JP3881877B2 - 分離沈殿槽及びそれを用いた浄化システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業排水、生活排水等の各種排水、河川、湖沼、海水の汚泥といった各種汚物(以下「汚水」という)を浄化するための分離沈殿槽及びそれを用いた浄化システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
汚水を浄化するには、汚水中に含まれる固形物を沈殿させることが必要である。従来は沈殿槽に汚水を溜めて一定時間放置して、上澄みと沈殿物とに分離させた後で、ポンプにより上澄みを汲み上げ、堆積した沈殿物を別途除去するのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の沈殿槽では沈殿物を除去する際に、一定時間沈殿槽内に放置する必要があったため、連続して上澄み液を汲み取ることができず、また、溜まった沈殿物を除去するための作業が別に必要であったため、汚水の迅速な処理が困難であった。また、処理速度を上げるためには底面積の広い(容積の大きい)沈殿槽が必要であり、その建設費、設備費などがコスト高となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は汚水を連続的に処理することができる分離沈殿槽とそれを用いた浄化システムを提供することにある。
【0005】
本件出願の第1の分離沈殿槽は、汚水が供給される分離沈殿槽本体1と、その内側の底部2から上向きに立ち上げた外パイプ3と、外パイプ3の内部に縦向きに設置された内パイプ4とを有し、外パイプ3の下部には分離沈殿槽本体1の下部に沈殿した汚物が流入する入口5が設けられ、内パイプ4の上部には入口5から流入して外パイプ3内を上昇した汚物が流れ込む流入口6が形成され、内パイプ4の下部7は分離沈殿槽本体1の下部から外に導出されて、流入口6から流入した汚物が分離沈殿槽本体1の外部に排出されるようにしたものである。
【0006】
本件出願の第2の分離沈殿槽は、前記分離沈殿槽において、内パイプ4の流入口6の位置を上下に調節可能としたものである。
【0007】
本件出願の第1の浄化システムは、前記いずれかの分離沈殿槽の前段に、汚水とバイオ液とを混合するバイオ液混合槽9が設置され、バイオ液混合槽9でバイオ液が混合された汚水が前記分離沈殿槽8へ供給されて、当該分離沈殿槽8で分離沈殿処理されるものである。
【0008】
本件出願の第2の浄化システムは、前記浄化システムにおいて、縦長なバイオ液混合槽9内に螺旋状の混合具10が縦向きに配置され、その混合具10の上部から汚水及びバイオ液を供給し、混合具10の下部からエアーを供給するものである。
【0009】
本件出願の第3の浄化システムは、前記いずれかの浄化システムが多段に接続されたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(分離沈殿槽の実施形態)
本発明の分離沈殿槽の第1の実施形態を図1に基づいて説明する。この分離沈殿槽8は、分離沈殿槽本体1と、同本体1の底部2の中心に立設された外パイプ3と、同外パイプ3の内側に立設された内パイプ4とを備えている。分離沈殿槽本体1に供給された汚水中の汚物は同本体1の底部2に沈殿し、沈殿物は汚水と共に外パイプ3内に流入し、外パイプ3内に流入した汚水及び沈殿物は内パイプ4内に流入し、内パイプ4内に流入した汚水及び沈殿物は同パイプ4を通って分離沈殿槽本体1から排出されるようにしてある。他方、分離沈殿槽本体1内の汚水の上澄みは、同本体1の上部に設けられた排水口12からオーバーフローして外部に排出されるようにしてある。以上によって、分離沈殿槽本体1内に供給された汚水が沈殿物と上澄みとに分離される。
【0011】
前記分離沈殿槽本体1は、その底部2が中心に向けてすり鉢状に窪んでおり、汚水供給口21から供給された汚水中の汚物(固形物)は該底部2に沈殿して堆積する。ここで、前記汚水供給口21の位置が低すぎると、供給された汚水の勢いによって底部2に堆積している沈殿物が舞い上がってしまう。一方、汚水供給口21の位置が高すぎると、供給された汚水がそのまま排出口12から排出されてしまう。従って、以上の観点を考慮した上で汚水供給口21の位置を決定することが望ましく、本実施形態では、分離沈殿槽本体1の高さ方向ほぼ中間位置に汚水供給口21を設けてある。分離沈殿槽本体1の素材は特に限定されないが、腐食や錆びに強い素材が望ましく、例えばステンレス、FRP、RC等が適する。分離沈殿槽本体1の底面形状は円形が好ましいが、方形や他の形状であっても良い。分離沈殿槽本体1の上部には排気弁36を介して排気管20が接続されており、分離沈殿槽本体1内で発生したガスを外部へ排出することができる。排気量は排気弁36により調節可能としている。
【0012】
前記外パイプ3の下部には入口5が形成されており、分離沈殿槽本体1の底部2に堆積した沈殿物は汚水の水圧によって該入口5から外パイプ3内に送り込まれる。図1には外パイプ3の下部側面に穴を設けて入口5とした場合が図示されているが、外パイプ3を分離沈殿槽本体1の底部2から少し浮かせて設置することにより生じた、底部2と外パイプ3の下端との隙間を入口5とすることもできる。尚、外パイプ3の上端が開口している場合には、開口部からの汚水の流入を防止すべく、汚水の水面位置よりも外パイプ3の上端位置を高くしておく必要がある。もっとも、この条件さえ満たせば、外パイプ3の上端を分離沈殿槽本体1の天井面まで立ち上げても、図1に示すように天井面の手前までしか立ち上げなくても良い。
【0013】
前記内パイプ4は分離沈殿槽本体1を貫通しており、上部には流入口6が形成されている。前記のようにして外パイプ3内に送り込まれた汚水及び沈殿物は汚水の水圧によって外パイプ3内を上昇し、前記流入口6から内パイプ4内に流入し、内パイプ4を通って分離沈殿槽本体1の外に排出される。このように汚水及び沈殿物を汚水の水圧によって内パイプ4内に流入させるためには、前記流入口6の位置が分離沈殿槽本体1内の汚水の水位よりも低くいことが必要である。図1には、内パイプ4の上端開口部をそのまま流入口6とした場合が図示されているが、内パイプ4の上部側面に穴を開設し、それを流入口6としても良い。何れの場合にも、含まれる沈殿物の比重が異なる汚水を同一の分離沈殿槽8で処理するためには、流入口6の位置を上下に調節可能とするのが望ましい。例えば比重の小さな沈殿物を含む汚水を処理する場合には、外パイプ内3に送り込まれた沈殿物が汚水の流れに乗って容易に入口5から流入口6までたどりつく。従って、沈殿物を吸い込む力(分離沈殿槽本体1内の汚水の水位と内パイプ4の流入口6との高さの違いに基づく水圧による)はあまり必要無く、流入口6の位置を高目に調節する。逆に比重の大きな沈殿物を含む汚水を処理する場合には、沈殿物を吸い込む力としてより大きな力が必要となるので、より大きな水圧を得るために内パイプ4の流入口6の位置を低めに調節する。
【0014】
内パイプ4には排出制御機構19が設けられており、汚水及び沈殿物の排出量を制御可能としてある。この排出制御機構19は、分離沈殿槽本体1内に設置された沈殿物センサー17と、内パイプに設置された自動弁18(電磁弁)と、沈殿物センサー17の検出結果に基づいて自動弁18を開閉する制御部とか構成されている。この排出制御機構19では、沈殿物センサー17が沈殿物を検知すると(沈殿物が沈殿物センサー17の設置位置まで堆積すると)、制御部が自動弁18を一定時間開いて汚水及び沈殿物を排出し、沈殿物の堆積量を常時一定量以下に維持する。尚、2つの沈殿物センサー17を上下に配置し、上方のセンサーが沈殿物を検知したら自動弁18を開き、上下のセンサーが共に沈殿物を検知しなくなったら自動弁18を閉じるようにしても良い。
【0015】
内パイプ4には前記自動弁18を迂回する迂回パイプ22が接続され、その迂回パイプ22の途中には排出用手動弁16が設置されている。従って、何らかの原因で自動弁18が作動しなくなった場合でも、排出用手動弁16を開閉して沈殿物を排出することが可能である。もっとも、自動弁18が正常に作動している場合でも、排出用手動弁16を開閉して沈殿物の堆積量を任意に調整することができる。
【0016】
前記分離沈殿槽本体1の底部2には外パイプ3よりも周縁側に掃除用管14が接続されている。この掃除用管14は前記迂回パイプ22に接続されており、迂回パイプ22との接続点よりも手前(分離沈殿槽本体1側)には掃除用手動弁15が設置されている。従って、装置の保守点検などの際には、掃除用手動弁15及び排出用手動弁16を開いて分離沈殿槽8の底部2に溜まった沈殿を排出することができる。
【0017】
(浄化システムの第1の実施形態)
本発明の浄化システムの第1の実施形態について図2に基づき説明する。この浄化システムは、前記図1に示す分離沈殿槽8の前段に、汚水にバイオ液を混合するためのバイオ液混合槽9を接続したものである。
【0018】
前記バイオ液混合槽9は、両端が閉塞された円筒状の筐体23内に螺旋状の管からなる混合具10を設置したものである。この混合具10の上端には供給管24が接続され、下端にはエアー供給管25が接続されている。供給管24にはバイオ液を供給するためのバイオ供給管28が接続されており、供給管24から汚水及びバイオ液が注入され、エアー供給管25からエアーが注入される。混合具10の上部は排気弁36を介して排気管20と接続されており、注入されたエアーは該排気管20へと排気され、その量は排気弁36により調節可能としてある。ここで、バイオ液とは、汚水中に含まれている有機物、無機物などを分解して無害化するためのバクテリアを含んだ液であり、含まれるバクテリアの作用により有害物質を分解、沈殿、除去、脱色、脱臭することができる。尚、バイオ液には沈殿を促進させるための凝集剤を添加して用いることもできる。凝集剤を添加した場合にはその凝集作用により次段の分離沈殿槽8における沈殿除去の効率を向上させることができる。
【0019】
混合具10の上端から同混合具10内に注入された汚水及びバイオ液は、同混合具10内を流下する間に混合される。この際、混合具10の下端から注入され、同混合具10内を上昇してくるエアーの作用によって両者はさらによく攪拌、混合される。加えて、エアー中の酸素が汚水及びバイオ液に溶け込むため、バイオ液中のバクテリアの働きが活性化する。
【0020】
以上のようにしてバイオ液と混合された汚水は、中継管26を介して分離沈殿槽8へ送られ、分離沈殿槽本体1の汚水供給口21から同本体1内へ供給される。分離沈殿槽8では前記のようにして汚水が沈殿物と上澄みとに分離されるが、この際にバイオ液中のバクテリアの働きによって汚水中の有害物質が分解、沈殿、除去、脱色、脱臭される。その後、分離された沈殿物は汚水と共に内パイプ4を介して図示されていない汚泥沈殿槽へ送られ、上澄みは分離沈殿槽本体1の排水口12からオーバーフローして外部に排出される。尚、バクテリアによる分解、沈殿、除去、脱色、脱臭は前記混合具10内においても行われるが、主には分離沈殿槽本体1内において行われる。また、混合具10内における分解、沈殿、除去等によって発生した沈殿物は、同混合具10に接続された排出管27に設置された弁35を開いて排出させることができる。
【0021】
前記汚泥沈殿槽は従来からある汎用のものであり、汚水を汚泥沈殿槽内に所定時間放置することにより沈殿と上澄みとに分離することができる。汚泥沈殿槽で発生した沈殿はプレス又は遠心分離機等により脱水され、コンポスト原料、紙の原料、建材などに加工され、その際発生する脱水液は液肥として植物の栽培などに用いられる。
【0022】
尚、前記バイオ液に含まれるバクテリアは処理の対象となる汚水の種類に応じて任意に選択することができ、また汚水の汚れの程度に応じて添加する量も任意に選択することができる。添加する凝集剤の量も汚水の汚れの程度により任意に選択することができる。
【0023】
(浄化システムの第2の実施形態)
本発明の浄化システムの第2の実施形態について図3に基づき説明する。この浄化システムは、前記図2に示す浄化システムを3段接続し、1次処理、2次処理、3次処理(最終処理)の3段階の処理によって汚水を浄化するものである。各段の浄化システムの構成及び作用は図2に示す浄化システムのそれと同一である。従って、ここでは該システムの構成及び作用の説明は省略し、該システムによる浄水の工程について説明する。
【0024】
本実施形態に示す浄化システムでは、まず初段の浄化システム31Aのバイオ液混合槽9aにおいて汚水とバイオ液とが混合され、それが同システム31Aの分離沈殿槽8aへ送られる。分離沈殿槽8aからオーバーフローした上澄みには再度バイオ液が混合され、その後、中段の浄化システム31Bのバイオ液混合槽9bへ送られる。ここで、分離沈殿槽8a内の水位よりも分離沈殿槽8b内の水位を低くすることによって、初段の浄化システム31Aから次段の同システム31Bへとポンプ等を使うことなく上澄みを送ることができるようにしている。一方、分離沈殿槽8aから排出された汚水及び沈殿物は汚泥沈殿槽30へ送られる。
【0025】
浄化システム31Bのバイオ液混合槽9bへ送り込まれた上澄み及びバイオ液は同混合槽9bにおいて混合され、該システム31Bの分離沈殿槽8bへ送られる。分離沈殿槽8bからオーバーフローした上澄みには再度バイオ液が混合され、その後、最終段の浄化システム31Cのバイオ液混合槽9cへ送られる。一方、分離沈殿槽8bから排出された汚水及び沈殿物は前記汚泥沈殿槽30へ送られる。
【0026】
浄化システム31Cのバイオ液混合槽9cへ送り込まれた上澄み及びバイオ液は同混合槽9cにおいて混合される。この混合槽9cには前記汚泥沈殿槽30において得られた上澄みも同時に送り込まれて混合される。その後、これら混合された上澄み及びバイオ液は該システム31Cの分離沈殿槽8cへ送られる。分離沈殿槽8cから排出された汚水及び沈殿物は、前記汚泥沈殿槽30における沈殿物と同様にプレス、又は遠心分離機等により脱水され、コンポスト原料、紙の原料、建材などに加工され、その際発生する脱水液は液肥として植物の栽培などに用いられる。分離沈殿槽8cからオーバーフローした上澄みは、有害物質が分解され、十分に浄化されている。この浄水には、バイオ液に含まれるバクテリアが生きているので、必要に応じてその一部を再びバイオ混合槽9a、9bへ戻して再利用することもできる。この場、バイオ混合槽9a、9bで混合するバイオ液の量を30〜40%削減することができる。
【0027】
尚、図3に示す浄化システムでは汚泥沈殿槽30の上澄みを最終段の浄化システム31Cへ導入する構成としているが、前段の浄化システム31Aや31Bに導入するような構成であっても良い。
【0028】
(浄化システムのその他の実施形態)
図3には3つの浄化システムを接続した浄化システムの構成が表されているが、2つの浄化システムを接続した浄化システムであっても、4つ以上の浄化システムを接続した浄化システムであっても良い。その場合にも、分離沈殿槽8の水位がそれよりも前段の同システムの分離沈殿槽8の水位よりも低くなるように各システムの分離沈殿槽8の高さを設定するのが好ましい。
【0029】
【発明の効果】
本件出願の第1の分離沈殿槽は、分離沈殿槽の底部に溜まった沈殿物を外パイプの入口から流入させ、外パイプ内を上昇させて内パイプ上部の流入口より流れ込ませて分離沈殿槽本体の外に排出するので次のような効果を有する。
(1)汚水を沈殿槽内に一定時間放置する必要がなく、沈殿槽における一連の分離作業を連続処理により行うことが可能であり、汚水を迅速に処理することができる。
(2)沈殿槽に溜まった沈殿物を除去する作業が不要であるため作業の効率化が図られ、汚水を迅速に処理することができる。
(3)汚水の供給から、上澄み及び沈殿物の排出までの一連の作業を自動制御にて実施可能であり、同作業を行う際に必要なコストを削減することができる。
【0030】
本件出願の第2の分離沈殿槽は、内パイプ上端を上下に調整可能としているので、前述の効果に加えて、単一の分離沈殿槽により比重の異なった沈殿物を含む汚水を処理することができるという効果を有する。
【0031】
本件出願の第1の浄化システムは、分離沈殿槽の前段にバイオ混合槽を設置して、そのバイオ混合槽内にて汚水をバイオ液とを混合した混合液を沈殿槽へ導入するので次のような効果を有する
(1)バイオ液に含まれるバクテリアにより汚水中の有害物質を分解することができる。
(2)従来必要であった大きな沈殿槽が不要であるため、従来の汚水処理システムに比べて設置面積を1/2〜1/10にまで削減できるため、土地の有効利用を図ることができ、また建設費や設備費を抑えることができる。
【0032】
本件出願の第2の浄化システムは、前記混合具の下部からエアーを供給するので、前記第1の浄化システムの効果に加えて、次のような効果を有する。
(1)エアー中に含まれる酸素を十分に混合液中に溶け込ませることができるため好気性のバクテリアの働きを促進することができ、迅速に汚水を処理することができる。
(2)汚水とバイオ液とを十分に混ぜ合せることができるようになり、バイオ液中のバクテリアによる汚水中に含まれる有害物質の分解を容易とし、汚水を迅速に処理することができる。
【0033】
本件出願の第3の浄化システムは、前記の浄化システムを多段に接続しているので、一度に処理できる汚水の量を増大することができるとともに、より汚水処理の程度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分離沈殿槽の一例を示す説明図。
【図2】本発明の浄化システムの一例を示す説明図。
【図3】本発明の浄化システムの他の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 分離沈殿槽本体
2 底部
3 外パイプ
4 内パイプ
5 入口
6 流入口
7 内パイプの下部
8 分離沈殿槽
9 バイオ混合槽
10 混合具
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業排水、生活排水等の各種排水、河川、湖沼、海水の汚泥といった各種汚物(以下「汚水」という)を浄化するための分離沈殿槽及びそれを用いた浄化システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
汚水を浄化するには、汚水中に含まれる固形物を沈殿させることが必要である。従来は沈殿槽に汚水を溜めて一定時間放置して、上澄みと沈殿物とに分離させた後で、ポンプにより上澄みを汲み上げ、堆積した沈殿物を別途除去するのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の沈殿槽では沈殿物を除去する際に、一定時間沈殿槽内に放置する必要があったため、連続して上澄み液を汲み取ることができず、また、溜まった沈殿物を除去するための作業が別に必要であったため、汚水の迅速な処理が困難であった。また、処理速度を上げるためには底面積の広い(容積の大きい)沈殿槽が必要であり、その建設費、設備費などがコスト高となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は汚水を連続的に処理することができる分離沈殿槽とそれを用いた浄化システムを提供することにある。
【0005】
本件出願の第1の分離沈殿槽は、汚水が供給される分離沈殿槽本体1と、その内側の底部2から上向きに立ち上げた外パイプ3と、外パイプ3の内部に縦向きに設置された内パイプ4とを有し、外パイプ3の下部には分離沈殿槽本体1の下部に沈殿した汚物が流入する入口5が設けられ、内パイプ4の上部には入口5から流入して外パイプ3内を上昇した汚物が流れ込む流入口6が形成され、内パイプ4の下部7は分離沈殿槽本体1の下部から外に導出されて、流入口6から流入した汚物が分離沈殿槽本体1の外部に排出されるようにしたものである。
【0006】
本件出願の第2の分離沈殿槽は、前記分離沈殿槽において、内パイプ4の流入口6の位置を上下に調節可能としたものである。
【0007】
本件出願の第1の浄化システムは、前記いずれかの分離沈殿槽の前段に、汚水とバイオ液とを混合するバイオ液混合槽9が設置され、バイオ液混合槽9でバイオ液が混合された汚水が前記分離沈殿槽8へ供給されて、当該分離沈殿槽8で分離沈殿処理されるものである。
【0008】
本件出願の第2の浄化システムは、前記浄化システムにおいて、縦長なバイオ液混合槽9内に螺旋状の混合具10が縦向きに配置され、その混合具10の上部から汚水及びバイオ液を供給し、混合具10の下部からエアーを供給するものである。
【0009】
本件出願の第3の浄化システムは、前記いずれかの浄化システムが多段に接続されたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(分離沈殿槽の実施形態)
本発明の分離沈殿槽の第1の実施形態を図1に基づいて説明する。この分離沈殿槽8は、分離沈殿槽本体1と、同本体1の底部2の中心に立設された外パイプ3と、同外パイプ3の内側に立設された内パイプ4とを備えている。分離沈殿槽本体1に供給された汚水中の汚物は同本体1の底部2に沈殿し、沈殿物は汚水と共に外パイプ3内に流入し、外パイプ3内に流入した汚水及び沈殿物は内パイプ4内に流入し、内パイプ4内に流入した汚水及び沈殿物は同パイプ4を通って分離沈殿槽本体1から排出されるようにしてある。他方、分離沈殿槽本体1内の汚水の上澄みは、同本体1の上部に設けられた排水口12からオーバーフローして外部に排出されるようにしてある。以上によって、分離沈殿槽本体1内に供給された汚水が沈殿物と上澄みとに分離される。
【0011】
前記分離沈殿槽本体1は、その底部2が中心に向けてすり鉢状に窪んでおり、汚水供給口21から供給された汚水中の汚物(固形物)は該底部2に沈殿して堆積する。ここで、前記汚水供給口21の位置が低すぎると、供給された汚水の勢いによって底部2に堆積している沈殿物が舞い上がってしまう。一方、汚水供給口21の位置が高すぎると、供給された汚水がそのまま排出口12から排出されてしまう。従って、以上の観点を考慮した上で汚水供給口21の位置を決定することが望ましく、本実施形態では、分離沈殿槽本体1の高さ方向ほぼ中間位置に汚水供給口21を設けてある。分離沈殿槽本体1の素材は特に限定されないが、腐食や錆びに強い素材が望ましく、例えばステンレス、FRP、RC等が適する。分離沈殿槽本体1の底面形状は円形が好ましいが、方形や他の形状であっても良い。分離沈殿槽本体1の上部には排気弁36を介して排気管20が接続されており、分離沈殿槽本体1内で発生したガスを外部へ排出することができる。排気量は排気弁36により調節可能としている。
【0012】
前記外パイプ3の下部には入口5が形成されており、分離沈殿槽本体1の底部2に堆積した沈殿物は汚水の水圧によって該入口5から外パイプ3内に送り込まれる。図1には外パイプ3の下部側面に穴を設けて入口5とした場合が図示されているが、外パイプ3を分離沈殿槽本体1の底部2から少し浮かせて設置することにより生じた、底部2と外パイプ3の下端との隙間を入口5とすることもできる。尚、外パイプ3の上端が開口している場合には、開口部からの汚水の流入を防止すべく、汚水の水面位置よりも外パイプ3の上端位置を高くしておく必要がある。もっとも、この条件さえ満たせば、外パイプ3の上端を分離沈殿槽本体1の天井面まで立ち上げても、図1に示すように天井面の手前までしか立ち上げなくても良い。
【0013】
前記内パイプ4は分離沈殿槽本体1を貫通しており、上部には流入口6が形成されている。前記のようにして外パイプ3内に送り込まれた汚水及び沈殿物は汚水の水圧によって外パイプ3内を上昇し、前記流入口6から内パイプ4内に流入し、内パイプ4を通って分離沈殿槽本体1の外に排出される。このように汚水及び沈殿物を汚水の水圧によって内パイプ4内に流入させるためには、前記流入口6の位置が分離沈殿槽本体1内の汚水の水位よりも低くいことが必要である。図1には、内パイプ4の上端開口部をそのまま流入口6とした場合が図示されているが、内パイプ4の上部側面に穴を開設し、それを流入口6としても良い。何れの場合にも、含まれる沈殿物の比重が異なる汚水を同一の分離沈殿槽8で処理するためには、流入口6の位置を上下に調節可能とするのが望ましい。例えば比重の小さな沈殿物を含む汚水を処理する場合には、外パイプ内3に送り込まれた沈殿物が汚水の流れに乗って容易に入口5から流入口6までたどりつく。従って、沈殿物を吸い込む力(分離沈殿槽本体1内の汚水の水位と内パイプ4の流入口6との高さの違いに基づく水圧による)はあまり必要無く、流入口6の位置を高目に調節する。逆に比重の大きな沈殿物を含む汚水を処理する場合には、沈殿物を吸い込む力としてより大きな力が必要となるので、より大きな水圧を得るために内パイプ4の流入口6の位置を低めに調節する。
【0014】
内パイプ4には排出制御機構19が設けられており、汚水及び沈殿物の排出量を制御可能としてある。この排出制御機構19は、分離沈殿槽本体1内に設置された沈殿物センサー17と、内パイプに設置された自動弁18(電磁弁)と、沈殿物センサー17の検出結果に基づいて自動弁18を開閉する制御部とか構成されている。この排出制御機構19では、沈殿物センサー17が沈殿物を検知すると(沈殿物が沈殿物センサー17の設置位置まで堆積すると)、制御部が自動弁18を一定時間開いて汚水及び沈殿物を排出し、沈殿物の堆積量を常時一定量以下に維持する。尚、2つの沈殿物センサー17を上下に配置し、上方のセンサーが沈殿物を検知したら自動弁18を開き、上下のセンサーが共に沈殿物を検知しなくなったら自動弁18を閉じるようにしても良い。
【0015】
内パイプ4には前記自動弁18を迂回する迂回パイプ22が接続され、その迂回パイプ22の途中には排出用手動弁16が設置されている。従って、何らかの原因で自動弁18が作動しなくなった場合でも、排出用手動弁16を開閉して沈殿物を排出することが可能である。もっとも、自動弁18が正常に作動している場合でも、排出用手動弁16を開閉して沈殿物の堆積量を任意に調整することができる。
【0016】
前記分離沈殿槽本体1の底部2には外パイプ3よりも周縁側に掃除用管14が接続されている。この掃除用管14は前記迂回パイプ22に接続されており、迂回パイプ22との接続点よりも手前(分離沈殿槽本体1側)には掃除用手動弁15が設置されている。従って、装置の保守点検などの際には、掃除用手動弁15及び排出用手動弁16を開いて分離沈殿槽8の底部2に溜まった沈殿を排出することができる。
【0017】
(浄化システムの第1の実施形態)
本発明の浄化システムの第1の実施形態について図2に基づき説明する。この浄化システムは、前記図1に示す分離沈殿槽8の前段に、汚水にバイオ液を混合するためのバイオ液混合槽9を接続したものである。
【0018】
前記バイオ液混合槽9は、両端が閉塞された円筒状の筐体23内に螺旋状の管からなる混合具10を設置したものである。この混合具10の上端には供給管24が接続され、下端にはエアー供給管25が接続されている。供給管24にはバイオ液を供給するためのバイオ供給管28が接続されており、供給管24から汚水及びバイオ液が注入され、エアー供給管25からエアーが注入される。混合具10の上部は排気弁36を介して排気管20と接続されており、注入されたエアーは該排気管20へと排気され、その量は排気弁36により調節可能としてある。ここで、バイオ液とは、汚水中に含まれている有機物、無機物などを分解して無害化するためのバクテリアを含んだ液であり、含まれるバクテリアの作用により有害物質を分解、沈殿、除去、脱色、脱臭することができる。尚、バイオ液には沈殿を促進させるための凝集剤を添加して用いることもできる。凝集剤を添加した場合にはその凝集作用により次段の分離沈殿槽8における沈殿除去の効率を向上させることができる。
【0019】
混合具10の上端から同混合具10内に注入された汚水及びバイオ液は、同混合具10内を流下する間に混合される。この際、混合具10の下端から注入され、同混合具10内を上昇してくるエアーの作用によって両者はさらによく攪拌、混合される。加えて、エアー中の酸素が汚水及びバイオ液に溶け込むため、バイオ液中のバクテリアの働きが活性化する。
【0020】
以上のようにしてバイオ液と混合された汚水は、中継管26を介して分離沈殿槽8へ送られ、分離沈殿槽本体1の汚水供給口21から同本体1内へ供給される。分離沈殿槽8では前記のようにして汚水が沈殿物と上澄みとに分離されるが、この際にバイオ液中のバクテリアの働きによって汚水中の有害物質が分解、沈殿、除去、脱色、脱臭される。その後、分離された沈殿物は汚水と共に内パイプ4を介して図示されていない汚泥沈殿槽へ送られ、上澄みは分離沈殿槽本体1の排水口12からオーバーフローして外部に排出される。尚、バクテリアによる分解、沈殿、除去、脱色、脱臭は前記混合具10内においても行われるが、主には分離沈殿槽本体1内において行われる。また、混合具10内における分解、沈殿、除去等によって発生した沈殿物は、同混合具10に接続された排出管27に設置された弁35を開いて排出させることができる。
【0021】
前記汚泥沈殿槽は従来からある汎用のものであり、汚水を汚泥沈殿槽内に所定時間放置することにより沈殿と上澄みとに分離することができる。汚泥沈殿槽で発生した沈殿はプレス又は遠心分離機等により脱水され、コンポスト原料、紙の原料、建材などに加工され、その際発生する脱水液は液肥として植物の栽培などに用いられる。
【0022】
尚、前記バイオ液に含まれるバクテリアは処理の対象となる汚水の種類に応じて任意に選択することができ、また汚水の汚れの程度に応じて添加する量も任意に選択することができる。添加する凝集剤の量も汚水の汚れの程度により任意に選択することができる。
【0023】
(浄化システムの第2の実施形態)
本発明の浄化システムの第2の実施形態について図3に基づき説明する。この浄化システムは、前記図2に示す浄化システムを3段接続し、1次処理、2次処理、3次処理(最終処理)の3段階の処理によって汚水を浄化するものである。各段の浄化システムの構成及び作用は図2に示す浄化システムのそれと同一である。従って、ここでは該システムの構成及び作用の説明は省略し、該システムによる浄水の工程について説明する。
【0024】
本実施形態に示す浄化システムでは、まず初段の浄化システム31Aのバイオ液混合槽9aにおいて汚水とバイオ液とが混合され、それが同システム31Aの分離沈殿槽8aへ送られる。分離沈殿槽8aからオーバーフローした上澄みには再度バイオ液が混合され、その後、中段の浄化システム31Bのバイオ液混合槽9bへ送られる。ここで、分離沈殿槽8a内の水位よりも分離沈殿槽8b内の水位を低くすることによって、初段の浄化システム31Aから次段の同システム31Bへとポンプ等を使うことなく上澄みを送ることができるようにしている。一方、分離沈殿槽8aから排出された汚水及び沈殿物は汚泥沈殿槽30へ送られる。
【0025】
浄化システム31Bのバイオ液混合槽9bへ送り込まれた上澄み及びバイオ液は同混合槽9bにおいて混合され、該システム31Bの分離沈殿槽8bへ送られる。分離沈殿槽8bからオーバーフローした上澄みには再度バイオ液が混合され、その後、最終段の浄化システム31Cのバイオ液混合槽9cへ送られる。一方、分離沈殿槽8bから排出された汚水及び沈殿物は前記汚泥沈殿槽30へ送られる。
【0026】
浄化システム31Cのバイオ液混合槽9cへ送り込まれた上澄み及びバイオ液は同混合槽9cにおいて混合される。この混合槽9cには前記汚泥沈殿槽30において得られた上澄みも同時に送り込まれて混合される。その後、これら混合された上澄み及びバイオ液は該システム31Cの分離沈殿槽8cへ送られる。分離沈殿槽8cから排出された汚水及び沈殿物は、前記汚泥沈殿槽30における沈殿物と同様にプレス、又は遠心分離機等により脱水され、コンポスト原料、紙の原料、建材などに加工され、その際発生する脱水液は液肥として植物の栽培などに用いられる。分離沈殿槽8cからオーバーフローした上澄みは、有害物質が分解され、十分に浄化されている。この浄水には、バイオ液に含まれるバクテリアが生きているので、必要に応じてその一部を再びバイオ混合槽9a、9bへ戻して再利用することもできる。この場、バイオ混合槽9a、9bで混合するバイオ液の量を30〜40%削減することができる。
【0027】
尚、図3に示す浄化システムでは汚泥沈殿槽30の上澄みを最終段の浄化システム31Cへ導入する構成としているが、前段の浄化システム31Aや31Bに導入するような構成であっても良い。
【0028】
(浄化システムのその他の実施形態)
図3には3つの浄化システムを接続した浄化システムの構成が表されているが、2つの浄化システムを接続した浄化システムであっても、4つ以上の浄化システムを接続した浄化システムであっても良い。その場合にも、分離沈殿槽8の水位がそれよりも前段の同システムの分離沈殿槽8の水位よりも低くなるように各システムの分離沈殿槽8の高さを設定するのが好ましい。
【0029】
【発明の効果】
本件出願の第1の分離沈殿槽は、分離沈殿槽の底部に溜まった沈殿物を外パイプの入口から流入させ、外パイプ内を上昇させて内パイプ上部の流入口より流れ込ませて分離沈殿槽本体の外に排出するので次のような効果を有する。
(1)汚水を沈殿槽内に一定時間放置する必要がなく、沈殿槽における一連の分離作業を連続処理により行うことが可能であり、汚水を迅速に処理することができる。
(2)沈殿槽に溜まった沈殿物を除去する作業が不要であるため作業の効率化が図られ、汚水を迅速に処理することができる。
(3)汚水の供給から、上澄み及び沈殿物の排出までの一連の作業を自動制御にて実施可能であり、同作業を行う際に必要なコストを削減することができる。
【0030】
本件出願の第2の分離沈殿槽は、内パイプ上端を上下に調整可能としているので、前述の効果に加えて、単一の分離沈殿槽により比重の異なった沈殿物を含む汚水を処理することができるという効果を有する。
【0031】
本件出願の第1の浄化システムは、分離沈殿槽の前段にバイオ混合槽を設置して、そのバイオ混合槽内にて汚水をバイオ液とを混合した混合液を沈殿槽へ導入するので次のような効果を有する
(1)バイオ液に含まれるバクテリアにより汚水中の有害物質を分解することができる。
(2)従来必要であった大きな沈殿槽が不要であるため、従来の汚水処理システムに比べて設置面積を1/2〜1/10にまで削減できるため、土地の有効利用を図ることができ、また建設費や設備費を抑えることができる。
【0032】
本件出願の第2の浄化システムは、前記混合具の下部からエアーを供給するので、前記第1の浄化システムの効果に加えて、次のような効果を有する。
(1)エアー中に含まれる酸素を十分に混合液中に溶け込ませることができるため好気性のバクテリアの働きを促進することができ、迅速に汚水を処理することができる。
(2)汚水とバイオ液とを十分に混ぜ合せることができるようになり、バイオ液中のバクテリアによる汚水中に含まれる有害物質の分解を容易とし、汚水を迅速に処理することができる。
【0033】
本件出願の第3の浄化システムは、前記の浄化システムを多段に接続しているので、一度に処理できる汚水の量を増大することができるとともに、より汚水処理の程度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分離沈殿槽の一例を示す説明図。
【図2】本発明の浄化システムの一例を示す説明図。
【図3】本発明の浄化システムの他の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 分離沈殿槽本体
2 底部
3 外パイプ
4 内パイプ
5 入口
6 流入口
7 内パイプの下部
8 分離沈殿槽
9 バイオ混合槽
10 混合具
Claims (5)
- 汚水が供給される分離沈殿槽本体(1)と、その内側の底部(2)から上向きに立ち上げた外パイプ(3)と、外パイプ(3)の内部に縦向きに設置された内パイプ(4)とを有し、外パイプ(3)の下部には分離沈殿槽本体(1)の下部に沈殿した汚物が流入する入口(5)が設けられ、内パイプ(4)の上部には入口(5)から流入して外パイプ(3)内を上昇した汚物が流れ込む流入口(6)が形成され、内パイプ(4)の下部(7)は分離沈殿槽本体(1)の下部から外に導出されて、流入口(6)から流入した汚物が分離沈殿槽本体(1)の外部に排出されるようにしたことを特徴とする分離沈殿槽。
- 請求項1記載の分離沈殿槽において、内パイプ(4)の流入口(6)の位置を上下に調節可能であることを特徴とする分離沈殿槽。
- 請求項1又は請求項2記載の分離沈殿槽(8)の前段に、汚水とバイオ液とを混合するバイオ液混合槽(9)が設置され、バイオ液混合槽(9)でバイオ液が混合された汚水が前記分離沈殿槽(8)へ供給されて、当該分離沈殿槽(8)で分離沈殿処理されることを特徴とする浄化システム。
- 請求項3記載の浄化システムにおいて、縦長なバイオ液混合槽(9)内に螺旋状の混合具(10)が縦向きに配置され、その混合具(10)の上部から汚水及びバイオ液を供給し、混合具(10)の下部にからエアーを供給することを特徴とする浄化システム。
- 請求項3又は請求項4記載の浄化システムが、多段に接続されたことを特徴とする浄化システム。
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