JP3878249B2 - ジェミナル−ジハロゲン化合物の転位のための方法 - Google Patents

ジェミナル−ジハロゲン化合物の転位のための方法 Download PDF

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    • C07C17/35Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction
    • C07C17/358Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction by isomerisation

Description

【0001】
プロピレンの塩素化により塩化アリルを製造するための重要な商業法における主要な副生成物は3,3-ジクロロプロペンである。不運なことに、3,3-ジクロロプロペンおよびその同族体は重要な商業用途を有せず、その為、このように生じた3,3-ジクロロプロペンは、これまで、通常、焼却されていた。
【0002】
Langensee の米国特許第5,072,063 号( 以下、Langensee とする。) に関連して、塩化アリル法の副生成物として、同時に1,3-ジクロロプロペンをも生じさせるための多くの努力がなされてきた。というのは、1,3-ジクロロプロペンのシス−およびトランス異性体の両方の公知の用途、例えば、殺線虫剤( 独国特許出願第1,210,618 号) 、土壌燻蒸剤、殺虫剤、並びに、プラスティック、樹脂および化学中間体製造用モノマーとしての用途のためである。
【0003】
これらの過去の努力は、1,2-ジクロロプロパンと、酸素を含む気体とを、CuCl2 、LiCl2 およびZnCl2 の存在下で470 〜490 ℃で反応させること、1,2,3-トリクロロプロパンを酸素またはハロゲンの存在下で脱塩化水素化させること、1,2-ジクロロプロパンを塩素と接触させて塩素化および脱塩素化反応を起こさせること、または、1,2-ジクロロプロパンと塩化アリルおよび/または1-クロロプロペンとを混合し、そして高温で塩素と反応させることを含む。
【0004】
Langensee は、3,3-ジクロロプロペンの供給容易性および用途の欠如からみて、更に、上記の方法の複雑でエネルギー消費量が多く、および/または、不便である性質を記載して、一般に3,3-ジハロプロペン、より詳細には3,3-ジクロロプロペンを、それぞれ、1,3-ジハロプロペンまたは1,3-ジクロロプロペンおよびその同族体に異性化することを探究することを選んだ。この異性化は3,3-ジクロロプロペンと、アルミナ、シリカまたはゼオライト触媒、特に酸性サイトを有するアルミナ、シリカまたはゼオライトとを、好ましくは固定床の連続法において接触させることにより達成された。特に、Langensee は、塩化アリル法から生じた生成物ストリームの蒸留から得られた3,3-ジクロロプロペン含有副生成物に対して異性化を直接行ってシス- およびトランス-1,3- ジクロロプロペンを製造し、塩化アリル法により別に製造したシス- およびトランス-1,3- ジクロロプロペンと混合し、そして蒸留により回収することを考えた。
【0005】
より以前の日本特許JP 80-69,523は異性化法の教示を記載しており、その方法は、0 ℃〜200 ℃において、3,3-ジクロロプロペンを、塩化水素の存在下で、触媒量の亜鉛、鉄、銅、錫、チタンまたはバナジウム塩と接触させることを含む。しかし、Langensee は、日本特許の方法に関して、転位反応の完了後に、触媒が反応混合物中に懸濁し、そして反応混合物から除去することが困難であることを発見した。
【0006】
本発明はLangensee およびより以前の日本特許に教示されている異性化法の更なる有意な改良を提供し、そして本発明は1,3-ジクロロプロペン、例えば、シス- およびトランス-1,3- ジクロロプロペンおよびその同族体、または、1,3-ジブロモプロペンを、それぞれ、3,3-ジクロロプロペンまたは3,3-ジブロモプロペンから調製する方法を含む。
【0007】
本発明の方法は、アルミナ、シリカまたはゼオライトを使用し、それは特定範囲の粒径、並びに、高アルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分によって、その中に存在する、酸性サイトではなく塩基性サイトを主として有することを特徴とし、このようなアルミナ、シリカ、ゼオライトは、Langensee が記載し、支持している酸性アルミナ、シリカおよびゼオライトと比較して、3,3-ジクロロプロペンを有用な1,3-ジクロロプロペンへ好ましく異性化するための予期しない優れた寿命および生成率を有することが発見された。
【0008】
更に、そしてLangensee の教示とは対照的に、より高温で反応を行う本発明の方法の内容には価値があるようである。Langensee は0 〜130 ℃の範囲の温度で行う異性化法を広く教示しているが、20〜120 ℃の範囲の温度が好ましく、そして特に50〜110 ℃の温度が好ましい。本発明の改良法は、好ましくは、120 ℃から1,3-ジクロロプロペンの分解温度までの温度で行われるが、より好ましくは130 ℃を越える温度で行われ、そして最も好ましくは140 ℃の温度で行われ、そして恐らく更に高い温度で行われる。
【0009】
本発明を制限することなく、下記の未変性の酸性の、例えば、アルミナ中で観測される、より高速の失活は、塩化アリルの副生成物ストリーム中の不飽和の塩素化炭化水素の酸性サイトで触媒された重合に起因し、酸性サイトでのナトリウムカチオン( または、より一般的にはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属) の交換がこれらのサイトをこのような重合のために無効にすることが理論付けられる。従って、Langensee の支持する酸性アルミナ、シリカまたはゼオライト触媒の酸性サイトでのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の交換は、アルミナおよびゼオライトで最も顕著に起こることが期待され、それは、これらは3 種の材料中で、一般に、より酸性であるからであり、そしてシリカでさほど顕著ではないが、通常の酸性の弱いシリカでも有意である。
【0010】
本方法により異性化される材料は、下記の
【化3】
Figure 0003878249
(式中、Xはクロロであり、且つ、R1 、R2 、R3 およびR4 は、独立に、水素またはC1 −C3 の直鎖または分枝鎖アルキル基( 例えば、メチル、エチル、プロピルおよび1-メチルエチル) であり、または、Xはブロモであり、且つ、R1 、R2 、R3 およびR4 の各々は水素である。)
の一般式Iを有する。
【0011】
Xがクロロであり、且つ、R1 、R2 、R3 およびR4 が独立に、水素またはメチル基である式Iの化合物は好ましく、各R1 、R2 、R3 およびR4 が水素である化合物も好ましい。3,3-ジクロロプロペン(3,3-DCPe)の異性化は、また、特に興味深く、このような材料は、通常、プロペンの塩素化により塩化アリルを製造する方法から生じた生成物ストリームの蒸留から得られた中沸点副生成物フラクション中に含まれ、そのことは、例えば、Boozalisらの米国特許第4,319,062 号に記載されている。
【0012】
このような方法から所望の塩化アリルを含む低沸点フラクションを除去し、そして殆どのシス- およびトランス-1,3- ジクロロプロペンを含む高沸点フラクションを除去した後に残る中沸点フラクションは、様々な塩素化プロパンおよびプロペンを含み、そしてそのプロペンは、一般に、総重量の10〜20% が目的の3,3-ジクロロプロペンである。塩化アリル法の他の副生成物は、直前で述べたシス- およびトランス-1,3- ジクロロプロペン、2,3-ジクロロプロペン、2,2-ジクロロプロパン、1,2-ジクロロプロパンおよび関連種を含み、1,2-ジクロロプロパンが一般に約50〜85重量% 、そして通常、60〜75重量% で主要成分として存在する。
【0013】
一般に、本発明の異性化法の生成物は、式IIまたは式III
【化4】
Figure 0003878249
(式中、Xはクロロであり、且つ、R1 、R2 、R3 およびR4 は、独立に、水素またはC1 −C3 直鎖若しくは分枝鎖アルキル基であるか、または、Xはブロモであり、且つ、各々のR1 、R2 、R3 およびR4 は水素である。)のジクロロアルケンまたはジブロモアルケンである。このクラスの生成物中で、Xがクロロであり、且つ、R1 、R2 、R3 およびR4 が独立に水素またはメチル基である化合物は好ましく、各R1 、R2 、R3 およびR4 が水素である化合物も好ましい。シス−またはトランス−形態のいずれかである1,3-ジクロロプロペンは生成物として特に好ましく、それらは、それぞれ、Xがクロロであり、且つ、各R1 、R2 、R3 およびR4 が水素である式IIおよびIIIに対応する。一般に、数種の両異性体が製造され、そして本発明はこれらの異性体またはこれらの異性体の混合物の製造が考えられる。
【0014】
上記の通り、最も好ましい方法の態様は、塩化アリルを製造するための従来法のいずれかによりプロピレンを塩素化すること、その後、生成物ストリームを蒸留して、3,3-ジクロロプロペンを含む中沸点副生成物ストリームを提供することを含む。その後、3,3-ジクロロプロペンを含む中沸点副生成物ストリームおよび実際上、不活性のクロロカーボン希釈剤であるものは、好ましくは、次の特徴を有するアルミナ、シリカまたはゼオライト触媒にさらされる。この触媒は、直径0.5 インチ(12.5mm)から100 メッシュ(0.15mm)の範囲の粒径を有すること、並びに、アルミナ、シリカまたはゼオライトの水性スラリー中に塩基性を与えるアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有し、それが、通常、元素基準で0.1 〜10重量%であることを特徴とする。好ましくは、アルミナ、シリカまたはゼオライトは、6メッシュ(3.4 mm)〜40メッシュ(0.4 mm)の粒径を特徴とし、そして最も好ましくは、10メッシュ(2mm)から、特に14メッシュ(1.4 mm)から20メッシュ(0.8 mm)までの粒径を特徴とする。好ましいアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分は0.2 重量%〜5重量%であり、そして最も好ましくは触媒のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分は0.3 重量%〜2重量%であろう。
【0015】
アルミナ、シリカおよびゼオライトは様々なアルカリ金属含有分で市販されているが、少なくとも活性アルミナに関しては、ギブサイト、α−Al(OH)3 、または未精製ボーキサイト (乾燥基準で90% までのギブサイトを含む) からバイエル(Bayer) 法により得られた活性アルミナであって、比較的に多量の酸化ナトリウム(Na2O)を不純物として含むこと( 例えば、Al(OH)3 を基準としてギブサイトでは0.2 〜0.3 重量% ) を特徴とするものは触媒の使用としてあまり好ましくないが(Kirk-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology, Vol.2, アルミニウム化合物( 活性)(Aluminium Compounds(activated)) 、第 4版(1995)) 、「少量の」アルカリでアルミナを明らかに促進することは、特定のクラウス操作(Kirk-Othmer, 引用パンフレット、クラウス触媒用のSP-100促進した活性アルミナ" 、Alcoa Chemicals Division, Aluminum Company of America, Pittsburgh, PA, 1984)において、少なくとも1 種の他の触媒環境中で有利であることが判った。より多量の酸化ナトリウム含有分を有するアルミナは結果的にそして有利に安価であり、この為、本発明での使用に特に好ましい。望ましい量のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を有しない、市販の形態のアルミナは、例えば、本発明の方法に望ましいナトリウム/ アルカリ金属含有分を達成する容易で安価な方法として、NaOH水溶液で含浸されうる。
【0016】
特定された適切な市販の塩基性アルミナは、ローヌプーラン(Rhone Poulenc) のSAS-350 活性アルミナ(Rhone Poulenc Inc. 、水性スラリー中、約9.3 のpH、および、元素基準で0.6 重量% のナトリウム含有分) 、アルコア(Alcoa) のF1グレードのアルミナ(Aluminum Company of America, Pittsburgh, PA; 焼成/ 活性化されていないものであり、水性スラリー中で約9.98のpH、および0.35重量% のナトリウム含有分) 、アルコアのF200グレードのアルミナ(Aluminum Company of America, Pittsburgh, PA; 焼成/ 活性化されていないものであり、水性スラリー中で約10.05 のpH、および0.18重量% のナトリウム含有分) 、および、アルコアのDD2 グレードのアルミナ( 水性スラリー中で約9.94のpHを有する) を含む。これらは、好ましくは、粉砕されており、そして本発明での使用に好ましい粒径であるように適切に篩かけされる。
【0017】
既に議論したLangensee の変更( 即ち、特定の粒径および特定のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属含有分を有するアルミナ、シリカまたはゼオライトの選択、および、方法に用いる温度に関する選択) 以外に、本発明の方法は、Langensee の教示によりうまく行われることができる。このように、考えられる異性化法は、バッチでまたは連続で行われることができ、固定床の連続法は好ましいが、流動床法も可能である。
【0018】
あらゆる圧力は使用されることができるが、好ましくは、圧力および温度は、異性化法にフィードされる副生成物の実質的に全ての成分が液体状態であるように選択され、例示の圧力は周囲圧力〜1500kPaである。反応時間は異性化される出発材料、使用するプロセス温度、触媒および反応器タイプにより変わることができる。バッチ法の例示のバッチ時間は、0.5 〜8時間であり、一般には1.5 〜4時間である。連続法での固定床における1〜300 分の滞留時間は、一般的に十分であると考えられ、2〜180 分、特に2〜120 分は好ましい。
【0019】
3,3-DCPe含有の中沸点副生成物ストリームは本発明の異性化法により直接的に処理されずに、材料が水を獲得する環境に貯蔵し、輸送し、または放置されるときには、好ましくは、3,3-DCPe含有副生成物フィードは、最初に、従来のいずれかの手段により乾燥されるまたはこの結果を達成するための方法により乾燥される。この点で、貯蔵庫または他の手段によりフィード材料が獲得した水は、ここに記載の方法により更に処理されるストリーム中に見られる、失活速度および生成率に対する悪影響を有意に及ぼす。この為、3,3-DCPe含有フィードは好ましくは50重量ppm未満の水含有分にまで乾燥されるが、より好ましくは30ppm未満、そして最も好ましくは15重量ppm以下にまで乾燥される。
【0020】
乾燥工程は、また、乾燥を行うためのいずれかの公知の方法またはいずれかの手段により行われることができ、好ましい例示の方法または手段は、本質的に周囲温度で乾燥用途に従来から使用されているモレキュラーシーブまたは他の水吸収性材料を通過させることを含む。
【0021】
本発明はより詳細には次の実施例により例示される。
例示の実施例
例1
ノートンケミカルプロダクツ(Norton Chemical Process Products)からSA-6275 の商品名で販売されている酸性活性アルミナ(水性スラリー中pH 6.54 、約0.01重量% ナトリウム) を粉砕し、そして14x20 メッシュ(1.4mmx0.85mm)に篩かけし、そして元素基準で、約0.30重量% のナトリウム含有分になるように、水溶液からのNaOHで含浸した。その後、ナトリウムで促進されたアルミナに、6.0ml/時間の3,3-ジクロロプロペン含有中沸点フラクションを通過させることにより評価した。この3,3-ジクロロプロペン含有中沸点フラクションは、130 ポンド/ 平方インチ(0.9MPa 、ゲージ) の圧力および120 ℃の温度に維持された、316 ステンレススチールの0.5 インチ(12.7mm)外径の液相管状反応器中の5.0 立方センチメートルのアルミナ触媒に通過した。3,3-ジクロロプロパンの、3,3-ジクロロプロペンのシス- およびトランス異性体への最大転化率は99.1% であり、見掛けの失活速度は0.00025%/ 時間であり、ナトリウム促進されたアルミナ触媒1g当たり転化された3,3-DCPe(3,3- ジクロロプロペン) の生成量は9,114 グラムであった。
【0022】
比較例 1 および 2
比較のために、酸性活性アルミナを例1のように粉砕し、そして篩かけし、NaOH水溶液を含浸させないで評価した。他の全ての条件は同一であり、90℃の温度での最大転化率は99.1% であったが、失活速度は0.088%/ 時間であり、触媒1g当たり転化された3,3-DCPeの生成量は25.9グラムであった。120 ℃の温度で、最大転化率は98.9% であり、失活速度は0.024%/ 時間であり、触媒1g当たり転化された3,3-DCPeの生成量は94.9グラムであった。
【0023】
2 および 3
上記の特徴の塩基性アルミナ、Rhone Poulenc Inc.のグレードSAS-350 活性アルミナを粉砕し、そして14x20 メッシュ(1.4mmx0.85mm)に篩かけし、そして90℃および120 ℃で例1 のように評価した。90℃において、3,3-DCPeから1,3-DCPeへの観測された最大転化率は、98.3% であり、失活速度は0.00318%/ 時間であり、触媒1g当たり転化された3,3-DCPeの生成量は711 グラムであった。120 ℃の温度で、最大転化率は98.8% であり、失活速度は0.00127%/ 時間であり、触媒1g当たり異性化された3,3-DCPeは1790グラムであった。
【0024】
比較例 3
例2 および3 に見られる結果との比較のために、例示の方法の環境での粒径の重要性を例示するために、3/16インチ(4.8mm) の球形のローヌプーラン(Rhone Poulenc) グレードSAS-350 活性アルミナを120 ℃で評価した。観測される最大転化率は80.0% であり、失活速度は0.038%/ 時間であり、触媒1g当たり異性化された3,3-DCPeの生成量は23.5g であった。
【0025】
4
8x14メッシュの塩基性の未焼成Alcoa グレードF1アルミナを例1 〜3 のように120 ℃で評価した。最大転化率は99.1% であり、失活速度は0.00123%/ 時間であり、触媒1g当たり転化される3,3-DCPeの生成量は1850g であった。
【0026】
5 および例 6
塩基性のAlcoa グレードDD2 アルミナを粉砕し、そして14x20 メッシュに篩掛けし、予備乾燥した( モレキュラーシーブで15ppm の水に) フィードを90℃および120 ℃で上記の例のように評価した。90℃において、最大転化率は98.5% であり、失活速度は0.00324%/ 時間であり、アルミナ触媒1g当たり異性化された3,3-DCPeの生成量は698gであった。120 ℃において、最大転化率は99.2% であり、観測された失活速度は0.000926%/時間であり、触媒1g当たり転化される3,3-DCPeの生成量は2,460gであった。
【0027】
7 および 8
Calsicat( グレードSB、未含浸条件で水溶液中6.51のpHを有し、そして粉砕され、14x20 メッシュのサイズに篩掛けされている) の酸性アルミナをNaOH水溶液よりNaOHで含浸し、約0.30重量%(元素基準で) のナトリウム含有率および水溶液中10.35 のpHとし、そして90℃および120 ℃で評価した。90℃で、最大転化率は97.9% であることが判り、観測された失活速度は0.0172%/時間であり、そして触媒1g当たりに131gの3,3-DCPeの生成量であった。120 ℃で、最大転化率は98.6% であり、失活速度は0.00491%/ 時間であり、そして触媒1g当たり転化される3,3-DCPeの生成量は461gであった。
【0028】
比較例 4 および 5
例7 および8 で使用されたのと同一のアルミナを、未含浸条件で実験し、90℃での結果は、最大転化率は97.6% であり、失活速度は0.321%/ 時間であり、そして触媒1g当たり転化される3,3-DCPeの生成量は6.99g である。120 ℃では、最大転化率は98.4% であり、失活速度は0.0943%/時間であり、そして触媒1g当たり転化される3,3-DCPeの生成量は23.9g であることが判った。
【0029】
9 および 10
ノートンプロセスプロダクツ(Norton Chemical Process Products)の酸性アルミナ( グレード“9316079" 、水溶液中6.59のpHを有し、粉砕され、そして14x20 メッシュの粒径に篩掛けした) をNaOH水溶液で含浸し、約0.30重量% のナトリウム含有分および水溶液中で10.14 のpHとした。含浸した触媒を上記の例と同様に90℃および120 ℃で試験した。90℃で、最大転化率は97.5% であり、失活速度は0.0836%/時間であり、そして触媒1g当たりに転化される3,3-DCPeの生成量は26.8g であった。120 ℃において、最大転化率は98.4% 、失活速度は0.0246%/時間であり、そして触媒1g当たりに転化される3,3-DCPeの生成量は91.8g であることが判った。
【0030】
比較例 6 および 7
例9 および10で使用したのと同一の酸性アルミナを、未含浸の酸性条件で90℃および120 ℃で実験した。90℃で、最大転化率は91.1% であり、失活速度は1.58%/時間でかなり高く、そして触媒1g当たりに転化される3,3-DCPe生成量は1.32g であった。120 ℃において、最大転化率は92.9% 、失活速度は0.451%/ 時間であり、そして触媒1g当たりに転化される3,3-DCPe生成量は4.72g であることが判った。
【0031】
例1 〜10および比較例1 〜7 の結果は表1 に分類され、次のように表にまとめられる。
【0032】
【表1】
Figure 0003878249
【0033】
従来の未含浸の条件で試験した酸性のアルミナと、ナトリウム含浸した塩基性の条件で試験したアルミナの結果を比較して特に判るように、これらのアルミナの塩基性のものは、Langensee が有利であるとしていた酸性のものよりも、驚くほど低い失活速度および非常に高い生成率を示した。例えば、ノートン6275グレードのアルミナは、120 ℃で、酸性アルミナの失活速度は、それから形成したナトリウム含浸した塩基性のアルミナより96倍大きかった。Calsicat SB グレードのアルミナでは、90℃で、酸性の未含浸のアルミナは塩基性のものより18.7倍速く失活し、そして120 ℃で、19.2倍速く失活する。ノートン9316079 グレードのアルミナに関して、酸性アルミナは、それから形成された塩基性アルミナよりも90℃で約18.9倍速く失活し、そして120 ℃で約18.3倍速く失活した。

Claims (17)

  1. 下記式
    Figure 0003878249
    (式中、Xはクロロまたはブロモであり、R1 、R2 、R3 およびR4 は、独立に、水素またはC1 −C3 アルキル基であり、但し、Xがブロモであるときには、各R1 、R2 、R3 およびR4 は水素である。)のジハロアルケン化合物、または、このような化合物の混合物を製造する方法であって、本方法は、下記式
    Figure 0003878249
    (式中、Xはクロロまたはブロモであり、そして
    1 、R2 、R3 およびR4 は、独立に、水素、またはC1 −C3 アルキル基であり、但し、Xがブロモであるときには、各R1 、R2 、R3 およびR4 は水素である。)のジハロアルケンを、液体状態において、アルミナ、シリカまたはゼオライト触媒と、転化を行うために有効な条件下で接触させることを含み、前記触媒はその中に主として塩基性サイトを有し、且つ、0.15mm〜12.5mmの範囲の粒径を有することを特徴とする方法。
  2. 触媒と接触させるジハロアルケン化合物が3,3-ジクロロプロペンである請求項1記載の方法。
  3. 3,3-ジクロロプロペン出発材料がプロピレンの塩素化による塩化アリルの製造法の生成物の蒸留から得られる中沸点副生成物ストリームの成分である請求項2記載の方法。
  4. シス−またはトランス−1,3-ジクロロプロペンまたはこれらの混合物が中沸点副生成物ストリーム中の3,3-ジクロロプロペンから製造されたものである請求項3記載の方法。
  5. 触媒が、元素基準で、0.1 〜10重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有する請求項4記載の方法。
  6. 触媒が0.4 〜3.4 mmの範囲の粒径であり、且つ、0.2 〜5重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有することを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 触媒が0.8 〜2.0 mmの範囲の粒径および0.3 〜2重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有することを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 方法が120 ℃以上の高温で行われる請求項4記載の方法。
  9. 方法が130 ℃以上の高温で行われる請求項8記載の方法。
  10. 方法が140 ℃以上の高温で行われる請求項9記載の方法。
  11. 方法が連続様式で固定床で行われる請求項1記載の方法。
  12. 触媒が0.4 〜3.4 mmの範囲の粒径を有し、且つ、0.2 〜5重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有する塩基性アルミナである請求項1記載の方法。
  13. 触媒が0.8 〜2mmの範囲の粒径を有し、且つ、0.3 〜2重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有する塩基性非活性アルミナである請求項12記載の方法。
  14. 触媒が塩基性非活性アルミナである請求項1記載の方法。
  15. シス−またはトランス−1,3-ジクロロプロペンまたはこれらの混合物を製造する方法であって、液体状態で、3,3-ジクロロプロペンと、0.4 3.4 mmの範囲の粒径および 0.2 〜5重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有する塩基性アルミナ触媒とを、転化を行うために有効な条件下で接触させることを含む方法。
  16. 触媒が0.8 〜2.0 mmの範囲の粒径および0.3 〜2重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を有する塩基性の非活性アルミナである請求項15記載の方法。
  17. シス−またはトランス−1,3-ジクロロプロペンまたはこれらの混合物を製造する方法であって、液体状態で、3,3-ジクロロプロペンと、0.1 〜10重量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有分を特徴とする塩基性の非活性アルミナ触媒とを、転化を行うために有効な条件下で接触させることを含む方法。
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