JP3877041B2 - 止水ゲートへの水中ポンプの装着方法及びゲートポンプ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、止水ゲートに水中ポンプを装着して閉鎖状態で強制排水を行なうゲートポンプに関し、詳しくは、水中ポンプを止水ゲートから着脱自在とした水中ポンプの装着方法及び着脱自在なゲートポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、灌漑用や取水用水門に昇降自在に支持させた止水ゲートに、水中ポンプを配設しゲートとともに昇降させるゲートポンプは良く知られている。そして、上記軸線上に吸込口(2a)と吐出口(6a)を有する水中ポンプ(1)を止水ゲートに水平状に配設した装置も、例えば、実開平05−78995号公報に記載してあるように公知である。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、従来の止水ゲートに取付けた水中ポンプは、水中ポンプがゲート下部に取付けられているため、ゲート本体を大きく引き上げなければ清掃や点検が困難で、止水ゲートの建屋も高いものが必要となっていた。また、ゲートポンプは降雨等による突然の増水に対応するために、常時清掃と点検整備を行なっている。点検整備やオーバーホールを行なうためには水路内に足場等を組み、止水ゲートから水中ポンプを取外す必要があり危険であった。そして、水中ポンプを取外し、取付けるためにも足場の悪い所で複雑な作業を行なわなければならない。この発明は、点検整備のために止水ゲートを高く引上げる必要がなく、水中ポンプを止水ゲートから容易に着脱できる止水ゲートへの水中ポンプの装着方法及びゲートポンプを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の止水ゲートへの水中ポンプの装着方法は、取水用水門に昇降自在に支持させた止水ゲートに水中ポンプを配設し、止水ゲートの閉鎖状態で強制排水を行なうポンプにおいて、軸線上に吸込口と吐出口を有する水中ポンプを水平状に吊設し、その吊下げた水中ポンプを止水ゲートに支架させた着脱スタンドの前面に移動させ、吐出ケーシングの後方に突出させた案内部を着脱スタンドに立設したガイド杆に摺接案内させて水中ポンプの後端部を着脱スタンドに挟持させた後、案内部をガイド杆に摺接させながら水中ポンプを降下させて、吐出ケーシングの上部に配設した係止杆を、着脱スタンドの保持部に係止して水中ポンプを着脱スタンドに設置させ、同時に、着脱スタンドの下部の係合杆に、吐出ケーシングの外周下部の係止部を降下させて係合させるもである。
【0005】
この発明のゲートポンプは、軸線上に吸込口と吐出口を有する水中ポンプを水平状に吊設し、この水中ポンプの吐出ケーシングの吐出側上部に着脱フックを嵌着し、着脱フックの左右に外側に案内部を形成したブラケットを後方に突出させ、この一対のブラケットに係止杆を支持させると共に、水平状に開口した着脱スタンドを止水ゲートに支架し、着脱スタンドの前端の上部両側に一対のガイド杆を立設し、この左右のガイド杆の間に上方に突出させた保持部を設け、着脱フックのブラケットの案内部を着脱スタンドのガイド杆に係脱自在に挟持させ、更に、着脱フックに配設した係止杆を着脱スタンドの保持部に係脱自在に係止させたもので、水中ポンプを吊上げれば足場等を組む必要もなく、水中ポンプを止水ゲートから取外し、点検整備が行なえるもので、止水ゲートの建屋も低くてすむものである。そして、上記吐出ケーシングの外周下部に下方に突出させた係止部を設け、着脱スタンドの左右の下端部に前方に突出させた係合杆を配設し、吐出ケーシングの係止部を着脱スタンドの係合杆に係脱自在に係合させれば、水中ポンプの振動、脱落を防止することができるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明に係るゲートポンプは上記のように構成してあり、水中ポンプを止水ゲートに支架した着脱スタンドに着装させるためには、先ず、止水ゲートを上昇させて着脱スタンドを水面近傍に引上げた後、地上にある水中ポンプを吊設チエーン等で水平状に吊設し、止水ゲートの取水側の水路に降下させ、その吊下げた水中ポンプを着脱スタンドの前面に移動させる。そして、着脱スタンドの立設したガイド杆に沿って水中ポンプの着脱フックの案内部を案内させて、ガイド杆に案内部を挟持させて水中ポンプの吐出口と着脱スタンドの開口部を当接させる。次に、吊下げた水中ポンプを降下させれば、吐出ケーシングの吐出側上部の係止杆が、着脱スタンドの上部の保持部に係止され、水中ポンプの吐出口と着脱スタンドの開口部が合着され、シールされる。水中ポンプは着脱スタンドに設置され、止水ゲートに水中ポンプが装着されて閉鎖状態で強制排水を行なうことができる。同時に、着脱スタンドの下部に設けた係合杆にポンプケーシングの外周下部の係止部を降下させて係合させれば、水中ポンプの振動、脱落を防止することができる。また、着脱スタンドに装着した水中ポンプは、止水ゲートとともに昇降も可能となる。そして、点検整備などのために水中ポンプを着脱スタンドから取外す時には、水中ポンプを吊上げれば、ポンプケーシングの外周上部の案内部がガイド杆から上方に摺動して、着脱スタンドから水中ポンプが離反する。同時に、吐出ケーシングの吐出側の上下部の係止杆と係止部が、着脱スタンドの集水側の上下部の保持部と係合杆から解離され、水中ポンプを着脱スタンドから取外すことができる。
【0007】
【実施例】
この発明の実施例を図面に基づき詳述すると、まず、図1は水中ポンプ1の縦断面図であって、この水中ポンプ1は羽根ケーシング2の内部に羽根車3が配設してあり、羽根車3を止着した羽根車ボス4がモーター5に連結してある。このモーター5が羽根ケーシング2の後端に連結した吐出ケーシング6の内周面に止着した案内羽根7で支持されており、モーター5の後端部が吐出ケーシング6の吐出口6aから突出させてある。連結してある羽根ケーシング2と吐出ケーシング6が円筒状に形成され、羽根ケーシング2の吸込口2aと吐出ケーシング6の吐出口6aが横軸の軸線方向に配設され、モーター5の周部が流路となっている。そして、羽根車3を回転させて羽根ケーシング2の吸込口2aから水を吸引し、羽根車3で加圧した旋回流を案内羽根7で直線流として吐出ケーシング6の吐出口6aから排出させるようにしてある。
【0008】
吐出ケーシング6の吐出側上部には、図1及び図2に示すように、着脱フック8が嵌着してあり、この着脱フック8の左右後部に設けたブラケット9、9が、水中ポンプ1の上部後方に突出させてある。この一対のブラケット9の外周側に円弧状の案内部9a、9aが形成してあり、この左右のブラケット9、9に係止杆10が支架してある。また、図1に示すように、吐出ケーシング6の吐出口6aの外周下部には、下方に突出させた係止部6bが設けてある。符号11は羽根ケーシング2と着脱フック8に連結した吊設チエーンであって、水中ポンプ1の吸込口2aと吐出口6aが水平状となるように吊設して、昇降と水平移動ができるようにしてある。なお、符号12はモーター5の給電用の電源ケーブル、符号13は羽根車ボス4とモーターとの間に設けた軸封カバーである。
【0009】
図3は着脱スタンド14の縦断面図であって、水平状に前後を開口14aしてあり、着脱スタンド14の後端が取水側の止水ゲート15に支架してある。止水ゲート15の内部には、吐出管16がフラップ弁17を介して排水側に連通してあり、吐出管16の始端部が着脱スタンド14の後端の開口14aに連結してある。着脱スタンド14の前端の上部両側には、図3及び図4に示すように、一対の短いガイド杆18、18が立設してあり、吊設チエーン11に吊下げられた水中ポンプ1を(図5に示す状態から)着脱スタンド14の方向に水平移動させた時に、吐出ケーシング6の後方に突出させたブラケット9、9の円弧状の案内部9a、9aが、着脱スタンド14のガイド杆18、18に摺接しながら(図6に示す状態に)案内されて、水中ポンプ1はモーター5の後端部を吐出管16の内部に突出させながら、吐出ケーシング6の吐出口6aを着脱スタンド14の開口14a面に当接させ、吐出ケーシング6の吐出口6aと着脱スタンド14の開口14aとの左右の位置を合致させる。
【0010】
図3及び図4に示すように、着脱スタンド14の前端の上部両側に立設した一対のガイド杆18、18の間には、上部に突出させた保持部14bが設けてあり、上記の吐出ケーシング6の吐出口6aを着脱スタンド14の開口14aに当接させた状態から(図7に示す状態)、吊設チエーン11に吊下げられた水中ポンプ1を降下させれば、着脱フック8の後端に配設した係止杆10が着脱スタンド14に突設させた保持部14bに係止され、(図8に示す状態に)吐出ケーシング6の吐出口6aと着脱スタンド14の開口14aが合致する。そして、水中ポンプ1は着脱スタンド14に設置され、止水ゲート15に水中ポンプ1が装着され、水中ポンプ1の自重による配管部のシールが行なわれ、閉鎖状態で強制排水が可能となるものである。
【0011】
また、図3及び図4に示すように、着脱スタンド14の左右の下端部に一対のブラケット19、19が前方に突出させて設けてあり、この一対のブラケット19、19の間に係合杆20が軸支してある。そして、吊下げられた水中ポンプ1を降下させて水中ポンプ1の上部の着脱フック8に配設した係止杆10が着脱スタンド14の保持部14bに係止した時に、同時に、吐出ケーシング6の下部に配設した係止部6bが着脱スタンド14に設けた係合杆20に係合させるようになっており(図8に示す状態に)、水中ポンプの振動、脱落を防止することができる。そして、点検整備のために、水中ポンプ1を着脱スタンド14から取外す時には、止水ゲート15を上昇させて水中ポンプ1を水面上の近傍に引上げた後、水中ポンプ1を上方に吊上げれば、水中ポンプ1は吐出ケーシング6に連結したブラケット9の案内部9aが着脱スタンド14のガイド杆18に摺接しながら引揚げられ、同時に、水中ポンプ1に配設した着脱フック8の係止杆10と吐出ケーシング6の係止部6bが着脱スタンド14の保持部14bと係合杆20からそれぞれ解離する。次に、吊上げた水中ポンプ1を着脱スタンド14から水平に離反させれば、モーター5の後端部を着脱スタンド14に内設した吐出管16から抜出して、地上に引上げることができる。
【0012】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成してあり、止水ゲートに配設した着脱スタンドに水中ポンプをはめ込むだけで、水中ポンプの自重による配管部のシールが可能となり、止水ゲートの閉鎖状態で強制排水が行なえるものである。そして、水中ポンプを吊上げれば、着脱スタンドから水中ポンプの取外しが可能となるものである。即ち、従来装置にあっては、水中ポンプがゲート下部に取付けられているため、清掃や点検のためには水路内に足場等を組み、ゲート本体を大きく引き上げて止水ゲートから水中ポンプを取外す必要があり、危険であり複雑な作業を行なわなければならない。また、止水ゲートの建屋も高いものが必要となっていた。この発明にあっては、吐出ケーシングの後方に突出させた案内部を着脱スタンドに立設したガイド杆に摺接させ、ガイド杆に案内させて水中ポンプの後端部を着脱スタンドに挟持させた後、水中ポンプを降下させて、案内部をガイド杆に摺接させながら、吐出ケーシングの上部後方に配設した係止杆を、着脱スタンドの保持部に嵌着して水中ポンプを着脱スタンドに設置させるので、足場等を組む必要もなく水中ポンプの止水ゲートへの取付け及び取外しが可能となり、地上での点検整備が行なえるものである。しかも、止水ゲートの建屋も低くすることも可能である。そして、着脱スタンドの下部の係合杆に、吐出ケーシングの外周下部の係止部を降下させれば、水中ポンプの振動、脱落を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るゲートポンプに用いる水中ポンプの一部縦断側面図である。
【図2】この発明に係る水中ポンプの平面図である。
【図3】この発明に係るゲートポンプに用いる着脱スタンドの一部縦断側面図である。
【図4】この発明に係る着脱スタンドの平面図である。
【図5】吊設した水中ポンプを着脱スタンドの前面に対接した状態を示す縦断側面図である。
【図6】吊設した水中ポンプを着脱スタンドの前面に合致させた状態を示す平面図である。
【図7】吊設した水中ポンプを水平移動させ、水中ポンプを着脱スタンドの前面に合致させた状態を示す縦断側面図である。
【図8】水中ポンプを着脱スタンドに設置した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 水中ポンプ
2a 吸込口
6 吐出ケーシング
6a 吐出口
6b 係止部
8 着脱フック
9 ブラケット
9a 案内部
10 係止杆
14 着脱スタンド
14a 開口
14b 保持部
15 止水ゲート
18 ガイド杆
20 係合杆
【発明の属する技術分野】
この発明は、止水ゲートに水中ポンプを装着して閉鎖状態で強制排水を行なうゲートポンプに関し、詳しくは、水中ポンプを止水ゲートから着脱自在とした水中ポンプの装着方法及び着脱自在なゲートポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、灌漑用や取水用水門に昇降自在に支持させた止水ゲートに、水中ポンプを配設しゲートとともに昇降させるゲートポンプは良く知られている。そして、上記軸線上に吸込口(2a)と吐出口(6a)を有する水中ポンプ(1)を止水ゲートに水平状に配設した装置も、例えば、実開平05−78995号公報に記載してあるように公知である。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、従来の止水ゲートに取付けた水中ポンプは、水中ポンプがゲート下部に取付けられているため、ゲート本体を大きく引き上げなければ清掃や点検が困難で、止水ゲートの建屋も高いものが必要となっていた。また、ゲートポンプは降雨等による突然の増水に対応するために、常時清掃と点検整備を行なっている。点検整備やオーバーホールを行なうためには水路内に足場等を組み、止水ゲートから水中ポンプを取外す必要があり危険であった。そして、水中ポンプを取外し、取付けるためにも足場の悪い所で複雑な作業を行なわなければならない。この発明は、点検整備のために止水ゲートを高く引上げる必要がなく、水中ポンプを止水ゲートから容易に着脱できる止水ゲートへの水中ポンプの装着方法及びゲートポンプを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の止水ゲートへの水中ポンプの装着方法は、取水用水門に昇降自在に支持させた止水ゲートに水中ポンプを配設し、止水ゲートの閉鎖状態で強制排水を行なうポンプにおいて、軸線上に吸込口と吐出口を有する水中ポンプを水平状に吊設し、その吊下げた水中ポンプを止水ゲートに支架させた着脱スタンドの前面に移動させ、吐出ケーシングの後方に突出させた案内部を着脱スタンドに立設したガイド杆に摺接案内させて水中ポンプの後端部を着脱スタンドに挟持させた後、案内部をガイド杆に摺接させながら水中ポンプを降下させて、吐出ケーシングの上部に配設した係止杆を、着脱スタンドの保持部に係止して水中ポンプを着脱スタンドに設置させ、同時に、着脱スタンドの下部の係合杆に、吐出ケーシングの外周下部の係止部を降下させて係合させるもである。
【0005】
この発明のゲートポンプは、軸線上に吸込口と吐出口を有する水中ポンプを水平状に吊設し、この水中ポンプの吐出ケーシングの吐出側上部に着脱フックを嵌着し、着脱フックの左右に外側に案内部を形成したブラケットを後方に突出させ、この一対のブラケットに係止杆を支持させると共に、水平状に開口した着脱スタンドを止水ゲートに支架し、着脱スタンドの前端の上部両側に一対のガイド杆を立設し、この左右のガイド杆の間に上方に突出させた保持部を設け、着脱フックのブラケットの案内部を着脱スタンドのガイド杆に係脱自在に挟持させ、更に、着脱フックに配設した係止杆を着脱スタンドの保持部に係脱自在に係止させたもので、水中ポンプを吊上げれば足場等を組む必要もなく、水中ポンプを止水ゲートから取外し、点検整備が行なえるもので、止水ゲートの建屋も低くてすむものである。そして、上記吐出ケーシングの外周下部に下方に突出させた係止部を設け、着脱スタンドの左右の下端部に前方に突出させた係合杆を配設し、吐出ケーシングの係止部を着脱スタンドの係合杆に係脱自在に係合させれば、水中ポンプの振動、脱落を防止することができるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明に係るゲートポンプは上記のように構成してあり、水中ポンプを止水ゲートに支架した着脱スタンドに着装させるためには、先ず、止水ゲートを上昇させて着脱スタンドを水面近傍に引上げた後、地上にある水中ポンプを吊設チエーン等で水平状に吊設し、止水ゲートの取水側の水路に降下させ、その吊下げた水中ポンプを着脱スタンドの前面に移動させる。そして、着脱スタンドの立設したガイド杆に沿って水中ポンプの着脱フックの案内部を案内させて、ガイド杆に案内部を挟持させて水中ポンプの吐出口と着脱スタンドの開口部を当接させる。次に、吊下げた水中ポンプを降下させれば、吐出ケーシングの吐出側上部の係止杆が、着脱スタンドの上部の保持部に係止され、水中ポンプの吐出口と着脱スタンドの開口部が合着され、シールされる。水中ポンプは着脱スタンドに設置され、止水ゲートに水中ポンプが装着されて閉鎖状態で強制排水を行なうことができる。同時に、着脱スタンドの下部に設けた係合杆にポンプケーシングの外周下部の係止部を降下させて係合させれば、水中ポンプの振動、脱落を防止することができる。また、着脱スタンドに装着した水中ポンプは、止水ゲートとともに昇降も可能となる。そして、点検整備などのために水中ポンプを着脱スタンドから取外す時には、水中ポンプを吊上げれば、ポンプケーシングの外周上部の案内部がガイド杆から上方に摺動して、着脱スタンドから水中ポンプが離反する。同時に、吐出ケーシングの吐出側の上下部の係止杆と係止部が、着脱スタンドの集水側の上下部の保持部と係合杆から解離され、水中ポンプを着脱スタンドから取外すことができる。
【0007】
【実施例】
この発明の実施例を図面に基づき詳述すると、まず、図1は水中ポンプ1の縦断面図であって、この水中ポンプ1は羽根ケーシング2の内部に羽根車3が配設してあり、羽根車3を止着した羽根車ボス4がモーター5に連結してある。このモーター5が羽根ケーシング2の後端に連結した吐出ケーシング6の内周面に止着した案内羽根7で支持されており、モーター5の後端部が吐出ケーシング6の吐出口6aから突出させてある。連結してある羽根ケーシング2と吐出ケーシング6が円筒状に形成され、羽根ケーシング2の吸込口2aと吐出ケーシング6の吐出口6aが横軸の軸線方向に配設され、モーター5の周部が流路となっている。そして、羽根車3を回転させて羽根ケーシング2の吸込口2aから水を吸引し、羽根車3で加圧した旋回流を案内羽根7で直線流として吐出ケーシング6の吐出口6aから排出させるようにしてある。
【0008】
吐出ケーシング6の吐出側上部には、図1及び図2に示すように、着脱フック8が嵌着してあり、この着脱フック8の左右後部に設けたブラケット9、9が、水中ポンプ1の上部後方に突出させてある。この一対のブラケット9の外周側に円弧状の案内部9a、9aが形成してあり、この左右のブラケット9、9に係止杆10が支架してある。また、図1に示すように、吐出ケーシング6の吐出口6aの外周下部には、下方に突出させた係止部6bが設けてある。符号11は羽根ケーシング2と着脱フック8に連結した吊設チエーンであって、水中ポンプ1の吸込口2aと吐出口6aが水平状となるように吊設して、昇降と水平移動ができるようにしてある。なお、符号12はモーター5の給電用の電源ケーブル、符号13は羽根車ボス4とモーターとの間に設けた軸封カバーである。
【0009】
図3は着脱スタンド14の縦断面図であって、水平状に前後を開口14aしてあり、着脱スタンド14の後端が取水側の止水ゲート15に支架してある。止水ゲート15の内部には、吐出管16がフラップ弁17を介して排水側に連通してあり、吐出管16の始端部が着脱スタンド14の後端の開口14aに連結してある。着脱スタンド14の前端の上部両側には、図3及び図4に示すように、一対の短いガイド杆18、18が立設してあり、吊設チエーン11に吊下げられた水中ポンプ1を(図5に示す状態から)着脱スタンド14の方向に水平移動させた時に、吐出ケーシング6の後方に突出させたブラケット9、9の円弧状の案内部9a、9aが、着脱スタンド14のガイド杆18、18に摺接しながら(図6に示す状態に)案内されて、水中ポンプ1はモーター5の後端部を吐出管16の内部に突出させながら、吐出ケーシング6の吐出口6aを着脱スタンド14の開口14a面に当接させ、吐出ケーシング6の吐出口6aと着脱スタンド14の開口14aとの左右の位置を合致させる。
【0010】
図3及び図4に示すように、着脱スタンド14の前端の上部両側に立設した一対のガイド杆18、18の間には、上部に突出させた保持部14bが設けてあり、上記の吐出ケーシング6の吐出口6aを着脱スタンド14の開口14aに当接させた状態から(図7に示す状態)、吊設チエーン11に吊下げられた水中ポンプ1を降下させれば、着脱フック8の後端に配設した係止杆10が着脱スタンド14に突設させた保持部14bに係止され、(図8に示す状態に)吐出ケーシング6の吐出口6aと着脱スタンド14の開口14aが合致する。そして、水中ポンプ1は着脱スタンド14に設置され、止水ゲート15に水中ポンプ1が装着され、水中ポンプ1の自重による配管部のシールが行なわれ、閉鎖状態で強制排水が可能となるものである。
【0011】
また、図3及び図4に示すように、着脱スタンド14の左右の下端部に一対のブラケット19、19が前方に突出させて設けてあり、この一対のブラケット19、19の間に係合杆20が軸支してある。そして、吊下げられた水中ポンプ1を降下させて水中ポンプ1の上部の着脱フック8に配設した係止杆10が着脱スタンド14の保持部14bに係止した時に、同時に、吐出ケーシング6の下部に配設した係止部6bが着脱スタンド14に設けた係合杆20に係合させるようになっており(図8に示す状態に)、水中ポンプの振動、脱落を防止することができる。そして、点検整備のために、水中ポンプ1を着脱スタンド14から取外す時には、止水ゲート15を上昇させて水中ポンプ1を水面上の近傍に引上げた後、水中ポンプ1を上方に吊上げれば、水中ポンプ1は吐出ケーシング6に連結したブラケット9の案内部9aが着脱スタンド14のガイド杆18に摺接しながら引揚げられ、同時に、水中ポンプ1に配設した着脱フック8の係止杆10と吐出ケーシング6の係止部6bが着脱スタンド14の保持部14bと係合杆20からそれぞれ解離する。次に、吊上げた水中ポンプ1を着脱スタンド14から水平に離反させれば、モーター5の後端部を着脱スタンド14に内設した吐出管16から抜出して、地上に引上げることができる。
【0012】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成してあり、止水ゲートに配設した着脱スタンドに水中ポンプをはめ込むだけで、水中ポンプの自重による配管部のシールが可能となり、止水ゲートの閉鎖状態で強制排水が行なえるものである。そして、水中ポンプを吊上げれば、着脱スタンドから水中ポンプの取外しが可能となるものである。即ち、従来装置にあっては、水中ポンプがゲート下部に取付けられているため、清掃や点検のためには水路内に足場等を組み、ゲート本体を大きく引き上げて止水ゲートから水中ポンプを取外す必要があり、危険であり複雑な作業を行なわなければならない。また、止水ゲートの建屋も高いものが必要となっていた。この発明にあっては、吐出ケーシングの後方に突出させた案内部を着脱スタンドに立設したガイド杆に摺接させ、ガイド杆に案内させて水中ポンプの後端部を着脱スタンドに挟持させた後、水中ポンプを降下させて、案内部をガイド杆に摺接させながら、吐出ケーシングの上部後方に配設した係止杆を、着脱スタンドの保持部に嵌着して水中ポンプを着脱スタンドに設置させるので、足場等を組む必要もなく水中ポンプの止水ゲートへの取付け及び取外しが可能となり、地上での点検整備が行なえるものである。しかも、止水ゲートの建屋も低くすることも可能である。そして、着脱スタンドの下部の係合杆に、吐出ケーシングの外周下部の係止部を降下させれば、水中ポンプの振動、脱落を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るゲートポンプに用いる水中ポンプの一部縦断側面図である。
【図2】この発明に係る水中ポンプの平面図である。
【図3】この発明に係るゲートポンプに用いる着脱スタンドの一部縦断側面図である。
【図4】この発明に係る着脱スタンドの平面図である。
【図5】吊設した水中ポンプを着脱スタンドの前面に対接した状態を示す縦断側面図である。
【図6】吊設した水中ポンプを着脱スタンドの前面に合致させた状態を示す平面図である。
【図7】吊設した水中ポンプを水平移動させ、水中ポンプを着脱スタンドの前面に合致させた状態を示す縦断側面図である。
【図8】水中ポンプを着脱スタンドに設置した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 水中ポンプ
2a 吸込口
6 吐出ケーシング
6a 吐出口
6b 係止部
8 着脱フック
9 ブラケット
9a 案内部
10 係止杆
14 着脱スタンド
14a 開口
14b 保持部
15 止水ゲート
18 ガイド杆
20 係合杆
Claims (4)
- 取水用水門に昇降自在に支持させた止水ゲート(15)に水中ポンプ(1)を配設し、止水ゲート(15)の閉鎖状態で強制排水を行なうポンプにおいて、上記水中ポンプ(1)の吸込口(2a)と吐出口(6a)を軸線上に配設し、この水中ポンプ(1)を水平状に吊設し、その吊下げた水中ポンプ(1)を止水ゲート(15)に支架させた着脱スタンド(14)の前面に移動させ、吐出ケーシング(6)から突出させた案内部(9a)を着脱スタンド(14)に設けたガイド杆(18、18)に案内させて水中ポンプ(1)の後端部を着脱スタンド(14)に挟持させた後、案内部(9a)をガイド杆(18、18)に摺接させながら水中ポンプ(1)を降下させて、吐出ケーシング(6)の上部に配設した係止杆(10)を、着脱スタンド(14)の保持部(14b)に係止して水中ポンプ(1)を着脱スタンド(14)に設置させ、同時に、着脱スタンド(14)の下部の係合杆(20)に、吐出ケーシング(6)の下部に設けた係止部(6b)を降下させて係合させることを特徴とする止水ゲートへの水中ポンプの装着方法。
- 取水用水門に昇降自在に支持させた止水ゲート(15)に水中ポンプ(1)を配設し、止水ゲート(15)の閉鎖状態で強制排水を行なうポンプにおいて、上記水中ポンプ(1)の吸込口(2a)と吐出口(6a)を軸線上に配設し、この水中ポンプ(1)の吐出ケーシング(6)に案内部(9a)を形成した一対のブラケット(9)と、このブラケット(9、9)に支持させた係止杆(10)を設けると共に、止水ゲート(15)に支架した着脱スタンド(14)に一対のガイド杆(18、18)と、保持部(14b)を設け、着脱フック(8)のブラケット(9)の案内部(9a)を着脱スタンド(14)のガイド杆(18)に係脱自在に挟持させ、更に、着脱フック(8)に配設した係止杆(10)を着脱スタンド(14)の保持部(14b)に係脱自在に係止させることを特徴とするゲートポンプ。
- 上記吐出ケーシング(6)の上部に着脱フック(8)を嵌着し、着脱フック(8)の左右に外側に案内部(9a)を形成したブラケット(9)を後方に突出させ、この一対のブラケット(9、9)に係止杆(10)を支持させると共に、水平状に開口(14a)した着脱スタンド(14)を止水ゲート(15)に支架し、着脱スタンド(14)の上部両側に上記案内部(9a)を挟持させる一対のガイド杆(18、18)を立設し、ガイド杆(18、18)の間に上記係止杆(10)を係止させる保持部(14b)を設けたことを特徴とする請求項2記載のゲートポンプ。
- 上記吐出ケーシング(6)の外周下部に係止部(6b)を設け、着脱スタンド(14)の下端部に係合杆(20)を配設し、吐出ケーシング(6)の係止部(6b)を着脱スタンド(14)の係合杆(20)に係脱自在に係止させることを特徴とする請求項2または3記載のゲートポンプ。
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