JP3878218B2 - 多相分解と部分列非線形フィルタリングによる櫛型フィルタを備える電子式物品監視システム装置 - Google Patents
多相分解と部分列非線形フィルタリングによる櫛型フィルタを備える電子式物品監視システム装置 Download PDFInfo
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Description
本発明は電子式物品監視(EAS)に関し、特に、EASシステムで受信した信号のフィルタ処理に関する。
発明の背景
小売店において商品が盗まれることを防止するために電子式物品監視システムを備えることは十分に知られている。典型的なシステムにおいて、ストア出口に設けられた電磁場に対して作用するよう意図されたマーカーが販売品に固定される。マーカーが場あるいは「呼掛け信号ゾーン」内に持ち込まれると、マーカーの存在が検出されアラームが発生される。他方、レジにおいて商品に対する適切な支払いがなされた場合、マーカーは販売品から除去され、あるいはマーカーを販売品に取り付けたまま非作動処理を実施してマーカーがもう呼掛け信号ゾーンにおいて検出されないようにマーカーの特性は変えられる。
広く使用されているEASシステムの1つのタイプでは、呼掛け信号ゾーンに設けた電磁場は選択された周波数で交番し、検出されるマーカーは場を通過する際に選択された周波数の調波摂動を引き起こす磁性材料を含む。検出装置が呼掛け信号ゾーンに備えられ、この探知装置はマーカーによって作り出された特有の調波周波数を認識するために調整される。このような周波数が存在するなら、検出システムはアラームを始動させる。このタイプのEASシステムは、例えば、Humphreyに付与され、本願に相当する米国出願と共に本出願人に譲渡された米国特許第4,660,025号に開示されている。
EASシステムは、実質的な干渉電磁気信号が存在する位置にしばしば配置される。建物電力システムによって発生される通常の60Hzの放射及び調波のほかに、他の干渉(混信)信号が電子式キャッシュ・レジスター、売り場端末、建物防護システムなどから放射される可能性が高い。干渉信号が存在すると、EASシステムを満足する方法で作動させることが困難になる。
EASシステムの感度をその設定範囲内において強くしたり弱くしたり調整することは広く知られている。システムの感度を比較的高く調整すると、EASマーカーが呼掛け信号ゾーンを通過しているにもかかわらず、それを認識できない可能性は減少するが、しかし感受率が高くなって誤警報を発生させるという犠牲面も備えることになる。逆にシステムの検出感度を下げたなら、誤警報の発生は減少するが、マーカーが発見されずに呼掛け信号ゾーンを通過する可能性は増える。従って、EASシステムの調整は、検出マーカーに関する信頼性能(時々「ピックレート(選択感度)」と呼ばれる)と、誤警報を発する感受率の間での調整をしばしば行うことが必要である。干渉信号の存在は、誤警報を発するような受け入れ難い感受率を受けることなく十分に高い選択感度を得ることを難しくする傾向がある。
この問題を克服するために、検出装置によって信号を受け取った際に、マーカーが呼掛け信号ゾーンに存在するかどうかを決定するための信号処理の前に、信号を調整、あるいは信号をフィルタ処理(ろ波)することが知られている。信号調整に関して考えられる1つのアプローチは、櫛形帯域フィルタである。櫛形帯域フィルタはマーカーによって発生した調波信号を通過させ、異なる調波周波数間のノイズスペクトルを弱めることを意図する。
図1は、信号調整とマーカーによる検出がデジタル信号処理手段によって実行されるEASシステムを形成するハードウェアのブロック線図である。参照数字100はEASシステムを示す。システム100は、呼掛け信号116を呼掛け信号ゾーン117内に放射する送信アンテナ114を駆動する信号発生回路112を含む。EASマーカー118は呼掛け信号ゾーン117に存在し、そして呼掛け信号116に応答して標識信号120を放射する。標識信号120は、受信アンテナ122において、呼掛け信号116と、呼掛け信号ゾーン117に時折存在する種々のノイズ信号とともに受信される。アンテナ122において受信された信号は受信回路124へ送られ、ここから前記受信信号は信号調整回路126へ送られる。信号調整回路126は、受け取った信号に対してアナログフィルタ処理といったアナログ信号調整を行う。例えば、信号調整回路126は、呼掛け信号116、電力線放射及びその低調波を取り去るためにおよそ600Hzの遮断周波数をもってハイパスフィルタ処理を行うことができる。信号調整回路はまた、例えば、8kHz以上の信号(これは、対象の調波信号を含む帯域を越えている)を減衰させる低パスフィルタを含むことができる。
信号調整回路126から送られてくる調整された信号出力は次にA/D(アナログ-ディジタル)コンバータ128に送られ、コンバータは調整された信号をデジタル信号サンプルの数列から構成されるデジタル信号に変える。このデジタル信号はデジタル信号処理(DSP)デバイス130に入力信号として送られる。
DSPデバイス130は、さらなる信号調整を行いかつ標識(マーカー)信号120の存在を検出するために、上記入力デジタル信号を処理する。このような処理により、DSPデバイス130はマーカー118が呼掛け信号ゾーンに存在しているようであるかどうか決定し、そしてもしそうなら、デバイス130は標識デバイス133に検出信号132を出力する。標識デバイス133は、例えば、目に見える、そして/あるいは聞こえるアラームを発生させることによって、あるいは他の適切な動作を始めることによって検出信号132に応答する。
DSPデバイス130によって与えられる櫛形バンドパスフィルタリング関数は、図2において実線134で示す周波数応答特性を有する。実線134で示す周波数応答特性は、もし動作周波数Fo(すなわち、呼掛け信号116の周波数)が73.125Hz、即ち、調波EASシステムにおいて一般に使われる動作周波数であるなら、適当である。櫛形フィルタリング関数の通過帯域は動作周波数Foの整数倍、すなわち73.125Hz、146.250Hz、219.375Hz等に相当する。実線134によって表される周波数応答特性は、動作周波数Foの整数倍である送信機周波数間の周波数スペクトルにわたって意味がある減衰を与えることがわかる。従って、マーカー検出処理が行われる前に、この周波数応答特性を有する櫛形フィルタ処理を行うことによって優れた干渉信号減衰が得られる。
図3は望ましいフィルタ処理櫛形バンドパスを実行するためDSPデバイス130内で実行される処理を機能ブロック形式により図示する。図3に示すように、入力デジタル信号の数列x[n]はブロック136においてM個の平行するサンプルストリームとして形成される。M個の部分列のそれぞれに対して、ブロック138に示すように、次に低パス(ローパスの意、以下本明細書において同じ)フィルタ処理がなされる。典型的に部分列フィルタは無限のインパルス応答フィルタとして実装されている。ブロック138における低パスフィルタ処理後に、平行した部分列はブロック140において入力信号x[n]と同じサンプリングレートを有する出力信号y[n]数列に合成される。部分列Mの数は、サンプリングレートFsをA/Dコンバータの作動周波数Foで割ること(すなわち、M=Fs÷Fo)により得られる。従来の調波EASシステムにおいて、サンプリングレートFsは18.72kHzであり、故に動作周波数Fo=73.125Hzのとき、部分列Mの数は256である。
図3に示す櫛形フィルタ処理は多重レートフィルタと呼ばれ、入力信号からの部分列の形成は多相分解として知られている。
帯域フィルタが図3に示すように多重レートアーキテクチャをもって実行され、かつ、EASシステムにおける調波信号に相当する通過帯域をもって実行される櫛形バンドパスフィルタは、通過帯域間に進入する干渉(混信)に関して重要な利点を与える。しかしながら、同時係属の特許出願(1995年11月14日に出願され、本願発明者と発明者が同じである米国出願08/557,628)で指摘したように、衝動ノイズ、あるいは広周波数域のノイズが呼掛け信号ゾーンに存在するならば、図3に示す櫛形フィルタは「音を出す(鳴る)」ことによってこのようなノイズに反応し、それによって呼掛け信号サイクルに同期して作り出される信号列を生成しマーカーによって生じた調波摂動をまねる。このような信号列は、実際マーカーが存在していないときに、マーカー検出処理の間のマーカー信号と間違えられやすい。
櫛形バンドパスのこの欠点を克服するために、前述の米国特許出願08/557,628において、図4に関して以下に説明する実施が提案された。
米国特許出願08/557,628に開示されるこの実施よれば、入力デジタル信号x[n]は、図2の実線134によって示す周波数応答を有する櫛形フィルタ処理ブロック150と、図2の破線155で示す周波数応答を有する「アンチ櫛形」フィルタ処理ブロック154の両方に対して入力として送られる。この「アンチ櫛形」フィルタリング関数154は、櫛形フィルタリング関数150と同様に、櫛形帯域フィルタであるが、「アンチ櫛形」の通過帯域は櫛形フィルタ150の通過帯域の間の中間に置かれる。
櫛形フィルタリング関数150から出力された信号の数列y[n]は、ブロック152においてマーカー検出処理を受ける。出力信号数列y[n]が呼掛け信号ゾーン117で標識信号120の存在を示しているとブロック152において決定されるならば、ブロック152は次に前述の検出信号132を発生させる。出力数列y[n]はまたスクエアリング関数156に送られ、その出力はブロック160において低パスフィルタ処理がなされ、その結果のフィルタ処理された信号は比較ブロック164に最初の入力として送られる。ブロック154において入力信号の「アンチ櫛形」フィルタ処理の結果として生じた出力数列y’[n]はまた自乗され(ブロック158)、低パスフィルタ処理され(ブロック162)、そして比較ブロック164に第2入力として送られる。比較ブロックはそれぞれ「櫛形」と「アンチ櫛形」のチャネルから受け取った2つの入力を比較し、そして、入力が実質的に同じであるとき、ブロック152におけるマーカー検出処理を禁止するように作動する。
図4の「アンチ櫛形」処理チャンネルは衝動ノイズ又は広周波数域ノイズに応答して誤警報を妨ぐ役目をする。なぜなら櫛形及びアンチ櫛形のフィルタリング関数は、本質的に同じエネルギレベルでもってそれぞれの出力y[n]とy’[n]においてベルを鳴らすことによりそういったノイズに応答する。従って、衝撃雑音又は広周波数域ノイズを受け取ったとき、比較ブロックへ送られた2つの入力はほぼ等しく、マーカー検出処理は禁止される。
他方、標識信号が受信されたなら、信号エネルギーの大部分は櫛形フィルタリング関数150を通るが、アンチ櫛形フィルタリング関数154の阻止帯によってふさがれる。その結果として、櫛形チャネルから比較ブロック164への入力はアンチ櫛形のチャネル入力よりずっと高く、マーカー検出処理は禁止されない。
信号調整櫛形フィルタ処理を行うことによって引き起こされるかもしれない誤警報を防ぐためにアンチ櫛形衝撃雑音検出チャネルを設けることは従来のEASに対する前進である。なぜなら、特にそれにより、甚だしくシステムの誤警報を多発さないで急な遷移周波数帯を有する櫛形フィルタを使うようになるからである。しかしながら、アンチ櫛形チャンネルを設けることは、必ずしも衝撃(インパルス)雑音や広周波数域ノイズ問題に対する理想的な解決策ではない。例えば、衝撃雑音が比較的しばしば起こる環境において、アンチ櫛形チャネルはマーカー検出処理をしばしばかつ/または長い時間に渡って禁止する可能性があり、それによって好ましくない「選択感度」の低下を及ぼす。さらに、櫛形フィルタ処理は、必ずしも非ガウス雑音に対して望まれるようには堅固なものではなく、上述の櫛形フィルタ処理を行うものよりも速い応答時間で処理するフィルタを備えることが望ましい。
発明の目的及び概要
従って本発明の目的は、呼掛け信号ゾーンにおいて受信した信号をフィルタ処理して干渉を抑制する電子式物品監視システムを提供することにある。
本発明の別の目的は、実質的に誤警報を与えるような感受率とならないような櫛形フィルタ処理を用いた電子式物品監視システムを提供することにある。
本発明の更に別の目的は、櫛形フィルタ処理を用い、かつ、標識信号検出が実質的に低減されることなく、誤警報を発する感受率が低減される電子式物品監視システムを提供することにある。
本発明の更に別の目的は、周知の櫛形フィルタ処理技術より速い応答時間で処理する櫛形フィルタを使用する電子式物品監視システムを提供することにある。
本発明の更に別の目的は、非ガウス分布干渉に対して堅固な櫛形フィルタリング関数を使用する電子式物品監視システムを提供することにある。
本発明の1つの現示によれば、呼掛け信号ゾーンで所定の周波数Foで交番する呼掛け信号シグナルを生成し放射する回路、呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ、該アンテナによって受信した信号を代表するアナログ信号を受信してデジタルサンプルの数列に変換するアナログ-ディジタル変換器及びデジタルサンプルの数列を処理してそれらから干渉を除去するデジタル信号処理回路であって、デジタルサンプルの数列からM個の部分列を構成することによってデジタルサンプル数列を処理し、Mは1より大きい正の整数であり、M個の各部分列にそれぞれの非線形デジタルフィルタリング関数を適用し、M個のフィルタ処理された部分列を結合してデジタルサンプルの処理された数列を形成するデジタル信号処理回路を含む電子式物品監視システムが提供される。
さらに本発明のこの現示によれば、M個の部分列に適用された非線形フィルタリング関数は、一般性の高い順にリストアップされたフィルタ機能分類、即ち順列フィルタ、スタックフィルタ、順序統計量(order-statistic)フィルタといったフィルタ関数分類に入るものとすることができる。例えば、M個の部分列に適用する非線形フィルタ処理は、中間数フィルタリング関数を使用することによって実施することができ、中間数フィルタは上述の3つのフィルタ分類のそれぞれに含まれることに注意されたい。
M部分列に適用した非線形フィルタリング関数は線形及び非線形フィルタリング関数のハイブリッド(両方を含んでいる)であり得ることにも注目されたい。例えば、それぞれの部分列に関して、中間数フィルタリング関数は、部分列に適用した複数の有限インパルス応答線形フィルタリング関数の出力に適用しうる。
本発明の特定の実施形態において、部分列の数(M)は、A/Dコンバータのサンプリングレートをシステム動作周波数Foで割って得た商である。例えば、73.125Hzの作動周波数で交番するシステムにおいてサンプリングレートが18.72kHzの場合、部分列Mの数は256である。
部分列が非線形にフィルタ処理されるという上に要約した櫛形フィルタ処理技術は、多重レート非線形櫛形フィルタの出力が従来の櫛形帯域フィルタに対する入力として与えられるように、事前フィルタとして使用されることに注目されたい。特に、非線形櫛形フィルタが櫛形フィルタの上流で使われる場合、櫛形フィルタから出力されるデジタルサンプルの処理された数列は再びM個の部分列に分かれて形成され、それぞれの線形低パスフィルタリング関数が非線形櫛形フィルタ出力から形成したM個の各部分列に適用される。最終的に、線形フィルタ処理されてできた部分列は結合された2回処理されたデジタルサンプル数列を形成する。
多重レート櫛形フィルタが多相分解によって引き起こされた部分列の非線形フィルタ処理によって実行されるという上に要約された実施は、実質的に衝撃雑音に反応せず非ガウス雑音の分布を巧みに処理する比較的速い櫛形帯域フィルタを与えることを可能にする。結果として、信頼できるマーカー検出と、誤警報を与えるような感受率の減少という全体的に機能が改良されたEASシステムを供給することができた。
本発明の前述その他の目的、特徴及び利点は、次の望ましい実施形態の詳細な説明及び添付図面から理解されるであろう。実施形態の詳細な説明及び添付図面において全体を通して同様の参照数字を同様の要素に対して用いている。
図面の説明
図1は、本発明を応用した電子式物品監視システムを形成するハードウェアコンポーネントのブロック線図である。
図2は、本願と同じ発明者の別の特許出願で記述された第1及び第2櫛形フィルタ処理のそれぞれの周波数応答特性を示すグラフである。
図3は、櫛形フィルタリング関数のデジタル多重レート実装機能を示す図である。
図4は、上述の別の特許出願の開示技術に従い遂行される信号処理を示すブロック線図である。
図5は、図1の装置の一部であるDSPデバイスにおいて本発明に従い実行される信号処理を示す機能ブロック線図である。
図6は、本発明により供給される非線形櫛形フィルタリング関数を示す機能ブロック線図である。
図7は、本発明の一つの現示に従い、図6に示す多相分解処理によって形成されたデジタルサンプルの部分列に応用された中間数フィルタリング関数を示す機能ブロック線図である。
図8A-8Cはそれぞれ、図6の非線形多重レートフィルタ(ここでは、部分列フィルタをそれぞれ長さL=3、L=5、L=7の中間数フィルタとした)でホワイトガウス雑音をフィルタ処理して得られる出力信号の測定されたパワースペクトルを示すグラフである。
図9Aは、図3の多重レート櫛形帯域フィルタ内の部分列フィルタとして用いることができる低パスフィルタ処理の衝撃応答特性を示すグラフである。
図9Bは、図3の多重レート櫛形フィルタの周波数応答特性の1部分と、図6の非線形櫛形フィルタの対応測定出力スペクトル(ここでは図7の中間数フィルタリング関数を用いて図6のフィルタの部分列をフィルタ処理している)の比較を示すグラフである。
図10Aは、標識信号をホワイトガウス雑音と結合することによって形成されるテスト信号を示すグラフである。
図10Bは、図10Aのテスト信号を線形櫛形フィルタ処理することにより得られる出力を示すグラフである。
図10Cは、図10Aのテスト信号を中間数櫛形フィルタ処理することによって得られた出力を示すグラフである。
図11Aは、標識信号を衝撃雑音と一緒にすることによって得られるテスト信号を示すグラフである。
図11Bは、図11Aのテスト信号を線形櫛形フィルタ処理することで得られる出力を示すグラフである。
図11Cは、図11Aのテスト信号を中間数櫛形フィルタ処理するによって得られる出力を示すグラフである。
図12Aは、標識信号を衝撃雑音及びホワイトガウス雑音の両方と一緒にすることによって得られるテスト信号を示すグラフである。
図12Bは、図12Aのテスト信号を線形櫛形フィルタ処理することにより得られる出力を示すグラフである。
図12Cは、図12Aのテスト信号を中間数櫛形フィルタ処理するによって得られる出力を示すグラフである。
図13は、本発明の現示に従い、図6に示す多相分解によって形成される部分列を中間数櫛形フィルタ処理するために使用できるFIR中間数ハイブリッドフィルタリング関数を示す機能ブロック線図である。
好ましい実施形態の説明
本発明が開示するシステムは、本出願の出願人により商標「AISLEKEEPER」として市場に提供されているような従来のハードウェアによって形成されるEASシステムにおいて具現化できる。以下に記述されたデジタル信号処理は、テキサスインストルメンツ(Texas Instruments)から入手可能なモデルTMS-320C31のような適当にプログラムされた従来のデジタル信号処理集積回路で実行することができる。図1に示すハードウェア構成は本発明の信号処理システム装置に適することが理解される。
図5は、本発明に従い実行される高レベルデジタル信号処理を示す機能ブロック線図である。図5に示すように、入力サンプルx[n]の数列は、衝撃雑音を十分に取り除くと共に、対象となる調波周波数間にある他のノイズを減衰させるためにブロック170において非線形櫛形フィルタ処理を受ける。非線形櫛形フィルタ処理ブロック170をから出た信号出力はブロック150(このブロックは上述の図4に関連して記述したブロック150に相当する)において線形櫛形フィルタ処理を受ける。ブロック150によって行われる問題の調波周波数間の周波数に対する追加の雑音抑圧の後に、結果として生じる調整された信号は、マーカー検出処理のためマーカー検出ブロック152’に送られる。ブロック152’は、アンチ櫛形処理チャンネルを設けていないために選択的にマーカー検出の禁止がなされないということを除いて、図4に関連して説明したブロック152と同じにすることができる。前と同じように、標識信号が呼掛け信号ゾーンに存在することがマーカー検出処理によって示されると、検出信号132が発生される。
図6は、非線形櫛形フィルタリング関数170の望ましい実装の細部を図示する。
図6から分かるように、入力サンプル数列x[n]は部分列x0(m),x1(m),x2(m),・・・,xM-1(m)を形成するためにM重の多相分解を受ける。多相分解の概念は、Proceedings of the IEEE, Vol. 73, No.1,1990年1月の56−93ページのVaidyanathanによる「Multirate Digital Filters, Filter Banks, Polyphase Networks and Applications : A Tutorial」で論じられている。M重の分解を実行するために必要な処理は、遅延ブロック172と、M重分解ブロック174によって表される。望ましい実施において、入ってくるサンプルx[n]は、M行とその後の処理のために必要とされる列数で構成される2次元マトリックス内に配列される。各入力サンプルはマトリックス内で同じ列に置かれ、そして、前のサンプルが最後の行に配列されたときに入力サンプルは次の列の最初の行に置かれるが、この場合を除き、前のサンプルの位置に対してすぐ次の行に置かれる。従って、データマトリックスのそれぞれの行はM個の部分列の1つに相当する。部分列の数Mは、数列x[n]が形成されるサンプリングレートFsをシステム送信機の動作周波数Foで割ることによって得られる。望ましい実施形態において、Mは18.72kHz÷73.125Hz=256と計算される。従って、望ましい実施形態において、データマトリックスは256行である。
各部分列はそれぞれの非線形フィルタリング関数を受ける。図6において、非線形部分列フィルタリング関数はブロック176によって表される。非線形フィルタ処理操作の目的は、衝撃雑音を十分にすべて取り除き、かつ、部分列x0(m)乃至xM-1(m)において他のノイズを弱めることである。適当な非線形部分列フィルタの実施例を以下に説明する。
非線形のフィルタブロック176から出力されたフィルタ処理部分列は、次に合成されて入力数列x[n]と同じサンプリングレートを有する非線形の櫛形フィルタ処理がなされた出力数列を形成する。図6に示すように、フィルタ処理された部分列y0(m),y1(m),y2(m),・・・,yM-1(m)は補間ブロック178においてM重の補間(up-sampling)を受け、そして次に遅延ブロック180と、加重ブロック182によって合成がなされる。しかしながら、好ましい実施例によれば、出力数列のそれぞれの信号サイクルは、y0(m)の現在の値を信号サイクルの第1サンプルとして使い、y1(m)の現在の値を信号サイクルの第2サンプルとして使い、以下同様に行うことによって合成され、それぞれの信号サイクルはM個のサンプルから構成されていて、呼掛け信号の1つのサイクル又はフレームに対応することがわかる。
図7は、図6のいくつか又はすべての非線形部分列フィルタを実行するために使用することができる非線形フィルタリング関数の実施例を示す。特に、図7に示す関数は長さL=5の中間数フィルタであり、ここで「長さ」とは入力数を意味することが理解される。中間数関数ブロックに対する5つの入力、すなわち、xi(k),xi(k-1),xi(k-2),xi(k-3),xi(k-4)は部分列の5つの最も最近のサンプルである。5つの入力サンプルの値はランク順であり、即ち、振幅によってソートしたものであり、中央値(3番目に大きい値)はyi(k)として出力される。
発明の1つの望ましい実施形態によれば、各非線形部分列フィルタは図7に示す長さL=5の中間数フィルタである。しかしながら、長さL=3の中間数フィルタ、あるいはより長い中間数フィルタを使って実施することもできる。一般に、長さLの中間数フィルタの場合、部分列中間数フィルタリング関数の出力は、L個の入力の値をランク付けし、ランク付けされた(L+1)/2番目の値を出力信号として選択することによって得られることが理解される。
図6に示す非線形櫛形フィルタは、長さL=3あるいはL=5の部分列中間数フィルタで実行するとき、たいての環境において衝撃雑音を十分除去し、その他のノイズもかなり減衰させるが、問題の調波周波数は減衰することなく通過させると信じられている。しかしながら、非線形部分列フィルタに対して他のタイプの非線形フィルタ処理を使うことも本発明の意図するところである。
中間数フィルタは、「順位(ランク)」あるいは「順序統計量」フィルタとして知られている非線形フィルタの広範囲の分類に含まれる。順序統計量(OS)フィルタの定義は、IEEE Transactions on Acoustics, Speech and Signal Processing, Vol. ASSP-35、No. 8、1987年8月の1170-1184ページのP. Maragos他による「Morphological Filters-Part II: Thier Relations to Median, Order-Statistic, and Stack Filters(形態上のフィルタ−パートII、中間数、順序統計量、スタックフィルタとの関係)」において与えられる。中間数フィルタの代わりに、中間数フィルタでないOSフィルタを使うこともできる。1つのこのようなフィルタは、例えば、5つのサンプルのウインドウ長さを有し、入力値の中から第2あるいは第4のランク値を出力として与えるOSフィルタである。
すべての順序統計量フィルタを含む非線形フィルタのさらに広い分類は「加重順序統計量(weighted order statistic)」(WOS)フィルタ分類として知られている。WOSフィルタの定義は、IEEE TransactionsonSignalProcessing、Vol. 42、No. 7、1994年7月の1610-1628ページのYin他による「Fast Adaptation and Performance Characteristics of FIR - WOS Hybrid Filters(FIR−WOSハイブリッドフィルタの速い順応と実行特性)」において与えられている。Yin他の監視におけるWOSフィルタの論議に言及することによって、例えば、中間数フィルタではないが類似の効果を与える多くのWOSフィルタの設計が可能であることを当業者は理解できる。中間数フィルタとは実質的に異なるが、図6の望ましい非線形櫛形フィルタを提供するために適当な部分列処理を与えるWOSフィルタの設計が可能であることもまた理解できる。
スタックフィルタは、非線形のフィルタ、スタックフィルタの部分集合である加重順序統計量フィルタに関するさらに広い分類である。スタックフィルタは、ブールの式のある特定の分類をウインドウ表示のサンプルシーケンスの閾値分解に適用することによって実行することができる。スタックフィルタの記述は、IEEE Transactions on Acoustics、Speech and Signal Processing、Vol. ASSP-34、No. 4、1986年8月の898-911ページのWendt他による「Stack Filters(スタックフィルタ)」に見ることができる。
スタックフィルタを部分集合とする非線形フィルタのさらに広い分類は、集合順列に基づく順列フィルタである。順列フィルタの定義は、IEEE Transactions on Signal Processing、Vol. 42、No. 4、1994年4月の782-798ページのBarner他による「Permutation Filters: A Class of Nonlinear Filters Based on Set Permutations(順列フィルタ:非線形のフィルタの分類)」にみることができる。
加重順序統計量フィルタではない部分列スタックフィルタ又はスタックフィルタでない順列フィルタを使用することも発明の意図に含まれる。例えば、このようなスタックフィルタあるいは順列フィルタの使用は、環境に在するノイズが、長いフィルタ、例えば、およそ11のサンプルのウインドウを使用するフィルタを必要とする場合、望ましい。このような場合、どちらかと言うと滑らかなパルスと、モノトーン的に増加し減少する一定配列は通過させるが、鋭敏な衝撃は拒絶するようなスタックフィルタあるいは順列フィルタを備えることが望ましい。
図8Aは、図6の非線形櫛形フィルタ(ここでは、各部分列フィルタは、L=3である中間数フィルタである)に入力としてゼロ平均単位分散のホワイトガウス雑音を与えることにより得られる出力信号の測定されたパワースペクトルを示す。(図8A-8Cに示すすべての実施例のそれぞれにおいて、部分列の数Mは、M=256であり、サンプリングレートFsは、Fs=18.72kHzである。)図8Bは、部分列フィルタがL=5の中間数フィルタである同じノイズ信号をフィルタ処理して得た測定パワースペクトルを示し、図8Cは、L=7の中間数フィルタが部分列フィルタとして用いられる測定パワースペクトルを再度示す。望ましい櫛形バンドパス挙動が存在し、問題とされる調波周波数の間のエネルギは相当減衰していることに留意されたい。もし入力信号が異なった分配であれば、生ずる出力パワースペクトルは非常に異なったものとなる。
図3に示す線形櫛形フィルタの部分列フィルタ138に関して図9Aに示す衝撃応答を有する低パスフィルタを使用することによって得られる線形櫛形フィルタのような線形櫛形フィルタ分析特性に対して中間数櫛形フィルタをもって得られた経験的結果を比較することもまた有益である。比較結果を図9Bに周波数範囲F0から2F0(F0=73.125Hz)に渡ってグラフとして示す。線186は、この周波数範囲での線形櫛形フィルタの周波数応答を示し、線188は、L=5の中間数部分列フィルタ(図8Bに関して先に言及した)を利用した中間数櫛形フィルタに関する測定出力パワースペクトルを(入力としてのホワイトガウス雑音と共に)示す。線形櫛形フィルタは、F0と2F0間で中間数櫛形フィルタによってガウス雑音に生じた減衰よりも通過帯域の間でより多くの減衰を生じさせることが図9Bから観察される。従って、望ましい通過帯域の外のノイズを大きく減衰するために図5に示すように、非線形櫛形フィルタの下流にかつマーカー検出処理の上流に線形櫛形フィルタを備えることが望ましい。例えば、図5に示す線形櫛形フィルタ150は、図9Aに示す衝撃応答を有する前述の線形部分列フィルタを使うことにより実施できる。非線形櫛形フィルタ170が十分にすべて衝撃雑音を取り除くから、線形櫛形フィルタ150は本願の背景技術の欄に記述した鳴り問題無しで作動する。
より速いシステムレスポンスが切望され、通過帯域間のノイズ減衰が小さくて良い場合、線形櫛形フィルタ150を使用せず、非線形櫛形フィルタ170だけを使うことができる。
非線形櫛形フィルタ170の出力の線形櫛形フィルタ150との比較を含め、種々のテスト信号に関して行われたテストの結果をここに説明する。
図10Aは、標識信号をゼロ平均ホワイトガウス雑音と一緒にすることによって形成されたテスト信号の統計量特性を示す。テスト信号の持続時間はおよそ3.5秒であった。そして統計量は部分列によって、すなわち、73.125Hzの呼掛け信号の各サイクル毎に256の対応点においてコンパイルされた。図10Aにおいて、線190はテスト信号の平均を表わし、線192と194はそれぞれ1標準偏差分プラス、マイナスしたものを表す。図10Bは、図10Aのテスト信号を入力として上述の線形櫛形フィルタへ与えることにより得た出力信号の統計量をグラフしたものである。ここでも線196は出力信号の平均であり、線198と220はそれぞれ、1標準偏差分のプラス、マイナスを表す。
図10Cは、各部分列をL=5の中間数フィルタでフィルタ処理したときの、図10Aのテスト信号を入力として中間数櫛形フィルタへ与えることによって得られた出力信号の統計量をグラフ化したものである。ここでも、線202は平均を表し、線204、206はそれぞれ中間数櫛形フィルタ出力の1標準偏差分プラス、マイナスしたものを表す。図10Bと10Cをテスト信号(図10A)と比較すると、線形及び非線形櫛形フィルタの両方が分散量を減らすが、線形櫛形フィルタのほうが幾分もっと良く能力を発揮していることがわかる。
図11Aは、衝撃雑音に標識信号を加えることによって得られた2番目のテスト信号の統計量を示す。衝撃雑音は独立させパルス発生確率p=0.01で等しく分配させた。衝動は、平均が1.1に等しく0.25の分散量のガウス分布を有する。ここでも、図11Aは、平均(線208)と、1標準偏差分プラス、マイナスしたもの(210,212)を示す。
図11Bと11Cはそれぞれ、線形の中間櫛形フィルタでもって図11Aのテスト信号をフィルタ処理ことによって得られた出力信号の統計量を示す。図11Cからわかるように、中間数フィルタは、参照番号214で示す部分を除き、十分にすべての衝動を排除してかなり良い働きをした。
図12Aは、ガウス雑音と衝撃雑音の両方を上述の標識信号と一緒にすることによって得られたもう1つのテスト信号を示す。図12Bと12Cはそれぞれ、線形櫛形フィルタと中間数櫛形フィルタの出力を図示する。ここでも、中間数櫛形フィルタによってより良い性能が得られることがわかる。
今説明したテストのために使われた非線形のフィルタに関し、同じ非線形フィルタリング関数、すなわちL=5の中間数フィルタが各部分列のフィルタ処理のために使われた。しかしながら、部分列から部分列まで変動する非線形のフィルタリング関数を使うこともできる。例えば、IEEE Transactions on Signal Processing、Vol. 40、No. 1、Jan. 1992(44-53ページ)のHaweel他による「A Class of Order Statistic LMS Algorithms(順序統計量LMSアルゴリズムの分類)」に記載されたような適応統計量フィルタを用いてそれぞれの部分列をフィルタ処理することができる。このような場合、もし部分列が異なった特性を示すなら、それぞれの適応部分列フィルタによって行われるフィルタ処理の効果は異なる。
さらに、もし種々の部分列の特性について予備知識があるなら、それぞれの部分列に対する適当な非線形フィルタリング関数が備えられる。例えば、L=3の中間数フィルタが幾つかの部分列に使用でき、L=5の中間数フィルタは別の部分列に使用できる。このような実施は、呼掛け信号のピーク近くの部分列が他の部分列とは異なったノイズ特性を示すところで適切であろう。もし信号が電力線周波数と同じ周波数であるか、あるいは電力線周波数と関係があるなら、部分列まで変動する非線形フィルタを使うことはまた適当であろう。
この点まで、部分列フィルタとして使用される非線形フィルタリング関数はすべて順列フィルタの広範囲の一般的な分類に属する。順列フィルタの特性は、それぞれの出力サンプルの値が入力サンプルの値であるというる拘束を受けるということである。しかしながら、部分列フィルタが線形及び非線形フィルタのハイブリッドである櫛形フィルタを形成することも考えられている。例えば、図13に示されIEEE Transactions on Acoustics, Speech, and Signal Processing, Vol. ASSP-35,No. 6、1987年6月の832-838ページのHeinonen他の「FIR-Median Hybrid Filters(FIR中間数ハイブリッドフィルタ)」で論述されるようなFIR中間数ハイブリッドフィルタを部分列フィルタとして用いることができる。図13に示すハイブリッドフィルタにおいて、複数の有限インパルス応答(線形)フィルタが用いられ、各フィルタは入力数列のそれぞれの1つのウインドウ上で作動し、ウインドウは重なっていないことが理解される。FIRフィルタからの出力の中間数はハイブリッドフィルタリング関数の出力として与えられる。(鋭いエッジを保存することは非線形櫛形フィルタの実行のために重要ではないので、FIRフィルタの中央の1つがHeinonen他の監視に記載された例における出力に等しい出力を有する必要はない。)
複数の非線形(例えば、中間数フィルタ)出力が線形フィルタ処理(例えば、FIR)を受けるハイブリッドフィルタを部分列フィルタとして用いることも可能である。
図13に示すタイプの部分列フィルタを使って実行した非線形櫛形フィルタは、図5に示すように非線形櫛形フィルタ170と線形櫛形フィルタ150をカスケードにすることによって得ることができた結果に類似する結果を生じるであると信じられる。
線形櫛形フィルタの上流に、あるいは線形櫛形フィルタに代えて、非線形櫛形フィルタを備えることにより、EASシステムにおいて有利なデジタル信号調整をすることが可能であり、線形櫛形フィルタ上の衝撃雑音の作用によって生じる誤警報の増加に苦しまずにすむ。
発明から逸脱することなく、上述の装置に種々の変更をなすことができる。特に望ましい方法及び装置は説明的なものであり、これに限定されるものではない。本発明の真の思想及び範囲は次の請求の範囲において明らかにされる。
Claims (31)
- 呼掛け信号ゾーンにおいて所定の周波数Foで交番する呼掛け信号を創生し放射する手段と、
前記呼掛け信号ゾーン内に存する信号を受信するアンテナ手段と、
前記アンテナ手段によって受信した前記信号を表すアナログ信号を受け取ってデジタルサンプルの数列に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
前記デジタルサンプル数列を処理して干渉を除去するデジタル信号処理手段とを、
含んでなる電子式物品監視システム装置であって、
前記デジタル信号処理手段は、
1より大きい正の整数であるM個の部分列を前記デジタルサンプル数列から形成し、
前記M個の各部分列にそれぞれの非線形デジタルフィルタリング関数を適用し、
M個のフィルタ処理された部分列を結合して処理されたデジタルサンプル数列を形成することによって、
前記デジタルサンプル数列を処理する装置。 - 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は順列フィルタリング関数である請求項1に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数はスタックフィルタリング関数である請求項2に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は順序統計量フィルタリング関数である請求項3に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は中間数フィルタリング関数である請求項4に記載の装置。
- 前記中間数フィルタリング関数は出力としてそれぞれの部分列の5つの最も最近のサンプルから2番目に最も大きい値を与える請求項5に記載の装置。
- 前記中間数フィルタリング関数は出力としてそれぞれの部分列の5つの最も最近のサンプルから3番目に最も大きい値を与える請求項5に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は線形フィルタリング関数及び非線形フィルタリング関数のハイブリッドである請求項1に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は、前記それぞれの部分列に適用された複数の有限インパルス応答線形フィルタリング関数の出力に中間数フィルタリング関数を適用することによって行われる請求項8に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数のすべてが同一である請求項1に記載の装置。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数の少なくとも幾つかは適用フィルタリング関数である請求項1に記載の装置。
- 前記アナログ/デジタル変換手段は、サンプリングレートがFsで、M=Fs/Foとして前記デジタルサンプルを形成する請求項1に記載の装置。
- Fs=18.72kHz、Fo=73.125Hzであり、M=256である請求項12に記載の装置。
- 前記デジタル信号処理手段は、前記処理されたデジタルサンプル数列からM個の部分列を形成し、
前記処理されたデジタルサンプル数列から形成されたM個の部分列にそれぞれの線形ローパスフィルタリング関数を適用し、
前記M個の線形フィルタ処理された部分列を結びつけて2回処理されたデジタルサンプル数列を形成することにより
前記処理されたデジタルサンプル数列をさらに処理する請求項1に記載の装置。 - 電子式物品監視システム装置によって信号から干渉を除去する方法であって、
呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数Foで交番する呼掛け信号シグナルを創生して放射し、
前記呼掛け信号ゾーン内に存する信号を表すアナログ信号を受信し該受信アナログ信号をデジタルサンプル数列に換え、
前記デジタルサンプル数列から干渉を取り除くために前記デジタルサンプル数列を処理することを含み、
該デジタルサンプル数列処理は、
1より大きい正の整数であるM個の部分列を前記デジタルサンプル数列から形成し、
前記各M個の部分列にそれぞれの非線形デジタルフィルタリング関数を適用し、
前記M個のフィルタ処理した部分列を結びつけて処理されたデジタルサンプル数列を形成することを含んでなる方法。 - 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は順列フィルタリング関数である請求項15に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数はスタックフィルタリング関数である請求項16に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は順序統計量フィルタリング関数である請求項17に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は中間数フィルタリング関数である請求項18に記載の方法。
- 前記各中間数フィルタリング関数は前記それぞれの部分列の3つの最も最近のサンプルのうちの2番目に最も大きい値を出力として与える請求項19に記載の方法。
- 前記各中間数フィルタリング関数は前記それぞれの部分列の5つの最も最近のサンプルのうちの3番目に最も大きい値を出力として与える請求項19に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は線形フィルタリング関数及び非線形フィルタリング関数のハイブリッドである請求項15に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数は、中間数フィルタリング関数を複数の有限インパルス応答線形フィルタリング関数の出力に適用することによってなされる請求項22に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数のすべてが同一である請求項15に記載の方法。
- 前記M個の部分列に適用した前記それぞれの非線形フィルタリング関数の少なくとも幾つかは適応フィルタリング関数である請求項15に記載の方法。
- 前記デジタルサンプルは、サンプリングレートがFsで、M=Fs/Foで形成される請求項15に記載の方法。
- Fs=18.72kHz、Fo=73.125Hz、M=256である請求項26に記載の方法。
- 請求項15に記載の方法であって、前記処理されたデジタルサンプル数列に対する2度目の処理をさらに含み、該2度目の処理は、
前記処理されたデジタルサンプル数列からM個の部分列を形成し、
前記処理されたデジタルサンプル数列から形成されたM個の各部分列にそれぞれの線形ローパスフィルタリング関数を適用し、
前記M個の線形フィルタ処理された部分列を結びつけて2回処理されたデジタルサンプル数列を形成することを含んでなる方法。 - 呼掛け信号ゾーンにおいて所定の周波数で交番する呼掛け信号を創生し放射する手段と、
前記呼掛け信号ゾーン内に存する信号を受信するアンテナ手段と、
前記アンテナ手段によって受信した前記信号を表すアナログ信号を受け取ってデジタルサンプルの数列に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
前記デジタルサンプル数列を処理して干渉を除去するデジタル信号処理手段とを、
含んでなる電子式物品監視システム装置であって、
前記デジタル信号処理手段は、
多相分解を実行し前記デジタルサンプル数列から複数の部分列を形成し、
前記複数の各部分列にそれぞれの非線形デジタルフィルタリング関数を適用し、
該フィルタ処理された部分列を合成して処理されたデジタルサンプル数列を形成することによって、
前記デジタルサンプル数列を処理する装置。 - 前記部分列に適用された非線形フィルタリング関数の少なくとも幾つかは中間数フィルタリング関数である請求項29に記載の装置。
- 前記部分列に適用された非線形フィルタリング関数のすべてが中間数フィルタ処理機能である請求項30に記載の装置。
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