JP3882021B2 - 移動体に対する情報提供システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路上で移動する移動体に情報を提供するための移動体に対する情報提供システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動体に対する情報提供システムとしては、情報を描画した標識板を道路の周辺に設置して、運転者がそれを視認することで情報を取得するという手段が採られてきた。また、描画してある情報を状況の変化に応じて変更するには、予め標識板の内部に複数の情報を描画しておいて、表示される部分を随時変更して行くか、標識板の描画されている情報部分を差し替える等で対応していた。
【0003】
また、近年、ITS(高速道路交通システム)への取組みが盛んになる中、高速道路などの路側に設置された光ビーコンにより光を投光し、カーナビゲーションシステムに渋滞情報を提供するVICS(道路交通情報通信システム)が実用化されつつある。
【0004】
カーナビゲーションシステムは、周回衛星からの電波を受信し、受信地点での位置を特定し、ディスプレイ上に地図を表示させるものであるが、地図のデータは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory )やメモリチップ等に記憶されている。
【0005】
またVICSでは、光ビーコンより受け取った渋滞情報をカーナビゲーションシステムのディスプレイ上に重ねて表示したり、またこの様なシステムを病院などの施設にも応用して、歩行者の経路案内を支援することも考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、標識板に情報を描画する方法は運転者の視認に頼るものであり、視認できるだけの大きさの文字や図形の描画が必要であり、大きな描画面が必要とされ、また標識板に書き込まれる情報は限られたものとなってくる。更には運転者が他のことに気を取られ、標識板を見落としてしまったり、描画してある情報を読みとる前に標識板の地点を通過してしまった場合には、運転者は情報を取得することができず、情報提供システムとしての意義を喪失することとなる。
【0007】
また、VICSにおいては、カーナビゲーションシステムを用いることから、運転者が負担するハード面でのコストが高くなる。また、地理的に複雑な箇所では、多数のビーコン発射設備を設ける必要があって、システムのハード面でのコストも高くなり、またきめ細かな情報伝達を行うのが困難となる。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、運転者に対し確実に情報提供することが可能であり、低コストで実現することができ、地理的に複雑な箇所であっても、きめ細かな情報伝達を行うことが可能な移動体に対する情報提供システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、道路に沿って配置された光反射手段を、道路上で移動する移動体に搭載された情報取得手段とを備え、光反射手段は、光を入射すると光をコード化して反射し、情報取得手段は、光ビームを光反射手段へと出射する光ビーム出射手段と、光反射手段からの反射光を受光する受光手段と、この受光手段の出力からの反射光のコードを識別して、光反射手段の情報を取得する識別手段とを備えている。
【0010】
この様な構成の本発明によれば、光反射手段は光を入射すると、光をコード化して反射している。また、情報取得手段は、光ビームを光反射手段へと出射し、光反射手段からの反射光を受光し、この反射光のコードを識別して、光反射手段の情報を取得している。光をコード化するのが反射手段であることから、認識手段へ反射される光の強度を、反射が行われない単なる明色系のものより強くでき、遠方からや、悪天候時においても情報の伝達が円滑に行われる。
【0011】
また、移動体に情報を取得する識別手段を備え、運転者の視認に頼るものではないことから、運転者に対して確実に情報を提供することが可能である。また光反射手段は、それ自体から信号を発信せず、光を反射するだけのものであるから、低コストで実現することができる。また、多数の光反射手段を道路に沿って設置するか、または既存の光反射手段を利用すれば、地理的に複雑な箇所であっても、きめ細かな情報提供を行うことができる。
【0012】
ここで、光をコード化するとは、ある一定の形状若しくは面状態の光反射手段に光ビームが入射され、反射される光ビームを予め認識手段に記憶させたコードの光として反射させることである。その方法として、例えば反射により出射される光ビームの再帰反射が行われないか、若しくは単純な再帰反射と異なる光ビームが再帰反射をされるような部分を設けておき、単純な再帰反射と異なるものとするか、またはそれらを組み合わせるか、またはそれらを更に単純な再帰反射が行われる部分と組み合わせることで、光反射手段に情報を持たせることができ、また一定の形状の光反射手段においても、それぞれの反射面を異なるコード化された光ビームを反射できるようにすることで、複数種類の情報の表示が可能とできる。
【0013】
また本発明においては、光反射手段は、再帰反射体であってもよい。再帰反射体とは、ガラスビーズを散在させたり、そのシート状のものであったり、裏面をプリズム状に加工した透明体の裏面に金属を蒸着、貼着させたもの等であり、入射された光線の入射角が垂直でなくとも入射された方向に光線を反射するものである。従って、光ビーム出射手段に対して受光手段の位置をそれ程厳密に調整する必要がなくなる。
【0014】
また本発明においては、再帰反射体は、視線誘導標の主要部若しくは一部を形成するものであってもよい。視線誘導標は、運転者から認識されることでその機能を発揮するものであり、概して再帰反射体が車両に対向して設置されることから、光ビーム出射手段からの光の入射及び受光手段への光反射を確実に行うことができるものである。
【0015】
また本発明においては、光反射手段の反射面には、光反射が行われる部分と、光反射が行われない部分がコード化して設けられている。この場合は、光反射手段からの反射光がバーコード状の光ビームとなり、この偏向光によりコードが表される。
【0016】
また本発明においては、光反射手段の反射面には、偏向フィルムをコード化して貼り付けている。この場合は、光反射手段からの反射光が偏向光となり、この偏向光によりコードが表される。更には偏向フィルムは光透過性のものであり、反射面に貼り付けても反射体としての外観及び反射性をそれ程損なうものとはならない。
【0017】
更に、本発明においては、光反射手段の反射面には、それぞれの偏向方向を有する複数の偏向フィルムを貼り付けている。この場合は、それぞれの偏向方向の偏向光によりコードが表される。
【0018】
また、本発明においては、偏向フィルムの偏向方向は予め設定されたものである。この様に偏向フィルムの偏向方向を予め設定しておくことにより、偏向光の検出が容易となる。
【0019】
更に、本発明においては、光ビーム出射手段は、ファンビームを予め設定された方向に走査しつつ出射し、受光手段は、光反射手段からの予め設定された偏向方向の反射光を検出している。
【0020】
ファンビームは、扇状に広がる光ビームである。このファンビームを一定方向に走査すれば、光反射手段の反射面がファンビームにより一定方向に走査される。これと同時に、光反射手段からの予め設定された偏向方向の反射光を検出すれば、偏向フィルムによって表されるコードを識別することができる。
【0021】
更に、本発明においては、光ビーム出射手段は複数設けられて複数の方向に走査が行われるファンビームであってもよく、受光手段は、前記複数方向に対応する複数のコード化された反射光を検出している。
【0022】
また、本発明においては、光反射手段からの反射光のコードは、識別手段に記憶された情報に対応するものであって、反射光のコードは、該識別手段の情報に対応させて設定される。この様に光反射手段からの反射光のコードを識別手段に記憶された情報に対応させることで、識別手段に記憶された内容の情報を光反射手段に反映させて、移動体の現在位置の状態や情報を表示させることができる。
【0023】
更に、本発明においては、光反射手段に並設されて情報を送信する送信手段と、情報取得手段に付設されて送信手段からの情報を受信する受信手段とを更に備えるものであってもよい。この様に光反射手段側から情報を送信し、情報取得手段側で該情報を送信すれば、情報取得手段により取得可能な情報が多様化される。
【0024】
また、本発明においては、情報取得手段は、情報受信手段と反射光のコードを記憶した記憶媒体を有し、前記記憶媒体は書き換え可能なものであって、道路付近に設置された情報送信手段から送信された反射光のコードに関する情報を、前記情報受信手段により受信し、該情報を前記記憶媒体に記憶させている。この様に、書き換え可能な記憶手段に、情報送信手段からの反射光のコードに関する情報を記憶させることで、情報送信手段が設置されているあらゆる地点や地域等に関するきめ細かな情報を取得でき、地点や地域等に係わる情報を提供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の移動体に対する情報提供システムの一実施形態を概略的に示している。本実施形態の情報提供システムは、道路周辺に配置された再帰反射体11と、道路上で移動する自動車Cに搭載された情報取得装置21と、再帰反射体11に併設された情報送信装置31と、情報取得装置21に付設された情報受信装置41とを備えている。再帰反射体11は、車両側面のガードレールGの車道側や、車両上方の歩道橋Hの下面に設けられる。かような箇所に設置することで、発光が可視光であっても運転者等が眩惑を起こすことがなくなる。
【0027】
再帰反射体11は、図2に示すように反射板12上に、縦波の偏向光を透過する矩形型の各偏向フィルム13及び横波の偏向光を透過する矩形型の各偏向フィルム14を適宜間隔を空けて配列したものである、反射板12の表面を各偏向フィルム13、14の偏向面に設けている。
【0028】
反射板12上に偏向フィルムを設けるに当たっては、ガラスビーズを散在させたり、そのシート状のものの上に偏向フィルムを貼着したり、また偏向フィルム13、14を金型内にインサートして、偏向フィルムと反対側の裏面をプリズム状の表面形状とするよう射出成形を行い、その裏面に金属を蒸着させることで、偏向フィルム13、14と反射板12を一体化させ、再帰反射体11に再帰反射性を具備させてもよい。
【0029】
更に、偏向フィルムの表面に汚染物質が付着すると、光線の再帰反射が妨げられたり、誤ったコードとして認識する恐れがあることから、更に各偏向フィルム13、14の表面には、水滴や雪氷の付着防止、汚れ防止用のコーティングを施しているものである。
【0030】
再帰反射体の表面に水滴や雪氷が付着したり、汚れたりすると、光線の乱反射や遮蔽により光線の再帰反射が行われなかったり、またはコードを誤認する恐れがあることから、それらの付着を防止するコーティングを本発明に係わる再帰反射体の表面に施すことで、情報の提供をより確実に行うことができる。また、コーティングを行うことで、再帰反射体の表面を保護することもできる。
【0031】
水滴付着防止のコーティングとしては、電波吸収体の外面に超撥水性の被覆層や、超親水性の被覆層を設けるのが好ましく、また滑雪氷性の被覆層を設けてもよい。超撥水性の被覆層を設けることにより、外面に付着した水滴は球状となり、その自重により容易に滑落される。超親水性の被覆層を設けることで、外面に付着した水は、水滴とならずに表面に均一な水膜となって、電波の乱反射が抑えられる。また滑雪氷性の被覆層を設けることで、その撥水性により外面に付着した水滴はその自重により速やかに滑落されると共に、外面に雪氷が付着したとしても、容易に滑落させることが可能である。
【0032】
超撥水性の被覆層は、撥水剤を撥水に適する形状の表面に塗布すること等により形成できる。超親水性の被覆層は、酸化チタン等の光触媒を含有した被覆層であって、紫外線が照射されることで活性化されて、超親水性を発現すると共に、その外面に付着した汚染物質を酸化分解して、汚れ防止としての機能を発現するものである。
【0033】
滑雪氷性の被覆層とは、本出願人による特願2001−103031号に記載の被覆層であって、外面の表面張力が35dyne/cm以下、水滴の滑落角度が40度以下であり、付着した雪氷を容易に滑落させることができるものである。
【0034】
光が再帰反射体11の各偏向フィルム13に入射した場合は、各偏向フィルム13を通じて縦波の偏向光が反射される。また、光が再帰反射体11の各偏向フィルム14に入射した場合は、各偏向フィルム14を通じて横波の偏向光が反射される。更に、光が再帰反射体11の空白スペース15に入射した場合には、格別に偏向されていない光が反射される。
【0035】
再帰反射体11上には、各偏向フィルム13、14及び空白スペース15を組み合わせて、合計6個のバーを併設することができる。そして各バー毎に、各偏向フィルム13、14及び空白スペース15のいずれかが配置されているかにより、3種類の値のいずれかを指示することができ、各偏向フィルム13、14及び空白スペース15の組み合わせにより、36通りのコードを表示することができる。例えば、各偏向フィルム13、14及び空白スペース15が「0」、「1」及び「2」に対応しているものとすると、図2に示す再帰反射体11によって、0、1、2、1、2、0のコードが表示されていることとなる。
【0036】
情報取得装置21は、再帰反射体11の情報を読みとるものであり、図3に示す様に投光部22と、2つの受光部23、24と、投光部22から出射されるレーザー光の投光方向を制御する投光方向制御部25と、各受光部23、24で受光されたそれぞれの光の強度を認識する受光光認識部26と、投光方向制御部25を制御したり、受光光認識部26による認識結果に基づいて、再帰反射体11の情報を識別する判定部27と、判定部27により制御されるスピーカ28及び情報表示部29とを備えている。また、判定部27は、再帰反射体11を判別したときに、情報受信装置41を起動する。
【0037】
投光部22は、光の進行に伴って、その垂直方向の幅のみが拡大し、かつ水平方向の幅が極めて狭く変化しない光ビーム、すなわちファンビームLを出射する投光方向制御部25は、投光部22を制御することにより、ファンビームLを水平方向に繰り返し往復運動させる。
【0038】
受光部23の受光面には、縦波の偏向光のみを通過させる偏向フィルタ23aが設けられている。また、受光部24の受光面には、横波の偏向光のみを通過させる偏向フィルタ24aが設けられている。
【0039】
自動車Cが再帰反射体11に十分に接近してくると、投光部22からのファンビームLによって、再帰反射体11が水平方向に走査される。そして、ファンビームLが再帰反射体11の各偏向フィルム13に入射した場合は、各偏向フィルム13を通じて縦波の偏向光が反射され、この縦波の偏向光が偏向フィルタ23aを通じて受光部23に入射する。また、ファンビームLが再帰反射体11の各偏向フィルム14に入射した場合は、各偏向フィルム14通じて横波の偏向光が反射され、この横波の偏向光が偏向フィルタ24aを通じて受光部24に入射する。更に、ファンビームLが再帰反射体11の空白スペース15に入射した場合は、格別に偏向されていない光が反射され、この光が偏向フィルタ23a、24aを通じて各受光部23、24に入射する。
【0040】
ここで、投光部22からのファンビームLを水平方向に繰り返し往復運動させているので、ファンビームLによって再帰反射体11が水平方向に繰り返し往復走査される。このため、再帰反射体11からの反射光が各受光部23、24に入射したときには、図4(a)及び(b)に示すように各受光部23、24の受光出力は、ある時点Tを境にして対称になる。判定部27は、各受光部23、24の受光出力がある時点Tを境にして対称になっていれば、この時点Tの前後の受光光を再帰反射体11により反射されたものとみなす。そして、判定部27は、各受光部23、24の受光出力に基づいて、再帰反射体11上の各偏向フィルム13、14及び空白スペース15の組み合わせと順番を判定し、再帰反射体11のコードを認識する。
【0041】
例えば、先に述べたように再帰反射体11によって36通り、又は56通りのコードが表示されるので、これらのコードに対応するそれぞれの報知内容に係わる情報を予め登録したデータベースに作成しておく。そして判定部27は、再帰反射体11の情報を識別すると、このコードに対応する報知内容をデータベースから検索し、この報知内容をスピーカ28から発音したり、表示部29に表示したりする。
【0042】
また判定部27は、時点Tの前後の受光光を再帰反射体11により反射されたものと見なしたときに、情報受信装置41を起動する。情報受信装置41は、再帰反射体11近傍の情報送信装置31からの情報を示す電磁波信号を受信し、これを復調して、情報送信装置31からの情報を得て、この情報を判定部27に与える。この情報は、例えば音声メッセージや表示データそのものである。判定部27は、音声メッセージをスピーカ28から発音したり、表示データを表示部29に表示する。ここでは、再帰反射体11を認識してから、情報受信装置41を起動するので、情報の誤受信を防止することができる。また、情報受信装置41の起動は、情報受信装置41が情報送信装置31に十分に接近したときになされるので、情報送信装置31の送信出力を高くする必要がない。
【0043】
再帰反射体11の情報に対応する報知内容は、不変的なものがよく、例えば道路の急カーブや一旦停止区域、自動車の制御情報等を知らせるものがよい。多数の再帰反射体11を道路に沿って配置すれば、地理的に複雑な箇所であってもきめ細かな情報伝達を行うことができる。また情報送信装置31からの情報は変動的なものがよく、例えば交通情報や気象情報がよい。
【0044】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、再帰反射体11の偏向フィルムとして、縦波や横波を通過させるものだけではなく、右上45度方向、左上45度方向を組み合わせることで、より多彩なコードを表すことも可能であり、この場合、図2に示す実施形態においては56通りのコードを表すことができる。また、各バーを水平方向に配列するのではなく、垂直方向に配列しても構わない。更に、図5に示すように円形の複数マーク51を配列し、各マーク51毎に偏向フィルムを貼り付けたり、空白スペースとしてもよい。
【0045】
図6は、再帰反射体11が配置される箇所の異なる実施の一形態を示すものである。再帰反射体は、図1に示すような車両の側方や上方のみならず、車両の前方方向、例えば本図に示すような標識板11aに設けられてもよい。
【0046】
また、図7は、再帰反射体11に偏向フィルムを貼り付けるものではなく、光を反射しない各バーを適宜の間隔を設けて配列し、これにより情報を提供する反射板を示すものである。本図(a)に示すように、反射板12の反射面には、空白スペース15と非反射スペース16が適宜間隔を設けて配列されており、この配列により情報が表されている。空白スペース15は、反射面に特に光学的に処理を行っていない部分であり、入射された光ビームは、単純に再帰反射される。対して非反射スペース16は、反射面に到達すべき光ビームを、光透過性の低いフィルム等により遮へいしている部分であり、これらの組み合わせにより反射光は1つのコードとされている。
【0047】
非反射スペース16を形成するには、光ビームの遮へいを行うことができるものであれば特に限定されず、バーコードを形成するような黒色のシールでもよいが、空白スペース15それ自体が再帰反射性を有し、反射光の強度が強いことから、明色系で光透過性の低いフィルム状のものを用いてもよく、更には反射板12の反射面の色彩に合わせたものが外観上は好ましい。例えば、白色や黄色の反射板上に、白色や黄色で光透過性の低いフィルム状のものを反射面に貼り付ける等である。
【0048】
本図(a)にファンビームが照射され、一定方向への走査が行われると、その反射光は情報取得手段において、本図(b)に示すように、0と1の繰り返しのコードとして認識される。このコードを図2〜図4に示した実施例と同様にコードとして認識し、コードに対応する情報を出力するものである。
【0049】
また、本発明に係わる、ファンビームが複数方向への走査が行われる実施の一形態を示すのが図8である。再帰反射体11の反射板12の表面に、反射スペース15と非反射スペース16が9つの領域にそれぞれ配置され、ファンビームは、(a)に示すように▲1▼〜▲6▼の6方向について走査がなされる。反射光は認識部において、(b)に示すようなコードとして認識される。これら▲1▼〜▲6▼のそれぞれのコードの組み合わせにより1つのコードを表現することで、光反射手段表面に形成される偏向フィルム等の配列が簡素なものでも、多様な情報を表示することができる。
【0050】
更に図9は、本発明に係わる実施の一形態を示すものであり、(a)に示すようにベルト状になされた再帰反射板11の反射面12には、各々横方向に偏向フィルム13、14及び空白スペース15が適宜設けられ、1つのコードを形成している。このベルト状の再帰反射板11は、内部に回転軸が設けられて回転可能とされており、(b)に示すように窓部62を設けた函体61に収納されることで、窓部62よりその内の1つのコードを移動体に向けて表示することができる。例えば、Aは平常時、Bは降雪や強風時、Cは通行止めや積雪等による規制時に提供すべき情報とし、気象センサー等と組み合わせることで、状況に応じた有益な情報を選択的に表示することができる。更には、窓部62を複数設けてもよく、それらの開閉を直接又は遠隔にて操作することで、コード化された反射光をより多様なものとできる。
【0051】
図10は、図3に示した形態の変形の一形態を示すものである。道路付近に設置された情報送信装置71より送信され、情報受信装置41に受信されたコードは判定部27の一部としての記憶媒体271に記憶され、反射体(図示せず)によりコード化されて反射された光は受光光認識部26により認識され、判定部27へコード情報として送られるが、判定部27で認識したコードは、記憶媒体271に予め記憶されていた情報から読み出されたコード情報と照合され、合致したコードに対応する情報がスピーカー28、表示部29に情報として表示され、運転者等に認識されることとなる。
【0052】
ここで、記憶媒体271としては、磁性材料等を用いてもよいが、書き込みや読み出しが短時間で行われるものが好適であるのは言うまでもなく、CD−RW、メモリチップ等を用いるのが好ましい。情報送信装置71は、移動体が通行する付近で、移動体に情報を送信することが可能な地点であれば、その設置場所を特に限定するものではないが、高速道路の検札所等、移動体が一旦停止する様な場所に設置するのが好ましい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光反射手段は光を入射すると、光をコード化して反射している。また、情報取得手段は、光ビームを光反射手段へと出射し、光反射手段からの反射光を受光し、この反射光のコードを識別して、光反射手段の情報を取得している。光をコード化するのが反射手段であることから、認識手段へ反射される光の強度を強くでき、遠方からや、悪天候時においても情報の伝達が円滑に行われる。
【0054】
また、移動体に情報を取得する識別手段を備え、運転者の視認に頼るものではないことから、運転者に対して確実に情報を提供することが可能である。また光反射手段は、それ自体から信号を発信せず、光を反射するだけのものであるから、低コストで実現することができる。また、多数の光反射手段を道路に沿って設置するか、または既存の光反射手段を利用すれば、地理的に複雑な箇所であっても、きめ細かな情報提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の移動体に対する情報提供システムの一実施形態を概略的に示す図である。
【図2】 図1のシステムにおける再帰反射体を例示する図である。
【図3】 図1のシステムにおける情報取得装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 (a)及び(b)は、図3の情報取得装置における各受光部の受光出力を例示する図である。
【図5】 図2の再帰反射体の反射板の他の例を示す図である。
【図6】 再帰反射体が配置される箇所の異なる実施形態を示す説明図である。
【図7】 (a)及び(b)は、再帰反射体の別の変形例を示す図である。
【図8】 ファンビームの複数方向への走査が行われる実施形態を示す説明図である。
【図9】 (a)及び(b)は、再帰反射体の更に他の変形例を示す図である。
【図10】 (a)及び(b)は、再帰反射体の更に別の変形例を示す図である。
【符号の説明】
11 再帰反射体
11a 標識板
12 反射板
13、14 偏向フィルム
21 情報取得装置
22 投光部
23、24 受光部
25 投光方向制御部
26 受光光認識部
27 判定部
271 記憶媒体
28 スピーカー
29 表示部
31 情報送信装置
41 情報受信装置
51 マーク
61 函体
62 窓部
71 情報送信装置

Claims (12)

  1. 道路に沿って配置された光反射手段と、道路上で移動する移動体に搭載された情報取得手段とを備え、
    光反射手段は、その反射面に貼り付けられたそれぞれの偏向方向を有する複数の偏向フィルムを有し、光を入射すると、光をコード化して反射し、
    情報取得手段は、光ビームを光反射手段へ出射する光ビーム出射手段と、光反射手段からの反射光を受光する受光手段と、この受光手段の出力から反射光のコードを識別して、光反射手段の情報を取得する識別手段とを備えることを特徴とする移動体に対する情報提供システム。
  2. 道路に沿って配置された光反射手段と、道路上で移動する移動体に搭載された情報取得手段と、光反射手段に併設され、情報を送信する送信手段と、情報取得手段に付設され、送信手段からの情報を受信する受信手段とを備え、
    光反射手段は、光を入射すると、光をコード化して反射し、
    情報取得手段は、光ビームを光反射手段へ出射する光ビーム出射手段と、光反射手段からの反射光を受光する受光手段と、この受光手段の出力から反射光のコードを識別して、光反射手段の情報を取得する識別手段と、反射光のコードを記憶し、該コードの出力が可能な記憶媒体とを有するものであって、
    前記記憶媒体は、書き換え可能なもので、道路付近に設置された情報送信手段から送信された反射光のコードに関する情報を、前記情報受信手段により受信し、該情報を前記記憶媒体に記憶させることを特徴とする移動体に対する情報提供システム。
  3. 道路に沿って配置された光反射手段と、道路上で移動する移動体に搭載された情報取得手段と、光反射手段に併設され、情報を送信する送信手段と、情報取得手段に付設され、送信手段からの情報を受信する受信手段とを備え、
    光反射手段は、光を入射すると、光をコード化して反射し、
    情報取得手段は、光ビームを光反射手段へ出射する光ビーム出射手段と、光反射手段からの反射光を受光する受光手段と、この受光手段の出力から反射光のコードを識別して、光反射手段の情報を取得する識別手段とを備え、光反射手段の情報を取得したときに受信手段を起動することを特徴とする移動体に対する情報提供システム。
  4. 光反射手段は、再帰反射体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体に対する情報提供システム。
  5. 再帰反射体は、道路付帯設備に取り付けられたものであることを特徴とする請求項4に記載の移動体に対する情報提供システム。
  6. 再帰反射体は、視線誘導標の主要部若しくは一部を形成するものであることを特徴とする請求項4に記載の移動体に対する情報提供システム。
  7. 光反射手段は、その反射面に光反射が行われる部分と、光反射が行われない部分がコード化して設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の移動体に対する情報提供システム。
  8. 光反射手段は、その反射面に偏向フィルムをコード化して貼り付けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体に対する情報提供システム。
  9. 偏向フィルムの偏向方向は、予め設定されたものであることを特徴とする請求項8に記載の移動体に対する情報提供システム。
  10. 光ビーム出射手段は、ファンビームを予め設定された方向に走査しつつ出射し、
    受光手段は、光反射手段から、予め設定されコード化された反射光を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体に対する情報提供システム。
  11. 光ビーム出射手段は、複数設けられて複数の方向に走査を行うファンビームであって、
    受光手段は、前記複数方向に対応する複数のコード化された反射光を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体に対する情報提供システム。
  12. 光反射手段からの反射光のコードは、識別手段に記憶された情報に 対応するものであって、
    反射光のコードは、該識別手段の情報に対応させて設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体に対する情報提供システム。
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