JP3881343B2 - Method and apparatus for disassembling cylindrical structure - Google Patents
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Description
本発明は、老朽化した鉄筋コンクリート製煙突や鋼製煙突などの筒状構造物、特に鉄塔などに周囲を支持されていない自立型の筒状構造物をその基端部から順次解体する筒状構造物の解体方法およびその解体装置に関する。 The present invention is a cylindrical structure in which a cylindrical structure such as an aged reinforced concrete chimney or steel chimney, in particular, a self-supporting cylindrical structure that is not supported by a steel tower or the like is sequentially disassembled from its base end. The present invention relates to an object dismantling method and an apparatus for disassembling the object.
老朽化した煙突などの筒状構造物を解体するには、例えば、大型クローラクレーンのブームを筒状構造物の頂部へ延ばして筒状構造物を頂部から解体する方法や、筒状構造物を登り降りする解体装置によって筒状構造物を頂部から解体する方法が採られていた。
これらの方法では筒状構造物を頂部から解体するため、周辺へ解体片や粉塵が飛散するおそれがあり、特に焼却施設のダイオキシンに汚染された煙突においては近隣住民へ悪影響を及ぼすおそれがある。
In order to dismantle a cylindrical structure such as an old chimney, for example, a method of extending a boom of a large crawler crane to the top of the tubular structure and disassembling the tubular structure from the top, or a tubular structure A method of disassembling the cylindrical structure from the top with a dismantling device that climbs up and down has been adopted.
In these methods, the cylindrical structure is dismantled from the top, so there is a risk that dismantling pieces and dust will be scattered to the surrounding area, and in particular, in the chimney contaminated with dioxins in the incineration facility, there is a risk of adversely affecting neighboring residents.
そこで、筒状構造物である塔体の周囲に作業台を配置し、この作業台に塔体の側面を吊下げて固定した後、その固定部より下方の塔体を切断して取り除き、その取り除いた分だけ塔体を降下させて再び作業台に固定し、上記切断作業を繰り返すようにした塔体の解体方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。これにより、高所での解体作業がなくなり、解体物等が高所から飛来落下することがなくなるというものである。
しかしながら、筒状構造物は細長い形状で鉛直に立設しており、その基端部から順次解体する場合、筒状構造物をその下端部付近で保持すると、解体時に風、地震等によって発生する転倒モーメントにより筒状構造物が不安定になり易く、その転倒モーメントを支持するために上記作業台等の仮設構造物、仮設設備を大掛かりなものとする必要がある。 However, the cylindrical structure is vertically elongated and has a vertical shape. When dismantling from its base end, if the cylindrical structure is held near its lower end, it will be generated by wind, earthquake, etc. The cylindrical structure is likely to become unstable due to the overturning moment, and it is necessary to make the temporary structure such as the work table and the temporary equipment large in order to support the overturning moment.
本発明の課題は、筒状構造物を保持しながらその基端部から順次解体する際に、筒状構造物を安定して保持し、解体のための仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることである。 An object of the present invention is to stably hold a cylindrical structure when sequentially disassembling the tubular structure while holding the tubular structure, and to provide a temporary structure and temporary equipment for dismantling on a small scale. Is to be.
以上の課題を解決するため、本発明は、例えば図1に示すように、筒状構造物(鉄筋コンクリート製煙突1、以下「煙突1」という。)を保持しながらその基端部から順次解体する方法であって、筒状構造物(煙突1)の重心Gよりも上方の位置でこの筒状構造物(煙突1)の水平移動を拘束することを特徴とする。
In order to solve the above problems, the present invention , for example, as shown in FIG. 1, sequentially disassembles from a base end portion of a tubular structure (reinforced
このように、解体しようとする筒状構造物(煙突1)を保持しながら、その重心Gよりも上方の位置で水平移動を拘束することにより、筒状構造物(煙突1)の転倒モーメントを有効に押さえ、安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。 In this way, by holding the cylindrical structure (chimney 1) to be dismantled and restraining the horizontal movement at a position above the center of gravity G, the overturning moment of the cylindrical structure (chimney 1) is reduced. It can hold down effectively and can hold a cylindrical structure (chimney 1) stably. Further, the temporary structure and the temporary equipment for supporting the overturning moment can be made small.
さらに、本発明は、前記筒状構造物の解体方法において、例えば図6、7に示すように、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、この貫通口16に筒身支持梁5を挿入し、この筒身支持梁5で筒状構造物(煙突1)の荷重を支持することを特徴とする。
Furthermore, the present invention provides a method for disassembling the cylindrical structure , wherein , as shown in FIGS. 6 and 7, for example, the through-
このように、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、この貫通口16に筒身支持梁5を挿入し、この筒身支持梁5により筒状構造物(煙突1)を支持することにより、筒状構造物(煙突1)を確実に支持し、安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。
In this way, the
また、本発明は、例えば図1に示すように、筒状構造物(煙突1)を保持しながらその基端部から順次解体する装置であって、筒状構造物(煙突1)の重心よりも上方に位置してこの筒状構造物(煙突1)の水平移動を拘束する筒身拘束手段3を備えることを特徴とする。 Further, the present invention is an apparatus for sequentially dismantling from a base end portion of a cylindrical structure (chimney 1) while holding the cylindrical structure (chimney 1) as shown in FIG. Is also provided with a cylinder restraining means 3 which is located above and restrains the horizontal movement of the cylindrical structure (chimney 1).
このように、解体しようとする筒状構造物(煙突1)を保持しながら、筒身拘束手段3が、筒状構造物(煙突1)の重心よりも上方の位置で筒状構造物(煙突1)の水平移動を拘束するため、筒状構造物(煙突1)の転倒モーメントを有効に押さえ、解体装置2が安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための解体装置2等の仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。
In this way, while holding the cylindrical structure (chimney 1) to be disassembled, the cylindrical body restraining means 3 is located at a position above the center of gravity of the cylindrical structure (chimney 1). Since the horizontal movement of 1) is constrained, the overturning moment of the cylindrical structure (chimney 1) can be effectively suppressed, and the
さらに、本発明は、前記筒状構造物(煙突1)の解体装置2において、例えば図6、7に示すように、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに形成される貫通口16に挿入される筒身支持梁5で筒状構造物(煙突1)の荷重を支持する筒身支持手段4を備えることを特徴とする。
Further, according to the present invention, in the
このように、筒身支持手段4が、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに形成される貫通口16に挿入される筒身支持梁5で筒状構造物(煙突1)の荷重を支持するため、筒状構造物(煙突1)を確実に支持し、解体装置2が安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。
Thus, the cylindrical structure (chimney 1) is formed by the
本発明の具体的な筒状構造物の解体装置としては、例えば図1に示すように、筒状構造物(煙突1)を保持しながらその基端部から順次解体する装置であって、筒状構造物(煙突1)の側周にほぼ等間隔に立設する複数の支柱10に支持される架台9と、前記架台9に配置される複数のリフトダウン装置8と、前記リフトダウン装置8に保持され、筒状構造物(煙突1)の重心Gよりも上方に位置してこの筒状構造物(煙突1)の水平移動を拘束する筒身拘束手段3と、前記筒身拘束手段3から巻上装置6を介して吊り下げられ、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに形成される貫通口16(図7参照。)に挿入される筒身支持梁5で筒状構造物(煙突1)の荷重を支持する筒身支持手段4と、を備える。
As a specific cylindrical structure disassembling apparatus of the present invention, for example, as shown in FIG. 1, an apparatus for sequentially disassembling a cylindrical structure (chimney 1) from its base end while holding the cylindrical structure. A
このように、解体しようとする筒状構造物(煙突1)を複数の支柱10に支持される架台9とこの架台9に配置される複数のリフトダウン装置8で保持しながら、筒身拘束手段3が、筒状構造物(煙突1)の重心Gよりも上方の位置で筒状構造物(煙突1)の水平移動を拘束することにより、筒状構造物(煙突1)の転倒モーメントを有効に押さえ、解体装置2が安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。さらに、筒身拘束手段3から巻上装置6を介して吊り下げられた筒身支持手段4が、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに形成される貫通口16に挿入される筒身支持梁5で筒状構造物(煙突1)の荷重を支持することにより、筒状構造物(煙突1)を確実に支持し、解体装置2が安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。
そして、筒身拘束手段3により筒状構造物(煙突1)を拘束したままの状態で、筒身支持梁5を貫通口16から抜き取り、再び筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、巻上装置6を地上近傍の所定高さまで巻き上げ、貫通口16に筒身支持梁5を挿入した後、リフトダウン装置8を作動させて筒身拘束手段3のみをその地上近傍の所定高さに相当する高さ分上昇させる。こうして筒身拘束手段3および筒身支持手段4を上方に盛り替えることができる。
In this way, while holding the cylindrical structure (chimney 1) to be disassembled by the
Then, with the tubular structure (chimney 1) being restrained by the tubular body restraining means 3, the
本発明の具体的な筒状構造物の解体方法としては、例えば図1に示すように、上記筒状構造物の解体装置を用いて筒状構造物(煙突1)を保持しながらその基端部から順次解体する方法であって、前記筒身拘束手段3で筒状構造物(煙突1)の水平移動を拘束するとともに、前記筒身拘束手段3から巻上装置6を介して吊り下げられた筒身支持手段4で筒状構造物(煙突1)の荷重を支持し、前記筒身支持梁5が挿入された貫通口16(図7参照)の位置よりも下方の位置で筒状構造物(煙突1)を切断して搬出し、その切断して搬出した分だけ前記リフトダウン装置8により筒状構造物(煙突1)を保持しながら下降させ、前記筒身拘束手段3および筒身支持手段4を上方に盛り替える。
As a specific method of disassembling a cylindrical structure according to the present invention, for example, as shown in FIG. 1, the base end of the tubular structure (chimney 1) is held while the cylindrical structure disassembling apparatus is used. In which the tubular structure (chimney 1) is restrained from horizontal movement by the tubular restraining means 3 and is suspended from the tubular restraining means 3 via a hoisting
このように、解体しようとする筒状構造物(煙突1)を複数の支柱10に支持される架台9とこの架台9に配置される複数のリフトダウン装置8で保持しながら、筒身拘束手段3により筒状構造物(煙突1)の重心Gよりも上方の位置で水平移動を拘束するため、筒状構造物(煙突1)の転倒モーメントを有効に押さえ、安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。さらに、筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、この貫通口16に、前記筒身拘束手段3から巻上装置6を介して吊り下げられた筒身支持手段4の筒身支持梁5を挿入し、この筒身支持梁5により筒状構造物(煙突1)を支持することにより、筒身支持手段4が筒状構造物(煙突1)を確実に支持し、安定して筒状構造物(煙突1)を保持することができる。
そして、筒身拘束手段3により筒状構造物(煙突1)を拘束したままの状態で、筒身支持梁5を貫通口16から抜き取り、再び筒状構造物(煙突1)の地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、巻上装置6を地上近傍の所定高さまで巻き上げ、貫通口16に筒身支持梁5を挿入した後、リフトダウン装置8を作動させて筒身拘束手段3のみをその地上近傍の所定高さに相当する高さ分上昇させる。こうして筒身拘束手段3および筒身支持手段4を上方に盛り替えることができる。
In this way, while holding the cylindrical structure (chimney 1) to be disassembled by the
Then, with the tubular structure (chimney 1) being restrained by the tubular body restraining means 3, the
本発明によれば、解体しようとする筒状構造物を複数の支柱に支持される架台とこの架台に配置される複数のリフトダウン装置で保持しながら、その重心よりも上方の位置で水平移動を拘束することにより、筒状構造物の転倒モーメントを有効に押さえ、安定して筒状構造物を保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。さらに、筒状構造物の地上近傍の所定高さに貫通口を形成し、この貫通口に、筒身拘束手段から巻上装置を介して吊り下げられた筒身支持手段の筒身支持梁を挿入し、この筒身支持梁により筒状構造物を支持することにより、筒状構造物を確実に支持し、安定して筒状構造物を保持することができる。
そして、筒身拘束手段により筒状構造物を拘束したままの状態で、筒身支持梁を貫通口から抜き取り、再び筒状構造物の地上近傍の所定高さに貫通口を形成し、巻上装置を地上近傍の所定高さまで巻き上げ、貫通口に筒身支持梁を挿入した後、リフトダウン装置を作動させて筒身拘束手段のみをその地上近傍の所定高さに相当する高さ分上昇させる。こうして筒身拘束手段および筒身支持手段を上方に盛り替えることができる。
According to the present invention, a cylindrical structure to be disassembled is horizontally moved at a position above the center of gravity while being held by a gantry supported by a plurality of columns and a plurality of lift-down devices arranged on the gantry. By restraining the above, it is possible to effectively suppress the overturning moment of the cylindrical structure and stably hold the cylindrical structure. Further, the temporary structure and the temporary equipment for supporting the overturning moment can be made small. Furthermore, a through-hole is formed at a predetermined height near the ground of the cylindrical structure, and a tubular support beam of the tubular support means suspended from the tubular restraining means via the hoisting device is formed in the through-hole. By inserting and supporting the cylindrical structure with the cylindrical support beam, the cylindrical structure can be reliably supported and the cylindrical structure can be stably held.
Then, with the tubular structure restrained by the tubular body restraining means, the tubular support beam is removed from the through hole, and the through hole is formed again at a predetermined height near the ground of the tubular structure. After the device is rolled up to a predetermined height near the ground, and a cylindrical support beam is inserted into the through hole, the lift-down device is operated to raise only the cylindrical restraint means by a height corresponding to the predetermined height near the ground. . In this way, the cylinder restraining means and the cylinder supporting means can be rearranged upward.
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本実施の形態は、筒状構造物である鉄筋コンクリート製煙突1(以下、「煙突1」という。)の解体に適用したものである。図1は、本実施の形態に係る煙突の解体工法及び解体装置の概要を説明する側面図、図2は、同平面図である。
Hereinafter, the best mode for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
This embodiment is applied to the dismantling of a reinforced concrete chimney 1 (hereinafter referred to as “
図1に示すように、煙突1は、鉄塔などに周囲を支持されていない自立型の円柱状のものであり、その断面が基端部から頂部にかけて漸減する形状をしている。この煙突1の筒身1aの基端部の下方には、煙突1の荷重を支持する鉄筋コンクリート製の煙突基礎1cが構築されている。
As shown in FIG. 1, the
まず、このような煙突1の筒身1aを解体するための解体装置2について説明する。図3(a)、(b)はそれぞれ解体装置2を示す平面図、側面図である。この解体装置2は、煙突1の側周にほぼ等間隔に立設する4本の支柱10に支持される架台9と、この架台9に配置される4基のリフトダウン装置8と、このリフトダウン装置8に保持され、煙突1の筒身1aの重心よりも上方に位置してこの煙突1の筒身1aの水平移動を拘束する筒身拘束手段3と、この筒身拘束手段3から吊り下げられ、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定高さに形成される貫通口16に挿入される筒身支持梁5で煙突1の筒身1aの荷重を支持する筒身支持手段4、等を備えている。
First, the
図3(b)に示すように、煙突1の煙突基礎1c上に煙突1の側周にほぼ等間隔に4つの支柱基礎10aが設けられ、それぞれの支柱基礎10a上に支柱10が複数の支柱材10bを連接して設けられている。そして、これらの支柱10に支持されて架台9が組み立てられている。
As shown in FIG. 3 (b), four
リフトダウン装置8は、図3(b)に示すように、前記架台9上に煙突1の筒身1aの側周を取り囲んで4箇所に配置されている。各リフトダウン装置8は、2台のジャッキ8aと1本のリフティングバー8bとで構成されている。ジャッキ8aのストロークごとにリフティングバー8bの盛替操作を行い、所定高さをリフトダウンさせて煙突1の筒身1aを保持しながら昇降させることができる。
As shown in FIG. 3 (b), the lift-down
筒身拘束手段3は、図3に示すように、上方においてリフトダウン装置8により保持され、煙突1の筒身1aの重心Gよりも上方に位置して、煙突1の筒身1aの側周を取り囲んで組み立てられている。この筒身拘束手段3は、筒身1aに当接してその水平移動を拘束する上枠材3aと、この上枠材3aを支持する下枠材3bとからなる。上枠材3aには、筒身1aの断面の漸減に追従させるように、径方向内方へ付勢する油圧装置等の付勢手段(図示せず)が設けられている。下枠材3bは、上方においてリフトダウン装置8のリフティングバー8bによって保持され、下方において筒身1aを支持する筒身支持手段4を吊り下げている。
As shown in FIG. 3, the cylinder restraining means 3 is held by the lift-down
この筒身拘束手段3の設置される高さは、煙突1の筒身1aの壁厚やライニング厚さを基に算出した煙突1の筒身1aの重心Gよりも上方の位置に設定されている。また、前記支柱10や架台9の高さは、この筒身拘束手段3が設置される高さに応じて設定されている。
The installation height of the cylinder restraining means 3 is set at a position above the center of gravity G of the
このように、解体しようとする煙突1の筒身1aを保持しながら、その重心Gよりも上方に位置してこの煙突1の筒身1aの水平移動を拘束する筒身拘束手段3を備えることにより、煙突1の転倒モーメントを有効に押さえ、安定して煙突1を保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための解体装置2等の仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。
As described above, the cylinder restraining means 3 is provided which is positioned above the center of gravity G and restrains the horizontal movement of the
筒身支持手段4は、図3(b)に示すように、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定の高さにおいて煙突1の筒身1aの荷重を支持する筒身支持梁5と、この筒身支持梁5を吊り下げて支持する巻上装置6とからなる。
As shown in FIG. 3 (b), the cylinder support means 4 includes a
巻上装置6は、煙突1の筒身1aの側周を取り囲んで8箇所に設けられ、筒身拘束手段3の下枠材3bの下端に固定されている。各巻上装置6には、図6に示すように、チェーン等の吊材6aが2本吊り下げられており、各吊材6aの下端部には筒身支持梁5と接続するための吊ピース6bが設けられている。この巻上装置6は、筒身支持梁5を吊り下げ支持することができ、また巻き上げることができる。
The
筒身支持梁5は、図6、7に示すように、H形鋼であり、その両端部付近の上面に巻上装置6の吊ピース6bが取り付けられ、吊ピース6bの取付箇所には、補強材5bが溶接されている。そして、2本の筒身支持梁5が、水平にした状態で上下に十字状に重ねて配置されている。これらの筒身支持梁5は、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定高さに形成すれる貫通口16に挿入される。
As shown in FIGS. 6 and 7, the
また、図3(b)に示すように、これらの筒身支持梁5を鉛直方向に案内するガイド材7が各筒身支持梁5の両端部の外方に設けられ、筒身支持梁5の両端部には、ガイド材7に当接して回転可能なローラ5aが取り付けられている。
Further, as shown in FIG. 3B,
このように、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定高さに形成される貫通口16に挿入される筒身支持梁5で煙突1の筒身1aを支持する筒身支持手段4を備えることにより、煙突1の筒身1aを確実に支持し、安定して煙突1の筒身1aを保持することができる。そして、筒身支持梁5がガイド材7に沿って案内され、また、煙突1の筒身1aの下端部が水平移動を拘束されているので、安定した状態で煙突1の筒身1aを下降させることができる。
In this way, the cylinder support means 4 is provided which supports the
また、解体装置2は、上記の構成の他に、煙突1の筒身1aを所定の高さで切断する筒身切断手段(図示しない)や、切断された筒身切断片1bを煙突1の下方から搬出するための搬出レール11やこの搬出レール11上を移動する搬出台車(図示しない)等の筒身搬出手段や、搬出された筒身切断片1bを解体する筒身解体重機12等の解体手段を備えている。
In addition to the above-described configuration, the dismantling
次に、上記構成からなる解体装置2を用いて、前記煙突1を解体する方法について説明する。図4、5は、この煙突1の解体手順の概要を示している。まず、煙突1の解体を始める準備として、煙突基礎1cの上面の一部を露出させるように地盤を掘削し、解体装置2を煙突基礎1cに支持させながら設置していく。
Next, a method of dismantling the
解体装置2を設置する手順としては、掘削によって一部露出した煙突基礎1cの上面に支柱10を支持する支柱基礎10aを煙突1の側周にほぼ等間隔に4箇所構築する。この支柱基礎10a上に支柱材10bを連接して4本の支柱10を所定の高さまで立設する。ここで、所定の高さとは、煙突1の筒身1aの重心よりも上方になるように設定された筒身拘束手段3の位置に対応した高さである。また、支柱10には、必要に応じ水平材10cや斜材10d、控え索10eを設ける。
As a procedure for installing the
立設した支柱10の上端部に支持させて架台9を煙突1の筒身1aの側周を取り囲むように組み立てる。組み立てられた架台9上に煙突1の筒身1aの側周を取り囲んで、前記リフトダウン装置8をほぼ等間隔に4箇所に配置する。これらのリフトダウン装置8の下端部に前記筒身拘束手段3を、煙突1の筒身1aの重心Gよりも上方の位置で煙突1の筒身1aの側周を取り囲むように取り付け、この筒身1aの水平移動を拘束する。
The
このように、その重心Gよりも上方の位置で水平移動を拘束することにより、煙突1の筒身1aを保持した際に、煙突1の筒身1aの転倒モーメントを有効に押さえ、安定して煙突1の筒身1aを保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。
In this way, by restraining the horizontal movement at a position above the center of gravity G, when the
そして、この筒身拘束手段3の下方に前記筒身支持梁5を除く前記筒身支持手段4を取り付けておく。また、この筒身支持梁5を案内する前記ガイド材7を予め立設しておく。
The tubular body support means 4 excluding the tubular
さらに、煙突1の地上近傍における、煙突1の筒身1aの切断、後記する貫通口16の形成および筒身解体重機12による筒身切断片1bの解体等の作業を行う領域を取り囲んで足場13やトラス14を組み立て、区画養生シート15で覆う。
Further, in the vicinity of the
このように、地上近傍において、区画養生シートで覆うことにより、煙突1を切断または破砕する際に発生する解体片や粉塵が、外側に飛散するのを防止することができる。特に、ダイオキシン汚染施設に対しては効果的である。
In this way, by covering with the section curing sheet in the vicinity of the ground, it is possible to prevent dismantling pieces and dust generated when cutting or crushing the
そして、図6、7に示すように、貫通口16を、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定高さに形成する。煙突1の筒身1aの円周上において貫通口16が形成される位置は、水平にした状態で上下に十字状に重ねて構成した2本の筒身支持梁5が挿入される位置である。この形成された貫通口16にH形鋼等の筒身支持梁5を挿入し、すでに取り付けてある巻上装置6の吊材6aに吊ピース6bを介して接続する。なお、貫通口16の大きさは、筒身支持梁の挿入、抜取りのために所定の隙間を確保している。また、筒身支持梁5の上端面と貫通口16の上辺との間に堅木等の緩衝材17を挿入する。
Then, as shown in FIGS. 6 and 7, the through-
このように、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、この貫通口16に筒身支持梁5を挿入し、この筒身支持梁5により煙突1の筒身1aを支持する際に、煙突1の筒身1aを確実に支持し、安定して煙突1の筒身1aを保持することができる。
In this way, the through-
以上で、煙突1への解体装置2の設置作業は、後述する搬出レール11、搬出台車とその周辺の構成部材を除いて終了である。
With the above, the installation work of the
このように、解体装置2の設置作業は、ほぼ煙突1の重心Gの高さまでであり、煙突1の頂部にまで達する高所作業とはならず、作業の安全性を向上させることができるとともに、解体装置設置のためのクレーンを小型化し、安全設備を簡素化することができる。また、作業エリアを小さくできるため、市街地の狭い工事条件下においてはメリットが大きい。
Thus, the installation work of the
次に、煙突1の筒身1aの切断、搬出、解体作業に入る。まず、煙突1の筒身1aの基端部を地表面付近の位置S1で輪切り状態に切断する。このときには、煙突1の筒身1aには前記筒身拘束手段3および筒身支持手段4が取り付けられており、煙突1の筒身1aが転倒するおそれはない。
Next, cutting, carrying out, and disassembling work of the
そして、リフトダウン装置8を作動させて、一旦下端部が切断された煙突1の筒身1aを上昇させる。筒身1aを上昇させて保持した状態で、切断された筒身切断片1bを搬出するための搬出レール11を、上昇させた筒身1aの下方から側方まで敷設し、その搬出レール11上に搬出台車を移動可能に配置する。
And the lift-down
再度、リフトダウン装置8を作動させて、煙突1の筒身1aをガイド材7に案内させて下降させ、搬出台車上に載置する。そして、リフトダウン装置8により煙突1を支持しつつ、煙突1の筒身1aをその基端部から上方へ一定寸法、例えば筒身支持梁5の挿入位置のほぼ半分の高さの位置S2で輪切り状態に切断する。
The lift-down
煙突1の筒身1aが切断されると、煙突1の筒身1aの重心Gの位置は上方に移動するが、前記筒身拘束手段3をこの移動後の重心位置Gよりも上方に設定しておけばよい。
When the
そして、リフトダウン装置8を作動させて煙突1の筒身1aをわずかに上昇させて保持し、筒身切断片1bが載置された搬出台車を煙突1の筒身1aの下方から側方へ移動させ、筒身切断片1bを搬出する。搬出された筒身切断片1bは、筒身解体重機12により所定の場所で破砕するなどして処理する。また、搬出台車は、次の筒身切断片1bを搬出するために煙突1の筒身1aの下方に戻される。
Then, the lift-down
切断、搬出されて空間となった部分に、リフトダウン装置8を作動させることにより、残った煙突1の筒身1aを下降させ、再び搬出台車上に載置する。そして、リフトダウン装置8により煙突1を保持しつつ、煙突1の筒身1aをその基端部から上方へ一定寸法、筒身支持梁5の挿入位置のやや下方の位置S3で輪切り状態に切断する。そして、最初の筒身切断片1bの搬出と同様に、煙突1の筒身1aの下方から側方へ搬出する。その後、リフトダウン装置8を作動させて煙突1の筒身1aを再び下降させる。
The
以上の2回の煙突1の筒身1aの切断、搬出作業により、筒身支持梁5が地表面付近まで下降した状態となるので、筒身拘束手段3および筒身支持手段4を上方に盛り替える。まず、筒身拘束手段3により煙突1の筒身1aを拘束したままの状態で、筒身支持梁5を吊ピース6bから取外し、貫通口16から抜き取って分解する。
The
そして、再び地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、巻上装置6で吊ピース6bをその地上近傍の所定高さまで巻き上げる。この貫通口16に筒身支持梁5を組み立てて挿入し、再び巻上装置6の吊材6aに吊ピース6bと接続する。筒身支持梁5を煙突1の筒身1aに取り付けた後、リフトダウン装置8を作動させて筒身拘束手段3のみをその地上近傍の所定高さに相当する高さ分上昇させる。
Then, the through
以上の筒身1aの切断搬出、下降および筒身拘束手段3、筒身支持手段4の盛替えの作業を繰り返して、煙突1の筒身1aをその基端部から順次解体していく。
The above-described operations of cutting and unloading the
煙突1の筒身1aが順次解体され、その筒身1aの頂部が筒身拘束手段3のやや上方の位置にまで下降すると、図5(a)から図5(b)に示す状態となる。これ以上筒身1aを下降させると筒身拘束手段3により筒身1aを拘束できなくなるため、リフトダウン装置8のリフティングバー8bを継ぎ足して、筒身拘束手段3が残った煙突1の筒身1aの重心Gの位置よりも上方に位置するように、筒身拘束手段3を下降させる。そして、上記した筒身1aの切断、下降および筒身拘束手段3、筒身支持手段4の盛替えの作業を同様に繰り返して順次解体していく。
When the
さらに煙突1の筒身1aの解体が進み、煙突1の筒身1aの重心Gが筒身支持梁5よりも下方の位置にまで下降し、リフトダウン装置8のリフティングバー8bを継ぎ足すことができない状態となった場合には、煙突1の筒身1aの重心Gがその筒身支持梁5の十分に下方に位置するため、煙突1の頂部付近を筒身支持梁5のみで支持しても、残った煙突1の筒身1aを安定して下降させ解体することができる。
Further, dismantling of the
以上で、煙突1の筒身1aの解体作業は終了し、解体装置2を撤去すれば煙突1の解体工事が完了する。
With the above, the dismantling work of the
このように、煙突1の筒身1aを保持しながら、常に筒身拘束手段3により煙突1の筒身1aの重心Gよりも上方の位置で水平移動を拘束するため、煙突1の筒身1aの転倒モーメントを有効に押さえ、安定して煙突1の筒身1aを保持することができる。また、その転倒モーメントを支持するための解体装置2等の仮設構造物、仮設設備を小規模なものとすることができる。
Thus, the
さらに、煙突1の筒身1aの地上近傍の所定高さに貫通口16を形成し、この貫通口16に筒身支持梁5を挿入し、この筒身支持梁5により煙突1の筒身1aを支持することにより、常に筒身支持手段4が煙突1の筒身1aを確実に支持し、安定して煙突1の筒身1aを保持することができる。
Further, a through-
なお、以上の実施の形態においては、鉄筋コンクリート製の円柱状の煙突1を解体の対象としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、鋼製等の筒状構造物でも良く、角形断面等の筒状構造物でも良い。また、煙突1本体が複数の場合であっても、本発明を適用できることは勿論である。
In the above embodiment, the
また、リフトダウン装置8を2台のジャッキ8aと1本のリフティングバー8bからなるものとしたが、筒状構造物を所定高さ上昇、下降させることができるものであれば良く、その構成等は任意である。その他、筒身拘束手段3、筒身支持手段4等の具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
また、筒身支持梁5の設置高さや筒身1aの1回の切断寸法は、任意であり、筒状構造物の高さや荷重に応じて適宜に設定可能である。
In addition, the lift-down
Moreover, the installation height of the
1 鉄筋コンクリート製煙突(筒状構造物)
1a 筒身
1b 筒身切断片
2 解体装置
3 筒身拘束手段
4 筒身支持手段
5 筒身支持梁
6 巻上装置
7 ガイド材
8 リフトダウン装置
9 架台
10 支柱
11 搬出レール
12 筒身解体重機
16 貫通口
G 重心
1 Reinforced concrete chimney (tubular structure)
DESCRIPTION OF
Claims (2)
筒状構造物の側周にほぼ等間隔に立設する複数の支柱に支持される架台と、A pedestal supported by a plurality of support columns standing at substantially equal intervals on the side periphery of the cylindrical structure;
前記架台に配置される複数のリフトダウン装置と、A plurality of lift-down devices arranged on the mount;
前記リフトダウン装置に保持され、筒状構造物の重心よりも上方に位置してこの筒状構造物の水平移動を拘束する筒身拘束手段と、A cylinder restraining means that is held by the lift-down device and is located above the center of gravity of the cylindrical structure and restrains the horizontal movement of the cylindrical structure;
前記筒身拘束手段から巻上装置を介して吊り下げられ、筒状構造物の地上近傍の所定高さに形成される貫通口に挿入される筒身支持梁で筒状構造物の荷重を支持する筒身支持手段と、を備えることを特徴とする筒状構造物の解体装置。The tubular structure is supported by a tubular support beam that is suspended from the tubular restraining means via a hoisting device and inserted into a through-hole formed at a predetermined height near the ground of the tubular structure. A tubular structure disassembling apparatus comprising:
前記筒身拘束手段で筒状構造物の水平移動を拘束するとともに、前記筒身拘束手段から巻上装置を介して吊り下げられた筒身支持手段で筒状構造物の荷重を支持し、
前記筒身支持梁が挿入された貫通口の位置よりも下方の位置で筒状構造物を切断して搬出し、
その切断して搬出した分だけ前記リフトダウン装置により筒状構造物を保持しながら下降させ、前記筒身拘束手段および筒身支持手段を上方に盛り替えることを特徴とする筒状構造物の解体方法。 A method of sequentially dismantling from a base end portion of a tubular structure while holding the tubular structure using the tubular structure disassembling apparatus according to claim 1,
The cylindrical body restraining means restrains the horizontal movement of the tubular structure, and the tubular body supporting means suspended from the tubular body restraining means via a hoisting device supports the load of the cylindrical structure,
Cutting and unloading the cylindrical structure at a position below the position of the through-hole into which the cylindrical support beam is inserted,
Disassembling the cylindrical structure characterized in that the cylindrical structure is lowered while being held by the lift-down device by the amount cut and carried out, and the cylinder restraining means and the cylinder supporting means are rearranged upward. Method.
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