JP3880863B2 - 電解液中の浮遊スライムの除去方法 - Google Patents
電解液中の浮遊スライムの除去方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、たとえば銅等の電解精製で発生するスライムを効率良く除去することができる電解液中の浮遊スライムの除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銅の電解精製では電解液中にニカワなどの有機物を添加して電着を促進するようにしている。そのような有機物が消費された残渣や、金などの粗銅中の不溶解性金属およびその化合物がスライムとして電解液中に懸濁し、また表面に浮遊する。スライムはカソードでの電着に巻き込まれてカソード表面に凹凸部が発生し、アノードとカソードを短絡させてしまうというトラブルが生じる。したがって、上記のような浮遊スライムは、放置すると製品の品質や操業に重大な支障を来す。
【0003】
電解が終了した電解液は電解槽から電解液保有槽に移され、そこでニカワ等が補充される。従来では、電解液保有槽など電解槽への供給前に電解液の表面の浮遊スライムを網ですくい取って除去していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、電解液保有槽はかなり大型であるため、電解液の表面全域を網ですくう作業は多大な労力を必要とする。しかも、網ですくう際に浮遊スライムが撹拌されて分散するため、浮遊スライムの除去効率が低いという問題もある。
したがって、本発明は、浮遊スライムを極力少ない労力で効率良く除去することができる電解液中の浮遊スライムの除去方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の電解液中の浮遊スライムの除去方法は、浮遊スライムを含む電解液を槽中に保持し、電解液の表面に気流を供給して浮遊スライムを槽の所定箇所に集合させ、集合した浮遊スライムを、電解液の表面に浮くとともに任意の位置に配置可能な吸引手段によって吸引除去することを特徴としている。
【0006】
上記の電解液中の浮遊スライムの除去方法にあっては、電解液の表面に供給される気流によって浮遊スライムが所定箇所に集合させられるから、吸引手段は浮遊スライムを効率よく吸引除去することができる。また、吸引手段による電解液の持ち出しが少なくて済むので、持ち出した電解液の濾過等の処理コストを低減することもできる。
【0007】
ここで、槽は電解槽であっても電解液保持槽であっても良い。電解槽で浮遊スライムの除去を行う場合には、アノードおよびカソードを電解槽から取り出して上記した方法を実施することができる。また、電解液の表面への気流の供給方法は任意であり、気流の吐出ノズルを適宜配置して浮遊スライムを所定箇所に集合させることができるようにすれば良い。たとえば、矩形状をなす槽の一端部の両隅から槽の長手壁面に沿って気流を供給することができる。この場合には、浮遊スライムは気流によって槽の他端部側へ流され、他端部の中心付近に集合するから、そこに吸引手段を配置すれば良い。なお、吸引手段としては耐酸性のある構造のポンプを使用することが望ましい。
【0008】
あるいは、槽の一隅に浮遊スライムを集合させるように構成することもできる。この場合には、槽の隣接する壁面に沿ってパイプを配置し、パイプに複数の孔を設けてそこから気流を吐出するように構成することができる。
【0009】
また、電解液をフィルタに通すことにより電解液中に懸濁しているスライムを除去すると好適である。この場合、フィルタとしては20μm以上の粒子を捕捉することができるものが好適である。また、他の吸引手段を電解液中に浸漬し、電解液中に懸濁するスライムを吸引してフィルタとの間で循環させることができる。フィルタは、5μm以上のスライム粒子を捕捉するものであるとさらに好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1および図には電解液保有槽1を示す図であり、電解液保有槽1には、電解槽で使用する電解液が貯留され、そこでニカワ等の有機物の補充など成分が調整される。そして、この実施形態においては、電解液保有槽1において浮遊スライムの吸引除去を行う。
【0011】
図において符号10は矩形状をなす槽本体であり、槽本体10内には電解液11が貯留されている。槽本体10の一側には、パイプ12が取り付けられている。パイプ12の両端部は槽本体10の他側側へ直角に屈曲させられ、屈曲させられた端部がノズル13とされている。また、パイプ12の中央部は、ブロア14に接続されている。
【0012】
槽本体10の4隅にはアンカー15が設けられ、アンカー15には、電解液11上に浮くポンプ組立体(吸引手段)20が紐16によって係留されている。図3〜図5はポンプ組立体20の詳細を示す図である。ポンプ組立体20は、一対のフレーム21の両端部に浮子22をそれぞれ取り付けるとともに、フレーム21の中央部にポンプ23を配置して構成されている。なお、これらは全て耐酸性の材料で構成されている。
【0013】
フレーム21には棒40が貫通して固定され、棒40の下端部にはポンプ23側に伸びる板41が取り付けられている。そして、板41の先端部にはリング状のホルダ42が固定され、ホルダ42の中央部にポンプ23が取り付けられている。ポンプ23には、ホース24の一端部が接続され、ホース24の他端部は電解液保有槽1の上方に配置された分離槽30の上面開口に臨んでいる。分離槽30の内部には、仕切板31が取り付けられ、仕切板31の下側は流通自在となっている。また、分離槽30の側部にはパイプ32が接続されている。これにより、分離槽30に吸い上げられた電解液11が仕切板31の下側を通ってパイプ32に達し、パイプ32から電解液保有槽1に戻されるようになっている。
【0014】
上記構成の電解液保有槽1には、電解槽からスライムを含む電解液11が供給される。電解液11が沈静化し、その表面にスライムが充分に浮上したら、ブロア14を駆動してノズル13から気流を図2中矢印方向へ供給する。これにより、浮遊スライムは気流の方向に流され、槽本体10の反対側でほぼ180度方向運転換する。そして、槽本体10の両側から流れて来て方向転換した浮遊スライムは、ポンプ組立体20に集合する。
【0015】
浮遊スライムは、ポンプ23の作用により電解液11とともに吸引され、分離槽30に供給される。分離槽30には、液面が仕切板31の下縁よりも上になるように電解液が予め注入されており、分離槽30に供給された浮遊スライムは分離槽30の左側の部分に貯留される。そして、浮遊スライムと分離された電解液11は、分離槽30の左側からパイプ32を通って電解液保有槽1に戻される。
【0016】
上記のような電解液中の浮遊スライムの除去方法にあっては、電解液11の表面に供給される気流によって浮遊スライムがポンプ組立体20に集合させられるから、ポンプ23は浮遊スライムを効率よく吸引除去することができる。また、その際には作業者の労力を必要としない。特に、上記実施形態では、吸引した浮遊スライムおよび電解液11を分離槽30で分離し、電解液11のみを電解液保有槽1に戻すので、電解液11の持出し量を少なくすることができる。
【0017】
なお、気流の供給方法は上記実施形態のものに限定されるものではなく種々の変更が可能である。たとえば、図2に示すパイプ12の一端部を槽本体の他側まで延在させ、パイプ12の全長に亘って孔を連設することもできる。この場合にはノズル13は不要となる。このような構成では、浮遊スライムが槽本体の1隅に向けて流されるので、浮遊スライムを確実に集合させることができる。この場合には、ポンプ組立体20は、当然ながら槽本体の1隅に配置され、ポンプ組立体20の位置は紐16の長さで調整することができる。
【0018】
電解液中に懸濁したスライムを除去するために、他のポンプを電解液11中に浸漬してフィルタとの間で循環させると好適である。この場合には、20μm以上のスライムを捕捉できるようなフィルタが好適である。あるいは、槽本体10を底から加熱することで電解液11に上下方向の対流を生じさせ、懸濁したスライムを浮遊スライムに捕捉させることもできる。
【0019】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
図1および図2に示す電解液保有槽に、200g/lの硫酸と100g/lの銅を含む60℃の電解液を注入した。次いで、ノズルから気流を供給し、ポンプの吸引量を0.4m3/分として10〜40秒間吸引した。こうして浮遊スライムを除去した電解液を用いて銅の電解精製を行ったところ、こぶの成長に起因するアノードおよびカソードの短絡でラインが停止する時間が従来の3%から1%以下に低減された。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、浮遊スライムを含む電解液を槽中に保持し、電解液の表面に気流を供給して浮遊スライムを槽の所定箇所に集合させ、集合した浮遊スライムをその近傍に配置した吸引手段によって吸引除去するから、浮遊スライムを少ない労力で効率良く除去することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における電解液保有槽を示す側断面である。
【図2】 本発明の実施形態における電解液保有槽を示す平面面である。
【図3】 本発明の実施形態におけるポンプ組立体を示す平面図である。
【図4】 図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 図3のV−V線断面図である。
【符号の説明】
1 電解液保有槽
10 槽本体
11 電解液
14 ブロア
20 ポンプ組立体
23 ポンプ(吸引手段)
Claims (2)
- 浮遊スライムを含む電解液を槽中に保持し、上記電解液の表面に気流を供給して浮遊スライムを上記槽の所定箇所に集合させ、集合した浮遊スライムを、前記電解液の表面に浮くとともに任意の位置に配置可能な吸引手段によって吸引除去することを特徴とする電解液中の浮遊スライムの除去方法。
- 前記電解液をフィルタに通すことにより電解液中に懸濁しているスライムを除去することを特徴とする請求項1記載の電解液中の浮遊スライムの除去方法。
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