JP3877831B2 - 水硬性物質の混和剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水硬性物質の混和剤し、詳しくは、特定の構造を有する化合物を単量体成分とする共重合体からなる水硬性物質の混和剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、セメント、石膏等の水硬性物質には、流動性を向上させる目的で、分散剤、減水剤、流動化剤等と称される混和剤が配合されている。コンクリート等の水硬性物質は、セメント、骨材、水に加えて混和剤を配合し流動性を調整した後、ミキサー車等で打設現場へ輸送されてそのまま打設される。従って、運搬中に水硬性物質の流動性が変化してしまうと、打設の際に作業性が悪くなる場合がある。このような流動性の経時的な変化をスランプロスというが、従来混和剤として使用されてきたナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物や、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等はスランプロスが大きいという問題点を抱えていた。
【0003】
そこで、スランプロスの低減を求めて様々な混和剤が開発されている。例えば、特開平6―144906号公報には、フェノキシポリオキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸塩を単量体成分とする共重合体をセメントの混和剤として使用する技術が開示されている。又、特開平7―109156号公報、特開平7―118044号公報、特開平7―118045号公報には、アルキルプロペニルフェノールアルキレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸塩、及びアルコキシポリオキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を単量体成分とする共重合体からなるセメント混和剤に関する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらに開示されるセメント混和剤では、未だスランプロスの低減効果は十分でなく、硬化特性、減水性等も従来の混和剤に比べて優秀とは言い難いものであった。従って、本発明の目的は、スタンプロスの少ない新規な水硬性物質の混和剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは鋭意検討し、特定の構造を持つ化合物を単量体成分とする共重合体よりなり、スランプロスの低減、水硬性物質の硬化特性や減水性等に優れる混和剤を開発するに至った。即ち、本発明は、少なくとも、下記の一般式(1)
【化5】
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表わし、R2は、メチレン基又はカルボニル基を表わし、R3は、炭化水素基を表わし、R4は、炭化水素基又はアシル基を表わし、Xは、水素原子、炭化水素基又は親水基を表わし、nは、0又は1以上の数を表わす。)
で表わす単量体(A);
下記の一般式(2)
【化6】
(式中、R5は、水素原子又はメチル基を表わし、M1は、水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。)
で表わされる単量体(B);及び
下記の一般式(3)
【化7】
(式中、R 6 は、水素原子又はメチル基を表わし、R 7 は、炭化水素基を表わし、R 8 は、水素原子又は炭化水素基を表わし、mは、0又は1以上の数を表わす。)
で表わされる単量体(C);及び/又は
下記の一般式(4)
【化8】
(式中、R 9 及びR 10 は、水素原子又はメチル基を表わし、M 2 及びM 3 は、水素原子、金属原子、アンモニウム又は−(R 11 −O) p −R 12 で表わされる基を表わし、R 11 は、炭化水素基を表わし、R 12 は、水素原子又は炭化水素基を表わし、pは、0又は1以上の数を表わす。)
で表わされる単量体(D)を単量体成分とする共重合体からなる水硬性物質の混和剤である。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記一般式(1)において、R1は、水素原子又はメチル基を表わし、R2は、メチレン基又はカルボニル基を表わす。従って、一般式(1)で表わされる単量体(A)は重合性炭素―炭素二重結合としてアリル、メタリル、アクリロイル又はメタクリロイルを有する化合物である。
【0007】
R3は、炭化水素基を表わすが、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、フェニルエチレン等の炭素数2〜4のアルキレン基又はフェニルエチレン基であることが好ましい。(R3―O)n部は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等を付加重合することにより得ることができる。又、付加させるアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等により、R3が決定され、付加させるアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等は単独重合、2種類以上のランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合であってよい。付加の方法は公知の方法であってよい。R3はエチレン基が好ましく、R3が2種以上の炭化水素基である場合は1種はエチレン基であることが好ましい。又、(R3―O)部の重合度を表わすnは0又は1以上の数であり、好ましくは1〜1,000、より好ましくは1〜500、更に好ましくは5〜100である。
【0008】
R4は、炭化水素基を表わす。炭化水素基としては例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等である。
【0009】
アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2−オクチルドデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオクタデシル、モノメチル分岐−イソステアリル等が挙げられる。
【0010】
アルケニル基としては例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。
【0011】
アリール基としては例えば、フェニル、トルイル、キシリル、クメニル、メシチル、ベンジル、フェネチル、スチリル、シンナミル、ベンズヒドリル、トリチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、スチレン化フェニル、ベンジルフェニル、フェニルフェニル、p−クミルフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げられる。
【0012】
シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル基等が挙げられる。
【0013】
又、R4はアシル基でもよい。アシル基としては、前述の炭化水素基の結合末端にカルボニル基が結合した基が挙げられる。例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバリル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、アクリロイル、プロピオロイル、メタクロイル、クロトノイル、オレイロイル、ベンゾイル、フタロイル、スクシニル等が挙げられる。
【0014】
なかでも、R4は炭素数6〜36のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアシル基が安定した疎水性を与えるため好ましい。
【0015】
一般式(1)において、Xは、水素原子(水酸基)、炭化水素基又は親水基を表す。炭化水素基として好ましいものはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル等の炭素数1〜8のアルキル基である。
【0016】
また、親水基としては例えば、−SO3M、−R13−COOM、−PO3M2、−PO3H又は−CO−R14−COOM等が挙げられる。なお、これら親水基を表す式中、Mは、水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。金属原子としては例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属原子(但し、アルカリ土類金属原子は通常2価であるから、1/2)等が挙げられ、アンモニウムとしてはアンモニアのアンモニウム、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノプロピルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、エチルプロピルアミン等のアルキルアミンのアンモニウム又はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、エチルエタノールアミン等のアルカノールアミン等のアンモニウム等が挙げられる。
【0017】
更に、R13は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等のアルキレン基を表わす。なかでも原料の都合から、メチレン、エチレン、プロピレン等の炭素数1〜3のアルキレン基が好ましい。
【0018】
R14は、二塩基酸又はその無水物の残基である。二塩基酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等の飽和脂環族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリレンジカルボン酸、キシリレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ナジック酸(エンドメチレンテトラヒドロフタル酸)、メチルナジック酸、メチルブテニルテトラヒドロフタル酸、メチルペンテニルテトラヒドロフタル酸等の不飽和脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。これらは無水物の形で用いられてもよい。
【0019】
一般式(1)で表わされる単量体(A)は例えば、特公平5―75001号及び特公平5―75002号公報に記載のとおり、(メタ)アリルグリシジルエーテルをアルコール、フェノール、カルボン酸等と反応させた後、アルキレンオキサイドを付加させるか、(メタ)アクリル酸グリシジルエステルをアルコール、フェノール、カルボン酸等と反応させた後、アルキレンオキサイドを付加させれば得ることができる。Xが親水基の場合は、上記反応で得られた化合物に親水基の導入反応を行う。
【0020】
上記親水基を表わす式中、−SO3Mで表わされる基を導入するために硫酸化する場合は、親水化剤として、例えばスルファミン酸、硫酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロロスルホン酸等を使用することができる。硫酸化する場合の反応条件は、特に限定されないが、通常温度は室温〜150℃、圧力は常圧〜5kg/cm2程度の加圧下、反応時間は1〜10時間程度である。
【0021】
上記親水基を表わす式中、−PO3M2 又は−PO3MHで表わされる基を導入するためにリン酸化する場合は、親水化剤としては、例えば五酸化二リン、ポリリン酸、オキシ塩化リン等が使用できる。リン酸化する場合には、モノエステル型の化合物とジエステル型の化合物が混合体として得られるが、これらは分離してもよいし、分離が難しい場合はそのまま混合物として使用してもよい。リン酸化する場合の反応条件は、特に限定されないが、通常温度は室温〜150℃、圧力は常圧、反応時間は1〜10時間程度である。
【0022】
上記親水基を表わす式中、−R13−COOMで表わされる基を導入するためにカルボン酸化する場合は、親水化剤としては、例えばクロロ酢酸(R13がメチル基に相当)、クロロプロピオン酸(R13がエチル基に相当)又はこれらの塩等が使用できる。カルボン酸化する場合の反応条件は、特に限定されないが、通常温度は室温〜150℃、圧力は常圧〜5kg/cm2程度の加圧下、反応時間は1〜10時間程度である。必要に応じて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを触媒として使用してもよい。
【0023】
上記親水基を表わす式中、−CO−R14−COOMで表わされる基を導入するために二塩基酸化する場合は、親水化剤としては、前述した二塩基酸又はその無水物等が使用できる。例えばマレイン酸(R14がCH=CH基に相当)、フタル酸(R14がフェニル基に相当)又はこれらの塩又はこれらの無水物等が挙げられる。二塩基酸化する場合の反応条件は、特に限定されないが、通常温度は室温〜150℃、圧力は常圧、反応温度は1〜10時間程度である。必要に応じて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを触媒として使用してもよい。
【0024】
又、親水化を行った場合は、その後にアルカリやアンモニア、アルキルアミン又はアルカノールアミン等で中和を行ってもよい。
【0025】
上記単量体(A)の共重合体中における含有割合は特に限定されないが、共重合体に対して0.5〜30重量%が好ましく、1〜25重量%がより好ましく、5〜20重量%が更に好ましい。
【0026】
一般式(2)において、R5は、水素原子又はメチル基を表わし、M1は、水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。金属原子又はアンモニウムとして好ましいものは上記のMと同様である。従って、一般式(2)で表わされる単量体(B)は具体的には例えば、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、アクリル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム、アクリル酸アンモニウム、アクリル酸トリエタノールアミン塩、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸カリウム、メタクリル酸マグネシウム、メタクリル酸カルシウム、メタクリル酸アンモニウム、メタクリル酸トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
【0027】
上記単量体(B)の共重合体中における含有割合は特に限定されないが、共重合体に対して1〜80重量%が好ましく、10〜70重量%がより好ましく、15〜60重量%が更に好ましい。
【0028】
一般式(3)において、R6は、水素原子又はメチル基を表わす。又、R7は、炭化水素基を表わす。R7として好ましいものはR3と同様である。又、R8は、水素原子又は炭化水素基を表わす。炭化水素基として好ましいものはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル等の炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基である。mは、0又は1以上の数を表わし、0又は1〜200が好ましく、0又は1〜100がより好ましく、1〜50が更に好ましい。
【0029】
一般式(3)で表わされる単量体(C)は具体的には例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシブチレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリオキシブチレンモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリオキシブチレンモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリオキシブチレンモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0030】
上記単量体(C)が共重合体の構成成分として存在する場合、単量体(C)の共重合体中における含有割合は特に限定されないが、共重合体に対して1〜80重量%が好ましく、10〜70重量%がより好ましく、20〜60重量%が更に好ましい。
【0031】
一般式(4)において、R9及びR10は、水素原子又はメチル基を表わす。M2及びM3は、水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。金属原子又はアンモニウムとして好ましいものは上記Mと同様である。又、M2及びM3は、−(R11−O)p―R12で表わされる基であっても良い。ここで、R11は、炭化水素基を表わす。R11として好ましいものは上記R3と同様である。又、R12は、水素原子又は炭化水素基を表わす。炭化水素基として好ましいものはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル等の炭素数1〜8のアルキル基である。pは、0又は1以上の数を表わし、0又は1〜200が好ましく、0又は1〜100がより好ましく、1〜50が更に好ましい。
【0032】
一般式(4)で表わされる単量体(D)は具体的には例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、マレイン酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、シトラコン酸ナトリウム、メサコン酸ナトリウム、マレイン酸カリウム、フマル酸カリウム、シトラコン酸カリウム、メサコン酸カリウム、マレイン酸アンモニウム、フマル酸アンモニウム、シトラコン酸アンモニウム、メサコン酸アンモニウム、マレイン酸メチル、フマル酸メチル、シトラコン酸メチル、メサコン酸メチル、マレイン酸エチル、フマル酸エチル、シトラコン酸エチル、メサコン酸エチル、マレイン酸フェニル、フマル酸フェニル、シトラコン酸フェニル、メサコン酸フェニル、ポリエチレングリコールジマレイン酸エステル、ポリエチレングリコールジフマル酸エステル、ポリエチレングリコールジシトラコン酸エステル、ポリエチレングリコールジメサコン酸エステル、メトキシポリエチレングリコールジマレイン酸エステル、メトキシポリエチレングリコールジフマル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールジシトラコン酸エステル、メトキシポリエチレングリコールジメサコン酸エステル等が挙げられる。
【0033】
上記単量体(D)が共重合体の構成成分として存在する場合、単量体(D)の共重合体中における含有割合は特に限定されないが、共重合体に対して0.5〜30重量%が好ましく、1〜25重量%がより好ましく、5〜20重量%が更に好ましい。
【0034】
又、本発明の混和剤を構成する共重合体は、上記成分の他、その他の重合性化合物を単量体成分として有してもよい。その他の単量体成分としては、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香族不飽和単量体、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、メトキシ酢酸ビニル等の酢酸ビニル類、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、ジメチルブタジエン等のジエン系化合物、アルキルビニルエーテル、N―ビニルカルバゾール、ビニルイソシアネート、イソプロペニルイソシアネート、メチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトン、(メタ)アクロレイン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
【0035】
本発明の混和剤を構成する共重合体の分子量は特に限定されないが、500〜50万が好ましく、1,000〜20万がより好ましく、5,000〜10万程度が更に好ましい。
【0036】
又、本発明の混和剤を構成する共重合体は、上記単量体成分を公知の方法で共重合させることにより得ることができる。重合の方法は特に限定されないが、通常は溶媒中でラジカル的に重合させれば得ることができる。
【0037】
重合開始剤としては例えば、過硫酸塩、過酸化物、アゾ化合物等が使用できる。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2―アゾビスイソブチロニトリル、2,2―アゾビス(2―ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2―アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。
【0038】
重合溶媒としては例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の低級ケトン、酢酸メチル、酢酸エチル等の低級エステル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル等の低級エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン等の脂肪族又は脂環族炭化水素等が挙げられ、中でも水又は水に上記溶媒を混合した水系混合溶媒が好ましい。
【0039】
重合反応の反応条件は特に限定されないが、通常温度は室温〜150℃、圧力は常圧〜5kg/cm2程度の加圧下、反応時間は1〜10時間程度である。
【0040】
本発明の混和剤は、水硬性物質に配合して使用される。水硬性物質としては例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、超速硬ポルトランドセメント、膨張セメント、酸性リン酸塩セメント、自硬性セメント、石灰スラグセメント、高炉セメント、高硫酸塩スラグセメント、フライアッシュセメント、キーンスセメント、ポゾランセメント、アルミナセメント、ローマンセメント、白セメント、マグネシアセメント、水滓セメント、カルシウムアルミネート、シリカセメント、ジェットセメント、石膏等が挙げられる。
【0041】
本発明の混和剤の配合量は特に限定されないが、水硬性物質に対して0.01〜20重量%が好ましく、0.05〜15重量%がより好ましく、0.1〜10重量%が更に好ましい。
【0042】
本発明の混和剤を配合した水硬性物質には、水の他、公知のセメント添加剤を必要に応じて添加することができる。セメント添加剤としては例えば、小石、砂利、砂、木片、パルプ等の骨材、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸塩、スルホン化メラミン樹脂、リグニンスルホン酸、スルファニル酸ホルマリン縮合物等の公知の混和剤、AE剤、減水剤、空気連行剤、空気量調節剤、ケトグルコン酸カルシウム、ミルクカゼイン、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム等の凝結遅延剤、凝結促進剤、流動化剤、起泡剤、発泡剤、保水剤、増粘剤、防水剤、水溶性高分子、界面活性剤、顔料、着色料等が挙げられる。
【0043】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。尚、以下の実施例において部又は%は特に記載が無い限り重量基準である。
本発明の混和剤を製造するために使用した単量体は以下のとおり。
<単量体A>
【化7】
上式において、
A−1:n=10、X=水素原子
A−2:n=10、X=SO3Na
A−3:n=10、X=CH2COONa
A−4:n=20、X=メチル基
【0044】
<単量体B>
メタクリル酸ナトリウム
【0045】
<単量体C>
C―1:メトキシポリエチレングリコール(10モル)モノメタクリレート
C―2:メトキシポリエチレングリコール(8モル)モノメタクリレート
C―3:メトキシポリエチレングリコール(16モル)モノメタクリレート
C―4:フェノキシポリエチレングリコール(10モル)モノメタクリレート
【0046】
<単量体D>
メトキシポリエチレングリコール(10モル)マレイン酸ジエステル
【0047】
(製造例)
攪拌機、窒素導入管、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器に、単量体A−1を10部、単量体Bを40部、単量体C―1を50部及び水を265部仕込み、30%水酸化ナトリウム水溶液2部でpH9に調整した。窒素置換後、60℃で25%過硫酸アンモニウム水溶液10部を添加し重合を開始した。5時間反応させ重合完了後、30%水酸化ナトリウム水溶液を3部で中和させ、分子量約10,000である本発明の水硬性物質の混和剤1を得た。
【0048】
以下、単量体組成が下記の表のとおりである本発明の水硬性物質の混和剤2〜9を得た。
【0049】
又、比較品として、単量体A−1に代えて以下の化合物を使用した以外は製造例1と同様の方法で分子量約10,000の比較品1を得た。
【化8】
【0050】
又、比較品2として、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物を、比較品3として、メラミンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物を使用した。
【0051】
【表1】
【0052】
(実施例1)
中央普通ポルトランドセメント336部、水道水185部、川砂799部、砕石974部に、本発明の水硬性物質の混和剤1〜9及び比較品1〜3を傾胴ミキサーで25rpmで3分間混練りしてセメント組成物を得た。このセメント組成物の調整直後のスランプ値を測定し、更に4rpmで60分間回転させ、60分後のスランプ値を測定した。本発明のセメント混和剤及び比較品の添加量は、初期スランプ値が20cm±1cmになるように添加した。尚、スランプ値はJIS―A1101法により測定した。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】
本発明の効果は、新規な水硬性物質の混和剤を提供したことにある。本発明によれば、従来のセメント混和剤に比べてスランプロスが少ない優れた混和剤を使用することができる。
Claims (2)
- 少なくとも、下記の一般式(1)
で表わす単量体(A);
下記の一般式(2)
で表わされる単量体(B);及び
下記の一般式(3)
で表わされる単量体(C);及び/又は
下記の一般式(4)
で表わされる単量体(D)を単量体成分とする共重合体からなる水硬性物質の混和剤。 - 一般式(1)において、Xが、−SO3M、−R13−COOM、−PO3M2、−PO3MH又は−CO−R14−COOM(式中、Mは、水素原子、金属原子、アンモニウムを表わし、R13は、アルキレン基を表わし、R14は、2塩基酸又はその無水物を表わす。)で表わされる親水基である、請求項1記載の水硬性物質の混和剤。
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