JP3880456B2 - エアレイド法不織布の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

エアレイド法不織布の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、短繊維からなる不織布の製造方法およびその製造装置に関し、更に詳しくは、短繊維を空気流で開繊して積層することによりウェブを得るエアレイド法と称される製造方法およびその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアレイド法は、カード法や湿式抄造法に続く短繊維ウェブの製造方法として開発され、近年、衛生材料の中材や表面材、ワイパーやカウンタークロス、クッキングタオル、フィルター等の用途で著しく生産量を伸ばしている不織布製造方法であり、カード法より生産能力が高いこと、得られる不織布が嵩高であり、機械方向(MD)と直角方向(CD)の物性差が少ないこと、湿式抄造法で必要な排水処理が不要、などの利点がある。
【0003】
従来のエアレイド法不織布製造方法として、本州製紙法(高分子,17,No99 (1968))、クロイヤー法(特公昭54−6665号公報)、ダンウェブ法(US4,640,810)、J&J法、キンバリークラーク法(特公昭50−25045号公報)、スコットペーパー法(Pulp&Paper Week,4,No6(1983))がある(以上、不織布の基礎と応用(日本繊維機械学会不織布研究会 1993年刊)を参照)。
【0004】
ところが、これらの方法は、いずれも短繊維の塊を開繊する手段として、回転するローター(本州製紙法)、回転する攪拌羽根車(クロイヤー法)、相反回転する筒状スクリーンとニードルロール(ダンウェブ法、特開平11−81116号公報)、回転する鋸歯状のピッカーローター(J&J法、キンバリークラーク法、スコットペーパー法)等を使用している。しかしながら、これらの方法では、前記開繊手段によって短繊維が強く擦過され、静電気が生じて分散不良を起こすことがある。そこで、これらの従来の方法においては、前述の問題を解消するために、短繊維表面に低摩擦かつ制電性能の優れた油剤を付与すること、あるいは同様の効果を発現させる無機物や有機物を樹脂中へ分散させる処理は必須であった。
【0005】
しかしながら、これらの開繊装置は金属を使用したものであり、樹脂の材質によっては、油剤付与技術等によっても、繊維−繊維間摩擦係数と繊維−金属間摩擦係数の両方を小さくすることが困難な場合が出てくる。そのため、繊維−繊維間摩擦が小さくならなければ、空気中での短繊維の開繊が不良となり、また、繊維−金属間摩擦が小さくならなければ、短繊維が金属材料に付着した状態が継続して、これが核となり、繊維の凝集槐(毛玉)を形成する不都合が出てくる。
【0006】
このような理由から、ウェブ成形性やウェブ均一性が良好である短繊維の素材としては、平滑性の高い高密度ポリエチレンやアイソタクティックポリプロピレン、硬く繊維長の短いパルプ、硬く除電性の高い炭素繊維、等に限られていた。
【0007】
一方、上述した従来の装置は、均一なエアレイドウェブを得るためには、短繊維の空気輸送装置や、開繊装置の駆動ギアボックスやモーター、ネットコンベアが必要であり、このため、少量の試験用不織布サンプルを試作するにも、多大なスペースを必要とする大掛かりなものとなった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上に述べた従来技術の有する諸問題に鑑み、本発明は、繊維−金属間摩擦がある程度大きくても開繊性が良好であって、かつ均一なウェブが製造でき、しかも、簡便で大掛かりな装置を必要とせず、省エネルギーかつ省スペースが可能なエアレイド法不織布の製造方法とその製造装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記に記載する構成および条件からなるエアレイド法不織布の製造方法および製造装置によって、上記課題が解決できることを突き止め、本発明に至った。
【0010】
ここに、本発明の方法として、「短繊維からなる短繊維集合体を搬送空気流によって垂直下方へ搬送して、前記短繊維集合体を収容する開繊空間へ導入し、
前記開繊空間内で乱流を発生させ、
前記開繊空間の下端に形成され、かつ、各開口の開口面積が1〜150mm2かつその開口面積率が50%以上である多数の開口を有する平板状開口部材に対して、搬送された前記短繊維集合体を衝突させ、
前記乱流と開口部材との衝突によって前記短繊維集合体を開繊し、
前記開口中へ開繊した前記短繊維集合体を通過させ、そして、
開口を通過させた前記短繊維集合体を平面状に堆積捕集してウェブを得るエアレイド法不織布の製造方法」が提供される。
【0011】
その際、本発明の方法として、前記平板状開口部材の直上部へ水平方向から外部空気を前記開繊空間内へ供給し、垂直上方から供給された前記搬送空気流と衝突させて乱流を発生させることが好ましく、更に、このようにして発生させられた乱流によって、上昇気流と下降気流とを前記開繊空間内に形成し、前記開繊空間内に収容された前記短繊維集合体を上下動させて前記開口部材に繰り返し衝突させることが短繊維集合体の開繊を良好に行う上で好ましい。
【0012】
また、本発明の方法では、前記各開口の開口面積、開口面積率、そして開口分布を制御することによって、前記各開口を通過する開繊された短繊維集合体の通過量を制御し、堆積捕集する繊維の堆積量および/または堆積密度を均一化することが良好なウェブを売る上で好ましい。
【0013】
また、本発明の方法では、前記開口部材から前記ウェブの堆積面までを気密に維持して前記ウェブの堆積面の下方から空気を吸引し、この空気吸引によって、気密に維持した部位に下降気流を生成することが開繊された短繊維集合体を良好に堆積捕集する上で好ましい。
【0014】
また、本発明の方法では、その目的を達成するために、前記開口を介して、乱流を形成させるために供給される前記外部空気と前記搬送空気流の全てまたは大部分を、捕集堆積される前記ウェブの堆積捕集面の全面から、排出することが好ましい。
【0015】
以上に述べた本発明の方法では、前記短繊維の繊維長が1〜30mmである場合に、最も好ましい効果が得られる。
【0016】
なお、本発明で言う「短繊維集合体」とは、「短繊維が単独で存在する場合も含んだ短繊維の塊」を指すものであって、一般には「綿」と呼ばれるものである。
【0017】
次に、前記方法を具体的に実施するための本発明の装置として、「搬送空気流によって搬送される短繊維からなる短繊維集合体を垂直下方へ供給する供給口を上部に有する筒状の開繊室、
前記開繊室の下端全面を塞ぐように多数の開口が穿設され、かつ前記各開口の開口面積が1〜150mm2であって、かつ、その開口面積率が50%以上である開口部材、
前記開口部材の下方に設けられ、かつ、前記開口を通過した短繊維集合体を堆積捕集する空気通過性の堆積捕集手段、
開口を有する前記開口部材と空気通過性の前記堆積捕集手段との間を気密状態で接続する筒状の気密室、そして、
前記堆積捕集手段の下端と接続され、かつ、前記気密室から空気を排出する排気装置を含んで構成され、その際、
前記開口部材の直上の水平方向へ外部空気を供給する外部空気導入口が前記開繊室の側壁に設けられたエアレイド法不織布の製造装置」が提供される。
【0018】
その際、本発明の装置においては、その目的を達成するために、前記開口部材が格子状の篩であることが好ましく、更に、前記篩の目開きが1.13〜11.1mm(16〜2メッシュ)であることが特に好ましい。
【0019】
また、本発明の装置では、前記堆積捕集手段が前記開口部材を鉛直下方に平行投影して形成される、前記開口部材と合同形状を有することが好ましく、更に、前記堆積捕集手段が空気を通過自在とする孔面積が0.001〜0.5mm2である多数の孔を具備することが好ましい。
【0020】
また、本発明の装置では、前記気密室の水平切断面の形状が鉛直投影方向の任意の位置において同一であることも好ましく、その際、前記短繊維集合体との衝突と通過量制御とに実質的に寄与する前記開口部材の有効面積をAとした場合に、このAを基準として、前記開繊室へ開口する前記供給口の開口面積(S)が0.001A≦S≦0.01A、前記開繊室の長さ(h1)が2A1/2≦h1≦4A1/2、前記気密室の長さ(h2)がA1/2≦h2≦3A1/2、そして、前記外部空気導入口の間隙(d)が0.0005A1/2≦d≦0.05A1/2であることが特に好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明のエアレイド法による不織布を製造するための装置を模式的に例示した概略装置構成図であって、更に、この図には本発明者等が考えた空気流の流れ方向を矢印で添付表示してある。この図1において、参照符号1は平板状開口部材(以下、“スクリーン”と称することがある)、参照符号2は筒状の開繊室、参照符号3は堆積捕集手段(以下、“ネット”と称することがある)、参照符号4は筒状の気密室、参照符号5は漏斗状の排気室、参照符号6は排気装置、そして、参照符号7はダクトをそれぞれ示す。なお、前記ダクト7は気密室4内の空気を前記排気装置7によって排出するために、前記排気室5と排気装置6とを接続するために設けられている。
【0023】
このとき、前記筒状開繊室2は搬送気流によって運ばれた短繊維集合体を収容し、ここで開繊が行われる開繊空間を提供する。なお、この開繊室2の上部には、搬送空気流によって搬送される短繊維からなる短繊維集合体を垂直下方へ供給する供給口8が設けられ、更に、前記開口部材(スクリーン)1の直上の水平方向へ外部空気を供給する外部空気導入口9が開繊室2の側壁に設けられている。
【0024】
なお、前記スクリーン1には開繊室2の下端全面を塞ぐように多数の開口が穿設されており、この各開口の開口面積は1〜150mm2であって、かつ、その開口面積率が50%以上となるようにされている。また、前記供給口8は、その中心がスクリーン1の中心と鉛直上方で一致するように設けられており、したがって、搬送気流によって投入された短繊維集合体はスクリーン1の中心部に供給されるようになされている。
【0025】
ここで、前記スクリーン1は、短繊維集合体が衝突することによって短繊維集合体を開繊させる作用と共に、堆積捕集手段3上にウェブを形成させる堆積捕集面に対して開繊された短繊維集合体が均一に落下するように短繊維集合体の通過量をコントロールすることを目的とする。このため、前記スクリーン1の設置位置は、スクリーン1を通過することによってその通過量が制御された短繊維集合体がネット3上に堆積捕集されて良好にウェブを形成する位置とする必要があることは言うまでもない。
【0026】
ここで、本発明では、スクリーン1の直上で、外部空気導入口9から水平方向へ開繊室2の中央部に向かって供給される外部空気流と、供給口8から垂直下方へスクリーン1に向かって供給される短繊維集合体の搬送空気流とを衝突させる。そして、短繊維集合体を繰り返しスクリーン1に衝突させる現象を起こさせるために、前記の上昇気流と下降気流を伴う乱流を利用することを大きな特徴とする。なお、前記上昇気流と下降気流の生成は、次のようにして行われるものと推定される。
【0027】
つまり、前記の空気流同士の衝突によってスクリーン1上方に吹き上がる吹上空気流とスクリーン1を通過して気密室4を流下する空気流とに分流されるが、このとき生じた吹上空気流(つまり、“上昇気流”でもある)については、一方では、開繊室2の上方に向かうに連れて搬送空気流とこれによって生成される随伴流とによって失速し、他方では開繊室2の天井部に遮られて最早上昇することができなくなる。このため、その流れ方向を変えて、その風向きが今度は開繊室2の上方部から下向きに流れる下降空気流となる。そして、この下降空気流は、スクリーン1の直上部にくると、再び空気流同士の衝突に遭遇するというサイクルを繰り返すと考えられる。
【0028】
このようなサイクルを繰り返すことによって、上昇気流と下降気流とが発生し、短繊維集合体がこの上昇気流と下降気流に交互に乗せられて、上昇と下降を繰り返し、これによって繰り返しスクリーン1と衝突することとなる。このようにして、短繊維集合体の開繊は、スクリーン1への未開繊塊の衝突によって行われるが、前記搬送空気流と前記外部空気流との衝突の際、あるいは、衝突によって生じる乱流によっても行われる。このため、本発明の方法とその装置では、この空気流による開繊作用のために、短繊維集合体と金属スクリーン1との接触が従来法の場合よりも少なくなって、静電気の発生や金属摩擦によって繊維がスクリーン1上に蓄積することが少なくて済むのである。
【0029】
このとき、本発明においては、スクリーン1に開口させられた各開口の開口面積が1〜150mm2、開口面積率50%以上とすることが肝要である。このようにして、前記各開口の開口面積、開口面積率、そして開口分布を制御することによって、前記各開口を通過する開繊された短繊維集合体の通過量を制御し、堆積捕集する繊維の堆積量および/または堆積密度を均一化することができる。その際、開口面積率を50%以上にする必要があるのは、スクリーン1と短繊維集合体との接触機会を少なくし、静電気や金属摩擦を小さくするためである。ちなみに、従来のダンウェブ法では、金属板からなる円筒に長孔を穿孔したものであって、その開口面積率が20〜50%と比較的小さいので、金属と繊維とが過度に擦過されるという問題がある。
【0030】
次に、各開口の開口面積については、これが1mm2未満であると繊維が開口から排出されにくくなり、スクリーン1との擦過も大きくなり、短繊維集合体が凝集した糸玉状の凝集槐を生じるため好ましくない。また、開口面積が150mm2を超えると短繊維集合の通過性が向上するが、短繊維集合体が十分開繊されないままスクリーン1を通過することとなって、エアレイドウェブの地合いの品位が損なわれることがある。したがって、好ましい範囲は短繊維集合体を構成する短繊維の繊維長と繊度および捲縮の有無などにより左右されるが、2〜100mm2、更に好ましくは4〜30mm2である。
【0031】
なお、スクリーン1に穿設される各開口の形状としては、特に制限する必要もなく、例えば、横長形、円形、三角形、四角形、多角形、楕円等、目的に応じて適宜選択できる。しかしながら、スクリーン1を格子によって構成される開口が形成された篩とすることによって、繊維と金属の摩擦が少なく、スクリーン1の開口への短繊維集合体の通過性を良くする点で特に好ましい。
【0032】
その際、篩の目開きは、1.13〜11.1mm(16〜2メッシュ)の範囲にある必要がある。もし、この目開きが1.13mm(16メッシュ)未満であると短繊維集合体を排出しにくくなり、しかも、金属摩擦も大きくなって、繊維の凝集槐を生じるため好ましくない。また、目開きが11.1mm(2メッシュ)を超えると短繊維集合体の通過性は上がるが、短繊維集合体が十分開繊されないままスクリーン1を通過するため、エアレイドウェブの地合いが損なわれることがあって、その品位が劣ることとなる。したがって、好ましい範囲は短繊維集合体を構成する単繊維の繊維長と繊度および捲縮の有無などにより左右されるが、1.3〜7.09mm(14〜3メッシュ)、更に好ましくは1.52〜5.16mm(12〜4メッシュ)である。
【0033】
以上のように構成される本発明のエアレイド法不織布の製造装置が従来装置と異なる点は、開繊室2に供給された短繊維集合体を開繊するのに際して、従来装置のように回転する金属製のニードルロールや攪拌羽根車、ピッカーローター等を用いずに、空気流の開繊作用およびスクリーン1との衝突力を利用する点にある。また、その詳細な説明は省略するが、以上に述べたスクリーン1の機能を考えると、このスクリーン1は、本州製紙法やダンウェブ法に見られる円筒型スクリーン、クロイヤー法に見られる平板型スクリーンと同一の役割を果たしているといえる。
【0034】
以上に述べたようにして、スクリーン1を通過して篩を掛けられた短繊維集合体は、堆積捕集手段であるネット3上に堆積捕集されてエアレイドウェブを形成する。したがって、ネット3のウェブ形成に有効な部分の形状は、スクリーン1を鉛直下方に平行投影して形成される、前記スクリーン1と合同形状を有することが好ましい。また、スクリーン1とネット3とを気密に接続する気密室4については、その水平切断面の形状が鉛直投影方向の任意の位置において同一であることが好ましい。そして、このようにすることによって、スクリーン1で篩い分けられた短繊維集合体を良好なウェブとしてネット3上に堆積させる上で好ましい。このとき、前記ネット3は、短繊維集合体を搬送する空気流を下方へ逃がして、短繊維集合体を良好に堆積捕集するために空気通過性を有している必要がある。したがって、空気通過性を確保するために、ネット(堆積捕集手段)3には多数の孔が穿孔されている。
【0035】
なお、ネット3は、気密室4下に固定された方式の他、目的に応じて駆動コンベアによって連続的にウェブを引き取る方式をとって使用することには、何ら差し支えない。
【0036】
また、ネット3については、その下方に漏斗状の排気室5を設けて前記気密室4と接続して排気室5を負圧とすることが、前記スクリーン1の開口を通過する空気量を適切に設定でき、しかも、空気流の影響を少なくするために、ネット3上に堆積する短繊維集合体を吸引力によって安定に保持できるため好ましい。しかも、このようにすることにより、ウェブの製造速度と均一性を上げることもできるため好ましい。
【0037】
その上、前記排気室5内の真空度を上げていくことで、スクリーン1上で乱流を起こさせるための水平方向への外部空気の導入と、短繊維集合体を開繊室2へ搬送するための垂直方向の搬送空気流を自然に生成させることができ、外部空気と搬送気流を強制的に生成せずとも得ることができるという効果もある。しかも、これは、単にスクリーン1直上の水平方向へ外部空気を供給する外部空気導入口9と、開繊室2の上部に設けた短繊維集合体の供給口8を設けることだけで達成される上に、短繊維集合体を搬送する上で必要となる搬送空気流を発生させるための送風装置が不要となるので、省スペースや省エネルギーの面からも好ましいという効果もある。
【0038】
ところで、既に述べたように空気通過性を確保するために堆積捕集手段(ネット)3に穿設される各孔の開口面積について付言するならば、これを0.001〜0.5mm2とすることが好ましい。何故ならば、各孔の開口面積が0.001mm2未満ではネット3を通過する単位時間あたりの空気量を適切に制御するためには、空気の通過圧損が大きくなって、ウェブの捕集または短繊維集合体の開繊に十分な空気流が得られない。また、孔径が小さ過ぎると、目詰まりを生じ易いという問題もある。
【0039】
これに対して、前記開口面積が0.5mm2を超えると、ネット3下を負圧にして吸引をかけたときに、短繊維がネット3に設けられた孔をすり抜けてしまうと言う問題がある。また、各孔の開口面積が大きくなると、各孔を通過する空気の圧力損失が少なくなって、ネット3を通過する単位時間当りの空気量を適切な範囲に制御しながら、ネット3下の負圧を適当な値に維持することができなくなる。したがって、空気流などに影響されずに、ネット3上に堆積捕集された短繊維集合体を吸い付けて安定に保持するのに必要な負圧を確保できなくなるので好ましくない。
【0040】
なお、この開口面積については、更に好ましい範囲としては0.005〜0.1mm2であって、特に好ましい範囲は0.01〜0.05mm2である。その際、ネット3に穿設する各孔については、均一に分布させたり、開口面積を同一にしたりする必要はなく、ネット3上に堆積する短繊維集合体の堆積状況に応じて、穿孔密度分布や開口面積分布などを適宜調整するようにしても良い。
【0041】
以上に述べた本発明の全体形状としては、図1に例示したように、前記スクリーン1の有効面積をAとした場合に、このAを基準として、開繊室2へ開口する供給口8の開口面積(S)が0.001A≦S≦0.01A、開繊室2の長さ(h1)が2A1/2≦h1≦4A1/2、気密室4の長さ(h2)がA1/2≦h2≦3A1/2、そして、スリット状に設けられた外部空気導入口9の間隙(d)が0.0005A1/2≦d≦0.05A1/2であることが好ましい。
【0042】
ここで、先ず開繊室2の長さ(h1)について述べると、h1が2A1/2未満では上昇気流が開繊室2の天井部に強く衝突して、開繊に適切な下降気流が発生せず、また、4A1/2を超えるとネット3下からの吸引によって適切な下降気流が得られにくくなる。また、供給口8に関しては、均一なウェブを得るためには、同一鉛直線上でスクリーン1の中心とその中心が重なり合い、かつ、スクリーン1と相似形であると好ましい。なお、スクリーン1、供給口8、および、ネット3上のウェブ形成部の形状としては、特に限定する必要はないが、通常は、円形、正方形、あるいは長方形であることが好ましい。
【0043】
その際、前記供給口8の開口面積は、0.001A〜0.01Aの範囲が適切であり、0.001A未満の場合、ネット3下からの吸引に伴う下降気流の風速が不足し、0.01Aを超える場合、下降気流が強すぎて、スクリーン1の重心付近に位置した短繊維集合体が外周方向へ流れず、開繊されないままスクリーン1上に留まるといった現象が生じる。更に、開繊室2下部とスクリーン1の直上部に設けるスリット状の外部空気流導入口9の間隔(d)については、0.0005A1/2未満であると、搬送空気流などからなる下降気流と衝突を起こす外部空気量が不足して上昇気流が生じなくなり、十分な開繊を行うことができない。また、0.05A1/2を超えると、下部からの吸引による下降気流の影響を受け、また開繊に必要な上昇気流を得ることができない。
【0044】
なお、スクリーン1直上に水平方向と垂直方向とから供給される空気の流速は、水平方向が1m/秒以上、垂直方向が3m/秒以上であって、水平方向と垂直方向の速度比が1:2〜1:3の関係にあることが開繊に好ましい乱流が得られる。また、水平方向と垂直方向の空気流量の比は、1:1に近いことが均一かつ充分な乱流を得る点で好ましい。
【0045】
次に、気密室4は、スクリーン1とネット3とを接続する際に、気密であることが必要であって、この接続部が気密でないと外気が流入して、スクリーン1を通過しネット3へ堆積する短繊維集合体を含む空気流を乱して、ネット3へのウェブの均一な堆積が損なわれる他、ネット3の下方からの吸引によって生じる開繊室2内の乱流が開繊に必要とされる十分な風速と風量を持つことができなくなる。また、気密室4の長さ(h2)については、A1/2〜3A1/2であることが好ましく、この範囲を外れると、スクリーン1を通過した短繊維が気密室4の内壁に衝突したり、ネット3の中央部に短繊維集合体が集中して堆積したりするため好ましくない。
【0046】
なお、ウェブ形成部であるネット3の下方にはネット3の全面から均一に空気が吸引されるように、漏斗状の排気室5を設けて、この排気室5と排気装置6とをダクト7で接続している。このとき。当然のことながら、排気室5の上部はネット3下が最適な負圧を維持するように気密を保って接続しておくことが好ましい。なお、このような排気装置6としては、公知の装置を使用することができ、例えば、ブロアー、エジェクター、真空発生機などを好適に使用することができる。なお、このような排気装置6では、ネット3下での負圧を調整自在とされていることが好ましいことは言うまでもない。
【0047】
本発明において、短繊維集合体を開繊室2へ供給する方法としては、搬送空気流を使用する方法の他、予めスクリーン1上に必要量の短繊維集合体を静置した後、ネット3下から排気吸引して、供給口8と外部空気導入口9から空気を流入させる方法によっても良い。この方法では、スクリーン1に対して垂直方向と水平方向の空気流をネット3下からの吸引排気によって自然に発生させ、これら空気流を衝突させることで乱流を形成することができる。
【0048】
また、供給口8および/または外部空気導入口9から積極的に空気を供給するようにしても良く、また、前記空気の自然供給方法とこの強制供給方法とを併用することもできる。なお、強制的に空気を開繊室2内へ供給する場合には、供給口8や外部空気導入口9を塞がない位置に短繊維集合体を供給するためのホッパーを設け、その中に短繊維集合体を供給するようにすると、連続的に短繊維集合体を供給してウェブ化する工程とすることもできる。
【0049】
ここで、本発明に適用する短繊維としては、パルプ、コットン等の天然繊維、レーヨン(再生繊維)、アセテート(半合成繊維)、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の合成繊維、炭素繊維やガラス繊維等の無機繊維や金属繊維が挙げられる。なお、これらの繊維をウェブに成型する際には、これらの繊維の単一成分から成型してもよく、また、異繊度を含む複数成分を混合してもよい。また、高分子吸収体や抗菌性や消臭性、遠赤外線放射性等の機能性を有するセラミックス、発泡性のパラフィン成分や芳香性エキス等を含有するマイクロカプセル、バインダーとしての粉体等、短繊維以外の粉粒体状物を、目的に応じて、短繊維に混合しても差し支えない。
【0050】
本発明の製造方法において、短繊維およびその混合物に対して、特別な前処理工程は必要ないが、開繊室2への投入にあたって、繊維間または粉粒体状物間の相互で粘着を生じない程度に繊維または粉粒体状物の表面が水分や液体で濡れていないことが必要であり、そのような状態であれば、真空や減湿空気または融着を生じない程度の加温による乾燥をしておくことが好ましい。また、パルプについては、ボードまたはロール状に固められた状態の原料として入手することが多いので、この場合はハンマーミルやディスクリファイナーによって、乾いた状態で分繊しておくことが必要となる。また、レーヨン短繊維等は一般に繊維槐がほぐれにくいので、必要に応じて、予備開繊をしておくことが好ましい。
【0051】
本発明に使用する短繊維の繊度の範囲や捲縮の有無については、特に限定されないが、繊維長は1〜30mmの範囲にあることが本発明では好ましい。何故ならば、繊維長が30mmを超えるとスクリーン1を通過することが困難となり、また、開繊室2内に生起される乱流によって開繊されにくいので、均一な地合いのウェブが得られにくい。また、1mm未満では開繊性はよいが、ネット3下の負圧を大きくしたり、スクリーン1上の空気流の風量を大きくしたりした場合、ネット3下を短繊維が通過してしまう恐れがあり、また、エアレイド不織布の強度が小さくなるといった点で好ましくない。
【0052】
なお、本発明の方法および装置によるエアレイドウェブ成形に続いて、ウェブ中の繊維を固定する工程が必要になるが、これは水溶性バインダーの水溶液をウェブに噴霧して乾燥する方法、水溶性バインダーの水溶液をウェブに含浸し、余剰分を絞った後乾燥する方法、溶融したホットメルトをウェブに噴霧または含浸して冷却する方法、バインダー繊維を含むエアレイドウェブを熱処理によって熱融着させる方法、粉粒体状のバインダーを含むエアレイドウェブを成形して熱処理によって熱融着させる方法、熱により融解する繊維を含むエアレイドウェブを熱カレンダーローラーまたは熱エンボスローラー等で圧着させる方法、ニードルパンチやウォータージェットニードル等で繊維を交絡させる方法等が例として挙げられる。
【0053】
また、本発明の製造方法において、ネット3上(ウェブ形成面)に、例えばスパンボンド不織布やカード不織布、メルトブロー不織布、バーストファイバー法不織布、スパンレース不織布、湿式抄造法不織布、等の別方法で製造された不織布や別工程で製造されたエアレイド不織布を目的に応じて予め載置しておいて、これらを積層することは、エアレイドウェブの形成性に重要な空気流を阻害しない範囲で適用できることは言うまでもない。
【0054】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、空気開繊性の評価は次の方法によって行った。
【0055】
(1)評価に使用する短繊維:芯がポリエチレンテレフタレート(PET)、鞘がイソフタル酸40モル共重合ポリエチレンテレフタレート(PETI)である繊度2.2デシテックス(JIS L 1015 7.5.1 A法による)、繊維長5mm、捲縮数9山/25mm、捲縮率12%(JIS L 10157.12による)、芯/鞘比=50/50であり、ラウリルリン酸カリウム塩/ポリオキシエチレン変成シリコーン=80/20(重量比)からなる油剤を0.25重量%付着した短繊維を用いた。
【0056】
(2)短繊維通過時間:短繊維4gを投入して、スクリーン1を通過する秒数により、以下の3段階で評価した。
レベル1:60秒未満で4g全量が通過する。
レベル2:60〜120秒で4g全量が通過する。
レベル3:120秒を越えても繊維がスクリーン1上に残っている。
【0057】
(3)静電気発生:25℃、相対湿度65%の条件下でウェブ製造を実施したときに、アクリル樹脂製円筒から構成される開繊室2の内壁に付着する繊維の状態を観察し、以下の3段階で評価した。
レベル1:内壁に繊維が全く付着しない。
レベル2:内壁に繊維が単繊維レベルで付着する。
レベル3:開繊室内で繊維が静電気による凝集塊を形成する。
【0058】
(4)スクリーン上残存繊維:スクリーン上を通過せずに残存している繊維の重量を測定し、投入した繊維重量との重量百分率を測定し、以下の3段階で評価した。
レベル1:残存繊維が0重量%である。
レベル2:残存繊維が5重量%以下である。
レベル3:残存繊維が5重量%を越える。
【0059】
(5)ウェブ地合:ネット3上に形成されたウェブの状態を観察し、以下の4段階で評価した。
レベル1:未開繊塊が確認できず、均一なウェブである。
レベル2:未開繊塊は確認されないが、ウェブに密度斑(濃淡)がある。
レベル3:未開繊塊が確認される。
レベル4:均一なウェブが形成されない。
【0060】
(実施例1)
図1に模式的に例示した装置構成と実質的に同じ装置を使用した。すなわち、内径310mmで10メッシュ(孔径1.9mm、針金径0.635mm)のステンレス金網からなる多孔平板スクリーン、中央上部に内径25mmの円形の開孔部を有し、内径310mm、長さ(h1)600mm、厚み5mmで下部が開放であってスクリーン1の直上に0.8mmのスリット状間隙が設けられた円筒からなる開繊室、内径310mmで100メッシュ(孔径0.14mm、針金径0.114mm)のステンレス金網からなる短繊維の堆積捕集用ネット、上下が開放された内径310mm、長さ(h2)400mm、厚み5mmの円筒を前記スクリーンとネットに密着させて構成した気密室、この気密室と前記ネットを介して密着されている漏斗状排気室を含んで構成されるエアレイド法不織布製造装置を作製した。
【0061】
そして、前記排気室の下部にダクトを介して排気装置を接続して、排気装置を作動させて排気室内部を負圧とした上で、(b)の開孔部より4gの短繊維試料を投入し、短繊維を開繊してウェブを作製した。その際、排気装置としては、0.4MPaの圧空を使用するワンダーガン(OSAWA製、型式:J−75、理論排気量20m3/分)を用いた。なお、このとき得られた結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0003880456
【0063】
(実施例2)
スクリーン、開繊室、ネット、そして気密室の内径を150mmとし、スクリーンとして4メッシュ(孔径5.16mm、針金1.19mm)のステンレス金網、ネットとして200メッシュ(孔径0.074mm、針金径0.053mm)のステンレス金網を使用し、開繊室の長さ(h1)を300mm、気密室の長さ(h2)を300mm、外部空気導入口としてスクリーン直上に間隙が1.0mmのスリットを設けた他は、実施例1と同様にした。このとき得られた結果を表1に示す。
【0064】
(比較例1)
外部空気導入口を設けなかった他は、実施例1と同様にした。その結果、短繊維集合体の一部はスクリーンを通過し、ネットの中央部に部分的にウェブを形成し、スクリーン上に環状に短繊維集合体が残存していた。
【0065】
(比較例2)
開繊室の供給口をなくする他は、実施例1と同様にした。その結果、短繊維集合体のごく一部はスクリーンを通過するが、殆どの短繊維集合体は、スクリーン上に留まっていた。
【0066】
(比較例3)
スクリーンとして、孔径2.2mmの丸孔を開孔率23%となるように千鳥配列した厚さ2mmのステンレス鋼板を用いる以外は、実施例1と同様にした。結果を表1に示す。スクリーン上で静電気によると思われる短繊維凝集塊が発生し、また、ネット上のウェブも未開繊塊が多いものとなった。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、従来技術と比較して、開繊にあたって、繊維と金属との接触が少ないため、繊維−金属間摩擦を小さくできない短繊維材料であっても開繊が良好で、かつ静電気の発生も少なく、均一なウェブの形成が可能である。また、エアレイドウェブの形成において使用する動力装置としては、ネット下からの排気に使用する排気装置だけであるので、従来の装置に比べて、使用エネルギーが少なくてすむ。更に、本発明の方式によると、設置スペースがほぼスクリーンの面積に等しく、大掛かりな原綿供給装置、開繊装置、あるいは、ネットコンベアがなくとも均一な地合いの品質に優れた不織布を得ることができる。このため、省エネルギーであって、かつ、省スペースですみ、特に少量の試験用不織布サンプルの試作に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアレイド法不織布製造装置を模式的に例示した概略装置構成図(正面図)である。
【図2】図1の概略平面図である。
【符号の説明】
1 開口部材(スクリーン)
2 開繊室
3 堆積捕集手段(ネット)
4 気密室
5 漏斗状排気室
6 排気装置
7 ダクト
8 供給口
9 外部空気導入口
s 供給口の開口面積
d 間隙
h1 開繊室の長さ
h2 気密室の長さ

Claims (14)

  1. 短繊維からなる短繊維集合体を搬送空気流によって垂直下方へ搬送して、前記短繊維集合体を収容する開繊空間へ導入し、
    前記開繊空間内で乱流を発生させ、
    前記開繊空間の下端に形成され、かつ、各開口の開口面積が1〜150mm2かつその開口面積率が50%以上である多数の開口を有する平板状開口部材に対して、搬送された前記短繊維集合体を衝突させ、
    前記乱流と開口部材との衝突によって前記短繊維集合体を開繊し、
    前記開口中へ開繊した前記短繊維集合体を通過させ、そして、
    開口を通過させた前記短繊維集合体を平面状に堆積捕集してウェブを得るエアレイド法不織布の製造方法。
  2. 前記平板状開口部材の直上部へ水平方向から外部空気を前記開繊空間内へ供給し、垂直上方から供給された前記搬送空気流と衝突させて乱流を発生させる請求項1記載のエアレイド法不織布の製造方法。
  3. 前記乱流によって上昇気流と下降気流とを前記開繊空間内に形成し、前記開繊空間内に収容された前記短繊維集合体を上下動させて前記開口部材に繰り返し衝突させる請求項2記載のエアレイド法不織布の製造方法。
  4. 前記各開口の開口面積、開口面積率、そして開口分布を制御することによって、前記各開口を通過する開繊された短繊維集合体の通過量を制御し、堆積捕集する繊維の堆積量および/または堆積密度を均一化する請求項1〜3の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造方法。
  5. 前記開口部材から前記ウェブの堆積面までを気密に維持して前記ウェブの堆積面の下方から空気を吸引し、この空気吸引によって、気密に維持した部位に下降気流を生成する請求項1〜4の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造方法。
  6. 前記開口を介して、乱流を形成させるために供給される前記外部空気と前記搬送空気流の全てまたは大部分を、捕集堆積される前記ウェブの堆積捕集面の全面から、排出する請求項1〜5の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造方法。
  7. 前記短繊維の繊維長が1〜30mmである請求項1〜6の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造方法。
  8. 搬送空気流によって搬送される短繊維からなる短繊維集合体を垂直下方へ供給する供給口を上部に有する筒状の開繊室、
    前記開繊室の下端全面を塞ぐように多数の開口が穿設され、かつ前記各開口の開口面積が1〜150mm2であって、かつ、その開口面積率が50%以上である開口部材、
    前記開口部材の下方に設けられ、かつ、前記開口を通過した短繊維集合体を堆積捕集する空気通過性の堆積捕集手段、
    開口を有する前記開口部材と空気通過性の前記堆積捕集手段との間を気密状態で接続する筒状の気密室、そして、
    前記堆積捕集手段の下端と接続され、かつ、前記気密室から空気を排出する排気装置を含んで構成され、その際、
    前記開口部材の直上の水平方向へ外部空気を供給する外部空気導入口が前記開繊室の側壁に設けられたエアレイド法不織布の製造装置。
  9. 前記開口部材が格子状の篩である請求項8記載のエアレイド法不織布の製造装置。
  10. 前記篩の目開きが1.13〜11.1mm(16〜2メッシュ)である請求項9記載のエアレイド法不織布の製造装置。
  11. 前記堆積捕集手段が前記開口部材を鉛直下方に平行投影して形成される、前記開口部材と合同形状を有する請求項8〜10の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造装置。
  12. 前記堆積捕集手段が空気を通過自在とする各孔の開口面積が0.001〜0.5mm2である多数の孔を具備する請求項8〜11の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造装置。
  13. 前記気密室の水平切断面の形状が鉛直投影方向の任意の位置において同一である請求項8〜12の何れか一項に記載のエアレイド法不織布の製造装置。
  14. 前記短繊維集合体との衝突と通過量制御とに実質的に寄与する前記開口部材の有効面積をAとした場合に、このAを基準として、前記開繊室へ開口する前記供給口の開口面積(S)が0.001A≦S≦0.01A、前記開繊室の長さ(h1)が2A1/2≦h1≦4A1/2、前記気密室の長さ(h2)がA1/2≦h2≦3A1/2、そして、前記外部空気導入口の間隙(d)が0.0005A1/2≦d≦0.05A1/2である請求項13に記載のエアレイド法不織布の製造装置。
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