JP3885998B2 - 光散乱体の屈折率の測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、屈折率の測定方法に関し、より詳細には光散乱体の屈折率の測定方法に関する。
【従来の技術】
【0003】
試料の屈折率を測定する方法として、多入射角法、偏光解析法、臨界角法等が知られている。
【0004】
多入射角法は、任意の複数の入射角に対する反射率を測定し、フレネル反射式の連立方程式を解くことにより試料の屈折率を求める方法である。
【0005】
偏光解析法は直線偏光(平面偏光)した光を入射して、反射光の位相変化を検出した結果に基づいて屈折率を求める方法である。この方法によれば、多入射角法と同様に、in situでの測定および分光条件での測定が可能である。偏光解析法は、エリプソメトリを用いて行われる。
【0006】
臨界角法は、入射光の臨界角を測定し、それぞれの媒質の屈折率を求める方法である。この方法によれば、in situで測定可能である。臨界角法は、アッベ屈折計を用いて行われる。
【0007】
しかしながら、上記した従来の屈折率の測定方法は、いずれも、表面が平滑な試料を測定対象とするものであり、表面が粗で反射光が散乱する試料(光散乱体)については適用することができない。
【0008】
一方、表面が粗で反射光が散乱する試料の屈折率を測定可能な方法として液浸法がある。この方法は、屈折率既知の液体に試料を浸漬し、透明となったときの屈折率から試料の屈折率を求める方法である。しかしながら、この方法には、上記したin situでの測定や分光条件での測定ができないという問題がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、光散乱体の屈折率を好適に測定することができる方法および装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、光散乱体の屈折率の測定方法において、光散乱体の表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた反射光の反射率または反射光量を求め、該反射率または該反射光量の最小値に対応する入射角を求め、該最小値に対応する入射角及びブルースター角と屈折率との関係式より該光散乱体の屈折率を得ることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、光散乱体の屈折率の測定方法において、光散乱体の表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた透過光の透過率または透過光量を求め、該透過率または該透過光量の最大値に対応する入射角を求め、該最大値に対応する入射角及びブルースター角と屈折率との関係式より該光散乱体の屈折率を得ることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光散乱体の屈折率の測定方法において、前記反射光または透過光は、分光された所定波長の光であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光散乱体の屈折率の測定方法において、前記入射角度を5°以下のピッチで変更することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1記載の光散乱体の屈折率の測定方法において、前記反射率または前記反射光量のデータを統計処理して反射率曲線または反射光量曲線を得、該反射率曲線または該反射光量曲線より該反射率または該反射光量の最小値に対応する入射角の値を求めることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2記載の光散乱体の屈折率の測定方法において、前記透過率または前記透過光量のデータを統計処理して透過率曲線または透過光量曲線を得、該透過率曲線または該透過光量曲線より該透過率または該透過光量の最大値に対応する入射角の値を求めることを特徴とする。
【発明の実施の形態】
【0011】
本発明に係る光散乱体の屈折率の測定方法は、粗な試料表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた反射光の反射率または反射光量を求め、該反射率または該反射光量の最小値に対応する入射角をブルースター角と擬制し、ブルースター角と屈折率との関係式より屈折率を得ることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る光散乱体の屈折率の測定方法は、粗な試料表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた透過光の透過率または透過光量を求め、該透過率または該透過光量の最大値に対応する入射角をブルースター角と擬制し、ブルースター角と屈折率との関係式より屈折率を得ることを特徴とする。
【0013】
本発明は、p偏光平面波の反射率が0、言い換えれば透過率が1のときの入射角として定義されるブルースター角θBと屈折率nとの関係を示すtanθB=nの式を用い、反射率もしくは反射光量の最小値または透過率もしくは透過光量の最大値に対応する入射角をブルースター角と擬制して屈折率を得るものである。
【0014】
これにより、光散乱体の屈折率をin situや分光条件においても好適に測定することができる。
【0015】
この場合、前記反射光または透過光は、分光された所定波長の光であると、好適である。分光は入射光の側または反射光もしくは透過光の側のいずれの側で行ってもよい。分光を反射光もしくは透過光の側で行うときには、入射光として例えば白色光を用いる。
【0016】
また、この場合、前記入射角度を5°以下、望ましくは1°以下、より望ましくは0.1°以下のピッチで変更して測定すると、より高精度で屈折率を求めることができる。
【0017】
また、この場合、前記反射率または前記反射光量のデータを統計処理して反射率曲線または反射光量曲線を得、該反射率曲線または該反射光量曲線より該反射率または該反射光量の最小値に対応する入射角の値を求め、あるいは、前記透過率または前記透過光量のデータを統計処理して透過率曲線または透過光量曲線を得、該透過率曲線または該透過光量曲線より該透過率または該透過光量の最大値に対応する入射角の値を求めると、より高精度に屈折率を求めることができる。
【0018】
また、本発明に係る測定装置は、上記の光散乱体の屈折率の測定方法に用いる測定装置であって、入射光を発生する光源部と、反射光または透過光を受光する受光部と、該受光部からの受光データを出力する出力部と、入射光を測定対象物に導光して照射する光照射プローブと、反射光または透過光を該受光部に導光する光受光プローブと、該光照射プローブおよび該光受光プローブの該測定対象物に向けた角度を変更する角度変更部とを有することを特徴とする。ここで、受光データとは、上記した反射率、反射光量、透過率または透過光量のデータである。
【0019】
本発明に係る光散乱体の屈折率の測定方法および装置の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0020】
本実施の形態例に係る光散乱体の屈折率の測定方法は、粗な試料表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた反射光の反射率または反射光量を求め、反射率または反射光量の最小値に対応する入射角をブルースター角と擬制し、ブルースター角θBと屈折率nとの関係式tanθB=nより屈折率を得るものである。この場合、反射光に変えて透過光を用い、透過光の透過率または透過光量を求め、透過率または透過光量の最大値に対応する入射角をブルースター角と擬制してもよい。
【0021】
以下、反射光の反射率を例にとって説明する。なお、以下の説明において、基本的に、反射光を透過光に読み替え、また、反射率を透過率に読み替えることができる。
【0022】
tanθB=nの式は、前記のとおり、p偏光平面波の反射率が0のときの入射角として定義されるブルースター角と屈折率との関係を示すものである。そして、本発明は、反射率の最小値に対応する入射角をブルースター角と擬制して屈折率を得るものである。
【0023】
上記のとおり、ブルースター角θBとは、境界面で全く反射しない条件で光を入射させたときの入射角をいう。なお、ブルースター角θBは、偏光角とも呼ばれる。
【0024】
このブルースター角θBからブルースターの法則により上記の式tanθB=nに基づいて試料の屈折率nが与えられることは周知である。以下、ブルースターの法則について説明する。
【0025】
光の任意の平面波は、互いに垂直な2つの直線偏光平面波の合成によってつくられている。この2つの直線偏光平面波は、電界が入射面に垂直なs(senkrecht)偏光平面波および電界が入射面に平行なp(parallel)偏光平面波である。
【0026】
透明体等の一部の物質を除き、一般的には、図1に示すように、等振幅面と等位相面とが同一面である平面波の光を物質に対して入射させたとき、物質内で等振幅面と等位相面とにズレを生じる。このズレた等振幅面と等位相面との挟角をψとすると、下記式(1)で示す複素屈折率を定義することができる。
【0027】
【数1】
また、この複素屈折率は、測定対象物質の複素誘電率の平方根で定義することもできる。
【0028】
式(1)において、測定対象物質が透明体または誘電体のときは、k=0であり、複素屈折率は屈折率と一致し、これに対して測定対象物質が吸収体または導電体のときはk≠0であり、複素屈折率は屈折率とは一致しない。例えば、透明なガラスの場合が前者であり、金属の場合が後者である。ちなみにアルミニウムについてはkは7〜8程度である。
【0029】
そして、特殊な条件として、tanθ=nとなる入射角θで入射したs偏光平面波およびp偏光平面波で合成された光の反射光は、s偏光平面波のみの光となる。このときの入射角θが上記したブルースター角θBである。したがって、一般的にまた本実施の形態例においても、入射光としてs偏光平面波を取り除きp偏光平面波のみを用い、そのp偏光平面波の反射光の反射率を測定することになる。なお、反射光の反射角は、ブルースター角θBを求めるときは、入射光の入射角と同一の角度である正反射角を用いるが、本発明においては、この正反射角に限定するものではない。また、ブルースター角θBでp偏光平面波が入射したときの透過光(屈折光)と反射光との挟角は90°である。
【0030】
ブルースター角θBは、物質の光学的性質を表すものとして、学術研究において用いられるが、材料物性の評価手段として実用的に用いられている例は少ない。
【0031】
ブルースター角θBについて、さらに説明する。
【0032】
例えば、透明ガラスについて、p偏光平面波のみの白色光を入射角を変えながら入射させると、図2に示す反射率曲線が得られる。この反射率曲線において、反射率が0のときの入射角であるブルースター角θBは、下向きに凸のシャープなピークとして容易に視認される角55.8°である。
【0033】
しかしながら、上記の透明ガラスの表面を粗に加工して、粗な表面に光を入射させると、光散乱のために、得られる反射率曲線がブロードとなり、ブルースター角θBを得ることはできない。また、透明ガラスのような吸収率0の材料と異なり、例えば透明ガラスに色材を添加したもののように一定の吸収率を有する材料についても、反射率が0となる入射角が存在せず、光散乱材料と同様に、得られる反射率曲線がブロードとなり、ブルースター角θBを得ることはできない。
【0034】
このため、従来ブルースター角θBを用いて実際に評価されている材料は表面が平滑な材料に限られており、しかも大半の材料は吸収率が0ではないため、屈折率を測定する手段として実用的に用いた例は聞かない。
【0035】
本発明は、光散乱材料(光散乱体)について屈折率を得る方法として、基本的な測定原理として上記のブルースター角θBを算出する方法、言い換えれば偏光角法を用い、この方法の上記の不具合点を解消して光散乱材料について正確に屈折率を求める方法を見出したものである。
【0036】
本実施の形態例に係る光散乱体の屈折率の測定方法について、さらに説明する。
【0037】
まず、本実施の形態例に係る光散乱体の屈折率の測定方法において使用する測定装置について説明する。
【0038】
本実施の形態例に係る測定装置は偏光分光光度計を使用する。この偏光分光光度計は、一般的に用いられるゴニオメータと基本的には同じ構成の装置である。
【0039】
本実施の形態例に係る測定装置の概略構成は、例えば図3に示すように、入射光を発生する光源部としてのモノクロメータ10と、反射光または透過光を受光する受光部および受光部からの受光データを出力する出力部を備えた光パワーメータ12と、入射光を測定対象物Aに導光するための光照射プローブ14と、反射光または透過光を該受光部に導光する受光プローブ(光受光プローブ)16とを有し、モノクロメータ10と光照射プローブ14との間および光パワーメータ12と受光プローブ16との間は、それぞれ光ファイバ18、20で光学的に接続される。なお、光源部としてモノクロメータに変えて白色光源を用いてもよく、その場合は、受光部にさらに分光器を設ける。
【0040】
本実施の形態例の偏光分光光度計は、光照射プローブ10の測定対象物(以下、光散乱体という。)Aに対する向きを自在に変更し、任意の入射角θiに逐次変更可能な、図示しない角度変更機構(角度変更部)を備えている。このとき、角度変更機構は、反射角θrで反射光を受光するように受光プローブ16の光散乱体Aに対する向きを変化させるように構成されている。角度変更機構は、例えば市販のゴニオメータを改良したものである。また、偏光分光光度計は、p偏光平面波のみを入射光とするための偏光板22が光照射プローブに設けられている。これら2点が、通常の偏光分光光度計と相違する。
【0041】
モノクロメータ10は、例えば579nmの波長の光を発生させる。角度変更機構は、入射角θi(および反射角θr)を例えば25°〜65°の範囲内で例えば2.5°のピッチで変更させる。光照射プローブ14は照射径が例えば6mmであり、受光プローブ16は受光径が例えば9mmである。光パワーメータ12では、受光部としての光検出器で受光された反射光のエネルギが電力として得られ(出力部)、この電力を反射率に換算する。なお、このとき、電力をそのまま反射光の光量データとして用いてもよい。
【0042】
上記の測定装置を用い、以下の手順で光散乱体の屈折率を測定する。
【0043】
所定の分光波長の光をさらに偏光したp偏光平面波のみの入射光を25°の入射角で光散乱体の粗な表面に照射し、反射光を受光する。ついで、入射角を2.5°のピッチで65°まで変化させる。そして、それぞれの入射角θiに対する反射率を測定する。
【0044】
上記の結果は、例えば図4のようにグラフ化することができる。
【0045】
入射角θiおよび反射率のデータから、例えば最小二乗法によりフィッティングカーブ、すなわち反射率曲線を近似的に求め、さらに下向きに凸な反射率曲線の変曲点、言い換えれば反射率の最小値を求める。この変曲点における入射角が、擬制ブルースター角であり、以下、便宜的にこれをブルースター角(偏光角)θBとよぶ。なお、透過光の透過率または透過光量のデータを用いるときは、上向きに凸な透過率曲線または透過光量曲線の変曲点、言い換えれば透過率または透過光量の最大値を求めることになる。
【0046】
得られたブルースター角θBをtanθB=nの式に代入することにより、光散乱体の屈折率nが求められる。
【0047】
本実施の形態例に係る光散乱体の屈折率の測定方法の妥当性を以下の方法により検証した。
【0048】
屈折率が既知のシリカ粉末およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)粉末を準備し、これらの粉末をそれぞれ個別に容器に充填して測定対象の光散乱体を調製した。
【0049】
そして、それぞれの光散乱体についてN(繰り返し回数)=3で各入射角における反射率を測定した。
【0050】
シリカ粉末(正確にはシリカ粉末の集合体)についての反射率データをプロットしたものが、前掲の図4であり、ポリメタクリル酸メチル(以下、PMMAと表記する。)粉末(正確にはPMMA粉末の集合体)についての反射率データをプロットしたものが図5である。なお、図4中、縦軸の反射率は、拡散反射率を100%としたときの値を%表示したものであり、図5は、反射率を元データである電力(nW)で表示している。
【0051】
シリカ粉末については、ブルースター角θBとして、54.01、54.15、54.07が得られ、その3点の平均値が54.08であった。PMMA粉末については、ブルースター角θBとして、56.22、55.39、56.46が得られ、その3点の平均値が56.02であった。そして、それぞれの光散乱体のブルースター角θBの平均値からそれぞれの屈折率1.380および1.483を求めた。この結果より、本測定方法により得られるブルースター角θB、言い換えれば屈折率は、バラツキが3%以内に収まっており、精度(再現性)が良好であることがわかる。
【0052】
シリカ粉末およびPMMA粉末について測定した上記屈折率と、シリカおよびPMMAの屈折率の文献値とを図6に示した。ここで、文献値は、シリカおよびPMMAの双方とも平滑な表面を有する材料についての屈折率である。なお、本測定方法により、標準ガラス、水およびアセトンについてブルースター角θB、ブルースター角θBから得られる屈折率および屈折率の文献値についても、参考として示した。ここで、標準ガラスは、粗の程度が極微小であり略平滑な表面を有するとともに光の吸収がない固体物質の代表例として選んだものであり、水およびアセトンは、平滑な表面を有するとともに光の吸収がない液体物質の代表例として選んだものである。
【0053】
図6より、光散乱体であるシリカ粉末およびPMMA粉末について、本測定方法により略文献値に近い屈折率が得られていることがわかる。
【0054】
なお、図6を詳細に検討すると、本測定方法によって得られる光散乱体の屈折率は、表面が粗なシリカ粉末およびPMMA粉末の場合、表面が平滑な標準ガラス等の他の物質に比べて、文献値よりも小さい。
【0055】
この原因の一部が上述した測定原理の差にあることは明らかであるとしても、さらにそれ以外にも、粉末の集合体を調製するときの各粉体の充填密度や粒度分布の違いが一因であると考えられる。また、上記の測定結果については本測定方法の測定条件の最適化が十分になされていないことも一因であると考えられる。
【0056】
上記のうち、前者の粉体の充填密度や粒度分布の違いは、本測定方法の妥当性を直接左右するものではないが、本測定方法の妥当性を検証するときの前提条件として粉末の集合体の性状のバラツキ等に基づく測定値の変動要因を除去することを検討する必要がある。
【0057】
一方、後者の測定条件の最適化については、直接的あるいはハード的には、まず、入射角の変更ピッチを上記の2.5°から小さくしていくことにより測定精度を向上しうることは測定原理上明らかであり、角度変更機構を精密化して、入射角の変更ピッチを望ましくは1°以下、さらに望ましくは0.1°以下にすることにより、精度(再現精度)さらには正確度の向上を実現する。なお、散乱する反射光を受光する受光プローブの受光角度を反射角を中心として微小量変位させることにより、高感度の受光状態での反射率を求めることも考えられる。また、データを統計的に好適に処理する観点からは、反射率曲線をより近似精度良く得ることができるような、例えば多項式等の近似式を用いる。
【0058】
一方、測定条件を最適化するために、光学的観点から、光照射プローブの照射径を相対的に小さくしおよび受光プローブの受光径を相対的に大きくすることが考えられる。また、光照射プローブおよび受光プローブと試料との間の距離を小さくすることも考えられる。また、入射光は分光せず、受光する反射光を分光することも考えられる。
【0059】
以上説明した本実施の形態例に係る光散乱体の屈折率の測定方法により、光散乱体の屈折率をin situや分光条件においても好適に測定することができる。
【0060】
この場合、測定対象物である光散乱体は、例示した材料等の物質に限らず、例えば、皮膚を測定対象とすることもできる。
【0061】
本発明に係る光散乱体の屈折率の測定方法によれば、粗な試料表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた反射光の反射率または反射光量を求め、反射率または反射光量の最小値に対応する入射角をブルースター角と擬制し、ブルースター角と屈折率との関係式より屈折率を得る。
【0062】
また、本発明に係る光散乱体の屈折率の測定方法によれば、粗な試料表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた透過光の透過率または透過光量を求め、透過率または透過光量の最大値に対応する入射角をブルースター角と擬制し、ブルースター角と屈折率との関係式より屈折率を得る。
【0063】
これにより、光散乱体の屈折率をin situや分光条件においても好適に測定することができる。
【発明の効果】
【0064】
本発明によれば、光散乱体の屈折率を測定することができる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複素屈折率を説明するためのものであり、光を入射したときの等振幅面と等位相面の変化を示す概念図である。
【図2】ブルースター角を説明するためのものであり、反射率曲線のグラフ図である。
【図3】本実施の形態例に係る偏光分光光度計の概略構成を示す図である。
【図4】シリカ粉末の反射率曲線のグラフ図である。
【図5】PMMA粉末の反射率曲線のグラフ図である。
【図6】各材料のブルースター角および屈折率を示す表図である。
【符号の説明】
10 モノクロメータ
12 光パワーメータ
14 光照射プローブ
16 受光プローブ
18、20 光ファイバ
22 偏光板
Claims (6)
- 光散乱体の表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた反射光の反射率または反射光量を求め、該反射率または該反射光量の最小値に対応する入射角を求め、該最小値に対応する入射角及びブルースター角と屈折率との関係式より該光散乱体の屈折率を得ることを特徴とする光散乱体の屈折率の測定方法。
- 光散乱体の表面に複数の入射角度からp偏光平面波の光を入射させ、それぞれの入射角度の光に応じた透過光の透過率または透過光量を求め、該透過率または該透過光量の最大値に対応する入射角を求め、該最大値に対応する入射角及びブルースター角と屈折率との関係式より該光散乱体の屈折率を得ることを特徴とする光散乱体の屈折率の測定方法。
- 前記反射光または透過光は、分光された所定波長の光であることを特徴とする請求項1または2に記載の光散乱体の屈折率の測定方法。
- 前記入射角度を5°以下のピッチで変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光散乱体の屈折率の測定方法。
- 前記反射率または前記反射光量のデータを統計処理して反射率曲線または反射光量曲線を得、該反射率曲線または該反射光量曲線より該反射率または該反射光量の最小値に対応する入射角の値を求めることを特徴とする請求項1記載の光散乱体の屈折率の測定方法。
- 前記透過率または前記透過光量のデータを統計処理して透過率曲線または透過光量曲線を得、該透過率曲線または該透過光量曲線より該透過率または該透過光量の最大値に対応する入射角の値を求めることを特徴とする請求項2記載の光散乱体の屈折率の測定方法。
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