従来のように監視員が常にモニタを注視している必要がなくなり、監視員の負担を軽減できるとともに、個人差のない正確な降雨雪判断を下すことができるという優れた効果を奏する。また、ラベリング処理によって降雨雪と走行車両などの面積の大きな移動物体とを分離するようにしたので、車両の走行する道路上における降雨雪状態であっても正確に検出することができる。
【0033】
また、請求項2記載の発明に係る降雨雪検出方法によれば、前記請求項1記載の発明を簡素化し、ラベリング処理を省略したので、より簡単に降雨雪を検出することができる。特に、この請求項2記載の降雨雪検出方法は、撮影画面中に降雨雪以外の車両やその他の移動物体が全く写ることのない場所の降雨雪検出に用いて優れた効果を発揮する。
【0034】
また、請求項3記載の発明に係る降雨雪検出装置よれば、降雨雪検出対象領域を撮影するインタレース方式の撮影手段と、該撮影手段によって撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出する移動物体抽出処理部と、該移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化する二値化処理部と、該二値化処理部で得られた二値化処理画像に対してラベリング処理を施すラベリング処理部と、該ラベリング処理部で得られたラベリング処理画像に対してしきい値処理を施すことにより、前記二値化処理画像中から面積の大きな移動物体を除去して降雨雪部領域のみを抽出する降雨雪部領域分割処理部と、前記移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を用いて前記降雨雪部領域分割処理部で抽出された降雨雪部領域についての濃度二乗和又は面積比を算出し、これを降雨雪検出結果として出力する算出回路とを備えることにより構成したので、検出対象領域の降雨雪状態を的確かつリアルタイムに検出することができ、監視員の負担を軽減できるとともに、個人差のない正確な判断を下すことのできる降雨雪検出装置を提唱することができる。また、ラベリング処理回路において、降雨雪と走行車両などの面積の大きな移動物体と降雨雪とを分離するようにしているので、車両の走行する道路上における降雨雪状態であっても正確に検出することができる。
【0035】
さらに、請求項4記載の本発明に係る降雨雪検出装置によれば、前記請求項3記載の装置を簡素化し、ラベリング処理回路を省略したので、装置の構成が簡単となり、コスト低減を図ることができる。特に、この請求項4記載の装置は、その環境上撮影画面中に降雨雪以外の車両やその他の移動物体が全く写ることのない場所の降雪検出に用いて優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用して構成した本発明に係る降雪検出装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2の降雪検出装置の処理動作のフローチャートである。
【図3】インタレース方式のTVカメラ画像の説明図であって、(A)は奇数フィールド画像、(B)は偶数フィールド画像、(C)はフレーム画像を示すものである。
【図4】移動物体抽出処理部15における移動物体の抽出処理動作の説明図であって、(A)はフレーム画像、(B)は2次元フーリエ変換画像、(C)は逆フーリエ変換画像(フィルタ処理画像)を示すものである。
【図5】フィルタ処理画像の絶対値表示画像例を示す写真である。
【図6】二値化処理部10における二値化処理の例を示す図である。
【図7】図5の絶対値表示画像の濃度ヒストグラムを示す図である。
【図8】図5の絶対値表示画像の二値化画像を示す写真である。
【図9】ラベリング処理部11におけるラベリング処理の例を示す図である。
【図10】降雨雪部領域分割処理部12における降雪部領域分割処理の例を示す図である。
【図11】ラベリング処理画像において各移動物体の面積を求めた例を示す図である。
【図12】ラベリング処理画像に面積しきい値処理を施した画像例を示す写真である。
【図13】濃度二乗和算出処理部13における濃度二乗和算出の例を示す図である。
【図14】降雨雪部領域分割処理後の画像における濃度二乗和(パワー)の時間推移の例を示す図である。
【符号の説明】
1 TVカメラ(撮影手段)
2 ローパスフィルタ(LPF)
3 AD変換器
4 画像メモリ
5 フーリエ変換処理部
6 周波数画像出力メモリ
7 周波数フィルタ処理部
8 逆フーリエ変換処理部
9 出力メモリ
10 二値化処理部
11 ラベリング処理部
12 降雨雪部領域分割処理部
13 濃度二乗和算出処理部
14 マイクロコンピュータ
15 移動物体抽出処理部

Claims (4)

  1. 降雨雪検出対象領域をインタレース方式の撮影手段で撮影し、
    該撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出し、
    該抽出されたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化した後、該二値化処理画像に対してラベリング処理を施してしきい値処理することにより、二値化処理画像中から面積の大きな移動物体を除去し、降雨雪部領域のみを抽出することを特徴とする降雨雪検出方法。
  2. 降雨雪検出対象領域をインタレース方式の撮影手段で撮影し、
    該撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出し、
    該抽出されたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化した後、該二値化処理画像中から降雨雪部領域のみを抽出することを特徴とする降雨雪検出方法。
  3. 降雨雪検出対象領域を撮影するインタレース方式の撮影手段と、
    該撮影手段によって撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出する移動物体抽出処理部と、
    該移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化する二値化処理部と、
    該二値化処理部で得られた二値化処理画像に対してラベリング処理を施すラベリング処理部と、
    該ラベリング処理部で得られたラベリング処理画像に対してしきい値処理を施すことにより前記二値化処理画像中から面積の大きな移動物体を除去して降雨雪部領域のみを抽出する降雨雪部領域分割処理部と、
    前記移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を用いて前記降雨雪部領域分割処理部で抽出された降雨雪部領域についての濃度二乗和または面積比を算出し、これを降雨雪検出結果として出力する算出処理部とを備えたことを特徴とする降雨雪検出装置。
  4. 降雨雪検出対象領域を撮影するインタレース方式の撮影手段と、
    該撮影手段によって撮影されたフレーム画像に対して周波数空間上でフィルタ処理を施してナイキスト周波数を含む高周波成分を抽出することにより、画像中から静止物体を除去して移動物体のみを抽出する移動物体抽出処理部と、
    該移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を二値化する二値化処理部と、
    該二値化処理部で得られた二値化処理画像中から降雨雪部領域のみを抽出する降雨雪部領域分割処理部と、
    前記移動物体抽出処理部で得られたナイキスト周波数を含む高周波成分画像を用いて前記降雨雪部領域分割処理部で抽出された降雨雪部領域についての濃度二乗和又は面積比を算出し、これを降雨雪検出結果として出力する算出処理部とを備えたことを特徴とする降雨雪検出装置。
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